JP2021038285A - ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ Download PDF

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Hideaki Yano
秀明 矢野
基 高杉
Motoi Takasugi
基 高杉
石田 昌也
Masaya Ishida
昌也 石田
未来 岩崎
Miki Iwasaki
未来 岩崎
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Abstract

【課題】優れた段差追従性及び曲面追従性を有し、かつ低温環境下でも伸張性などの物性を良好にする。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、樹脂成分100質量部に対して、25質量部以上でエチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、厚さが0.05〜1.7mmであり、かつMD及びTD方向における伸び率がいずれも250%以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡シート、及びこれを備える粘着テープに関する。
携帯電話などの電子機器、自動車などの輸送機器などにおいて、部品などの間を接着するために、発泡体を基材とする粘着テープが使用されることがある。粘着テープの基材として使用される発泡体は、従来、低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂を樹脂成分として含むポリオレフィン系樹脂発泡シートが広く知られている。
また、発泡体基材においてはポリエチレン樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体が使用されることがある。例えば、特許文献1には、発泡体基材が、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)及び/又はエチレンアクリル酸共重合体(EAA)を30〜90質量%含有し、発泡体基材の見かけ密度が0.20〜0.60g/cmであり、かつ流れ方向における引張弾性率が10〜35MPaである粘着シートが開示されている。
国際公開第2018/230323号
ところで電子機器に使用される各部品は、段差又は曲面を有することがあり、そのような電子部品に粘着テープを貼付する場合には、段差又は曲面に対して追従できることが求められる。また、携帯電話などの携帯電子機器は、幅広い温度域で使用されることが一般的であり、例えば低温環境下でも、段差及び曲面に対して十分に追従ができるように高い伸張性、柔軟性などの低温物性が求められることがある。
しかし、発泡体の基材として広く使用される低密度ポリエチレンは、低温物性、特に低温環境下での伸張性、柔軟性が不十分であることが多い。また、特許文献1に記載の発泡体シートは、一定の段差追従性、曲面追従性を有することが示されるが、低温物性については何ら検討されていない。
そこで、本発明は、優れた段差追従性及び曲面追従性を有し、かつ低温環境下でも伸張性などの物性を良好にできる、ポリオレフィン系樹脂発泡シート、及びその発泡シートを有する粘着テープを提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおいて、一定量以上の割合でエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有させ、かつ厚さと伸び率を一定範囲内とすることで上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[10]を提供する。
[1]樹脂成分100質量部に対して、25質量部以上でエチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、厚さが0.05〜1.7mmであり、かつMD及びTD方向における伸び率がいずれも250%以上である、ポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[2]23℃における圧縮強度が400kPa以下である上記[1]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[3]−20℃における圧縮強度が1400kPa以下である上記[1]又は[2]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[4]MD方向における抗張力が20MPa以下であり、かつTD方向における抗張力が10MPa以下である上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[5]架橋体である、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[6]架橋度が15〜60質量%である、上記[5]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[7]見掛け密度が50〜500kg/mである上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[8]TDにおける平均気泡径が40〜550μmであり、かつMDにおける平均気泡径が40〜500μmである上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[9]樹脂成分100質量部に対して75質量部以下で低密度ポリエチレン樹脂をさらに含む上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
