JP4036652B2 - リング制御ノード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリングシステムに関し、特に光伝送装置(ノード)を用いたBLSR (Bi-directional Line Switched Ring) リングシステムにおいて1リング上に設置できるノード数の上限を増加させ、近年の技術革新に伴う回線の大容量化やシステムの大規模化に対応し得るリング制御ノードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リングシステムにおけるBLSR制御方式は、北米標準規格であるSONET (Synchronous Optical Network: standard GR-1230-CORE) に基づいて実現されている。BLSRリングシステムでは、二重化されたリング回線の内、正常時には一方向のリングのみを使用して発信元ノードから宛先ノードへデータ伝送を行なう。一方、回線の障害発生時には反対方向の正常なリングに切替えることでデータ伝送を継続する。
【0003】
図1は、従来のBLSR方式を用いたリングシステムの一例を示したものである。図1の(a)は正常運用時の動作例を、また図1の(b)は障害発生時の動作例をそれぞれ示している。
図1の(a)の正常運用時には、発信ノード11から送出されたデータは本例では反時計回りのルートによりノード16及びノード15を経由して宛先ノード14で受信される。
【0004】
図1の(b)に示すようにあるノード間で回線障害が発生すると、その回線を含むスパン(ノードとノードをつないでいる区間)を挟む隣接ノード11及び16において、BLSR用のAPS (Auto Protection Switch) プロトコルに基づく回線切替えが実行される。本例では、前記スパンの一方のデータ送信側に位置するノード11が送信ルートを時計回りルートへ分岐 (Bridge) させ、他方のデータ受信側に位置するノード16が時計回のルートで受信したデータを元の反時計回りのルートに切替(Switch)えて送出する。
【0005】
図2には、SONETの主信号ラインオーバヘッド(SOH)内におけるK1/K2バイトのフォーマット例を示している。K1/K2バイトはルート切替制御や警報表示に用いられ、このフォーマットはBLSR用のAPSプロトコルに基づくものである。
【0006】
図2において、宛先ノードIDにはK1バイトのビット5〜8の4ビットが、そして発信元ノードIDにはK2バイトのビット1〜4の4ビットがそれぞれ割り当てられる。従って、宛先ノードと発信元ノードにはそれぞれ16ノードの指定が可能である。また、K1バイトのビット1〜4には切替要求種別が設定され、例えば“1011”を設定すると信号断リング切替要求 (SF−R; Signal Fail-Ring Switch) が指定される。
【0007】
K2バイトの経路ビット5は“0”を設定すると宛先ノードまでのルートが短いリング方向を経由するショート・パスが、また“1”を設定するとそのルートが長いリング方向を経由するロング・パスがそれぞれ設定される。さらに、K2バイトのビット6〜8の3ビットにはノードの切替ステータス種別が設定され、例えば“010”を設定するとブリッジ&スイッチ状態 (Br&Sw; Bridge & Switch) が指定される。
【0008】
図3は、BLSR用のAPSプロトコルに基づく従来のノードIDの割り付けの一例を示したものである。
図3に示すように、各ノード21〜28にはそれぞれノードID“1”〜“8”が割り付けられている。各ノード21〜28はそれぞれのトポロジー・マップを保持しており、他の全のノード21〜28を認識している。
【0009】
本例では、ノード21とノード22の間のスパンで時計回りのリング回線に障害が発生している。この場合、前記スパンを挟む隣接ノード21及び22の内で先ずデータ受信側のノード22が障害発生を検出する。ノード22はトポロジー・マップを参照して前記スパンを挟む他の隣接ノードがノード21であることを認識し、前述したK1/K2バイトには宛先ノードID“1”、発信元ノードID“2”、そして切替要求には信号断リング切替要求(SF−R)を設定して反時計回り(E→W)のショート・パス(経路ビット“0”)及び時計回り(W→E)のロング・パス(経路ビット“1”)の双方のルートへ切替要求を送出する。
