JP4035413B2 - ロール曲げ装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール曲げ装置、特に、上ロールとこれに平行に設けられた一対の下ロールからなる、所謂、3本ロール式のロール曲げ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属製の上ロールの下方の前後に一対の下ロールを設けた、所謂、3本ロール式のロール曲げ装置は、装置が簡単であることから種々の曲げ加工に利用されている。
この形式の3本ロール式のロール曲げ装置として、例えば、特許文献1に開示された図10の如き概略構造を有するものがある。
【0003】
上ロール(1)の下方には、これと平行で且つ両端が回動自在に支持された一対の下ロール(2)(2)が昇降自在に配設されている。又、これら下ロール(2)(2)の軸方向の中央部は、バックアップロール(30)(30)で下方から支持されており、これにより上ロール(1)と協働してワーク(W)を挟圧した際の下ロール(2)(2)の軸方向中央部が下方に撓むのを防止している。
【0004】
上記バックアップロール(30)(30)は昇降可能な一対のロール支持体(3)(3)の上端部に回転自在に配設されていると共に、該ロール支持体(3)(3)は、上下方向に相対摺動可能に対接した状態で直立筒(17)内に収納されている。そして、上記ロール支持体(3)(3)は、夫々の下端に連結されたクランク機構(10)(10)で独立昇降されるようになっている。
【0005】
曲げ加工をするときは、クランク機構(10)(10)でロール支持体(3)(3) を交互に昇降させながら最終的に上ロール(1)と下ロール(2)(2)でワーク(W)を上下から挟圧することによって該挟圧部を弓状に湾曲させる。この状態でワーク(W)の後端が上ロール(1)と下ロール(2)(2)部を通過するまでこれら各ロールを回転させると、ワーク(W)が円筒状に曲げ加工される。
【0006】
このものでは、ロール支持体(3)(3)相互を直接接触させることによって、下ロール(2)(2)の間隔を小さくしているから、該下ロール(2)(2)の間隔が大きい場合に比べて加工精度が向上する。
【0007】
しかしながら、上記従来のものでは、ワーク(W)の表面から剥がれ落ちる黒皮(酸化皮膜)等のゴミが下ロール(2)(2)の相互間からロール支持体(3)(3)の境界部に落下して次第に堆積する。従って、該ゴミがロール支持体(3)(3)の相対摺動部に噛み込んで両者の円滑な摺動が阻害される問題がある。
【0008】
【特許文献1】
特許第3118628号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、
『回転駆動される上ロール(1)と、
前記上ロール(1)の下方にこれと平行に設けられ且つ前記上ロール(1)に対して接離移動するように第1支持手段(6)(6)で各別に支持された一対の下ロール(2)(2)と、
前記各下ロール(2)(2)の軸方向の中央域の夫々を前記上ロール(1)に向けて各別に押圧し且つ前記下ロール(2)(2)の前記接離移動に追随して移動するように第2支持手段(7)(7)で各別に支持されたバックアップロール(30)(30)と、を具備するロール曲げ装置』に於いて、バックアップロール(30)(30)の支持部にゴミが堆積しないようにして該バックアップロール(30)(30)の円滑動作を確保できるようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
[1項]
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、
『前記第2支持手段(7)(7)の夫々は、前記各下ロール(2)(2)の配列域から該配列方向の外側にずれたゾーンに揺動支点を有し、且つ該揺動支点側の下ロール(2)用のバックアップロール(30)を回転自在に支持する揺動部材を具備しており、
前記下ロール(2)に対して前記バックアップロール(30)が接離移動するように前記揺動部材を駆動装置で揺動させる』ことを特徴としている。
【0011】
上記技術的手段は次のように作用する。
バックアップロール(30)を支持する揺動部材の揺動支点は、黒皮等のゴミが落下し易い下ロール(2)(2)相互間の下方に存在せず、該揺動支点は、前記各下ロール(2)(2)の配列域から該配列方向の外側にずれたゾーンに存在している。従って、上記黒皮等のゴミが、前記揺動支点に落下して堆積するような不都合がない。
【0012】
又、上記のようにバックアップロール(30)を支持する揺動部材は、下ロール(2)(2)の配列域からこれらの配列方向の外側にずれたソーンに揺動支点を有している。
【0013】
従って、上記一対の揺動部材で各別に支持されたバックアップロール(30)(30)は、既述従来のものと相違し、下ロール(2)(2)の相互間の下方域で上下に移動することがない。
【0014】
従って、曲げ加工時にワーク(W)の表面から剥離する黒皮等のゴミが下ロール(2)(2)相互間の下方に落下しても、これがバックアップロール(30)やこれの支持部に付着したり堆積するようなことがない。
【0015】
[2項]
前記1項に於いて、
『前記揺動支点は前記下ロール(2)の下面より上方に位置している』ものでは、下ロール(2)(2)の相互間から落下する黒皮等のゴミが揺動支点に付着するのを完全に防止することができる。
【0016】
[3項]
前記1項又は2項に於いて、
