JP4042180B2 - 通信カラオケシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、曲データ、歌詞映像および背景映像を再生するカラオケ装置が通信手段を介して複数接続された通信カラオケシステムであって、各部屋にカラオケ装置が備えられたカラオケボックスやレジャーホテルなどで用いるカラオケシステムとして好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記カラオケシステムとしては、部屋に設置されたカラオケ装置と、曲データを保有するサーバーとが通信回線により接続されており、サーバーから曲データをカラオケ装置へ送信する、いわゆる通信カラオケシステムが知られている。
上記曲データは、曲の演奏部分を示すMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データ、歌詞テロップを示す歌詞テロップデータ、曲のジャンルを特定するジャンルデータなどから構成されており、MIDIデータは、上記カラオケ装置に備えられたMIDI音源、アンプおよびスピーカなどにより再生され、歌詞テロップデータは、歌詞テロップとしてモニタテレビに表示される。また、歌詞テロップの背景に表示される背景映像は、カラオケ装置に備えられたCD−ROMプレーヤにより、上記ジャンルデータにより特定されるジャンルの背景映像の中から選択されてモニタテレビに表示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カラオケボックスなどで歌っていると、帰りの電車やバスなどの発車時刻が気になることがあるが、上記従来のカラオケシステムでは、その発車時刻を知ることができない。また、発車時刻を知っていても、つい歌うことに夢中になってしまい、電車やバスに乗り遅れることがある。
特に、最終電車やバスに乗り遅れてしまい、困ることがよくある。
【0004】
そこで、本発明は、カラオケ装置を利用する者に対して交通機関の所定の駅までの所要時間を交通手段ごとに知らせることができる通信カラオケシステムの実現を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、曲データを再生する曲データ再生手段と、前記曲データに対応する歌詞を示す歌詞映像およびその歌詞映像の背景に表示する背景映像を再生する映像再生手段とが設けられた複数のカラオケ装置と、通信手段を介して各カラオケ装置へ前記曲データを送信するサーバーと、前記サーバーへ曲データを送信するコンピュータとを備えた通信カラオケシステムにおいて、前記コンピュータは、前記各カラオケ装置の設置場所から交通機関の所定の駅までの地図を示す地図情報を前記サーバーへ送信する地図情報送信手段を備えており、前記サーバーは、前記コンピュータから送信された地図情報が記憶された地図情報記憶手段と、前記地図情報記憶手段から読出した地図情報により示される地図映像を表示する地図映像表示手段と、前記設置場所および所定の駅の地図上の位置を、前記地図映像表示手段により表示された地図映像の中に特定する位置特定手段と、前記位置特定手段により特定された前記設置場所および所定の駅間の距離を演算する距離演算手段と、前記距離演算手段により演算された距離に基づいて前記設置場所から前記所定の駅までの所要時間を交通手段ごとに演算する所要時間演算手段と、所定のカラオケ装置からの送信要求に応じて、前記所要時間演算手段により演算された交通手段ごとの所要時間を示す所要時間データを前記所定のカラオケ装置へ送信する所要時間データ送信手段と、を備えており、前記各カラオケ装置は、前記サーバーに対して前記所用時間データの送信要求を行う送信要求手段と、前記送信要求手段により前記サーバーから受信した前記所用時間データに基づいて、前記所要時間と、前記所定の駅を示す駅名と、前記交通手段を示す交通手段名とを対応付けて表示し、前記所定の駅の発車時刻までの残り時間が前記所要時間になったタイミングで、前記発車時刻が近付いていることを示すメッセージ映像を前記背景映像に重ねて表示する所要時間表示手段とをそれぞれ備えたという技術的手段を採用する。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の通信カラオケシステムにおいて、前記地図情報記憶手段から読出された地図情報を印刷媒体に印刷する地図情報印刷手段が備えられたという技術的手段を採用する。
【0015】
【0016】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の通信カラオケシステムにおいて、前記地図情報記憶手段に記憶されている地図情報は、前記通信手段を介して書換可能であるという技術的手段を採用する。
【0017】
【作用】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
請求項2に記載の発明では、上記地図情報記憶手段から読出された地図情報を印刷媒体に印刷する地図情報印刷手段が備えられているため、その地図情報が印刷された印刷媒体を携帯して駅へ向かうことができる。
したがって、表示された地図映像を見て地図を覚える手間を省くことができる。
【0026】
また、請求項1に記載の発明では、位置特定手段は、上記設置場所および所定の駅の地図上の位置を上記地図映像表示手段により表示された地図映像の中に特定し、この特定された設置場所および所定の駅間の距離が、上記距離演算手段により演算され、この演算された距離に基づいて上記所要時間が上記所要時間演算手段により演算される。
つまり、上記設置場所から所定の駅までの所要時間を実測しなくても、設置場所および所定の駅を地図映像の中に特定することにより、両者間の距離が演算され、その演算結果に基づいて両者間の所要時間が演算される。
たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、各カラオケボックスのサーバーへ曲データを送信するサブホストにGPS(Global Positioning System)を設け、各サーバーに備えられたCPUに上記位置特定手段、距離演算手段および所要時間演算手段の機能を持たせることにより、サーバーからサブホストに対してカラオケボックス周辺の地図を示す地図データの送信を要求し、送信された地図データに基づいて各駅までの所要時間を求めることができる。
また、各カラオケ装置は、サーバーから受信した所用時間データに基づいて、所要時間と、所定の駅を示す駅名と、交通手段を示す交通手段名とを対応付けて表示し、前記所定の駅の発車時刻までの残り時間が前記所要時間になったタイミングで、前記発車時刻が近付いていることを示すメッセージ映像を前記背景映像に重ねて表示することができる。
【0027】
【0028】
また、請求項3に記載の発明では、上記地図情報記憶手段に記憶されている地図情報は、上記通信手段を介して書換可能であるため、新しい道路や駅ができた場合やカラオケ装置の設置場所が変わった場合であっても、新しい地図を知ることができる。
