JP4041223B2 - プラズマ監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波電源から電力が供給されているプラズマ負荷のプラズマの状態を監視するプラズマ監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、LCD(液晶ディスプレイ)等の製造過程においては、エッチング、スパッタリング、薄膜成長等を行う際に、プラズマを用いるプロセス(プラズマプロセスという。)が行われる。プラズマプロセスにおいては、エッチング、スパッタリング、薄膜成長等の処理を行うチャンバ内に設けた2つの電極に高周波電力を供給して、この電極間にプラズマを発生させている。
【0003】
このように、プラズマを生じさせるプラズマ負荷に高周波電力を供給する場合には、高周波電源とプラズマ負荷との間のインピーダンスの整合をとることが重要であり、両者間のインピーダンスの整合がとれていない場合には、高周波電源の出力端で電力の反射が生じてプラズマ負荷に高周波電力を効率良く供給することができないため、そのプロセスにおいて好結果を得ることができない。
【0004】
そのため、高周波電源からプラズマ負荷に電力を供給する場合には、高周波電源とプラズマ負荷との間にL,C回路やトランス等からなるインピーダンス変換回路を挿入することが必要不可欠である。
【0005】
図11は、従来の高周波電力からプラズマ負荷に電力を供給する回路構成を概略的に示した回路図である。図示するように、高周波電源(以下、電源という。)1から同軸ケーブル2とインピーダンス変換回路3′と給電線4とを通してプラズマ負荷5に電力が供給される。インピーダンス変換回路3′は、例えば第1の可変コンデンサC11と、タップを選択することによりインダクタンスを調整できるようになっているコイルL11と、第2の可変コンデンサC22とにより構成され、第1の可変コンデンサC11と第2の可変コンデンサC22の容量を変えることによりインピーダンスの整合を行うようになっている。
【0006】
第1及び第2の可変コンデンサC11及びC22の調整を自動的に行わせるため、図示しない検出器により、インピーダンス変換回路3′の電源側端の電圧及び電流と、この電圧と電流との位相差とを検出し、この電圧と電流との比から、インピーダンス変換回路3′の電源側端より負荷5側を見たインピーダンスを検出して、このインピーダンスを電源の出力インピーダンスに一致させ、かつ上記位相差を零にするようにコンデンサC11及びC22を調節する。
【0007】
上記の調節の内、負荷側を見たインピーダンスを電源の出力インピーダンスに一致させるための調節は、主として第1のコンデンサC11の容量を調節することにより行われ、位相差を零にするための調節は、主として第2のコンデンサC22の容量を調節することにより行われる。
【0008】
プラズマ負荷5は、図12に示すようにチャンバ5aと、2つの電極5b1 ,5b2 と、インピーダンス変換回路3′からチャンバ5aに給電する給電部5c1 ,5c2 と、電極5b1 ,5b2 と給電部5c1 ,5c2 とをそれぞれ接続する給電線4とにより構成される。なお給電線4は、チャンバ5a内に設けられているものとしているが、インピーダンス変換回路3′の負荷側端と給電部5c1 ,5c2 とを接続する分が含まれる。
【0009】
上記のプラズマプロセスにおいては、再現性よく行い、また半導体素子の歩留まりを向上するために、プラズマの状態を常に監視する必要がある。プラズマの状態を監視するには、例えばプラズマのインピーダンスまたはプラズマのピーク間電圧を計測すればよいことはよく知られている。
【0010】
ところで、インピーダンス変換回路3′の負荷側端よりプラズマ負荷5側を見たインピーダンスには、プラズマが発生しているときの電極間に存在するインピーダンスとして、プラズマの内部抵抗と、プラズマと2つの電極5b1 ,5b2 との間にそれぞれ発生するシースの静電容量とがある。また、インピーダンス変換回路3′の負荷側端とプラズマ負荷5とを接続する給電線4のインダクタンスがある。なお、インピーダンス変換回路3′の負荷側端と給電部5c1 ,5c2 とは、直接接続できない場合が多く、この場合、所定長さの給電線4により接続する。
【0011】
このようなインピーダンスが存在する場合、インピーダンス変換回路3′の負荷側端よりプラズマ負荷5側を見た等価回路は図13に示すようになり、この等価回路の電圧ベクトルは図14に示すようになる。VD はインピーダンス変換回路3′の負荷側端の電圧、VL は給電線4に発生する電圧、VR ,VC はそれぞれプラズマの内部抵抗に発生する電圧及びシースの合成静電容量に発生する電圧、VP は電極5b1 ,5b2 間の電圧である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本来、電極5b1 ,5b2 間に発生する電圧VP を検出しなければならないところ、このVP を検出するためのリード線をチャンバ5a外に引き出すために、チャンバを改造する必要があるが、この改造が繁雑となるので、従来はインピーダンス変換回路3′の負荷側端の電圧VD を検出していた。ところが、図14から明らかなように、VD は、VP に対し、給電線4の長さ、すなわち給電線に発生する電圧VL の影響を受けるために、ピーク間電圧も精度の欠いた値を検出するという問題があった。
【0013】