【0010】
宛先ノード21は前記ショート・パスとロング・パスの双方から同じ信号断リング切替要求(SF−R)を受信すると、それから切替要求と障害発生個所を確認してパス切替処理を実行する。以降、図1の(b)で示したように障害発生時の通信ルートが設定される。なお、宛先ノード21にならない他の中間ノード23〜28はスルー動作によって障害からの回復を支援する。
【0011】
このようにBLSR制御方式を用いると、正常時には二重化されたリング回線をそれぞれ別のデータ伝送のために使用でき、いわゆる予備系又は待機系というような冗長構成をとる必要がないことから、回線利用効率の高いリングシステムが構築できる。近年の光ネットワークは急速な技術革新に伴う回線の大容量化やネットワーク構成の大規模化が進展し、そこでもBLSR制御方式はますます需要を増大させており、さらに大規模なリング・ネットワークへの適用が期待されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のBLSRリングシステムには以下に示すような問題があった。第1に、発信元ノードID及び宛先ノードIDはそれぞれK1/K2バイトの4ビットで指定(♯0〜15)されるため、同一リング上に最大16ノードまでしか設置できないという制限が課されていた。そのため、従来では16ノード以上のネットワーク・リングを構築する場合にリング・インターコネクションというリング同士の相互接続方式(GR1230)等を用いていた。
【0013】
この場合、1リング内で用いられるBLSR制御が困難となり、また各リング同士を相互接続するための新たな装置を導入する必要も生じることから、ネットワーク機器やネットワーク管理のコストが肥大化するという問題があった。その結果、BLSR構成の回線利用効率向上のメリットを活かしつつ、広域を1リングでサポートしたいという顧客の強い要望に応じることができなかった。
【0014】
第2に、もしネットワーク規模を増大して1リング内のノード設置数を増加させた場合には、障害検出からパス切替までに要する時間もノード数に比例して増加する。そのため、適切な時間内で障害復旧が達成できないという新たな問題が生じ得ることになる。この場合、宛先ノード以外の増加した中間ノードにおけるパス切替要求信号のスルー動作をより高速に実現する必要がある。
【0015】
第3に、BLSR制御によるトポロジー・マップの使用において、ある条件下で以下のような問題が生じる恐れがあった。
図4は、トポロジー・マップにミスマッチが生じた場合の一例を示している。
図4の(a)の例では、ノード32のトポロジー・マップが自ノードID“2”から始まって“2314”の順番で誤って設定されている。
【0016】
この場合、リングが正常である限りノード31(ID1)からショート・パス経由で受信する信号(♯1/S)により、ノード32は自己のトポロジー・マップの誤り検出が可能である。このように自ノードIDのミスマッチを検出できるのは受信側ノード32だけであり、通常は誤りを検出したノード32がミスマッチ・アラーム等を出力し、オペレータがトポロジー・マップの復旧作業(“2341”に修正)を行なう。
【0017】
次に、図4の(a)のミスマッチ状態が回線障害と同時に発生する最悪の場合を考える。この場合、図4の(b)に示すように時計回りのリング回線に障害(×印)が発生すると、ノード32はミスマッチの異常に気ずかずにトポロジー・マップ“2314”を参照し、宛先ノード4に対して同じ時計回りのロング・パス経由でパス切替要求(♯4/L)を送信する。同様に、反時計回りのショート・パス経由でパス切替要求(♯2/S)を送信する。
【0018】
この場合、ノード31は、障害スパンを挟む隣接ノード32(ID2)からパス切替要求をショート・パス経由で直接受信するため、以降は他方のロング・パス経由で受信する同じパス切替要求を受信待機することになる。一方、ノード34(ID4)は、ロング・パス経由でパス切替要求を受信するため、以降は他方のショート・パス経由で受信する同じパス切替要求を受信待機することになる。
【0019】