特に、通信手段を介して地図情報を書換えることが可能であるため、通信手段を介さずに直接書換を行う場合よりも、書換のための労力を省くことができる。たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、サブホストから各サーバーへ新しい地図情報を送信して古い地図情報を新しい地図情報に容易に書換えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通信カラオケシステムの一実施形態について図を参照して説明する。
なお、通信カラオケシステムとして、カラオケ装置が設置された部屋を複数有する、いわゆるカラオケボックスを対象にした通信カラオケシステムを代表に説明する。
【0030】
まず、本発明第1実施形態の通信カラオケシステムの主要構成について、それをブロック図で示す図1を参照して説明する。
図1に示すように、本通信カラオケシステム1は、カラオケボックス11と、このカラオケボックス11へ曲データを配信する各地域ごとに設置されたサブホストコンピュータ(以下、サブホストと略称する)5と、このサブホスト5へ曲データを配信するホストコンピュータ(以下、ホストと略称する)9とから構成される。カラオケボックス11は、曲データを受信して再生するカラオケ装置10が設置されたAないしHまでの8室の部屋2,2・・と、各カラオケ装置10へ曲データを送信するサーバー8が設置された管理室4とを有する。各部屋のカラオケ装置10には、LANボード49が備えられており、これらLANボード49は、LAN回線7によりHUB3を介してサーバー8に備えられたLANボード8bと接続されている。
【0031】
サーバー8には、通信用モデム8dが備えられており、この通信用モデム8dは、通信回線8eを介してサブホスト5に備えられた通信用モデム5bと接続されている。また、サーバー8には、通信用モデム8dにより受信された曲データや後述する案内データなどを蓄積するHDD(Hard Disk Drive Unit)8cと、モニタテレビ(以下、モニタと略称する)800と、通信制御、曲データおよび案内データの検索などを実行するCPU8aとが備えられている。
【0032】
サブホスト5に備えられた通信用モデム5bは、ISDN(国際標準の通信規格を持った総合デジタル通信網を意味するIntegrated Services Digital Network の略)回線9dを介してホスト9に備えられた通信用モデム9cと接続されている。サブホスト5には、通信用モデム5bにより受信された曲データおよび後述する案内データなどを蓄積するHDD500と、GPS5cと、カラオケボックス11から所定の駅までの所要時間の演算や通信制御などを実行するCPU5aとが備えられている。
【0033】
HDD500は、その記憶領域を説明する図6に示すように、案内データ記憶領域510および曲データ記憶領域520を記憶する。案内データ記憶領域510は、各サーバー8の周辺の鉄道や路線バスなどの交通機関の駅の発車時刻を示す時刻表データを記憶する時刻表データ記憶領域512、各サーバー8の周辺の地図を示す地図データを記憶する地図データ記憶領域514および上記所要時間を各交通手段ごとに示す所要時間データを記憶する所要時間データ記憶領域516から構成される。
【0034】
上記構成の通信カラオケシステム1は、ホスト9から曲データが各地域に設置されたサブホスト5へ配信され、サブホスト5から各カラオケボックス11のサーバー8へ曲データが配信される。そして、サーバー8は、各カラオケ装置10からLAN回線7を介して送信されるリクエスト信号を受信し、そのリクエスト信号により示される選曲番号の曲データをLAN回線7を介して上記リクエスト信号を送信したカラオケ装置10へ送信する。
【0035】
次に、カラオケ装置10の主要構成について、その外観を示す図2を参照して説明する。
図2に示すように、カラオケ装置10には、歌詞を示す歌詞テロップ(本発明の歌詞映像)、歌詞テロップの背景に表示する背景映像、選曲番号を示す映像、最寄りの駅の時刻表を示す時刻表映像、駅までの地図を示す地図映像などを表示するモニタ12と、歌い手用のモニタ14と、背景映像を示す背景映像情報たる背景映像データが記録されたDVD(Digital Video Disc)を再生するDVDプレーヤ6とが備えられている。
【0036】
また、カラオケ装置10には、楽音により構成される楽曲たるカラオケ用の曲(以下、曲と略称する)の選曲および曲の再生の予約を行う選曲制御、選曲された曲の送信要求を示すリクエスト信号のサーバー8への送信、リクエスト信号により示される曲に対応する曲データおよび案内データ510の受信などの通信制御、鉄道や路線バスなどの発車時刻が近付いたことを報知する処理、モニタ12,14に表示される映像の切替え、合成などの映像制御などを行うコマンダ20が備えられている。
【0037】
さらに、マイクロフォン17,18から入力される音声と曲とのミキシング、音声と曲との音量バランス、エコー調整、ディレイ調整、ミキシング信号の増幅、演奏される曲の音程制御(キーコントロール)、高音、低音の制御(トーンコントロール)などを行うアンプ16と、このアンプ16から出力される増幅信号を音として再生する天井吊下げ用の1組のスピーカ13,13と、コマンダ20を遠隔操作するリモコン70とが備えられている。
なお、コマンダ20、アンプ16およびスピーカ13,13が、請求項1に記載の曲データ再生手段に対応し、DVDプレーヤ6、モニタ12,14が、映像再生手段に対応する。
【0038】
次に、コマンダ20の構成について図3を参照して説明する。
図3(A)は、コマンダ20の前面パネルの説明図、同図(B)は、コマンダ20の背面パネルの説明図である。
図3(A)に示すように、コマンダ20の前面パネルには、選曲する曲の選曲番号の入力などを行うための0〜9のボタンからなるテンキー21と、選曲を確定するための選曲ボタン22とが設けられており、テンキー21の上には、選曲された曲の選曲番号を6桁の数字でLED表示する選曲番号表示体23が設けられている。
【0039】
また、選曲番号表示体23の左には、演奏が予約されている曲の数をLED表示する予約曲数表示体24が設けられており、その下には、予約の取消を行うための取消しボタン25と、演奏を停止させる演奏停止ボタン26と、歌っている途中で最初から歌い直すための歌い直しボタン27と、予約曲の間に割り込んで予約するための割り込みボタン28とが設けられている。さらに、それらボタンの下方には、地図や時刻表などが印刷された本発明の印刷媒体たる印刷用紙を排出する排出口61が形成されている。さらに、前面パネルの左上には、リモコン70から送信される光信号を受光する受光部38が設けられており、左下には、コマンダ20の電源を立ち上げる電源ボタン39が設けられている。
【0040】
また、テンキー21の右には、キーを低くするフラットキー29と、キーを標準にする標準キー30と、キーを高くするシャープキー31とが設けられており、それらキーの下には、ボーカルのメロディーラインの音量を設定するボーカルボタン32と、2コーラス目までを再生する2コーラスカットボタン33と、曲の後奏部分をカットする後奏カットボタン34とが設けられている。