[10]上記[1]〜[9]のいずれか1項に記載されたポリオレフィン系樹脂発泡シートと、前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも一方の面に設けた粘着層とを備える粘着テープ。
本発明では、優れた段差追従性及び曲面追従性を有し、かつ低温環境下でも伸張性などの物性を良好にできる、ポリオレフィン系樹脂発泡シート、及びその発泡シートを有する粘着テープを提供できる。
以下、本発明について、実施形態を用いて更に詳細に説明する。
[ポリオレフィン系樹脂発泡シート]
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シート(以下、「発泡シート」ともいう)は、樹脂成分100質量部に対して、25質量部以上でエチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、厚さが0.05〜1.7mmであり、かつMD及びTD方向における伸び率がいずれも250%以上となるものである。
本発明の発泡シートは、以上の構成を有することで、優れた段差追従性及び曲面追従性を有し、かつ低温環境下でも伸張性、柔軟性などの低温物性を良好にできる。
<伸び率>
本発明の発泡シートにおけるMD及びTD方向における伸び率は、いずれも250%以上である。MD及びTD方向における伸び率は、いずれかが250%未満となると、段差追従性又は曲面追従性が不十分となり、低温での伸張性などの物性も不十分となることがある。
段差追従性及び曲面追従性を良好にする観点から、MD及びTD方向における伸び率は、いずれも280%以上が好ましく、いずれも300%以上がより好ましく、いずれも325%以上であることがさらに好ましい。また、発泡シートに一定の機械的強度を付与する観点から発泡シートにおけるMD及びTD方向における伸び率は、いずれも750%以下であることが好ましい。また、発泡シートに一定の機械的強度を付与しつつ、低温環境下における各種物性を良好にする観点から、MD及びTD方向における伸び率は、いずれも500%以下であることがより好ましく、いずれも485%以下であることがさらに好ましく、いずれも420%以下であることがよりさらに好ましい。
発泡シートの伸び率は、発泡シートの見掛け密度、架橋度、樹脂成分の種類、平均気泡径などを調整することで上記した所定の範囲に調整できる。なお、本明細書において、伸び率は、測定温度23℃で、JIS K6767に準拠して測定した破断時の引張伸びであり、単に「伸び率」と述べた場合には、23℃における伸び率を意味する。
また、本明細書において「MD方向」は、Machine Directionを意味し、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの押出方向等と一致する方向を意味する。また、「TD方向」は、Transverse Directionを意味し、MDに直交しかつ発泡シートに平行な方向を意味する。更に「ZD方向」は、Thickness Directionを意味し、MD及びTDのいずれにも垂直な方向である。
<厚さ>
本発明の発泡シートの厚さは、0.05〜1.7mmである。厚さが1.7mmより大きくなると、伸び率を上記した範囲内としても、段差追従性及び曲面追従性を優れたものにすることが難しくなる。また、電子機器などを小型化することが妨げられるおそれもある。段差追従性、曲面追従性、及び電子機器などの小型化の観点から、発泡シートの厚さは、1.6mm以下が好ましく、1.3mm以下がより好ましく、0.9mm以下がさらに好ましい。また、発泡シートの厚さが0.05mmより小さくなると、発泡シートの機械的強度などが低下して、粘着テープの基材などに使用することが難しくなる。発泡シートの機械的強度等を高める観点から、発泡シートの厚さは、0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましく、0.45mm以上がさらに好ましい。
<抗張力>
本発明の発泡シートは、MD方向における抗張力が20MPa以下であり、かつTD方向における抗張力が10MPa以下であることが好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用し、かつMD及びTD方向における抗張力が上記上限値以下となることで、常温かつ低温下での伸張性及び柔軟性が良好となりやすくなり、段差追従性及び曲面追従性を優れたものにしやすくなる。なお、本明細書において、単に「抗張力」と述べた場合には、23℃における抗張力を意味する。
常温かつ低温下での伸張性及び柔軟性をより向上させやすくする観点から、MD方向における抗張力は、15MPa以下であることがより好ましく、9MPa以下であることがさらに好ましく、4MPa以下であることがよりさらに好ましく、2.6MPa以下であることが特に好ましい。また、MD方向における抗張力は、発泡シートの機械的強度等を良好にする観点から、0.5MPa以上であることが好ましく、1.0MPa以上がより好ましい。
