JP4037172B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、離型剤塗布部材を被塗布部材に接触させることによって離型剤を塗布する塗布装置、特に、回転している円筒状の部材である被塗布部材に、離型剤を安定に供給することができる定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
記録用紙上に形成されたトナー像を定着させ画像形成物を得る複写機、およびプリンタなどの画像形成装置には、定着装置が備えられている。また、特開平8−137317号公報(公開日:1996年5月31日)、特開2000−29344号公報(公開日:2000年1月28日)、特開2001−265151号公報(公開日:2001年9月28日)などに開示の定着装置では、定着ローラの表面にトナーが付着することにより発生するオフセットトナーおよび記録部材の巻きつきを防止して、安定した画像形成を行うために、離型剤としてのシリコーンオイルなどのオイルを、定着ローラおよび加圧ローラに塗布している。
【0003】
定着ローラおよび加圧ローラに対してオイルを塗布する定着装置について、図8を用いて説明する。図8に示すように、定着装置140は、定着ローラ101および加圧ローラ102を備えている。定着ローラ101の周囲には、上剥離爪111、上クリーニングローラ109、定着ローラ温度検出器105、およびオイル塗布ローラ107が設けられている。加圧ローラ102の周囲には、下剥離爪112、下クリーニングローラ110、および加圧ローラ温度検出器106が設けられている。また、定着ローラ101には定着ローラ加熱ヒータ103が、加圧ローラ102には加圧ローラ加熱ヒータ104が設けられている。
【0004】
次に、定着装置におけるオイル(離型剤)を塗布する機構について、図8を用いて説明する。定着装置140の下部には、オイルタンク120が備えられている。そのオイルタンク120には、塗布するオイルが常時蓄えられている。また、オイルタンク120内には、オイル残量を検知するオイル残量検知センサー127が設置されている。オイル残量検知センサー127は、オイル不足時には、本体装置の操作パネルなどに、オイル補給を促す警告を出す。オイルを補給するときは、オイル供給口134からオイルを注入する。
【0005】
オイルタンク120に蓄えられているオイルは、オイルポンプ121によって、オイル管126を経由して、オイル滴下部122に送られる。
【0006】
オイル滴下部122は、管状(パイプ状)構造となっており、その管の上面には、複数個の孔が開いている。オイル滴下部122は、その複数個の孔からオイルを噴出させてオイルを下に滴下して、オイル滴下部122の下にあるオイル塗布部材123にオイルを供給する。
【0007】
オイル塗布部材123にオイルが滴下されると、オイル塗布部材123は、オイルを吸収する。オイル塗布部材123は、オイル塗布部材123内をオイルが均一に広がるような材料、例えば、フェルトなどで作られている。また、オイル塗布部材123は、オイル塗布ローラ107に接触して、オイル塗布ローラ107にオイルを塗布する。オイル塗布ローラ107は、オイル塗布部材123と定着ローラ101との中間に位置するローラ(中間塗布ローラ)である。さらに、オイル塗布ローラ107に塗布されたオイルは、塗布ブレード124によって、オイル塗布ローラ107上で均一化される。次に、オイルが均一に塗布されたオイル塗布ローラ107は、定着ローラ101にオイルを塗布する。さらに、オイルが塗布された定着ローラ101は、加圧ローラ102にオイルを塗布する。
【0008】
また、上記オイルの塗布で使用されずに余ったオイルは、オイル塗布部材123の下部に設置されたオイルパン125によって回収される。さらに、オイルパン125に回収されたオイルは、オイルパン125に接続された回収管128により、オイルタンク120に戻る。
【0009】
次に、図9を用いて、オイル塗布部材123からオイル塗布ローラ107へのオイル塗布について詳しく説明する。オイル滴下部122は、オイル133を滴下して、オイル塗布部材123にオイル133を供給する。オイル塗布部材123はフェルトなどで作られているため、オイル塗布部材123にオイル133が供給されると、そのオイル133は、オイル塗布部材123に吸収されてオイル塗布部材123に均一に分布する。また、均一に分布したオイル133をもつオイル塗布部材123は、オイル塗布ローラ107に接触することによって、オイル塗布部材123内のオイル133を、オイル塗布ローラ107に塗布する。
【0010】
また、図9に示すように、オイル133を支持部材131に滴下し、オイル塗布部材123がオイル塗布ローラ107に接触する位置と比べて高い位置または同じ高さの位置から、オイル塗布部材123を介して、オイル塗布ローラに107にオイルを供給する。そのような位置関係にすることによって、オイル133は、オイル133の滴下位置から、オイル塗布部材123とオイル塗布ローラ107との接触位置に運搬される。図9の矢印Bに示すように、オイル133は、オイル133の滴下位置から支持部材131の表面を流れ、オイル塗布部材123内部に吸収され、オイル塗布部材123内部を通過して下に移動する。また、矢印B’に示すように、オイル133は、オイル塗布部材123とオイル塗布ローラ107とが接触する位置に移動して、オイル塗布部材123から染み出て、オイル塗布ローラ107に塗布される。なお、オイルの塗布で使用されなかった余剰オイル133’は、落下して、オイルパン125に回収される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の定着装置におけるオイルを塗布する装置では、図10に示すように、画像形成装置の使用にともない、オイル塗布部材123の表面、特に、オイル塗布部材123とオイル塗布ローラ107との接触位置に、トナーおよびゴミが付着する。そのトナーおよびゴミは、オイル塗布ローラ107に付着したトナーおよびゴミが蓄積した物である。また、オイル塗布ローラ107に付着したトナーおよびゴミは、定着ローラ101および加圧ローラ102に残留するトナーおよびゴミなどが付着した物である。
【0012】
オイル塗布部材123とオイル塗布ローラ107との接触位置にトナーおよびゴミが付着すると、それら付着したトナーおよびゴミによって、オイル塗布部材123から染み出すオイル(矢印B’に示すオイル)が減少する。図10に示すように、接触位置にトナーおよびゴミが付着すると、矢印B’で示すオイル133の移動およびオイル塗布部材123からのオイルの染み出しが、付着したトナーおよびゴミによって妨害される。
【0013】
上記のように、接触位置でのトナーおよびゴミの付着により、オイル133の染み出す量が減少すると、一定の量のオイル133を滴下していても、余剰オイル133’が増加するだけで、オイル塗布ローラ107へのオイルの塗布量が減少するという問題点がある。さらに、オイル塗布ローラ107へのオイルの塗布量が減少すると、定着ローラ101および加圧ローラ102へのオイルの塗布量が不足して、定着ローラ102へのトナーオフセットおよび記録部材の定着ローラ102などへの巻きつきによる搬送ジャムが発生するという問題点がある。
