JP4039596B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に関し、さらに詳しくは、パチンコ球補給経路からの遊技球を複数のパチンコ球払出経路のうちの何れかに振分け払出しする球払出装置を備えるパチンコ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に知られているように、パチンコ遊技機は、遊技盤面に設けられる各種入賞口に遊技球が入賞すると、その入賞信号を受けて遊技機内に設けられる賞品球払出装置によりその各入賞口に応じた所定個数の賞品球が遊戯者に払出されるようになっている。
【0003】
また近年、プリペードカード使用によるパチンコ遊技機も知られており、このカード式のパチンコ遊技機の場合には、各遊技機に備え付けられるプリペードカードによる玉貸機(以下、「プリペードカードユニット」と称する)にプリペードカードを挿入し、金額設定ボタンの操作により貸し出し金額を決めて球貸出しボタンを押すと、その貸し出し金額に応じた所定個数の貸し球が遊戯者に払出されるようになっている。
【0004】
本発明はプりペードカード式パチンコ遊技機に限られるわけではないが、例えば、プリペードカード式パチンコ遊技機の場合に、賞品球と貸し球とを個別に計数して管理するために、賞品球払出経路と貸し球払出経路とを個別に設け、補給経路から供給される各遊技球をこれら複数の経路のうちのどちらかに振り分けて払出す球払出装置を設けたものが知られている。
【0005】
図20は、従来の球払出装置の断面図を示している。図20の(a)は球払出装置の払出動作が休止しているとき又は払出動作中の状態を示し、図20の(b)は(a)に示す状態から払出を行なう際の動作途中の球払出装置内部の状態を示す。該球払出装置は補給経路150から供給される各遊技球を2つの球払出経路143、144のどちらかに誘導して払出すものである。
【0006】
前記補給経路150の下部開口端の下方に回転ディスク体141が設けられる。この回転ディスク体141は正逆転両方向に回転自在に設けられ、その回転軸には図示していない可逆転式のステッピングモータが連繋されている。このステッピングモータの駆動により前記回転ディスク体141は、正転あるいは逆転方向に回転駆動される。この回転ディスク体141の周縁には前記補給経路150より供給される遊技球を受止する球受孔142イ,142ロ,142ハが開設されている。
【0007】
そして、回転ディスク体141が時計回りに回転される時には、球受孔142イ、ロ又はハに受止された遊技球は時計回りに誘導され落下して、球払出経路143に払出される。また、回転ディスク体141が反時計回りに回転される時には、球受孔142イ、142ロ又は142ハに受止された遊技球は反時計回りに誘導され落下して、球払出経路144に払出される。
【0008】
この場合に、球払出装置の休止時又は払出中には、上方に位置している回転ディスク体の球受止部142イが回転ディスク体141の回転中心の真上方向に開口しない状態で遊技球155aを受止し、払出される遊技球155aが回転ディスク体141の回転中心の真上に位置しないことが起こる。
【0009】
例えば、図20(a)に示すように、球受止部142イに受止される遊技球155aが回転ディスク体141の回転中心の真上から左へ外れた位置において払出動作を待っている状態から、その遊技球155aをその反対の右の球払出経路143に払出す場合がある。
【0010】
そのために、遊技球155aは、回転ディスク体141の球受止部142イに誘導されて、回転ディスク体141の回転中心の真上から左へ外れた位置から、図20(b)に示すように回転ディスク体141の回転中心の真上を通過して右方の払出経路143に落下する必要があるが、その遊技球155aの上方にある遊技球155bの一部が、図20(a)中鎖線の円弧で示す遊技球155aの進路内に存在するので、球受止部142イに受止されている遊技球155aがそのように移動するには、遊技球155aの上にある遊技球155b、155c・・・を、遊技球155aのこの移動に必要な分だけ(この場合、図中dで示す分だけ)一旦押し上げなければならない。
【0011】
そのため、球誘導回動体141に対し上方からの球圧が一時的に駆動手段の回転しようとする方向と反対の方向に働くように作用し、駆動手段はその作用力に対抗して球誘導回動体141を回転駆動し、遊技球は球受止部142イによって時計回りに誘導されて、排出経路143に排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、前記のように球受止部に受止される遊技球の中心が球誘導回動体の回転中心の真上を外れた位置にある状態から、その遊技球の外れた方向と反対の方向にその遊技球を誘導して球払出経路に払出すにあたり、球誘導回動体を駆動する駆動手段は大きな回転力を必要とされ、また、必要とされる回転力の変動幅も大きいので、球誘導回動体はスムーズに回転せず、場合によっては、球誘導回動体の駆動手段の回転駆動力が不足して、払出不能に陥ることもある。
【0013】
本発明の解決しようとする課題は、遊技球の払出しの際の遊技球を誘導する際の球誘導回動体の回転抵抗及び回転抵抗の変動を軽減させ、球誘導回動体が常にスムーズに回転するようにし、駆動装置に必要とされる回転力を軽減することができ、払出要求に従い遊技球を確実に払出すことができるパチンコ遊技機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明に係るパチンコ遊技機は、補給経路を介して賞球タンクより供給されるパチンコ球を受止しつつ誘導する球受止部を周囲に有し回動自在な球誘導回動体と該球誘導回動体を可逆転式に回転させる駆動手段とを備え前記球誘導回動体を駆動手段により可逆転的に回転させてパチンコ球補給経路からの各パチンコ球を複数のパチンコ球払出経路のうちの何れかに振分け払出しするパチンコ球払出装置を具備すると共に、該パチンコ球払出装置に、払出されるパチンコ球が上方からの力を受けているときには払出すパチンコ球の受止位置を下方に変位させる受止位置変位手段を設けたパチンコ遊技機において、
前記受止位置変位手段は、
前記球誘導回動体の中央部にハブ部が設けられ、前記ハブ部の中央に回転軸が挿着される取付孔が設けられ、
前記ハブ部の周囲には長さ方向が半径方向である複数本のスポークが前記ハブ部と一体的に設けられると共に前記スポークの各々には、2本の球受止腕が夫々の円周方向外方端が半径方向外方端と一体になるように設けられ、
前記球受止腕は、円周方向の面と夫々の球受止腕に略平行な面と、逆円周方向の面と夫々の球受止腕を支持するスポークと略平行な面とを有し、
前記球受止腕は、夫々の球受止腕と隣りのスポークから伸びる相対する位置にある球受止腕とはその先端間に間隙を有して設けられ、遊技球を受止する球受止部が構成され、
前記球受止腕が、夫々の球受止部に受止される遊技球が受ける半径方向外方からの力に応じて、支持するスポークの外方端を支点として弾性変形するように構成されていることを要旨とするものである。
【0015】
上記構成を有するパチンコ遊技機によれば、たとえ球受止部に受止される遊技球の中心が球誘導回動部の回転中心の真上を外れた位置にあって次の払出動作を待っている状態から、その遊技球をその外れた方向と反対の方の球払出経路に払出す場合であっても、その払出す遊技球よりも上にある遊技球の球圧により、払出す遊技球の受止位置が一時的に下方に変位されるので、その払出す遊技球よりも上にある遊技球を押し上げることなく払出す遊技球を誘導し、払出要求に応じた球払出経路に払出しする。
【0016】
そしてこのようにして、駆動手段は、払出す遊技球よりも上の遊技球を持ち上げるための駆動力が不要となり、回転を妨げる方向へ受ける力が小さいので、必要とされる駆動力が少なくて済むとともに回転抵抗の変動が小さい。従って、球誘導回動部は駆動手段によりスムーズに回動するようになり、払出不能になることがなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本実施例のパチンコ遊技機の正面図、図2はその外観斜視図を示したものである。パチンコ遊技機10は、パチンコ機本体側部を構成する外枠11と、パチンコ機前面部のベースとなる内枠12とを備え、その内枠12の額縁状に形成された開口内周縁には金枠13が嵌められると共に、その金枠13には遊技盤14の前面を覆うガラス扉15が開閉可能に設けられる。
