JP4038739B2 - 断熱パイプカバー、それを用いてなる断熱パイプ被覆構造体、及び該被覆構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、発泡体シートの端部どうしが突き合わされた接合部分(以下、切れ目部分という)での熱安定性に優れ、しかも施工性にも優れた断熱パイプカバー、それを用いてなる断熱パイプ被覆構造体、及び該被覆構造体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活環境の快適さの要求から、給排水衛生設備および空調冷凍設備が多用されている。
【0003】
これらの設備の配管の保温、保冷のため配管を断熱材で覆うことは極一般的に実施されている。かかる断熱材としては、従来からロックウール、グラスウール、けい酸カルシウム等の無機化合物が用いられ、近年ではこれに代りポリエチレン、ポリスチレン、硬質ウレタン等の合成樹脂の多孔質発泡体を断熱パイプカバーとして用いることが多い。
【0004】
かかる配管部を覆う断熱パイプカバーには、配管への被覆工事を容易にするため、長手方向に切れ目を有する筒状体、つまり多孔質発泡体シートを筒状に巻き付けた形のもので配管を覆った後、保温、保冷の本来の目的のため、この切れ目をふさぐ作業が採られていた。かかる切れ目をふさぐ方法としては、粘着テープを該多孔質発泡体の上から配管に巻きつける方法や、長手方向に設けられた切れ目に沿って、粘着剤層を有するオーバーラップ部を全面接着させる方法などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる粘着テープやオーバーラップ部の全面粘着により長手方向の切れ目をふさぐ方法の場合、次のような問題があった。すなわち、切れ目をふさいだ後での該粘着テープ部や該オーバーラップ部が直接輻射熱を受け、熱劣化を激しく受け、この粘着テープ部分が変色し、切断し易くなるという欠点があり、また、さらに配管への断熱パイプカバー取付施工時、該粘着テープの離型シートを容易に剥がせないという欠点があった。特に、作業用手袋をした状態では、オーバーラップ部に貼着した剥離シートが著しく剥がしにくく、作業性を大きく損なっていた。
【0006】
本発明は、上述の如き配管への断熱パイプカバー取付け施工時、作業用手袋をした状態でも、保護層と離型シートとの相乗効果により容易に施工できる上に、施工後における切れ目部分からの放熱量を低減でき、さらに、この放熱による外皮の老化(熱劣化)を著しく改善することができる構造の断熱パイプカバー、それを用いてなる断熱パイプ被覆構造体、及び該被覆構造体の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。
【0008】
すなわち、本発明の断熱パイプカバーは、四角形状の熱可塑性樹脂発泡体シートの片表面に、合成樹脂シートからなる外皮が積層され、発泡体シートの一方の端部側において外皮が発泡体シート端部から突出してオーバーラップ部を形成し、オーバーラップ部の外皮の裏面側に、粘着剤層及び離型シートが順次積層され、かつ、粘着剤層と離型シートとの間で、該発泡体シートを筒状に丸めた時、発泡体シートの両端部を覆う位置に保護層が介在することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の断熱パイプ被覆構造体は、パイプの表面が、最外層が合成樹脂シートからなる外皮となるように、前記した断熱パイプカバーで覆われており、かつ、発泡体シートの端部どうしが突き合わされた接合部分の外側が保護層で覆われた上でオーバーラップ部で覆われ、オーバーラップ部が粘着剤層により他端側の外皮の表面に固定されていることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明の断熱パイプ被覆構造体の製造方法は、前記した断熱パイプカバーを外皮が外側となるように湾曲させてパイプの周囲を被覆した後、発泡体シートの端部どうしが突き合わされた接合部分の外側に保護層が介在する状態でオーバーラップ部の離型シートを剥がした後、オーバーラップ部を粘着剤層により他端側の外皮の表面に固定させることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明は、従来の多孔質発泡体からなる断熱パイプカバーでの粘着テープに関する上記問題点について、鋭意検討したところ、該多孔質発泡体の表面に表面材を付与し、この表面材をそのまま従来の粘着テープの代用をさせること、さらに、その際に、該切れ目部分に相当する粘着テープ部分を別の表面材で被覆して保護すること、それと同時にこの保護層と離型シートとを相乗させて利用して、さらに、施工性を上げる工夫をプラスすることの3点について着目し、これらを同時に達成できる構成を究明したものである。
【0011】
本発明の断熱パイプカバーについて、図1により説明する。
【0012】
図1は、接着一体化直前の、配管(パイプ)Pを取り囲むように筒状に湾曲させて被覆した状態を示す本発明の断熱パイプカバーを示す斜視図である。図1の剥離用把持部5を引張って離型シート4を剥した後、合成樹脂シート(フィルム)からなる外皮の端部(オーバーラップ部)2を、外皮の他端部側の係合位置8に重ね合せて接着して一体化することによって、本発明の断熱パイプ被覆構造体が形成される。なお、この図において、外皮1及びオーバーラップ部2の裏面側(内側)全体には接着剤の層(粘着剤層:図示せず)が形成されており、かつ、オーバーラップ部2の内側で熱可塑性樹脂発泡体シート7の切れ目に接触する部分は保護層6で部分的に被覆されている。
【0013】
図2は、本発明の断熱パイプカバーの他の一例を示す断面図である。この図で明らかなように、熱可塑性樹脂発泡体シート7の表面に付与される該外皮1、2は内側全体に粘着剤層3を有しており、該粘着剤層3によって、該外皮1、2と該発泡体シートとは接着一体化されている。この図の断熱パイプカバーは、該図のように配管Pに巻き付けた後、該離型シート4の把持部5をもって引き剥して接着一体化することによって、本発明の断熱パイプカバーを形成する。なお、これらの図において、外皮1の部分は押出しラミネートして融着一体化し、該外皮端部2のみ粘着剤3によって離型シート4を積層した構造としてもさしつかえない。
【0014】
図3は、本発明の断熱パイプカバーを簡便に製造する際に作られる積層体の一例を示す断面図である。この例は、四角形状、通常は長方形状の熱可塑性樹脂発泡体シート7に外皮1、2を粘着剤(接着剤)3を介して積層した積層体の、該発泡体シート7の一方の端部の外皮部分2(オーバーラップ部)に離型シート4を介在させた積層構造を示すものである。この図において保護シート6を設け、これに離型シート4を重複させて積層した点に特徴を有するものである。この図の保護シート6は、好ましくは該発泡体シートの端部が該シート6の幅内に入るように設けるのが、剥離し易いのみならず、外皮や粘着剤の熱安定性を向上する上からよい。
【0015】
ここで外皮端部、つまりオーバーラップ部2による接着、係合方法について説明する。すなわち、図1、2のように、耐候性および美観の上から該発泡体シート7の表面に積層した外皮1の一方の端部を該発泡体シート7端部より延長した部分、この部分を含めた該外皮端部がオーバーラップ部2を構成するものである。この部分2に塗布された粘着剤層3によって、断熱パイプカバーの長手方向に設けられた切れ目をまたいで、該発泡体シートの他端部表面8に接着、係合して該切れ目をふさぐと同時に該断熱パイプカバーをパイプPに固定するものであるが、本発明では該粘着剤層の一部(ほぼ中間部分)に保護層6を設けた点に特徴を有する。この保護層6は離型シート4と相乗して施工時に極めて掴み易いという特徴を発揮する。すなわち、該離型シート4は保護層6の部分をも被覆する形で積層されているので、この保護層6部分で該離型シート4を容易に掴むことができ、剥がし易いのである。
【0016】
図1〜3において、該熱可塑性樹脂発泡体シート7は、ポリスチレン系、ポリウレタン系ならびにポリオレフィン系などの樹脂発泡体で構成されるが、かかる熱可塑性樹脂発泡体の中でもポリオレフィン系樹脂発泡体が好ましい。たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体の単独、あるいはこれらを混合した樹脂組成物に発泡剤を混合し、溶融押出ししてシート状とし、該シートを加熱発泡して得られる発泡体であり、特に、独立気泡構造を有する発泡体が好ましく使用される。かかる熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率は5〜100倍が好ましく、さらに10〜40倍であるものが好ましい。