【0014】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、画像形成装置の使用にともない、オイルなどの離型剤を塗布する離型剤塗布部材と離型剤塗布部材から離型剤が塗布されるローラとの接触位置に、トナーおよびゴミが付着しても、ローラに塗布する離型剤の量が低下するのを抑制して、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止することが可能な定着装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の定着装置は、上記課題を解決するために、離型剤が塗布される定着ローラと、定着ローラを離型剤の被塗布部材として、回転している定着ローラに接触して離型剤を塗布する離型剤塗布部材と、離型剤塗布部材が定着ローラに塗布するための離型剤を滴下する離型剤滴下部とを備えた定着装置において、離型剤滴下部から滴下された離型剤を受けて、その受けた離型剤のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、定着ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く案内部材が設けられていることを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、離型剤を滴下する離型剤滴下部、例えば、筒状(管状)体に孔が設けられている離型剤滴下部は、離型剤を案内部材の上に滴下する。なお、ここで言う離型剤としては、例えば、シリコーンオイルなどのオイル、離型作用のある液体、離型作用のある液状の物質などが挙げられる。
【0017】
また、上記構成によれば、離型剤滴下部から案内部材に滴下された離型剤が案内部材の表面に沿って移動するとき、定着ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に離型剤を導くように、案内部材は設けられている。
【0018】
案内部材の表面に沿って移動すると上記接触位置に離型剤を導くような案内部材の設置としては、例えば、上記接触位置と比べて高い位置で離型剤滴下部からの離型剤を受けて、さらに、離型剤を受ける場所から上記接触位置に近い場所にかけて、案内部材を設置することが挙げられる。このように設置することよって、滴下された位置から案内部材の面に沿って上から下に離型剤が移動して、上記接触位置に離型剤を導くことができる。つまり、接触位置で離型剤を塗布するとき、従来のように、離型剤塗布部材から染み出す離型剤だけでなく、案内部材で特に案内部材の表面で移動する離型剤も、定着ローラに塗布することができる。
【0019】
また、上記構成によれば、案内部材は、受けた離型剤のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、定着ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く。なお、ここで言う「受けた離型剤のうちの所定量」とは、例えば、離型剤を上記接触位置に送り、定着ローラに一定量の離型剤が塗布されて、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止するために必要な離型剤の量のことである。
【0020】
その結果、画像形成装置の使用にともない、オイルなどの離型剤を塗布する離型剤塗布部材と離型剤塗布部材から離型剤が塗布されるローラ(定着ローラ)との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、ローラに塗布する離型剤の量が低下するのを抑制でき、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止することが可能な定着装置を提供することができる。
【0021】
また、本発明の定着装置は、上記課題を解決するために、離型剤が塗布される定着ローラと、回転している定着ローラに離型剤を塗布する中間塗布ローラと、中間塗布ローラを離型剤の被塗布部材として、回転している中間塗布ローラに接触して中間塗布ローラが定着ローラに塗布するための離型剤を塗布する離型剤塗布部材と、離型剤塗布部材が中間塗布ローラに塗布するための離型剤を滴下する離型剤滴下部とを備えた定着装置において、離型剤滴下部から滴下された離型剤を受けて、その受けた離型剤のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、中間塗布ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く案内部材が設けられていることを特徴としている。
【0022】
上記構成によれば、離型剤を案内部材に滴下すると、案内部材の表面に沿って離型剤は移動する。また、上記構成によれば、離型剤滴下部から滴下された離型剤を受けて、その受けた離型剤のうち、表面に沿って移動する離型剤を、中間塗布ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導くように、案内部材は設けられている。このように案内部材を設置することによって、接触位置で離型剤を塗布するとき、従来のように、離型剤塗布部材から染み出す離型剤だけでなく、案内部材で特に案内部材の表面で移動する離型剤も、中間塗布ローラに塗布することができる。
【0023】
また、上記構成によれば、案内部材は、離型剤滴下部から滴下された離型剤を受けて、その受けた離型剤のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、中間塗布ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く。なお、ここで言う「受けた離型剤のうちの所定量」とは、例えば、離型剤を上記接触位置に送り、中間塗布ローラに一定量の離型剤が塗布されて、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止するために必要な離型剤の量のことである。
【0024】
その結果、画像形成装置の使用にともない、オイルなどの離型剤を塗布する離型剤塗布部材と離型剤塗布部材から離型剤が塗布されるローラ(中間塗布ローラ)との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、ローラに塗布する離型剤の量が低下するのを抑制でき、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止することが可能な定着装置を提供することができる。
【0025】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、離型剤塗布部材よりも単位体積あたりの離型剤の吸収量が小さい素材で作られていることを特徴としている。
【0026】
上記構成によれば、支持部材または離型剤塗布部材に離型剤を滴下するのと比べて、離型剤を案内部材に滴下すると、案内部材の素材に吸収されずに、案内部材の表面に沿って移動する離型剤の量が多くなる。
【0027】
その結果、画像形成装置の使用にともない、離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、案内部材を介して移動する離型剤を確保することができ、被塗布部材への離型剤の塗布量の低下を抑えることができる。
【0028】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、素材は離型剤塗布部材と同じで、密度は離型剤塗布部材よりも大きく作られていることにより、案内部材の表面に沿って移動する離型剤を、被塗布部材に離型剤塗布部材が接触している接触位置に導くことを特徴としている。
【0029】