例えば、プラズマプロセスで最も使用頻度の高い13.56(MHz)の高周波電力を供給した場合のプラズマのリアクタンスは、真空の誘電率を8.854×10−12、シースの比誘電率を1、電極面積を0.032(m )、シース厚さを1(mm)とすると、1つのシースの静電容量は283(pF)となる。したがって、シースの合成静電容量は約142(pF)となり、13.56(MHz)に対し、−j82.7(Ω)となる。
【0014】
ここで、上記電圧VD のピーク間電圧VDPと、電圧VP のピーク間電圧VPPとを比較すると、プラズマに供給される電力を1(KW)、プラズマの内部抵抗を10(Ω)とし、給電線のインダクタンスを100(nH),500(nH)及び1(μH)と変化させたときの精度を100(VDP−VPP)/VDP(%)により求める。
【0015】
その結果、100(nH)のときは−11(%)、500(nH)のときは−102(%)、1(μH)のときは−707(%)となり、明らかにインダンスが大きくなる程、精度が悪くなっている。
【0016】
本発明の目的は、プラズマ負荷のプラズマの状態の監視に際し、プラズマ負荷のインピーダンスまたはピーク間電圧の計測精度を向上させたプラズマ監視装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高周波電源からインピーダンス変換回路を介して電力が供給されているプラズマ負荷のプラズマの状態を監視するプラズマ監視装置に係わるものである。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
請求項に記載の発明は、インピーダンス変換回路の負荷側端での電圧を検出する電圧検出部と、インピーダンス変換回路の負荷側端での電流を検出する電流検出部と、電圧と電流との位相差を検出する位相差検出部と、電圧と電流と位相差とからインピーダンス変換回路の負荷側端とプラズマ負荷との間をつなぐ給電線の負荷側端での電圧及び電流を演算する給電線負荷側端電圧・電流演算部と、給電線の負荷側端での電圧及び電流からプラズマ負荷のインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演算部を備えたものである。
【0022】
上記の請求項の発明においては、給電線のインピーダンスを測定しなくてもよいので、プラズマ負荷のインピーダンスが効率よく計測される。また、プラズマ負荷に近い箇所で電圧、電流を検出しているので、演算誤差が小さくなる。
【0023】
請求項に記載の発明は、インピーダンス変換回路の電源側端での電圧を検出する電圧検出部と、インピーダンス変換回路の電源側端での電流を検出する電流検出部と、電圧と電流との位相差を検出する位相差検出部と、電圧と電流と位相差とからインピーダンス変換回路の電源側端よりプラズマ負荷側を見たインピーダンスを第1の入力インピーダンスとして演算する第1の入力インピーダンス演算部と、インピーダンス変換回路を構成する素子の定数及び第1の入力インピーダンスからインピーダンス変換回路の負荷側端より負荷側を見たインピーダンスを第2の入力インピーダンスとして演算する第2の入力インピーダンス演算部と、インピーダンス変換回路の負荷側端とプラズマ負荷との間をつなぐ給電線のインピーダンス及び第2の入力インピーダンスから、プラズマ負荷のインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演算部と、電圧、電流及びインピーダンス変換回路を構成する素子の定数から、インピーダンス変換回路の負荷側端での電流を演算するインピーダンス変換回路負荷側端電流演算部と、プラズマ負荷のインピーダンス及びインピーダンス変換回路の負荷側端での電流から、プラズマ負荷のピーク間電圧を演算するプラズマピーク間電圧演算部とを備えたものである。
【0024】
【0025】
上記の請求項の発明においては、プラズマ負荷のインピーダンスまたはピーク間電圧の計測精度に影響を及ぼす給電線のインピーダンスを考慮するようにしたので、上記の計測精度が向上する。また、検出精度の高い箇所で電圧、電流を検出しているので、プラズマ負荷のインピーダンスまたはピーク間電圧の計測精度がさらに向上する。
【0026】
請求項に記載の発明は、インピーダンス変換回路の電源側端での電圧を検出する電圧検出部と、インピーダンス変換回路の電源側端での電流を検出する電流検出部と、電圧と電流との位相差を検出する位相差検出部と、電圧と電流と位相差とからインピーダンス変換回路の電源側端よりプラズマ負荷側を見たインピーダンスを第1の入力インピーダンスとして演算する第1の入力インピーダンス演算部と、インピーダンス変換回路を構成する素子の定数及び第1の入力インピーダンスからインピーダンス変換回路の負荷側端よりプラズマ負荷側を見たインピーダンスを第2の入力インピーダンスとして演算する第2の入力インピーダンス演算部と、電圧と電流と位相差とから高周波電源の有効電力を演算する実効電力演算部と、第2の入力インピーダンス及び有効電力からインピーダンス変換回路の負荷側端での電圧及び電流を演算するインピーダンス変換回路負荷側端電圧・電流演算部と、インピーダンス変換回路の負荷側端での電圧及び電流からインピーダンス変換回路の負荷側端とプラズマ負荷との間をつなぐ給電線の負荷側端での電圧及び電流を演算する給電線負荷側端電圧・電流演算部と、給電線の負荷側端での電圧及び電流からプラズマ負荷のインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演算部を備えたものである。
【0027】