【0019】
そしてガラス扉15の下方位置には、球発射装置に供給される遊技球を貯留するための受け皿(上受け皿)16が取り付けられ、更にその下方には、賞品球の排出時に上受け皿16から溢れた遊技球を貯留するための球受け皿(下受け皿)17が設けられている。尚、上受け皿16に設けられる球抜けボタン18の操作により上受け皿16内の遊技球が下受け皿17に向けて抜き落とされる。
【0020】
下受け皿17の図中右側位置には、遊技球を遊技盤14面に向けて弾発発射する発射レバー20が設けられ、この発射レバー20には遊技球を一球毎に発射する為の単発スイッチ21が備えられる。発射レバー20の回動操作する量に応じて遊技球を遊技盤14面に向けて弾発発射する程度が調整されるとともに、所定回動位置の検出により発射電源が投入されるようになっている。
【0021】
前記内枠12の上辺縁から図中右側辺縁には、合成樹脂製のレンズ体で構成される枠トップ飾り23が設けられ、この枠トップ飾り23の内部には、枠飾りランプ24,24…や前記ガラス扉15開閉用の鍵穴25の周囲を飾る鍵飾りランプ26が設けられている。
【0022】
パチンコ遊技機10の一側には、プリペイドカードによる玉貸機(以下、「プリペイドカードユニット」と称する)30が設置される。このプリペイドカードユニット30は、1台の遊技機に1台づつ設置される。このプリペイドカードユニット30の設置に対応してパチンコ遊技機10の前記上受け皿16には、プリペイドカードによる遊技球の貸出し操作を行う為の球貸し操作部31が設けられ、この球貸し操作部31には、プリペイドカードによる球貸出しを操作する球貸出しボタン32、その球貸出しの可能状態を示す球貸出しボタンランプ33、プリペイドカードを排出させるカード返却ボタン34、プリペイドカードの残高表示、及びエラー表示を行う度数表示部35等が備えられている。
【0023】
プリペイドカードの使用に際しては、プリペイドカードユニット30に備えられるカード利用可表示ランプ36の点灯中にカード挿入口37にプリペイドカードを挿入し、金額設定ボタン38を操作することにより、貸出し金額(100円、200円、300円、500円等)を選択することができる。前記上受け皿16に備えられる球貸し操作部31の球貸出しボタン32を操作することにより、予め選択された金額の遊技球が貸出されることになる。
【0024】
前記内枠12の前面に設けられる遊技盤14は、遊技板に装着された金属製の内レール41、打球槌により球発射位置より弾発発射された遊技球を盤面に向けて誘導する為の外レール42、打球位置及び発射レールより転動し遊技盤面に至った遊技球の跳ね返り作用のより再び打球が発射レールや打球位置に戻ることを防止するファール止43、打球位置より転動してきた過大な飛送力を有する遊技球を遊技板右上部において衝撃を吸収しつつ停止阻止し遊技板面下に向けて落下させる返しゴム44等によりその周囲が構成され、その内側に遊技領域が形成される。
【0025】
図3は、その遊技盤面を拡大して示したものである。遊技盤14の遊技領域の中央やや上方には特別図柄表示装置50が設けられ、その中央部に3つの特別図柄表示部(図中左から順に左図柄表示部50A、中図柄表示部50B、右図柄表示部50Cが設けられる。この特別図柄表示装置50の各図柄表示部50A、50B、50Cには、夫々「1、2、3、4、5、6、7、8、9」までの数字と、4種類のキャラクタ図柄等により合計13種類の図柄が表示されるようになっている。
【0026】
この特別図柄表示装置50の真下位置には、遊技球の入賞により特別図柄表示装置50の各図柄50a、50b、50cの図柄変動を開始させる普通電動役物である可変翼タイプの第1種始動入賞口51が設けられ、更にその下方位置には、通常は閉じている特別電動役物である大入賞口52と、該大入賞口52が開放された時に入賞可能となる特定領域入賞口53とを備える。
【0027】
更に遊技盤14面には前記大入賞口52の左右位置に、普通入賞口である左落し入賞口54、右落し入賞口55が設けられると共に、その上方位置には左袖入賞口56、右袖入賞口57が各々備えられる。これらの各入賞口に遊技球が入賞すると第1種始動入賞口51及び左右落し入賞口54,55、左右袖入賞口56においては5個、右袖入賞口57においては7個、大入賞口52及び特定領域入賞口53においては13個の賞品球が各々払出されるように構成されている。
【0028】
また、前記特別図柄表示装置50の周囲を囲む装飾枠体58の上部に形成された半円弧形状の装飾枠部には、7セグメントのデジタル表示により表示される普通図柄表示装置60が備えられる。この普通図柄表示装置60には、「0」〜「9」までの数字が表示される。そして、前記特別図柄表示50の左右位置に、左ゲート61、右ゲート62が設けられ、これら左右ゲート61,62への遊技球の通過に伴って、普通図柄表示装置60が図柄変動を開始するように構成されている。
【0029】
そして、前記左右ゲート61,62を通過した遊技球は、装飾枠体58の内部を通過した後、下側枠縁上に誘導される。この装飾枠体58の内枠縁部はすり鉢状に構成され、その中央にはモータ駆動による誘導部材63が設けられる。装飾枠体58に誘導されてきた遊技球はこの誘導部材63により遊技盤14面を再び落下される。
【0030】
尚、この遊技盤14面には、前記図柄表示装置や入賞口等のほかに、遊戯者によって弾発発射された遊技球の落下方向を無作為に変更させたり、その流下速度を変化させる風車64、64及びランプ風車65、65等が設けられている。これにより、弾発発射された遊技球は遊技盤14面の遊技域内で転動しつつ下方へ落下して行き、上記した各装置及び入賞口に入賞するか、何処にも入賞しなければ遊技域の最下部の設けられた排出口66にて遊技盤14の裏側へ排出される。
【0031】
図4は、パチンコ遊技機の裏面図を示し、図5はその外観斜視図を示したものである。パチンコ遊技機10の裏面に設けられる機構板76面の上方位置に、遊技場の島から供給される遊技球を一時貯留する賞球タンク77が設けられると共に、その賞球タンク77に連設されてタンクレール78が設けられ、このタンクレール78の賞品球流下端部位に球払出装置80が連設されている。
【0032】
タンクレール78には、前記賞球タンク77やタンクレール78上の遊技球の補給状態により作動される補給スイッチ81が設けられ、又、球払出装置80の直前において賞品球の球切れを検出し球払出しの空動作を防止する為の空切り防止スイッチ82が設けられている。さらに球払出装置80より払出された賞品球がパチンコ遊技機内に充満した場合にこれを検出する満タンスイッチ83、あるいは遊技機内に遊技球が充満した時に遊技球の払出しを一旦停止させる満タンストッパ84等も備えられている。
【0033】
機構板76には遊技盤14面の各入賞口に入った入賞球(セーブ球)を一球毎に球切りして検出するセーフ球排出機構部85も設けられ、このセーフ球排出機構部85により検出されたセーブ球はこの後機外へ排出されるようになっている。又、遊技盤14の裏面は中央カバー86に覆われている各セーフ球誘動樋を介してセーフ球排出機構部85へ導出される。
【0034】
この機構板76には、各種の制御基板が取付けられている。例えば、プリペイドカードに係わる情報をパチンコ遊技機10の外部において処理するプリペイドカードユニット30と遊技機本体とを電気的に接続するCR外部接続端子基板87を含む外部接続端子97、発生したセーフ球の種別に応じて所定個数の賞品球を前記球払出装置80に払出動作させたり、球貸出しボタン32の操作による球貸出し要求信号に基づいてその賞品球払出機構部80に貸し球の払出しを動作させる回路が装着されたCR賞球払出制御基板88、該CR賞球払出制御基板88とプリペイドカードユニット30との間に設けられ、プリペイドカードユニット30に挿入されたプリペイドカードの情報と、パチンコ遊技機10の前面に設けられた球貸し操作部31への球貸し要求信号と球貸し状態を表示する度数表示情報と、球貸し情報に基づいてCR賞球払出制御部を司令制御する情報との授受を行うカードインターフェイス基板89が設けられている。