さらに、それらボタンの下には、カラオケとBGM用とを切り替えるカラオケ切替ボタン35と、LAN回線7を介して入力されるデータを曲データから有線放送、テレビ放送などに切り替える入力切替ボタン36と、モニタ12,14の表示をカラオケボックスなどが提供しているサービス情報の表示に切り替えるサービスボタン37とが設けられている。
【0041】
また、図3(B)に示すように、コマンダ20の背面パネルには、LAN回線7を接続する通信端子40が設けられており、この通信端子40の右方には、DVDプレーヤ6のインターフェースと接続されるコネクタ69と、DVDプレーヤ6の映像出力端子と接続される映像入力端子58とが設けられている。さらに、映像入力端子58の右方には、モニタ12の映像入力端子と接続される映像出力端子42と、モニタ14の映像入力端子と接続される映像出力端子43と、アンプ16の音声入力端子と接続される音声出力端子41とが設けられている。
【0042】
次に、上記コマンダ20の制御系の構成について図4および図7(A)を参照して説明する。
図4は、コマンダ20の制御系の主要構成をブロックで示す説明図であり、図7(A)は、曲データの主要構成をブロックで示す説明図である。
最初に、曲データの主要構成について図7(A)を参照して説明する。
曲データ130は、再生する背景映像の種類や再生順序などの再生スケジュールを指示する再生方法指示コマンド131、歌詞テロップを示す歌詞テロップデータ132、曲の演奏部分を示す演奏データ133などから構成される。演奏データ133は、MIDIデータで構成される。
【0043】
次に、コマンダ20の制御系の主要構成について図4を参照して説明する。
コマンダ20には、発車時刻が近付いたことの報知、選曲、サーバー8に対する曲データ130の送信要求、曲データ130の受信、DVDプレーヤ6に対する各種コマンドの送信、曲の演奏順序の予約、音声制御、映像制御などをプログラムにしたがって行うCPU45が備えられている。CPU45には、このCPU45により実行される各種プログラムなどが記憶されたROM46と、サーバー8から送信される曲データ130および案内データ510を受信するためのLANボード49と、このLANボード49により受信された曲データ130、案内データ510、リモコン70から送信されるコマンドデータ、選曲された曲の選曲番号を示す選曲番号データ、予約された曲の選曲番号データなどを一時保存するためのRAM47とが接続されている。
【0044】
また、CPU45には、現在時刻をカウントするRTC(リアルタイムカウンタ)60と、発車時刻までの残り時間、発車時刻が近付いていることを示すメッセージ、歌詞テロップを構成する文字、選曲番号、カラオケ装置10の動作状態などを示す文字をモニタ12,14に表示するためのフォントデータが記憶されたフォントROM44と、このフォントROM44から読出され、ビットマップデータに展開されたデータを一時記憶するビデオRAM48が接続されている。さらに、CPU45は、タイマ53のカウントにしたがって曲データ130に含まれる演奏データ133を構成するMIDIデータをROM46に格納されているシーケンサソフトウエアによりMIDI音源52へ書き込む制御を行う。また、CPU45には、MIDI音源52から出力される音源信号を入力してアンプ16により増幅可能な信号に変換する音声制御回路50が接続されている。
【0045】
また、CPU45には、DVDプレーヤ6との間でコマンドなどの入出力を行うためのインターフェース59と、サーバー8から受信した地図データや時刻表データなどを印刷するプリンタ62とが接続されている。さらに、CPU45には、DVDプレーヤ6からインターフェース59を介して入力された背景映像信号、サーバー8から送信された時刻表データや地図データなどをモニタ12,14により表示するための表示信号に変換したり、ビデオRAM48から出力されるビットマップデータを文字映像に変換したりする映像制御回路54が接続されている。映像制御回路54は、モニタ12の表示画面を説明する図20に示すように、背景映像320の中に歌詞テロップ322、発車時刻までの残り時間を示す残り時間映像324、発車時刻が近付いたことを知らせるメッセージ映像326がスーパーインポーズされるように制御を行う。また、映像制御回路54は、曲の進行にしたがって歌詞テロップ322の表示色を変える制御も行う。
【0046】
また、CPU45には、受信部38により受信された光信号をデジタル信号に変換する変換回路55と、制御装置20の前面パネルに設けられた各種ボタンを押したときに点灯するLED、選曲番号表示体23および予約曲数表示体24へ表示信号を出力する表示回路56と、上記各種ボタンを押したときに発生するスイッチング信号を入力する入力回路57とが接続されている。
【0047】
次にリモコン70の構成についてその外観を示す図5を参照して説明する。
なお、リモコン70は、コマンド20を遠隔操作する他、サーバー8がカラオケボックス11と各駅間の所要時間を演算する際にも用いられる。
図5に示すように、リモコン70の上面上方には、選曲番号をバックライト付きの液晶で表示する選曲番号表示部71が設けられており、その下方には、コマンダ20のカラオケ切替ボタン35と同じ作用をするカラオケ切替ボタン72と、コマンダ20の入力切替ボタン36と同じ作用をする外部映像ボタン73と、サーバー2が用意しているテレビゲームを行う状態に切替えるゲームボタン74とが設けられている。
【0048】
また、それらボタンの下方には、曲間や曲の再生終了後に拍手や歓声の音を再生するように設定するための拍手ボタン75と、コマンダ20に設けられたキーと同じ作用をするフラットキー76と、シャープキー77とが設けられており、それらの下方には、コマンダ20に設けられたものと同じ作用をするテンキー78と、選曲ボタン79と、演奏停止ボタン80と、歌い直しボタン81と、取り消しボタン82と、割り込みボタン83とが設けられている。さらに、割り込みボタン83の右には、ボーカルメロディーの音量を小さくするマイナスボタン84と、音量を大きくするプラスボタン85とが設けられている。
【0049】
また、割り込みボタン83の下方には、このカラオケボックス11の付近を通っている交通機関の駅までの地図をモニタ12,14に表示させる場合に押す地図表示ボタン86と、その駅の発車時刻を示す時刻表をモニタ12,14に表示させる場合に押す時刻表表示ボタン87と、選択した発車時刻までの残り時間をタイマとして設定する場合に押すタイマ設定ボタン88と、一旦消えた残り時間の表示を再度表示させる場合に押す表示ボタン89とが設けられている。
【0050】