上記構成によれば、離型剤塗布部材を、例えば、離型剤を吸収しやすい素材で構成する。そのとき、案内部材は、離型剤塗布部材と同じ素材とし、密度は大きいものとする。例えば、離型剤塗布部材に、離型剤を吸収しやすい素材としてフェルトを用いたとき、案内部材には、離型剤塗布部材のフェルトよりも密度が大きいフェルトを用いる。なお、ここで言う密度とは、素材の一部分だけが極端に高いものおよび低いものの密度を指すのではなく、素材全体に比較的均一に物質が配置されているものの密度を指す。
【0030】
その結果、上記効果に加えて、案内部材の内部と案内部材の表面とを用いて、案内部材に滴下される離型剤を均一に拡散させて、その拡散した離型剤を離型剤塗布部材に移動させることができ、離型剤塗布部材と接触している被塗布部材に均一に離型剤を塗布することができる。
【0031】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、離型剤を吸収しない素材で作られていることを特徴としている。
【0032】
上記構成によれば、案内部材として離型剤を吸収しない素材、例えばPET(polyethylen terephthalate:ポリエチレン・テレフタレート)などの樹脂からなる素材を用いることができる。
【0033】
その結果、上記効果に加えて、画像形成装置の使用にともない、離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、案内部材を介して移動する離型剤を十分に確保することができ、被塗布部材への離型剤の塗布量の低下をさらに抑えることができる。
【0034】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、被塗布部材に離型剤塗布部材が接触している面の被塗布部材側に位置していることを特徴としている。
【0035】
上記構成によれば、案内部材から、離型剤塗布部材の表面側(被塗布部材が位置する側)に、離型剤を安定に供給することができる。
【0036】
その結果、上記効果に加えて、画像形成装置の使用にともない離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、被塗布部材に離型剤を安定して供給することができる。
【0037】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、離型剤塗布部材を下面から支持する支持部材を備え、支持部材の一部が案内部材として用いられていることを特徴としている。
【0038】
上記構成によれば、支持部材の一部が案内部材として用いられている。例えば、案内部材を、支持部材とを同じ素材(離型剤を吸収しない素材)で連続して形成することもできる。
【0039】
その結果、上記効果に加えて、簡単に案内部材を設けることができる。
【0040】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材における離型剤の移動経路の終端と、離型剤塗布部材における離型剤の移動経路の始端とが接するように、案内部材が配置されていることを特徴としている。
【0041】
上記構成によれば、案内部材における離型剤の移動経路の終端と離型剤塗布部材における離型剤の移動経路の始端とが接するように案内部材が配置されている。そのため、離型剤は、上記終端から上記始端へ円滑に移動する。
【0042】
その結果、上記効果に加えて、案内部材を移動する離型剤および案内部材の表面に沿って移動する離型剤を、離型剤塗布部材に円滑に導くことができる。
【0043】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、離型剤塗布部材としても用いられていることを特徴としている。
【0044】
上記構成によれば、例えば、案内部材と離型剤塗布部材とを1つとして構成する。そのとき、離型剤が移動する案内部材の表面は、離型剤塗布部材の表面となる。ゆえに、その離型剤塗布部材の表面にトナーやゴミの付着が発生して、離型剤塗布部材から染み出す離型剤が減少しても、案内部材(離型剤塗布部材)の表面で移動する離型剤を、被塗布部材(定着ローラまたは中間塗布ローラ)に塗布することができる。
【0045】
その結果、上記効果に加えて、画像形成装置の使用にともない離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、被塗布部材に離型剤を安定して供給することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において、離型剤(オイル)は、まず、離型剤塗布部材から、被塗布部材である中間塗布ローラ(離型剤塗布ローラ)に塗布される。次に、中間塗布ローラから定着ローラに、離型剤は塗布される。
【0047】
しかし、本発明は、必ずしも上記に限定されない。例えば、中間塗布ローラを省略して、回転している定着ローラに離型剤塗布部材を接触させる構成としてもよい。このように中間塗布ローラを省略して、定着ローラと離型剤塗布部材とを接触させた構成とした場合は、離型剤の被塗布部材としての定着ローラに、離型剤塗布部材が離型剤を塗布することになる。
【0048】
(定着装置)
まず、図2を用いて、本実施の形態における定着装置40を説明する。図2に示すように、定着装置40は、定着ローラ1および加圧ローラ2を備えている。これら定着ローラ1および加圧ローラ2は、互いに圧接するように配置されている。また、定着ローラ1と加圧ローラ2との間を用紙が通過して、用紙上に形成されたトナー像は用紙に定着する。また、定着ローラ1および加圧ローラ2は、いずれも、ローラの中心に芯金を備えている。その芯金とは、例えば、アルミニウムなどの金属で構成される。また、定着ローラ1および加圧ローラ2は、芯金の上にゴム層を備えて構成されている。その芯金の上のゴム層に用いる材料としては、例えば、シリコーンゴムなどのゴムが挙げられる。
【0049】
また、図2に示すように、定着ローラ1には定着ローラ加熱ヒータ3が、加圧ローラ2には加圧ローラ加熱ヒータ4が設けられている。その定着ローラ加熱ヒータ3は、定着ローラ1の芯金の内部に設けられている。また、加圧ローラ加熱ヒータ4は、加圧ローラ2の芯金の内部に設けられている。それら定着ローラ加熱ヒータ3および加圧ローラ加熱ヒータ4としては、例えば、ハロゲンランプなどを用いることができる。なお、本実施の形態では、定着ローラ1と加圧ローラ2とのそれぞれに加熱ヒータを設けている。しかし、定着ローラ1および加圧ローラ2のいずれか一方だけに加熱ヒータを設ける構成としてもよい。
【0050】
定着ローラ1の周囲には、図2に示すように、上剥離爪11、上クリーニングローラ9、定着ローラ温度検出器5、および離型剤塗布ローラ7が設けられている。上剥離爪11は、定着ローラ1に巻きついた記録用紙を、定着ローラ1の表面から剥がすものである。上クリーニングローラ9は、表面がフェルトでできているローラである。また、上クリーニングローラ9は、定着ローラ1の表面と接触することによって、定着ローラ1の表面に付着したオフセットトナーを回収する。定着ローラ温度検出器5は、サーミスタからなり、接触する定着ローラ1の表面温度を検出する。また、定着ローラ温度検出器5の温度検出結果は、図示しない定着制御部へと送られる。離型剤塗布ローラ7は、接触する定着ローラ1の表面に離型剤(オイル)を塗布する。離型剤塗布ローラ7の表面は、例えば、ゴムなどの素材で構成することが好ましい。
【0051】