その結果、ノード31及びノード34の双方ともいつまでたってもパス切替条件が成立せず、受信待ち状態となってミスマッチのアラームも発生しないことから、その原因特定が困難となる問題があった。
【0020】
そこで本発明の目的は、上記問題点に鑑み、同一リング上に最大16ノードまでしか設置できないという従来のノード数の制限を取り除き、BLSR構成の回線利用効率向上のメリットを活かしつつ、広域を1リングでサポート可能なリング制御ノードを提供することにある。
【0021】
また本発明の目的は、リングシステムの規模を拡大して1リング内のノード設置数を増加させた場合に、増加した中間ノードにおけるパス切替要求信号のスルー動作をより高速に実現することで、適切な時間内で障害復旧が可能なBLSRリングシステム及びそのノードを提供することにある。
【0022】
さらに本発明の目的は、リング内のあるノードでトポロジー・マップのミスマッチが発生した際に、その誤り検出が可能なトポロジー・マップ構成を備えることで、確実且つ迅速なトポロジー・マップの修復を可能とするリング制御ノードを提供することにある。
【0023】
さらにまた本発明の目的は、BLSR用のAPSプロトコルに基づくフォーマットをできるだけ変更せずに流用し、それによって既存のBLSRリングシステムとの整合性の要求を満足させたリング制御ノードを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、リング制御を行なう複数のノードと、前記複数のノードの間をリング状につなぐスパンと、で構成され、前記複数のノードの各々は、隣接する他のノードとの間のスパンで発生した障害を検出し、前記スパンに割り当てられたスパンIDを宛先に前記他のノードへその障害情報を送信する、リング制御ノードが与えられる。
【0025】
前記各ノードは、前記スパンを挟んで隣接するイースト側又はウエスト側のいずれか一方の側のノードに付与するノードIDを前記スパンのスパンIDに対応させたリング全体のトポロジー・マップを作成する。前記各ノードは、前記障害情報の宛先を前記スパンIDにより判断し、前記宛先が自ノード以外のときは前記障害情報をパス・スルーする。
【0026】
また、前記スパンを挟んで隣接するノード同士は、互いに共有する前記スパンのスパンIDによって前記トポロジー・マップの不整合を検出する。前記リング制御はBLSR制御であって、前記BLSR制御の送信元ノードIDと宛先ノードIDとを前記スパンIDに置き換える。
【0027】
【発明の実施の形態】
図5は、本発明によるスパンIDを付与したBLSRリングシステムの一例を示したものである。
本発明では従来ノード毎に設定されていた「ノードID」に代えて、隣接ノード間のスパン毎に「スパンID」を付与する。図5の例でいえば、ノード41とノード48の間のスパンIDは“1”、またノード42とノード41の間のスパンIDは“2”である。
【0028】
スパン自体はノード間を接続する単なる区間を示すが、リング構成とした場合にスパンとノードとを1対1に対応づけることが可能である。例えば、図5の例でスパンの数とノードの数はいずれも8である。これより、本例では「リング上のスパンのスパンIDを、当該スパンを挟むイースト側のノードに割り当てる」と規定している。例えば、擬似的なノードID“a”を有するノード41はスパンID“1”と対応し、同様にノードID“b”を有するノード42はスパンID“2”と対応する。
【0029】
図6は、本発明によるK1/K2バイトのフォーマット及びトポロジー・マップの一例を示している。
図6の(a)に示すように、スパンIDにはK1バイトのビット5〜8とK2バイトのビット1〜4の計8ビットが割り当てられる。従って、スパンIDでは256個のスパンが識別できることになるが、オール“0”はデフォルトで用途が規定されているため実際には“1〜255”の255個がスパンIDに使用できる。
【0030】
図6の(a)を、図2で示した既存のK1/K2バイトのフォーマットと比較すると、既存の宛先ノードID及び送信元ノードIDをスパンIDに置き換える以外は既存のフォーマットと同じである。但し、パス切替要求等の内容はノード対応からスパン対応に置き換える必要がある。前述したようにスパンとノードとは1対1に対応するため、スパンIDを用いて識別できるノード数は従来の16ノードに対して最大255ノードまで大幅に拡張されている。
