JP4041317B2 - カメラ及びカメラ用ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縮小系画像と拡大系画像の双方を撮像することのできるカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なカメラは、撮像対象物からの像光を、対物レンズを介して、例えばフィルムやCCDなどの撮像手段に導くように構成されており、撮像手段でその像光による何らかの反応を生じさせることで、撮像対象物の像を捉えるようになっている。
撮像される画像の種類、方式には様々なものがあり、その分類の仕方も様々である。撮像される画像の分類の一つに、以下のようなものがある。即ち、縮小系画像と拡大系画像である。
縮小系画像とは、撮像手段(例えばCCD)の撮像面よりも大きなものをその撮像手段の中に縮小して写り込ませることで得られる画像をいい、例えば、人物や景色を撮像して得られる通常の画像がこれに当たる。他方、拡大系画像とは、撮像手段(例えばCCD)の撮像面よりも小さなものをその撮像手段の中に拡大して写り込ませることで得られる画像をいい、例えば、細い繊維や人の肌の微小部分などを拡大して撮像することにより得られた画像がこれに当たる。
【0003】
ところで、従来のカメラは、縮小系画像と拡大系画像の一方を撮像することに特化したものとなっている。理論的には、対物レンズから撮像手段の距離と、対物レンズから撮像対象物の距離とを、所定の関係下で変化させることで、縮小系画像と拡大系画像の双方を撮像することは可能である。しかしながら、このような装置は実用化されていないのが現状である。
これは、主として以下のような理由によるものと考えられる。
拡大系画像の撮像では、当然に撮像対象範囲が狭くなる。従って、拡大系画像の撮像を行う場合には、撮像対象物をその狭い撮像対象範囲内に入れておくのが困難になりがちである。そのため、拡大系画像を撮像するためのカメラは、ビデオ顕微鏡などに見られるように、撮像対象物と撮像手段との相対位置を固定するための構成を備えるのが通常である。しかしながら、かかる構成は、縮小系画像の撮像を行う場合には不要であり、そればかりか、縮小系画像の撮像を行う際には却って邪魔になり兼ねない。つまり、縮小系画像撮像用のカメラと拡大系画像のカメラは、求められる構成が相違するので、これら両画像撮像のための機能を一つのカメラに持たせるのは困難なのである。
また、このような構成上の理由に加え、縮小系画像と拡大系画像の用途や需要者層が必ずしも一致しないという事情もある。つまり、縮小系画像と拡大系画像の画像の双方の撮像を一つのカメラで行うことについての需要が、少なくとも今までは多くはなかったのである。
これらの事情により、縮小系画像と拡大系画像双方の撮像を行えるカメラの開発は進んでいない。
【0004】
しかしながら、例えば、人の全身についての縮小系画像と、肌の一部についての拡大系画像とを一台のカメラで撮像可能であれば、肌上にできた病変についての拡大系画像と、その病変の位置を示す全身像についての縮小系画像との双方を撮像するなどして、病変の様子と身体における位置を同時に把握することを可能とすることができる。また、ある製品中の傷を撮像して傷の拡大系画像を得ると共に、その製品の全体を撮像して当該製品の全体像を得るといったことにより、その傷の詳細と製品中の位置の特定とを同時に行えるようになる。
つまり、縮小系画像と拡大系画像の双方を撮像できるカメラは、需要がなかったというわけではなく、その有用性のアピールが十分になされていなかったと考えられるのである。それだけに、その有用性が認められれば、上記両画像を撮像できるカメラは、新たな需要を喚起できるものになると考えられる。
また、縮小系画像と拡大系画像の撮像の双方を行えるカメラが存在すれば、今までのカメラではユーザに与えられなかった娯楽性をユーザに与えられるようになる場合もある。従って、このようなカメラが存在すれば、新規な娯楽性による新規な需要の喚起も期待できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、縮小系画像と拡大系画像の双方を撮像するに適したカメラの提供をその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための本発明として、本願発明者は、カメラとカメラ用ユニットを提案する。
【0007】
本発明によるカメラは、対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラを基本とする。そして、その対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸上を移動可能とされている。このカメラは、また、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させて使用されるものであり、前記撮像対象物と前記対物レンズとの距離を、前記対物レンズの焦点が撮像対象物の撮像対象範囲に合う範囲内に保つに寄与するものであり、且つ前記第1範囲にある対物レンズの視野外に位置するようにされた位置決め補助手段を備えている。
本発明のカメラは、対物レンズと、撮像手段とを収納するケースを備えていてもよい。この場合、上述の位置決め補助手段は、第1範囲にある対物レンズの視野外に位置するようにしながら、ケースに取付けられている。
【0008】
これらカメラにおける対物レンズは、上述の通り、撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に位置することができるように、像光が導かれる光軸上を移動可能とされている。従って、これらカメラは、縮小系画像と拡大系画像の双方を撮像できるようになっている。
これらカメラは、また、位置決め補助手段を備えている。この位置決め補助手段は、対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を撮像対象物に当接させて使用されるものである。位置決め補助手段は、また、その使用時に、前記撮像対象物と前記対物レンズとの距離を、対物レンズの焦点が撮像対象物の撮像対象範囲に合う範囲内に保つに寄与するものである。この位置決め補助手段の存在により、このカメラによる拡大系画像の撮像は、位置決め補助手段の先端を撮像対象物の撮像対象範囲外に当接させて、安定した状態で行えるようになる。従って、拡大系画像の撮像中に、手振れによって撮像対象物がカメラの撮像対象範囲外に出てしまうといった不具合が生じにくい。
位置決め補助手段は、また、前記撮像対象物と前記対物レンズとの距離を、前記対物レンズの焦点が合う範囲内に保つに寄与するものである。つまり位置決め補助手段は、その先端を撮像対象物に当接させることにより、撮像対象物に焦点が合った状態での撮像を行いやすくするという機能も併有する。手持ちタイプのカメラでは、撮像対象物からカメラを浮かせて撮像を行うと、手振れが生じる関係で、焦点合わせが極めて難しくなる。本発明のカメラであれば、位置決め補助手段の先端を撮像対象物に当接させることにより、手振れを軽減できるようになるので、焦点合わせについての上述の難しさを軽減できるようになる。
尚、これらのことを考慮すれば、本発明によるカメラは、手持ちタイプのカメラに適用した場合に、その真価を発揮し易いと言える。
【0009】
本発明のカメラにおける位置決め補助手段は、上述のように、撮像対象物から対物レンズまでの距離を、撮像対象物に対物レンズの焦点が合う範囲内に保つに寄与するものであることを必要条件とする。
これは、例えば、カメラのケースから突出させた1本の棒状体にて構成することができる。この場合、棒状体の光軸に沿う長さを、その先端を撮像対象物に当接したときの撮像対象物から対物レンズまでの距離が、撮像対象物の撮像対象範囲に対物レンズの焦点が合う範囲内となるような長さにしておけば良い。位置決め補助手段を1本の棒状体としたこの例では、位置決め補助手段と撮像対象物とは点接触を行う。点接触であるので、その先端を撮像対象物と接触させていたとしても、カメラは、当該先端を中心としてピボット運動をしてしまう。しかしながら、カメラを撮像対象物から完全に浮かせて撮像を行う場合と比べれば、それでもなお、拡大系画像の撮像を安定した状態で容易に行えるようになる。
位置決め補助手段は、また、複数本、例えば、3本の棒状体にて構成することができる。この場合には、位置決め補助手段である各棒状体の先端3点での点接触による3点支持を行った状態での拡大系画像の撮像を行えるようにすることができる。このようにすると、位置決め補助手段の先端を平面の撮像対象物に接触させた場合に、その撮像対象物と前記対物レンズとの距離が一定に保たれるようになる。このような位置決め補助手段は、上述のごときピボット運動を許容することがなく、それを撮像対象物に当接させた場合、撮像対象物の撮像対象範囲から撮像手段までの距離を一定に保てるようなものとなる。また、この状態での撮像は、非常に安定したものとなる。つまり、このような位置決め補助手段を採用すれば、その先端を撮像対象物に当接させることにより、撮像対象物の撮像対象範囲に自動的に対物レンズの焦点を合わせることが可能になり、また、手振れのない安定した状態にカメラを維持できることになるので、拡大系画像の撮像を益々容易に行えるようになる。
尚、このような機能(即ち、その先端を平面の撮像対象物に接触させた場合に、その撮像対象物と前記対物レンズとの距離を一定にできると共に、カメラの安定性を維持できる機能)を持つ位置決め補助手段の先端形状の例としては、ある平面に対して3点以上での当接を行える形状、ある平面に対して直線+1点以上での接触を行える形状、ある平面に対して曲線での線接触を行える形状、ある平面に対して面接触を行える形状などを、挙げることができる。
【0010】
本発明における位置決め補助手段は、第1範囲に対物レンズがある場合に、その視野外に位置するようになっている。従って、通常のカメラとしての撮像である縮小系画像の撮像を行う場合に、位置決め補助手段が撮像の邪魔になることがない。