加圧ローラ2の周囲には、図2に示すように、下剥離爪12、下クリーニングローラ10、および加圧ローラ温度検出器6が設けられている。下剥離爪12は、加圧ローラ2に巻きついた記録用紙を、加圧ローラ2の表面から剥がすものである。下クリーニングローラ10は、表面がフェルトでできているローラである。また、下クリーニングローラ10は、加圧ローラ2の表面と接触することによって、加圧ローラ2の表面に付着したオフセットトナーを回収する。加圧ローラ温度検出器6は、サーミスタからなり、接触する加圧ローラ2の表面温度を検出する。また、加圧ローラ温度検出器6の温度検出結果は、図示しない定着制御部へと送られる。
【0052】
定着制御部は、定着ローラ温度検出器5および加圧ローラ温度検出器6の検出温度の結果を基に、図示しない電源ユニットの動作を制御する。さらに、定着制御部は、その電源ユニットの動作を制御することによって、定着ローラ加熱ヒータ3および加圧ローラ加熱ヒータ4を制御する。つまり、定着制御部は、定着ローラ1および加圧ローラ2の温度を調節する。
【0053】
(定着装置の離型剤塗布装置)
次に、図2および図3を用いて、定着装置40に設けられている離型剤塗布装置について、説明する。離型剤塗布装置は、最終的に、定着ローラ1および加圧ローラ2に離型剤を塗布するための装置である。その離型剤塗布装置は、離型剤タンク20と、離型剤ポンプ21と、離型剤滴下部22と、離型剤塗布部材23と、案内部材30と、支持部材31と、離型剤受け皿25と、離型剤管26と、離型剤回収管28とを有している。また、離型剤タンク20には、離型剤残量検知センサー27と、離型剤供給口34とが設けられている。
【0054】
離型剤タンク20には、離型剤が常時蓄えられている。離型剤残量検知センサー27は、離型剤タンク20内の離型剤の残量を検知する。離型剤タンク20内の離型剤が不足したとき、離型剤残量検知センサー27は、画像形成装置の操作パネルなどに、離型剤が不足している旨の警告を出す。また、離型剤残量検知センサー27が離型剤の不足を検出しているときは、画像形成装置の使用を制限するという制御も可能である。また、離型剤タンク20に離型剤を補給するときは、離型剤供給口34から離型剤を注入する。
【0055】
上記離型剤ポンプ21としては、例えば、ピエゾ式ポンプまたは電磁式ポンプなどを使用することができる。また、上記離型剤管26としては、例えば、チューブ状の部材を使用することができる。
【0056】
また、本実施の形態の定着装置40において、離型剤としては、例えば、シリコーンオイルなどのオイル、離型作用のある液体、離型作用のある液状の物質などを用いることができる。離型剤として利用可能なシリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、および、反応性シリコーンオイル、非反応性シリコーンオイルなどの変性シリコーンオイルが挙げられる。なお、本実施の形態では、離型剤として、シリコーンオイル(ジメチルシリコーンオイル、粘度:100CS〜300CS)を用いた。離型剤として、粘度が100CS〜300CSのジメチルシリコーンオイルを用いたのは、離型剤の粘度が高すぎると、離型剤ポンプ21による離型剤の吸い上げが困難となるからである。
【0057】
なお、上記の粘度を示す「CS」は、単位としてはcSt(センチストーク)である。つまり、上記「CS」は、正確に言うと、動粘度を示している。また、cStをSI単位に換算すると、1cSt=0.000001m2/sである。
【0058】
離型剤タンク20に蓄えられている離型剤は、図2において離型剤タンク20の上部に設置された離型剤ポンプ21によって、離型剤管26を経由して、離型剤滴下部22に送られる。
【0059】
離型剤滴下部22には、図3に示すように、複数個の孔が設けられている。離型剤滴下部22は、その孔から離型剤を噴出させて、離型剤33を下に滴下する。また、離型剤滴下部22の下には、案内部材30が設けられている。そのため、離型剤33は案内部材30に滴下される。
【0060】
離型剤滴下部22は、管状(パイプ状)構造となっている。離型剤滴下部22として使用可能なパイプとしては、例えば、アルミ、鉄、真鍮などの金属製のパイプなどが挙げられる。また、離型剤滴下部22の管状部材の最下流は、離型剤が漏れない様な処理、例えば、先端をプレスなどでつぶすことによるカシメ処理が施されている。そのため、離型剤滴下部22において、管に開いている複数個の孔以外のところから、離型剤は流出しない。なお、離型剤ポンプ21の単位時間あたりの離型剤流出量が約3g〜30g/分としたので、離型剤滴下部22の管の直径を約5mm〜10mmとした。
【0061】
離型剤滴下部22には、上記のように、複数個の孔(直径約1mm)が開いている。これらの孔は、プレスまたはレーザ加工などで形成することができる。上記離型剤滴下部22の孔は、図2および図3に示すように、通常、画像形成装置の設置面(地面)に対して上向きに設ける。また、画像形成装置が水平に設置されたときに、離型剤滴下部22のすべての孔から、離型剤が噴出するように設定されている。
【0062】
なお、離型剤滴下部22では、どの孔からも同じ量の離型剤が噴出されることが好ましい。しかし、条件によっては、離型剤滴下部22の孔ごとに、噴出する離型剤の量が大きく異なることがある。このように、離型剤滴下部22の孔ごとに噴出する離型剤の量が大きく異なる場合は、離型剤滴下部22の孔の径を調整して、どの孔からも同じ量の離型剤が噴出されるようにする。なお、離型剤滴下部22の孔の径を調整するときは、離型剤の供給圧力を考慮しつつ、ポンプから孔までの距離が大きくなるに従って、孔の径を大きくする。つまり、ポンプに近い方を上流とすると、下流側は孔の径を大きく、上流側は孔の径を小さくする。
【0063】
離型剤滴下部22から滴下された離型剤33は、図1および図2に示すように、案内部材30が受ける。案内部材30は、受けた離型剤33のうち、案内部材30で吸収されずに案内部材30の表面に沿って移動する離型剤を、離型剤塗布ローラ7(中間塗布ローラ)に離型剤塗布部材23が接触している接触位置に導く。つまり、案内部材30は、その受けた離型剤33のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く。なお、案内部材30に吸収された離型剤、および、接触位置に導かれた離型剤の一部(図1の矢印Bで示す)は、離型剤塗布部材23に移動する。
【0064】
離型剤塗布部材23に離型剤が移動すると、離型剤塗布部材23は、離型剤を吸収する。離型剤塗布部材23は、離型剤塗布部材23の表面および内部に離型剤が均一に広がるような材料、例えば、フェルトなどで作られている。例えば、離型剤塗布部材23に用いることができるフェルトとしては、例えば、材質がポリプロピレン(以下、ポリプロピレンを、適宜「PP」と記す)で、密度が約0.9(g/cm3)のフェルトなどが挙げられる。
【0065】
また、離型剤塗布部材23を下面から支持しているのは、支持部材31である。支持部材31は、通常、離型剤を吸収しない素材、例えば金属、樹脂などで構成されている。そのため、離型剤塗布部材23の内部および下面を移動する離型剤の移動方向を、支持部材31は決定する。また、図1および図2に示す離型剤塗布部材23および案内部材30は、斜めに配置されており、離型剤33が案内部材30に滴下される位置は、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触している接触位置よりも高くなっている。その離型剤33が案内部材30に滴下される位置の高さを変えたいとき、および、離型剤塗布部材23と案内部材30との配置の角度を調整したいときは、支持部材31の角度を調整すればよい。