さらに、地図表示ボタン86の右方には、モニタ12,14に表示された駅名の中から希望する駅名を選択する場合や発車時刻を選択する場合などに押す選択ボタン90と、発車時刻までの残り時間が所定の時間になったときにアラームを鳴らすように設定するためのアラーム設定ボタン91とが設けられており、それらボタンの下方には、モニタ12,14に表示された地図や時刻表などを印刷する場合に押す印刷ボタン92と、モニタ12,14に表示された各種項目を選択する場合に画面上のカーソルを希望する項目に移動させたり、画面をスクロールするために用いるカーソルボタン93が設けられている。
なお、上記各ボタン、または、キーを押すと、その押されたボタン、または、キーの種類を示す光信号が、リモコン70の先端に形成された送信窓96から送信される。
【0051】
次に、サーバー8がサブホスト5から案内データ510を受信する場合のサーバー8に備えられたCPU8aおよびサブホスト5に備えられたCPU5aの制御内容について、それを示す図8のフローチャートを参照して説明する。
なお、この制御は、主としてサーバー8がカラオケボックス11に設置された際に行われる。
まず、サーバー8を操作する者が、サブホスト5の電話番号をキーボードなどの入力手段により入力すると、CPU8aは、その入力された電話番号を示す電話番号データを通信テスト開始コマンドに取込み(ステップ10)、通信テスト開始コマンドをサブホスト5へ送信する(ステップ12)。
【0052】
続いて、サブホスト5のCPU5aは、通信開始テストコマンドを受信すると(ステップ20)、サーバー8の設置場所に対応する案内データ510をHDD500の中から検索し(ステップ22)、その検索された案内データ510をサーバー8へ送信する(ステップ24)。続いて、CPU8aは、案内データ510を受信し(ステップ14)、この受信した案内データ510をHDD8cに保存する(ステップ16)。そして、CPU8aは、通信テスト終了コマンドをサブホスト5へ送信し(ステップ18)、CPU5aがその通信テスト終了コマンドを受信し(ステップ26)、本通信を終了する。
このように、各カラオケボックスごとに案内データを保有しなくても、サブホスト5側から案内データを受信して保存することができるため、案内データを保有するための費用を削減できる。
【0053】
次に、カラオケボックス11から各駅までの所要時間を演算するためにサーバー8に備えられたCPU8aにより実行される処理内容について図9および図17を参照して説明する。
図9は、CPU8aの処理内容を示すフローチャートである。図17(A)は、カラオケボックス11からC駅までの地図を示す地図映像が表示されたモニタ800の画面を示す説明図であり、同図(B)は、カラオケボックス11から各駅までの所要時間などを示す所要時間映像が表示されたモニタ800の画面を示す説明図である。
なお、ここではリモコン70を用いるものとする。
【0054】
CPU8aは、リモコン70の地図表示ボタン86が押されたことを検出すると(ステップ30:Yes)、HDD8cから地図データを読出し(ステップ32)、この読出した地図データを地図映像としてモニタ800に表示する(ステップ34)。このとき、モニタ800には、図17(A)に示すように、地図映像802と、「カーソルをカラオケボックスと駅の位置に合わせて選択ボタンを押してください。」という内容のメッセージ映像808とが表示される。そして、CPU8aは、カラオケボックス11およびC駅の位置の選択が終了したことを検出すると(ステップ36:Yes)、カラオケボックス11およびC駅の位置データをHDD8cに保存する(ステップ42)。
【0055】
また、カラオケボックス11およびC駅の選択が終了していない場合において(ステップ36:No)、リモコン70のカーソルボタン93が操作され、スクロール信号を受信した場合は(ステップ38:Yes)、その受信したスクロール信号に応じてモニタ800の画面をスクロールさせる(ステップ40)。
次にCPU8aは、HDD8cに保存されているカラオケボックス11およびC駅の位置データを読出し、両位置データに基づいてカラオケボックス11およびC駅間の距離を演算する(ステップ44)。
【0056】
続いて、その演算された距離に基づいてカラオケボックス11からC駅までの時間t1を演算する(ステップ46)。この時間t1は、歩き、車などの交通手段ごとに演算される。たとえば、カラオケボックス11からC駅までの距離が700mであり、歩行速度が70m/分である場合は、歩きの場合の時間t1=700/70=10(分)と演算される。そして、その演算された時間t1に10分を加算して所要時間t2が演算される。たとえば、時間t1が10分である場合は、所用時間t2=10分+10分=20分と演算される。
つまり、帰り支度に要する時間、レジでカラオケ代金を支払う時間、駅で切符を購入する時間およびトイレへ行く時間などを考慮して、上記演算された時間t1に10分を上乗せした時間を所要時間t2として演算する。
なお、酔っぱらっていて歩行速度が遅いことを考慮して上記歩行速度を40m/分に設定することもできる。
【0057】
続いて、図17(B)に示すように、上記演算された所要時間t2を示す所要時間映像810をモニタ800に表示し(ステップ50)、所要時間データt2をHDD8cに保存する(ステップ52)。所要時間映像810は、各駅別および各交通手段別に表示される。続いて、所用時間t2の演算を終了するか否かを判定し(ステップ54)、まだ他の駅までの所用時間t2を演算する場合は、ステップ36へ戻り、ステップ36からステップ52を実行して他の駅までの所要時間t2を演算する(ステップ54:No)。
【0058】
このように、サーバー8がHDD8cに保存している地図データに基づいて、カラオケボックス11から付近の駅までの所要時間t2を演算することができ、その演算された所要時間データを駅別および交通手段別にHDD8cに保存することができるため、各サーバーごとにGPSを備える必要がなく、そのための費用を削減できる。
【0059】
次に、カラオケ装置10を利用する者に、帰りの駅の発車時刻が近付いたことを知らせるためにCPU45により実行される処理(以下、発車時刻表示処理と称する)について図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、カラオケ装置10の利用者が、コマンダ20の電源をONすると、これに連動してモニタ12,14、アンプ16およびDVDプレーヤ6の電源がONし、モニタ12,14の画面に「このカラオケ装置には、お客様のご利用になられる駅のご希望の発車時刻になるまでの残り時間を画面に表示する機能が備えられています。この機能をご利用になられる方は、リモコンの時刻表表示ボタンを押してください。」という内容のメッセージ映像が表示される(ステップ60)。
【0060】
続いて、リモコン70の時刻表表示ボタン87が押され、その押されたことを示すコマンドが受信されると(ステップ62:Yes)、所要時間データの送信を要求するコマンドがサーバー8へ送信され、サーバー8は所要時間データを送信する。この送信された所要時間データは、コマンド20により受信され、RAM47に一時保存される。続いて、CPU45は、RAM47から所要時間データを読出し(ステップ64)、この読出した所要時間データを示す所要時間映像をモニタ12,14に表示する(ステップ66)。