対物レンズが第2範囲にある場合における位置決め補助手段の位置は、対物レンズの視野内にかかっても、かからなくても良い。第2範囲にある対物レンズの視野にかからず、且つその先端を撮像対象物に当接させた場合の当該当接位置が撮像対象物の撮像対象範囲外となるようにされていれば、位置決め補助手段は、縮小系画像の撮像を行う場合にも邪魔にならないようになる。他方、第2範囲に対物レンズがあるときに、その対物レンズの視野に位置決め補助手段がかかる場合には、これが撮像の邪魔になることも考えられる。例えば、位置決め補助手段の先端を撮像対象物に当接させた場合における当該当接位置が撮像対象物の撮像対象範囲内に位置するような場合には、縮小系画像の撮像を行おうとすると、撮像対象範囲内にある位置決め補助手段の先端が縮小系画像に写りこんでしまう。
しかしながら、これをうまく利用する工夫も考えられる。その場合には、縮小系画像にかかる位置決め補助手段を、縮小系画像の撮像対象となっている撮像対象範囲内の極一部とすれば良い。このように、位置決め補助手段を、実質的に撮像の邪魔にならないようなものにすると同時に、その先端に、撮像対象物と比較することで撮像対象物の大きさを知るための目安となる対比手段を設ければ、撮像した画像映りこんだ撮像対象物と対比手段とを対比することで、その撮像対象物の大きさを概略で知ることができるようになり便利である。尚、位置決め補助手段を、実質的に撮像の邪魔にならないようなものにするには、例えば、位置決め補助手段の先端が接触する撮像対象物の範囲が、撮像対象範囲の外周付近の極一部となるようにすればよい。対比手段は、例えば、所定の間隔の目盛りとすることができる。
【0011】
本発明の位置決め補助手段は、また、カメラの、例えばケースに対して固定されていても良い。ケースなどに対して移動を行うように、例えば、対物レンズが第1範囲にある場合と第2範囲にある場合とで、その位置が変化するようになっていても良い。
位置決め補助手段を移動させるのは、次のような事情を考慮したものである。即ち、対物レンズが第1範囲にある場合、それが第2範囲にある場合よりも、カメラの視野は広くなる。従って、例えば、対物レンズが第1範囲にある場合には、位置決め補助手段が撮像対象物にかかり易くなる。そこで、第2範囲にある場合よりも第1範囲にあるときの方が、位置決め補助手段が、対物レンズの視野から遠ざかるようになっていれば、第1範囲にある対物レンズの視野に位置決め補助手段がかかり、撮像の邪魔になるといった事態が生じにくくなる。
位置決め補助手段の例としては、以下のようなものを挙げられる。例えば、対物レンズが第1範囲にある場合に、位置決め補助手段がケースに収納されるようにすることができる。このような構成とすれば、対物レンズが第1範囲にあり、縮小系画像の撮像が行われる場合において、位置決め補助手段が撮像の邪魔にならないようになる。
【0012】
位置決め補助手段は、上述のように、ケースなどに対して相対動するようにできる。位置決め補助手段の移動の仕方はどのようなものでも良い。例えば、ケースに対して回転しながら移動するようにしても良いし、ケースに対して平行移動するようにしても良い。
例えば、撮像対象物が肌であり、その肌に位置決め補助手段の先端が当接されているときに、位置決め補助手段が回転するようなことがあると、肌の撮像を行っている者に違和感を与える場合がある。このようなことを防ぐには、位置決め補助手段のケースなどに対する移動を、平行移動とするようにすれば良い。こうすることで、移動する位置決め補助手段によって使用者が違和感を感じにくくなる。
位置決め補助手段の移動の方向は、どのようにしても良い。第1範囲に対物レンズがあるときにおける撮像対象範囲に、位置決め補助手段がかからないようになっていれば、その移動方向には制限がない。例えば、位置決め補助手段の移動は、上述の光軸に沿って行われるようにすることができる。このようにすれば、位置決め補助手段の移動方向は、原則的に肌に対して垂直な方向になるので、肌の撮像を行っている使用者に違和感を与えづらくなる。
本発明のカメラでは、また、前記対物レンズと、前記位置決め補助手段の移動が、連動して行われるようになっていても良い。このようにすれば、対物レンズと、位置決め補助手段とを別々に移動させなくても良くなるので便利である。
【0013】
本発明のカメラが備える位置決め補助手段の形状や、移動を行う場合における移動の仕方には、上述のように様々なバリエーションがある。
その一つとして、その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段を挙げることができる。このような位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、且つ前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲と略一致するような大きさとすることができる。
この位置決め補助手段を備えたカメラでは、対物レンズ先端に開けられた孔が、撮像対象範囲に近い大きさとなっており、撮像対象範囲よりも過度に大きくなってはいない。このような構成は以下のような利点をもたらす。
例えば、人の肌などの柔軟性のある物を撮像対象物として拡大系画像の撮像を行う場合、上記位置決め補助手段の孔を当該撮像対象物に当接させる。すると、その孔の中に柔軟性のある撮像対象物が入り込み、当該撮像対象物に盛り上がりが生じる。この場合、盛り上がった撮像対象物は、対物レンズに近づくため、対物レンズの焦点は撮像対象物の撮像対象範囲上に来なくなってしまう。そこで、このカメラでは、上述のように、孔を小さくするようにしたのである。孔を小さくすることで、孔を撮像対象物に当接した場合の撮像対象物の上記盛り上がりを最小限に収められるようにしたのである。このようにすることで、撮像対象物の撮像対象範囲常に対物レンズの被写界深度の中に収め易くなる。このようなことを考慮すると、孔の大きさは、例えば人の肌に位置決め補助手段先端の孔の外周を当接させた場合に生じる撮像対象物の盛り上がりが、対物レンズの被写界深度の中に収まる程度にしておけば良いと言える。孔は、例えば、撮像対象物における撮像対象範囲の外縁に略沿うようになっていても良い。尚、実質的に拡大系画像の撮像の邪魔にならないのであれば、撮像対象範囲に孔の縁が入り込むことは許容される。
尚、撮像手段の撮像対象範囲は、その形状を問わない。円形、矩形等、適当に選択できる。
撮像対象範囲が矩形であるのであれば、上記孔は、対物レンズが第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲を略内接させる円形にすることが可能である。撮像手段の視野が円形であるのであれば、孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の視野と略一致する前記視野と同心の円形とすることができる。
【0014】
本発明のカメラが備える位置決め補助手段は、上述のように、その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにすることができる。このような位置決め補助手段を備えたカメラは、前記第1範囲と前記第2範囲との間で移動する際の前記対物レンズの移動距離が、前記対物レンズの前記第1範囲と前記第2範囲との間での移動に伴う前記位置決め補助手段の移動距離よりも小さくなるようにすることができる。
このように構成されたカメラでは、位置決め補助手段の移動距離が、対物レンズの移動距離よりも大きくなる。つまり、第2範囲から第1範囲に対物レンズが移動するとき、位置決め補助手段は、対物レンズよりも大きく後退する(撮像手段に近づく)ことになる。このような構成は以下のような利点をもたらす。
本発明のカメラでは、位置決め補助手段先端の孔を撮像対象範囲と同程度に小さくすることが、特に柔軟な物を撮像対象物とする場合には好ましいことについては既に述べた。しかしながら、孔を小さくすればするほど、縮小系画像の撮像時に、孔の縁の部分(位置決め補助手段の先端の孔の周縁部分)が、撮像手段の視野に入り込む(実質的に撮像の邪魔になる程撮像手段の視野に入り込む)可能性が高くなる。そこで、上述のカメラでは、縮小系画像の撮像時に、位置決め補助手段を対物レンズよりも大きく後退させるようにしたのである。つまり、縮小系画像の撮像時に、位置決め補助手段の孔を対物レンズに近づけるようにすることで、孔の縁の部分が撮像手段の視野に入り込むみにくくできるのである。これにより、縮小系画像の撮像に影響を与えずに孔を小さくするということが行い易くなる。
【0015】
対物レンズは、撮像対象物に臨むレンズである。対物レンズは、一枚のレンズから構成されていても良く、複数枚のレンズを組み合わせて構成されていても良い。例えば、凹、凸、凹の順番で並べられた3枚のレンズにより、収差の小さい対物レンズを構成することができる。尚、移動を行う対物レンズ以外に、例えば移動を行わないレンズが設けられていても勿論構わない。
対物レンズは、また、第2範囲内で、光軸上を移動可能とすることができる。本発明のカメラは、上述のように、位置決め補助手段の先端を撮像対象物に当接させることで、焦点が合った状体での拡大系画像の撮像を行い易くなっている。しかしながら、撮像対象物に凹凸がある場合には、焦点合わせに狂いが生じる場合もある。第2範囲内で対物レンズの移動を可能としておくことで、撮像対象物に凹凸がある場合の焦点合わせについての微調整を行えるようになり、便利である。
尚、対物レンズは、第1範囲内でも光軸上を移動可能とされていても良い。第1範囲内及び第2範囲内の双方で、対物レンズが光軸上を移動できるようになっていても当然に構わない。
【0016】
対物レンズの移動は、どのような構成によって実現されるようになっていても良い。人力を動力とする機械的な機構を用いることによりその移動が行われても良いし、例えば、モータ、アクチュエータその他の駆動手段を別途設け、これを動力として移動が行われるようになっていても良い。
対物レンズの移動は、以下のような操作手段を設け、その操作手段を人が操作することにより行われるようなものとすることができる。操作手段は、例えば、第1位置から第2位置へ移動するものとすることができる。そして、操作手段がその移動を行うと、対物レンズが第1範囲から第2範囲へ移動するようにしておくことができる。