【0066】
離型剤塗布部材23は、離型剤塗布ローラ7に接触して、離型剤塗布ローラ7に離型剤を塗布する。離型剤塗布ローラ7とは、離型剤塗布部材23と定着ローラ1との中間に位置するローラ(中間塗布ローラ)である。離型剤塗布部材23に上記フェルトを用いると、離型剤塗布部材23の表面および内部に離型剤が均一に広がる。このように離型剤塗布部材23の表面および内部に離型剤を均一に広げることによって、離型剤塗布ローラ7に離型剤を塗布するときの塗布ムラを減少させている。つまり、離型剤塗布部材23は、均一に離型剤を塗布する役割を果たしている。
【0067】
また、離型剤塗布ローラ7は、図2に示す矢印で示す方向(左回り)に回転しており、離型剤塗布ローラ7に塗布された離型剤は、定着ローラ1に塗布される前に、塗布ブレード24によって、離型剤塗布ローラ7上でさらに均一化される。なお、塗布ブレード24において、離型剤塗布ローラ7と接触する部分には、例えば、ゴムなどの材料を用いることができる。
【0068】
次に、離型剤が均一に塗布された離型剤塗布ローラ7は、定着ローラ1に離型剤を塗布する。上記工程によって、離型剤塗布ローラ7上で離型剤は均一化されているため、定着ローラ1へ離型剤を塗布するとき、一定量の離型剤を、薄膜上かつ均一に塗布することができる。
【0069】
上記のように、薄膜上かつ均一に、一定量の離型剤を定着ローラ1へ塗布するのは、定着ローラ1の長手方向についての塗布量のバランスは非常に重要であるからである。例えば、定着ローラ1において、長手方向の特定の部分だけ離型剤が不足すると、用紙の巻きつき、および画像のオフセットなどの不具合が発生する。また、長手方向の特定の部分だけに過剰なオイルが塗布されると、定着装置からのオイル漏れが発生するおそれもある。なお、本実施の形態では、定着ローラ1の長手方向についての塗布量のバランスを考慮して、離型剤滴下部22の長さが約30cmとき、離型剤滴下部22の孔の個数は7〜9個とした。
【0070】
また、案内部材30および離型剤塗布部材23に供給された離型剤のうち、離型剤塗布ローラ7に塗布されずに余った離型剤は、離型剤塗布部材23の下部に設置された離型剤受け皿25によって回収される。さらに、離型剤受け皿25に回収された離型剤は、離型剤受け皿25に接続された離型剤回収管26によって、離型剤タンク20に戻される。
【0071】
(案内部材の役割)
次に、図1および図2を用いて、離型剤滴下部22から滴下された離型剤が離型剤塗布ローラ7に塗布されるまでの間に、案内部材30が果たす役割について詳細に説明する。離型剤滴下部22は、図2に示すように、離型剤33を滴下する。その離型剤33を、図1に示すように、案内部材30が受ける。
【0072】
図1には、支持部材31、離型剤塗布部材23、および案内部材30が記されている。離型剤塗布部材23の下面は平らであり、その平らな離型剤塗布部材23の下面は、平らな支持部材31と接触している。また、支持部材31は、離型剤塗布部材23を支持している。また、離型剤塗布部材23の上面も平らで、その離型剤塗布部材23の上面に、案内部材30は設けられている。
【0073】
また、図1に示すように、案内部材30は、離型剤塗布ローラ7に接触しないように、離型剤塗布部材23の表面(上面)に設けられている。また、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触している接触位置と比べて高い位置で、案内部材30は離型剤33を受ける。さらに、案内部材30は、離型剤33を受ける場所から上記接触位置に近い場所にかけて設置されている。このように設置することよって、滴下された位置から下に離型剤は移動する。また、塗布されずに余って、離型剤塗布部材23が保持できない離型剤は、離型剤33’となって、離型剤受け皿25に回収される。
【0074】
また、案内部材30は、離型剤滴下部22から滴下された離型剤33を受けて、その受けた離型剤33のうちの所定量を、案内部材30の表面に沿って移動させる。例えば、図1に示す案内部材30は、離型剤塗布部材23よりも単位体積あたりの離型剤の吸収量が小さい素材で作られている。そのため、離型剤33を案内部材30が受けると、その受けた離型剤33のうちの一部は、案内部材30素材で吸収されずに、案内部材30の表面に沿って移動する。図1の矢印Cは、案内部材30の表面に沿って移動する離型剤の移動経路を示している。
【0075】
さらに、案内部材30は、図1の矢印Cの移動経路が示すように、離型剤33を受けて、その受けた離型剤のうち、案内部材30に吸収されずに表面に沿って移動する離型剤を、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触している接触位置に導く。
【0076】
上記のように、案内部材30を設けて上記接触位置に離型剤を導くと、接触位置で離型剤を塗布するとき、図1に示すように、矢印Bおよび矢印B’の移動経路と、矢印Cの移動経路との2つの移動経路を確保することができる。矢印Bおよび矢印B’の移動経路とは、従来のように、離型剤塗布部材23から染み出す離型剤の移動経路である。矢印Cの移動経路は、案内部材30特に案内部材30の表面で移動する離型剤の移動経路である。
【0077】
上記移動経路のうち、矢印Bおよび矢印B’の移動経路、つまり離型剤塗布部材23から染み出す離型剤の移動経路は、画像形成装置の使用にともない上記接触位置に付着するトナーおよびゴミにより遮断される可能性がある。しかし、本実施の形態の定着装置では、上記のようにトナーおよびゴミが付着して矢印Bおよび矢印B’の移動経路が遮断されても、矢印Cの経路で移動する離型剤を塗布できるので、離型剤塗布ローラ7に塗布する離型剤の量の低下を抑制することができる。さらに、離型剤塗布ローラ7に塗布する離型剤の量の低下を抑制することができることによって、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止することが可能な定着装置を提供することができる。
【0078】
また、図1に示すように、案内部材30は、離型剤塗布ローラ7(被塗布部材)に離型剤塗布部材が接触している面の離型剤塗布ローラ7側に位置している。そのため、案内部材30から、離型剤塗布部材23の表面側(被塗布部材が位置する側)に、離型剤を安定に供給することができる。
【0079】
なお、図1に示すように、離型剤塗布ローラ7に接触しないように、離型剤塗布部材23の表面(上面)に案内部材30を設けるときは、案内部材30を、離型剤を吸収しない素材、例えば金属、樹脂などで構成することが好ましい。案内部材30に使用可能な樹脂としては、例えば、PET(polyethylen terephthalate:ポリエチレン・テレフタレート)などが挙げられる。
【0080】
上記のように、離型剤を吸収しない素材で図1の案内部材30を構成すると、図1の矢印Cの移動経路で示す、案内部材30の表面に沿って移動する離型剤を十分に確保することができる。
【0081】
図1のAは、離型剤が溜まる場所を示している。その離型剤の溜まるポイントAの距離Lは、約2〜3mmに設定している。しかし、この距離Lは、案内部材30の材質により変更させてもよい。また、矢印Bおよび矢印B’の経路で移動する離型剤と矢印Cの経路で移動する離型剤との比率を、距離Lの調節によって変化させることも可能である。また、上記の距離Lは、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触する接触位置と、案内部材30の端との距離である。そのため、案内部材30の端の位置を変化させることにより、上記の距離Lは調節可能である。
