JP4041498B2 - 水素発生還元石鹸およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、水または湯に接触することで水素を発生する、新規な水素発生還元石鹸およびその製造方法に関する。
従来より、顔や身体などの皮膚用の洗浄剤には脂肪酸金属塩である石鹸が主に使用されている。石鹸は洗浄後に独特の清浄感を有するだけでなく、生分解性も良好であり、環境に対しても優しい基剤である。中でも固形石鹸は最も一般的な皮膚用洗浄剤として現在も広く使われている。
石鹸は、一般に、精選された動植物油脂と水酸化ナトリウムなどのアルカリ性物質とを反応(鹸化)させ、得られた石鹸素地(脂肪酸金属塩)に着色料、香料などを加えて混練し、成形、乾燥させることで製造される。また、脂肪酸とアルカリ性物質とを反応(中和)させて、石鹸素地である脂肪酸金属塩を生成する方法も知られている。さらに、石鹸の加工方法として、気泡を入れて水面に浮く石鹸としたり、アルコールや砂糖などを配合して透明にしたりと、従来より様々な方法が提案されている。
これらの従来の石鹸は、その界面活性作用を主な作用とするものであり、皮膚表面の脂質の洗浄および油脂状の汚れや垢などを洗い落とすことを目的としていた。しかし、たとえば化粧石鹸などの用途においては、上記界面活性作用のみでは、肌の日中の紫外線や外気の汚れなどによる皮膚表面の酸化脂質などを洗い落とすのには不十分である傾向にある。また、肌が酸化することで肌の老化が進むことが知られているが、このような肌の酸化を未然に防止するのにも、上記界面活性作用のみでは不十分である傾向にある。
なお、以上本発明についての従来の技術を出願人の知得した一般的技術情報に基づいて説明したが、出願人の記憶する範囲において、出願前までに先行技術文献情報として開示すべき情報を出願人は有していない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、皮膚表面の酸化脂質などについても十分に洗い落とすことができ、さらに肌の老化も未然に防止することができる新規な石鹸およびその製造方法を提供することである。
本発明は、脂肪酸金属塩と金属マグネシウムとを混合してなる、水素発生還元石鹸に関する。
ここにおいて、金属マグネシウムは、0.001〜50重量%混合されたものであるのが好ましい。
本発明の水素発生還元石鹸はキレート剤および/または緩衝剤をさらに混合してなるのが、好ましい。
また本発明は、脂肪酸または油脂とアルカリ性物質を反応させて脂肪酸金属塩を生成する際に、金属マグネシウムを混合する工程を含む、水素発生還元石鹸の製造方法も提供する。
本発明の水素発生還元石鹸によれば、使用時に水または湯によって石鹸が溶ける際に、同時に石鹸内に混合されている金属マグネシウムが溶け出て、体温または湯によって温められ、水素を発生する。これにより、石鹸自身が有する界面活性作用に加え、石鹸より溶け出す金属マグネシウムにより発生する水素が肌に作用することで、日中の紫外線や外気の汚れなどによる皮膚表面の酸化脂質などを洗浄することができ、さらに水素の還元作用によって肌の酸化による老化の保護または防止することができる。
本発明の水素発生還元石鹸は、脂肪酸金属塩と金属マグネシウムとを混合してなるものである。一般に、「酸化」とは、「(1)酸素原子を得る、(2)水素原子を失う、(3)電子を失う」、「還元」とは、「(1)酸素原子を失う、(2)水素原子を得る、(3)電子を得る」ことが、自然科学上の定義となっている。言い換えれば、酸素は酸化作用を保持し、水素は還元作用を保持している。本発明の水素発生還元石鹸は、この作用を利用して、石鹸内に、水または湯などに触れると水素を発生する性質をもつ金属マグネシウムを混合させてなる。このような本発明の水素発生還元石鹸は酸化還元反応の理にかなった石鹸であるといえる。
本発明における脂肪酸金属塩は、脂肪酸または油脂とアルカリ性物質とを反応(中和または鹸化)させ得られた、アルカリ石鹸として従来より広く知られたものであり、従来公知の適宜のものを特に制限なく使用することが可能である。なお本明細書中における脂肪酸は、炭素数2〜24(好ましくは10〜24の高級脂肪酸)の直鎖状、分岐状または環状の飽和または不飽和脂肪酸を指す。本発明における脂肪酸金属塩に用いられる脂肪酸または油脂としては、具体的には、牛脂、羊脂などの動物油脂や、ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、オリーブ油、綿実油などの植物油脂、またはその加水分解物、その他ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、N−アシルグルタミン酸、N−アシルサルコシン酸、N−アシル−N−メチルタウリン、アルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸、アルキルエーテルカルボン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸、アルキルリン酸エステル、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、α−オレフィンスルホン酸、アルキル−β−メチルアラニン酸などを挙げることができる。中でも中和反応は鹸化反応より確実で簡単な方法であることから、脂肪酸を用いて脂肪酸金属塩を形成するのが好ましく、脂肪酸の中でも高級脂肪酸を用いるのが特に好ましい。