操作手段を一定量移動させた場合における対物レンズの移動量は、操作手段の移動量に対応していても良い。このようにすることで、操作手段の移動に伴って生じる対物レンズの移動量を、使用者が直感的に理解できるようになる。操作手段は、また、それを一定量移動させた場合における対物レンズの移動量が、対物レンズが第1範囲及び第2範囲外にあるときよりも、第1範囲及び第2範囲にあるときの方が小さくなるようにすることもできる。第1範囲及び第2範囲は、第1範囲、第1範囲及び第2範囲以外の範囲、第2範囲の順で並ぶことが通常である。ここで、第1範囲、第2範囲で必要とされる対物レンズの移動では、その移動が焦点合わせを目的とするものであるため、微小な調整が必要とされる。これに対し、第1範囲及び第2範囲以外の範囲に対物レンズがあるときは、通常では撮像が行われないため、この部分における対物レンズの移動はなるべく高速で行われるのが好ましい。操作手段と、対物レンズの移動量の関係を上述のようなものとすることで、なるべく短時間で移動させたい第1範囲及び第2範囲以外の範囲での対物レンズの移動を高速に行えるようになると共に、なるべく精度を高く移動させたい第1範囲及び第2範囲での対物レンズの移動を精度を高く行えるようになる。
対物レンズは、どのような手法でカメラに取り付けられていても構わない。例えば、対物レンズは、位置決め補助手段に取付けられていても良い。この場合の、位置決め補助手段は、光軸方向に沿って移動可能とされても良い。
【0017】
位置決め補助手段の形状には、上述のように、様々なバリエーションがある。位置決め補助手段は、例えば、筒状とされていても良い。位置決め補助手段を筒状とする場合、その先端に上述した孔を設けておくことができる。
筒状の位置決め補助手段を採用する場合、対物レンズは、その筒状とされた位置決め補助手段の内部に収納しておいても良い。対物レンズは、位置決め補助手段に対して固定されていても良いし、固定されていなくても良い。位置決め補助手段は、上述したとおり移動可能とできるが、その移動の方向は、筒状とされたその形状の軸方向とすることができる。
【0018】
本発明におけるカメラのケースは、その形状を問わない。ケースは、例えば、ケース本体と該ケース本体から突出して設けられた鏡筒とを備えていても良い。つまり、本発明のカメラの外観は、一般的なカメラと同様のものとすることができる。
【0019】
鏡筒を備えるカメラは、例えば、以下のようなものとすることができる。
このカメラは、筒状の鏡筒と、該鏡筒に収納された対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラを基本とする。そして、その対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲と、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲とに少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなる。また、その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段とを備えている。そして、その位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、且つ前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲と略一致するような大きさとされている。
【0020】
鏡筒を備えるカメラは、また、以下のようなものとしても良い。
このカメラは、筒状の鏡筒と、該鏡筒に収納された対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラを基本とする。そして、その対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲と、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲とに少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなる。また、その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段とを備えている。
【0021】
本発明のカメラが鏡筒を備えるのであれば、位置決め補助手段は、鏡筒の軸方向に移動できるようにして鏡筒に取り付けられていても良い。その取付け位置は、鏡筒の内部、外部のいずれでも良い。鏡筒内部に取り付けられる場合、位置決め補助手段は、鏡筒の内側に嵌挿される。
【0022】
鏡筒を備えた上述のカメラにおける位置決め補助手段も、その形状に制限はない。例えば、上述した如き筒状に形成することができ、その先端に上述した如き孔を設けることができる。位置決め補助手段が筒状とされるのであれば、位置決め補助手段は、鏡筒と同軸に配することができる。また、鏡筒及び筒はともに、断面円形とすることができる。鏡筒、筒の一方にテーパーを付すことも可能である。
【0023】
カメラが鏡筒を備える場合、上述の操作手段は鏡筒の外側に設けることができる。鏡筒の外側に取り付けられる操作手段は、例えば円筒状(リング状を含む)とすることができる。このような操作手段は、鏡筒の外周に沿うようにして、鏡筒と同軸にして取り付けることができる。この場合の操作手段は、例えば、それを鏡筒の軸周りに回転させると、位置決め補助手段が、鏡筒の軸方向に移動するようになっていても良い。
【0024】
鏡筒の有無に関わらず、本発明のカメラは、対物レンズが第2範囲にある場合に、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲を照明する照明手段を更に備えてなるものとすることができる。この照明により、拡大系画像に対して適切な照明を行えるようになる。
撮像対象物が孔を備えるカメラであれば、この照明手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にある場合に、前記孔の内側範囲に光を照射することで、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲を照明するものとなる。
【0025】
上述した照明手段は、電球、LEDなどの自から発光する光源や、所定の光を射出すべく所定の光源から光を導いてきた光ファイバの端面などにより構成することができる。
照明手段はカメラのどの部分に設けられていても良い。例えば、カメラが、上述の如き鏡筒を備えている場合であれば、照明手段を鏡筒の内部に設けるという構成を採用することができる。照明手段は、また、位置決め補助手段に取り付けることもできる。位置決め補助手段が筒状なのであれば、照明手段は筒の内部に設けることができる。位置決め補助手段に、照明手段を固定的に取り付けた場合、照明手段は位置決め補助手段の移動に伴って移動することになる。
照明手段は、また、必要なときのみ点灯させれば足りるので、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときのみ点灯するようにすることができる。
【0026】
照明手段を備えるのであれば、本発明のカメラは、対物レンズが前記第2範囲にあり、且つ前記位置決め補助手段が前記撮像対象物へ当接させているときに、前記撮像対象物の前記撮像対象範囲に、外部光が当たらないようにする遮光手段を備えてなるものとすることができる。このような遮光手段を備えるのであれば、本発明のカメラは、自前の照明手段からの照明光のみを用いることで、照明に関する条件を常に一定とした状態で拡大系画像の撮像を行えるようになる。これは、医療目的で拡大系画像を使用する際等、異なる時間に撮像した画像の正確な対比が必要な場合に有用である。
遮光手段は、どのように構成されていても良いが、位置決め補助手段がこれを兼ねるようになっていても良い。特に位置決め補助手段が筒状である場合には、位置決め補助手段が遮光手段を兼ねるようにし易い。この場合の位置決め補助手段は、遮光を行うようになっており、前記対物レンズが前記第2範囲にあり、且つ前記位置決め補助手段を前記撮像対象物へ当接させているときに、前記撮像対象物の撮像対象範囲に、外部光が当たらないようにされる。この場合、位置決め補助手段の素材を不透光性のものとしても良いし、位置決め補助手段の内外面の少なくとも一方に何らかの加工を施すことで、遮光を行えるようにしても良い。
尚、カメラが照明手段を備えていない場合、或いは、照明手段を備えていても、同一照明状態での拡大系画像の撮像が要求されていない場合には、位置決め補助手段は、透光性を有するようにすることができる。
【0027】
本発明のカメラは、また、前記撮像手段で撮像した画像を表示するための表示手段を備えていても良い。
拡大系画像を撮像する場合には、何を撮像しているかを、可能であれば実時間で確認できると、カメラの撮像対象物上での移動を行い易くなる。例えば、液晶ディスプレイなどの表示手段をカメラが備えていれば、そこに表示された画像を見ながら、拡大系画像撮像のための撮像対象位置の位置合わせを行えるようになるので、使用者は拡大系画像の撮像を容易に行えるようになる。例えば、筒状の位置決め補助手段を備えているカメラであり、撮像手段で撮像している画像が、実時間の動画として表示装置に映し出されるようになっている場合、使用者は、その先端等に設けられている孔を、撮像対象物の撮像対象範囲に、表示手段に表示された画像を見ながら移動させれば良い。
【0028】
本発明のカメラは、カメラに対して着脱自在とされる以下のようなカメラ用ユニットを用いて構成することもできる。
本発明のカメラ用ユニットは、撮像対象物からの像光が導かれるものであり、この像光に基づく撮像を行う撮像手段と、該撮像手段が取り付けられたケースとを収めてなるカメラに対して着脱自在とされてなる。
カメラ用ユニットは、また、筒状の鏡筒と、該鏡筒に収納されており、撮像対象物からの前記像光がそれを介して前記撮像手段に導かれるようにされており、且つ前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなる対物レンズと、その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段と、を一体にしてなる。
尚、このカメラ用ユニットが備える対物レンズ、及び位置決め補助手段は、上述したカメラが備えるようなものとして構成されていても良い。カメラ用ユニットは、上述したカメラが備えるような照明手段、遮光手段、対比手段、操作手段、表示手段の少なくとも一つを備えていても良い。
カメラ用ユニットの位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、且つ前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の視野と略一致するような大きさとされていてもよい。カメラ用ユニットは、また、前記第1範囲と前記第2範囲との間で移動する際の前記対物レンズの移動距離が、前記対物レンズの前記第1範囲と前記第2範囲との間での移動に伴う前記位置決め補助手段の移動距離よりも小さくなるようにされていても良い。
