JP4038784B2 - 非金属介在物の微細化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は鋼中に含まれる酸化物(以下珪酸塩も含む)系非金属介在物の微細化、無害化の方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に高強度鋼材や大きな冷間加工がなされる鋼材においては加工中の破壊や製品の疲労破壊の原因となる鋼中の酸化物系介在物はより少なく且つより小さくすることが要求されている。スチール・コード用線材の場合、線径が0.2mm程度まで伸線されること、伸線減面率が95%を越えること等の厳しい加工条件により介在物幅が20μを越えると断線の原因になり易い。対策として介在物の形態制御技術が常用されている。即ち、有害なアルミナ、アルミナ系介在物の発生を防止するため精錬時にはSi脱酸を基に溶鋼中に浮遊する脱酸生成物及びスラグ系粒子の組成を適切な珪酸塩系に制御することにより該粒子の融点を下げ、下流工程の熱間圧延時に該粒子起因の介在物を鋼素地とともに延伸、微細化する方法である。最適組成はスペサライト(3SiO・3MnO・Al中心の固溶体)であって、当該組成への制御方法も良く知られている。
アルミナ、アルミナ系介在物が有害になる理由は熱間塑性が無いため粒径が20μ以下にはなりにくいこと及び硬質、角形故の切欠き作用にあると言われる。
【0003】
弁ばね用鋼については溶鋼成分、加工及び使用の様相とも前者と異なるがやはりアルミナ、アルミナ系介在物は疲労破壊の起点になり易く、そのため上記に類似した形態制御がなされている。
【0004】
軸受鋼の場合には、一般に太径の棒鋼に圧延されるので熱間加工度が小さく微細化効果を期待するには限度がある。そのため真空処理とAl併用による徹底した脱酸によって残存珪酸塩、残存アルミナ介在物ともその量と大きさの最小化が図られている。アルミナ系は熱間塑性は無いが破砕しながら若干微細化する。
【0005】
精錬から鋳造を通したプロセス条件と介在物組成の関係は文献(第126・127回西山記念講座”高清浄鋼”日本鉄鋼協会偏P.148〜P.165)に詳細に述べられている。
【0006】
以上に示された従来方法には次のような問題がある。
第1に、上記3鋼種とも鋳造後における介在物の粒径分布を見ると、Si脱酸の場合主に珪酸塩が生成され最大100μ程度が、Al脱酸では30μ程度が見られる。プロセス条件を厳密に管理しても介在物組成は必ずしも一定にならずある程度の範囲に分布し、一部は所定範囲を外している。その結果介在物の熱間塑性(圧延後の介在物の長さ/幅の値を指標とすることができる。)もかなりバラツキが生ずる。結果として通常棒鋼、線材における最大介在物径(=幅)は珪酸塩では40μ、アルミナ系では30μになっており、且つ統計的にも検証される。
【0007】
第2に、スチール・コード用線材の場合、中心部にしばしば充分延伸していないシリカ系の介在物が見られる。伸線においては軸芯部に加工応力が集中するので、これらの欠陥は断線原因となり易い。その生成機構も上記文献に説明されているように凝固末期の液相側におけるSiとOの濃縮がシリカ系の形成に関わっており、当然中心偏析はこの欠陥を助長する。
【0008】
第3に弁ばね用鋼の場合、Si含有量は約1.5%であってSi脱酸と言えども脱酸力はかなり強い。そのため介在物組成は炭素鋼のように容易にスペサライトを形成せず、最適成分からSiO側に偏ったり、MnOがCaO+MgOに置換される。介在物融点が上昇するだけでなく適正成分範囲も狭くなる。その結果線材における介在物は炭素鋼のようには微細化されていない。
【0009】