【0035】
また前記CR外部接続端子基板87、カードインターフェイス基板89、CR賞球払出制御基板88相互間においてカードデータ処理に係わる信号を中継するCR中継基板90、パチンコ遊技機10の遊技盤14面で発生したセーフ球を検出して特別図柄表示装置50を駆動制御し、その特別図柄の表示態様を設定切り替え制御し、入賞の種別に対応して所定個数の賞品球の払出しをCR賞球払出制御部へ指令する等を行う主制御基板91等がこの機構板76に取付けられている。そしてこれら独立してそれぞれ組み付けられた各種基板がパチンコ遊技機に組み付けられた後、コネクタ配線により互いに脱着可能に電気接続されている。パチンコ遊技機10の外部のプリペイドカードユニット30と遊技機本体との間の情報の入出力は、カードインターフェイス接続部92を介して行われる。
【0036】
前記CR賞球払出制御基板88は、賞品球の不足欠乏、及び供給状態、排出状態の異常を検出し、払出動作の停止と、表示動作も合わせて行われるもので、ここにはCR賞球払出制御基板88や球払出装置80等の賞球払出制御機構において遊技球の不足、球詰まり、回路操作異常、ソフトエラー等の異常が発生した場合にその旨を表示するエラー表示部93、あるいはエラー状態が解除された場合に前記エラー表示部93を初期状態に復帰リセットさせるエラー表示リセットボタン94が設けられている。
【0037】
また前記主制御基板91には、特定図柄表示装置50に於いて発生する当たりの出現状態(確率)を3個のLEDにて表示する設定表示LED95、あるいは前記当たりの出現確率を所定条件下のみ切替え可能に設定する為の確率モード設定スイッチ96が設けられている。
【0038】
パチンコ遊技機10で発生した各種情報は機構板76の上部片隅に設けられる外部接続端子97を介して遊技機外部の遊技場管理装置へ出力される。特別図柄表示装置50の図柄若しくは入賞装置の始動回数、所定図柄の確定により発生する大当たりの発生回数、遊技者に特別な利益状態を継続させる継続情報、当該パチンコ遊技機における当たりの出現確率、不正検出信号等の各種情報がこの外部接続端子92を介して入出力されることになる。
【0039】
更に機構板76の裏面下方隅寄り位置には、前記上受け皿16に供給された遊技球を遊技盤14面に向けて弾発発射するための打球発射装置100が備えられている。この打球発射装置100は、打球発射モータ101のほか、発射装置制御回路、打球槌、弾発力調整手段等により構成される。タッチ感度調整ボリューム102は、遊技者の打球発射操作ハンドルへの接触を検出して打球発射モータ101の電源を投入するタッチスイッチ回路の検出感度を調整する為に設けられ、又、遊技球発射調整ダイヤル103は、遊技盤14面へ向けての遊技球弾発力、飛走距離をパチンコ遊技機の裏面側で調整設定する為に設けられている。
【0040】
打球発射装置100に近接して発射装置制御基板104が設けられ、これには打球発射モータ101の駆動制御回路及びタッチスイッチ回路が含まれている。打球発射モータ101の駆動制御回路では、モータの回転速度、トルク、特に1分間に発射する打球間隔、速度等が設定されている。
【0041】
尚、このパチンコ遊技機10は電源プラグ106を介してAC100V電源に接続されている。また前記外部接続端子97より引き出されたリード線107は、コネクタ108及び電源プラグ109を介してAC24V電源に接続されている。
【0042】
図6は、遊技盤14面の各入賞口やゲートを通過した遊技球の遊技盤面における流出経路及び各種スイッチ類やソレノイド類等の配置状態を示した図である。図示されるように、前記第1種始動入賞口51に落入した遊技球の流出経路には第1種始動口用検知スイッチ110が設けられ、また前記大入賞口52における入賞球の流出経路にはその入賞球数をカウントするカウント用スイッチ111が設けられ、更に前記特定領域入賞口53における入賞球の流出経路にはその入賞を検知する特定領域用スイッチ112が設けられる。更に前記左右ゲート61,62における遊技球通過経路にはその通過を検知する左ゲート用スイッチ113及び右ゲート用スイッチ114が設けられている。
【0043】
更に、第1種始動入賞口51を開閉動作する普通電動役物用ソレノイド115、大入賞口52を開閉動作させる大入賞口開放用ソレノイド116、特定領域入賞口53を開閉動作させる特定領域開放用ソレノイド117が設けられ、装飾枠体58の内側下部に設けられた誘導部材63を上下動作するための誘導部材駆動用モータ118も設けられる。
【0044】
一方、前記右袖入賞口57における入賞球の流出経路には入賞検出用スイッチ119が設けられ、前記左右落し入賞口54,55及び左袖入賞口56における入賞球の流出経路には入賞検出用スイッチは設けられていないが、セーフ球排出機構部85においてセーフ球がセーフ球排出ソレノイド120により1個づつ排出される間にセーフ球検出スイッチ121により入賞球の合計個数がカウントされるので、その個数差分だけ5個ずつの賞球が払出されるようになっている。
【0045】
この制御形態を発展させれば、普通入賞口への入賞により例えば5個払出するものとし、始動入賞口への入賞により例えば6個払出するものとし、大入賞口に設けられた特別入賞領域該入賞口への入賞により例えば7個払出するものとし、大入賞口に設けられた計数領域への入賞により例えば8個払出するものとし、遊技盤面に配設される入賞装置に対し格別に設けられた入賞口への入賞により例えば9個又は10個払出するものとして、夫々の入賞口を区別して異なる個数の賞品球を払出す場合には、全ての入賞口への入賞時に共通する基本払出動作(5個払出)に加えて、各入賞口への入賞に応じて、前記始動入賞口へ球が落入した場合には追加払出(1個追加)を、前記大入賞口特別入賞領域へ球が落入した場合には追加払出(2個追加)を、前記大入賞口計数領域へ球が落入した場合には追加払出(3個追加)を、前記入賞装置へ球が落入した場合には追加払出(4個又は5個の追加)の動作を実行する命令を出すようにCR賞球払出制御基板88を構成することも可能である。
【0046】
また、基本払出個数を始動入賞口に対応する払出個数(例えば6個)や大入賞口内の計数領域に対応する払出個数(例えば8個)として、払出個数が基本払出個数よりも少ない入賞口へ入賞したときには各入賞口に対応する差数分だけ払出個数を減らし、払出個数が基本払出個数よりも多い入賞口へ入賞したときには各入賞口に対応する差数分だけ払出個数を加える制御をするようにCR賞球払出制御基板88を構成することも可能である。
【0047】
ちなみに、このパチンコ遊技機10の遊技内容を、図7に示した制御フローチャートに基づいて説明する。この遊技機10では、遊技者によって遊技盤14面に向けて発射された遊技球がゲート61,62の何れかを通過したことが左右ゲートスイッチ113,114により検知される(S10「YES」)と、その信号に基づいて普通図柄変動装置60が図柄変動を開始する(S12)。そしてこの普通図柄表示装置60は図柄変動を開始してから6.0秒を経過するとその図柄変動を停止し、変動図柄が確定する(S24)。この確定図柄のうち、いわゆる「当たり」と称される図柄が出れば(S26「YES」)、主制御基板91からの指令信号により遊技盤14面の第1種始動入賞口51が開放される(S28)。
【0048】
そして、この開放された第1種始動入賞51に遊技球が入賞する(S30「YES」)と、第1種始動入賞口用スイッチ110からの検出信号に基づき特別図柄表示装置50の各図柄50A、50B、50Cが順に図柄変動を開始する(S32)。この特別図柄表示装置50は「大当たり」が発生する低確率と高確率の2段階の抽選確率を有し、抽選確率が低確率の場合(S34「YES」)は5.8秒経過後に図柄変動を停止し(S40)、高確率の場合(S34「NO」)は、それよりも短い5.0秒経過後に図柄変動が停止される(S38)。
【0049】