【0031】
図6の(b)は、本発明のスパンIDを使用したトポロジー・マップの一例を示している。前述したように「リング上のスパンのスパンIDを、当該スパンを挟むイースト側のノードに割り当てる」と規定すれば、ノード41(ID“a”)のイースト側はスパンID“1”、そしてウエスト側はスパンID“2”であり、またノード42(ID“b”)のイースト側はスパンID“2”、そしてウエスト側はスパンID“3”である。この場合、イースト側のスパンIDが当該ノードの擬似ID(“a”、“b”)に対応する。
【0032】
上記とは反対に、「各ノードに割り当てられた物理的なノードIDを、当該ノードのイースト側にあるスパンのスパンIDに割り当てる」と規定しても図6の(b)と同様なトポロジー・マップが作成される。なお、前記2つの例では、各ノードのイースト側とスパンIDとを対応させているが、スパンIDをノードのウエスト側に対応させてもよい。
【0033】
トポロジー・マップ生成要求受信時に、各ノード41〜48は自ノードのイースト側(又はウエスト側)に設定されているスパンID情報を提供することによって、スパンIDによるトポロジー・マップを生成する。リング上の各ノードは、両サイドのスパンIDを認識し、リング上のスパンIDの位置関係を認識できることになる。
【0034】
さらに、受信したK1/K2バイトに設定されたスパンIDと、これを受信したノードのトポロジー・マップとを整合すれば、切替要求がどのノードから発信され、どのノードに向っているかを識別することができる。また、従来のトポロジー・マップと比較しても、スパンIDによるトポロジー・マップの生成に必要な情報量は増加しないため(ノードID→スパンIDへの変更のみ)、従来と同様のトポロジー・マップ生成技術が適用できる。
【0035】
図7は障害発生隣接ノードにおけるスパンIDを用いたK1/K2バイトの送信フロー例を示しており、図8はその受信フロー例を示している。ここでは、図5に示すスパンID“2”のスパンで障害が発生した例で説明する。
先ず、受信側のノード42がスパン障害を検出し(S101)、障害が発生しているスパンのスパンID“2”をK1/K2バイトのスパンIDフィールドに設定する(S102)。さらにスパン障害によるパス切替要求を設定してショート・パス及びロング・パスの双方に送信する(S103)。
【0036】
障害スパンを挟む送信側のノード41では、それをショート・パス経由で直接受信する(S201)。次に、受信したスパンID“2”が自ノード41の隣接スパンID“1”又は“2”であることを自己のトポロジー・マップと照合して認識する(S202)。さらに、受信したK1/K2バイトの経路をチェックし(S204)、この場合はショート・パスであり受信したウエスト側のスパンID “2”と一致するため(S205)、これを正常なK1/K2バイトとみなしてノード内部に取りこむ(S206)。
【0037】
一方、ロング・パス経由で同じK1/K2バイトを受信すると(S201)、ウエスト側のスパンID“2”との一致によってその受信経路をチェックする(S202及び204)。この場合はロング・パスであり(S204)、受信したイースト側とは反対側のウエスト側スパンID “2”と一致するため(S207)、これを正常なK1/K2バイトとみなしてノード内部に取りこむ(S206)。
【0038】
ノード41は、ショート・パスとロング・パスから受信したスパンID“2”の一致を確認し、受信したK1/K2バイトに含まれるパス切替命令を実行する。また、各中間ノードでは受信したK1/K2バイトのスパンID“2”をチェックし、それが自ノードの隣接スパンID、例えばノード43ではスパンID“3”又は“4”等、とは一致しないため、直ちにスルー動作を開始する(S202及び203)。
【0039】
このように本発明のパス・スルーの判定は単にスパンIDの一致を判定するだけであり、従来のようにK1/K2バイトのIDフィールドの一致判定に加えて経路(ショート/ロング)の判定をする必要がない。そのため、パス・スルー処理が単純化されて処理時間が短縮される。その結果、1リング内のノード数が増加した場合でも、リング全体の所望切替時間内で全ての中間ノードがパス切替を実行することが可能となる。