第4に軸受鋼の場合、主たる介在物は比較的微細なアルミナであるが、一部に浮遊している珪酸塩はアルミナ側に偏り、熱間塑性が低下して大きな介在物のまま残存する。その上Al脱酸鋼は再酸化に敏感で厳密な品質管理を要し、また連続鋳造ではノズル閉塞の傾向が強く、場合によっては安定した鋳造が困難である。
【0010】
第5の問題点として、介在物の熱間塑性に関して加熱、冷却を含む熱間加工工程そのものの影響を論じている系統的研究は見あたらない。従ってどのような圧延方法がより有利であるかどうかが未だ不明であることである。
【0011】
例えば特開平7−144226において連続鋳造と熱間圧延の直結方法の一例が示されているが、このようなプロセスにおける介在物の変形挙動に関しては同様の文献と同様に何ら言及されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来の介在物の微細化方法における上記の問題を克服して容易に一層の微細化がなされる方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため発明者は介在物の形態制御技術を支えている組成制御と熱間塑性の関係を見直すことによって以下の重要な事実を発見し後述の発明を構成した。
【0014】
1) 熱間圧延による介在物の変形の様子を整理すると、炭素鋼の場合、連続鋳造ブルームからビレットへのブレイクダウン、ビレットから線材への圧延の両工程において介在物の微細化が進んでいる。他方ばね用鋼ではブレイクダウン工程ではある程度変形するが、圧延工程ではほとんど変形しない。これは同等の組成でも履歴により熱間塑性に差違があることを示唆している。
【0015】
2) 介在物の結晶構造を観察すると、鋳造直後は球状の珪酸塩で非晶質であり、脱酸方法により一部はその中にアルミナ、シリカその他の結晶が析出している。加熱、保持、圧延、冷却、再加熱等工程を経た後は場合により非晶質も見られるが結晶化している。それに従い変形の様相も塑性的から破砕的に変わり変形能の低下が見られる。
【0016】
3) 上記知見に基づき、所定の介在物組成に精錬された溶鋼から小型インゴットを造り直ちに鍛造加工したところ介在物は極めて優れた熱間塑性を示し、且つ介在物の結晶化が少ないことが判明した。介在物の熱間塑性は単に組成だけでなく結晶化に関わる温度、加工等の履歴が関係していることが確認できた。
【0017】
従来の形態制御では珪酸塩の特徴の一つである”融点の低下”を基に組成と変形能が論じられ、もう一つの大きな特徴である”結晶化の遅延”については知見はあっても応用検討は不充分であって、本発明はこれを基盤とする。
【0018】
以上の結果から上記課題を解決する本発明の第1は、精錬終了時において溶鋼中に浮遊す る非金属粒子の組成を該粒子の融点がより低位になるよう制御することにより下流工程の 鋼材熱間圧延において該粒子起因の非金属介在物を延伸しつつ微細化する方法において、
該粒子の組成がSiOが30〜70%、2価酸化物(MnO+CaO+MgO)が
20〜60%、Alが10〜30%であって、該粒子の融点が1400℃以下の珪酸 塩に制御された溶鋼を連続鋳造し、得られた赤熱鋼片を実質的に900℃以上のまま30 分以内、望ましくは1000℃以上のまま10分以内に鋼材への熱間圧延に供給すること を特徴とする非金属介在物の微細化方法である。
ここで%はすべて質量%であり、以後物質量に関する%表示はすべて質量%とする。
【0019】
第2の発明は、上記第1の発明において連続鋳造とその直後の熱間圧延の方法が、湾曲型連続鋳造において鋳型から下方に引き抜かれた鋳片を1/4円周を越え3/4円周に向け上方に誘導し、かつ鋳造条件を適切に設定することにより鋳込み面水準から上方に大気圧相当静鉄圧高さ(約1.4m)まで溶融芯を残存させ、以後は重力により空芯となして中空鋳片を形成し、次に該中空鋳片の内面を互いに圧接圧延して中実鋳片となした後鋼材へ直接圧延することを特徴とする非金属介在物の微細化方法である。