この特別図柄表示装置50の各図柄50A、50B、50Cに表示される確定図柄の組合せによって「大当たり」と称する遊技状況が発生し、「大当たり」図柄の組合せが出た場合(S42「YES」)は、条件装置が作動し、その「大当たり」図柄の組合せがいわゆる通常図柄(非特定図柄)の場合は大入賞口52が開放状態を繰り返す連続作動回数は最大16回に設定され(S44「YES」、S48)、「大当たり」図柄の組合せがいわゆる特定図柄の場合は、その大入賞口52が開放状態を繰り返す連続作動回数が最大14回に設定され(S44「NO」、S50)、更にその条件装置の作動停止から次の作動開始まで特別図柄表示装置50に係る抽選確率は高確率へと移行する。
【0050】
そしてこの条件装置の作動によって大入賞口52が開放状態にあるときに、この大入賞口52に遊技球が入賞する(S52「YES」)と、1個の入賞球(セーフ球)に対して13個の賞球が払出される(S54)。この大入賞口52は1個につき約20秒間開放状態を維持し、その間にセーフ球が10個入賞したことがカウント用スイッチ111からの検知信号により確認される(S64「YES」)と、時間経過前にも閉じるようになっている(S62)。また、大入賞口52の開放に伴って特定領域入賞口53が開放されるが、大入賞口52の開放の間にこの特定領域入賞口53に遊技球が1個入賞する(S56「YES」)と、特定領域入賞検出用スイッチ112からの検出信号に基づき特定領域入賞口53は閉じられ、これに伴って大入賞口52も閉じられる(S58)。
【0051】
そして連続役物作動回数に達したか否かが判定され(S60)、まだ連続作動回数に達していない場合には、再度大入賞口52が開放される。この連続役物作動には、大入賞口52の開放中及び第1種特別電動役物の作動終了後、約2.0秒以内に遊技球が特定領域入賞口53を通過することによって大入賞口52が閉じられた後、再度大入賞口52が開放されるものである。
【0052】
そして、所定の連続作動回数が終了するまで前記大入賞口52の開放状態と閉じた状態を繰り返し(S60「NO」)、所定連続回数回数が終了すると大入賞口52は閉じられる(S60「YES」、S62)。また、特定領域入賞口53に遊技球が入賞しなかった場合(S56「NO」)は、大入賞口52が開放状態になってから約20秒経過した後、或いは大入賞口52に遊技球が10個入賞することにより大入賞口52は閉じられ(S64「YES」、S62)、これらの条件を満たすまでは第1種特別電動役物の作動を繰り返し(S64「NO」)、一連の動作は終了する(S66)。
【0053】
一方、S10において遊技盤14面に向けて発射された遊技球が、ゲート61、62を通過しなかった(S10「NO」)が、遊技盤14面に設けられる何れかの入賞口54〜57等に入賞する(S16「YES」)か、或いはゲートを通過した後に何れかの入賞口に入賞した場合には、入賞検出用スイッチ119,或いはセーフ球検出スイッチ121からの検知信号に基づき入賞球1個につき5個又は7個の賞球が払出される(S18)。なお、何処の入賞口にも入賞しない場合は「はずれ」として処理される(S20)。また、S42において特別図柄表示装置50の変動図柄の確定により「大当たり図柄が出なかった場合(S42「NO」)」も「はずれ」として処理される(S46)。
【0054】
図8は賞品球の払出経路と入賞球(セーフ球)の払出経路との位置関係を図示したものである。前述したことと一部重複するが、タンクレール78の球流路下端部に遊技球払出樋122と球抜き樋123とが分岐して設けられ、遊技球払出樋122の下流位置に前記球払出装置80が設けられる。そして、その球払出装置80より遊戯者に払出される遊技球(これは後に詳述するが、遊技盤14面の各種入賞口に入賞することによって払出される賞品球の場合と、プリペードカード使用によって払出される貸し球の場合の両方がある。)がクッションローラ124を介して賞球保留部125に一時的に保留され、通常は球出口126より上受け皿16へ払出され、上受け皿16が満杯になったときは賞球通路樋体128を介して下受け皿17へ払出されるようになっている。
【0055】
図9は、図8に示した遊技球の払出機構及びそれに隣接して設けられる球抜機構の構成を拡大して示したものである。図示されるように、遊技球払出樋122と分岐して設けられる球抜き樋123の上流端には、賞品タンク77やタンクレール78に貯留される遊技球の球抜き装置130が設けられる。この球抜き装置130は賞球タンク77やタンクレール78上の遊技球を賞品払出機構部(球払出装置)80へ誘導する遊技球払出樋122との分岐位置において、遊技球の球抜き開口部131が設けられ、その球抜き開口部131に球抜き片132が支軸133を介して開閉自由に設けられている。そしてその球抜き片133に設けられる重鍾(バランサ)134により賞球タンク7やタンクレール78上に遊技球が存在しない時には球抜き開口部131が閉じられている。
【0056】
そしてこの球抜き開口部131を開閉を規制するストッパ部材135が支軸136を介して回動自在に設けられ、そのストッパ部材135に設けられる係合爪137が球抜き片132に係脱自在に係合されることにより賞球タンク77やタンクレール78上に遊技球が存在していても球抜き片132から不用意に開放されることがないように規制されている。さらに前記ストッパ部材135の球抜き片132との係合を解除する球抜き作動レバー138の作動ピン139が前記ストッパ部材135に係合された構成とされている。
【0057】
したがってこの球抜きレバー138をこの遊技機の管理者が図中手前に引くことにより作動ピン139によりストッパ部材135が押し下げられ、係合爪137が球抜き片132から外されることにより球抜き片132上の遊技球の荷重によって球抜き片132が押し開かれ、賞球タンク77やタンクレール78上の遊技球が球抜き開口部131より球抜き樋123へ流出されるようになっている。
【0058】
図10及び図11は、前述の球払出装置80の外観を示したものである。図10は球払出装置の正面図、図11(a)は球払出装置の側面図、図11(b)は球払出装置の底面図を示している。球払出装置80は、賞球タンクレール78及び遊技球払出樋122が2列であることに対応して図示のように2本の球補給経路150a、150bを上部に有する。この図において、遊技球払出樋122の下流に位置する球補給経路150a,150bの下方開口端の下方に球誘導回動体151a,bが回動自在に設けられ、その中心孔には可逆転式のステッピングモータ160の回転軸が貫通して取り付けられる。
【0059】
そしてこのステッピングモータ160の駆動により前記球誘導回動体151a及びbは、賞球払出時回転方向へ駆動されたときには遊技球が賞球払出経路153a及び153bへ払出され、貸し球払出時回転方向へ駆動されたときには遊技球が貸し球払出経路154a及び154bへ払出される。
2つの球誘導回動体151a,151bはそれ自身は同じ構成を有するが、ステッピングモータ軸162に取りつけられる方向が回転方向に60度異なっている。
【0060】
ステッピングモータ160の回転軸先端部には円筒の一方の開口端にスロットを設けた形状を有するモータ位置検出用ロータ161が取り付けられ、また、該モータ位置検出用ロータ161の周囲にモータ位置検出用センサー159が取り付けられ、これによりステッピングモータ160の回転軸の回転角度が逐次検出される。
【0061】
賞球排出経路153aには賞球計数用センサー157aが、賞球排出経路153bには賞球計数用センサー157bが、貸し球排出経路154aには貸し球計数用センサー158aが、貸し球排出経路154bには貸し球計数用センサー158bが夫々設けられており、これにより夫々の排出経路の遊技球の通過が独立して検出される。
【0062】
図12は、図10及び図11に示したパチンコ球払出装置80の断面図であり、(a)はH−H線断面図、(b)は、I−I線断面図、(c)はJ−J線断面図である。球補給経路150aから補給される遊技球は、球誘導回動体151aの球受止部152aイ、152aロ又は152aハに受止され、球誘導回動体151aの回転により誘導されて賞球払出経路153a又は貸し球払出経路154aに払出され、球補給路150bから補給される遊技球は、球誘導回動体151bの球受止部152bイ、152bロ又は152bハに受止され、球誘導回動体151bの回転により誘導されて賞球払出経路153b又は貸し球払出経路154bに払出される。