【0082】
また、案内部材30の内部および表面で離型剤を均一に拡散させて、離型剤の塗布ムラを抑えるためには、離型剤33が案内部材30に滴下される位置と、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触する接触位置との距離は、ある程度の距離を保つ方が好ましい。本実施の形態では、離型剤33が案内部材30に滴下される位置と、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触する接触位置との距離は、案内部材30の表面で計測すると、約15mmである。
【0083】
また、図1においては、案内部材30における離型剤の移動経路の終端は、矢印Cの先端にある、離型剤が溜まる場所を示すAの場所である。また、離型剤塗布部材23における離型剤の移動経路の始端は、矢印Bの末端、つまり離型剤が溜まる場所を示すAである。つまり、案内部材30における離型剤の移動経路の終端と、離型剤塗布部材23における離型剤の移動経路の始端とが接するように、案内部材30は配置されている。
【0084】
〔実施の形態2〕
本発明における他の実施の形態について、図4から図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
図4を用いて、前記実施の形態1とは配置が異なる案内部材30について説明する。実施の形態1における案内部材30は、離型剤塗布部材23の表面に設けられていた。しかし、本実施の形態の案内部材30は、支持部材31上に設けられている。そして、案内部材30は、離型剤塗布部材23よりも高い位置に設けられている。図4に示すように、平らな支持部材31の表面(上面)に、支持部材31および離型剤塗布部材23が設けられている。また、案内部材30および離型剤塗布部材23の側面は、支持部材31の表面と垂直に設けられている。さらに、案内部材30の下側の側面は、離型剤塗布部材23の上側の側面と接している。
【0086】
図4に示す案内部材30は、離型剤塗布部材23よりも単位体積あたりの離型剤の吸収量が小さい素材で作られている。具体的には、離型剤塗布部材23には、材質がPP(ポリプロピレン)で密度が約0.9(g/cm3)のフェルトを用いた。また、案内部材30には、材質がナイロン(登録商標)で、密度が約1.14(g/cm3)のフェルトを用いた。
【0087】
また、本実施の形態では、案内部材30として、素材は離型剤塗布部材23と同じで、密度は離型剤塗布部材よりも大きく作られているものを用いることもできる。例えば、離型剤塗布部材23には、材質がPPで密度が約0.9(g/cm3)のフェルトを用いて、案内部材30には、材質がPPで密度が0.9(g/cm3)よりも大きいフェルトを用いることができる。
【0088】
上記のような案内部材30を設けると、図4に示すように、矢印Dまたは矢印Bから矢印B’に移動する経路と、矢印Cの離型剤の移動経路との2つの移動経路を確保することができる。つまり、案内部材30は、密度は離型剤塗布部材よりも大きく作られていることによって、案内部材30の表面に沿って移動する離型剤(矢印Cの経路で移動する離型剤)を、離型剤塗布ローラ7(被塗布部材)に離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く。その結果、トナーおよびゴミが接触位置に付着して、矢印Dまたは矢印Bから矢印B’に移動する経路(離型剤塗布部材23から染み出す移動経路)が遮断されても、矢印Cの経路で移動する離型剤を塗布できるので、離型剤塗布ローラ7に塗布する離型剤の量の低下を抑制することができる。
【0089】
また、本実施の形態では、案内部材30はフェルトなどで構成されているため、案内部材30の内部と案内部材30の表面とを用いて、滴下される離型剤33を均一に拡散させて、その拡散した離型剤を離型剤塗布部材23に移動させることができる。その結果、離型剤塗布部材23と接触している離型剤塗布ローラ7に均一に離型剤を塗布することができる。
【0090】
また、本実施の形態では、図4に示すように、案内部材30において、離型剤は、矢印Cの経路で移動する経路と、矢印Dの経路で移動する経路とが考えられる。矢印Cの経路で移動する経路は、案内部材30の表面で移動する経路である。また、矢印Dの経路で移動する経路は、案内部材30の内部で移動する経路である。
【0091】
まず、矢印Cの経路で移動する経路について検討する。矢印Cの先端は、離型剤が溜まる場所を示すAの場所である。また、離型剤塗布部材23における離型剤の移動経路の始端は、矢印Bの末端、つまり離型剤が溜まる場所を示すAである。ゆえに、案内部材30における離型剤の移動経路の終端(矢印Cの先端)と、離型剤塗布部材23における離型剤の移動経路の始端(矢印Bの末端)とが接するように、案内部材30は配置されていることになる。
【0092】
次に、矢印Dの経路で移動する経路について検討する。矢印Dの経路、つまり案内部材30の内部から離型剤塗布部材23の内部へ移動する経路の場合、図4に示すように、案内部材30と離型剤塗布部材23とは接しているために、案内部材30から出た離型剤は、そのまま離型剤塗布部材23に移動する。そのため、案内部材30における離型剤の移動経路の終端と、離型剤塗布部材23における離型剤の移動経路の始端とは接するように、案内部材30は配置されていることになる。
【0093】
また、図4に示すように、案内部材30は、離型剤塗布ローラ7に接触しないように、離型剤塗布部材23の上側に設けられている。また、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触している接触位置と比べて高い位置で、案内部材30は離型剤33を受ける。しかし、離型剤塗布部材23および案内部材30の両方を、フェルトのような離型剤をある程度吸収するもので形成するときは、離型剤塗布ローラ7に離型剤塗布部材23が接触している接触位置と比べて、同じ高さの位置で案内部材30が離型剤33を受けても、離型剤の塗布は可能である。
【0094】
なお、図5に示すように、離型剤塗布部材と案内部材30とを組み合わせて、案内部材30を1つとして構成してもよい。つまり、案内部材30を離型剤塗布部材としても用いてもよい。
【0095】
また、図5に示すように、案内部材30を離型剤塗布部材としても用いて、案内部材30を1つとして構成した場合には、その長さを長くするだけでもある程度の効果がある。つまり、案内部材30の長さを長くすることによって、離型剤33が最初に滴下される位置を、支持部材31から案内部材30に変更する。説明すると、案内部材30にトナーやゴミが付着する前には、図5に示すように離型剤133が案内部材30に染み込み離型剤塗布ローラ7に塗布できる経路、つまり、矢印Bおよび矢印B’の供給経路が形成されている。そして、図6に示すように、画像形成装置の使用に伴い、案内部材30の上部にも飛散しているトナーやゴミが付着すると、案内部材30への離型剤の染み込み(矢印Bの移動)が徐々に阻害される。さらに、案内部材30への離型剤の染み込み(矢印Bの移動)が阻害されると、矢印B’の供給量は減少する。しかし、案内部材30の上部表面にトナーおよびゴミが付着することにより、矢印Bの供給経路が阻害された離型剤は、矢印Cで示す供給経路に流れる。つまり、矢印Bの供給経路が阻害された離型剤は、案内部材30の表面(上面)を流れる。その結果、案内部材30にトナーおよびゴミが付着することにより、矢印Cで示す供給経路が新たに形成されるので、離型剤塗布ローラ7に対する離型剤供給不良を防ぐことができる。
