JP4037592B2 - 補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シートおよび補強フレキシブルプリント基板の製造方法 - Google Patents

補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シートおよび補強フレキシブルプリント基板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板の中でも特にフレキシブルプリント基板の補強に関し、特に補強板との接着においての作業能率の改善と耐熱性の向上を図る粘接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブルプリント基板は、ポリイミド等の合成樹脂からなるフィルムの少なくとも片面に導体パターンを形成することにより構成されており、可撓性を有するため種々の電子機器や光学機器に幅広く用いられている。
【0003】
フレキシブルプリント基板はその端部において電子機器等に接合される。従って、フレキシブルプリント基板の接合部分である端部は、十分な強度を有するように補強されている必要がある。
【0004】
このようなフレキシブルプリント基板と補強板との接着方法としては、アクリル樹脂系の感圧接着剤を用いて貼り合わせる方法や、エポキシ樹脂系の接着シートを補強板とフレキシブルプリント基板の間に積層して熱プレスで接着する方法などが主に行われている。
【0005】
しかし、これらの方法には以下のような問題点がある。 即ち、アクリル樹脂系の感圧接着剤を用いて貼り合わせる方法は、簡便であるが接着力が弱く、接着剤層に高温の熱が加わると膨れや剥れが生じ易いものである。また、エポキシ樹脂系の接着シートを補強板とフレキシブルプリント基板の間に積層して熱プレスで接着する方法は、接着力は強固であるが熱プレスを必要とするので、作業能率が悪く、省力化合理化が難しく、大量生産が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本願発明の課題とするところは、常温で粘着性を有し、フレキシブルプリント基板と補強板を接着する際の貼り合わせ作業が非常に簡便となり、簡易に貼り直すことも可能で作業性に優れると共に、耐熱性にも優れた接着を可能とする熱硬化性粘接着シートを提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シートは、基材上に、少なくとも熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂と、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーとN−メチロールアクリルアミドとの共重合体とを含有し、常温で粘着性を有して被着体に貼着でき、加熱することにより硬化反応を生じて接着強度が増す熱硬化性粘接着剤層、剥離可能な支持体を順次設けてなることを特徴とするものである。また、本発明の補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シートは、基材上に、少なくとも熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂と、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーとN−メチロールアクリルアミドとの共重合体とを含有し、常温で粘着性を有して被着体に貼着でき、加熱することにより硬化反応を生じて接着強度が増す熱硬化性粘接着剤層を設けてなり、前記基材が前記熱硬化性粘接着剤層から剥離可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シートは、熱硬化性粘接着剤層を構成する熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂と前記共重合体との配合割合が、前記共重合体100重量部に対して、熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂が10〜80重量部であることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の補強フレキシブルプリント基板の製造方法は、請求項1記載の熱硬化性粘接着シートの剥離可能な支持体を剥離し、熱硬化性粘接着剤層をフレキシブルプリント基板に貼り合わせた後、80〜150℃で30〜400分間加熱して熱硬化性粘接着剤層を熱硬化させることを特徴とするものである。また、本発明の補強フレキシブルプリント基板の製造方法は、下記(a)〜(c)の順の工程を行った後、80〜150℃で30〜400分間加熱して熱硬化性粘接着剤層を熱硬化させることを特徴とするものである
(a)請求項記載の熱硬化性粘接着シートの熱硬化性粘接着剤層の一方の面を、補強板に貼り合わせる工程
(b)請求項記載の熱硬化性粘接着シートから基材を剥離する工程
(c)請求項記載の熱硬化性粘接着シートの熱硬化性粘接着剤層の他方の面を、フレキシブルプリント基板に貼り合わせる工程
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の熱硬化性粘接着シート1について、図1を用いて説明する。