【0020】
第3の発明は第1又は第2の発明において炭素鋼及び軸受鋼(JIS−SUJ)の溶製において珪酸塩系の非金属介在物の組成をスペサライトの範囲に制御したことを特徴とする非金属介在物の微細化方法である。
【0021】
第4の発明は第1又は第2の発明において溶製される鋼種が0.4〜0.7%C、0.5〜2.0%Si、0.4〜1.5%Mn、0.05〜2.0%Crを含有しその他Feと不可避不純物からなるばね用鋼であることを特徴とする非金属介在物の微細化方法である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下実施の形態について図に従い説明する。図1において、レードル1における仕上げ精錬に際し、まずSi脱酸された溶鋼2中に浮遊する脱酸生成物及びスラグ粒子等の酸化物系粒子の組成をSiOが30〜70%、2価酸化物(MnO+CaO+MgO)が20〜60%、Alが10〜30%の範囲の適切な値に制御する。その制御方法と根拠の要点は後述する。
【0023】
次に該溶鋼2を連続鋳造機3に供給する。該鋳造機3は湾曲型で、鋳片4は鋳型5から下方に引き抜かれ、噴水装置6により冷却され、3/4円周の引抜軌跡に沿って引き上げられる。適切な鋳造条件により鋳込み面Lを越えて大気圧相当静鉄圧高さ(約1.4m)Q点まで溶融芯(図示せず)を残存させ、以後は重力により空芯となして中空鋳片9を形成し、該中空鋳片9を圧接圧延機10により内面を互いに圧接して中実鋳片11となし、該鋳片11を切断機14を経て(切断は任意)、線材圧延機12に直接供給して線材13に仕上げる。この間鋳込みから赤熱状態で10分以内の短時間でなされる。
【0024】
溶鋼中の浮遊粒子は鋳造工程で鋳片に取り込まれて介在物となる。
介在物組成は上記のように熱間塑性に有利な範囲に制御されていること及び直接線材圧延に供されるので介在物の結晶構造も熱間塑性に有利となっているので介在物は線材圧延の過程で従来方法に比較して一層延伸され微細化する。
【0025】
上記方法は介在物の微細化が期待されている鋼種、用途に適用されるのが好ましいが、タイヤ・コード用高炭素鋼、ばね用鋼、軸受鋼などへの適用が特に効果的である。なぜならタイヤ・コードの場合、伸線、撚り線工程での断線の減少と、伸線速度の向上を通して生産性に寄与し、弁ばね用の場合、製品の耐疲労性が向上し、軸受鋼の場合、コスト面で有利なSi脱酸鋼でも介在物の微細な清浄鋼の生産が可能となるからである。
【0026】
【作用】
以下上記の作用、効果を詳細に説明する。
タイヤ・コード用高炭素鋼の場合の介在物の挙動を説明する。Si脱酸の炭素鋼の場合、脱酸水準は高くないので2価酸化物は主にMnOになっている。従って図2のSiO−MnO−Al系の状態図によりほぼ実態を把握することができる。特定した組成範囲は図中のスペサライトとその周辺を示す。脱酸剤のSi、Mn、Alを適切に均衡させ且つ適切な組成のスラグと撹拌処理することにより、浮遊粒子の組成は容易にスペサライトを中心に分布させることができる。特定した組成の範囲は融点が概ね1400℃以下となる領域としている。スペサライトに的中させると融点を1200℃まで下げることができる。
【0027】
平衡状態図によると成分と温度が指定されると結晶構造は定まるが、珪酸塩の場合短時間では平衡に達しにくい。特定した成分系は製鋼温度(1500〜1600℃)では溶融状態であるが実際にはミクロ的不均一等により半溶融状態で形成されるものもある。鋳片より抽出したこれらの成分系の介在物の形態はよく知られているように非晶質又はその内部にトリディマイトその他の結晶相を含んでいる。
【0028】