また、常温かつ低温下での伸張性及び柔軟性をより向上させやすくする観点から、TD方向における抗張力は、5MPa以下であることがより好ましく、2.5MPa以下であることがさらに好ましく、1.8MPa以下であることがよりさらに好ましい。また、TD方向における抗張力は、発泡シートの機械的強度などを良好にする観点から、0.3MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上がより好ましく、0.9MPa以上がさらに好ましい。
抗張力は、発泡シートの見掛け密度、架橋度、樹脂成分の種類、平均気泡径、延伸の方法及び程度などを適宜調整することで上記した所望の範囲内に調整できる。なお、本明細書において、23℃における抗張力は、測定温度23℃で、JIS K6767に準拠して測定した破断時の引張強さである。
<−20℃における抗張力>
本発明の発泡シートは、−20℃におけるMD方向の抗張力が15MPa以下であり、かつ−20℃におけるTD方向の抗張力が10MPa以下であることが好ましい。−20℃におけるMD及びTD方向の抗張力を上記上限値以下とすることで、低温環境下における柔軟性を良好にしやすくなり、低温環境下においても段差追従性及び曲面追従性を優れたものにしやすくなる。
低温環境下における柔軟性をより向上させやすくする観点から、−20℃におけるMD方向の抗張力は、12MPa以下であることがより好ましく、10MPa以下であることがさらに好ましく、8MPa以下であることがよりさらに好ましく、5MPa以下であることが特に好ましい。また、−20℃におけるMD方向の抗張力は、低温環境下でも発泡シートに一定以上の機械的強度を付与する観点から、0.5MPa以上であることが好ましく、0.8MPa以上がより好ましく、1.0MPa以上がさらに好ましい。
また、低温環境下における柔軟性を向上させやすくする観点から、−20℃におけるTD方向の抗張力は、10MPa以下であることがより好ましく、8MPa以下であることがさらに好ましく、5MPa以下であることがよりさらに好ましく、3MPa以下が特に好ましい。また、−20℃におけるTD方向の抗張力は、低温環境下でも発泡シートに一定以上の機械的強度を付与する観点から、0.5MPa以上であることが好ましく、0.8MPa以上がより好ましく、1.0MPa以上がさらに好ましい。
−20℃における抗張力は、発泡シートの見掛け密度、架橋度、樹脂成分の種類、平均気泡径、延伸の方法及び程度などを適宜調整することで上記した所望の範囲内に調整できる。なお、本明細書において、−20℃における抗張力は、測定温度−20℃で、JIS K6767に準拠して測定した破断時の引張強さである。
<25%圧縮強度>
本発明の発泡シートは、圧縮強度が400kPa以下であることが好ましい。圧縮強度を400kPa以下とすることで、発泡シートに良好な柔軟性を付与できる。なお、本明細書において25%圧縮強度は、特に言及がない場合には、23℃における25%圧縮強度を意味する。
本発明では、優れた柔軟性を付与し、段差追従性及び曲面追従性を向上させる観点から、発泡シートの25%圧縮強度は、330kPa以下がより好ましく、180kPa以下がさらに好ましく、95kPa以下がよりさらに好ましく、80kPa以下が特に好ましい。25%圧縮強度は、発泡シートに一定の機械強度を付与する観点から、10kPa以上が好ましく、20kPa以上がより好ましく、30kPa以上がさらに好ましい。
発泡シートの25%圧縮強度は、発泡シートの見掛け密度、架橋度、樹脂成分の種類、平均気泡径、延伸の方法及び程度などを適宜調整することで上記した所望の範囲内に調整できる。なお、本明細書において、圧縮強度は、測定温度23℃でJIS K6767に準拠して測定したものである。
<−20℃における25%圧縮強度>
本発明の発泡シートは、−20℃における圧縮強度が1400kPa以下であることが好ましい。−20℃における圧縮強度を1400kPa以下とすることで、低温環境下でも発泡シートに一定の柔軟性を付与できる。
本発明では、低温環境下でも良好な柔軟性を付与し、段差追従性及び曲面追従性を優れたものとする観点から、発泡シートの−20℃における25%圧縮強度は、500kPa以下がより好ましく、350kPa以下がさらに好ましく、200kPa以下がよりさらに好ましい。−20℃における圧縮強度は、特に限定されないが、例えば30kPa以上、好ましくは50kPa以上である。
−20℃における25%圧縮強度は、一般的に23℃における圧縮強度よりも高くなるが、23℃における圧縮強度と同様に調整できる。また、例えば、樹脂の種類などを適宜調整することで、23℃における圧縮強度に対する上昇率を低くでき、上記上限値以下に調整しやすくなる。なお、本明細書において、−20℃における圧縮強度は、測定温度−20℃でJIS K6767に準拠して測定したものである。
<−20℃における伸び率>
本発明の発泡シートは、−20℃におけるMD及びTD方向の伸び率が、いずれも140%以上であることが好ましい。MD及びTD方向における伸び率を、140%以上とすると、低温下でも一定の伸張性を確保でき、低温下における段差追従性及び曲面追従性などが良好となる。
