JP4035752B2 - 微細構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細構造体及びその製造方法に関し、特に、凹凸を有する基材の凹部を埋め込み平坦化するための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体などの電子デバイスの微細化の進展は著しく、最小パターン幅が0.1ミクロンを下回るまでになってきている。パターン形成においてフォトリソグラフィーは欠かせない技術であるが、0.1ミクロン程度のサイズのパターンニングには非常に制約が大きくなってきている。その一つに、加工対象物の平坦性が挙げられる。ステッパーなどの露光装置を用いて高解像度で露光する場合に、光学系の焦点深度が小さくなってしまう。そのため、加工対象物を平坦にして露光する必要がある。一方、半導体素子形成においては、各プロセスでミクロンオーダーの段差が生じてしまっている。従って、露光を行う前などに平坦化プロセスを行い、所望の形状を満たす必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
半導体素子で用いられている金属配線には、層内の素子を接続する配線と、層間を接続する配線とがある。いずれの場合においても、まず、レジストや絶縁体を用いて土手状のパターンを形成した後に、全体を覆うように金属膜を形成し、その後、不要な部分をCMPなどの技術により除去して、所望の配線パターンを形成していた。
【0004】
金属膜の作製方法としては、スパッタリング法、CVD法などが用いられているが、いずれの手法においても土手内部のみ選択的に金属膜を形成することは難しく、土手の上にも金属膜が形成されてしまうことから、何らかの手段での不要な金属膜の除去が必要となっていた。しかしながら、このように一度作製した金属などの薄膜の一部を除去するためには、CMPなどのプロセスを行う必要がある。不必要な領域にまで薄膜を形成し、さらに、その後に不必要な部分を取り除くという余分なプロセスが必要となっていた。このことは、選択的に薄膜を成長させる技術が充分に確立されていないことが原因である。凹凸が形成されている領域の凹部にのみ薄膜形成が可能であれば、凹部を埋め込むことが可能となり、平坦化が容易に実現される。したがって、平坦化を行うためには、凹部にのみ選択的に薄膜を成長させれば良い。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、凹凸を有する基材の凹部にもに薄膜を形成し、平坦な表面を有する微細構造体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材上に形成された凹状の領域にのみ、めっき膜を形成し、結果的に、凹状の領域に金属膜が充填された構造体を提供することである。また、基材上に形成された凹状の領域にのみ、ポリマー膜を形成し、凹状の領域にポリマー膜が充填された構造体を提供することである。凹状の領域にのみ、めっき膜あるいは、ポリマー膜を形成するため、成膜直後にも平坦化が実現され、余計な薄膜の除去プロセスを省くことが可能となる。
【0007】
選択的な薄膜を形成に関連して、本発明者は、特願平11−94102で微細構造体の製造方法を提案している。この方法では、基材上に極薄分子層をパターンニングし、その後、パターンニング形状に応じてめっき膜を選択的に成長させるものである。これにより、基材上に高精細なめっき膜の構造体の形成が実現可能となる。
【0008】
さらに、選択的な薄膜を形成に関連して、本発明者は、特願平11−262664でポリマーの微細構造体の製造方法についても提案している。この方法では、基材上に極薄分子層をパターンニングし、その後、パターンニング形状に応じて電解質ポリマー膜を選択的に成長させるものである。これにより、基材上に高精細なポリマー膜の構造体の形成が実現可能となる。
【0009】
以下で本発明の内容を具体的に説明する。
【0010】
本発明によれば、凹凸を有する基材と、該基材の凹部上にアミノ基あるいはチオール基を有する有機化合物からなる極薄膜パターンと、該極薄膜パターンに基づいた層パターンを有することを特徴とする微細構造体が提供される。
【0011】
ここで、「極薄膜パターンに基づいた層パターン」とは、凹部の底部に形成された極薄膜パターンの形状に形成された層パターンのことである。
