JP4038962B2 - 放電灯点灯装置および照明器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ回路により放電灯を点灯させる放電灯点灯装置およびこれを用いた照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電灯点灯装置のブロック構成を図8に、詳細回路構成を図9に示す。従来ある放電灯点灯装置は、商用電源ACが整流平滑回路1に接続され、この整流平滑回路1の出力にインバータ回路2が接続される。インバータ回路2の出力端子X、Yには負荷回路3が接続されている。負荷回路3は、インダクタンスL1とコンデンサC1の直列回路を備え、コンデンサC1の両端に放電灯(図中LAMPと標記)が並列接続されて成るものである。
【0003】
電源を投入すると、放電灯の両極フィラメントF1、F2を介してコンデンサC1に電流が流れ、各フィラメントF1,F2を予熱すると共に放電灯の両端に共振電圧を印加する。インバータ回路2の発振周波数を、予熱時には共振周波数(コンデンサC1とインダクタL1との直列共振回路の共振周波数)f0よりもかなり高くしてコンデンサC1の両端電圧を下げて、始動点灯時には共振周波数f0に発振周波数を近づけてコンデンサCの両端電圧を上げることにより、放電灯のフィラメントを十分に予熱させてから点灯させることが可能となる。
【0004】
図9に示す本従来例の詳細回路構成を説明する。整流平滑回路1は、ラインフィルターLF1、コンデンサC5から成るフィルター回路(電源帰還ノイズ低減用)、およびダイオードD1〜D4から成る整流回路、およびスイッチング素子Q3、インダクタンスL2、ダイオードD5、コンデンサC6、スイッチング素子Q3をオンオフ制御するための制御回路4から成る昇圧チョッパ回路、およびコンデンサC3から成る平滑回路にて構成される。インバータ回路2は、ハーフブリッジ構成を用いている。すなわち、整流平滑回路1の出力両端には、交互にオンされるスイッチング素子Q1、Q2の直列回路が接続される。各スイッチング素子Q1、Q2の両端にはダイオードが逆並列接続されている。なお、このダイオードはスイッチング素子に電界効果トランジスタを用いる場合には、その寄生ダイオードにて代用されるのが一般的である。スイッチング素子Q1、Q2のオンオフ制御はインバータ制御回路5にて制御され、放電灯の予熱、始動、点灯時の発振周波数の制御、および放電灯異常時の保護動作などの制御を行う。負荷回路3は、インバータ回路2の出力端子X、Yに接続され、直流カット用コンデンサC4と、インダクタンスL1とコンデンサC1の直列回路と、コンデンサC1に並列接続された放電灯から構成される。
【0005】
また、他の従来ある放電灯点灯装置のブロック構成を図10に示す。本従来例は、特許番号2617461号にあるように、商用電源ACには整流平滑回路1が接続され、この整流平滑回路1の出力にてインバータ回路2が駆動される。インバータ回路2の出力端子X、Yには負荷回路3が接続されている。負荷回路3は、インダクタンスL1と第1のコンデンサC2の直列回路、および、第1のコンデンサC2の両端に放電灯(図中LAMPと標記)が並列接続され、放電灯の非電源側に第2のコンデンサC1を並列接続して成るものである。
【0006】
電源を投入すると、放電灯の両極フィラメントF1、F2を介してコンデンサC1に電流が流れ、各フィラメントを予熱すると共に放電灯の両端に共振電圧を印加する。インバータ回路2の発振周波数を、予熱時には共振周波数(コンデンサC1、C2の並列回路とインダクタンスL1との直列共振回路の共振周波数)よりもかなり高くしてコンデンサC1およびC2の両端電圧を下げて、始動点灯時には共振周波数に発振周波数を近づけてコンデンサC1およびC2の両端電圧を上げることにより、放電灯のフィラメントを十分に予熱させてから点灯させることが可能となる。本構成のように共振コンデンサを放電灯の電源側(コンデンサC2)と非電源側(コンデンサC1)に分けて、非電源側のコンデンサC1により予熱電流を得るようにすれば、点灯中のフィラメントに流れる電流を少なくできるため、点灯中のフィラメント電流による電力ロスを低減でき、また、放電灯短寿命も改善できる。かつ、共振コンデンサを大きくすることにより放電灯の点灯始動させるための電圧を高めることができるものである。なお、整流平滑回路1およびインバータ回路2の詳細回路構成は従来例(図9)のものと同様である。
【0007】
本従来構成において、問題として放電灯の寿命末期時に放電灯が異常な放電状態となることがある。放電灯寿命末期時にフィラメントが断線すると本来であれば放電灯の放電経路が遮断されるため放電現象は停止するが、極稀にフィラメントを固定しているリード線の付け根部(ステム部)を介して放電が持続する場合がある。このとき、断線したフィラメントの融解物質がステム部に付着し、高抵抗値を有して放電灯の非電源側に並列接続されたコンデンサC1と電気的接続状態を継続する。このため、コンデンサC1の電流経路は遮断されず、ステム部の高抵抗付着物にも電流が流れるため電力損失が発生し、放電灯のステム部および放電灯口金部が異常発熱する恐れがある。特に近年、発光効率の高効率化を狙った放電灯が開発されており、それら放電灯の管径は細くまた管長も長く、放電灯点灯時の管電圧は高くなる方向である。前述した放電灯の異常な放電は、放電灯の管電圧が高ければ高い程、また管径が細ければ細いほど発生し易くなり、前述した問題はより深刻になる。
【0008】