また、本発明における脂肪酸金属塩を生成するために脂肪酸または油脂と反応させ得るアルカリ性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられ、特に制限されるものではない。本発明の水素発生還元石鹸を固形石鹸にて実現する場合には、アルカリ性物質として水酸化ナトリウムを用いるのが好ましく、また、本発明の水素発生還元石鹸を液状石鹸(ボディソープ、石鹸シャンプーなど)にて実現する場合には、アルカリ性物質として水酸化カリウムを用いるのが好ましい。
本発明における脂肪酸金属塩は、上述した脂肪酸または油脂とアルカリ性物質を適宜選択し、従来公知の手法で鹸化して製造するようにしてもよいし、市販のものを用いてもよい。
本発明の水素発生還元石鹸によれば、脂肪酸金属塩と金属マグネシウムとを混合してなるものであるため、石鹸の使用時に水または湯によって石鹸が溶ける際に、同時に石鹸内に混合されている金属マグネシウムが溶け出て、下記式に示すように体温または湯によって温められ水素を発生する。
Mg+2HO→Mg(OH)+H
このように水素が発生することで、皮膚上の汚れや油脂による酸化物質を還元し、皮膚表面を還元状態にしながら油脂などの洗浄をすることができる。これにより、石鹸自身が有する界面活性作用に加え、石鹸より溶け出す金属マグネシウムにより発生する水素が肌に作用することで、日中の紫外線や外気の汚れなどによる皮膚表面の酸化脂質などを洗浄することができ、さらに水素の還元作用によって肌の酸化による老化の保護または防止することができる。
本発明における脂肪酸金属塩は、たとえば本発明の水素発生還元石鹸が固形石鹸で実現される場合には、石鹸全体中30〜99.9重量%含有されるのが好ましい。また、たとえば水素発生還元石鹸がボディソープなどの液状石鹸で実現される場合には、石鹸全体中10〜30重量%含有されるのが好ましい。なお、水素発生還元石鹸中における脂肪酸金属塩の含有率は、たとえば、水酸化ナトリウムを使用する場合、〔使用した脂肪酸のモル量×(使用した脂肪酸の分子量+22)/全重量〕×100(%)の式より算出することができる。
また本発明の水素発生還元石鹸において、金属マグネシウムは、石鹸全体中0.001〜50重量%混合されたものであるのが好ましく、0.01〜20重量%混合されたものであるのがより好ましい。金属マグネシウムの混合量が石鹸全体中0.001重量%未満であると、金属マグネシウムを混合することによる水素発生の効果が十分に発揮できない傾向にあるためである。また金属マグネシウムの混合量が石鹸全体中50重量%を超えて混合しても水素発生の効率が向上されない傾向にあるためである。
本発明の水素発生還元石鹸において、金属マグネシウムは、石鹸により皮膚を傷つけず、また水素が発生し易いという理由から、微粉末の形態で脂肪酸金属塩と混合されてなるのが好ましい。金属マグネシウムの平均粒径は特に制限されるものではないが、0.1μm〜1mmであるのが好ましく、60〜300μmであるのがより好ましい。平均粒径が0.1μm未満であると、製造時や保管時に活性を失いやすい傾向にあるためであり、また平均粒径が1mmを超えると、皮膚を傷つけやすい傾向にあるためである。なお、金属マグネシウムの平均粒径は、たとえばレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(HORIBA製、LA−950)を用いて測定することができる。
本発明に用いる金属マグネシウムは、市販の適宜のもの(たとえば、マグネシウム粉末1058150250(コスモバイオ社製)など)を特に制限なく用いることができる。
ここで、本発明の水素発生還元石鹸は、金属マグネシウムと水または湯とが反応することによって水素を発生する一方で、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)も発生する。この水酸化マグネシウムが発生すると、Mg2+(マグネシウムイオン)が脂肪酸と結合して金属石鹸を生じ洗浄力を低下させる、またアルカリ性が強くなり長時間使用すると肌荒れの原因となる虞がある。このような観点から、本発明の水素発生還元石鹸は、水酸化マグネシウムの作用を抑制し得る成分としてキレート剤および/または緩衝剤をさらに含有してなるのが好ましい。キレート剤としては、たとえばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EDTA−2Na、EDTA−4Na、NTA(トリニトロ三酢酸)−3Na、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)−5Naなどが挙げられる。また緩衝剤としては、たとえばクエン酸、クエン酸ソーダ、炭酸ソーダ、重曹、セスキ炭酸ソーダ(炭酸ソーダと重曹の混合塩)、リン酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、ホウ酸ソーダなどが挙げられる。本発明の水素発生還元石鹸においては、キレート剤、緩衝剤の少なくともいずれかを含有するのが好ましいが、キレート剤、緩衝剤の両方を含有してなるのが特に好ましい。