【0012】
さらに、本発明によれば、極薄膜パターンに基づいて基材表面にめっき層が形成された微細構造体が提供される。
【0013】
本発明の方法によれば、アミノ基あるいはチオール基を有する有機化合物極薄膜が選択的に形成された領域において、無電解めっき膜の形成が安定して行われる。アミノ基あるいはチオール基を有する化学構造を有する有機化合物極薄膜が選択的に形成された領域においては、安定した無電解めっき膜が形成される機構としては、次のようであると考えられる。無電解めっきの核となるパラジウムはアミノ基あるいはチオール基と配位結合、あるいはイオン結合すると考えられている。基材表面上の有機化合物薄膜の分子鎖の末端に形成されたアミノ基あるいはチオール基に、パラジウムが吸着される。この結合は、通常の物理吸着よりも強固なため、安定したパラジウムの選択吸着が可能となり、これを核とした無電解めっき膜が安定して形成されると考えられる。このような機構を考慮すれば、アミノ基あるいはチオール基は有機化合物の分子鎖の末端に形成されていることが望ましい。無電解めっき膜の成長核となる極薄膜パターンが凹部の底部にのみ形成されており、無電解めっき膜は凹部を埋め込むように成長していく。
【0014】
また、本発明によれば、凹凸を有する基材と、該基材の凹部上に溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する有機化合物からなる極薄膜パターンと、該極薄膜パターンに基づいた層パターンを有することを特徴とする微細構造体が提供される。
【0015】
本発明の方法によれば、溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する有機化合物極薄膜が選択的に形成された領域において、電解質ポリマー膜の形成が安定して行われる。溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する有機化合物極薄膜が選択的に形成された領域においては、安定した電解質ポリマー膜が形成される機構としては、次のようであると考えられる。凹部の底部に、溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する有機化合物極薄膜パターンを形成した上で、基材を溶液中に浸積すると、極薄膜パターンの領域に正あるいは負の電荷を帯びる。例えばアミノ基を有する極薄膜パターンの場合には、正の電荷を帯び、一方、カルボキシル基の場合には、負の電荷を帯びる。溶液中に、それと反対の極の電荷を帯びた電解質ポリマーが存在する場合には、静電気力により電解質ポリマーが極薄膜パターン上に選択的に吸着し、極薄のポリマー膜を形成する。この極薄ポリマー膜が形成された基材を洗浄した後に、さらに反対の極の電荷を帯びた電解質ポリマー溶液中に浸積することにより、さらに電解質ポリマー膜を成長させることが可能となる。反対の電荷を帯びた電解質ポリマー溶液に交互に浸積することを繰り返すことにより、所望の膜厚のポリマー膜を得ることができる。成長核となる極薄膜パターンが凹部の底部にのみ形成されており、電解質ポリマー膜は凹部を埋め込むように成長していく。
【0016】
本発明で用いる極薄膜パターンを構成するアミノ基、チオール基、あるいは溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する化合物の原料としては、アミノ基、チオール基、あるいは溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有するメトキシシラン化合物、エトキシシラン化合物、クロロシラン化合物が望ましく、さらに、アミノプロピルトリエトキシシラン、又はメルカプトプロピルトリエトキシシランのいずれかを用いることがより望ましい。
【0017】
メトキシシラン化合物、エトキシシラン化合物、またはクロロシラン化合物のいずれかとシリコン基板は反応して、基板表面に自己組織化分子膜が形成されることが知られている。これらの化合物の分子鎖の末端にアミノ基、チオール基あるいは溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有するものを原料とすることにより、シリコン基板上にアミノ基、チオール基あるいは溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する自己組織化膜を形成することが可能となる。