請求項に記載の発明は、給電線の負荷側端での電圧からプラズマ負荷のピーク間電圧を演算するプラズマピーク間電圧演算部をさらに備えたものである。
【0028】
上記の請求項の発明においては、給電線のインピーダンスを測定しなくてもよいので、プラズマ負荷のピーク間電圧が効率よく計測される。また、検出精度の高い箇所で電圧、電流を検出しているので、プラズマ負荷のピーク間電圧の計測精度がさらに向上する。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るプラズマ監視装置の参考例の回路図である。同図において、1は電源、2は同軸ケーブル、3はインピーダンス変換回路(以下、変換回路という)、4は給電線、5はプラズマ負荷(以下、負荷という。)である。この変換回路3は、負荷5に高周波電力を供給する際に従来から用いられている自動インピーダンス整合器である。
【0030】
変換回路3は、図11に示したものと同様に、第1の可変コンデンサC11と、第2の可変コンデンサC22と、タップを選択することによりインダクタンスの調整が可能なコイルL11とを備えている。第1及び第2の可変コンデンサC11及びC22のそれぞれの容量を調節する調節部(操作軸)は、モータを駆動源とした図示しない操作機構に連結されている。また各可変コンデンサの操作子を駆動するモータを制御する図示しない制御部が設けられていて、該制御部により可変コンデンサC11及びC22の操作子の回転を制御することにより、それぞれの可変コンデンサの容量を調整するようになっている。
【0031】
変換回路3の負荷側端には、それぞれ負荷側端の電圧V2 を検出する電圧検出部3B1 と、電流I2 を検出する電流検出部3B2 及び負荷側端の電圧と電流との位相差θ2 を検出する位相差検出部3B3 を有する負荷側検出器3Bが設けられている。
【0032】
変換回路3を構成する素子の定数は、第1及び第2の可変コンデンサC11及びC22の容量C1 ,C2 と、コイルL11のインダクタンスL1 とである。これらの内、インダクタンスL1 は既知であるが、インピーダンス調節手段である第1及び第2の可変コンデンサC11及びC22の容量は随時変化する。そこで、可変コンデンサC11及びC22の容量を演算するため、可変抵抗器VR1 及びVR2 を設け、これらの可変抵抗器の摺動子を可変コンデンサC11及びC22の操作子と連動するようにそれぞれの可変コンデンサの操作子の駆動機構に連結している。可変抵抗器VR1 及びVR2 の両端には一定の直流電圧を印加してあり、可変抵抗器VR1 及びVR2 の摺動子と接地間にそれぞれコンデンサC11及びC22の操作子の位置(回転角)に相応した位置検出信号Ep1及びEp2を得るようにしており、この可変抵抗器VR1 及びVR2 によりインピーダンス調節手段の調節部の位置を検出する調節位置検出器6が構成される。
【0033】
検出電圧V2 、検出電流I2 、位相差θ2 及び位置検出信号Ep1,Ep2はアナログ/デジタルコンバータ(A/Dコンバータ)20に入力されてデジタル信号に変換され、それぞれのデジタル信号がコンピュータ21に入力されている。
【0034】
コンピュータ21では、プラズマインピーダンス及びプラズマピーク間電圧を演算し、その結果をディスプレイ装置25に表示する。
【0035】
図2は本発明に係るプラズマ監視装置の参考例におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図であり、コンピュータ21は、測定された給電線4のインピーダンスZS を入力する給電線インピーダンス測定値入力部21aと、検出電圧V2 、検出電流I2 及び位相差θ2 から給電線入力インピーダンスZ2 を演算する給電線入力インピーダンス演算部21bとを有している。また、上記給電線のインピーダンスZS 及び給電線入力インピーダンス(第2の入力インピーダンス)Z2 からプラズマ負荷5のインピーダンスZP を演算するプラズマインピーダンス演算部21cと、上記検出電流I2 及びプラズマ負荷のインピーダンスZP からプラズマ負荷のピーク間電圧VPPを演算するプラズマピーク間電圧演算部21dと、上記プラズマ負荷のインピーダンスZP 及びピーク間電圧VPPを表示する表示指令部21eとを有している。なお、“*”は複素数であることを示している。
【0036】
図3は参考例におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【0037】
給電線インピーダンス測定値入力部21aには、インピーダンスアナライザにより測定された給電線インピーダンスZS が入力される(ステップS1)。なお、この給電線は、抵抗分が無視でき、リアクタンス分としてのインダクタンスLS のみとなる。また、このインピーダンスは、電極5b1 ,5b2 間を短絡して測定される。
【0038】
給電線入力インピーダンス演算部21bでは、まず検出器3Bの出力である検出電圧V2 、検出電流I2 及び位相差θ2 を読込み(ステップS2)、つぎに変換回路3の負荷側端よりプラズマ負荷5側を見たインピーダンス、すなわち給電線4の電源側端より負荷側を見たインピーダンスを給電線入力インピーダンスZ2 とし、上記V2 ,I2 からこの入力インピーダンスの絶対値Z2 を(1)式により求める(ステップ3)。
Z2 =V2 /I2 …(1)
【0039】
ついで、上記インピーダンスの絶対値Z2 及び位相差θ2 から給電線入力インピーダンスZ2 を求める(ステップ4)。このインピーダンスZ2 の抵抗分をR2 、リアクタンス分をX2 とし、Z2 =R2 +jX2 とおくと、R2 及びX2 は(2),(3)式で与えられる。