水素発生還元石鹸中のキレート剤および/または緩衝剤の含有量は特に制限されるものではないが、キレート剤においては添加した金属マグネシウムを十分キレートできる量であることが好ましく、緩衝剤においてはpHの上昇を十分緩衝できる量であることが好ましい。具体的には、キレート剤としてたとえばEDTAを用いた場合、モル比でMg2+:EDTA=1:1〜1.1となるように含有させるのが好ましい。また緩衝剤としてたとえばセスキ炭酸ソーダを用いた場合、モル比でMg:セスキ炭酸ソーダ=1:1〜1.1となるように含有させるのが好ましい。
なお、本発明の水素発生還元石鹸においては、水素発生の効率の観点より、金属マグネシウムは石鹸中に均一に分散した状態で混合されてなるのが好ましい。したがって、たとえばボディソープなどの液状石鹸にて本発明の水素発生還元石鹸を実現する場合には、金属マグネシウムの分散性の向上のため、乳化剤を含有させてなるのが好ましい。乳化剤としては従来公知の適宜のものが挙げられ特に制限されるものではないが、たとえばレシチンを好適に用いることができる。
本発明の水素発生還元石鹸は、本発明の効果を阻害しない範囲で、従来公知の適宜の香料、着色剤、酸化防止剤、防腐剤、変質防止剤(エデト酸塩など)、蛍光剤、合成界面活性剤(ABS(アルキルベンゼンスルホン酸塩)、LAS(リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩)など)、保湿剤(グリセリンなど)、殺菌剤などが添加されたものであっても勿論よい。
本発明の水素発生還元石鹸は、その製造方法について特に制限されるものではないが、脂肪酸または油脂とアルカリ性物質を反応させて脂肪酸金属塩を生成する際に、金属マグネシウムを混合する工程を含む方法によって製造されるのが好ましい。本発明は、このような水素発生還元石鹸の製造方法も提供するものである。
本発明の水素発生還元石鹸の製造方法について説明すると、たとえば固形石鹸を製造する場合には、具体的には、まず、上述したアルカリ性物質を適宜の溶媒(たとえば精製水)に溶解させる。そして、アルカリ性物質溶液と脂肪酸または油脂とをそれぞれ一定温度(たとえば40〜80℃)に保持し、攪拌しながらアルカリ性物質溶液を脂肪酸または油脂に添加する。本発明においては、この際に金属マグネシウムも添加する。添加後も攪拌し続け、一定時間(1〜24時間程度)静置した後、キレート剤、緩衝剤、香料、着色剤など必要に応じて添加する。その後、得られた脂肪酸金属塩と金属マグネシウムとの混合物を適宜の型に注入し、放置して乾燥させることで、本発明の水素発生還元石鹸を好適に製造することができる。なお、固形石鹸として製造する場合、脂肪酸金属塩の形成においては、脂肪酸とアルカリ性物質とのモル比が1:1となるように反応させるのが好ましい。また油脂とアルカリ性物質の場合、必要なアルカリ性物質量(g)は、(油脂量×鹸化価×40/56)÷1000×0.9〜(油脂量×鹸化価×40/56)÷1000となるように反応させるのが好ましい。
また、たとえばボディソープなどの液状石鹸を製造する場合には、具体的には、まず、上述したアルカリ性物質を適宜の溶媒(たとえば精製水)に溶解させる。そして、アルカリ性物質溶液と脂肪酸または油脂とをそれぞれ一定温度(たとえば40〜80℃)に保持し、攪拌しながらアルカリ性物質溶液を脂肪酸または油脂に添加する。本発明においては、この際に金属マグネシウムも添加する。添加後も攪拌し続け、一定時間(1〜24時間程度)静置した後、キレート剤、緩衝剤、香料、着色剤など必要に応じて添加する、というようにして製造することができる。なお、液状石鹸として製造する場合、脂肪酸金属塩の形成においては、脂肪酸とアルカリ性物質とのモル比が1:1となるように反応させるのが好ましい。また油脂とアルカリ性物質の場合、必要なアルカリ性物質量(g)は、(油脂量×鹸化価×40/56)÷1000×0.9〜(油脂量×鹸化価×40/56)÷1000となるように反応させるのが好ましい。
以下、実施例および実験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(脂肪酸を用いた固形石鹸の場合)