また、図10の従来例に示す放電灯点灯装置では前述した問題以外にも弊害が発生する。本構成では放電灯が接続されていない状態、もしくは放電灯のフィラメントが断線している場合においてもインダクタL1とコンデンサC2の直列回路による共振系は形成されており、コンデンサC2には共振電圧が発生する。このため、放電灯の接続端子に過大な電圧が発生する場合がある。また、インダクタL1とコンデンサC2の直列共振回路の共振周波数は、コンデンサC1、C2の並列回路とインダクタL1との直列共振回路の共振周波数よりも高くなるため、放電灯未接続時、およびフィラメント断線時にインバータ回路2が発振動作した場合、発振周波数が共振周波数よりも低くなり、いわゆる進相領域でのスイッチング動作となるため、インバータ回路2のスイッチング素子Q1、Q2に貫通電流が流れ、過大なストレスを与える恐れがある。図11に本従来例構成での無負荷時(放電灯立消え時)および放電灯点灯時および無負荷時(放電灯未装着時)の共振カーブ(図中ではコンデンサC2に発生する共振電圧−周波数のグラフで表す)を示す。
【0009】
以上のような問題点を解決するため、従来ある放電灯点灯装置には、フィラメントの断線およびフィラメント部(ステム部)の高抵抗化を検出し、保護する検出手段が設けられている。
図12に従来あるフィラメント断線検出手段を示す。この構成においては放電灯の非電源側に並列接続されたコンデンサC1に発生する電圧を抵抗R21、R22にて検出し、その分圧電圧信号aにて放電灯の有無を検出するものである。この構成においては、放電灯が装着されない場合およびフィラメントF1側が断線した場合は分圧電圧信号aは略0Vとなるため、放電灯装着時の分圧電圧信号aとの差があるため確実な検出が可能であるが、フィラメントF2側が断線した場合は、分圧電圧信号aはインダクタンスL1とコンデンサC2の直列共振回路にて発生するコンデンサC2両端間の共振電圧による信号となるため、放電灯装着時の分圧電圧信号aとの差が少なくなり、確実な検出ができないという問題があった。また、コンデンサC2が無い構成(図8、図9の従来例)においても、放電灯が点灯中にフィラメントF2側が断線した場合は、フィラメントを固定しているリード線の付け根部(ステム部)を介して放電が持続する場合があるため、コンデンサC1の両端には電圧が発生し、分圧電圧信号aも発生するため確実な検出ができないという問題があった。
【0010】
図13に従来ある他のフィラメント断線検出手段を示し、図14に図13の放電灯を等価抵抗にて示した時のフィラメント断線検出手段を示す。この構成においては放電灯の非電源側に並列接続されたコンデンサC1に発生する電圧を抵抗R21、R22およびR23、R24の2経路にて検出し、その分圧電圧信号aおよびbにて放電灯の有無を検出するものである。この構成により、分圧電圧信号aおよびbを論理判定することにより放電灯の各フィラメント部F1とF2のどちらかが断線した場合でも放電灯正常時との検出信号に差が発生するため、確実にフィラメント断線検出を行うことができる。しかしながらこの構成においてはコンデンサC1に発生する電圧を2経路で検出する構成であり、図14に示す放電灯の等価回路(Rla:放電灯の抵抗分を示す、Rf1、Rf2:フィラメントの抵抗分を示す)におけるフィラメントの抵抗分Rf1もしくはRf2が高抵抗値を示した場合、コンデンサC1に発生する電圧はフィラメントの抵抗分増加による電圧降下により変化するが、分圧電圧信号aおよびbには差がほとんど生じない。よって、フィラメント部高抵抗化の検出回路としてはこの構成では不完全であった。
【0011】
図15に従来ある他のフィラメント断線検出手段を示し、図16に図15の放電灯を等価抵抗にて示した時のフィラメント断線検出手段を示す。この構成においては放電灯の非電源側に並列接続されたコンデンサC1に発生する電圧を抵抗R21、R22およびR23、R24の2経路にて検出し、その分圧電圧信号をaおよびbとし、また、放電灯の電源側に並列接続されたコンデンサC2に発生する電圧を抵抗R25、R26およびR27、R28の2経路にて検出し、その分圧電圧信号をa’およびb’とし、つまりは各フィラメントの各端子の電圧変化の検出を計4経路の検出手段にて行い、分圧電圧信号aとa’およびbとb’を論理判定することにより各フィラメントの抵抗分増加によるフィラメント間の電圧降下分を検出し、放電灯の有無およびフィラメント部高抵抗化を確実に検出可能とするものである。しかしながら、図15および図16の従来例に示すフィラメント検出手段においては、放電灯の有無およびフィラメント部高抵抗化を確実に検出できるが、放電灯1本につき4経路の検出経路が必要であり、それに伴う部品点数の増加、および4経路の検出信号の論理判定を行う回路構成の複雑化等の問題があった。
【0012】
図17に従来ある他のフィラメント断線検出手段を示す。この構成においては、放電灯がない状態もしくはフィラメントが断線した状態を検出するカレントトランスCTを予熱電流経路(F1−C1−F2)に設けたものである。この構成は予熱電流の有無を検出するものであり、予熱電流がなくなるとカレントトランスCTの二次巻線に設けられた抵抗R29、R30の分圧電圧信号aは略0Vとなるため、放電灯装着時の分圧電圧信号aとの差があるため確実なフィラメント断線検出が可能となる。また、フィラメント部が高抵抗化したときの予熱電流の減少を検出することによりフィラメント部高抵抗化の検出も可能となる。しかしながら、図17の従来例に示すフィラメント検出手段においては、カレントトランスCT追加による部品費用の増加、およびカレントトランスCTのコアの温度特性、ばらつきによる検出の不動作および誤動作等の問題があった。
【0013】