上述した如きカメラ用ユニットを用いれば、撮像対象物からの像光が導かれるものであり、この像光に基づく撮像を行う撮像手段と、該撮像手段が取り付けられたケースとを収めてなるカメラを、拡大系画像及び縮小系画像を撮像するに適したカメラとすることができるようになるため便利である。
このカメラ用ユニットは、上述の照明手段を含んでいても良い。その場合における照明手段の電源は、例えば、それが取り付けられるカメラから取るようになっていても良い。照明手段が光ファイバである場合、光ファイバ内に導かれる光を発生させるための光源は、カメラ本体に設けておくことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の第1乃至第実施形態につき説明を行う。
尚、各実施形態の説明では、共通する部分には共通する符号を付すものとする。また、重複する説明については省略するものとする。
【0030】
≪第1実施形態≫
この実施形態によるカメラは、図1の側面図、図2の正面図に示した如く、ケース10に種々の部品を取り付けてなる。
【0031】
このカメラは、ケース10を備えている。この実施形態におけるケース10は、略直方体に形成のケース本体11と、ケース本体11の正面から凸設された円筒状の鏡筒12とを備えている。必ずしもそうなっている必要はないが、この実施形態のケース10、及び鏡筒12は共に、光を透さないように構成されている。ケース10、及び鏡筒12は共に、例えば、不透明な材質で形成されており、或いは不透明な層(例えば、塗料による着色で形成された層)で被覆されている。
必ずしもこの限りではないが、ケース本体11は、下方(図1、図2中における下方)に延設されている。延設された部分は、使用者がカメラを用いる際に把持しやすい形状となっている。つまり、この実施形態におけるカメラは、使用者が手持ち状態で使用しやすい手持ちタイプのカメラになっている。
【0032】
鏡筒12の内側には、本発明の位置決め補助手段に相当する当接体20が設けられている。また、鏡筒12の外側には、本発明の操作手段に相当する操作体30が設けられている。この実施形態における当接体20及び操作体30は共に、筒状、より詳細には円筒形状になっている。
この実施形態における当接体20は、これには限られないが、光を透さないように構成されている。当接体20は、例えば、不透明な材質で形成されており、或いは不透明な層(例えば、塗料による着色で形成された層)で被覆されている。
【0033】
この実施形態のカメラが備える当接体20は、その外周の径が鏡筒12の内周の径と略等しくなるようにされており、略隙間のない状態で、鏡筒12の内側に嵌挿されるようになっている。
他方、操作体30は、その内周の径が鏡筒12の外周の径と略等しくなるようにされており、略隙間のない状態で、鏡筒12の外側に嵌められるようになっている。
このような関係にある鏡筒12、当接体20、操作体30は、互いに同軸の関係にある。尚、鏡筒12、当接体20、操作体30が共有する軸は、このカメラの光軸Kをも兼ねている。
操作体30は、鏡筒12の外周に沿って回動可能になっている。当接体20は、操作体30の回動に伴って、光軸Kに沿う方向で前後動するようになっている。この実施形態では、当接体20の回動の向きに応じて、操作体30が光軸Kに沿って前進、或いは後退のいずれかを行うようになっている。
【0034】
当接体20の内部には、対物レンズ40が取り付けられている。この実施形態の対物レンズ40は、これには限られないが、凸レンズ1枚により構成されている。対物レンズ40は、当接体20の内部に固定されたマウント41を介して、当接体20の内周に固定されている。マウント41は、その外径が当接体20の内径と同径とされ、且つ円形の孔がその中心に穿設されてなる円板である。マウント41の孔の中に対物レンズ40を嵌めることにより、マウント41との固定を行うことで、対物レンズ40の当接体20に対する固定がなされることになる。
マウント41の前面には、6つの光源42が設けられている。この光源42は、これには限られないが、小型のLEDによって構成されている。光源42は、後述の制御装置の監視下で、その電源のON、OFF制御がなされるようになっている。光源42は、具体的には、対物レンズ40が第2範囲(後述する)にあるときにその電源がON(光源42が点灯する状態)になり、対物レンズ40がそれ以外の範囲にあるときに、その電源がOFF(光源42が消灯する状態)になるように制御されるようになっている。対物レンズ40が第2範囲にあり、光源42が点灯している場合、光源42は、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲を照明するようになっている。
【0035】
この実施形態のカメラにおけるケース本体11の内部には、CCD15、制御装置16、及び記録媒体17が内蔵されている。ケース本体11の背面には出力端子18及びディスプレイDが、また、ケース本体11の上面には操作ツマミ19が、それぞれ設けられている。
CCD15は、本発明における撮像手段に相当するものである。撮像対象物からの像光は、上述した対物レンズ40を介して光軸Kに沿って導かれ、CCD15に至るようになっている。これを受け付けたCCD15が、撮像対象物の撮像を行い、撮像対象物の画像についての画像データを生成するようになっている。
ディスプレイDは、本発明における表示手段に相当するものであり、CCD15で撮像した画像を表示するものである。表示手段は、画像を表示できるようなものであれば、どのように構成されていても良いが、この実施形態では液晶ディスプレイにより構成されている。
【0036】
制御装置16は、CCD15が所定の撮像を行うことにより生成された画像信号に対して所定の画像処理を行う機能を有する。この限りではないが、この実施形態によるカメラの制御装置16は、コンピュータ、ROM、RAMを含んで構成されており、ROMに記録されたプログラムをRAM上に展開して実行することによって様々な処理を行うための機能を生成するように構成されている。制御装置16が行う画像処理の内容は必要に応じて、例えば上記プログラムを変更することによって変更できる。制御装置16は、例えば、出力する画像データの静止画、動画の切り替えや、これら画像データに対する色、明るさ、コントラストの調整などの画質調整などを行うものとすることができる。制御装置16は、また、上述したディスプレイDに表示される画像の制御を行う機能も有している。制御装置16の制御下でディスプレイDに表示される画像は、静止画、動画の別を問わないが、撮像を行う使用者が撮像位置の位置決めを行うのに利用することを考慮すれば、その時点でCCD15が撮像している撮像対象物の実時間の動画とするのが好ましい。
操作ツマミ19は、制御装置16が実行する画像処理の内容や、ディスプレイDの表示の制御の内容を決定するための情報をカメラ使用者が入力するための入力装置である。操作ツマミ19は、制御装置16と接続されており、操作ツマミ19により入力した内容は、制御装置16へと伝えられるようになっている。この内容に応じた画像処理やディスプレイDの表示の制御を、制御装置16は実行する。
【0037】
記録媒体17は、撮像した画像についての画像データを記録するものであり、例えば、RAMにより構成することができる。より詳細には、公知のメモリカード、メモリステイック、ビデオテープなどにより、これを構成することができる。記録媒体17は、必ずしもそうである必要はないが、この実施形態では、ケース本体11に対して着脱自在となっている。
出力端子18は、制御装置16が生成した画像信号の外部出力を行うためのインタフェイスである。この実施形態では、出力端子18と、所定のディスプレイとを所定のケーブルを介して接続すれば、そのディスプレイに、撮像した画像データに基づく画像を表示できるようになっている。尚、外部への画像信号の出力は、有線で行う必要はなく例えば赤外線通信などの無線を用いて行うようになっていても良い。外部へ出力するための画像データは、上記記録媒体17に一旦記録したものを読み出すようにすることができる。
撮像した画像についての画像信号を記録媒体17に記録するのか、出力端子18を介して外部に出力するのか、或いはその双方を行うのかについての制御は、操作ツマミ19から入力された操作内容に基づいて、制御装置16が行うようになっている。
【0038】
次に、操作体30の回動に伴って当接体20が光軸Kに沿う方向で前後動する仕組みについて図3を参照して説明する。
図3は、鏡筒12と当接体20と操作体30の構造を示す分解斜視図である。図中右側が、ケース本体11側となっている。
図3で示したように、当接体20には、略S字型とされた第1スリット21と、直線状とされた第2スリット22が形成されている。これら第1スリット21及び第2スリット22は、当接体20を貫通している。第1スリット21は、周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量が少なくなっている両端部分の第1傾斜部21A、及び第2傾斜部21Bと、周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量が第1傾斜部21A及び第2傾斜部21Bの場合よりも大きくなっている中間傾斜部21Cとから構成されている。
次に、鏡筒12について説明する。鏡筒12には、第3スリット13が設けられている。第3スリット13は、鏡筒12を貫通している。第3スリット13は、当接体20に設けられた上記第1スリット21と対応する形状とされている。他方、鏡筒12の内周面には、この実施形態では円柱状に形成された第1カム14が設けられている。第1カム14は、鏡筒12の内周面に対して垂直に取り付けられており、その長さは、当接体20の厚さと同一にされている。また、第1カム14の直径は、当接体20に設けられた第2スリット22の幅に対応させられている。
次に、操作体30について説明する。操作体30の内周面には、この実施形態では円柱状に形成された第2カム31が設けられている。この第2カム31は、操作体30の内周面に対して垂直に取り付けられており、その長さは、鏡筒12の厚さと、当接体20の厚さとを加えたのと同じにされている。第2カム31の直径は、当接体20に設けられた第1スリット21の幅、及び鏡筒12に設けられた第3スリット13の幅に対応させられている。