【0061】
図18(A)は、所要時間映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。モニタ12の画面には、カラオケボックス11からA駅ないしD駅までの所要時間および距離を、歩きの場合と車の場合とに分けて示す所要時間映像300と、「リモコンのカーソルボタンで駅名および交通手段を選択してください。」という内容のメッセージ映像306とが表示される。ここでは、C駅へ歩いて行くものとする。
【0062】
そして、リモコン70のカーソルボタン93を操作してカーソル302がC駅の上にきた際にリモコン70の選択ボタン90を押すと、C駅の選択が確定され、続いて、カーソル304を歩きの10分の上に移動させて選択ボタン90を押すと所要時間の選択が確定される。このようにして駅名および所要時間の選択が終了すると(ステップ68:Yes)、C駅の発車時刻を示す時刻表データがサーバー8から送信され、RAM47に一時保存される。続いて、RAM47からC駅の時刻表データを読出し(ステップ70)、この読出した時刻表データを示す時刻表映像をモニタ12,14に表示する(ステップ72)。
【0063】
図18(B)は、時刻表映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。モニタ12の画面には、C駅の時刻表を示す時刻表映像308と、「リモコンのカーソルボタンで発車時刻を選択してください。」という内容のメッセージ映像312とが表示される。ここでは、23時55分の最終発車時刻を選択するものとする。
【0064】
そして、リモコン70のカーソルボタン93を操作してカーソル310が23時55分の上にきた際にリモコン70の選択ボタン90を押すと、発車時刻23時55分が確定される。このようにして発車時刻t3の選択が終了すると(ステップ74:Yes)、発車時刻データt3がRAM47に一時保存される(ステップ76)。続いて、RTC60から現在時刻データRTおよびRAM47に一時保存された発車時刻データt3を読出し(ステップ78)、現在時刻RTと発車時刻t3との時間差、つまり、発車時刻t3になるまでの残り時間t4を演算する(ステップ80)。続いて、その演算された残り時間t4をタイマt4として設定し、そのタイマt4をスタートさせる(ステップ82)。このとき、残り時間t4を示す残り時間映像がモニタ12,14に表示される(ステップ84)。
【0065】
図20(A)は、残り時間映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。モニタ12の画面には、背景映像320の右上に残り時間映像324がスーパーインポーズされている。同図の残り時間映像324は、残り時間が30分の場合を示しているが、たとえば、タイマt4を設定したときの現在時刻が8時0分である場合は、発車時刻の23時55分までの残り時間3時間55分を示す残り時間映像324がモニタ12,14に表示され、3時間55分から所定時間単位、たとえば1分単位でディクリメントされてゆく。
そして、タイマt4のカウントが0になると(ステップ86:Yes)、残り時間映像324の表示を消す(ステップ88)。
【0066】
次に、上記タイマt4の設定を行った後におけるカラオケ装置10の一連の動作について図15を参照して説明する。
図15は、選曲から曲が演奏されるまでのCPU45の処理内容を示すフローチャートである。
まず、カラオケ装置10の利用者が、リモコン70の発信窓96をコマンダ20に向けて歌いたい曲の選曲番号に対応するテンキー78を押すと、その押す毎にテンキー78に対応する数字が選曲番号表示部71,23およびモニタ12,14に順次表示される。
続いて、最後の数字のテンキー78を押してから選曲ボタン79を押すと、選曲が終了したと判定され(ステップ200)、その選曲された曲の曲データ130の送信を要求するリクエスト信号がLAN回線7を介してサーバー8へ送信される(ステップ210)。
【0067】
そして、サーバー8は、HDD8cから上記リクエスト信号に示される選曲番号に対応する曲データ130を検索して読出し、その読出された曲データ130は、LAN回線7を介してコマンダ20の通信端子40を経てLANボード49により受信される(ステップ220)。続いて、その受信された曲データ130は、RAM47に一時保存され(ステップ230)、続いて、RAM47から曲データ130が読出され(ステップ240)、この読出された曲データ130に含まれる再生方法指示コマンド131は、インターフェース59を介してDVDプレーヤ6へ送信される(ステップ250)。
【0068】
再生方法指示コマンド131は、その構成を説明する図7(B)に示すように、PROG以下[CR]までに「7899.1」、「A459.E」・・・「BASE.P」で示されるデータを有する。これら各データは、背景映像のジャンルおよびファイル名を指定するものであり、これら各データは、再生方法指示テーブルの構成を説明する図7(C)に示すように、再生方法指示テーブル140の先頭から順にそれぞれ登録される。そして、その再生方法指示テーブル140に登録された順に対応するファイルの背景映像データがDVDから読出され、映像制御回路54を介してモニタ12,14に背景映像320として順次表示される。
【0069】
そして、コマンダ20のRAM47から読出された曲データ130に含まれる演奏データ133を構成するMIDIデータは、ROM46に格納されているシーケンサソフトウエアにより、MIDI音源52に書き込まれる。そして、MIDI音源52から出力される音源信号は、音声制御回路50へ出力され、アンプ16により増幅可能な音楽信号に変換され、この変換された音楽信号は、アンプ16へ出力される。そして、その出力された音楽信号は、アンプ16で設定された音量に増幅された後にスピーカ13,13へ出力され、スピーカ13,13によって演奏音として再生される(ステップ260)。
【0070】
また、曲データ130に含まれる歌詞テロップデータ132に対応するフォントデータが、フォントROM44から読み出され、この読出されたフォントデータはビットマップデータに展開され、ビデオRAM48に保存される。続いて、そのビットマップデータは、映像制御回路54へ出力されるとともに、その映像制御回路54により、モニタ12,14に表示可能な表示信号に変換され、図20に示すように、モニタ12,14に歌詞テロップ322が表示される(ステップ270)。
【0071】
また、マイクロフォン17,18から入力された音声信号は、アンプ16において上記音楽信号とミキシングされ、このミキシングされたミキシング信号は、音声出力端子41からアンプ16へ出力される。そして、その出力されたミキシング信号は、アンプ16で設定された音量に増幅された後にスピーカ13,13へ出力され、スピーカ13,13によってミキシング音として再生される。
つまり、利用者は、自分の選んだ曲をモニタ12,14の画面に映し出された背景映像300および歌詞テロップ302を見ながらマイクロフォン17、または、マイクロフォン18を通して歌う(カラオケする)ことができる。