【0014】
本発明の熱硬化性粘接着シート1は、基材3上に熱硬化性粘接着剤層2を設け、必要に応じて支持体4を熱硬化性粘接着剤層2上に剥離可能に設けたものであり、当該熱硬化性粘接着剤層2が、常温で粘着性を有して被着体に貼着でき、加熱することにより硬化反応を生じて接着強度が増す性質を有するものである。
【0015】
従って本発明の熱硬化性粘接着シート1は、支持体4を剥離した熱硬化性粘接着剤層2をフレキシブルプリント基板に貼着し、基材3が補強板としての機能を有しつつ熱硬化性粘接着剤層2との接着性が高い場合にはそのまま、基材3が熱硬化性粘接着剤層2から剥離可能な場合には基材3を剥離して補強板を貼り合わせた後に、加熱することによりフレキシブルプリント基板と補強板又は基材3とを強固に接着させることができるものである。
【0016】
このような熱硬化性粘接着剤層2は、少なくとも熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂とアクリル系共重合体とを含有するものである。
【0017】
ここで熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂としては、メタキシレンとフェノールとホルムアルデヒドとを反応させるか、あるいはキシレン樹脂とフェノールとを反応させて得られる、直線構造のレゾール型若しくは三次元構造のノボラック型でフェノール変性されたキシレン樹脂が挙げられる。また、熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂には、硬化剤としてアルデヒドやヘキサメチレンテトラミン等のフェノール樹脂用硬化剤として一般に知られている硬化剤を併用することも効果的である。
【0018】
このように熱硬化性粘接着剤層2として、熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂を用いることにより、熱硬化性粘接着剤層2に熱硬化性を付与し、フレキシブルプリント基板と補強板等とを強固に接着することができるようになる。ここで熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂は、熱硬化性フェノール樹脂に比べて極性基が少ないため、後述するアクリル系共重合体との相溶性に極めて優れつつ、電気絶縁性、耐水性、耐薬品性等についても優れたものとなる。
【0019】
本発明におけるアクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと重合性官能基含有モノマーとの共重合体であり、熱硬化性粘接着剤層2としての初期粘着力(タック)が得られるものである必要がある。
【0020】
このような(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられ、これらのものを1種又は2種以上を混合して用いることができる。
【0021】
重合性官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシ基含有モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル等の三級アミノ基含有モノマー、(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド等のN−置換アミド基含有モノマー、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマー等が挙げられ、特に本発明の熱硬化性粘接着剤層の加熱硬化性を向上させる上ではヒドロキシル含有モノマーであるN−メチロールアクリルアミドを採用することが望ましい。
【0022】
これらアクリル系共重合体を構成するこれら(メタ)アクリル酸エステルモノマーと重合性官能基含有モノマーとの重合割合は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部に対して、重合性官能基含有モノマーが1〜25重量部、好ましくは5〜15重量部であることが望ましい。
【0023】
このアクリル系共重合体は、重量平均分子量が20万〜300万であり、30万〜200万が好ましい。重量平均分子量を20万以上とすることにより凝集力の低下を防止し、300万以下とすることにより十分な初期粘着力を得ることができるようになる。
【0024】
なお、このアクリル系共重合体には、アクリル系共重合体の特性を損なわない範囲内で、他の単量体を共重合してもよい。
【0025】
ここで、共重合することができる他の単量体としては、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、及びN−メチルアクリルアミド等を挙げることができる。この単量体の重合割合は(メタ)アクリル酸エステルモノマーと重合性官能基含有モノマーとの合計100重量部に対して、通常0〜30重量部、好ましくは0〜15重量部である。
【0026】
熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂とアクリル系共重合体との配合割合は、アクリル系共重合体100重量部に対して、熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂が10〜80重量部、好ましくは20〜50重量部である。10重量部以上とすることにより熱硬化性を阻害せずに硬化後の物性が十分なものとなり、80重量部以下とすることにより常温での粘着力が発現し初期粘着性が得られるようになる。
【0027】
本発明の熱硬化性粘接着剤層2が、常温で粘着力を有するのは、アクリル系共重合体が粘着剤としての働きをしているためであり、加熱することにより接着強度を増加するのは、熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂の自己架橋によって硬化反応を生じていることが主たる要因と考えられる。ここで、共重合される重合性官能基含有モノマーとしてヒドロキシル基含有モノマーを用いたアクリル系共重合体を用いることにより、アクリル系共重合体とフェノール変性キシレン樹脂との間及びアクリル系共重合体同士においても架橋反応を生じ易くし、加熱したときの架橋硬化性及び接着強度をより向上させることができるようになる。このようなヒドロキシル基含有モノマーの中で特に望ましいものとしてはN−メチロールアクリルアミドを挙げることができる。尚、本発明の熱硬化性粘接着剤層2の好適な熱硬化条件としては80〜150℃で30〜400分間程度の範囲を適宜採用できる。
【0028】
以上のような熱硬化性粘接着剤層2には、熱硬化前の粘着性塗膜の際に適度な凝集力を持たせるために、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド化合物等の各種架橋剤を併用することが好適であり、これらはアクリル系共重合体に有する重合性官能基により適宜選択される。
【0029】
本発明の基材3は、熱硬化性粘接着剤層2を形成する際の基材としての役割を担うほか、耐熱性を有する場合にはフレキシブルプリント基板の補強板としての役割を担うものであり、支持体4は、常温で粘着性を有する熱硬化性粘接着剤層2を保護する役割を担うものである。
【0030】
このような基材3としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、アモルファスポリオレフィン、ポリアリレート、ポリパラフェニルテレフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン等の耐熱性フィルム、紙、不織布、金属箔等の耐熱性基材を好適に用いることができ、熱硬化性粘接着剤層2との接着性を向上させる為に下引き処理を施したものを用いることも好適である。
【0031】
一方、熱硬化性粘接着剤層2上に剥離可能に設けられている支持体4や、熱硬化性粘接着剤層2から剥離可能に設けられる基材3として用いられるものとしては、上記耐熱性フィルムや耐熱性基材に限られない種々の合成樹脂フィルムや紙基材等の表面にシリコーン系離型剤等の離型処理を施したものが使用できる。
【0032】
ここで、熱硬化性粘接着剤層2の両面に剥離可能な基材3や支持体4を適用する場合には、その離型性が同等のものであってもよいが、好ましくは離型性に差を持たせたものを適用することにより、熱硬化性粘接着剤層2から支持体4等を先に剥離する際の剥離作業性を向上させることができる。
【0033】
熱硬化性粘接着シート1の作製方法の一例としては、例えば、熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂とアクリル系共重合体とを混合し、必要に応じて架橋剤、増粘剤、揺変剤、充填材等の添加剤を配合した組成物を、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル等の溶媒に溶解して、基材3(離型処理が施されている場合には離型処理面)上に従来公知のコーティング方法により塗布し、60〜80℃の温度範囲において1〜10分間加熱して溶媒を蒸発させて熱硬化性粘接着性剤層2を形成した後、支持体4の離型処理が施されている面に当該熱硬化性粘接着剤層2を貼り合わせることにより作製することができる。
【0034】
増粘剤としては、例えばアクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム等のエラストマーが挙げられ、揺変剤としては、例えばシリカ、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドン等が挙げられ、充填材としては、例えば炭酸カルシウム、クレー、タルク等の無機充填材が挙げられる。
【0035】
熱硬化性粘接着剤層2、基材3、支持体4の厚みに関しては、特に限定されるものではないが、基材3や支持体4の厚みとしては、4〜250μm、好ましくは25〜200μmであり、熱硬化性粘接着剤層2の厚みとしては、5〜100μm、好ましくは10〜60μmである。
【0036】
熱硬化性粘接着シート1の使用方法の一例としては、例えば、支持体4を熱硬化性粘接着剤層2から剥離して熱硬化性粘接着剤層2を露出させて、当該熱硬化性粘接着剤層2を補強板に貼り合わせた後、基材3を剥離して熱硬化性粘接着剤層2を露出させて、当該熱硬化性粘接着剤層2をフレキシブルプリント基板に貼り合わせることにより、フレキシブルプリント基板と補強板とを熱硬化性粘接着剤層2を介して貼り合わせる。これらを貼り合わせる際には、常温から80℃の温度範囲で適宜調節することができ、エポキシ樹脂系の接着シートを用いる場合のように熱プレスを必要としないため、非常に作業能率を向上させることができる。