低温下における伸張性を良好にする観点から、−20℃におけるMD及びTD方向の伸び率は、いずれも150%以上が好ましく、いずれも160%以上がより好ましく、いずれも200%以上であることがさらに好ましい。また、発泡シートに一定の機械的強度を付与する観点から、−20℃におけるMD及びTD方向の伸び率は、いずれも500%以下であることが好ましく、400%以下であることがより好ましく、いずれも350%以下であることがさらに好ましく、いずれも320%以下であることがよりさらに好ましい。
発泡シートの−20℃における伸び率は、発泡シートの23℃における伸び率、樹脂成分の種類などを調整することで上記した所定の範囲に調整できる。また、見掛け密度、架橋度などによっても調整可能である。なお、本明細書において、−20における伸び率は、測定温度−20℃で、JIS K6767に準拠して測定した破断時の引張伸びである。
<架橋度及び見掛け密度>
本発明の発泡シートは、架橋体であることが好ましい。架橋体であることで、上記した伸び率、圧縮強度、及び抗張力を所定の範囲内に調整しやすくなる。発泡シートの具体的な架橋度(ゲル分率)は、15%質量以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、35質量%以上がよりさらに好ましく、40質量%以上が特に好ましい。上記下限値以上とすると、23℃及び−20℃における、伸び率、圧縮強度、及び抗張力を所定の範囲内に調整しやすくなる。架橋度は、上記した23℃及び−20℃における、伸び率、圧縮強度、及び抗張力を所定の範囲内に調整しやすくする観点から、好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下である。
また、発泡シートの見掛け密度は、50〜500kg/mであることが好ましい。見掛け密度を上記範囲内することで、23℃及び−20℃における、伸び率、圧縮強度、及び抗張力を所定の範囲内に調整しやすくなる。これら観点から、発泡シートの見掛け密度は、55kg/m以上であることがより好ましく、また、400kg/m以下であることが好ましく、200kg/m以下であることがより好ましく、120kg/m以下であることがさらに好ましく、100kg/m以下であることがさらに好ましい。
さらに、本発明では、見掛け密度及び架橋度を適宜組み合わせて、伸び率、圧縮強度、及び抗張力などを適宜調整できる。例えば、見掛け密度を上記範囲内で比較的低くすると、架橋度をそれほど高くする必要はなく、例えば見掛け密度50〜200kg/mの範囲、好ましくは50〜120kg/mの範囲の場合、架橋度は上記の上限値以下及び下限値以上であればよいが、例えば35質量%未満でも、23℃及び−20℃における、伸び率、圧縮強度、及び抗張力を所望の好適な範囲に調整できる。
また、架橋度を高くしつつ見掛け密度を低くすると、常温、及びさらには低温環境下における各種物性が良好になる傾向にある。例えば、架橋度が25〜60質量%、好ましくは35〜60質量%、より好ましくは40〜55質量%の範囲において、見掛け密度を50〜200kg/mの範囲、好ましくは50〜120kg/mの範囲、より好ましくは50〜100kg/mの範囲とすると各種物性が向上しやすい。
なお、架橋度及び見掛け密度は、実施例に記載する方法で測定できる。
<平均気泡径>
本発明の発泡シートは、MD方向における平均気泡径が40〜550μmであり、TD方向における平均気泡径が40〜500μmであることが好ましい。MD及びTD方向の平均気泡径を上記範囲内とすることで、圧縮強度を比較的低くして柔軟性を確保しつつ、機械的強度が良好となり、例えば、抗張力及び伸び率を高くしやすくなる。これら観点から、MD方向における平均気泡径は、60μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましく、また、500μm以下がより好ましく、400μm以下がさらに好ましい。また、TD方向における平均気泡径は、60μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましく、また、400μm以下がより好ましく、300μm以下がさらに好ましい。
[ポリオレフィン系樹脂]
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)
本発明の発泡シートは、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、発泡シートに含まれる樹脂成分100質量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」ともいう)の含有量が25質量部以上となるものである。EVAの含有量が25質量部よりも少ないと、EVAを含有させた効果を十分に発揮できずに、伸び率を十分に高くしたり、圧縮強度を十分に低くしたりすることが難しくなる。さらに、低温下における各種性能が低下することがある。これら観点から、EVAの上記含有量は、好ましくは30質量部以上であり、伸び率をより一層高くする観点からは、40質量部以上とすることがより好ましく、また、50質量部以上とすることがさらに好ましい。