【0063】
例えば、ステッピングモータ160が賞球払出回転方向(図中矢示A方向)に回転したときは、球誘導回動体151a及びbが賞球払出回転方向(図中矢示A方向)に回転し、各遊技球は賞球払出経路153a又は153bに落下して払出され、賞球計数用センサー157a又は157bによりその払出しを検出され、ステッピングモータ160が貸し球払出回転方向(図中矢示b方向)に回転したときは、球誘導回動体151a及び151bが貸し球払出回転方向(図中矢示B方向)に回転し、遊技球は貸し球払出経路154a又は154bに落下して払出され、貸し球計数用センサー158a又は158bによりその払出しを検出される。
【0064】
図13は、上述した各種制御基板の電気的接続関係を示す制御ブロック図である。この制御ブロック図でもわかるように、特別図柄表示装置50及び普通図柄表示装置60を含む表示ブロックは主制御基板91に接続され、主制御基板91からの指令信号により作動される。また遊技盤14面に設けられる飾りランプやLED等の飾りブロック、あるいは第1種始動入賞口51や大入賞口52等の電動役物を含む役物ブロック、更には音声駆動部165及びスピーカ166を含む音声ブロックなども主制御基板91に接続されている。これらに対しても主制御基板91からの指令信号により制御が行われている。
【0065】
又、前記主制御基板91はCR外部接続端子部97やCR払出制御部(基板)88と接続され、CR払出制御部(基板)88は球払出装置80のステッピングモータ160と接続される。またCR払出制御部(基板)88にはインターフェイス基板89を介してカードサンドユニット30が接続され、更に遊技機前面の球貸し操作部31に設けられる度数表示部(基板)35や球貸出しボタン32が接続される。そしてCR払出制御部(基板)88には、遊技盤面に設けられる各種入賞口への遊技球の入賞信号、及びプリペードカード使用による貸し球要求信号に基づいて遊技球の払出経路を変更する球経路変更制御部167が設けられる。更に、発射装置制御部(基板)104を介して打球発射装置100も接続されている。
【0066】
そして主制御基板91には、入賞検知用スイッチ119、セーフ球検知用スイッチ121のほか、前述の球払出装置80に設けられる賞球計数用センサー157a,157bが接続され、一方貸し球計数用センサー158a,158b及びモータ位置検出用センサー159はCR払出制御部(基板)88に接続され、これらの検知信号に基づいて詳細は後述するが、球経路変更制御部167からCR払出制御部(基板)88への指令信号により球払出装置80が、駆動制御されるようになっている。
【0067】
このように構成されたパチンコ遊技機によれば、遊技盤14面の各入賞口への遊技球の入賞により主制御基板91からステッピングモータ160へ賞品球の払出信号が送信されると、球誘導回動体151a及び151bは図12中矢示A方向に回転する。そのために一方の球補給管150aより球誘導回動体151aの球受止部152aイ、152aロ又152aハに補給された遊技球は賞品球として賞球排出管153aより排出され、又他方の球補給管150bより補給された遊技球は賞球排出経路153bより排出される。
【0068】
この場合に、前記のようにステッピングモータ軸162に取りつけられる方向が図示のように回転方向に60度異なっているので、2個の遊技球が同時に賞球排出経路153aと賞球排出経路153bから排出されることなく、交互に排出されることになる。そして賞球排出経路153a,153bより排出される賞品球は、各排出経路に設けられる賞球計数用センサー157a,157bにより検知され、その計数(カウント)値が各入賞口に対応して定められた賞品球払出個数(例えば、5個、7個あるいは13個)に達すれば、主制御基板91からの指令信号によりステッピングモータ160の駆動が停止される。
【0069】
一方、プリペードカード使用により貸し球要求信号がCR払出制御部(基板)88に入力されると、該CR払出制御部(基板)88からステッピングモータ160へ貸し球の払出信号が送信される。その結果球誘導回動体151aは今度は逆回転方向(図12中矢示B方向)に回転し、一方の球補給管150aより球誘導回動体151aの球受止部152aイ、152aロ又152aハに補給された遊技球は貸し球として貸し球排出管154aより排出され、又他方の球補給管150bより補給された遊技球は貸し球排出管154bより排出される。
【0070】
そして前記のようにステッピングモータ軸162に取りつけられる方向が図示のように周方向に60度異なっているので、この場合にも2個の遊技球が同時に貸し球排出管154aと貸し球排出管154bから排出されることはなく、交互に排出されることになる。そして貸し球排出管154a,154bより排出される貸し球は、各排出管に設けられる貸し球計数用センサー158a,158bにより検知され、その計数(カウント)値が遊技機の前面の設けられたプリペードカードユニット30の金額設定ボタン38の操作により決定された貸出し金額に見合う個数の遊技球(例えば、25個、50個、75個あるいは100個)に達すればCR払出制御部(基板)88からの指令信号によりディスク駆動モータ160の駆動が停止される。
【0071】
図14は、図10〜図12に示す球払出装置の球払出動作の説明図を示している。図14(a)は、払出動作を休止し次の払出動作を待っている時点、又は払出動作中に起こり得る払出装置内部の状態を示している。図14(b)は、図14(a)に示す状態から賞球払出を行なう際の動作途中の払出装置内部の状態を示している。
【0072】
球誘導回動体151aは、球誘導回動体本体170aと球受止凹板173aイ、173aロ、173aハとからなる。球誘導回動体本体170aは、複数(この実施例では3箇所)の長さ方向が半径方向であるアーム172aイ、172aロ、172aハを一体的に有してなり、中心部にモータ軸取付孔を有している。モータ軸取付孔にはモータ回転軸162が挿着される。前記球受止凹板173aイ、173aロ、173aハは弾性を有する素材(例えば、金属、樹脂、ゴム等)により板状に構成される。
【0073】
また、例えば、球受止凹板173aイは、一方の端部に該端部が取り付けられるアーム172aイの長さ方向と垂直な板部と、他方の端部に該端部が取り付けられるアーム172aロの長さ方向と垂直な板部と、これら両端の面の間を連結しその中央部が球誘導回動体の中心部へ向かって湾曲する形状とを一体的に有してなる。そして、球受止凹板173aイは隣り合うアーム172aイ及び172aロの外方端の間を、橋渡しするように設けられ、球補給経路150aから補給される遊技球155aを受止して、球誘導回動体151aの回転に伴なってその回転方向へ誘導する。
同様に、球受止凹板173aロは隣り合うアーム172aロ及びアーム172aハの間を、球受止凹板173aハは隣り合うアーム172aハ及び172aイの間を橋渡しするように設けられる。
【0074】
ところで、図14(a)に示すように、払出動作を休止して、次の払出動作を待っている時点、又は、払出動作中には、上方に位置する球受止部152aイは、真上方向から少し貸し球払出回転方向(図中矢示B方向)へずれた方向へ開口し、遊技球155aも球誘導回動体151aの回転中心の真上から貸し球払出回転方向へずれている場合がある。
【0075】
上記のように構成されたパチンコ遊技機によれば、このような場合に、次のように払出が行なわれる。球補給経路から補給された遊技球155aは、球受止部152aイに受止され、球誘導回動体151の賞球払出方向(図中矢示A方向)の回転に伴なって誘導され、その遊技球155aの上方にある遊技球155b、155c・・・の下を通過するが、その際に、遊技球155bの一部が遊技球155aの進路方向に存在し、遊技球155aは上方の遊技球155bから下向きの力を受ける。そして、弾性を有する素材で構成される球受止凹版173aイは、図14(b)に示すようにその下向きの力により半径方向内方へたわむように弾性変形するので、遊技球の受止位置はモータ軸との距離が一旦近くなるように変位し、上方にある遊技球155b、155c・・・の下を通過した後にその受止位置の変位が戻り、さらに誘導されて賞球払出経路153aに払出される。