上述の問題を解消するため、特願2000−54570の発明が提案されている。本従来例のフィラメント断線検出手段を図18に示し、図19に図18の放電灯を等価抵抗にて示した時のフィラメント断線検出手段を示す。本構成では、放電灯が有する一方のフィラメントを介して成る、コンデンサC1(もしくはC2)の両端電圧検出手段と、放電灯が有するもう一方のフィラメントを介して成る、コンデンサC1(もしくはC2)の両端電圧検出手段とから成るフィラメント異常検出手段を設けることにより、部品点数を削減すると共に、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯の有無、フィラメントの断線、フィラメント部の高抵抗化を検出できる放電灯点灯装置である。
【0014】
図18において、整流平滑回路1、インバータ回路2、負荷回路3の構成は従来例(図10)と同様であり(整流平滑回路1、インバータ回路2は図示せず)、抵抗R1とR2がF1−C2間とF2−C1間に直列に接続され、抵抗R3とR4がC1−F1間とC2−F2間に直列に接続されており、抵抗R1とR2の分圧電圧aおよび抵抗R3とR4の分圧電圧bが出力される構成となっている。
【0015】
図19にて図18の構成を詳しく説明する。放電灯を等価抵抗にて表すと図中破線にて囲まれるLAMP内の構成となる。Rlaは放電灯の放電電流が流れる経路の等価抵抗を示し、Rf1およびRf2は各フィラメントの等価抵抗を示す。RlaはコンデンサC1およびC2に並列接続され、Rf1およびRf2はコンデンサC1と直列接続されるように表される。Rlaのインピーダンスは放電中は数十〜数百Ω程度で表され、放電灯の定格電力値および放電電流値によって変化する値である。なお、予熱および始動中の放電が開始されていない状態でのRlaのインピーダンスは無限大(∞Ω)と扱われる。Rf1およびRf2のインピーダンスは数Ω程度の低い値である。本実施形態のフィラメント断線検出手段は、Rf1−R1−R2の直列回路による第1のフィラメント断線検出手段20と、R3−R4−Rf2の直列回路による第2のフィラメント断線検出手段21によってコンデンサC1(もしくはC2)の両端電圧を検出し、各フィラメント断線検出手段の分圧検出電圧aおよびbが出力される構成である。
【0016】
本構成において、抵抗R1〜R4を同じインピーダンスとした場合、正常な放電灯の場合にVa=Vbの分圧電圧が得られる。フィラメント抵抗Rf1およびRf2のインピーダンスが上昇すると各分圧電圧の関係はVa<Vbとなり、この各分圧電圧を論理判定することにより部品点数を削減できると共に、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯の有無、フィラメントの断線、フィラメント部の高抵抗化を検出するものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図18および図19の従来例に示すフィラメント検出手段においては、以下のような問題を生じる。図20はフィラメント部高抵抗化を擬似的に表した図であり、フィラメントの非電源側高抵抗異常とは図20中の抵抗Raのいずれかが挿入されている状態に略等しく、フィラメントの電源側高抵抗異常とは図20中の抵抗Rbのいずれかが挿入されている状態に略等しくなる。
【0018】
ここで、放電灯が点灯中に抵抗Raが挿入された場合を考える。コンデンサC1は放電灯に並列接続されているため放電灯点灯中では放電灯のインピーダンスが支配的となり共振に殆ど影響しない。よって、放電灯点灯時の共振条件には大きな変化が生じないため、それに伴なう問題は生じず、本従来例のフィラメント検出手段にてフィラメント高抵抗化異常を検出すれば特に問題はない。
【0019】
しかしながら、放電灯が点灯中に抵抗Rbが挿入された場合、放電灯インピーダンスに抵抗Rbが直列に接続された状態に略等しくなるため共振系は崩れ、共振カーブは正常点灯時から変化し、抵抗Rbのインピーダンスが大きくなるように変化するに連れて無負荷時(放電灯立消え時)の共振カーブへと近づくように変化する(図11の従来例で説明すると、全灯時共振カーブ→調光時共振カーブ→無負荷時共振カーブのように変化する)。ここで、無負荷共振周波数f0よりも低い動作周波数(図11の従来例のf1、全灯点灯時)にて点灯動作中に上記のフィラメント異常が生じた場合、共振周波数が動作周波数f1よりも高くなり、いわゆる進相領域でのスイッチング動作となるため、インバータ回路2のスイッチング素子Q1、Q2に進相電流が流れ、それによりスイッチング素子Q1、Q2には貫通電流が流れ、過大なストレスを与える恐れがある。このように放電灯が点灯中に抵抗Rbが挿入された場合においても図18および図19の従来例に示すフィラメント検出手段にて検出は可能であるが、インバータ回路2のスイッチング素子Q1、Q2に発生する過大なストレスを瞬時に回避するためには検出感度を高める必要があり、それに伴なう誤検出等の問題や、検出感度向上のための回路構成の複雑化、部品点数の増加およびコストアップ等の問題が生じる。
【0020】
本発明は上記のような課題を解決しようとするものであり、その目的とするところは、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設けることにより、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、直流電源1の出力を高周波に変換するインバータ回路2の出力にインダクタンスとコンデンサの直列回路を接続し、前記コンデンサと並列に放電灯を接続して成る放電灯点灯装置において、放電灯が有するフィラメントF1,F2の非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段6と、放電灯が有するフィラメントF1,F2の電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段7とを設け