【0072】
そして、曲データ130の再生が終了すると(ステップ280:Yes)、RAM47に予約された選曲番号データが記憶されているかを判定し(ステップ290)、記憶されている場合は(ステップ290:Yes)、その記憶されている選曲番号データをRAM47から読出し(ステップ300)、ステップ200ないしステップ300を実行して予約曲を再生する。
【0073】
以上のように、本発明第1実施形態の通信カラオケシステム1によれば、帰りの電車やバスなどの発車時刻を知らなくても、リモコン70の簡単な操作のみでモニタ12,14に表示させて知ることができる。しかも、発車時刻になるまでの残り時間をモニタ12,14に表示することができるため、発車時刻を気にすることなくカラオケに没頭することができるし、電車やバスなどに乗り遅れる心配もない。
【0074】
次に、本発明第2実施形態の通信カラオケシステムについて図11のフローチャートを参照して説明する。
図11は、CPU45により実行される発車時刻表示処理を示すフローチャートである。
本第2実施形態の通信カラオケシステムは、上記第1実施形態の通信カラオケシステムと異なり、発車時刻までの残り時間が所定の時間になった際に残り時間映像を表示することを特徴とする。
なお、ステップ60からステップ82までの処理は、上記第1実施形態の場合(図10)と同じであるため説明を省略する。
【0075】
CPU45は、モニタ12,14に発車時刻までの残り時間t4を示す残り時間映像324を表示すると(ステップ84)、残り時間t4が時間t5になったときに(ステップ90)、残り時間映像324の表示を消す(ステップ92)。たとえば、時間t5が10秒であるとすると、残り時間映像324は、10秒間表示された後に消える。
つまり、残り時間映像324は、残り時間t4が、どのくらいの時間であるかを利用者が確認するために十分な時間表示された後に消す。
そして、CPU45は、残り時間t4が時間t6になったときに(ステップ94)、再度残り時間映像324をモニタ12,14に表示する(ステップ96)。たとえば、時間t6が10分であるとすると、残り時間映像324は、残り時間t4が後10分になったタイミングでモニタ12,14に表示される。
つまり、残り時間映像324は、常時モニタ12,14に表示すると、長い時間、背景映像320の妨げとなるため、残り時間が少なくなったタイミングで表示する。
そして、CPU45は、残り時間t4が0になったときに(ステップ98)、残り時間映像324の表示を消す(ステップ100)。
【0076】
以上のように、本発明第2実施形態の通信カラオケシステム1によれば、現在時刻から発車時刻になるまでの残り時間t4を示す残り時間映像324は、モニタ12,14に常時表示せず、残り時間が少なくなったタイミングで表示するため、残り時間映像324が長い時間、背景映像320の妨げとなるのを防止できる。
なお、残り時間映像324を表示するタイミングは、リモコン70のタイマ設定ボタン88を押して任意のタイミングに設定することもできる。たとえば、タイマ設定ボタン88を1回押すと発車時刻の1時間前に残り時間映像324が表示され、2回押すと50分前に表示されるというように、タイマ設定ボタン88を押す回数により表示タイミングを設定することもできる。
【0077】
次に、本発明第3実施形態の通信カラオケシステムについて図12のフローチャートを参照して説明する。
図12は、カラオケ装置10を利用する者に、帰りの駅の発車時刻が近付いたことを映像および音により知らせるためにCPU45により実行される処理(以下、発車時刻報知処理と称する)の内容を示すフローチャートである。
本第3実施形態の通信カラオケシステムは、発車時刻までの残り時間が所定の時間になった際に、残り時間が少ないことを示すメッセージ映像を表示するとともに、アラームを鳴らすことを特徴とする。
なお、ステップ60からステップ90までの処理は、上記第2実施形態の場合(図11)と同じであるため説明を省略する。また、上記第1実施形態ではモニタ12には、図18(B)に示すように、「リモコンのカーソルボタンで発車時刻を選択してください。」という内容のメッセージ映像312が表示されたが、本第3実施形態の場合は、「リモコンのカーソルボタンで発車時刻を選択してください。また、発車時刻30分前になったときにアラームを鳴らしたい方は、発車時刻の選択が終了してから、リモコンのアラームボタンを押してください。」という内容のメッセージ映像(図示省略)を表示するものとする。
【0078】
CPU45は、一度モニタ12,14に表示した残り時間映像324を消し(ステップ92)、アラームボタン91が押されたかを判定し(ステップ102)、押されている場合は(ステップ102:Yes)、アラームを設定する(ステップ104)。そして、残り時間t4が、発車時刻30分前を示す時間t6になると(ステップ106)、モニタ12,14に残り時間が少ないことを示すメッセージ映像を表示し(ステップ108)、アラームを起動する(ステップ110)。
図20(B)は、メッセージ映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。同図に示すように、メッセージ映像326は、背景映像320の上方にスーパーインポーズされており、その内容は「発車時刻まであと30分です。」であるが、そのメッセージ内容は、変更することができる。また、メッセージ映像326を点滅表示するように構成することもできる。
【0079】
また、アラームは、設定された時間になったときに、ROM46などに記憶されているアラーム音データを読出し、そのアラーム音データを音声制御回路50、アンプ16およびスピーカ13,13によりアラーム音を再生して行われる。そして、残り時間t4が時間t7になったタイミングで(ステップ112:Yes)、アラームを停止し(ステップ114)、残り時間t4が0になったときに(ステップ116)、残り時間映像324の表示を消す(ステップ118)。
【0080】
以上のように、本発明第3実施形態の通信カラオケシステム1によれば、電車や路線バスなどの発車時刻までの残り時間が、一定の時間になったときに、そのことを示すメッセージ映像326をモニタ12,14に表示するとともに、アラームを鳴らすことができる。
つまり、発車時刻が近付いていることを視覚および聴覚の両方に訴えることができる。
したがって、モニタ12,14に残り時間を表示するだけの場合よりも、発車時刻が近付いていることをより一層明確に報知することができる。
【0081】
次に、本発明第4実施形態の通信カラオケシステムについて図13のフローチャートを参照して説明する。
図13は、CPU45により実行される発車時刻表示処理を示すフローチャートである。
本第4実施形態の通信カラオケシステムは、発車時刻までの残り時間が、カラオケボックス11から駅へ到達するまでにかかる所要時間になったときに、発車時刻が近付いていることを示すメッセージ映像を表示することを特徴とする。