【0040】
次に、受信したK1/K2バイトの異常又はトポロジー・マップの異常(S208)について説明する。
図9は、本発明のスパンIDによるトポロジー・マップにミスマッチが生じた場合の一例を示している。図9の(a)の例では、ノード52のトポロジー・マップが自ノードID“2”から時計回りに誤って“2314”と設定されている。
【0041】
この場合はリングが正常であり、スパン1(♯1)を挟んで時計回りで送信側のノード51からショート・パス経由で受信する信号(♯1/S)により、受信側のノード52が自己のトポロジー・マップのミスマッチを検出する。すなわち、受信側のノード52は隣接するイースト側のスパンIDが“♯1”であることを検出してミスマッチ・アラーム等を出力し、オペレータがトポロジー・マップの復旧作業(“2341”に修正)を行なう。
【0042】
なお、本発明では反時計回りで受信側のノード51もスパン(♯1)を挟んで送信側のノード52からショート・パス経由で受信する信号(♯4/S)により、自己のトポロジー・マップとのミスマッチを検出し、ミスマッチ・アラーム等を出力することになる。これは、隣接する2ノード51及び52がその間の1つのスパンID“♯1”の情報を共有しているためである。
【0043】
従って、先に図4の(b)で説明した従来のノードIDによるトポロジー・マップのミスマッチ検出不可の状態は本来的に発生しない。すなわち、図9の(a)のミスマッチ状態が回線障害と同時に発生する最悪の場合であっても、図9の(b)に示すようにノード51は依然としてミスマッチの異常が検出可能であり、その結果としてノード51はミスマッチを検出してミスマッチ・アラーム等を出力する。これにより、オペレータはトポロジー・マップの復旧作業を迅速に開始できる。
【0044】
なお、上記の例ではスパンIDから直接障害スパンを認識する場合を示したが、それとは別に受信したスパンIDからトポロジー・マップを参照して先ず送信元ノードや宛先ノードを認識するようにしてもよい。この場合には、図2の従来と同じ送信元ノードや宛先ノードを用いたBLSR制御が可能となる。上記の例でいえば、ショート・パス経由で直接受信したスパンID“2”から、送信元ノード42と宛先ノード41が認識される。このように、スパンIDを用いれば、従来と同様のBLSR制御によるパス切替えが可能となる。
【0045】
図10は、図5の信号断(SF)障害発生時におけるパス切替制御シーケンスの一例を示したものである。また、図11は、図10で用いられるパス切替制御信号(K1/K2バイト)の設定内容の一覧を示した図である。
図10において、障害が発生していない通常運用時には、各ノードが障害ナシを示すNR (NotRequest) をそれぞれの隣接ノードにショート・パス経由で定期的に送信する (ae1〜he1、aw1〜hw1、ここでe:east、w:west)。
【0046】
その後、スパンID“3”の時計回りの回線に障害(×印)が発生し、それをノード42が信号断(SF; Signal Fail)として検出する。ノード42は信号断リング切替要求 (SF−R; Signal Fail-Ring Switch) をスパンID3のイースト側へショート・パス経由(be2)で、また反対側のウエスト側へロング・パスで経由(bw2)で送信する。
【0047】
ノード41は、ウエスト側から信号断リング切替要求信号をショート・パス経由(be2)で受信し、自己のトポロジー・マップとの照合によりウエスト側のスパンID“3”で障害が発生したことを認識する。この応答として受信可能応答 (RR−R; Reverse Request-Ring) をショート・パス経由(aw2)で、また反対側のイースト側へロング・パス経由(ae2)で送信する。
【0048】
その他の中間ノード43〜48は、ノード42がウエスト側にロング・パス経由(bw2)で送出したスパンID“3”の信号断リング切替要求信号を受信する。各中間ノード43〜48は、それを自己のトポロジー・マップと照合し、自ノードに隣接するスパンIDではないことを確認して全パス・スルー状態 (FP; Full Path-through) に遷移していく。
【0049】
