JP2006183025A - 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ - Google Patents

架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、防水透湿性を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びこの発泡シートを用いた粘着テープを提供する。
【解決手段】 本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、発泡倍率が2〜15倍で且つ厚さが0.05〜1.5mmの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔が両面間に亘って貫設されており、耐水圧が100mmH2 O以上であり且つガーレー透気度が0.5〜100秒/100cm3 であることを特徴とするので、優れた防水透湿性を備えており、水の進入を阻止しながら過度の湿気を外部に逃すことができ、医療用及び工業用の何れの用途にも広範囲に展開することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防水透湿性を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びこの発泡シートを用いた粘着テープに関する。
従来から、傷口を保護するために絆創膏が広く用いられており、このような絆創膏としては、特許文献1に、包装材に包み込んだ絆創膏であって、包装材の内面の少なくとも一面を剥離面としており、粘着テープのパッド部の両側に設けた粘着面を、前記包装剤の内面の剥離面に貼り付けたことを特徴とする絆創膏が提案されている。
しかしながら、上記絆創膏では外部から衝撃が加わった場合には、その衝撃が傷口に直接加わることで傷口の治癒に支障を来すことがあるといった問題点があった。
又、上記絆創膏は、基材が合成樹脂フィルムから形成されていることから、関節などの屈伸部分に貼付すると、関節を曲げた時、合成樹脂フィルムが関節の屈伸動作に円滑に追従できずに皮膚表面から剥離したり、或いは、皮膚表面から剥離せずとも合成樹脂フィルムの折り曲げ部分が尖った状態に山型形状となり、この折り曲げ部分が皮膚表面から剥離してしまい、傷口の保護が不充分になるといった問題点があった。
実開平5−53623号公報
本発明は、防水透湿性及び衝撃吸収性を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びこの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを用いた、絆創膏や貼付剤などの医療用途や、建築用テープなどの工業用途に好適に用いることができる粘着テープを提供する。
本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、発泡倍率が2〜15倍で且つ厚さが0.05〜1.5mmの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔が両面間に亘って貫設されており、耐水圧が100mmH2 O以上であり且つガーレー透気度が0.5〜100秒/100cm3 であることを特徴とする。
本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、発泡倍率が2〜15倍で且つ厚さが0.05〜1.5mmの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔が両面間に亘って貫設されており、耐水圧が100mmH2 O以上であり且つガーレー透気度が0.5〜100秒/100cm3 であることを特徴とするので、優れた防水透湿性を備えており、水の進入を阻止しながら過度の湿気を外部に逃すことができ、医療用及び工業用の何れの用途にも広範囲に展開することができる。
又、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に粘着剤層が一体的に設けられてなる粘着テープは、絆創膏や経皮吸収貼付剤などの医療用途の他に、建築用テープなどの工業用途に幅広く展開することができる。
特に、上記粘着テープを医療用途に用いた場合、患部或いは貼付部位に水が進入するのを阻止して、粘着テープの粘着性を長時間に亘って安定的に持続して、粘着テープを患部或いは貼付部位に確実に貼付しておくことができる。そして、粘着層中に薬剤成分を含有させている場合には、患部に安定的に薬剤を吸収、投与することができ、患部の治療を円滑に行うことができる。
本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAは、発泡倍率が2〜15倍で且つ厚さが0.05〜1.5mmの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔が両面間に亘って貫設されており、耐水圧が100mmH2 O以上であり且つガーレー透気度が0.5〜100秒/100cm3 である。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを構成するポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が挙げられる。このようなポリエチレン系樹脂としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられ、これらは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なお、エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられ、これらは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なお、プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
そして、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性や衝撃吸収性が低下する一方、大きいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの機械的強度が低下するので、2〜15倍に限定される。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率は、発泡シートの体積(cm3 )を発泡シートの質量(g)で除したものをいい、又、発泡シートの体積及び質量は、JIS K6767に準拠して測定されたものをいう。
又、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚さは、薄いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの衝撃吸収性が低下する一方、厚いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性が低下するので、0.05〜1.5mmに限定される。
更に、本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートにはその両面間に亘って貫通した状態に貫通孔1が貫設されている。この貫通孔1の開口端形状は、特に限定されず、真円形状、楕円形状などの円形状、四角形、五角形、六角形などの多角形状の何れであってもよいが、円形状が好ましい。
又、上記貫通孔1における架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの面方向に沿った断面形状は、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの厚さ方向の全長に亘って同一形状であっても、或いは、例えば、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの一面における開口端形状が円形状で、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの他面における開口端形状が楕円形状というように、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚さ方向に徐々に変化してもよいが、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートが均質となることから、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの厚さ方向の全長に亘って同一形状であることが好ましい。
更に、上記貫通孔1における架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの面方向に沿った断面形状の大きさは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの厚さ方向の全長に亘って同一大きさである必要はなく、例えば、図1に示したように、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚さ方向に徐々に小さくなるように形成されていてもよい。
そして、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの貫通孔1の開口端の大きさは、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの透湿性が低下する一方、大きいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの防水性が低下したり或いは機械的強度が低下するので、10〜500μmが好ましく、30〜400μmがより好ましい。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの表面に開口した貫通孔1の開口端の大きさとは、貫通孔1の開口端を包囲し得る真円のうちの最も小径の真円の直径をいう。貫通孔1の開口端の大きさが、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの一方の面と他方の面とで相違する場合、貫通孔1の開口端の大きさとは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの両面における貫通孔1の両開口端の大きさのうちの小さい方の大きさをいう。