なお、ステップ60からステップ72までの処理は、上記各実施形態の場合と同じであるため説明を省略する。また、利用者は、ステップ68において、C駅および歩きの10分を選択し、ステップ74において、発車時刻23時55分を選択しているものとする。
【0082】
CPU45は、発車時刻t3の選択が終了すると(ステップ74:Yes)、その選択された発車時刻データt3から所要時間データt8を減算し、この減算された時刻をメッセージ映像を表示する表示時刻t9に設定する演算を行う(ステップ100)。
つまり、発車時刻の適当な時間前にメッセージ映像を表示するのではなく、発車時刻までの残り時間が、カラオケボックス11から駅までの所要時間になったタイミングでメッセージ映像を表示する。
たとえば、カラオケボックス11からC駅まで歩いて10分要するため、その10分を考慮し、発車時刻23時55分の10分前である23時45分になったタイミングでメッセージ映像を表示する。
【0083】
ここで、帰り支度に要する時間、レジでカラオケ代金を支払う時間、駅で切符を購入する時間およびトイレへ行く時間などを考慮して、上記演算された所要時間にさらに所定の時間、たとえば、10分を上乗せした時間を所要時間t8として記憶しておくこともできる。
そして、表示時刻データt9は、RAM47に一時保存され(ステップ120)、現在時刻データRTが読出され(ステップ122)、現在時刻RTが表示時刻t9になっていない場合は(ステップ124:Yes)、表示時刻t9をカウントするタイマt9をスタートさせる(ステップ126)。
【0084】
続いて、「発車時刻の20分前になったときに画面でお知らせします。」などのメッセージ映像をモニタ12,14に表示する(ステップ128)。続いて、表示時刻t9が時間t10、たとえば10秒経過したタイミングで(ステップ130:Yes)、上記メッセージ映像を消す(ステップ132)。そして、現在時刻RTが、表示時刻t9、たとえば23時35分になったタイミングで(ステップ134:Yes)、「発車時刻まであと20分です。」などのメッセージ映像をモニタ12,14に表示する(ステップ136)。
【0085】
以上のように、本発明第4実施形態の通信カラオケシステムによれば、発車時刻t3になるまでの残り時間が、カラオケボックス11から駅までの所要時間t8になったタイミングで、発車時刻t3が近付いていることを示すメッセージ映像を表示できるため、乗る駅および交通手段にかかわらず同じタイミングで表示する場合よりも、実際に即しており、乗り遅れを心配することなく、安心してカラオケに没頭することができる。
【0086】
また、上記各実施形態の通信カラオケシステム1のカラオケ装置10には、カラオケボックス11から各駅までの地図をモニタ12,14に表示する機能が備えられている。
その地図を表示する場合のCPU45の処理内容を図14のフローチャートに示す。
CPU45は、リモコン70の地図表示ボタン86が押されたことを検出すると(ステップ150:Yes)、地図データの送信要求をサーバー8に対して行う。そして、サーバー8から地図データが送信されると、その地図データはRAM47に一時保存され、CPU45により読出され(ステップ152)、地図映像としてモニタ12,14に表示される(ステップ154)。
【0087】
図19は、その地図映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。同図に示すように、モニタ12には、カラオケボックスからA駅からD駅の各駅へ行く地図を示す地図映像314が表示される。
このとき、CPU45は、リモコン70の印刷ボタン92が押されたことを検出すると(ステップ156:Yes)、プリンタ62へ地図データを印刷する命令を出力し、プリンタ62により地図データが印刷用紙に印刷され、その印刷用紙が排出口61からコマンダ20の外へ排出される(ステップ158)。そして、再度地図表示ボタン86が押されると(ステップ160:Yes)、地図映像314の表示を消す(ステップ162)。
【0088】
このように、カラオケボックス11から各駅までの地図を印刷することができるため、初めて行くカラオケボックスで付近の地理にうとい場合であっても、その印刷された地図を持って帰ることにより、駅までの地図を覚える必要もなく、駅まで迷わずに行くことができる。
また、モニタ12,14に表示される時刻表データを印刷するように構成することもできる。
【0089】
さらに、上記各実施形態の通信カラオケシステム1のサーバー8には、HDD8cに保存されている案内データ510を更新する機能が備えられている。
その更新を行う場合のCPU8aの処理内容を図16のフローチャートに示す。CPU8aは、案内データ510の更新を要求する更新要求信号をサブホスト5へ送信し(ステップ180)、サブホスト5のCPU5aは更新要求信号を受信すると(ステップ186)、HDD500から更新データを検索し(ステップ188)、その検索された更新データをサーバー8へ送信する(ステップ190)。続いて、サーバー8のCPU8aは更新データを受信すると(ステップ182)、HDD8cに保存されている案内データを受信した更新データに更新する(ステップ184)。
このように、サーバー8は、サブホスト5から更新データを受信して案内データ510を更新できるため、更新データ510が記憶された記憶媒体を作成し、それを各サーバー8へ配る費用を削減できる。また、カラオケボックス11の周辺の地図や時刻表に変更が生じた場合であっても、通信回線を介して変更後のデータに容易に更新することができる。
【0090】
なお、上記各実施形態では、モニタ12,14に表示された各項目の中から希望する項目を選択する手段として、リモコン70の操作によりカーソルを項目上に移動させて選択する手段を用いたが、モニタ12,14の画面をタッチスイッチ式にして希望する項目を指で触れて選択するように構成することもできる。また、発車時刻の選択は、コマンダ20やリモコン70のテンキーを用いて直接入力できるように構成することもできる。さらに、残り時間映像324やメッセージ映像326を表示する時刻を上記テンキーを用いて入力できるように構成することもできる。
また、上記各実施形態では、GPS5cをサブホスト5に備える構成を説明したが、GPS5cをホスト9、または、サーバー8に備える構成でもよい。
さらに、上記各実施形態では、本発明の通信カラオケシステムとしてカラオケボックスを代表に説明したが、家庭、喫茶店、スナックおよびバーなどに設置されたカラオケ装置とサーバーとを通信回線で接続した通信カラオケシステムにも本発明を適用できる。
【0091】
【0092】
ところで、CPU8aにより実行されるステップ30からステップ42が、請求項1記載の位置特定手段として機能し、ステップ44が距離演算手段として機能し、ステップ46からステップ54が所要時間演算手段として機能する。さらに、CPU45により実行されるステップ156およびステップ158が、請求項2に記載の地図情報印刷手段として機能する。