前記第1のフィラメント異常検出手段6は、放電灯が有する一方のフィラメントを介して成る第1の抵抗分圧回路と、放電灯が有するもう一方のフィラメントを介して成る第2の抵抗分圧回路と、第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの非電源側の高抵抗化異常により第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力の大小関係が反転するように構成されており、
前記第2のフィラメント異常検出手段7は、前記インダクタンスの共振電圧を検出する手段と、前記コンデンサの共振電圧を検出する手段と、前記インダクタンスの共振電圧と前記コンデンサの共振電圧の検出値を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの電源側の高抵抗化異常により前記インダクタンスの共振電圧と前記コンデンサの共振電圧の検出値の大小関係が反転するように構成されていることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1に本発明の実施形態1のブロック構成を示し、図2に実施形態1の負荷回路3および第1のフィラメント異常検出手段6と第2のフィラメント異常検出手段7の回路構成図を示し、図3に実施形態1の第2のフィラメント異常検出手段7にて得られる検出電圧と周波数の関係を表すグラフを示す。
【0023】
図1において、整流平滑回路1、インバータ回路2、負荷回路3の構成は従来例(図8)と同様であるが、非電源側フィラメント部8の異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段6と、電源側フィラメント部9の異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段7が設けられている。夫々のフィラメント異常検出手段には、負荷回路3から得られるフィラメントおよび放電灯の状態変化を示す信号が入力され、フィラメント異常と判断されるとインバータ回路2内のインバータ制御回路5に夫々異常信号を出力し、インバータ制御回路5にて発振動作を保護モードに移行し、回路および放電灯の保護を行う。
【0024】
図2にて実施形態1の詳細回路構成を説明する。第1のフィラメント異常検出手段6は、従来例(図18)と同構成の検出電圧生成構成(R1〜R4)を用いており、他に抵抗R5,R6、コンデンサC7〜10、ダイオードD6〜D9、定電圧ツェナーダイオードZD1,ZD2およびコンパレータCP1にて構成される。抵抗R1、R2の分圧電圧はコンデンサC7にて直流成分をカットされ、ダイオードD6,D7にて整流され、コンデンサC8にて平滑され、直流の検出電圧VaとしてコンパレータCP1の−側に入力される。なお、抵抗R5はコンデンサC8の放電用抵抗であり、ツェナーダイオードZD1はコンパレータCP1の入力過電圧防止用に設けられている。抵抗R3、R4の分圧電圧はコンデンサC9にて直流成分をカットされ、ダイオードD8,D9にて整流され、コンデンサC10にて平滑され、直流の検出電圧VbとしてコンパレータCP1の+側に入力される。なお、抵抗R6はコンデンサC10の放電用抵抗であり、ツェナーダイオードZD2はコンパレータCP1の入力過電圧防止用に設けられている。抵抗R1〜R4の定数設定により、フィラメント正常時は検出電圧VaおよびVbをVa>Vbとなるように設定してある。Va>VbとなるとコンパレータCP1の出力はLOWとなり、このLOW信号がインバータ制御回路5に入力されるとフィラメント正常と判断され、インバータ制御回路5は通常動作を継続する。非電源側のフィラメント抵抗分が上昇した場合、検出電圧VaおよびVbの関係はVa<Vbに変化するためコンパレータCP1の出力はHIGHとなり、このHIGH信号がインバータ制御回路5に入力されるとフィラメント異常と判断し、インバータ回路2のスイッチング素子Q1、Q2のスイッチング動作を保護動作に移行させる。なお、保護動作とはスイッチング素子Q1、Q2の発振動作を停止させる、もしくはスイッチング素子Q1、Q2の発振動作を間欠的に行う、もしくはスイッチング素子Q1、Q2の発振周波数を共振周波数よりもかなり高くし微弱共振作用を行う、以上のいずれかの保護動作のことを言う。
【0025】
第2のフィラメント異常検出手段7は、抵抗R7〜R12、コンデンサC11〜C14、ダイオードD10〜D13、定電圧ツェナーダイオードZD3,ZD4およびコンパレータCP2にて構成される。コンデンサC1に発生する電圧は抵抗R7,R8にて分圧され、コンデンサC11にて直流成分をカットされ、ダイオードD10,D11にて整流され、コンデンサC12にて平滑され、直流の検出電圧VcとしてコンパレータCP2のHIGH側に入力される。抵抗R9はコンデンサC12の放電用抵抗であり、ツェナーダイオードZD3はコンデンサCP2の入力過電圧防止用に設けられる。つまり本構成は、コンデンサC1のインピーダンス変化を抵抗R7,R8にて電圧変換して検出する構成である。また、インダクタL1には二次巻線が施されており、二次巻線に発生する電圧は抵抗R10,R11にて分圧され、コンデンサC13にて直流成分をカットされ、ダイオードD12,D13にて整流され、コンデンサC14にて平滑され、直流の検出電圧VdとしてコンパレータCP2のLOW側に入力される。抵抗R12はコンデンサC14の放電用抵抗であり、ツェナーダイオードZD4はコンパレータCP2の入力過電圧防止用に設けられる。つまり本構成は、インダクタL1のインピーダンス変化を抵抗R10,R11にて電圧変換して検出する構成である。
【0026】