鏡筒12、当接体20、及び操作体30を組み付けた状態では、鏡筒12の内周面に設けられた第1カム14は、当接体20設けられた第2スリット22と嵌りあっている。また、操作体30の内周面に設けられた第2カム31は、鏡筒12に設けられた第3スリット13を貫通して、当接体20に設けられた第1スリット21と嵌りあっている。このとき、第1カム14、第2カム31共に、その先端が当接体20の内周面に揃うようになっている。
また、第2スリット22と嵌りあう第1カム14が、第2スリット22の図3中最も左側に位置するとき、第1スリット21と嵌りあう第2カム31は、第1スリット21の図中最も左側に位置するようにされる。
【0039】
このような構成により、操作体30を回動させると、それに連動して、当接体20が光軸Kに沿う方向で前後動を行う。
この前後動の詳細について更に説明する。
操作体30を図中X方向に回転させると、操作体30に設けられた第2カム31も図中X方向に回転する。第2カム31と嵌りあう第1スリット21を有する当接体20は、第2カム31の回転に伴って回転しようとするが、この回転は、当接体20に設けられている第2スリット22と嵌りあっている第1カム14によって規制される。そこで、当接体20は、図中左方向へと平行移動していく。
操作体30をY方向に回転させた場合には、これとまったく逆のことが生じる。つまり、操作体30をY方向に回転させた場合、当接体20は、図中右方向へと平行移動する。
【0040】
以上説明したような仕組みにより、操作体30を回動させると、当接体20は光軸Kに沿う方向で、回転することなく、ケース本体11に対して平行移動を行う。当接体20が光軸Kに沿って移動すると、当接体20内部に設けられた対物レンズ40は、光軸Kに沿う方向で移動する。
ここで、第1スリット21は、上述したように、第1傾斜部21A、第2傾斜部21B及び中間傾斜部21Cから構成されている。
操作体30を、Y方向に回し切るか、またはほとんど回し切った状態とした場合、第2カム31は上述の第1傾斜部21Aに位置する。このとき、対物レンズ40は、CCD15に近づいた状態となり、その状態におけるCCD15で得られる画像は、縮小系画像となる。
他方、操作体30を、X方向に回し切るか、またはほとんど回し切った状態とした場合、第2カム31は上述の第2傾斜部21Bに位置する。このとき、対物レンズ40は、第2カム31が第1傾斜部21Aにあるときよりも、CCD15から遠ざかった状態となる。このときCCD15で得られる画像は、拡大系画像となる。
要するに、この実施形態では、第2カム31が、第1傾斜部21Aにあるときに、縮小系画像を撮像するに適した位置に対物レンズ40が移動し、第2カム31が、第2傾斜部21Bにあるときに、拡大系画像を撮像するに適した位置に、対物レンズ40が移動するようになっている。つまり、この実施形態のカメラでは、第2カム31が第1傾斜部21Aにある場合における対物レンズ40の位置として許容される範囲が、本発明で言う第1範囲、第2カム31が第2傾斜部21Bにある場合における対物レンズ40の位置として許容される範囲が、本発明で言う第2範囲となる。
尚、上述したように、第1傾斜部21A、第2傾斜部21B及び中間傾斜部21Cのそれぞれにおける、当接体20の周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量は、中間傾斜部21の方が、第1傾斜部21A、及び第2傾斜部21Bの場合よりも大きくなっている。従って、同一の角度だけ操作体30を回転させたときの当接体20の移動量は、第2カム31が、中間傾斜部21Cにあるときの方が、第2カム31が第1領斜部21A又は第2傾斜部21Bにあるときよりも大きくなるようになっている。
つまり、この実施形態におけるカメラで、操作体30を一定量移動させた場合における対物レンズ40の移動量は、対物レンズ40が第1範囲及び前記第2範囲外にあるときよりも、第1範囲及び前記第2範囲にあるときの方が小さくなるようになっている。このカメラでは、これにより、拡大系画像乃至縮小系画像の撮像を行うことが予定されている第1範囲及び第2範囲での対物レンズの位置調整(この位置調整は、主にピント調整のために行われる。)を精密に行いやすくなっている。
【0041】
この実施形態のカメラでは、第2カム31が第1スリット21の第1領斜部21Aに位置するとき、即ち、対物レンズ40が縮小系画像を撮像するに適した第1範囲にあるときには、当接体20が鏡筒12内に収納されるまで、図3中右に移動するようになっている。
【0042】
このカメラでは、第2カム31が第1スリット21の第2傾斜部21Bに位置するとき、即ち、対物レンズ40が拡大系画像を撮像するに適した第2範囲にあるときには、当接体20が鏡筒12から突出するようになっている。
このときの当接体20の突出量及び光軸K方向の長さは、当接体20の先端が作る円形の中心が、第2範囲にある対物レンズ40の焦点深度の範囲内に収まるような位置にくるようになっている。つまり、この例のカメラでは、拡大系画像の撮像時に当接体20の先端を撮像対象物に当接させると、当接体20の先端が作る円の中心に、対物レンズ40の焦点が合うようになっている。
尚、かかる焦点合わせについての正確性を厳しく要求されないようにするには、対物レンズ40の対物側の焦点深度を深くしておけばよい。そのためには、例えば、対物レンズ40とCCD15との間に、視野を規制する絞りを入れておけば良い。絞りは、規制後の視野の大きさが可変となるようなものとすることもできる。
この実施形態によるカメラの当接体20は、対物レンズ40が第1範囲、第2範囲のいずれの位置にあるときにも、対物レンズ40の視野に入らないだけの内径を持っている。第1範囲にある対物レンズ40は、上述のように、CCD15寄りに後退している。従って、その前方に位置する当接体20が視野に入ってくる可能性が高くなっている。しかしながら、対物レンズ40が第2範囲にあるとき、当接体20は、上述のように鏡筒12内に収納された状態となっている。これにより、当接体20は、対物レンズ40の視野に入りにくくされているので、当接体20の内径を不必要に大きくしなくても良くなっている。
【0043】
次に、このカメラの使用方法について説明する。
使用者は、まず、このカメラで縮小系画像を撮像するのか拡大系画像を撮像するのか決定する。
尚、このカメラは、動画、静止画の撮像を共に行えるようになっているので、使用者は、動画を撮像するか、静止画を撮像するかをも決定する必要がある。また、画質調整の必要性についても決定する必要がある。このような決定についての情報を、使用者は、撮像を行いながら、或いは撮像を行うに先立って操作ツマミ19の操作により入力する。
【0044】
縮小系画像を撮像したいのであれば、使用者は、操作体30を図3のY方向に回転させれば良い。そうすることで、対物レンズ40は、CCD15よりの第1範囲に移動し、当接体20は、鏡筒12内に収納される。この状態で行われる撮像は、上述のように、縮小系画像の撮像である。
撮像は、使用者が、鏡筒12を撮像対象物の方向に向けることにより行う。そうすれば、その撮像対象物からの像光が、対物レンズ40を介してCCD15に導かれる。CCD15はこの像光により、縮小系画像の撮像を行う。
尚、必要であれば、使用者は、対物レンズ40が第1範囲にあるような範囲を保ちつつ操作体30を所定方向へ回動させる。これにより、対物レンズ40がCCD15に対して前後し、縮小系画像の撮像におけるピント調整が行われる。
このようにして、縮小系画像の撮像が行われる。
【0045】
他方、拡大系画像を撮像したいのであれば、使用者は、操作体30を図3のX方向に回転させれば良い。そうすることで、対物レンズ40は、CCD15から比較的離れた第2範囲に移動し、拡大系画像の撮像を行えるようになる。この状態において、当接体20は、鏡筒12から突出している。また、光源42は、その電源がONとなっている。
この状態で使用者は、当接体20の先端が作る円形面の例えば中心に撮像対象物のうちの撮像を行いたい部位が来るようにしながら、当接体20の先端を撮像対象物に当接させる。このときの当接体20の先端が作る円の中心は、上述のように、第2範囲にある対物レンズ40の焦点深度内に収まるような位置にある。従って、当接体20の先端が作る円形の中心に撮像対象物の撮像対象範囲を位置させると、ピントがあった状態での拡大系画像の撮像を自動的に行えるようになる。このときの撮像は、当接体20を、撮像対象範囲の周囲に当接させた状態で行える。従って、手振れのない安定した状態で、拡大系画像の撮像が行われることになる。
尚、この撮像を行っているときには、上記の光源42からの照明光が、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲に供給されている。従って、他の照明器具がなくとも、撮像に十分な明るさを確保することができる。また、外光を当接体20で遮断した上で、光源42からの光のみを照明光として撮像を行えるため、照明についての条件を一定に保てるようになる。
撮像対象範囲が正しく選択されていないのであれば、使用者は、例えば当接体20を撮像対象物に当接させたまま、撮像対象物に沿わせてカメラを移動させれば良い。このとき、使用者は、ディスプレイDに表示されている画像を参考にすることができる。
また、必要であれば、使用者は、対物レンズ40が第2範囲にあるような範囲内で操作体30を回動させることができる。これにより、拡大系画像の撮像におけるピント調整が可能となる。
以上のようにして撮像対象物からの像光を対物レンズ40を介してCCD15に導くと、CCD15は、拡大系画像の撮像を行う。
このようにして、拡大系画像の撮像が行われる。
【0046】
拡大系画像の撮像、縮小系画像の撮像のいずれの場合でも、CCD15が生成した画像データには、使用者がなした操作ツマミ19の操作結果に応じて、制御装置16が必要な画像処理を施す。この画像データは、使用者がなした操作ツマミ19の操作により入力された情報に応じて、記録媒体17ヘ記録され、或いは出力端子18から外部へ出力される。
【0047】
上述した第1実施形態によるカメラの変形例について説明する。