R2 =Z2 ・cosθ2 …(2)
X2 =Z2 ・sinθ2 …(3)
【0040】
プラズマインピーダンス演算部21cでは、上記抵抗分R2 、リアクタンス分X2 及び給電線のリアクタンスωLs(ω:角周波数)から給電線4の負荷側端より負荷側を見たインピーダンスをプラズマインピーダンスZP として求める(ステップS5)。このインピーダンスZP の抵抗分をRP 、リアクタンス分をXP とし、ZP =RP +jXP とおくと、RP 及びXP は(4),(5)式で与えられる。
RP =R2 …(4)
XP =X2 −ωLs …(5)
【0041】
プラズマピーク間電圧演算部21dでは、まず(4),(5)式で得られたRP ,XP からプラズマインピーダンスの絶対値ZP を(6)式により求める(ステップS6)。
ZP ={R2 +(X2 −ωLs)1/2 …(6)
【0042】
つぎに、上記検出電流I2 及びプラズマインピーダンスの絶対値ZP からプラズマピーク間電圧VPPを(7)式により求める(ステップS7)。なお、I2 は実効値としている。
VPP=2・21/2・I2 ・ZP …(7)
【0043】
表示指令部21eでは、プラズマインピーダンスZP 及びプラズマピーク間電圧VPPの表示指令を出し(ステップS8)、再度、ステップS2に戻る。
【0044】
<第の実施形態>
図4は本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図である。なお、本実施形態を示す回路図は参考例と同じであるので省略する。
【0045】
コンピュータ22は、検出電圧V2 、検出電流I2 及び位相差θ2 からインピーダンス変換回路3の負荷側端での電圧及び電流を演算し、この演算された負荷側端での電圧及び電流、すなわち給電線4の電源側端電圧V2 及び電流I2 から給電線4の負荷側端電圧V3 及び電流I3 を演算する給電線負荷側端電圧・電流演算部22aを有している。また、上記給電線の負荷側端電圧V3 及び電流I3 からプラズマ負荷5のインピーダンスZP を演算するプラズマインピーダンス演算部22bと、上記給電線の負荷側端電圧V3 からプラズマ負荷のピーク間電圧VPPを演算するプラズマピーク間電圧演算部22cと、上記プラズマ負荷のインピーダンスZP 及びピーク間電圧VPPを表示する表示指令部22dとを有している。
【0046】
図5は第の実施形態におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【0047】
給電線負荷側端電圧・電流演算部22aでは、まず検出器3Bの出力である検出電圧V2 、検出電流I2 及び位相差θ2 を読込み(ステップS1)、V2 ,I2 及びθ2 からインピーダンス変換回路3の負荷側端での電圧及び電流を演算し、この演算された負荷側端での電圧及び電流から給電線の電源側端電圧V2 及び電流I2 を求める(ステップS2)。このV2 ,I2 は、V2 ,I2 を実効値とすると、(8),(9)式で与えられる。
V2 =21/2 ・V2 εjωt …(8)
I2 =21/2 ・I2 εj(ωt−θ2) …(9)
【0048】
つぎに、給電線を4端子網として取扱い、この負荷側端電圧V3 及び電流I3 を求める(ステップS3)。上記電圧V2 及び電流I2 は、4端子定数A2 ,B2 ,C2 ,D2 と、負荷側端電圧V3 及び負荷側端電流I3 とを用いて、(10)式で表わされる。
【0049】
【数1】
Figure 0004041223
【0050】
(10)式はV2 ,I2 に4端子定数の逆行列を乗じると、(11)式で表わされる。
【0051】
【数2】
Figure 0004041223
【0052】
給電線の負荷側端電圧V3 及び電流I3 は、(11)式から(12),(13)式により求められる。なお、A2 ,B2 ,C2 ,D2 は下記に示すように、それぞれ(21),(22),(23)及び(24)式により求めたものである。
V3 ={1/(A2 D2 −B2 C2 )}(D2 V2 −B2 I2
…(12)
I3 ={1/(A2 D2 −B2 C2 )}(−C2 V2 +A2 I2
…(13)
【0053】
プラズマインピーダンス演算部22bでは、(12),(13)式で得られた給電線の負荷側端電圧V3 及び電流I3 からプラズマインピーダンスZP を(14)式により求める(ステップS4)。
ZP =V3 /I3 …(14)
【0054】
プラズマピーク間電圧演算部22cでは、(12)式で得られたV3 からその最大値V3´を求め、プラズマピーク間電圧VPPを(15)式により求める(ステップS5)。
VPP=2・V3´ …(15)
【0055】
表示指令部22dでは、プラズマインピーダンスZP 及びプラズマピーク間電圧VPPの表示指令を出し(ステップS6)、再度、ステップS1に戻る。
【0056】
上記4端子定数A2 ,B2 ,C2 ,D2 は、例えば下記のように求めることができる。まず、抵抗値が既知の抵抗Rを電極5b1 ,5b2 間に接続し、給電線4の電源側端より負荷側を見たインピーダンスZ22を、インピーダンスアナライザを用いて測定する。
【0057】
つぎに、給電線の電源側端に所定の電圧を有する高周波信号源を接続し、入力電圧V22及び出力電圧(電極間電圧)V33を測定する。このときの入力電流をI22、出力電流をI33とすると、V22,I22は4端子定数A2 ,B2 ,C2 ,D2 及びV33,I33を用いて、(16)式で表わされる。