図3は放電灯が点灯している状態(全灯時)から、放電灯異常による放電灯インピーダンス変化における検出電圧Vc、Vdと周波数の関係を表すグラフである。なお、ここではコンデンサC1とインダクタL1のインピーダンスが等しくなる周波数(共振周波数)においてVc=Vdとなるように抵抗R7〜R11の定数を設定してある。遅相領域(共振周波数より高い周波数の領域)ではインダクタL1のインピーダンスがコンデンサC1のインピーダンスより支配的になるためVc<Vdとなる検出電圧が得られ、進相領域(共振周波数より低い周波数の領域)では、コンデンサC1のインピーダンスがインダクタL1のインピーダンスより支配的になるためVc>Vdとなる検出電圧が得られる。この検出電圧差を利用してインバータ回路の進相動作を回避することが第2のフィラメント異常検出手段7の動作原理である。図3に示すように、電源側フィラメント異常により放電灯インピーダンスが大きくなるに連れて共振周波数はf01から高くなるように変化し、最終的には共振周波数はf0まで変化する(放電灯インピーダンスが無限大=放電灯立消え状態となった場合)。この時、検出電圧はVc1からVc2、Vd1からVd2へと変化する。ここで、放電灯インピーダンス変化により共振周波数が全灯時の動作周波数f1よりも高くなると進相領域動作となるため検出電圧はVc>Vdとなる。
【0027】
図2の回路構成において、進相領域動作をした場合、検出電圧はVc>Vdとなるため、コンパレータCP2の出力はHIGHとなり、このHIGH信号がインバータ制御回路5に入力されると進相領域動作と判断し、インバータ回路2のスイッチング素子Q1、Q2のスイッチング動作を保護動作に移行させる。なお、保護動作とはスイッチング素子Q1、Q2の発振動作を停止させる、もしくはスイッチング素子Q1、Q2の発振動作を間欠的に行う、もしくはスイッチング素子Q1、Q2の発振周波数を共振周波数よりもかなり高くし微弱共振作用を行う、以上のいずれかの保護動作のことを言う。
【0028】
表1はフィラメント異常時の各検出電圧Va、Vb、Vc、Vdの関係およびコンパレータCP1,CP2の出力およびインバータの動作モードを示すものである。
【表1】
Figure 0004038962
【0029】
このように、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設けることにより、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供できる。
【0030】
なお、特に図示しないが、フルブリッジ構成等の他のインバータ回路を用いる放電灯点灯装置においても、本発明を適応できることは言うまでもなく、また、整流平滑回路も従来例(図9)に示す構成の限りではない。また負荷回路も、例えば複数個の負荷回路をインバータ回路の出力に並列接続する構成、および負荷回路の放電灯が直列もしくは並列に接続される構成においても本発明を適応できることは言うまでもない(他の実施形態においても同様である)。
【0031】
(実施形態2)
図4に実施形態2の負荷回路3および第1のフィラメント異常検出手段6と第2のフィラメント異常検出手段7の回路構成図を示す。本実施形態の構成において、第1のフィラメント異常検出手段6と第2のフィラメント異常検出手段7の回路構成は実施形態1(図2)と略同一であり(第2のフィラメント異常検出手段7はコンデンサC2に発生する電圧を検出するようにしてある)、負荷回路3の回路構成は図10の従来例と同一である。本実施形態の負荷回路3では、放電灯が接続されていない状態、もしくは放電灯のフィラメントが断線している場合においてもインダクタL1とコンデンサC2の直列回路による共振系は形成されており、コンデンサC2には共振電圧が発生する。このため、放電灯の接続端子に過大な電圧が発生する場合がある。また、図11の従来例に示すように、インダクタL1とコンデンサC2の直列共振回路の共振周波数f03は、コンデンサC1、C2の並列回路とインダクタL1との直列共振回路の共振周波数f0よりも高くなるため、放電灯未接続時、もしくはフィラメント断線時にインバータ回路2が発振動作した場合、発振周波数が共振周波数よりも低くなり、いわゆる進相領域でのスイッチング動作となるため、インバータ回路2のスイッチング素子Q1、Q2に進相電流が流れ、それによりスイッチング素子Q1、Q2には貫通電流が流れ、過大なストレスを与える恐れがある。
【0032】
しかしながら、本実施形態では第1のフィラメント異常検出手段および第2のフィラメント異常検出手段にて即座に進相領域でのスイッチング動作を検出し保護することができるため、放電灯の接続端子に発生する過大な電圧を抑制でき、かつインバータ回路の進相領域での動作によるスイッチング素子Q1、Q2の過大なストレスを回避することができるため、本実施形態のような負荷回路構成の場合に本発明の効果は一層発揮される。
【0033】
(実施形態3)
図5に実施形態3の負荷回路3および第1のフィラメント異常検出手段6と第2のフィラメント異常検出手段7の回路構成図を示す。本構成において、回路構成は実施形態2(図4)と略同一であるが、インバータ回路が発振動作を開始するまで第1のフィラメント異常検出手段6の検出動作を禁止するため、検出信号Vbには初期値電圧Vref1がダイオードD14を介して加えられる構成が備えられており、かつ、インバータ回路が発振動作を開始するまで第2のフィラメント異常検出手段の検出動作を禁止するため、検出信号Vdには初期値電圧Vref1がダイオードD15を介して加えられる構成となっている。
【0034】
第1のフィラメント異常検出手段6の検出回路構成では、インバータ発振動作時に発生するコンデンサC1(もしくはC2)の両端電圧を、各フィラメントを介して構成される各フィラメント異常検出手段からの検出信号を比較して検出動作を行うものであるが、この場合、発振動作が行われなければコンデンサC1(もしくはC2)には電圧は発生しないため検出信号Va、Vbは共に0Vとなり、フィラメント異常検出動作が誤動作または不動作となるという問題がある。そこで、検出信号Vaには初期値電圧Vref1をダイオードD14を介して加えられる構成とし、インバータ回路2が発振動作を開始するまではフィラメント異常検出動作が働かなくしている(本構成ではコンパレータCP1の出力信号がLOWの時はインバータ回路2は通常動作をするので、インバータ回路2の発振動作開始前にVa>Vbとなるように、検出信号Vaに初期値電圧Vfef1を加えている)。