また、発泡シートに含有される樹脂成分の全てがEVAであってもよく、したがって、発泡シートにおけるEVAの含有量は、樹脂成分100質量部に対して、100質量部以下であればよいが、他の樹脂成分を含有させて、様々な物性を付与する観点からは、85質量部以下が好ましく、75質量部以下がより好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)は、通常、エチレン単位を50質量%以上含有する共重合体である。エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有率が例えば5〜50質量%であるが、好ましくは10〜35質量%、より好ましくは14〜24質量%である。酢酸ビニル含有率を上記範囲内であると、柔軟性、伸張性を高めて、高い伸び率と、低い圧縮強度を得やすくなる。また、低温環境下における各種物性が良好となりやすい。なお、酢酸ビニル含有率は、JIS K7192:1999に準拠して測定したものである。
また、本発明の発泡シートは、樹脂成分としてEVA以外のポリオレフィン系樹脂を含有することが好ましい。そのようなポリオレフィン系樹脂として、EVA以外のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が挙げられる。
(ポリエチレン系樹脂)
ポリエチレン系樹脂は、エチレン単独重合体でもよいが、エチレンと少量(例えば、全モノマーの30質量%以下、好ましくは10質量%以下)のα−オレフィンとを共重合することにより得られるポリエチレン系樹脂であってもよい。
ポリエチレン系樹脂を構成するα−オレフィンとして、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテン等が挙げられる。なかでも、炭素数4〜10のα−オレフィンが好ましい。
ポリエチレン系樹脂は、発泡シートの柔軟性を高めて、25%圧縮強度を低くするために、低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。低密度ポリエチレン樹脂の密度は、0.942g/cm3未満であればよいが、好ましくは0.930g/cm3以下である。また、低密度ポリエチレン樹脂の密度は、例えば0.880g/cm以上であるが、好ましくは0.900g/cm以上、更に好ましくは0.910g/cm以上である。なお、密度はJIS K6922−1,2に準拠して測定できる。
低密度ポリエチレン樹脂としては、高圧法により製造された高圧法低密度ポリエチレンが挙げられる。また、低密度ポリエチレン樹脂の好ましい具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレンが挙げられる。直鎖状低密度ポリエチレンは、上記のとおりエチレンと少量のα−オレフィンとを共重合することにより得られるポリエチレンである。直鎖状低密度ポリエチレンを使用することで、上記した各伸び率を高くしやすくなる。
(ポリプロピレン系樹脂)
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン単位を50質量%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、これらの中では、炭素数6〜12のα−オレフィンが好ましい。
発泡シートは、上記のとおり、樹脂成分として低密度ポリエチレン樹脂を含有することが好ましい。低密度ポリエチレン樹脂の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、75質量部以下となるが、EVAの含有量を所望の範囲内にするために、70質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましく、50質量部以下がさらに好ましい。
また、低密度ポリエチレン樹脂の含有量は、15質量部以上が好ましく、25質量部以上がさらに好ましい。低密度ポリエチレン樹脂の含有量をこれら下限値以上とすることで低密度ポリエチレンを含有させた効果を発揮させやすくなる。
低密度ポリエチレン樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンを使用する場合、低密度ポリエチレン樹脂の一部が直鎖状低密度ポリエチレンであってもよいが、低密度ポリエチレン樹脂の全部が直鎖状低密度ポリエチレンであってもよい。したがって、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、75質量部以下となるが、70質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましく、50質量部以下がさらに好ましく、また、15質量部以上が好ましく、25質量部以上がさらに好ましい。
発泡シートは、樹脂成分としてポリオレフィン系樹脂のみを含有していてもよいが、他の樹脂成分を含有してもよい。そのような樹脂成分としては、公知のゴム成分、エラストマー成分、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂成分が挙げられる。ただし、発泡シートにおいて、ポリオレフィン系樹脂が樹脂成分の主成分となるものであり、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂成分は、ポリオレフィン系樹脂よりも含有量が少なく、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、通常50質量部未満、好ましくは30質量部以下、より好ましくは10質量部以下程度である。