【0096】
さらに、図5に示すように、案内部材30を離型剤塗布部材としても用いた場合、従来の離型剤塗布部材(図9のオイル(離型剤)塗布部材123)よりも単位体積あたりの離型剤の吸収量が小さい素材(例えば、材質がナイロンで密度が約1.14(g/cm3)のフェルト、または、材質がポリエステルで密度が約1.38(g/cm3)のフェルト)で案内部材30を構成しても、矢印Cで示す離型剤の移動経路を得ることができる。そのため、離型剤塗布ローラ7に塗布する離型剤の量の低下を抑制する効果を得ることができる。
【0097】
〔実施の形態3〕
本発明におけるさらに他の実施の形態について、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
図7には、支持部材の一部が案内部材として用いられているものを示す。この支持部材の一部が案内部材として用いられている支持案内部材32は、例えば、従来の支持部材とを同じ素材(離型剤を吸収しない素材)で連続して形成することが可能である。その結果、簡単に案内部材を設けることができる。
【0099】
図7のように支持案内部材32を設けても、もちろん、実施の形態1と同様、矢印Bおよび矢印B’の移動経路(離型剤塗布部材23から染み出す離型剤の移動経路)と、矢印Cの移動経路(案内部材30特に案内部材30の表面で移動する離型剤の移動経路)との2つの移動経路を確保することができる。ゆえに、実施の形態1と同様、トナーおよびゴミが付着して矢印Bおよび矢印B’の移動経路が遮断されても、矢印Cの経路で移動する離型剤を塗布できるので、離型剤塗布ローラ7に塗布する離型剤の量の低下を抑制することができる。
【0100】
【実施例】
図9に示す従来のオイル(離型剤)塗布部材123のみの塗布、図4に示す案内部材30と離型剤塗布部材23とによる塗布、および図1に示す案内部材30と離型剤塗布部材23とによる塗布を比較する実験を行った。その実験結果を、表1および表2に示す。
【0101】
表1は、画像形成装置の使用にともない、定着ローラへのトナーオフセットおよび記録部材の定着ローラなどへの巻きつきによる搬送ジャムが、どの程度の枚数で発生するかについての実験結果を示している。表2は、画像形成装置の使用にともなう、離型剤塗布量(A4サイズの用紙1枚あたりの離型剤塗布量)の変化を示している。なお、表1および表2において、NO.▲1▼は図9に示す従来の離型剤塗布部材23のみの塗布、NO.▲2▼は図4に示す案内部材30と離型剤塗布部材23とによる塗布、NO.▲3▼は図1に示す案内部材30と離型剤塗布部材23とによる塗布の結果を示している。
【0102】
なお、本実施例においては、オイル(離型剤)塗布部材123および離型剤塗布部材23には、株式会社フジコー製の材質がPPで密度が0.91(g/cm3)のフェルト(フジロン3000)を用いた。なお、この実験においては、オイル(離型剤)塗布部材123と離型剤塗布部材23との大きさおよび体積を同じとした。また、図1に示す案内部材30にはPETを、図4に示す案内部材30には株式会社フジコー製の材質がポリエステルで密度が1.38(g/cm3)のフェルト(フジロン5000)を用いた。
【0103】
【表1】
Figure 0004037172
【0104】
表1に示す○は、定着ローラへのトナーオフセットおよび記録部材の定着ローラなどへの巻きつきによる搬送ジャムが発生しなかったことを、表1に示す△は、定着ローラへのトナーオフセットおよび記録部材の定着ローラなどへの巻きつきによる搬送ジャムが時々発生したことを、表1に示す×は、定着ローラへのトナーオフセットおよび記録部材の定着ローラなどへの巻きつきによる搬送ジャムが頻繁に発生したことを示している。
【0105】
表1が示すように、NO.▲1▼のものは、6万枚あたりからトナーオフセットおよび搬送ジャムが発生し、8万枚からは頻繁にトナーオフセットおよび搬送ジャムが発生した。それに対して、NO.▲2▼およびNO.▲3▼では、8万枚を越えてもトナーオフセットおよび搬送ジャムが発生しなかった。つまり、表1は、案内部材が、トナーオフセットおよび搬送ジャムを防止したことを示している。
【0106】
【表2】
Figure 0004037172
【0107】
また、表2が示すように、NO.▲1▼のものは、8万枚から離型剤の塗布量が落ちていることがわかる。それに対して、NO.▲2▼およびNO.▲3▼では、8万枚を越えても、8万枚を越えた後でも、離型剤の塗布量に変化がないことが分かる。つまり、表2は、画像形成装置の使用にともない、離型剤を塗布する離型剤塗布部材と離型剤塗布部材から離型剤が塗布されるローラとの接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、ローラに塗布する離型剤の量が低下するのを、案内部材が抑制したことを示している。
【0108】
【発明の効果】
本発明の定着装置は、以上のように、離型剤滴下部から滴下された離型剤を受けて、その受けた離型剤のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、定着ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く案内部材が設けられているという構成である。
【0109】
それゆえ、画像形成装置の使用にともない、オイルなどの離型剤を塗布する離型剤塗布部材と離型剤塗布部材から離型剤が塗布されるローラ(定着ローラ)との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、ローラに塗布する離型剤の量が低下するのを抑制でき、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止することが可能な定着装置を提供することができる、という効果を奏する。
【0110】
また、本発明の定着装置は、離型剤滴下部から滴下された離型剤を受けて、その受けた離型剤のうちの所定量を表面に沿って移動させて、その表面に沿って移動する離型剤を、中間塗布ローラに離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く案内部材が設けられているという構成である。
【0111】
それゆえ、画像形成装置の使用にともない、オイルなどの離型剤を塗布する離型剤塗布部材と離型剤塗布部材から離型剤が塗布されるローラ(中間塗布ローラ)との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、ローラに塗布する離型剤の量が低下するのを抑制でき、トナーオフセットおよび搬送ジャムの発生を防止することが可能な定着装置を提供することができる。
【0112】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、離型剤塗布部材よりも単位体積あたりの離型剤の吸収量が小さい素材で作られているという構成である。
【0113】
それゆえ、画像形成装置の使用にともない、離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、案内部材を介して移動する離型剤を確保することができ、被塗布部材への離型剤の塗布量の低下を抑えることができるという効果を奏する。
