JP4038505B2 - 流体制御用電磁弁 - Google Patents
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Description
このスロットルバルブは、内部減速ギヤを介して電動モータにより駆動されるが、その構造は複雑で部品点数も多く、製品も大型になってしまう。
また、内部減速ギヤを介してのバタフライ弁の作動であるため、エンジンの回転数や負荷変動に対して所定の空気量に制御する応答時間にも限界があった。以前は、このスロットルバルブは、中型以上の自動車にだけ採用されていたが、最近は排気量の小さい軽自動車及び2輪等へ装着も検討されており、製品の小型化及び高応答性の要望がより強くなっている。
このISC−Vは、電磁吸引力によりバルブを直動させる電磁弁タイプの流量制御弁であり、アイドル回転を維持するために必要な供給空気量を得るためのバルブリフト量は、電磁弁へ励磁する電流値により制御されている(例えば、特許文献1参照)。
通常、流量増加を行うには、バルブのリフト量を増加、あるいはバルブのシート部の径を増加させてバルブでの開口面積を増加させる必要があるが、やむを得ず、前記配管の圧力損失の問題から、これらを増加させなければならず、その結果バルブも大型化させる必要があり、装置が大型化してしまうという問題点があった。
また、ソレノイド部及び弁部は、簡単な構成で配管の内部に位置決め、固定される。
図1はこの発明の実施の形態1の流体制御用電磁弁(以下、電磁弁と略称する)を示す断面図、図2は図1のII−II線に沿った矢視断面図である。
この電磁弁は、磁吸引力を発生させるソレノイド部1と、この電磁吸引力により駆動される弁部2とを備えている。このソレノイド部1及び弁部2は吸気管の機能を有するボディ3に内包されている。
ボビン22は、ターミナル23を有するコネクタ24とともに樹脂により一体化されている。
ベローズ12の容積室、並びにコア4及びプランジャ7の内部は、バルブ10の導通孔13及びパイプ9の連通孔11により、エンジンの負圧側とそれぞれ導通しており、プランジャ7の上流側端面と下流側端面とはほぼ同じ圧力となり、またバルブ10の上流側表面と下流側表面とはほぼ同じ圧力となり、圧力差によるプランジャ7及びバルブ10の作動が防止される。
このとき、下流側ボディ部3bの内壁面に形成されたシート部18にバルブ10が当接している。引き続き、調整ネジ19を回転させて、調整ネジ19をコア4に対して進退させ、調整ネジ19とパイプ9との間に設けられたスプリング20の弾性力を調整することで、バルブ10がシート部18に対して所定のリフト量が得られるように設定される。
ソレノイドコイル5に通電される前までは、バルブ10は、スプリング20及びベローズ12の合力により、シート部18に当接している。
図示しない電子制御ユニットを通じてソレノイドコイル5に通電されると、コア4、ヨーク6及びプランジャ7により構成された磁気回路に磁力線が流れ、コア4にはプランジャ7を反シート部18に吸引する電流値に比例した力が発生する。このため、プランジャ7は、コア4に磁気吸引され、バルブ10は、磁気吸引力と、スプリング20及びベローズ12の合力による反力との釣り合い位置までリフトし、プランジャ7と一体のパイプ9及びバルブ10は軸線方向に移動し、この結果バルブ10はシート部18から離間する。
一方、シリンダ(図示せず)作動によるエンジン(図示せず)側からの負圧吸引によって、吸気管内部には圧力差が発生し、吸気管内の空気は、上流側ボディ部3a、ヨーク6の外側、プレート15の通過孔16及びベローズ12の外側、流出口28を通ってエンジン側に流れる。
また、ソレノイド部1は、ソレノイド部1を管路の内部に配置し、かつ流れと同軸方向に配置したことにより、バルブ10前後での管路曲りが廃止され管路での圧力損失が低減される。このため管路曲りがある場合に比べて、流量増加が実現できるとともにバルブ10への不安定流体力の作用は低減される。
しかも、ソレノイド部1は、吸気管の中心軸線と同軸上に設けられているので、バルブ10には周方向において均等な流体力が作用し、バルブ10の作動が安定化する。
また、ソレノイド部1を管路内に設置したことにより、電磁弁全体が吸気管の一部に内挿される構造であるため、大幅な小型化を実現することが可能となり、他機種エンジンへの搭載などレイアウトが異なる場合にも比較的容易に装着が可能となる。
図3はこの発明の実施の形態2の電磁弁を示す断面図である。
この実施の形態では、ヨーク6の上流側の面には、空気をボディ3の内壁面側に案内するガイド部30が固定されている。
他の構成は実施の形態1と同様である。
図4はこの発明の実施の形態3の電磁弁を示す断面図、図5は図4のV−V線に沿った矢視断面図である。
この実施の形態では、ヨーク6の上流側の面に、空気をボディ3の内壁面側に案内するガイド部31を有するとともにシート部18の開口面積よりも総開口面積が十分に大きな複数の通過孔16を有するプレート32が固定されている。このプレート32の外周縁部は、ガスケット17を介して上流側ボディ部3aと下流側ボディ部3bとにより挟持される。
他の構成は実施の形態1と同様である。
また、上記各実施の形態では、空気の流れ方向がソレノイド部1側からバルブ10側へ流れるように取り付けた場合について説明したが、これとは逆に、空気流れ方向がバルブ10側からソレノイド部1側へと流れるように取り付けてもよい。
但し、前者の場合にはソレノイドコイル5が断線したときスプリング20及びベローズ12の弾性力とともに流体力によりバルブ10は確実に閉弁する利点を有しており、後者の場合にはエンジンの不完全燃焼物質等が導通孔13を通じてベローズ12の内部へ流入するのを防止することができる利点を有しており、何れを選択するかは使用条件に応じて決定される。
Claims (8)
- 流体が流れる配管内部に配置される、電磁吸引力を発生させるソレノイド部と、
このソレノイド部に対して移動可能に設けられた前記電磁吸引力により前記配管の内壁面に形成されたシート部に接離するバルブを有する弁部とを備え、
前記ソレノイド部及び前記弁部は、板厚方向に貫通し前記流体が通過する通過孔を有するプレートを介して前記配管に支持される流体制御用電磁弁。 - 前記ソレノイド部及び前記弁部は、前記配管の中心軸線上に配置されている請求項1に記載の流体制御用電磁弁。
- 前記ソレノイド部は、コアと、このコアの外側に設けられたソレノイドコイルと、このソレノイドコイルの覆った有底筒状のヨークとを有し、
前記弁部は、前記コアに対して摺動可能で前記バルブと一体のプランジャを有しており、
前記ヨークの開口端部を前記コアの外周縁部にかしめることで、ヨークとコアとが一体化されている請求項1または2に記載の流体制御用電磁弁。 - 前記ヨークの上流側の面には、前記流体を前記配管の内壁面側に案内するガイド部が固定されている請求項1ないし3の何れか1項に記載の流体制御用電磁弁。
- 前記ヨークの上流側の面には、前記流体を前記配管の内壁面側に案内するガイド部を有する前記プレートが固定されている請求項3に記載の流体制御用電磁弁。
- 前記配管は、前記流体である空気をエンジンに導く吸気管である請求項1ないし5の何れか1項に記載の流体制御用電磁弁。
- 前記エンジン一基に対して複数台備えられている請求項6に記載の流体制御用電磁弁。
- 前記エンジンの各気筒に対して1台ずつ配置されている請求項6に記載の流体制御用電磁弁。
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