(熱分解型発泡剤)
発泡シートは、上記樹脂成分に加えて、熱分解型発泡剤を含む樹脂組成物を発泡してなることが好ましい。
熱分解型発泡剤としては、有機発泡剤、無機発泡剤が使用可能である。有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
樹脂組成物における熱分解型発泡剤の配合量は、樹脂成分100質量部に対して、好ましくは1〜25質量部、より好ましくは1.5〜10質量部、さらに好ましくは2〜8.5質量部である。
また、樹脂組成物は、熱分解型発泡剤以外にも、その他の添加剤を添加してもよい。その他の添加剤としては、分解温度調整剤、酸化防止剤等が挙げられる。
分解温度調整剤は、熱分解型発泡剤の分解温度を低くしたり、分解速度を速めたり調節するものとして配合されるものであり、具体的な化合物としては、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素等が挙げられる。分解温度調整剤は、発泡シートの表面状態等を調整するために、例えばポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.01〜5質量部配合する。
また、酸化防止剤としては2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。酸化防止剤は、例えば樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部配合される。
発泡性組成物には、これら以外にも、架橋剤、架橋助剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材等の発泡体に一般的に使用する添加剤が配合されてもよい。
[発泡シートの製造方法]
発泡シートは、製造方法に制限はなく、一般的な製造方法で製造できるが、通常、樹脂成分100質量部に対して、少なくともEVAを25質量部以上含む樹脂組成物を必要に応じて架橋した後、発泡することにより製造される。
具体的には、発泡シートは、例えば以下の工程(1)〜(3)を有する方法により製造することが好ましい。
工程(1):EVAを含む樹脂成分、熱分解型発泡剤、及び必要に応じて配合されるその他の添加剤を溶融混練し樹脂組成物を得て、樹脂組成物をシート状に成形して樹脂シートを得る工程
工程(2):樹脂シートを電離性放射線を照射して架橋する工程
工程(3):架橋させた樹脂シートを加熱し、熱分解型発泡剤を発泡させ、必要に応じてMD又はTD方向の何れか一方又は双方に延伸する工程
工程(1)において、樹脂シートを成形する方法は、特に限定されないが、例えば、樹脂、熱分解型発泡剤、及びその他必要に応じて配合される添加剤を押出機に供給して溶融混練し、押出機から樹脂組成物をシート状に押出すことによって樹脂シートを成形すればよい。
工程(2)において樹脂シートを架橋する方法としては、樹脂シートに電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法を用いる。電離性放射線は、樹脂シートの片面に対して照射してもよいが、両面に対して照射することが好ましい。電離性放射線の照射量は、得られる発泡シートの架橋度が上記した所望の範囲となるように調整すればよいが、樹脂シートに対する照射線量の合計が1〜10Mradであることが好ましく、1.5〜5Mradであることがより好ましい。また、これら電離性放射線の加速電圧は、特に限定されないが、例えば、400〜800kVであることが好ましい。
工程(3)において、樹脂シートを加熱し熱分解型発泡剤を発泡させるときの加熱温度は、熱分解型発泡剤の発泡温度以上であればよいが、好ましくは200〜300℃、より好ましくは220〜280℃である。
発泡シートは、上記したようにMD又はTD方向の何れか一方又は双方に延伸するとよいが、例えば張力を掛けて僅かに伸ばす程度でもよく、例えば各延伸方向(MD方向,TD方向又はこれらの両方)において延伸倍率が1.5倍未満となるように行ってもよい。延伸倍率を低くすると、MD、TD方向両方の伸び率を高くしつつ、圧縮強度を低くしやすくなる。もちろん、発泡シートは延伸しなくてもよい。
延伸は、樹脂組成物を発泡させた後に行ってもよいし、樹脂組成物を発泡させつつ行ってもよい。なお、ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させて発泡シートを得た後、発泡シートを延伸する場合には、発泡シートを冷却することなく発泡時の溶融状態を維持したまま続けて発泡シートを延伸したほうがよいが、発泡シートを冷却した後、再度、発泡シートを加熱して溶融又は軟化状態とした上で発泡シートを延伸してもよい。
[粘着テープ]
本発明の発泡シートは、粘着テープの基材として用いることが好ましい。本発明の粘着テープは、具体的には、発泡シートと、発泡シートの一方の面又は両面に設けた粘着層とを備える。粘着テープは、粘着層を介して他の部材に接着することが可能になる。粘着テープは、樹脂発泡シートの両面に粘着層を設けたものでもよいし、片面に粘着層を設けたものでもよい。