【0114】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、素材は離型剤塗布部材と同じで、密度は離型剤塗布部材よりも大きく作られていることにより、案内部材の表面に沿って移動する離型剤を、被塗布部材に離型剤塗布部材が接触している接触位置に導く、という構成である。
【0115】
それゆえ、上記効果に加えて、案内部材の内部と案内部材の表面とを用いて、案内部材に滴下される離型剤を均一に拡散させて、その拡散した離型剤を離型剤塗布部材に移動させることができ、離型剤塗布部材と接触している被塗布部材に均一に離型剤を塗布することができる、という効果を奏する。
【0116】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、離型剤を吸収しない素材で作られているという構成である。
【0117】
それゆえ、上記効果に加えて、画像形成装置の使用にともない、離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、案内部材を介して移動する離型剤を十分に確保することができ、被塗布部材への離型剤の塗布量の低下をさらに抑えることができる、という効果を奏する。
【0118】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、被塗布部材に離型剤塗布部材が接触している面の被塗布部材側に位置しているという構成である。
【0119】
それゆえ、上記効果に加えて、画像形成装置の使用にともない離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、被塗布部材に離型剤を安定して供給することができる、という効果を奏する。
【0120】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、離型剤塗布部材を下面から支持する支持部材を備え、支持部材の一部が案内部材として用いられているという構成である。
【0121】
それゆえ、上記効果に加えて、簡単に案内部材を設けることができるという効果を奏する。
【0122】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材における離型剤の移動経路の終端と、離型剤塗布部材における離型剤の移動経路の始端とが接するように、案内部材が配置されているという構成である。
【0123】
それゆえ、上記効果に加えて、案内部材を移動する離型剤および案内部材の表面に沿って移動する離型剤を、離型剤塗布部材に円滑に導くことができる、という効果を奏する。
【0124】
また、本発明の定着装置は、上記構成に加えて、案内部材は、離型剤塗布部材としても用いられているという構成である。
【0125】
それゆえ、上記効果に加えて、画像形成装置の使用にともない離型剤塗布部材と被塗布部材との接触位置にトナーおよびゴミが付着しても、被塗布部材に離型剤を安定して供給することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における、定着装置内においての、離型剤塗布部材および案内部材の配置と、離型剤の流れとを示す断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態における、定着装置の断面図である。
【図3】本発明の実施の一形態における、定着装置の斜視図である。
【図4】本発明の他の実施の形態における、定着装置内においての、離型剤塗布部材および案内部材の配置と、離型剤の流れとを示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態における、案内部材が離型剤塗布部材としても用いられているものを示す断面図である。
【図6】図5の案内部材の表面に、トナーおよびゴミが付着したときの離型剤の流れを示す断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態における、定着装置内においての、離型剤塗布部材および案内部材(支持案内部材)の配置と、離型剤の流れとを示す断面図である。
【図8】従来の定着装置を示す断面図である。
【図9】従来の定着装置内における、離型剤塗布部材の配置と、離型剤の流れとを示す断面図である。
【図10】従来の定着装置内において、離型剤(オイル)の流れがゴミなどにより妨害されていることを示す断面図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
7 離型剤塗布ローラ(中間塗布ローラ)
22 離型剤滴下部
23 離型剤塗布部材
30 案内部材
31 支持部材
32 支持案内部材
33 離型剤
33’ 離型剤
40 定着装置

Claims (6)

  1. 離型剤が塗布される定着ローラと、
    定着ローラの下に設けられた加圧ローラと、
    定着ローラの側方に位置し、回転している定着ローラに接触して、当該定着ローラに離型剤を塗布する中間塗布ローラと、
    中間塗布ローラを離型剤の被塗布部材として、離型材を吸収可能な素材で作られており、回転している中間塗布ローラに接触して中間塗布ローラが定着ローラに塗布するための離型剤を塗布し、中間塗布ローラの軸方向に延びている離型剤塗布部材と、
    離型剤塗布部材よりも高い位置に設置され、離型剤塗布部材が中間塗布ローラに塗布するための離型剤を滴下する離型剤滴下部とを備え、定着ローラおよび加圧ローラが互いに圧接するように配置され、これら両ローラ間を用紙が通過することにより、用紙上のトナーが用紙に定着される定着装置において、
    離型剤滴下部の下方であり、かつ、離型剤塗布部材と中間塗布ローラとの接触位置よりも斜め上方の位置に、上面が水平方向に対して斜めになるように中間塗布ローラに接触することなく配置され、中間塗布ローラの軸方向に延びた案内部材を備え、
    案内部材は、離型剤滴下部から滴下された離型剤を、中間塗布ローラと離型剤塗布部材との接触位置よりも高い位置において上面で受けて、その受けた離型剤を表面に沿って移動させて当該接触位置に導くように、離型剤を受ける場所から当該接触位置に近い場所にかけて斜めに設置されており、
    案内部材は、離型剤塗布部材よりも単位体積あたりの離型剤の吸収量が小さい素材で作られていることを特徴とする定着装置。
  2. 案内部材は、素材は離型剤塗布部材と同じで、密度は離型剤塗布部材よりも大きく作られていることにより、案内部材の表面に沿って移動する離型剤を、被塗布部材に離型剤塗布部材が接触している接触位置に導くことを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 案内部材は、離型剤を吸収しない素材で作られていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 案内部材は、被塗布部材に離型剤塗布部材が接触している面の被塗布部材側に位置していることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  5. 離型剤塗布部材を下面から支持する支持部材を備え、
    支持部材の一部が案内部材として用いられていることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  6. 案内部材の下端が離型剤塗布部材と接しており、案内部材の下端から上記接触位置にかけて離型剤溜まりが形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
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