【0018】
アミノプロピルトリエトキシシラン、又はメルカプトプロピルトリエトキシシランは、基材上に均一な膜厚でむらなく形成が可能であり、形成された有機極膜パターンにおいて化学構造の一部にアミノ基あるいはチオール基を官能基として有する。
【0019】
また、上記本発明の方法において、無電解めっき膜を作製する場合において、アミノ基あるいはチオール基を有する有機化合物からなる極薄膜パターンの該薄膜部以外の領域には、アミノ基、チオール基のいずれをも含まない有機化合物極薄膜を設けることが好ましい。
【0020】
また、電解質ポリマー膜を作製する場合において、溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する有機化合物からなる極薄膜パターンの該薄膜部以外の領域には、溶液中で正または負の電荷を示さない官能基のみを有する有機化合物極薄膜を設けることが好ましい。
【0021】
さらに、上記本発明の方法において、アミノ基、チオール基あるいは溶液中で正または負の電荷を示す官能基を有する有機化合物からなる極薄膜パターンの該薄膜部以外の領域には、アルキル基あるいはフルオロアルキル基を有する有機化合物極薄膜を設けることが好ましい。
【0022】
本発明による微細構造体は、凹部上にのみ無電解めっき膜、あるいは、電解質ポリマー膜の成長核が形成され、そこから順次薄膜の成長が進行する。成膜時間を適当に選ぶことにより、凹部のみが無電解めっき膜、あるいは、電解質ポリマー膜で埋め込まれた構成とすることが可能である。したがって、CMPなどのプロセスを用いずとも平坦化することが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を実施例に基づいて詳細に説明する。
【0024】
(実施例1)
まず、本実施例で用いた微細加工のプロセスを図1を参照して説明する。Siウエハー10を硫酸と過酸化水素水の混合液で洗浄を行った。液温は80℃で、10分間行う。次に、Siウエハー上にレジストパターン12を形成した(図1a)。レジストは、ノボラック系樹脂をベースとしたものを用い、パターンの形状は、ライン アンド スペースの単純な形状であり、ライン/スペースは1:1で、ラインの幅は1.0ミクロンをした。また、レジスト厚みは2.0ミクロンであった。レジストパターンが形成されたSiウエハーと、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン[CF3(CF27CH2CH2Si(OC253]とを密閉容器に入れて、容器全体を加熱することで、レジストがパターンニングされたSiウエハー表面にフルオロアルキルシラン(FAS)単分子層14を形成した(図1b)。加熱条件は、70℃、3時間である。この単分子層14の膜厚は約1nm程度であった。レジストパターン12上(ライン部)及びSiウエハー上(スペース部16に相当)でFAS膜14が形成されることを確認するために、全面レジスト膜及びSiウエハーの2種類の試料に同様な条件でFAS膜を作製し、水に対する接触角を測定したところ、いずれの試料も105°以上の接触角を示し、撥水膜が表面に形成されていることが確認された。
【0025】
次に、パターンニングされたSiウエハーのFAS膜の一部を、UV光により除去した。レジストパターンの作製に用いたフォトマスクを用いて、フォトマスクを透過してUV光を基板に照射した。UV光の波長は172nmである。ここで用いたフォトマスクの基板は、石英で作製されており、172nmのUV光の透過率は約60%であった。UV光がレジストパターンのスペース部16に照射されるように、フォトマスクとレジストパターンをアライメントした。UV光の照射強度は、試料上において約5mW/cm2であり、照射時間は40分とした。以上のような処理を行うことにより、スペース部16上のFAS膜が除去された。
【0026】
さらに、パターンニングされたSiウエハーを、純水、エタノールの順で洗浄した後に、エタノールに、1vol%のアミノプロピルトリエトキシシランを混合した溶液中に5分間浸した。さらに、エタノール、純水の順で基板の洗浄を行った。このプロセスにより、FAS膜14が除去されたスペース部領域にのみ、アミノ基を構造の一部として含む有機極薄膜が形成され、アミノ基を有する極薄膜パターン18が得られた(図1(d))。スペース部以外の部分にはFAS膜14が設けられていることになる。この場合、アミノ基は、有機化合物薄膜の分子鎖の末端に形成される。ここで、FAS膜14にはアミノ基は含まれていない。