【0058】
【数3】
Figure 0004041223
【0059】
上記(16)式のI22,I33は、それぞれI22=V22/Z22,I33=V33/Rであるので、(17)式のように変形できる。
【0060】
【数4】
Figure 0004041223
【0061】
上記(17)式を展開すると、(18),(19)式になる。
V22=(A2 +B2 /R)V33 …(18)
V22/Z22=(C2 +D2 /R)V33 …(19)
【0062】
上記(18),(19)式において、抵抗Raを接続したときのインピーダンスをZ2a、入力電圧をV2a、出力電圧をV3aとし、抵抗Rb を接続したときのインピーダンスをZ2b、入力電圧をV2b、出力電圧をV3bとすると、以下の連立方程式(20)が得られる。
【0063】
【数5】
Figure 0004041223
【0064】
上記(20)式からA2 ,B2 ,C2 ,D2 が求められる。
A2 ={1/(Rb −Ra )}(V2a/V3a)・Ra
+(V2b/V3b)・Rb …(21)
B2 ={(V2a/V3a)−(V2b/V3b)}・Ra ・
{1/(Rb −Ra )}・Rb …(22)
C2 ={1/(Rb −Ra )}(−V2a/V3a・Z2a)・Ra +
(V2b/V3b・Z2b)・Rb …(23)
D2 =[{(V2a/V3a−Z2a)}−(V2b/V3b・Z2b)]・Ra ・
{1/(Rb −Ra )}・Rb …(24)
【0065】
<第の実施形態>
図6は本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態を示す回路図であり、1は電源、2は同軸ケーブル、3は変換回路、4は給電線、5は負荷、20はA/Dコンバータ、23はコンピュータ、25はディスプレイ装置である。
【0066】
本実施形態では、変換回路3の電源側端に、それぞれ電源側端での電圧V1 を検出する電圧検出部3A1 、電流I1 を検出する電流検出部3A2 及び電源側端での電圧と電流との位相差θ1 を検出する位相差検出部3A3 を有する電源側検出器3Aを設けている。
【0067】
図7は本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図であり、コンピュータ23は、変換回路3の構成素子の内、既知のインピーダンスZL を入力する変換回路既知インピーダンス入力部23aと、測定された給電線4のインピーダンスZS を入力する給電線インピーダンス測定値入力部23bとを有している。また、検出電圧V1 、検出電流I1 及び位相差θ1 から変換回路の入力インピーダンスZ1 を演算する変換回路入力インピーダンス演算回路23cと、位置検出信号EP1,EP2から変換回路の構成素子の内、調節用のインピーダンスZC1 ,ZC2 を演算する変換回路調節用インピーダンス演算部23dとを有している。さらに、上記変換回路の既知のインピーダンスZL 、入力インピーダンスZ1 及び調節用のインピーダンスZC1 ,ZC2 から給電線入力インピーダンス(第2の入力インピーダンス)Z2 を演算する給電線入力インピーダンス演算部23e、上記給電線のインピーダンスZS と入力インピーダンスZ2 とからプラズマ負荷のインピーダンスZP を演算するプラズマインピーダンス演算部23fと、上記検出電圧V1 、検出電流I1 及び調節用のインピーダンスZC1 から変換回路の負荷側端電流I2 ′を演算する変換回路負荷側端電流演算部23gと、上記プラズマ負荷のインピーダンスZP 及び変換回路の負荷側端電流I2 ′からプラズマ負荷のピーク間電圧VPPを演算するプラズマピーク間電圧演算部23hと、上記プラズマ負荷のインピーダンスZP 及びピーク間電圧VPPを表示する表示指令部23iとを有している。
【0068】
図8は第の実施形態におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【0069】
変換回路既知インピーダンス値入力部23aには、タップ選択された既知のインダクタンスL1 によるインピーダンスZL としてリアクタンスωL1 (ω:角周波数)が入力され(ステップS1)、給電線インピーダンス測定値入力部23bには、測定された給電線のインピーダンスZS としてリアクタンスωLsが入力される(ステップS1)。
【0070】
変換回路入力インピーダンス演算部23cでは、まず検出器3Aの出力である検出電圧V1 、検出電流I1 及び位相差θ1 を読込み(ステップS2)、つぎに変換回路の電源側端より負荷側を見たインピーダンスを変換回路入力インピーダンス(第1の入力インピーダンス)Z1 とし、上記V1 ,I1 からこの入力インピーダンスの絶対値Z1 を(25)式により求める(ステップ3)。
Z1 =V1 /I1 …(25)
【0071】
ついで、上記インピーダンスの絶対値Z1 及び位相差θ1 から変換回路入力インピーダンスZ1 を求める(ステップS4)。このインピーダンスZ1 の抵抗分をR1 、リアクタンス分をX1 とし、Z1 =R1 +jX1 とおくと、R1 及びX1 は(26),(27)式で与えられる。
R1 =Z1 ・cosθ1 …(26)
X1 =Z1 ・sinθ1 …(27)
【0072】