【0037】
次いで、フレキシブルプリント基板と補強板とを熱硬化性粘接着剤層2で貼り合わせたものを80〜150℃の循環熱風式オーブン等の環境下で30〜400分間保持することで熱硬化性粘接着剤層2を熱硬化させて接着強度を向上させる。このようにして熱硬化性粘接着剤層2の接着強度を向上させることができるため、アクリル樹脂系の感圧接着剤を用いて貼り合わせる場合のように、接着剤層に高温の熱が加わっても膨れや剥れが生じるようなことがなく、また、エポキシ樹脂系の接着シートを用いた場合のように熱プレスを必要としないため、省力化合理化が容易で、大量生産に対応することができるようになる。
【0038】
ここでいうフレキシブルプリント基板とは、ポリイミドフィルム等のベースフィルムに銅箔を接着したり、銅の化学又は電気めっき、あるいは導電ペイント、抵抗ペイント、誘電ペイント、磁気ペイントなどの印刷により回路パターンを形成した可撓性を有する配線基板である。また、ここでいう補強板としては、前記した耐熱性フィルムや耐熱性基材を用いることができる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。尚、「部」「%」は特記しない限り、重量基準である。
【0040】
1.アクリル系共重合体の合成
[合成例1]
攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、アクリル酸2−エチルへキシルモノマー90.0g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルモノマー6.0g、アクリル酸モノマー4.0g、酢酸ブチル30.0g、トルエン30.0g、イソプロピルアルコール12.0g、α、α’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.13gを入れ窒素を通じて攪拌しながら75℃に加熱した。その後さらに8時間反応溶液を75℃に保ちつつ攪拌しながら反応を完結させ、アクリル系共重合体を合成した。この反応溶液に酢酸ブチル45.0g、トルエン45.0gを加えて固形分40%のアクリル系共重合体溶液Aを調整した。
【0041】
[合成例2]
攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、N−メチロールアクリルアミドモノマー3.0g、アクリル酸n−ブチルエステルモノマー84.0g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルエステルモノマー5.0g、アクリル酸モノマー3.0g、アクリル酸エチルエステルモノマー5.0g、酢酸エチル36.0g、トルエン12.0g、イソプロピルアルコール12.0g、α、α’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.10gを入れ窒素を通じて攪拌しながら75℃に加熱した。その後さらに8時間反応溶液を75℃に保ちつつ攪拌しながら反応を完結させ、アクリル系共重合体を合成した。この反応溶液に酢酸エチル45.0g、イソプロピルアルコール45.0gを加えて固形分40%のアクリル系共重合体溶液Bを調整した。
【0042】
2.熱硬化性粘接着シートの作製
[実施例1]
厚み175μmのポリイミドフィルム3(カプトンH:東レデュポン社)の一方の表面に、以下の組成の熱硬化性粘接着剤層用塗布液を塗布し、80℃5分間乾燥することにより乾燥塗膜厚40μmの熱硬化性粘接着剤層2を形成して、更に当該熱硬化性粘接着剤層2上に厚み38μmのセパレートフィルム4(エステルフィルムE7006、東洋紡績社)の離型処理面を貼り合わせて、図1の熱硬化性粘接着シート1を作製した。
<熱硬化性粘接着剤層用塗布液>
・アクリル系共重合体溶液A 105.0部
・フェノール変性キシレン樹脂 18.0部
(ニカノールHP120:三菱瓦斯化学社)
・酢酸エチル 38.3部
・トルエン 38.3部
・エポキシ系化合物 0.4部
(エピコート828:油化シェルエポキシ社)
【0043】
[実施例2]
厚み38μmのセパレートフィルム3(エステルフィルムE7006、東洋紡績社)の離型処理面に、以下の組成の熱硬化性粘接着剤層用塗布液を塗布し、80℃5分間乾燥することにより乾燥塗膜厚40μmの熱硬化性粘接着剤層2を形成して、更に当該熱硬化性粘接着剤層2上に厚み38μmのセパレートフィルム4(エステルフィルムE7006、東洋紡績社)の離型処理面を貼り合わせて、図1の熱硬化性粘接着シート1を作製した。
<熱硬化性粘接着剤層用塗布液>
・アクリル系共重合体溶液B 105.0部
・フェノール変性キシレン樹脂 18.0部
(ニカノールHP120:三菱瓦斯化学社)
・酢酸エチル 38.3部
・トルエン 38.3部
・エポキシ系化合物 0.4部
(エピコート828:油化シェルエポキシ社)
【0044】
3.熱硬化性粘接着シートの評価