脂肪酸としてラウリン酸を200g、アルカリ性物質として水酸化ナトリウムを40g用い、脂肪酸金属塩を生成した。まず、水酸化ナトリウムを精製水に溶解させ、この水酸化ナトリウム水溶液を40℃に保持した。一方、脂肪酸も40℃に保持しておき、これを攪拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を添加した。この際、金属マグネシウム粉末1058150250(コスモバイオ社製)(平均粒径:180μm)を2.4g混合させた。さらに攪拌を続け、1時間静置後、キレート剤としてEDTA・2Na・2H2Oを37.2g、緩衝剤としてセスキ炭酸ソーダを19g添加し、さらに、その他の添加剤として香料を混合した後、10×10cmの型に注入し、乾燥させて、固形石鹸の形態で本発明の水素発生還元石鹸を製造した。
<実施例2>
(油脂を用いた固形石鹸の場合)
油脂としてパームオイルを200g、アルカリ性物質として水酸化ナトリウムを25.5g用い、脂肪酸金属塩を生成した。まず、水酸化ナトリウムを精製水に溶解させ、この水酸化ナトリウム水溶液を60℃に保持した。一方、油脂も60℃に保持しておき、これを攪拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を添加した。この際、金属マグネシウム粉末1058150250(コスモバイオ社製)(平均粒径:180μm)を2.4g混合させた。さらに攪拌を続け、4時間静置後、キレート剤としてEDTA・2Na・2H2Oを37.2g、緩衝剤としてセスキ炭酸ソーダを19g添加し、さらに、その他の添加剤として香料を混合した後、10×10cmの型に注入し、乾燥させて、固形石鹸の形態で本発明の水素発生還元石鹸を製造した。
<実施例3>
(脂肪酸を用いたボディソープの場合)
脂肪酸としてラウリン酸を200g、アルカリ性物質として水酸化カリウムを56g用い、脂肪酸金属塩を生成した。まず、水酸化カリウムを精製水に溶解させ、この水酸化カリウム水溶液を40℃に保持した。一方、脂肪酸も40℃に保持しておき、これを攪拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加した。この際、金属マグネシウム粉末1058150250(コスモバイオ社製)(平均粒径:180μm)を2.4g混合させた。さらに攪拌を続け、1時間静置後、キレート剤としてEDTA・2Na・2H2Oを37.2g、緩衝剤としてセスキ炭酸ソーダを19g添加し、さらに、その他の添加剤として香料を混合し、ボディソープの形態で本発明の水素発生還元石鹸を製造した。
<実施例4>
(油脂を用いたボディソープの場合)
油脂としてパームオイルを200g、アルカリ性物質として水酸化カリウムを35.7g用い、脂肪酸金属塩を生成した。まず、水酸化カリウムを精製水に溶解させ、この水酸化カリウム水溶液を60℃に保持した。一方、油脂も60℃に保持しておき、これを攪拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加した。この際、金属マグネシウム粉末1058150250(コスモバイオ社製)(平均粒径:180μm)を2.4g混合させた。さらに攪拌を続け、4時間静置後、キレート剤としてEDTA・2Na・2H2Oを37.2g、緩衝剤としてセスキ炭酸ソーダを19g添加し、さらに、その他の添加剤として香料を混合し、ボディソープの形態で本発明の水素発生還元石鹸を製造した。
<比較例1〜4>
金属マグネシウムを混合させない以外は実施例1〜4とそれぞれ同様にして、比較例1〜4の石鹸を製造した。
<実験例>
実施例1、2および比較例1、2の固形石鹸について、水素発生の確認実験を行った。
30℃の1Lの水に固形石鹸を1時間浸漬させた後、溶存水素濃度を測定した。結果、実施例1が21μg/L、実施例2が21μg/L、比較例1が0μg/L、比較例2が0μg/Lという結果が得られた。添加マグネシウムモル量×2÷10000という式より算出される実施例1、2の石鹸の溶存水素濃度の理論値は20μg/L、20μg/Lであり、予測される比較例1、2の溶存水素濃度の理論値は0μg/L、0μg/Lとなることから、上記実験結果により、本発明の石鹸が水素を発生していることが確認された。なお、溶存水素濃度は、DH−35A(東亜電波工業社製)を用いて測定した。
今回開示された実施の形態、実施例および実験例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。

Claims (4)

  1. 脂肪酸金属塩と金属マグネシウムとを混合してなる、水素発生還元石鹸。
  2. 金属マグネシウムが、0.001〜50重量%混合されたものである、請求項1に記載の水素発生還元石鹸。
  3. キレート剤および/または緩衝剤をさらに混合してなる、請求項1または2に記載の水素発生還元石鹸。
  4. 脂肪酸または油脂とアルカリ性物質を反応させて脂肪酸金属塩を生成する際に、金属マグネシウムを混合する工程を含む、水素発生還元石鹸の製造方法。
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