上述のカメラでは、当接体20と対物レンズ40とが、マウント41を介して固定されており、当接体20と対物レンズ40とが同一距離ずつ移動するようになっていた。しかしながら、当接体20と対物レンズ40とは同一距離ずつ移動する必要はない。一方が、他方よりも大きく移動することも可能であるし、また、移動する方向が同一である必要もない。操作体30を操作したときに、当接体20と、対物レンズ40とが互いに逆方向に移動するようになっていてもよい。
変形例に係るカメラは、例えば、当接体20と対物レンズ40を独自に移動させるようにすることができるようにしたものである。当接体20と対物レンズ40を独自に移動させられるようにするには、当接体20と対物レンズ40の少なくとも一方を、モータその他の所定の駆動手段により移動させるようにすることで簡単に実現できる。
【0048】
また、上述したカメラでは、拡大系画像、縮小系画像の撮像を可能とするため、対物レンズが、光学系の中で移動を行うようになっている。上述したカメラで、移動を行うようになっているのは対物レンズ40のみである。対物レンズは、撮像対象物とCCD15との間で(1/a)+(1/b)=(1/f)(aは、撮像対象物と対物レンズ40の距離、bは、対物レンズ40とCCD15の距離、fは対物レンズの焦点距離をそれぞれ意味する)の関係を満たしながら移動するようになっていればよい。
ところで、この条件を満たしているのであれば、或いは、この条件を満たすために合理的なのであれば、対物レンズ40のみならず、CCD15をも移動させる構成を採用することができる。この場合におけるCCD15の移動は、機械的な機構により人力で行うようになっていても良いし、所定の動力を用いて行うようになっていても良い。
【0049】
また、他の変形例として、以下のものを挙げることができる。
上述のカメラにおける当接体20は円筒形であったが、その当接体20の形状を、図4に示すような先窄まりの略円錐形状であって、その先端に孔が設けられた形状とすることも可能である。当接体20の先端を、上記先窄まりの形状にした場合、その先端に開いた孔の径は、対物レンズ40が第2範囲にある場合における撮像対象範囲の外縁に、当該当接体20の内周縁部分が若干重なる程度としておくことができる。このとき、当接体20の先端部内側に、所定間隔で、図示せぬ目盛りを設けておくことができる。この目盛りは、撮像対象範囲内にある撮像対象物と比較することで、撮像対象物の大きさを知るための目安となるものであり、本発明における対比手段に相当するものである。この例における当接体20を備えたカメラで撮像した画像の例を、図5に示す。図5中網掛けで示された部分が、当接体20の内側であり、図5の網掛けされた部分の左側に描かれているのが、画像中に写し込まれた目盛りである。
【0050】
また、上述の例における対物レンズ40、当接体20、操作体30、光源42、マウント41は、ケース本体11に対して着脱自在になっていても良い。また、これらに鏡筒12を加えたものが、ケース本体11に対して着脱自在になっていても良い。この場合には、鏡筒12とケース本体11とを着脱自在に固定し合う係合部を、鏡筒12及びケース本体11の双方に設けておけば良い。対物レンズ40、当接体20、操作体30、光源42、マウント41、及び鏡筒12は、全体として一体とされていてもよい。対物レンズ40、当接体20、操作体30、光源42及びマウント41(場合によっては、これらと鏡筒12)を一体としてなるユニットであれば、鏡筒にレンズを収めてなる一般的な拡大レンズユニットを用いるのと同様の感覚で、このユニットをカメラ本体に取付けて使用できるようになる。従って、通常のカメラに跡付け的に使用できるのみならず、使用者にとって使用しやすいという利点を備えたものとなる。
【0051】
≪第2実施形態≫
第2実施形態によるカメラは、第1実施形態として示したカメラと略同様の構成を採用している。
【0052】
第2実施形態のカメラも、第1実施形態のカメラ同様に、ケース本体11を備え、それに種々の部品を取り付けて構成されている。
第2実施形態のケース10も、光を透さないように構成されている。
ケース本体11の内部には、CCD15、制御装置16、及び記録媒体17が内蔵されている。ケース本体11の背面には出力端子18及びディスプレイDが、また、ケース本体11の上面には操作ツマミ19が、それぞれ設けられている。これらは、いずれも第1実施形態のカメラにおけるそれと同様のものである。
【0053】
第2実施形態に係るカメラは、鏡筒12、当接体20、操作体30、対物レンズ40、光源42を備え、これらを一体化したユニットを有している。このユニットは、ケース本体11に対して着脱自在とされている。このユニットをケース本体11に取り付けることで、このカメラは、拡大系画像、縮小系画像の双方を撮像できるようになる。尚、当接体20及び鏡筒12は、第1実施形態の場合と同様に光を透さないように構成されている。
この実施形態でも、対物レンズ40は、当接体20は、光軸Kに沿って前進、後退を行えるようになっており、第1実施形態のカメラの場合と同様に、第1範囲、第2範囲に位置できるようになっている。他方、当接体20も、光軸Kに沿って前進、後退を行えるようになっている。但し、この実施形態における当接体20は、対物レンズ40と、当接体20とが互いに固定されていない。したがって、対物レンズ40、当接体20における前進、後退による移動距離は、互いに異なったものとできるようになっている。
尚、当接体20は、対物レンズ40の移動に連動して移動を行うようになっているが、その機構については後述することとする。
【0054】
このユニットは、具体的には、図6、図7、及び図8に示したように構成されている。
【0055】
このユニットの断面を図6に示す。図6の光軸Kより上側は、対物レンズ40が縮小系画像撮像時の第1範囲に位置している状態を、光軸Kより下側は、対物レンズ40が拡大系画像撮像時の第2範囲に位置している状態を、それぞれ示している。
このユニットは、図6に示したように、鏡筒12、当接体20、操作体30、対物レンズ支持体90を備えている。これらは共に、略円筒形状に構成され、同軸に配されている。
【0056】
鏡筒12の基端部には、接続部12Sが設けられている。接続部12Sは、ケース本体11と、鏡筒12とを接続する機能を有しており、図示せぬ係合部を備えている。この係合部は、ケース本体11に設けられた図示を省略の係合部と着脱自在に接続できるようにされており、これにより、このユニットは、ケース本体11に対して着脱自在に接続を行えるようにされている。
鏡筒12の中間部分は、先端及び基端付近よりも外周方向に肉薄に形成されている。
【0057】
当接体20は、その外径が鏡筒12の内径と等しくされており、鏡筒12の内側に嵌めこまれている。当接体20は、上述したように、光軸Kに沿って前進、後退を行えるようになっているが、かかる前進、後退は、鏡筒12に対して平行移動となるようになっている。
筒状とされた当接体20の先端は、縁部が内側に曲折され平面状に形成されており、且つその平面の中心に孔25が設けられている。この孔25は、対物レンズ40が第2範囲にあるとき、CCD15の撮像対象範囲と略一致するような大きさとされている。
この実施形態における孔25と、対物レンズ40が第2範囲にある場合におけるCCD15の撮像対象範囲との関係は、図7(A)に示したようになっている。即ち、この実施形態における撮像対象範囲Sは矩形であり、孔25は、それに略内接する円形となっている。もっとも、撮像対象範囲Sと、孔25の関係は、これには限られない。例えば、図7(B)に示すように、撮像対象範囲Sを矩形とすると共に、孔25を撮像対象範囲Sの外縁に略沿う矩形としたり、図7(C)に示すように、撮像対象範囲Sを円形とすると共に、孔25を撮像対象範囲Sの外縁に略沿う円形とすることもできる。孔25の縁を撮像対象範囲Sの外縁に沿わせるようにする場合、孔25の縁は、撮像対象範囲Sの外縁にかかっても(図7(C))、かからなくても(図7(B))よい。
【0058】
当接体20の更に内側には、対物レンズ支持体90が設けられている。この実施形態における対物レンズ支持体90も略円筒形状に構成されている。対物レンズ支持体90は、対物レンズ40を支持した状態で、光軸Kに沿う方向で前進、後退動を行うものである。
この実施形態における対物レンズ支持体90は、外筒91及び内筒92を備えており、これを、接続板93で接続してなる。この実施形態の対物レンズ支持体90は、一体構造とされている。外筒91及び内筒92は共に、略円筒形状に形成されており、同軸に配されている。接続板93は、外筒91及び内筒92を接続するようにされたドーナツ状に形成の板状部である。
内筒92の内周面には、絞り94が設けられている。絞り94は、対物レンズ支持体90の内周面の一部を内側にリブ状に張り出させることで形成されている。
対物レンズ支持体90の内側には、第1実施形態におけるものと同様のマウント41が固定的に取り付けられている。対物レンズ40は、このマウント41に固定されることで、対物レンズ支持体90に固定されている。この実施形態の対物レンズ40は、これには限られないが、凸レンズ1枚により構成されている。
対物レンズ支持体90の接続板93には、孔25に臨む向きで光源42が複数個取り付けられている。光源42は、第1実施形態のものと同様のものであり、小型のLEDによって構成されている。光源42は、また、第1実施形態の場合と同様に、対物レンズ40が第2範囲にあるときに電源がONになると共に、対物レンズ40がそれ以外の範囲にあるときに電源がOFFになるように制御されるようになっており、対物レンズ40が第2範囲にある場合、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲を照明するようにされている。
【0059】
鏡筒12の外側には、操作体30が取り付けられている。操作体30は、円筒形状に設けられており、上述した鏡筒12の肉薄な部分に嵌められている。
操作体30は、鏡筒12の外周に沿って回動可能になっている。操作体30を回動させると、当接体20及び対物レンズ支持体90が、光軸Kに沿う方向で前進、後退動を行うようになっている。尚、この実施形態における当接体20及び対物レンズ支持体90の進行方向は常に同一方向となるようになっており、その方向は、操作体30の回動方向に応じて決定されるようになっている。
【0060】
操作体30の回動に伴って当接体20及び対物レンズ支持体90が光軸Kに沿う方向で前進、後退動する仕組みは、第1実施形態のカメラの場合と類似する。