その後、ノード42が送信したロング・パス経由(bw2)の信号断リング切替要求信号はノード41のイースト側に到達する。ノード41は、これがロング・パス経由(bw2)で到達したこと、および受信したスパンID“3”が反対側のウエスト側スパンID“3”と整合することから、この要求を自ノード宛てと確認して切替動作を開始する。これにより、ノード41はブリッジ&スイッチ状態 (Br&Sw; Bridge & Switch) に遷移する。
【0050】
一方、ノード42も同様に、ノード41が送信したロング・パス経由(ae2)の応答をウエスト側から受信し、先にショート・パス経由(aw2)で受信した応答との整合を確認して切替動作を開始する。これにより、ノード42もブリッジ&スイッチ状態 (Br&Sw) に遷移する。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のスパンIDを用いることで、同一リング上の16ノードを超えるノードが一意に識別されるため、既存のK1/K2バイトを拡張することなく、さらにはBLSR用のAPSプロトコルによるパス切替制御手順を大幅に変更することなく、BLSRを用いた1つのリングに収容可能なノード数を最大255ノードまで増加させることができる。これにより、大規模なBLSRネットワークが構築でき、同台数の複数リング接続によるネットワークと比較しても、設備コストの大幅な削減、および回線使用効率の向上が可能となる。
【0052】
また本発明によれば、各中間ノードにおける処理フローが単純化されるため、BLSRネットワークの大規模化に伴う障害発生からパス切替による障害回復までの時間を短縮することができる。
【0053】
さらに本発明によれば、隣接ノード間で同じスパンIDを共有することで、従来にもましてトポロジー・ミスマッチの検出がより正確になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のBLSRによるリングシステムの動作例を示した図である。
【図2】既存のK1/K2バイトのフォーマットを示した図である。
【図3】従来のノードIDを付与したBLSRリングシステムの一例を示した図である。
【図4】トポロジー・マップにミスマッチが生じた例を示した図である。
【図5】本発明のスパンIDを付与したBLSRリングシステムの一例を示した図である。
【図6】本発明によるK1/K2バイトのフォーマット及びトポロジー・マップの一例を示した図である。
【図7】スパンIDを用いたK1/K2バイトの送信フロー例を示した図である。
【図8】スパンIDを用いたK1/K2バイトの受信フロー例を示した図である。
【図9】本発明のトポロジー・マップにミスマッチが生じた例を示した図である。
【図10】信号断障害発生時におけるパス切替制御シーケンスの一例を示した図である。
【図11】図10で用いられるK1/K2バイトの設定内容の一覧を示した図である。
【符号の説明】
11〜16、21〜28、31〜34、41〜48、51〜54…ノード
Claims (3)
- リング制御を行なう複数のノードと、
前記複数のノードの間をリング状につなぐスパンと、で構成され、
前記複数のノードの各々は、隣接する他のノードとの間のスパンで発生した障害を検出し、前記スパンに割り当てられたスパンIDを宛先に前記他のノードへその障害情報を送信するリング制御ノードであって、
前記各ノードは、前記スパンを挟んで隣接するイースト側又はウエスト側のいずれか一方の側のノードに付与するノードIDを前記スパンのスパンIDに対応させたリング全体のトポロジー・マップを作成し、
前記スパンを挟んで隣接するノード同士は、互いに共有する前記スパンのスパンIDによって前記トポロジー・マップの不整合を検出する、ことを特徴とするリング制御ノード。 - 前記各ノードは、前記障害情報の宛先を前記スパンIDにより判断し、前記宛先が自ノード以外のときは前記障害情報をパス・スルーする、請求項1記載のノード。
- 前記リング制御はBLSR制御であって、前記BLSR制御の送信元ノードIDと宛先ノードIDとを前記スパンIDに置き換える、請求項1又は2のいずれかに記載のノード。
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