【0017】
かかる発泡体は、電子線照射による電子線架橋あるいは過酸化物やシラン化合物を用いた化学架橋などによる架橋構造を有する発泡体であることが好ましいが、架橋構造を有しない発泡体であってもさしつかえない。
【0018】
かかる発泡体は、該発泡体単体(一枚物)で用いてもよいが、たとえば適宜の厚さの発泡体を複数枚、接着や融着等の各種手段で積層したものを使用することもできる。また、耐熱性等の特性を要求される時は、耐熱性に優れた合成樹脂を素材とした発泡体を要求特性に応じて、本発明の発泡体の内側層に積層して用いることもできる。
【0019】
本発明の該熱可塑性樹脂発泡体の最外層を構成する表面材(外皮)、つまり合成樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂フィルムや熱可塑性樹脂繊維シートを使用することができるが、これらの中でもポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂製のものが好ましい。かかるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体の単独、あるいはこれらの混合物からなるフィルムまたは繊維シートが好ましく使用される。かかる外皮は、熱可塑性樹脂発泡体と一体化させるために、通常の粘着剤(接着剤を含む)を塗布するかあるいは押出しラミネーション等により直接該発泡体シートに積層することができる。かかる外皮の厚さは、特に限定しないが、好ましくは30〜300μmさらに好ましくは50〜200μmである。
【0020】
本発明の該外皮およびその端部に用いられる粘着剤は、通常粘着剤や接着剤として使用されるもの、たとえば天然ゴムや合成ゴム系、アクリル系、ウレタン系、さらに酢酸ビニル系などを使用することができる。かかる粘着剤層の幅、厚みは特に限定されないが。厚みは好ましくは10〜300μm、さらに好ましくは50〜200μmである。なお、オーバーラップ部の周方向の粘着剤層の幅は、該断熱パイプの直径によって、左右されるものであり、一概に限定されるものではないが、好ましくは10〜100mm、さらに好ましくは20〜60mmの範囲のものが施工し易くてよい。
【0021】
また、該外皮や該粘着剤層を保護する保護層は、保護層または補強層として通常用いられる、紙、またはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、または、ポリエステル等やその他の熱可塑性樹脂を素材とするフィルムや繊維シートのいずれであってもよい。また、幅は、切れ目部分を被覆できる程度であればよく、好ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜30mmであり、厚みも、熱劣化に有効に機能すれば特に限定されないが、好ましくは20〜800μm、さらに好ましくは30〜500μmである。
【0022】
また、離型シートとしては、上記保護層を構成する素材と同じ素材で構成することができ、さらに、これらの表面に、より剥がれやすくする目的でシリコン処理、エンボス処理等を施したものであってもよい。幅、厚みは特に限定されないが、上記保護層に少なくとも重複する幅があればよいが、好ましくは重複させる部分の幅が好ましくは少なくとも5mm、さらにはそれ以上の幅があれば、作業用手袋をはめたまま容易に剥すことができる。実用的、かつ具体的には好ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜30mmであり、また、厚みは好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは30〜150μmである。
【0023】