粘着層は、粘着剤から構成される粘着剤層を少なくとも備えるものであればよく、発泡シートの表面に積層された粘着剤層単体からなるであってもよいし、樹脂発泡シートの表面に貼付された両面粘着シートであってもよいが、粘着剤層単体であることが好ましい。なお、両面粘着シートは、基材と、基材の両面に設けられた粘着剤層とを備えるものである。両面粘着シートは、一方の粘着剤層を発泡シートに接着させるとともに、他方の粘着剤層を他の部材に接着させるために使用する。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限はなく、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を用いることができる。粘着剤層は、公知の方法で発泡シートに積層すればよく、例えば粘着剤を発泡シートに刷毛、スプレー、コーターなどにより直接塗工してもよいし、剥離シート上に積層した粘着剤層を発泡シートに転写してもよい。また、粘着層の上には、さらに離型紙等の剥離シートが貼り合わされてもよい。
粘着層の厚さは、5〜200μmであることが好ましく、より好ましくは7〜150μmであり、更に好ましくは10〜100μmである。粘着層の厚みを小さくすると、粘着テープ全体の厚さも小さくできるので、粘着テープが使用される電子機器などの被着体の小型化及び薄型化が図れる。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[測定方法]
本明細書における各物性の測定方法は、次の通りである。
<見掛け密度>
発泡シートの見掛け密度は、JIS K7222に準拠して測定する。
<架橋度(ゲル分率)>
発泡シートから約50mgの試験片を採取し、試験片の重量A(mg)を精秤する。次に、この試験片を105℃のキシレン30cm3中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の重量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式によりゲル分率(質量%)を算出する。
ゲル分率(質量%)=100×(B/A)
<平均気泡径>
測定用の発泡体サンプルは50mm四方にカットして液体窒素に1分間浸した後、カミソリ刃でMD方向及びZD方向に平行な面に沿って切断した。その後、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製、製品名VHX−900)を用いて200倍の拡大写真を撮り、MD方向における長さ2mm分の切断面に存在する全ての気泡についてMD方向、ZD方向の気泡径を測定した。その操作を5回繰り返し、全てのMD方向の気泡径の平均値をMD方向の平均気泡径とした。
発泡体サンプルをTD方向及びZD方向に平行な面に沿って切断したこと以外は上記と同様にして、200倍の拡大写真を撮り、TD方向における長さ2mm分の切断面に存在する全ての気泡についてTD方向の気泡径を測定し、その操作を5回繰り返した。その後、全てのTD方向の気泡径の平均値をTD方向の平均気泡径とした。
<伸び率及び抗張力>
発泡体シートをJIS K6251 4.1に規定されるダンベル状1号形にカットした。これを試料として用い、JIS K6767に準拠して、−20℃又は23℃でMD及びTD方向の伸び率、及び抗張力を測定した。
<25%圧縮強度>
25%圧縮強度は、JIS K6767に準拠して−20℃又は23℃環境下で測定した。
[段差追従性]
PET基材の一方の面に粘着剤層が積層された、片面粘着テープ(PETテープ)を2枚用意した。各PETテープは、それぞれの厚みが50μm、100μmであり、幅10mm、長さ45mmであった。厚み2mm×幅45mm×長さ120mmのポリカーボネート(PC)板の一方の面に、上記2枚のPETテープを、PC板の幅方向に沿って20mm間隔をあけて並べて貼付した。このとき、PETテープの幅方向を、PC板の幅方向に一致させた。
また、各実施例、比較例の発泡シートの一方の面に、粘着剤100質量部に対して架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン社製)を1質量部加えた粘着剤(商品名「SKダイン1717DT」、綜研化学社製)を塗布して、厚み50μmの粘着剤層を形成して、粘着テープを得た。得られた粘着テープを、幅25mm×長さ100mmにカットして、PC板に並べられて貼付された2枚のPETテープに対して、並べられた方向と粘着テープの長さ方向とが交差するように上から被せて、2kgのローラーで圧着してPC板に貼り付けた。このとき、PETテープの段差部分は付き難いので指で押込み粘着剤層の浮きが無いことを確認した。その後、粘着テープが貼り付けられたPC板を、40℃の恒温槽で48時間養生した。養生後、PC板を恒温槽から取り出して、粘着テープの端部の浮きの有無を目視にて確認して以下の評価基準で評価した。
A:厚み50μm及び100μmのPETテープ両方に対して浮きがなかった。
B:厚み50μmのPETテープに対しては浮きがなかったが、厚み100μmのPETテープに対しては浮きがあった。
C:厚み50μm、100μmのPETテープの両方に対して浮きがあった。
実施例、及び比較例では、以下の成分を使用した。
EVA:商品名「エバフレックスV406」、三井・ダウポリケミカル株式会社製、酢酸ビニル含量20質量%
LDPE:商品名「ノバテックLC525」、日本ポリエチレン株式会社製、高圧法低密度ポリエチレン、密度0.923g/cm3