【0076】
このようにして遊技球155aは、上方にある遊技球155b、155c・・・を持ち上げることなく又は少し持上げて移動して賞球として払出されることになる。こうして、遊技球155aの払出の際に、球誘導回動体151aが上方からの球圧により回転を妨げられる方向に受ける力は弱いものになる。
【0077】
従って、次に払出動作がされる遊技球155aが球誘導回動体151aの回転中心の真上を基準として払出をしようとする回転方向とは逆の回転方向の位置にある状態から払出しをしても、ステッピングモータ160への負荷は小さいものとなりその負荷変動も小さく、球誘導回動体151aの回転がスムーズに行なわれる。また、上方からの球圧により球誘導回動体151aが回転不能になり要求された払出が行なわれないという問題は発生しない。
【0078】
ここでは、賞球払出動作について述べたが、逆に、上方に位置する球受止部152aイ及びそれに受止される遊技球155aが、球誘導回動体151aの回転中心の真上を基準として賞球払出時回転方向(矢示A方向)の位置にある状態から貸し球払出動作をする場合にも、同様にして、モータ負荷及び負荷変動が小さくスムーズな払出動作を行なうものである。
一方、本実施例のパチンコ球払出装置が有する他方の球誘導体151bも前記のようにモータ回転軸162に取り付けられる角度が回転方向に60度ずれている以外は、球誘導回動体151aと等しく構成され、回転誘導中に払出す遊技球が上方の遊技球から下向きの力を受けているときには、その遊技球の受止位置を一旦回転軸と近くなるように変位させて、回転誘導しその遊技球の払出しを行なう。
【0079】
図15は、球誘導回動体の変形例を示しており、図15(a)はその正面図、図15(b)はその側面図を示している。図15に示す球誘導回動体181の構成を以下に説明する。球誘導回動体181の中央部にハブ部185が設けられ、ハブ部185の中央に回転軸162が挿着される取付孔が設けられている。前記ハブ部185の周囲には長さ方向が半径方向である複数本(ここでは3本)のスポーク182イ、182ロ、182ハ、・・・が前記ハブ部と一体的に設けられ、図示のように2本の球受止腕183イR及び183イLは夫々の円周方向外方端がスポーク182イの半径方向外方端と一体になるように設けられ、同様に、スポーク182ロの半径方向外方端には2本の球受止腕183ロR及び183ロLがスポーク182ロと一体的に設けられ、スポーク182ハの半径方向外方端には2本の球受止腕183ハR及び183ハLがスポーク182ハと一体的に設けられる。これらの球受止腕183イR、183イL、183ロR、183ロL、183ハR、183ハLは、弾性を有する素材で構成される。
【0080】
球受止腕183イR、183ロR及び183ハRは、円周方向(矢示A方向)の面と夫々の受止腕183イR、183ロR及び183ハRに略平行な面とを有し、球受止腕183イL、183ロL及び183ハLは、逆円周方向(矢示B方向)の面と夫々の受止腕183イL、183ロL、183ハLを支持するスポークと略平行な面とを有する。そして、夫々の球受止腕(例えば183イL)と隣りのスポークから伸びる相対する位置にある球受止腕(例えば183ロR)とはその先端間に間隙を有して設けられ、遊技球を受止する球受止部(例えば153イ)を構成する。
【0081】
また、これらの球受止腕183イR、183イL、183ロR、183ロL、183ハR及び183ハLは、夫々の球受止部153イ、153ロ又は153ハに受止される遊技球が受ける半径方向外方からの力に応じて、支持するスポーク182イ、182ロ又は182ハの外方端を支点として弾性変形するように構成される。例えば、球受止腕183イL、183ロRは、図中矢示F方向の力により鎖線で示すように湾屈する。
【0082】
このように構成された球誘導回動体181を2つ用いて、図10〜図14に示す球払出装置において球誘導回動体151a及び151bの代わりに用いても良い。そうすれば、図10〜図14に示す球誘導回動体151a及び151bと同様に、賞球及び貸し球の払出が行なわれ、次に払出動作がされようとする遊技球155aが、球誘導回動体141の回転中心の真上を基準として、払出をしようとする回転方向とは逆の回転方向に位置している状態から払出をするにあたり、その遊技球155aの上方にある遊技球155b、155c・・・が持ち上げられることなく、又は、少し持上げられて、払出される遊技球が移動して要求される払出経路に払出され、球誘導回動体141が上方からの球圧によって、回転を妨げられる方向に受ける力が軽減された状態で、払出が行なわれる。
【0083】
これにより、ステッピングモータ160への負荷は小さいものとなり、その負荷の変動も小さく、球誘導回動体181の回転がスムーズに行なわれ、また、上方からの球圧により回転不能になり要求された払出が行なわれないという問題は発生しない。
【0084】
図16は、球誘導回動体の他の変形例を示しており、図16(a)はその正面図、図16(b)はそのD−D線断面図、図16(c)は球圧が負荷されたときの正面図を示している。本実施例の球誘導回動体は、球誘導回動体本体191と回転軸挿着部194とからなり、これらが一体的に回転する。球誘導回動体本体191は、遊技球を受止し該球誘導回動体の回転とともにその回転方向に遊技球を誘導する球受止部192イ、192ロ、192ハ・・・を、周縁に複数(この実施例では3個)有するとともに中央部に回転軸挿着部194が設けられる中空部を有する。
【0085】
また、回転軸挿着部194は円筒形状を有し前記球誘導回動体本体191の中空部に設けられ、回転軸挿着部194の中空部にはモータ回転軸が挿着される。回転軸挿着部194は弾性を有する素材(例えば、ゴム又は樹脂)により構成される。
【0086】
前記回転軸挿着部194は弾性を有する素材によって構成されているので、本実施例の球誘導回動体191に球受止部192イ、192ロ又は192ハに押力が負荷された場合には、回転軸挿着部194においてその押力が負荷される部分が収縮変形する。例えば、図16(c)に示すように上方(矢示F方向)から球圧を受けたときには、回転軸挿着部194の上部が収縮し球誘導回動体本体191が下方に移動する。これにより、夫々の球受止部192イ、192ロ又は192ハも下方に移動する。
【0087】
このように構成された球誘導回動体191を、図10〜図14に示す球払出装置において球誘導回動体151a及び151bの代わりに用いれば、図10〜図14に示す球誘導回動体151a及び151bと同様に、次に払出がされる遊技球が、球誘導回動体191の回転中心の真上の位置よりも賞球払出時の回転方向にずれている遊技球を貸し球払出経路154a、154bへ払出をしようとする場合又は球誘導回動体191の回転中心の真上の位置よりも貸し球払出時の回転方向にずれている遊技球を賞球払出経路153a,153bへ払出をしようとする場合にも、その遊技球155aの上方にある遊技球155b、155c及びその上にある図示しない遊技球が持ち上げられることなく、又は、少し持上げられて、払出される遊技球155aが誘導されて要求される払出経路に払出され、球誘導回動体191が上方からの球圧のよって、回転を妨げられる方向に受ける力が軽減された状態で、払出が行なわれる。
【0088】
これにより、ステッピングモータ160への負荷は小さいものとなり、負荷の変動も小さいため球誘導回動体141の回転がスムーズに行なわれ、また、上方からの球圧により回転不能になり要求された払出が行なわれないという問題は発生しない。
【0089】
図17は、他の球払出装置の他の実施例を示しており、(a)はその正面図、(b)はその背面図を示している。また図18は図17に示す実施例の断面図を示しており、(a)は回転軸と直角方向の断面図を示し、(b)は回転軸方向の断面図を示す。この球払出装置の上部には、遊技球払出樋122の下流に接続される球補給経路150が設けられている。この図において、遊技球払出樋122の下流に位置する球補給経路150の下方開口端の下方に球誘導回動体201が回転自在に設けられ、その中心には可逆転式のステッピングモータ160の回転軸162が貫通されている。そしてこのステッピングモータ160の駆動により前記球誘導回動体201は、正転あるいは逆転方向に回転駆動される。