又、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの耐水圧は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの防水性が低下するので、100mmH2 O以上に限定され、大きすぎると、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの透湿性が低下する虞れがあるので、100〜2000mmH2 Oが好ましく、200〜2000mmH2 Oがより好ましく、400〜2000mmH2 Oが特に好ましい。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの耐水圧は、JIS L1092に準拠して測定されたものをいう。
更に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAのガーレー透気度は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの透湿性が低下する一方、大きいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの防水性が低下するので、0.5〜100秒/100cm3 に限定され、1.0〜50 秒/100cm3 が好ましい。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAのガーレー透気度は、23℃、相対湿度50%の条件下にてガーレー式デンソメーターを用いて測定されたものをいう。
次に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法について説明する。上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法としては、特に限定されず、例えば、(1) ポリオレフィン系樹脂及び熱分解型発泡剤からなる発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して熱分解型発泡剤が実質的に分解しない温度にて溶融混練して長尺シート状に押出し、この長尺状の発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを所定の架橋度に架橋させた後に加熱、発泡させて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造する方法、(2) ポリオレフィン系樹脂及び熱分解型発泡剤からなる発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して熱分解型発泡剤が実質的に分解しない温度にて溶融混練して長尺シート状に押出し、この長尺状の発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを加熱して架橋させながら発泡させて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造する方法などが挙げられる。
上記熱分解型発泡剤としては、従来から発泡体の製造に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルセミカルバジドなどが挙げられ、アゾジカルボンアミドが好ましい。なお、熱分解型発泡剤は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
そして、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物中における熱分解型発泡剤の添加量は、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率に応じて適宜決定してよいが、少ないと、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの発泡性が低下し、所望発泡倍率を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを得ることができないことがある一方、多いと、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張強さ及び圧縮回復性が低下することがあるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。
なお、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物には、必要に応じて、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールなどの酸化防止剤、酸化亜鉛などの発泡助剤、気泡核調整材、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材などが、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの物性を損なわない範囲で添加されていてもよい。
そして、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを架橋する方法としては、例えば、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートに電子線、α線、β線、γ線などの電離性放射線を照射する方法、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物に予め有機過酸化物を配合しておき、得られた発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを加熱して有機過酸化物を分解させる方法などが挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。
上記有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネートなどが挙げられ、これらは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
そして、有機過酸化物の添加量は、少ないと、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの架橋が不充分となることがある一方、多いと、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート中に有機過酸化物の分解残渣が残留することがあるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
又、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートへの電離性放射線の照射量や発泡性ポリオレフィン系樹脂シートへの有機過酸化物の添加量の目安として、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの架橋度があり、この架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの架橋度は、小さいと、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの発泡時に破泡を生じる虞れがある一方、大きいと、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物の溶融粘度が大きくなり過ぎて、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を加熱発泡する際に発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物が発泡に追従し難くなって所望の発泡倍率を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートが得られないので、5〜60重量%が好ましく、10〜40重量%が好ましい。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの架橋度は下記の要領で測定されたものをいう。架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートから約100mgの試験片を採取し、試験片の重量A(mg)を精秤する。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm3 中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の重量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式により架橋度(重量%)を算出することができる。
架橋度(重量%)=100×(B/A)
又、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを発泡させる方法としては、特に限定されず、例えば、熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴による方法、オイルバスによる方法などが挙げられ、これらは併用してもよい。