【0035】
第2のフィラメント異常検出手段7の検出回路構成では、インバータ発振動作時のインダクタL1およびコンデンサC2のインピーダンス変化を検出する構成であるため、インバータ回路の発振動作が行われなければ検出信号Vc、Vdは共に0Vとなり、フィラメント異常検出動作が誤動作または不動作となるという問題がある。そこで、検出信号Vdには初期値電圧Vref1をダイオードD15を介して加えられる構成とし、インバータ回路2が発振動作を開始するまではフィラメント異常検出動作が働かなくしている(本構成ではコンパレータCP2の出力信号がLOWの時はインバータ回路2は通常動作をするので、インバータ回路2の発振動作開始前にVc<Vdとなるように検出信号Vdに初期値電圧Vref1を加えている)。
【0036】
このように、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設け、第1および第2のフィラメント異常検出手段は放電灯点灯装置に電源が投入されてからインバータ回路が発振動作を開始するまでの間は検出動作を禁止するようにしたので、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出でき、かつ検出回路の誤動作や不動作が回避可能となる放電灯点灯装置を提供できる。
【0037】
(実施形態4)
図6に実施形態4における実施形態構成使用前(図中(a))および実施形態構成使用後(図中(b))の電源投入時からの検出信号Va(またはVc)およびVb(またはVd)の時間変化を示す。本実施形態の回路構成は実施形態3(図5)と略同一であるが、第1および第2のフィラメント異常検出手段に設けられたコンパレータCP1およびCP2の入力過電圧防止用の定電圧ツェナーダイオードZD1、ZD2およびZD3、ZD4のツェナー電圧値Vz1、Vz2およびVz3、Vz4は、Vz1>Vz2およびVz3<Vz4に設定してある。
【0038】
Vz1、Vz2およびVz3、Vz4は、正常放電灯における予熱時もしくは点灯時の検出信号Va、VbおよびVc、Vdより高い値とし、正常放電灯における始動時の最大出力(放電灯が点灯するに必要な電圧)時の検出信号Va、VbおよびVc、Vdより低い値のものを使用してある。図5は電源投入時からの検出信号VaおよびVb(または、VcおよびVd)の時間変化を示したものであり、電源投入と共にインバータ動作が開始され、予熱→始動→点灯という各動作モードに移行しながら放電灯を点灯させる。コンデンサC2には共振電圧が発生し、この共振電圧値の変化に伴って検出信号VaおよびVb(VcおよびVd)も各動作モードに応じて変化する。始動モードでは放電灯を確実に点灯させるために予熱モード終了からインバータの発振周波数を徐々に低くし、放電灯の両端に放電開始可能な高電圧を印加させる。このように始動モードのような高電圧が変化しながら印加されるような状態では、各フィラメント異常検出手段の応答性ばらつきの影響で各検出レベルが不安定になるという問題がある。これは電圧変化が早く、かつ高電圧が印加されるほど不安定になりやすい。また、図5のような抵抗で検出する構成の場合、抵抗の電力損失および共振系への影響を考慮して高インピーダンスのものを使用するが、プリント基板のパターン配線間の浮遊容量による振動作用(リンギング作用)や、外来ノイズ等の影響等を受けやすくなり、より一層各検出レベルが不安定となる。このため、始動モード中にフィラメント異常検出手段が誤動作してしまう恐れがある。図6(a)は本実施形態使用前の検出信号Va(Vc)およびVb(Vd)の時間変化を示す図であるが、始動モード期間中の放電灯が点灯する直前が最も検出動作が不安定となる個所である(この場合、Va<VbもしくはVc>Vdとなると誤検出してしまう)。
【0039】
そこで、本実施形態にあるような定電圧ツェナーダイオードZD1、ZD2およびZD3、ZD4のツェナー電圧値Vz1、Vz2およびVz3、Vz4をVz1>Vz2およびVz3<Vz4とし、Vz1、Vz2およびVz3、Vz4は、正常放電灯における予熱時もしくは点灯時の検出信号Va、VbおよびVc、Vdより高い値とし、正常放電灯における始動時の最大出力(放電灯が点灯するに必要な電圧)時の検出信号Va、VbおよびVc、Vdより低い値のものを使用することにより、始動モード中の検出信号が不安定となる期間はツェナーダイオードZD1、ZD2およびZD3、ZD4にて検出信号をツェナー電圧値Vz1、Vz2およびVz3、Vz4を上限としてクランプし、Vz1>Vz2およびVz3<Vz4の関係よりクランプ期間中はVa>VbおよびVc<Vdとなり検出誤動作は回避できる。また、フィラメント断線放電灯もしくは放電灯未装着にて電源投入したとしても、Vz1、Vz2およびVz3、Vz4は予熱時の検出信号Va、VbおよびVc、Vdより高く設定されているためフィラメント異常時にはVa<VbおよびVc>Vdの関係は確保されるため検出可能となる。
【0040】
このように、インバータ回路の始動モードにおける検出誤動作等の問題が回避でき、かつ回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供できる。
【0041】
(実施形態5)