LLDPE:商品名「ノバテックUF641」 、日本ポリエチレン株式会社製、直鎖状低密度ポリエチレン、密度0.927g/cm3
熱分解型発泡剤:アゾジカルボンアミド
酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
分解温度調整剤:酸化亜鉛
[実施例1]
表1に記載の各成分を押出機に供給して130℃で溶融混練して樹脂組成物を得て、その樹脂組成物を厚み約0.45mmの樹脂シートとして押出した。次に、樹脂シートを、その両面に加速電圧500kVの電子線を、樹脂シートに照射する照射線量の合計が1.5Mradとなるように照射して架橋した後、熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込み、MD,TD方向に張力を掛けてわずかに伸ばしつつ加熱させて発泡させ、発泡シートを得た。
[実施例2]
樹脂組成物の配合を表1に示す通りに変更し、かつ樹脂シートの厚さを0.5mm、電子線の照射線量の合計を2.5Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例3]
樹脂組成物の配合を表1に示す通りに変更し、かつ樹脂シートの厚さを0.75mm、電子線の照射線量の合計を2.0Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例4]
樹脂組成物の配合を表1に示す通りに変更し、かつ樹脂シートの厚さを0.7mm、電子線の照射線量の合計を2.5Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例5]
樹脂組成物の配合を表1に示す通りに変更し、かつ樹脂シートの厚さを0.4mm、電子線の照射線量の合計を2.5Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例1]
樹脂組成物の配合を表1に示す通りに変更し、かつ樹脂シートの厚さを1.0mm、電子線の照射線量の合計を1.9Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例2]
樹脂組成物の配合を表1に示すとおりに変更し、かつ樹脂シートの厚さを0.4mm、電子線の照射線量の合計を1.9Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例3]
樹脂組成物の配合を表1に示すとおりに変更し、かつ樹脂シートの厚さを0.25mm、電子線の照射線量の合計を2.5Mradに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
以上の表1に記載されるように、各実施例では、EVAを25質量部以上含有させ、厚さを0.05〜1.7mmとし、かつMD及びTD方向における伸び率をいずれも250%以上とすることで、段差追従性、及び−20℃での伸び率などの低温物性が良好となった。

Claims (10)

  1. 樹脂成分100質量部に対して、25質量部以上でエチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、厚さが0.05〜1.7mmであり、かつMD及びTD方向における伸び率がいずれも250%以上である、ポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  2. 23℃における圧縮強度が400kPa以下である請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  3. −20℃における圧縮強度が1400kPa以下である請求項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  4. MD方向における抗張力が20MPa以下であり、かつTD方向における抗張力が10MPa以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  5. 架橋体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  6. 架橋度が15〜60質量%である、請求項5に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  7. 見掛け密度が50〜500kg/mである請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  8. TDにおける平均気泡径が40〜550μmであり、かつMDにおける平均気泡径が40〜500μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  9. 樹脂成分100質量部に対して75質量部以下で低密度ポリエチレン樹脂をさらに含む請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載されたポリオレフィン系樹脂発泡シートと、前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも一方の面に設けた粘着層とを備える粘着テープ。
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