そして、得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAにその両面間に亘って貫通する貫通孔1を貫設する方法としては、特に限定されず、例えば、針を用いて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔を形成する方法、レーザー光を用いて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔を形成する方法、放電により架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔を形成する方法などが挙げられる。
上記針を用いて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔を形成する方法の具体例としては、例えば、(1) 外周面に無数の針が植設されたロールとこれに対峙して配設されたゴムロールとの間に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを供給して、ロールに植設された針を架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに突き刺して、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔を形成する方法、(2) 外周面に無数の針が植設された、一対のロール間に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを供給して、ロールに植設された針を架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに突き刺して、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔を形成する方法などが挙げられる。
そして、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAにおける貫通孔1の形成密度は、低いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの透湿性が低下することがある一方、高いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張強度などの機械的強度が低下することがあるので、5〜500個/cm2 が好ましい。
このようにして得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの片面又は両面に粘着剤層を一体的に設けて粘着テープとして用いることが好ましい。この粘着テープは、多種多様な用途に展開することができ、例えば、医療用途として、絆創膏の他に、粘着剤層中に薬剤を含有させることによって経皮吸収貼付剤などに展開することができ、更に、工業用途して建築用テープなどに展開することができる。
更に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの貫通孔の開口端を粘着剤層で閉塞しないように、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に粘着剤層を一体的に設けることによって、防水透湿性に優れた粘着テープとすることができる。
なお、上記粘着剤としては、従来から粘着テープに使用されるものであれば、特には限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられる。
又、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に粘着剤を塗布して粘着剤層を一体的に設ける方法としては、例えば、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面にコーターなどの塗工機を用いて粘着剤を塗布する方法、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面にスプレーを用いて粘着剤を噴霧、塗布する方法、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に刷毛を用いて粘着剤を塗布する方法などが挙げられる。
(実施例1〜3,比較例1〜3)
重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン(エクソン・ケミカル社製 商品名「EXACT3027」、密度:0.900g/cm3 、重量平均分子量:2.0)100重量部、アゾジカルボンアミド5重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3重量部及び酸化亜鉛1重量部からなる発泡性樹脂組成物を押出機に供給して130℃で溶融混練し、表1に示した厚さを有する長尺状の発泡性樹脂シートを押出した。
得られた発泡性樹脂シートの両面に加速電圧500kVの電子線を5Mrad照射して発泡性樹脂シートを架橋した後、熱風及び赤外線ヒーターによって250℃に保持された発泡炉内に発泡性樹脂シートを供給して、表1に示した厚さを有する長尺状の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率を表1に示した。
そして、得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに、レーザー波長10.6μm、レーザー出力40Wの条件下にてCO2 レーザーを用いて、発泡シートの両面間に亘って貫通する貫通孔1を発泡シートの長さ方向及び幅方向に2.0mm間隔で格子状に貫設した。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの貫通孔1における発泡シートAの面方向に沿った切断面は、発泡シートAの厚さ方向の全長に亘って真円形状に形成されていると共に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの貫通孔1は、図1に示したように、発泡シートAの厚さ方向に徐々に縮径された状態に形成されていた。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートAの両面に開口した貫通孔1の開口端の直径(開口端径)を表1に示した。
(比較例4)
重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン(エクソン・ケミカル社製 商品名「EXACT3027」、密度:0.900g/cm3 、重量平均分子量:2.0)100重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3重量部及び酸化亜鉛1重量部を押出機に供給して130℃で溶融混練し、厚さが0.5mmのポリエチレン樹脂シートを押出した。
そして、得られたポリエチレン樹脂シートに、レーザー波長10.6μm、レーザー出力40Wの条件下にてCO2 レーザーを用いて、ポリエチレン樹脂シートの両面間に亘って貫通する貫通孔1をポリエチレン樹脂シートの長さ方向及び幅方向に2.0mm間隔で格子状に貫設した。
ポリエチレン樹脂シートの貫通孔におけるシートの面方向に沿った切断面は、シートの厚さ方向の全長に亘って真円形状に形成されていると共に、ポリエチレン樹脂シートの貫通孔は、シートの厚さ方向に徐々に縮径された状態に形成されていた。なお、ポリエチレン樹脂シートの両面に開口した貫通孔1の開口端の直径(開口端径)を表1に示した。又、表1では、ポリエチレン樹脂シートの物性は、便宜上「架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート」の欄に記載した。
得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びポリエチレン樹脂シートの耐水圧及びガーレー透気度を測定すると共に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びポリエチレン樹脂シートを用いて下記の要領で粘着テープを製造し、皮膚表面温度及び柔軟性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(皮膚表面温度)
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面全面にアクリル系粘着剤をコーターを用いて塗布して厚みが5μmの粘着剤層を一体的に設けて粘着テープを作製した。
そして、この粘着テープを人の皮膚に直接、貼着して一時間に亘って放置した後、粘着テープと皮膚との間の界面の温度を測定した。
(柔軟性)
皮膚表面温度の測定の時と同様の要領で得られた粘着テープから縦1cm×横7cmの平面長方形状の試験テープを切り出した。得られた試験テープを右手の人指し指の第二関節に巻き付けた後、人指し指を第二関節から90°だけ折り曲げた際の試験テープの状態を目視観察して下記基準に基づいて判断した。
○・・・試験テープが人指し指から剥離しなかった。
×・・・試験テープの一部が人指し指から剥離した。
Figure 2006183025
本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを示した縦断面図である。
符号の説明
1 貫通孔
A 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート

Claims (3)

  1. 発泡倍率が2〜15倍で且つ厚さが0.05〜1.5mmの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに貫通孔が両面間に亘って貫設されており、耐水圧が100mmH2 O以上であり且つガーレー透気度が0.5〜100秒/100cm3 であることを特徴とする架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  2. 請求項1に記載の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に粘着剤層が一体的に設けられていることを特徴とする粘着テープ。
  3. 粘着剤層中に薬剤成分を含有させていることを特徴とする請求項2に記載の粘着テープ。
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