従来方法では加熱、高温保持、冷却等の熱的過程で非晶質部分の結晶化と結晶粒成長が進行する。それでもスペサライトに制御すると融点が極めて低いので圧延温度(900〜1200℃)ではまだかなりの塑性を持つので有効である。本発明では鋳造後、加熱、冷却及び保持はほとんど無いので非晶質部分の残存が多く熱間塑性の低下は少ない。従って圧延に際してより一層の微細化が得られる。融点が上昇するスペサライトの周辺組成でも有効となる。
【0029】
連続鋳造から直接圧延するに当たり、第2発明で示した連続鋳造・圧延法は第1発明の最適の実施様式である。その理由は特開平7−144226に記載されているように中心偏析が全く発生しないので偏析が関係している有害介在物が発生しないからである。
【0030】
例えば中心偏析起因で生成する芯部のシリカ系の大型介在物に対しては本発明の核心であるところの組成制御と直接圧延の相乗作用によっても熱間塑性の低下は不可避であるが、上記の無偏析によってこの問題は解消される。
【0031】
Si含有量の高いばね用鋼の場合、Siの脱酸力が強いため介在物組成は適切な制御によっても都合の良いスペサライトにならず、2価酸化物は主にCaO+MgOになっている。且つSiOが過剰になり易い。このような介在物の状態、性質は図3のSiO−CaO−Al系の状態図によってある程度推定することができる。単純に2価酸化物をCaOとすると図中に示したように特定した組成範囲の融点は部分的に1500℃を越えスペサライトに比べかなり高く明らかに熱間塑性に不利である。実際には他の酸化物の混入により融点はある程度低下するが、図2及びMgOを含有する4元状態図より類推して概ね1400℃となる。逆に融点を1400℃以下となるよう組成範囲を特定した。これらは公知の範囲にある。
【0032】
本発明の場合、鋳造後冷却されることなく速やかに直接圧延するので鋳造直後の非晶質が残存していてある程度の熱間塑性が維持されていること及び線材まで高加工されるので該介在物は充分延伸される。従来方法では加熱、冷却の過程で該非晶質珪酸塩からトリディマイト、ウォラストナイト、アノーサイト等の硬質結晶を析出して熱間塑性が無くなり、肝心の加工度の大きい線材圧延工程では介在物の延伸はほとんど生じないことになる。
【0033】
軸受鋼の場合、タイヤ・コード用高炭素鋼と同様形態制御は比較的容易であるが、高炭素の故に中心偏析が発生し易いこと、且つ凝固温度が低いのでSi脱酸の場合脱酸平衡がSiO生成側に移行して中心部にシリカ系の介在物ができやすい。これは微細化に不都合であるが既述の第2の発明により解消される。以上の作用によりAl脱酸をSi脱酸に代替させることができる。その効果は連続鋳造においてノズル閉塞が無いこと、Alを含まないので溶鋼の再酸化に対して鈍感になること等連続鋳造作業が容易になってコスト上有利になる。
【0034】
”速やかな直接圧延”の条件の特定については、熱間塑性の目標水準にもよるが塑性と組成、結晶構造および履歴の定量関係が未解明の故に一般的に実施容易で且つ有効である熱間加工条件とした。
【0035】
ばね用鋼の成分の特定については、Si含有量が0.5%を越えると既述の現象が生じ、且つ本発明の効果が発揮されるので、この値を下限として他は一般的常用の範囲である。
【0036】
【実施例】
主に弁ばね用の鋼種JIS−SWOSCVを対象に、以下の精錬−鋳造−圧延の試験を行って介在物の変形について従来方法による場合と比較した。公知の形態制御方法によって浮遊粒子の組成はSiOが約70%、(CaO+MgO+MnO)が約20%、Alが約10%とし且つ確認した。
【0037】