変換回路調節用インピーダンス演算部23dでは、まず調節位置検出器6の出力である位置検出信号EP1,EP2を読込み(ステップS5)、つぎに位置検出信号から調節用コンデンサC11,C22の容量C1 ,C2 を求め(ステップS6)、ついでその結果に基づいてコンデンサC11,C22のインピーダンスZC1 ,ZC2 として、それぞれのリアクタンスXC1,XC2を求める(ステップS7)。
【0073】
給電線入力インピーダンス演算部23eでは、変換回路3の負荷側端よりプラズマ負荷5側を見たインピーダンス、すなわち給電線の電源側端より負荷側を見たインピーダンスを給電線入力インピーダンスZ2 として求める(ステップS8)。
【0074】
このインピーダンスZ2 をZ2 =R2 +jX2 とおいて、R2 及びX2 を未知数とし、上記入力インピーダンスZ1 の抵抗分R1 及びリアクタンス分X1 と、変換回路3の構成素子のリアクタンスXC1,XC2及びXL1とを既知数として、R2 及びX2 を求める。これらR2 及びX2 はそれぞれ(28),(29)式により与えられる。
R2 =R1 ・(XC1) /B …(28)
X2 ={R1 ・XC1+(X1 +XC1)・XC1・X1 }/B+(XC2−XL1)
…(29)
但し、B=R1 +(X1 +XC1)
【0075】
プラズマインピーダンス演算部23fでは、参考例と同様に、上記抵抗分R2 ,リアクタンス分X2 及び給電線のリアクタンスωLsから給電線の負荷側端より負荷側を見たインピーダンスをプラズマインピーダンスZP として(4),(5)式により求める(ステップS9)。
【0076】
変換回路負荷側端電流演算部23gでは、上記検出電圧V1 、検出電流I1 及び調節用コンデンサC11のリアクタンスXC1から変換回路の負荷側端電流I2´ を(30)式により求める(ステップS10)。なお、V1 ,I1 は実効値としている。
I2´=I1 −XC1・V1 …(30)
【0077】
プラズマピーク間電圧演算部23hでは、まず上記RP ,XP からプラズマインピーダンスの絶対値ZP を(6)式により求め(ステップS11)、つぎに上記I2´及びZP からプラズマピーク間電圧VPPを(31)式により求める(ステップS12)。
VPP=2・21/2 ・I2´・ZP …(31)
【0078】
表示指令部23iでは、プラズマインピーダンスZP 及びプラズマピーク間電圧VPPの表示指令を出し(ステップS13)、再度、ステップS2に戻る。
【0079】
<第の実施形態>
図9は本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図である。なお、本実施形態を示す回路図は第の実施形態と同じであるので省略する。
【0080】
コンピュータ24は、変換回路3の構成素子の内、既知のインピーダンスZL を入力する変換回路既知インピーダンス入力部24aと、検出電圧V1 、検出電流I1 及び位相差θ1 から変換回路の入力インピーダンスZ1 を演算する変換回路入力インピーダンス演算回路24bと、位置検出信号EP1,EP2から変換回路の構成素子の内、調節用のインピーダンスZC1 ,ZC2 を演算する変換回路調節用インピーダンス演算部24cとを有している。また、上記変換回路の既知のインピーダンスZL 、入力インピーダンスZ1 及び調節用のインピーダンスZC1 ,ZC2 から給電線入力インピーダンス(第2の入力インピーダンス)Z2 を演算する給電線入力インピーダンス演算部24dと、検出電圧V1 、検出電流I1 及び位相差θ1 から高周波電源1の有効電力Pを演算する実効電力演算部24eとを有している。さらに、上記給電線入力インピーダンスZ2 及び有効電力Pから変換回路3の負荷側端電圧V2 及び電流I2 を演算する変換回路負荷側端電圧・電流演算部24fと、上記負荷側端電圧V2 及び電流I2 から給電線4の負荷側端電圧V3 及び電流I3 を演算する給電線負荷側端電圧・電流演算部24gと、上記給電線の負荷側端電圧V3 及び電流I3 からプラズマ負荷のインピーダンスZP を演算するプラズマインピーダンス演算部24hと、上記給電線の負荷側端電圧V3 からプラズマ負荷のピーク間電圧VPPを演算するプラズマピーク間電圧演算部24iと、上記プラズマ負荷のインピーダンスZP 及びピーク間電圧VPPを表示する表示指令部24jとを有している。
【0081】
図10は第の実施形態におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。なお、ステップS1からステップS8までは図8と同様である。ただし、ステップS1では変換回路既知インピーダンスZL の入力のみである。
【0082】
変換回路既知インピーダンス値入力部24aには、タップ選択された既知のインダクタンスL1 によるインピーダンスZL が入力され(ステップS1)、変換回路入力インピーダンス演算部24bでは、まず検出電圧V1 、検出電流I1 及び位相差θ1 を読込み(ステップS2)、つぎに変換回路入力インピーダンスの絶対値Z1 を求め(ステップ3)、ついで変換回路入力インピーダンスZ1 を求める(ステップS4)。変換回路調節用インピーダンス演算部24cでは、まず位置検出信号EP1,EP2を読込み(ステップS5)、つぎに位置検出信号から調節用コンデンサC11,C22の容量C1 ,C2 を求め(ステップS6)、ついでその結果に基づいてコンデンサC11,C22のそれぞれのリアクタンスXC1,XC2を求める(ステップS7)。給電線入力インピーダンス演算部24dでは、給電線入力インピーダンスZ2 を求める(ステップS8)。
【0083】