実施例1で得られた熱硬化性粘接着シート1からセパレートフィルム4を剥離して熱硬化性粘接着剤層2を露出させ、当該熱硬化性粘接着層2を介して支持体となっているポリイミドフィルム3を、補強板として厚み38μmのポリイミドフィルム(カプトンH:東レデュポン社)に常温(約20℃)で貼着した。
【0045】
同様に、実施例2で得られた熱硬化性粘接着シート1からセパレートフィルム4を剥離して熱硬化性粘接着剤層2を露出させ、当該熱硬化性粘接着剤層2を厚み38μmのポリイミドフィルム(カプトンH:東レデュポン社)に常温で貼着し、次いで熱硬化性粘接着剤層2からもう一方のセパレートフィルム3を剥離して熱硬化性粘接着剤層2を露出させ、当該熱硬化性粘接着剤層2を介して補強板となる厚み175μmのポリイミドフィルム(カプトンH:東レデュポン社)を常温で貼着した。
【0046】
このように実施例1及び2の熱硬化性粘接着シート1を使用して、熱硬化性粘接着剤層2を介して貼り合わされた厚み38μmと175μmのポリイミドフィルムを、120℃の循環熱風式オーブンの中に60分間保持して、熱硬化性粘接着剤層2を加熱硬化させて、強固に接着した。
【0047】
以上のようにして得られた熱硬化性粘接着剤層2を介して強固に接着させたポリイミドフィルムについて、コンベア式耐熱試験機で260℃に設定した雰囲気下に30秒間通過させて耐熱性を評価したが、実施例1及び2で得られた熱硬化性粘接着剤層2には膨れや剥れが生じる等の問題が全く発生しなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の熱硬化性粘接着シートによれば、支持体上に、少なくとも熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂とアクリル系共重合体とを含有し、常温で粘着性を有して被着体に貼着でき、加熱することにより硬化反応を生じて接着強度が増す熱硬化性粘接着剤層を設けたものとすることにより、常温で粘着性を有し、フレキシブルプリント基板と補強板を接着する際の貼り合わせ作業が非常に簡便となり、簡易に貼り直すことも可能で作業性に優れると共に、耐熱性にも優れた接着を可能とする熱硬化性粘接着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱硬化性粘接着シートの一実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1・・・熱硬化性粘接着シート
2・・・熱硬化性粘接着剤層
3・・・基材
4・・・支持体

Claims (5)

  1. 基材上に、少なくとも熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂と、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーとN−メチロールアクリルアミドとの共重合体とを含有し、常温で粘着性を有して被着体に貼着でき、加熱することにより硬化反応を生じて接着強度が増す熱硬化性粘接着剤層、剥離可能な支持体を順次設けてなることを特徴とする補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シート。
  2. 基材上に、少なくとも熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂と、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーとN−メチロールアクリルアミドとの共重合体とを含有し、常温で粘着性を有して被着体に貼着でき、加熱することにより硬化反応を生じて接着強度が増す熱硬化性粘接着剤層を設けてなり、前記基材が前記熱硬化性粘接着剤層から剥離可能に設けられていることを特徴とする補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シート。
  3. 前記熱硬化性粘接着剤層を構成する前記熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂と前記共重合体との配合割合が、前記共重合体100重量部に対して、前記熱硬化性フェノール変性キシレン樹脂が10〜80重量部であることを特徴とする請求項記載の補強フレキシブルプリント基板製造用熱硬化性粘接着シート。
  4. 請求項1記載の熱硬化性粘接着シートの剥離可能な支持体を剥離し、熱硬化性粘接着剤層をフレキシブルプリント基板に貼り合わせた後、80〜150℃で30〜400分間加熱して熱硬化性粘接着剤層を熱硬化させることを特徴とする補強フレキシブルプリント基板の製造方法。
  5. 下記(a)〜(c)の順の工程を行った後、80〜150℃で30〜400分間加熱して熱硬化性粘接着剤層を熱硬化させることを特徴とする補強フレキシブルプリント基板の製造方法。
    (a)請求項記載の熱硬化性粘接着シートの熱硬化性粘接着剤層の一方の面を、補強板に貼り合わせる工程
    (b)請求項記載の熱硬化性粘接着シートから基材を剥離する工程
    (c)請求項記載の熱硬化性粘接着シートの熱硬化性粘接着剤層の他方の面を、フレキシブルプリント基板に貼り合わせる工程
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