【0090】
ステッピングモータ回転軸162は、図示のようにモータ回転軸受204a及び204bに挿通され、夫々のモータ回転軸受204a及び204bはその下に弾性体(この実施例ではバネ)207a、207bを介して筐体210の夫々の回転軸受案内孔206a、206bに設置される。
【0091】
モータ160は、弾性体(この実施例ではバネ)208a〜208dを介して筐体210のモータ支持部205に設置され、その脚209a〜209dをモータ支持部205に設けられた上下に貫通する脚挿通孔211a〜211dに挿通されている。
【0092】
従って、球誘導回動体201が上方から力を受けたときには、弾性体207a、207b、208a〜208dの変形を伴なって、球誘導回動体201、ステッピングモータ160、モータ回転軸162及びモータ回転軸受204a及び204bは、一群となって下方へ移動する。従って、その際には、球誘導回動体201は図18(a)に破線で示すように位置する。その力の負荷がなくなったときには、弾性体の反発力によって、ステッピングモータ160、モータ回転軸162及びモータ回転軸受204a及び204bは、上方へ戻る。従って、上方から力を受けていないときには、球誘導回動体201は同図に実線で示すように位置する。
【0093】
そしてこの実施例に示す球払出装置によれば、遊技盤14面の各入賞口への遊技球の入賞により主制御基板91からステッピングモータ160へ賞品球の払出信号が送信されると、球誘導回動体201が図中矢示A方向へ回転し、球補給経路150から送給される遊技球は賞品球として賞球払出経路203aに排出され、この時にその賞品球の払出が賞品球計数用センサー215で検出される。そしてその払出された個数が各入賞口に対応して定められた賞品球払出個数(例えば、5個、7個、あるいは13個)に達すれば主制御基板91からの指令信号によりステッピングモータ160の駆動が停止される。
【0094】
また、プリペードカード使用により貸し球要求払出信号がCR払出制御部(基板)88に入力されると、該CR払出制御部(基板)88からステッピングモータ160へ貸し遊技球の払出信号が送信され、球誘導回動体201は今度は貸し球払出回転方向に回転し、球補給経路150より球誘導回動体201の球受止部202イ、202ロ、202ハに補給された遊技球は貸し球として貸し球払出経路214より排出される。そして、その貸し球の払出個数は貸し球計数用センサー216により計数されることにより所定の払出個数に達すればCR払出制御部(基板)88からの指令信号によりステッピングモータ160の駆動が停止され、貸し球払出動作が終了するものである。
【0095】
図19は、図17及び図18に示す実施例の球払出動作の説明図を示している。図19(a)は、払出動作を休止して次の払出動作を待っている時点、又は、払出動作中に起こり得る払出装置内部の状態を示している。図19(b)は、図19(a)に示す状態から賞球払出を行なう際の動作途中の払出装置内部の状態を示している。
【0096】
払出動作を休止して次の払出動作を待っている時点、又は、貸し球払出動作から賞球払出動作へ移行する時点には、図19(a)に示すように、上方に位置する球受止部202イは、真上方向を向いて開口しておらず、真上方向から少し逆転方向(図中矢示B方向)へずれた方向へ開口する位置にあり、それに伴ない、遊技球155aも球誘導回動体201の回転中心の真上から左方へずれている場合がある。
【0097】
そこから、賞球払出しを行なうには、ステッピングモータ160に駆動されて球誘導回動体201が賞球払出し回転方向(矢示A方向)に回転すると、遊技球155aは球誘導回動体201の球受止部202イに誘導されて、球誘導回動体151aの回転中心の真上から貸し球払出し回転方向(矢示B方向)へ外れた位置から球誘導回動体201の真上を通過して賞球払出経路203aに落下する必要がある。
【0098】
球受止部202イに受止されている遊技球155aがそのように移動するに際に、その遊技球155aの上方にある遊技球155bの一部が、図19(a)において二点鎖線の円弧で示す遊技球155aの経路上部に存在しているので、遊技球155aは上の遊技球155bから下向きの力を受けながら移動することになる。
【0099】
しかしながら、前記のように構成された実施例によれば、球誘導回動体201が上方から力を受けた場合には、球誘導回動体201、ステッピングモータ160、モータ回転軸162及びモータ回転軸受204a、204bが一群となって下方に移動するので、払出が行なわれる遊技球155aはその上方にある遊技球155b、155c・・・の下を通過する際に円弧形軌道から一旦下方に外れるようにして賞球払出時回転方向(矢示A方向)へ誘導されて払出される。即ち、遊技球155は、その中心が図19(b)に鎖線で示す軌跡を描くように移動する。これにより遊技球155aは、上方にある遊技球155b、155c・・・を持ち上げることなく、又は少し持ち上げて移動して賞球として払出されることになるので、その際に、球誘導回動体201が上方の遊技球から受ける回転を妨げる方向の力は、軽減されることとなる。
【0100】
ここでは、賞球払出動作について述べたが、逆に、上方に位置する球受止部202イ及びそれに受止される遊技球155aが、球誘導回動体151aの回転中心の真上を基準として賞球払出時回転方向(矢止A方向)の位置にある状態から貸し球払出動作をする場合にも、同様にして、モータ負荷及び負荷の変動が小さくスムーズな払出動作を行なうものである。
【0101】
従って、次に払出動作がされる遊技球155aが球誘導回動体201の回転中心の真上を基準として払出をしようとする回転方向とは逆の回転方向の位置にある状態から払出しをしても、ステッピングモータ160への負荷は小さいものとなり、その負荷の変動も小さく、球誘導回動体201の回転がスムーズに行なわれる。また、上方からの球圧により球誘導回動体201が回転不能になり要求された払出が行なわれないという問題は発生しない。
【0102】
以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、本発明のパチンコ遊技機はプリペードカード式のものに限定されるものではなく、パチンコ遊技機は、パチンコ球払出装置によって、現金が投入された場合に貸し球の払出を行ない、入賞口に遊技球が入賞すると賞球の払出を行なうように構成しても良い。
また、球補給経路の形態や数、球誘導回動体の形態、数及びその周縁に設けられている球受止部の数は設計に応じて変更可能であり、球補給経路及び球誘導回動体の数又は球受止部の数が多い程ディスク駆動モータによる遊技球の払出動作は速やかに行われることになる。
【0103】
一方、上記の実施例において、球受止部に受止位置変位手段として、金属、樹脂又はゴム材料のブリッジ形状の板又は金属、樹脂又はゴム材料の球受止腕を設けたものを示しているが、これらの形態、材料に限定されるものではないことは言うまでもない。さらに、モータ回転軸受及びモータと筐体との間にバネを介して構成した賞球払出機構を示しているが、これもバネに限定されるものではなく、押力を受けたときには収縮し及びその押力から開放されたときには復元する弾性部材ならば他にも用いることができる。
【0104】
その他、球抜き装置130の球抜き開口部131を閉鎖する一方、パチンコ遊技機の管理者により球抜き操作されて動作する球抜き装置130における作動ピン139により球抜き状態を検出する球抜き検出スイッチを設ける一方、この球抜き検出スイッチから検出信号に基づいて球抜き条件となった場合に、球払出し装置を貸し球払出経路側又は賞球払出経路側に払出状態にする球抜き払出制御部を設けたパチンコ遊技機とすることも可能である。