図7に実施形態5の照明器具の概念図を示す。本実施形態は家庭用の天井直付形照明器具である。図5において、10は本体シャーシ、11は透光カバー、12は反射板、13は放電灯点灯装置、LAMPは放電灯である。本体シャーシ10は、円形の浅皿状をなし、天井に取り付ける手段を備えてあるとともに、透光カバー11を装着するための機構を有している。反射板12は、極力浅く形成されるとともに、放電灯LAMPの発光をなるべく透光カバー11の面の輝度が均一になるように反射する形状に成形されている。放電灯点灯装置13は、実施形態1〜4記載の回路構成からなり、本体シャーシ10および反射板12の間に形成される空間内に配設されている。透光カバー11は、本体シャーシ10の下面に配設されて放電灯LAMPおよび反射板12などを包囲している。本実施形態において、放電灯点灯装置13は実施形態1〜4に記載の回路構成であるため、実施形態1〜4記載の効果を奏する照明器具を提供できる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、直流電源の出力を高周波に変換するインバータ回路の出力にインダクタンスとコンデンサの直列回路を接続し、前記コンデンサと並列に放電灯を接続して成る放電灯点灯装置において、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設けるようにしたので、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。
【0043】
また、請求項2の発明によれば、請求項1において、前記放電灯の非電源側に前記コンデンサを並列接続したので、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できるという本発明の効果が更に発揮される。
【0044】
また、請求項3の発明によれば、直流電源の出力を高周波に変換するインバータ回路の出力にインダクタンスと第1のコンデンサの直列回路を接続し、第1のコンデンサと並列に放電灯を接続し、放電灯の非電源側に第2のコンデンサを並列接続して成る放電灯点灯装置において、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設けるようにしたので、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できるという本発明の効果が更に発揮される。
【0045】
また、請求項1または3の発明によれば前記第1のフィラメント異常検出手段は、放電灯が有する一方のフィラメントを介して成る第1の抵抗分圧回路と、放電灯が有するもう一方のフィラメントを介して成る第2の抵抗分圧回路と、第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの非電源側の高抵抗化異常により第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力の大小関係が反転するように構成されているので、非常に簡易な構成でありながら確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。
【0046】
また、請求項1または3の発明によれば前記第2のフィラメント異常検出手段は、前記放電灯のフィラメント異常による共振電流の位相変化を検出するべく、共振用インダクタンスの共振電圧を検出する手段と、共振用コンデンサの共振電圧を検出する手段と、前記インダクタンスの共振電圧とコンデンサの共振電圧の検出値を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの電源側の高抵抗化異常により前記インダクタンスの共振電圧とコンデンサの共振電圧の検出値の大小関係が反転するように構成されているので、非常に簡易な構成でありながら確実に放電灯のフィラメントの電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。
【0047】
また、請求項の発明によれば、請求項1〜において、インバータ回路が発振動作を開始するまでは、第1および第2のフィラメント異常検出手段の動作を禁止するようにしたので、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出でき、かつ検出回路の誤動作や不動作が回避可能となる放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。
【0048】
また、請求項の発明によれば、請求項1〜において、第1および第2のフィラメント異常検出手段にて生成される夫々の検出信号の上限値が異なるようにしたので、インバータ回路の始動モードにおける検出誤動作等の問題が回避でき、かつ回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出できる放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。
【0049】
また、請求項の発明によれば、請求項1〜において、第1および第2のフィラメント異常検出手段にてフィラメント異常と判断された場合、発振停止もしくは間欠発振もしくは微弱発振のいずれかの保護動作に移行するようにしたので、回路構成の複雑化を伴わず、確実に放電灯のフィラメントの非電源側異常および電源側異常を検出でき、かつ放電灯のフィラメント異常時に回路および放電灯を安全に保護できるという効果がある。
【0050】
また、請求項の発明によれば、請求項1〜の効果を有する照明器具を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の詳細な構成を示す回路図である。
【図3】本発明の実施形態1の動作説明図である。
【図4】本発明の実施形態2の詳細な構成を示す回路図である。
【図5】本発明の実施形態3の詳細な構成を示す回路図である。