本発明の方法として該溶鋼より30mm角×60mm高さのインゴットを造り、冷却することなく直ちに火炎中で熱間鍛造により7〜30mm厚に傾斜状に延伸して介在物の寸法を調査した。他方、同一溶鋼を従来方法の連続鋳造により200mm角のブルームを造り、直ちに再加熱炉に供給して1200℃まで加熱し、110mm角にブレイクダウンし、一部は直ちに32mm径の棒鋼に圧延した。これは本発明と従来方法との中間的条件である。比較のための従来方法として、残りはその後常温までの冷却と1100℃への再加熱を経て32mm径の棒鋼と10mm径の線材に圧延した。
【0038】
熱間塑性の指標として圧延後の介在物の変形比p(=長さ/幅)を用いた。介在物が全く変形しない場合、=1となる。介在物が鋼素地と全く同一に延伸される場合、変形比pは棒、線圧延における鍛錬比n(=加工前断面積/加工後断面積)との間に(1)式の関係が成り立つ。
=n×√n・・・・・(1)
介在物は通常、鋼ほど延伸されないので変形比pは1と上記式からの計算値の中間に分布する。
【0039】
図4は鍛錬比nと変形比pの関係を示す。前記ミニ・インゴットの直接鍛造では鍛錬比nが1から4に対して変形比pは(1)式に近い値が得られ本発明の効果が実証された。中間的方法である連鋳直送圧延ではブレイクダウン、棒鋼圧延の両工程である程度の変形が進んでいる。ブレイクダウンで得られたビレットを冷却、再加熱後圧延した従来方法では変形の進行はほとんど無かった。この場合、介在物は破砕、分断されて正確な変形比は得られにくいが介在物幅の変化からやはり延伸は少ない。
【0040】
【発明の効果】
本発明をタイヤ・コード用高炭素鋼に適用すると介在物が従来方法以上に微細化されているので伸線工程において断線しにくく生産性向上に役立つ。ばね鋼に適用すると介在物径が従来以上に小さいので製品の耐疲労性が向上する。軸受鋼に適用すると高度のAl脱酸に替えてSi脱酸によっても清浄鋼が得られるので連続鋳造作業が容易となって生産性が向上する。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明を実施する連続鋳造・圧延法を例示する。
【図2】は炭素鋼における本発明の特定した介在物の組成と融点をそれぞれ示す。
【図3】はSi鋼における本発明の特定した介在物の組成と融点をそれぞれ示す。
【図4】は介在物の変形比について本発明と従来方法の比較を示す。
【符号の説明】
1:レードル 2:溶鋼 3:連続鋳造機 4:鋳片 5:鋳型 6:噴水装置 L:鋳込み面 9:中空鋳片 10:圧接圧延機 11:中実鋳片 12:線材圧延機 13:線材 14:切断機

Claims (2)

  1. 精錬終了時において溶鋼中に浮遊する非金属粒子の組成を該粒子の融点がより低位になるよう制御することにより下流工程の鋼材熱間圧延において該粒子起因の非金属介在物を延伸しつつ微細化する方法において、溶製される鋼種が0.4〜0.7%C,0.5〜2.0%Si,0.4〜1.5%Mn,0.05〜2.0%Crを含有しその他Feと不可避不純物からなるばね用鋼であり、該粒子の組成がSiOが30〜70%、2価酸化物(MnO+CaO+MgO)が20〜60%、Alが10〜30%であって、該粒子の融点が1400℃以下の珪酸塩に制御された溶鋼を連続鋳造し、得られた赤熱鋼片を900℃以上のまま30分以内に棒鋼又は線材への熱間圧延に供給することを特徴とする非金属介在物の微細化方法。但し、%はすべて質量%とする。
  2. 連続鋳造とその後の熱間圧延の方法が、湾曲型連続鋳造において鋳型から下方に引き抜かれた鋳片を1/4円周を越え3/4円周に向け上方に誘導し、かつ鋳造条件を適切に設定することにより鋳込み面水準から上方に大気圧相当静鉄圧高さまで溶融芯を残存させ、
    以後は重力によって空芯となして中空鋳片を形成し、次に該中空鋳片の内面を互いに圧接圧延して中実鋳片となした後棒鋼又は線材へ直接圧延することを特徴とする請求項1に記載の非金属介在物の微細化方法。
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