【0105】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載のパチンコ遊技機によれば、球受止部を周囲に有する球誘導回動体を可逆転的に回転させて遊技球を複数のパチンコ球払出経路のうちの何れかに振分け払出しをする球払出装置を、払出すパチンコ球が球誘導回動体の上方からの力を受けたときには払出すパチンコ球の受止位置を下方に変位させる受止位置変位手段を設けて構成するようにしたものであり、払出をするパチンコ球の上にあるパチンコ球を持ち上げることなく或いは少し持ち上げて払出すことができる。
【0106】
これにより、駆動手段に必要とされる駆動力が小さいものとなるので、小型のモータを使用することができ、製造コストを低減することができる。また、球誘導回動体及び駆動手段へ負荷される力の変動も小さく、スムーズに払出を行なうことができる。
また、前記スムーズな払出動作により確実に球の払出を行なうことができるため、遊技球の払出ができなくなるという問題も発生せず、パチンコ遊技機の管理者は前記払出不能状態から復旧させるためのメンテナンス作業を免れることができ、遊技者は遊技を再開するために該メンテナンス作業を要求しその作業の完了を待つという煩わしさから開放されるという利益をもたらす。
【0107】
更に本発明に係るパチンコ遊技機は、上記受止位置変位手段が、前記球誘導回動体の中央部にハブ部が設けられ、前記ハブ部の中央に回転軸が挿着される取付孔が設けられ、前記ハブ部の周囲には長さ方向が半径方向である複数本のスポークが前記ハブ部と一体的に設けられると共に前記スポークの各々には、2本の球受止腕が夫々の円周方向外方端が半径方向外方端と一体になるように設けられ、前記球受止腕が、円周方向の面と夫々の球受止腕に略平行な面と、逆円周方向の面と夫々の球受止腕を支持するスポークと略平行な面とを有し、前記球受止腕は、夫々の球受止腕と隣りのスポークから伸びる相対する位置にある球受止腕とはその先端間に間隙を有して設けられ、遊技球を受止する球受止部が構成され、前記球受止腕が、夫々の球受止部に受止される遊技球が受ける半径方向外方からの力に応じて、支持するスポークの外方端を支点として弾性変形するように構成されているので、ステッピングモータへの負荷は小さいものとなり、その負荷の変動も小さく、球誘導回動体の回転がスムーズに行なわれ、また、上方からの球圧により回転不能になり要求された払出が行なわれないという問題は発生しない、という効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるカード式パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図1に示したパチンコ遊技機の外観斜視図である。
【図3】このパチンコ遊技機の遊技盤面の拡大正面図及び部材の構成図である。
【図4】図1に示したパチンコ遊技機の裏面図である。
【図5】その外観斜視図である。
【図6】遊技盤の裏面に設けられる入賞球(セーフ球)の流出経路を説明する図である。
【図7】このパチンコ遊技機における遊技内容を説明する制御フローチャートである。
【図8】このパチンコ遊技機における賞品球払出機構及び入賞球(セーフ球)排出機構における遊技球の流出経路を示した図である。
【図9】図8に示した賞品球払出機構及びそれに隣接して設けられる球抜機構の構成を拡大して示した図である。
【図10】球払出装置の実施例の正面図である。
【図11】球払出装置の実施例の外観図であり、(a)はその側面図であり、(b)はその底面図である。
【図12】図10及び図11に示した球払出装置の線断面図であり、(a)はH−H線断面図、(b)はI−I線断面図、(c)はJ−J線断面図である。
【図13】このパチンコ遊技機における制御ブロック図である。
【図14】図10〜図12に示す球払出装置の動作説明図であり、(a)は、払出動作を休止し次の払出動作を待っている時点、又は払出動作中に起こり得る払出装置内部の状態、(b)は、(a)に示す状態から賞球払出を行なう際の動作途中の払出装置内部の状態を示す図である。
【図15】球誘導回動体の変形例を示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【図16】球誘導回動体の他の変形例を示す図であり、(a)はその正面図、(b)はそのD−D線断面図、(c)は球圧が負荷されたときの正面図である。
【図17】他の球払出装置の他の実施例を示しており、(a)はその正面図、(b)はその背面図を示している。
【図18】図17に示す実施例の断面図を示しており、(a)は回転軸と直角方向の断面図を示し、(b)は回転軸方向の断面図を示す。
【図19】図17及び図18に示す実施例の球払出動作の説明図であり、(a)は、払出動作を休止して次の払出動作を待っている時点、又は、払出動作中に起こり得る払出装置内部の状態を示す図、(b)は、(a)に示す状態から賞球払出を行なう際の動作途中の球払出装置内部の状態を示す図である。
【図20】従来の球払出装置の断面図であり、(a)は球払出装置の払出動作休止時又は払出動作中の状態を示す図、(b)は(a)に示す状態から賞球払出を行なう際の動作途中の球払出装置内部の状態を示す図である。
【符号の説明】
10 カード式パチンコ遊技機
30 玉貸機(プリペードカードユニット)
50 特別図柄表示装置
77 賞球タンク
80 球払出装置
150(150a,150b) 球補給経路
151a、151b 球誘導回動体
152aイ,152aロ,152aハ 球受止部
152bイ、152bロ、152bハ 球受止部
153a,153b 賞球排出経路
154a,154b 貸し球排出経路
155a,155b,155c・・・ 遊技球
157a,157b 賞球計数用センサー
158a,158b 貸し球計数用センサー
167 球経路変更制御部
171a,171b 球誘導回動体本体
173aイ〜173aハ 球受止凹板
181 球誘導回動体
182イ、182ロ、182ハ スポーク
183イR、183イL 球受止腕
183ロR、183ロL 球受止腕
183ハR、183ハL 球受止腕
185 ハブ部
191 球誘導回動体本体
192 球受止部
194 回転軸挿着部
201 球誘導回動体
202イ、202ロ、202ハ 球受止部
204a、204b モータ回転軸受
205 モータ支持部
207a、207b 弾性体
208a、208b、208c、208d 弾性体
209a、209b、209c、209d 支持脚
210 パチンコ球払出装置の筐体
211a、211b、211c、211d 脚挿通孔

Claims (1)

  1. 補給経路を介して賞球タンクより供給されるパチンコ球を受止しつつ誘導する球受止部を周囲に有し回動自在な球誘導回動体と該球誘導回動体を可逆転式に回転させる駆動手段とを備え前記球誘導回動体を駆動手段により可逆転的に回転させてパチンコ球補給経路からの各パチンコ球を複数のパチンコ球払出経路のうちの何れかに振分け払出しするパチンコ球払出装置を具備すると共に、該パチンコ球払出装置に、払出されるパチンコ球が上方からの力を受けているときには払出すパチンコ球の受止位置を下方に変位させる受止位置変位手段を設けたパチンコ遊技機において、
    前記受止位置変位手段は、
    前記球誘導回動体の中央部にハブ部が設けられ、前記ハブ部の中央に回転軸が挿着される取付孔が設けられ、
    前記ハブ部の周囲には長さ方向が半径方向である複数本のスポークが前記ハブ部と一体的に設けられると共に前記スポークの各々には、2本の球受止腕が夫々の円周方向外方端が半径方向外方端と一体になるように設けられ、
    前記球受止腕は、円周方向の面と夫々の球受止腕に略平行な面と、逆円周方向の面と夫々の球受止腕を支持するスポークと略平行な面とを有し、
    前記球受止腕は、夫々の球受止腕と隣りのスポークから伸びる相対する位置にある球受止腕とはその先端間に間隙を有して設けられ、遊技球を受止する球受止部が構成され、
    前記球受止腕が、夫々の球受止部に受止される遊技球が受ける半径方向外方からの力に応じて、支持するスポークの外方端を支点として弾性変形するように構成されていることを特徴とするパチンコ遊技機。
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