【0093】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通信カラオケシステムを利用する者に対して交通機関の所定の駅までの所要時間を交通手段ごとに知らせることができる通信カラオケシステムを実現することができる。
また、サーバーは、コンピュータから受信して記憶している地図情報に基づいて、各カラオケ装置の設置場所から所定の駅までの所要時間を交通手段ごとに演算することができるため、各サーバーごとにGPSを備える必要がなく、そのための費用を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第1実施形態の通信カラオケシステムの主要構成をブロック図で示す説明図である。
【図2】 図1に示すカラオケボックスに備えられたカラオケ装置の外観説明図である。
【図3】 (A)は、図1に示すカラオケ装置に備えられたコマンダの前面パネルの説明図であり、(B)は、そのコマンダの背面パネルの説明図である。
【図4】 図3に示すコマンダの制御系の構成をブロックで示す説明図である。
【図5】 図2に示すカラオケ装置に備えられたリモコンの説明図である。
【図6】 HDD500の記憶内容を示す説明図である。
【図7】(A)は曲データの主要構成をブロックで示す説明図であり、(B)は再生方法指示コマンドの構成を表す説明図であり、(C)は再生方法指示テーブルの構成を示す説明図である。
【図8】 サーバー8がサブホスト5から案内データ510を受信する場合のサーバー8に備えられたCPU8aおよびサブホスト5に備えられたCPU5aの制御内容を示すフローチャートである。
【図9】 カラオケボックス11から各駅までの所要時間を演算するためにサーバー8に備えられたCPU8aにより実行される処理内容を示すフローチャートである。
【図10】 本発明第1実施形態においてCPU45により実行される発車時刻表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図11】 本発明第2実施形態においてCPU45により実行される発車時刻表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図12】 本発明第3実施形態においてCPU45により実行される発車時刻報知処理の内容を示すフローチャートである。
【図13】 本発明第4実施形態においてCPU45により実行される発車時刻表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図14】 カラオケボックス11から各駅までの地図をモニタ12,14に表示する場合のCPU45の処理内容を示すフローチャートである。
【図15】 選曲から曲が演奏されるまでのCPU45の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】 サーバー8のHDD8cに保存されている案内データ510を更新する場合のCPU8aの処理内容を示すフローチャートである。
【図17】 (A)は、カラオケボックス11からC駅までの地図を示す地図映像が表示されたモニタ800の画面を示す説明図であり、(B)は、カラオケボックス11から各駅までの所要時間などを示す所要時間映像が表示されたモニタ800の画面を示す説明図である。
【図18】 (A)は、所要時間映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図であり、(B)は、時刻表映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。
【図19】 地図映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。
【図20】 (A)は、残り時間映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図であり、(B)は、メッセージ映像が表示されたモニタ12の画面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 通信カラオケシステム
5 サブホスト
6 DVDプレーヤ
8 サーバー
9 ホスト
10 カラオケ装置
11 カラオケボックス
13 スピーカ
12,14 モニタ
16 アンプ
17,18 マイク
20 コマンダ
45,8a CPU
70 リモコン
130 曲データ
300 所要時間映像
308 時刻表映像
314 地図映像
320 背景映像
322 歌詞テロップ
324 残り時間映像
326 メッセージ映像
Claims (3)
- 曲データを再生する曲データ再生手段と、前記曲データに対応する歌詞を示す歌詞映像およびその歌詞映像の背景に表示する背景映像を再生する映像再生手段とが設けられた複数のカラオケ装置と、通信手段を介して各カラオケ装置へ前記曲データを送信するサーバーと、前記サーバーへ曲データを送信するコンピュータとを備えた通信カラオケシステムにおいて、
前記コンピュータは、
前記各カラオケ装置の設置場所から交通機関の所定の駅までの地図を示す地図情報を前記サーバーへ送信する地図情報送信手段を備えており、
前記サーバーは、
前記コンピュータから送信された地図情報が記憶された地図情報記憶手段と、
前記地図情報記憶手段から読出した地図情報により示される地図映像を表示する地図映像表示手段と、
前記設置場所および所定の駅の地図上の位置を、前記地図映像表示手段により表示された地図映像の中に特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段により特定された前記設置場所および所定の駅間の距離を演算する距離演算手段と、
前記距離演算手段により演算された距離に基づいて前記設置場所から前記所定の駅までの所要時間を交通手段ごとに演算する所要時間演算手段と、
所定のカラオケ装置からの送信要求に応じて、前記所要時間演算手段により演算された交通手段ごとの所要時間を示す所要時間データを前記所定のカラオケ装置へ送信する所要時間データ送信手段と、を備えており、
前記各カラオケ装置は、
前記サーバーに対して前記所用時間データの送信要求を行う送信要求手段と、
前記送信要求手段により前記サーバーから受信した前記所用時間データに基づいて、前記所要時間と、前記所定の駅を示す駅名と、前記交通手段を示す交通手段名とを対応付けて表示し、前記所定の駅の発車時刻までの残り時間が前記所要時間になったタイミングで、前記発車時刻が近付いていることを示すメッセージ映像を前記背景映像に重ねて表示する所要時間表示手段とをそれぞれ備えたことを特徴とする通信カラオケシステム。 - 前記地図情報記憶手段から読出された地図情報を印刷媒体に印刷する地図情報印刷手段が備えられたことを特徴とする請求項1に記載の通信カラオケシステム。
- 前記地図情報記憶手段に記憶されている地図情報は、前記通信手段を介して書換可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信カラオケシステム。
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