【0027】
次に、無電解ニッケルめっきを施すプロセスを行う。無電解ニッケルめっきを行う場合には、めっきの核となるパラジウムを基板表面に形成する、アクチベーションと呼ばれる前処理を行う。その後、基板を無電解ニッケルめっき液に浸すことにより、基板上にニッケル薄膜を得ることができる。
【0028】
上述したような有機極薄膜パターンを形成した試料に、無電解ニッケルめっきを行った。まず、アクチベーターとして、パラジウム塩化合物、塩化水素を含有した混合液(塩化水素4% 、パラジウム塩化合物0.2%、残りは水)30mLを1Lの水に加えたものを用いた。室温で、pHが5.8になるように、水酸化ナトリウム水溶液を加えて調整した。この液中に、約2分浸すことで、パラジウムを基板表面に付着させた。水酸化ナトリウム水溶液から試料を取り出した後、流水中で3分間洗浄を行った。無電解ニッケルめっき液を、70℃、pH4.6の条件で保持し、洗浄後の試料を、約1分間浸した。
【0029】
ここで、用いた無電解ニッケルめっき液は、ニッケル塩化合物、次亜リン酸をニッケル塩化合物:30g/L、次亜リン酸ナトリウム:10g/Lの組成で含むものを用いた。その後、液から取り出した後、流水中で洗浄を行ない、乾燥を行なった。この試料をSEMで観察したところ、スペース部16にのみニッケル膜20がパターン形成された構造体が得られていることが確認された(図1(e))。ニッケル膜厚は、約2ミクロンであった。また、レジストパターンの凹部がニッケル膜で埋め込まれており、平坦化が達成できた。
【0030】
(実施例2)
次に、別の実施形態を実施例に沿って述べる。ライン部及びスペース部の単分子膜材料が変えて実施例1と同様なめっき埋め込みを行った。単分子膜作製以外のプロセスは実施例1と全く同様である。FAS膜14の替わりとして、アルキル基を有する有機分子膜の形成を行った。レジストがパターンニングされたSiウエハーとヘキサメチルジシラザン(HMDS)とを密閉容器に入れて、容器全体を加熱することで、基板表面にトリメチルシリル(TMS)単分子層を形成した。加熱条件は、70℃、3時間である。また、アミノ基を有する有機分子膜の替わりとして、チオール基を有する有機分子膜の形成を行った。アミノ基有機分子膜と同様に、液相での有機分子膜の形成を行い、有機分子膜材料として、メルカプトプロピルトリエトキシシランを用いた以外は実施例1と全く同様な作製条件で成膜を行った。実施例1と同様に無電解めっきを行い、試料をSEMで観察したところ、スペース部領域にのみニッケル膜がパターン形成された基板が得られていることが確認された。ニッケル膜厚は、約2ミクロンであった。また、レジストパターンの凹部がニッケル膜で埋め込まれており、この場合においても平坦化が達成できた。チオール基を有する単分子膜をスペース部(凹部)にのみ形成した場合においても、凹部への良好な無電解めっき膜の埋め込みが確認できた。
【0031】
以上で述べたように、本実施例では、凸部(ライン部)にアミノ基またはチオール基を含まない有機分子膜を形成しているが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、凸部表面にアミノ基やチオール基などの無電解めっきの成長核が結合する官能基が存在しなければ、敢えて有機分子膜を形成する必要がないことは言うまでもない。また、本発明は、無電解ニッケルめっき膜に限るものではなく、コバルト、銅、パラジウム、金など用いても有効である。
【0032】
(実施例3)
次に、電解質ポリマー膜の凹部への埋め込みの例について図2を参照して説明する。
【0033】
実施例1と同様に、FAS膜14がレジストパターン12上に形成され、アミノ基有機分子膜18がスペース部16に形成された試料を形成した(図2(a)〜(d))。本実施例においては、レジスト厚みは0.2ミクロンとした。
【0034】