有効電力演算部24eでは、ステップS2で読込まれた検出電圧V1 、検出電流I1 及び位相差θ1 から高周波電源1の有効電力Pを(32)式により求める(ステップS9)。
P=V1 ・I1 ・cosθ1 …(32)
【0084】
変換回路負荷側端電圧・電流演算部24fでは、変換回路3のロスを零とすると、変換回路3の負荷側端電圧V2 及び電流I2 は、給電線入力インピーダンスZ2 =R2 +jX2 を用いて、(33),(34)式により求める(ステップS10)。
I2 =(P/R2 )1/2 …(33)
V2 =(P/R2 )1/2・Z2 …(34)
【0085】
給電線負荷側端電圧・電流演算部24gでは、第の実施形態と同様に、給電線4を4端子網として取扱い、上記変換回路の負荷側端電圧V2 及び電流I2 から給電線の負荷側端電圧V3 及び電流I3 を求める(ステップS11)。
【0086】
プラズマインピーダンス演算部24hでは、給電線の負荷側端電圧V3 及び電流I3 からプラズマインピーダンスZP を(14)式により求める(ステップS12)。
【0087】
プラズマピーク間電圧演算部24iでは、給電線の負荷側端電圧V3 からプラズマピーク間電圧VPPを(15)式により求める(ステップS13)。
【0088】
表示指令部24iでは、プラズマインピーダンスZP 及びプラズマピーク間電圧VPPの表示指令を出し(ステップS14)、再度、ステップS2に戻る。
【0089】
上記の実施形態に用いた変換回路は、入出力のインピーダンスを変換するものであって、その構成素子の定数が既知のもの、またその定数を知得るものであればよく、この変換回路として種々の回路を用いることができる。
【0090】
また、給電線4のインピーダンスZS は、インピーダンスアナライザにより得ているが、例えば電磁界シミュレータにより算出することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、プラズマ負荷のインピーダンスまたはピーク間電圧の計測精度を向上させたので、半導体プロセスにおける再現性のモニタリングツールとして使用できる。また、エッチング、アッシング等のプロセスのエンドポイントモニタとして使用できる。さらに、チャンバ内の不安定放電、異常放電等の異常を検出することができる。
【0092】
また請求項1の発明によれば、プラズマ負荷に近い箇所で電圧、電流を検出しているので、演算誤差を小さくすることができる。
【0093】
さらに請求項2,3の発明によれば、検出精度の高い箇所で電圧、電流を検出しているので、プラズマのインピーダンスまたはピーク間電圧の計測精度をさらに向上させることができる。
【0094】
また請求項及び請求項4の発明によれば、インピーダンスアナライザを用いることなく、プラズマのインピーダンスまたはピーク間電圧を効率よく計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプラズマ監視装置の参考例の回路図である。
【図2】 本発明に係るプラズマ監視装置の参考例におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図である。
【図3】 参考例におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図4】 本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図である。
【図5】 第の実施形態におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図6】 本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態を示す回路図である。
【図7】 本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図である。
【図8】 第の実施形態におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図9】 本発明に係るプラズマ監視装置の第の実施形態におけるコンピュータの内部機能を示すブロック図である。
【図10】 第の実施形態におけるコンピュータが実行するプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図11】 従来の高周波電力から負荷に電力を供給する回路構成を概略的に示した回路図である。
【図12】 負荷を模式的に示した図である。
【図13】 インピーダンス変換回路の負荷側端より負荷側を見た等価回路を示す図である。
【図14】 図13における等価回路の電圧ベクトルを示す図である。
【符号の説明】
1 高周波電源
3 インピーダンス変換回路
3A1 ,3B1 電圧検出部
3A2 ,3B2 電流検出部
3A3 ,3B3 位相差検出部
4 給電線
5 負荷
21a 給電線インピーダンス測定値入力部
21b 給電線入力インピーダンス(第2の入力インピーダンス)演算部
21c プラズマインピーダンス演算部
21d プラズマピーク間電圧演算部
21e 表示指令部
22a 給電線負荷側端電圧・電流演算部
22b プラズマインピーダンス演算部
22c プラズマピーク間電圧演算部
22d 表示指令部
23a インピーダンス変換回路既知インピーダンス入力部
23b 給電線インピーダンス測定値入力部
23c インピーダンス変換回路入力インピーダンス(第1の入力インピーダ ンス)演算部
23d インピーダンス変換回路調節用インピーダンス演算部