図6及び図8で示したように、当接体20には、第1実施形態の場合と同様の略S字型とされた第1スリット21と、直線状とされた第2スリット22が形成されている。第1スリット21には、第1実施形態の場合と同様の第1傾斜部21A、及び第2傾斜部21B、及び中間傾斜部21C設けられている。
鏡筒12には、第1実施形態の場合と同様の第3スリット13が設けられている。鏡筒12の内周面には、また、第1実施形態の場合と同様の第1カム14が設けられている。
対物レンズ支持体90には、略S字型とされた第4スリット95が設けられている。第4スリット95は、対物レンズ支持体90の外筒91を貫通している。第4スリット95には、周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量が少なくなっている両端部分の第1傾斜部95A、及び第2傾斜部95Bと、周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量が第1傾斜部95A及び第2傾斜部95Bの場合よりも大きくなっている中間傾斜部95Cとが設けられている。中間傾斜部95Cの傾斜は、周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量が当接体20に設けられた第1スリット21の中間傾斜部21Cにおける変移量よりも小さくなるようにされている。外筒91には、また、第5スリット96が設けられている。第5スリット96は、対物レンズ支持体90の軸方向に沿う直線状のスリットとされており、外筒91を貫通するようにされている。
操作体30の内周面には、第1実施形態の場合と同様に円柱状に形成された第2カム31が設けられている。この第2カム31は、操作体30の内周面に対して垂直に取り付けられており、その長さは、鏡筒12の厚さと、当接体20の厚さと、外筒91の厚さとを加えたのと同じにされている。第2カム31の直径は、当接体20に設けられた第1スリット21の幅、鏡筒12に設けられた第3スリット13の幅、及び対物レンズ支持体90に設けられた第4スリット95の幅に対応させられている。
鏡筒12、当接体20、及び操作体30を組み付けた状態では、鏡筒12の内周面に設けられた第1カム14は、当接体20設けられた第2スリット22と嵌りあい、また第2スリット22を貫通して対物レンズ支持体90に設けられた第5スリット96と嵌りあっている。また、操作体30の内周面に設けられた第2カム31は、鏡筒12に設けられた第3スリット13、及び当接体20に設けられた第1スリット21を貫通して、第3スリット13、及び第4スリット95と嵌りあっている。このとき、第1カム14、及び第2カム31は、その先端が対物レンズ支持体90の外筒91の内周面に略揃うようになっている。
また、第2スリット22と嵌りあう第1カム14が、第2スリット22の図8中最も左側に位置するとき、第1スリット21と嵌りあう第2カム31が、第1スリット21の図8中最も左側に位置するようになっている。
【0061】
このような構成により、操作体30を回動させると、それに連動して、当接体20、及び対物レンズ支持体90が光軸Kに沿う方向で前進、後退動を行う。
この前後動の詳細について更に説明する。
操作体30を図8中X方向に回転させると、操作体30に設けられた第2カム31も図8中X方向に回転する。第2カム31と嵌りあう第1スリット21を有する当接体20は、第2カム31の回転に伴って回転しようとするが、この回転は、当接体20に設けられている第2スリット22と嵌りあっている第1カム14によって規制される。そこで、当接体20は、図6、図8中左方向へと平行移動していく。
これと同時に、操作体30のX方向の回転に伴う第2カム31のX方向の回転により、第2カム31と嵌りあう第4スリット95を有する対物レンズ支持体90も、図6、図8中左方向へと平行移動していく。このとき、第1カム14が第5スリット96に嵌り合っているので、対物レンズ支持体90は、当接体20と同様、光軸Kを軸としての回転を行うことなく、図6、図8中左方向へ押し出される。
【0062】
操作体30を図8中Y方向に回転させると、これとは逆の移動が生じる。
つまり、当接体20は、図6、図8中方向へと平行移動していき、対物レンズ支持体90は、図6、図8中方向へと平行移動する。
【0063】
以上説明したような仕組みにより、操作体30を回動させると、当接体20、及び対物レンズ支持体90は光軸Kに沿う方向で、平行移動を行う。当接体20の移動と、その内部に設けられた対物レンズ支持体90(及びこれに固定の対物レンズ40)の移動は、連動して行われる。
他方、操作体30を、X方向に回し切るか、またはほとんど回し切った状態とした場合、第2カム31は上述の第2傾斜部21Bに位置する。このとき、対物レンズ40は、第2カム31が第1傾斜部21Aにあるときよりも、CCD15から遠ざかった状態となる。このときCCD15で得られる画像は、拡大系画像となる。
操作体30を、Y方向に回し切るか、またはほとんど回し切った状態とした場合、第2カム31は第1スリット21の第1傾斜部21A、第4スリット95の第1傾斜部95Aに位置する。このとき、対物レンズ40は、CCD15に近づいた状態となり、その状態におけるCCD15で得られる画像は、縮小系画像となる。
要するに、この実施形態のカメラでは、操作体30の操作により、第2カム31が、第1傾斜部21Aに来た場合、縮小系画像を撮像するに適した位置に対物レンズ40が移動し、第2カム31が、第2傾斜部21Bに来た場合、拡大系画像を撮像するに適した位置に、対物レンズ40が移動する。つまり、この実施形態のカメラでは、第2カム31が第1傾斜部21Aにある場合における対物レンズ40の位置として許容される範囲が、本発明で言う第1範囲、第2カム31が第2傾斜部21Bにある場合における対物レンズ40の位置として許容される範囲が、本発明で言う第2範囲となる。
尚、同一の角度だけ操作体30を回転させたときの当接体20の移動量は、第1実施形態の場合と同様となる。即ち、操作体30を一定量移動させた場合における対物レンズ40の移動量は、対物レンズ40が第1範囲及び前記第2範囲外にあるときよりも、第1範囲及び前記第2範囲にあるときの方が小さくなる。
【0064】
この実施形態のカメラでは、第1実施形態の場合同様、対物レンズ40が縮小系画像を撮像するに適した第1範囲にあるとき、当接体20が鏡筒12内に収納されるようになっている。
また、このカメラでは、第2カム31が第1スリット21の第2傾斜部21Bに位置するとき、即ち、対物レンズ40が拡大系画像を撮像するに適した第2範囲にあるときには、当接体20が鏡筒12から突出するようになっている。このとき、当接体20先端の孔25の中心は、対物レンズ40の焦点深度の範囲内に収まるようになっている。この例のカメラでは、拡大系画像の撮像時に当接体20の先端を撮像対象物に当接させると、孔25の中の撮像対象物に、対物レンズ40の焦点が自動的に合う。
【0065】
また、この実施形態のカメラにおける対物レンズ支持体90に設けられた第4スリット95の中間傾斜部95Cの傾斜は、上述のように、周沿いに一定距離進んだときの軸方向への変移量が、当接体20に設けられた第1スリット21の中間傾斜部21Cの変移量よりも小さくされている。
したがって、操作体30を回転させた場合における対物レンズ支持体90の光軸K方向の変移量L1は、当接体20の変移量L2よりも小さくなる。つまり、対物レンズ40が第2範囲から第1範囲へ移動した場合、当接体20は、対物レンズ40よりも大きく後退することになる。これにより、図6に示したように、第1範囲にある対物レンズ40の視野角(画角)θ1は、第2範囲にある対物レンズ40の視野角θ2よりも大きくなることになる。つまり、この実施形態のカメラでは、視野が大きくなる縮小系画像の撮像時における視野角を、大きくし易くなる。
【0066】
このカメラの使用方法は、第1実施形態のカメラの場合と同様である。
【0067】
第2実施形態のカメラでも、その対物レンズ40は、撮像対象物とCCD15との間で(1/a)+(1/b)=(1/f)(aは、撮像対象物と対物レンズ40の距離、bは、対物レンズ40とCCD15の距離、fは対物レンズ40の焦点距離をそれぞれ意味する)の関係を満たしながら移動するようにすることができる。また、対物レンズ40のみならず、CCD15をも移動させる構成を採用することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、縮小系画像と拡大系画像の双方を撮像するに適したカメラを得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態によるカメラの透視側面図。
【図2】 図1で示したカメラの正面図。
【図3】 図1で示したカメラの鏡筒、当接体、及び操作体の構造を示す図。
【図4】 図1で示したカメラにおける当接体の変形例を示す側面図。
【図5】 図4で示した当接体を備えるカメラで撮像した画像の例を示す図。
【図6】 本発明の第2実施形態によるカメラの鏡筒付近の構造及び動作を示す側断面図。
【図7】 図6で示したカメラの孔と撮像対象範囲の関係を示す図。
【図8】 図6示したカメラの鏡筒、当接体、操作体、及び対物レンズ支持体の構造を示す図。
【符号の説明】
10 ケース
11 ケース本体
12 鏡筒
13 第3スリット
14 第1カム
15 CCD
16 制御装置
17 記録媒体
18 出力端子
19 操作ツマミ
20 当接体
21 第1スリット
22 第2スリット
30 操作体
31 第2カム
40 対物レンズ
41 マウント
42 光源
90 対物レンズ支持体
95 第4スリット
96 第5スリット

Claims (21)

  1. 対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラであって、
    前記対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸上を移動可能とされていると共に、
    その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段を備えており、
    且つ、前記位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、且つ前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲と略一致するような大きさとされている、