【図6】本発明の実施形態4の始動時の動作モードの遷移を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態5の外観を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【図8】従来例1の概略構成を示すブロック回路図である。
【図9】従来例1の詳細な構成を示す回路図である。
【図10】従来例2の概略構成を示すブロック回路図である。
【図11】従来例2の動作説明のための特性図である。
【図12】従来のフィラメント断線検出手段の一例を示す回路図である。
【図13】従来のフィラメント断線検出手段の他の一例を示す回路図である。
【図14】図13の従来例の動作説明のための等価回路図である。
【図15】従来のフィラメント断線検出手段のさらに他の一例を示す回路図である。
【図16】図15の従来例の動作説明のための等価回路図である。
【図17】従来のフィラメント断線検出手段の別の一例を示す回路図である。
【図18】従来のフィラメント断線検出手段のさらに別の一例を示す回路図である。
【図19】図18の従来例の動作説明のための等価回路図である。
【図20】図18の従来例の問題点を説明するための等価回路図である。
【符号の説明】
1 整流平滑回路
2 インバータ回路
3 負荷回路
5 インバータ制御回路
6 第1のフィラメント異常検出手段
7 第2のフィラメント異常検出手段
8 非電源側フィラメント部
9 電源側フィラメント部

Claims (7)

  1. 直流電源の出力を高周波に変換するインバータ回路の出力にインダクタンスとコンデンサの直列回路を接続し、前記コンデンサと並列に放電灯を接続して成る放電灯点灯装置において、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設け
    前記第1のフィラメント異常検出手段は、放電灯が有する一方のフィラメントを介して成る第1の抵抗分圧回路と、放電灯が有するもう一方のフィラメントを介して成る第2の抵抗分圧回路と、第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの非電源側の高抵抗化異常により第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力の大小関係が反転するように構成されており、
    前記第2のフィラメント異常検出手段は、前記インダクタンスの共振電圧を検出する手段と、前記コンデンサの共振電圧を検出する手段と、前記インダクタンスの共振電圧と前記コンデンサの共振電圧の検出値を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの電源側の高抵抗化異常により前記インダクタンスの共振電圧と前記コンデンサの共振電圧の検出値の大小関係が反転するように構成されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 請求項1において、前記放電灯の非電源側に前記コンデンサを並列接続して成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
  3. 直流電源の出力を高周波に変換するインバータ回路の出力にインダクタンスと第1のコンデンサの直列回路を接続し、第1のコンデンサと並列に放電灯を接続し、放電灯の非電源側に第2のコンデンサを並列接続して成る放電灯点灯装置において、放電灯が有するフィラメントの非電源側異常を検出する第1のフィラメント異常検出手段と、放電灯が有するフィラメントの電源側異常を検出する第2のフィラメント異常検出手段とを設け
    前記第1のフィラメント異常検出手段は、放電灯が有する一方のフィラメントを介して成る第1の抵抗分圧回路と、放電灯が有するもう一方のフィラメントを介して成る第2の抵抗分圧回路と、第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの非電源側の高抵抗化異常により第1及び第2の抵抗分圧回路の分圧出力の大小関係が反転するように構成されており、
    前記第2のフィラメント異常検出手段は、前記インダクタンスの共振電圧を検出する手段と、前記第1のコンデンサの共振電圧を検出する手段と、前記インダクタンスの共振電圧と前記第1のコンデンサの共振電圧の検出値を比較する手段とを備え、少なくとも一方のフィラメントの電源側の高抵抗化異常により前記インダクタンスの共振電圧と前記第1のコンデンサの共振電圧の検出値の大小関係が反転するように構成されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
  4. 請求項1ないしのいずれかにおいて、インバータ回路が発振動作を開始するまでは、第1および第2のフィラメント異常検出手段の動作を禁止することを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかにおいて、第1および第2のフィラメント異常検出手段にて生成される夫々の検出信号の上限値が異なることを特徴とする放電灯点灯装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかにおいて、第1および第2のフィラメント異常検出手段にてフィラメント異常と判断された場合、発振停止もしくは間欠発振もしくは微弱発振のいずれかの保護動作に移行することを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の放電灯点灯装置を具備していることを特徴とする照明器具。
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