23e 給電線入力インピーダンス(第2の入力インピーダンス)演算部
23f プラズマインピーダンス演算部
23g インピーダンス変換回路負荷側端電流演算部
23h プラズマピーク間電圧演算部
23i 表示指令部
24a インピーダンス変換回路既知インピーダンス入力部
24b インピーダンス変換回路入力インピーダンス(第1の入力インピーダ ンス)演算部
24c インピーダンス変換回路調節用インピーダンス演算部
24d 給電線入力インピーダンス(第2の入力インピーダンス)演算部
24e 有効電力演算部
24f インピーダンス変換回路負荷側端電圧・電流演算部
24g 給電線負荷側端電圧・電流演算部
24h プラズマインピーダンス演算部
24i プラズマピーク間電圧演算部
24j 表示指令部

Claims (4)

  1. 高周波電源からインピーダンス変換回路を介して電力が供給されているプラズマ負荷のプラズマの状態を監視するプラズマ監視装置において、
    前記インピーダンス変換回路の負荷側端での電圧を検出する電圧検出部と、
    前記インピーダンス変換回路の負荷側端での電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧と電流との位相差を検出する位相差検出部と、
    前記電圧と電流と前記位相差とから、前記インピーダンス変換回路の負荷側端と前記プラズマ負荷との間をつなぐ給電線の負荷側端での電圧及び電流を演算する給電線負荷側端電圧・電流演算部と、
    前記給電線の負荷側端での電圧及び電流から、前記プラズマ負荷のインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演算部を備えたプラズマ監視装置。
  2. 高周波電源からインピーダンス変換回路を介して電力が供給されているプラズマ負荷のプラズマの状態を監視するプラズマ監視装置において、
    前記インピーダンス変換回路の電源側端での電圧を検出する電圧検出部と、
    前記インピーダンス変換回路の電源側端での電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧と電流との位相差を検出する位相差検出部と、
    前記電圧と電流と前記位相差とから、前記インピーダンス変換回路の電源側端より前記プラズマ負荷側を見たインピーダンスを第1の入力インピーダンスとして演算する第1の入力インピーダンス演算部と、
    前記インピーダンス変換回路を構成する素子の定数及び前記第1の入力インピーダンスから、前記インピーダンス変換回路の負荷側端より前記プラズマ負荷側を見たインピーダンスを第2の入力インピーダンスとして演算する第2の入力インピーダンス演算部と、
    前記インピーダンス変換回路の負荷側端と前記プラズマ負荷との間をつなぐ給電線のインピーダンス及び前記第2の入力インピーダンスから、前記プラズマ負荷のインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演算部と、
    前記電圧、電流及び前記インピーダンス変換回路を構成する素子の定数から、前記インピーダンス変換回路の負荷側端での電流を演算するインピーダンス変換回路負荷側端電流演算部と、
    前記プラズマ負荷のインピーダンス及び前記インピーダンス変換回路の負荷側端での電流から、前記プラズマ負荷のピーク間電圧を演算するプラズマピーク間電圧演算部とを備えたプラズマ監視装置。
  3. 高周波電源からインピーダンス変換回路を介して電力が供給されているプラズマ負荷のプラズマの状態を監視するプラズマ監視装置において、
    前記インピーダンス変換回路の電源側端での電圧を検出する電圧検出部と、
    前記インピーダンス変換回路の電源側端での電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧と電流との位相差を検出する位相差検出部と、
    前記電圧と電流と前記位相差とから、前記インピーダンス変換回路の電源側端より前記プラズマ負荷側を見たインピーダンスを第1の入力インピーダンスとして演算する第1の入力インピーダンス演算部と、
    前記インピーダンス変換回路を構成する素子の定数及び前記第1の入力インピーダンスから、前記インピーダンス変換回路の負荷側端より前記プラズマ負荷側を見たインピーダンスを第2の入力インピーダンスとして演算する第2の入力インピーダンス演算部と、
    前記電圧と電流と前記位相差とから、前記高周波電源の有効電力を演算する実効電力演算部と、
    前記第2の入力インピーダンス及び前記有効電力から、前記インピーダンス変換回路の負荷側端での電圧及び電流を演算するインピーダンス変換回路負荷側端電圧・電流演算部と、
    前記インピーダンス変換回路の負荷側端での電圧及び電流から、前記インピーダンス変 換回路の負荷側端と前記プラズマ負荷との間をつなぐ給電線の負荷側端での電圧及び電流を演算する給電線負荷側端電圧・電流演算部と、
    前記給電線の負荷側端での電圧及び電流から、前記プラズマ負荷のインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演算部を備えたプラズマ監視装置。
  4. 前記給電線の負荷側端での電圧から、前記プラズマ負荷のピーク間電圧を演算するプラズマピーク間電圧演算部をさらに備えた請求項1または3に記載のプラズマ監視装置。
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