    カメラ。
  2. 筒状の鏡筒と、該鏡筒に収納された対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラにおいて、
    前記対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲と、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲とに少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなると共に、
    その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段を備えており、
    前記位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、且つ前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲と略一致するような大きさとされている、
    カメラ。
  3. 前記撮像手段の前記撮像対象範囲が矩形であり、前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲を略内接させる円形である、
    請求項1又は2記載のカメラ。
  4. 前記孔が、前記撮像手段の前記撮像対象範囲の外縁に略沿うようになっている、
    請求項1又は2記載のカメラ。
  5. 対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラであって、
    前記対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸上を移動可能とされていると共に、
    その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段を備えており、
    前記位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、
    且つ、前記第1範囲と前記第2範囲との間で移動する際の前記対物レンズの移動距離が、前記対物レンズの前記第1範囲と前記第2範囲との間での移動に伴う前記位置決め補助手段の移動距離よりも小さくなるようにされている、
    カメラ。
  6. 筒状の鏡筒と、該鏡筒に収納された対物レンズと、該対物レンズを介して撮像対象物からの像光が導かれるようにされていると共に、該像光による撮像を行う撮像手段と、を備えてなるカメラにおいて、
    前記対物レンズは、前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲と、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲とに少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなると共に、
    その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段を備えており、
    前記位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、
    前記第1範囲と前記第2範囲との間で移動する際の前記対物レンズの移動距離が、前記対物レンズの前記第1範囲と前記第2範囲との間での移動に伴う前記位置決め補助手段の移動距離よりも小さくなるようにされている、
    カメラ。
  7. 前記対物レンズが前記第1範囲にあるときにおける前記位置決め補助手段の位置は、前記孔の縁が、前記撮像手段の視野に入らないような位置となるように構成されている、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  8. 前記位置決め補助手段は筒状に形成されており、且つその先端に前記孔が設けられている、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  9. 前記位置決め補助手段と前記鏡筒は、同軸とされている、
    請求項又は6記載のカメラ。
  10. 前記対物レンズが前記第2範囲にある場合に、前記孔の内側範囲に光を照射することで、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲を照明する照明手段を更に備えてなる、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  11. 前記対物レンズが前記第2範囲にある場合に、前記孔の内側範囲に光を照射することで、撮像対象物の少なくとも撮像対象範囲を照明する照明手段を更に備えていると共に、この照明手段が、前記位置決め補助手段の内部に設けられてなる、
    請求項8記載のカメラ。
  12. 前記照明手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときのみ点灯するようになっている、
    請求項10または11記載のカメラ。
  13. 前記対物レンズが前記第2範囲にあり、且つ前記位置決め補助手段が前記撮像対象物へ当接させられているときに、前記撮像対象物の前記撮像対象範囲に、外部光が当たらないようにする遮光手段を備えてなる、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  14. 前記位置決め補助手段が、遮光を行うようになっており、前記対物レンズが前記第2範囲にあり、且つ前記位置決め補助手段を前記撮像対象物へ当接させているときに、前記撮像対象物の撮像対象範囲に、外部光が当たらないようにされてなる、
    請求項10記載のカメラ。
  15. 前記対物レンズと、前記位置決め補助手段の移動が、連動して行われるようになっている、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  16. 前記対物レンズは、前記第1範囲及び前記第2範囲の少なくとも一方の範囲内で、前記光軸上を移動可能とされている、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  17. 第1位置から第2位置へ移動させることで、前記対物レンズを前記第1範囲から前記第2範囲へ移動させることができる操作手段を更に備えており、且つ前記操作手段を一定量移動させた場合における前記対物レンズの移動量は、前記対物レンズが前記第1範囲及び前記第2範囲外にあるときよりも、前記第1範囲及び前記第2範囲にあるときの方が小さくなるようになっている、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  18. 第1位置から第2位置へ移動させることで、前記対物レンズを前記第1範囲から前記第2範囲へ移動させることができる操作手段を更に備えており、且つ前記操作手段を一定量移動させた場合における前記対物レンズの移動量は、前記対物レンズが前記第1範囲及び前記第2範囲外にあるときよりも、前記第1範囲及び前記第2範囲にあるときの方が小さくなるようになっているとともに、
    前記操作手段は、円筒形状とされた前記鏡筒の外側に嵌められており、それを回転させることで、前記位置決め補助手段を、前記鏡筒の軸方向に移動できるようにされてなる、
    請求項2又は6記載のカメラ。
  19. 前記撮像手段で撮像した画像を表示するための表示手段を備えてなる、
    請求項1、2、5又は6記載のカメラ。
  20. 撮像対象物からの像光が導かれるものであり、この像光に基づく撮像を行う撮像手段と、該撮像手段が取り付けられたケースとを収めてなるカメラに対して着脱自在とされてなるカメラ用ユニットであって、
    筒状の鏡筒と、
    該鏡筒に収納されており、撮像対象物からの前記像光がそれを介して前記撮像手段に導かれるようにされており、且つ前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなる対物レンズと、
    その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段と、
    を一体にしてなると共に、
    前記位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、且つ前記孔は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるときの前記撮像手段の撮像対象範囲と略一致するような大きさとされている、
    カメラ用ユニット。
  21. 撮像対象物からの像光が導かれるものであり、この像光に基づく撮像を行う撮像手段と、該撮像手段が取り付けられたケースとを収めてなるカメラに対して着脱自在とされてなるカメラ用ユニットであって、
    筒状の鏡筒と、
    該鏡筒に収納されており、撮像対象物からの前記像光がそれを介して前記撮像手段に導かれるようにされており、且つ前記撮像手段で撮像される画像が縮小系画像となる第1範囲、前記撮像手段で撮像される画像が拡大系画像となる第2範囲に少なくとも位置することができるようにして、前記像光が導かれる光軸に沿って移動できるようにされてなる対物レンズと、
    その先端に前記光軸に対応させた孔が穿設されており、且つ前記対物レンズが前記第2範囲にあるときに、その先端を前記撮像対象物に当接させるものとされると共に、前記対物レンズが前記第1範囲にあるとき、前記第2範囲にあるときよりも、その先端位置が撮像手段寄りになるように光軸に沿って移動できるようにされた位置決め補助手段と、
    を一体にしてなると共に、
    前記位置決め補助手段は、前記対物レンズが前記第2範囲にあるとき、前記孔に前記対物レンズの焦点が合うような位置に位置するようになっており、
    前記第1範囲と前記第2範囲との間で移動する際の前記対物レンズの移動距離が、前記対物レンズの前記第1範囲と前記第2範囲との間での移動に伴う前記位置決め補助手段の移動距離よりも小さくなるようにされている、
    カメラ用ユニット。
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