次に、本発明の断熱パイプカバーの製造方法の一例について説明するが、これに限定されるものではない。
【0024】
発泡剤を混合した熱可塑性樹脂、特にポリオレフィン系樹脂を溶融押出しによりシート状とし、このシートに平均吸収線量2〜50Mrad.の強さで電子線を照射し架橋させる。電子線照射したシートを200〜400℃に保った熱風加熱炉、あるいはシリコーンオイルや亜硝酸ナトリウムと硝酸カリウムの混合品等を用いた薬液浴上に連続的に供給し、発泡剤の分解、ガス化反応によりシートを発泡させ、発泡体シートを得る。この得られた発泡体シート7を所定の幅にスリットした後、パイプカバー成形後において最外層となる合成樹脂、特にポリオレフィン系樹脂からなる外皮1および該外皮端部2の粘着剤層3、粘着剤層表面を保護する保護層6、および離型シート4を、それぞれ図3の順に積層する。
【0025】
該外皮1、2と発泡体シートとの積層は、粘着剤による方法あるいは押出しラミネーションによる方法など通常の積層方法でよいが、たとえばポリオレフィン系樹脂フィルムからなる外皮全面に粘着剤を塗布しておき、この上に上述のように、熱可塑性樹脂発泡体シート、粘着剤層表面の保護層、離型シートを同様に積層してもよい。
【0026】
かくして得られる外皮積層平板状発泡体シートを筒状に加工し、断熱パイプカバーに成形する。成形する方法は特に限定されないが、先端を切り落とし、シート出口とした円錐状ガイドの中へ積層した平板状発泡体シートを誘導し、ガイド出口にて円形に丸められた発泡体の両端を100〜500℃に加熱、融着して筒状に成形する方法等を採用することができる。
【0027】
また、別の方法としては、平板状発泡体シートを、上述した円錐状ガイド内へ導いた後、円形に丸められた該発泡体シートの両端を加熱、融着して筒状のパイプカバーを得た後に、その上に合成樹脂シートからなる外皮を積層し、次いで該外皮端部の粘着剤層、粘着剤層表面の保護層、および離型シートをそれぞれ積層する方法を採用してもよい。
【0028】
本発明のかかるパイプカバーを使用すれば実に簡単に速やかに被覆作業を遂行させることができる。すなわち、かかる断熱パイプカバーを用いて、まずパイプ周囲を被覆した後、該発泡体シート両端部で形成される切れ目をまたいで該オーバーラップ部を重ね合せる。次いで離型シートを剥がして、該オーバーラップ部の粘着剤層で該発泡体シートの両端部を突合せ状態にして接着、係合させるだけでよい。このとき、該離型シートを引剥がす作業がし易いように、該離型シートを該外皮よりも長くまたは広くして把持部を設けておくとか、離型シートで被覆される部分を長くまたは広く、たとえば5〜10cm程度の持ち易い幅に設けておくのがよい。また、かかる被覆の際に、該切れ目部分が該保護層によって被覆されるように配慮することにより、切れ目を通して熱が直接逃げるという欠点を改善できる上に、さらに該熱による粘着剤や外皮の老化を防止することができる。
【0029】
かかる被覆方法によって、パイプ表面が、最外層が合成樹脂シートからなる外皮を有する熱可塑性樹脂発泡体シートにより覆われており、かつ、該発泡体シートの両端部で形成される切れ目が、該外皮端部の粘着剤層および保護層で構成されるオーバーラップ部の粘着剤層で被覆一体化されている断熱パイプ被覆構造体を形成することができる。この構造体において、該切れ目が該保護層で被覆されている場合は、上述の効果を達成することができるので好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例、比較例にて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
ポリエチレン100重量部に発泡剤としてアゾジカルボンアミドを15重量部混合した後、溶融押出しし、未発泡シートを得た。該シートに平均吸収線量6.3Mrad.で電子線照射し架橋させた後、300℃のオーブン中で発泡剤を分解し、シートを発泡させ、厚さ10mm、発泡倍率(体積/重量)40倍の発泡体を得た。該発泡体を幅424mmにスリットした。
【0031】