電解質ポリマー膜の作製法として電解質ポリマーの交互吸着法を用いた。これは、ポリカチオン、ポリアニオン双方の溶液に基板を交互に浸積することにより、原子オーダーで制御された有機極薄膜を基板上に作製する手法である。本実施例では、カチオン性ポリマーとしてはポリアリルアミン(Poly(allylamine hydorochloride):PAH)、アニオン性ポリマーとしてポリアクリル酸(Poly(acrylic acid):PAA)を用いた。いずれも溶液は10-2Mの濃度に調整した。また、いずれの溶液も、1規定の塩酸により水素イオン濃度pHを5.5に調整した。ポリマーの吸着時間は、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、共に10分間とし、ポリマー吸着後に超純水でトータル5分間の洗浄を3回に分けて行った。
【0035】
本実施例では、基板のスペース部16に正電荷を有するアミノ基有機分子膜18が局所的に形成されているため、まず、PAAの溶液に浸積し、洗浄し、さらに、PAHの溶液に浸積洗浄を行った。さらに、引き続きこれらの工程を合計50回繰り返した。この試料をSEMで観察したところ、スペース部16にのみ電解質ポリマー膜(22a、22b)がパターン形成された基板が得られていることが確認された(図2(e))。ポリマー膜厚は、約0.2ミクロンであった。レジストパターンの凹部が電解質ポリマー膜で埋め込まれており、ほぼ平坦化が達成できた。SEMではオングストロームオーダーの微細な積層構造については確認できなかったが、合計で0.2ミクロン程度の膜厚のポリマー膜が形成されていることから、アニオン性ポリマー及びカチオン性ポリマーが交互に吸着されていると考えられる。実施例1,2においては、無電解めっきという手法を用いて金属膜の埋め込みを確認したが、本実施例において、ポリマー膜の凹部への埋め込みが確認できた。
【0036】
尚、上記実施例3では、スペース部16にアミノ基を有する有機分子膜18を形成したが、カルボキシル基を有する有機分子膜を形成して電解質ポリマー膜(22a、22b)を交互形成することもできる。この場合、スペース部16に負の電荷を有するカルボキシル基を有する有機分子膜18が形成されているため、交互吸着膜の積層の順序として、最初に正の電荷を有するPAH溶液の浸積からスタートする。
【0037】
また、実施例3において、電解質ポリマー材料として、PAAとPAHのみしか述べられていないが、本発明はこれらの電解質ポリマー材料にのみ限定されるものではなく、これ以外の溶液中で電荷を有するポリマーであれば、凹部に埋め込むことができるのは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、凹凸が形成された基材の凹部のみに無電解めっき膜あるいは電解質ポリマー膜が形成可能であり、結果的に凹部を金属膜あるいはポリマー膜で埋め込むことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の方法をその工程に沿って示す断面図。
【図2】本発明の別の実施例の方法をその工程に沿って示す断面図。
【符号の説明】
10 Si基板
12 レジストパターン
14 FAS膜
16 スペース部(レジスト除去領域、凹部)
18 有機分子膜の極薄膜パターン
20 無電解めっき膜(ニッケル膜)
22a、b 電解質ポリマー層

Claims (3)

  1. 凹凸を有する基材の全面に、アルキル基又はフルオロアルキル基のいずれかを有する有機化合物極薄膜を形成する工程と、
    凹部を形成するために用いたマスクを用いて凹部の底部にUV光を照射し、前記凹部の底部に存在する前記有機化合物薄膜を除去する工程と、
    前記基材の凹部の底部に、アミノ基又はチオール基を有する有機化合物からなる極薄膜パターンを形成する工程と、
    該極薄膜パターン上に無電解めっき法を用いてめっき層を形成する工程と、
    を有する微細構造体の製造方法。
  2. 前記アミノ基又はチオール基有する有機化合物が、構造の一部としてアミノ基又はチオール基有する、メトキシシラン化合物、エトキシシラン化合物、又はクロロシラン化合物のいずれかの原料から形成されることを特徴とする請求項記載の微細構造体の製造方法。
  3. 前記有機化合物薄膜は、アミノ基及びチオール基のいずれをも含まないことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
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