他方、外皮として厚さ100μm、幅464mmのポリ塩化ビニルシートにアクリル系粘着剤を100μmの塗布厚みとなるよう塗布した。424mmにスリットした発泡体と、アクリル系粘着剤を塗布した464mm幅のポリ塩化ビニルシートとを積層し、発泡体より幅広のポリ塩化ビニルシート40mmの部分に、厚み150μm、幅60mmのシリコン処理されたポリプロピレンからなる離型シートを、アクリル系粘着剤を塗布したポリ塩化ビニルシートの外皮端部から離型シート端部が5mmはみ出す位置で積層した。
【0032】
さらに、この離型シート積層時に、厚み50μm、幅15mmのポリ塩化ビニルシートからなる保護層を、離型シートとの重なり幅が10mmとなるように図3の順序で積層し、各層が積層された平板状発泡体シートを得た。
【0033】
この発泡体シートを出口の内径が135mmの、先端を切り落とし、シート出口とした円錐上ガイドの中へ誘導し、円形に丸められた発泡体シートを両端を200℃に加熱し融着させ、内径115mmの筒状のパイプカバーを得た。
【0034】
得られたパイプカバーは、シリコーン処理されたポリプロピレンからなる離型シートがポリ塩化ビニルからなる保護層で隔てられてアクリル系粘着剤層と接触しておらず、取付施工時、作業用手袋をした状態でも容易に剥がせた。
【0035】
また、この実施例のパイプカバーを表面温度80℃の配管に取付けたところ、3ケ月経過しても何らの変化も見られなかったが、同時に取付けた離型シートのないパイプカバー(比較例)のものは、カバーの切れ目部分の表面が黄変し、熱劣化していた。
【0036】
【発明の効果】
上述のごとく、本発明は保温、保冷のため配管設備を断熱パイプカバーで覆う際に、各種要素を丁寧に結合した構成からなるパイプカバーを用いることにより、作業用手袋をした状態でも離型シートを容易に剥がすことができ、施工工事時の作業性を大幅に向上することを可能にするものである。
【0037】
このように本発明は極めて実質的な工業上の効果をあげ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、本発明の断熱パイプカバーで配管を被覆し、まさに剥離シートを引き剥して、接着一体化する直前の状態を示す斜視図である。
【図2】この図は、本発明の断熱パイプカバーの他の一例を示す断面図である。
【図3】この図は、本発明の断熱パイプカバーの平板状シートでの断面図である。
【符号の説明】
1:外皮
2:外皮端部(オーバーラップ部)
3:粘着剤層
4:離型シート
5:離型シートの把持部または重複部
6:保護層
7:熱可塑性樹脂発泡体
8:オーバーラップ部係合位置
P:配管
Claims (5)
- 四角形状の熱可塑性樹脂発泡体シートの片表面に、合成樹脂シートからなる外皮が積層され、発泡体シートの一方の端部側において外皮が発泡体シート端部から突出してオーバーラップ部を形成し、オーバーラップ部の外皮の裏面側に、粘着剤層及び離型シートが順次積層され、かつ、粘着剤層と離型シートとの間で、該発泡体シートを筒状に丸めた時、発泡体シートの両端部を覆う位置に保護層が介在することを特徴とする断熱パイプカバー。
- 保護層と離型シートとが少なくとも5mm幅で重なっていて、この重なり幅部分の離型シートが、離型シート剥離時における把持部となることを特徴とする請求項1記載の断熱パイプカバー。
- パイプの表面が、最外層が合成樹脂シートからなる外皮となるように、請求項1に記載の断熱パイプカバーで覆われており、かつ、発泡体シートの端部どうしが突き合わされた接合部分の外側が保護層で覆われた上でオーバーラップ部で覆われ、オーバーラップ部が粘着剤層により他端側の外皮の表面に固定されていることを特徴とする断熱パイプ被覆構造体。
- 発泡体シートの接合部分において、発泡体シートの端部どうしが熱融着されていることを特徴とする請求項3記載の断熱パイプ被覆構造体。
- 請求項1に記載の断熱パイプカバーを外皮が外側となるように湾曲させてパイプの周囲を被覆した後、発泡体シートの端部どうしが突き合わされた接合部分の外側に保護層が介在する状態でオーバーラップ部の離型シートを剥がした後、オーバーラップ部を粘着剤層により他端側の外皮の表面に固定させることを特徴とする断熱パイプ被覆構造体の製造方法。
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