『前記駆動装置は、駆動源と、該駆動源と前記揺動部材を動力伝達状態に連結するクランク機構で構成されており、
前記クランク機構は、前記揺動部材の下方に位置し且つ前記駆動源で回転されるクランクアームと、該クランクアームの出力部と前記揺動部材における前記バックアップロール(30)の回転軸支部を連結する連結ロッドとを具備している』ものでは、前記連結ロッドの出力端がバックアップロール(30)の回転軸支部から揺動部材の揺動支点側に離れた部位に連結されている場合に比べ、該連結ロッドの出力がバックアップロール(30)に直接作用する。従って、前記バックアップロール(30)の回転軸支部から揺動部材の揺動支点側に離れた部分に作用する連結ロッドの出力が間接的に該バックアップロール(30)に伝達される場合に比べ、該バックアップロール(30)を直接的且つ効果的に下ロール(2)に押圧させる事ができる。
【0017】
又、前記揺動部材と連結ロッドの連結部がバックアップロール(30)の回転軸支部からクランクアーム側に近づくほど前記連結ロッドが短くなる(例えば、前記回転軸支部からクランクアーム側に延長する腕を揺動部材から一体的に突出し、この腕の先端部に連結ロッドを連結する場合)。そして、上記連結ロッドが短くなるに伴ってクランクアームの回転に伴う連結ロッドの傾斜角度の変化が著しくなる。そして、前記連結ロッドが短く傾斜角度の変化が著しい場合は、揺動部材に向けて連結ロッドを実質的に軸線方向に押し動かす場合(連結ロッドの傾斜角度が殆ど変化しない場合)に比べ、クランクアームから連結ロッドを介してバックアップロール(30)に伝達される力のロスが大きくなる。
【0018】
これに対し、上記技術的手段によれば、連結ロッドの出力端がバックアップロール(30)の回転軸支部に連結されているから、該連結部がクランクアーム側に近い場合に比べて連結ロッドが長くなり、上記力のロスが少なくなる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は次の特有の効果を有する。
揺動部材の揺動支点やこれに支持されたバックアップロール(30)(30)の支持部にゴミが堆積しないから、該バックアップロール(30)(30)の円滑動作が阻害される心配が少なくなる。
【0020】
又、前記ゴミがバックアップロール(30)(30)に付着しにくいから、該ゴミがバックアップロール(30)(30)の表面から下ロール(2)(2)に転写されてこれが最終的にワーク(W)の表面に付着する心配も少なくなる。
【0021】
2項のものでは、揺動部材の揺動支点が下ロール(2)(2)の下面より上方に位置しているから、該揺動支点に黒皮等のゴミが落下・付着する不都合を一層確実に防止することができる。
【0022】
3項のものでは、上記したように、クランクアームから連結ロッドを介してバックアップロール(30)に伝達される力のロスが少なくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、上記発明の実施の形態を説明する。
このものでは、図1に示すように、フレーム(F)の一側に駆動機構ボックス(B)を設け、この駆動機構ボックス(B)から上ロール(1)が片持ち状態で突出していると共に、この上ロール(1)の一端は前記フレーム(F)の左端の側板(61)に設けた揺動腕(12)によって支持されている。
【0024】
上記上ロール(1)の下方には、下ロール(2)(2)がワーク(W)の移動方向の前後に間隔を置いて並設されている。この下ロール(2)(2)は上ロール(1)に対して接離移動し得るように後述する一対の第1支持手段(6)(6)で回転自在に各別に支持されている。
又、下ロール(2)(2)の軸方向の中央域外周は、後述する第2支持手段(7)で回転自在に支持されたバックアップロール(30)(30)によって下方から受け止められている。以下、各部の詳細を詳述する。
【0025】
[上ロール(1)の支持構造]
上ロール(1)は、前記駆動機構ボックス(B)の側板(11)と上記揺動腕(12)によってその両端が回転自在に支持されている。
駆動機構ボックス(B)内には、サーボモータ、油圧モータ等の駆動モータ(M)が内蔵され、この駆動モータ(M)と伝動させた減速器(D)の出力軸と前記上ロール(1)とが接続されている。
【0026】
前記揺動腕(12)は、下端から入力腕(129)が略直角に突出して全体としてL字状に構成されている。そして、前記揺動腕(12)と入力腕(129)との境界の屈曲点が、フレーム(F)の左側の側板(61)に設けた軸支部(122)によって揺動自在に支持されている。これにより、揺動腕(12)の出力端が前記側板(61)に対して直角方向に揺動可能に支持されることとなる。
【0027】
又、前記側板(61)には油圧シリンダ(62)が揺動自在に取り付けられており、その出力端が揺動腕(12)の前記入力腕(129)の先端に回転自在に連結されている。従って、この油圧シリンダ(62)の出力軸が進出されると揺動腕(12)が直立して先端の軸受部(121)が上ロール(1)の先端に嵌合し、上ロール(1)の先端部が前記揺動腕(12)によって回転自在に支持されるものとなる。
【0028】
[下ロール(2)(2)]
下ロール(2)(2)は、上ロール(1)の下方においてこれと平行に設けられており、上ロール(1)に対して接離移動し得るように第1支持手段(6)によって支持されている。
図1,図2に示すように、上記第1支持手段(6)は各下ロール(2)(2)の両端を回転自在に支持する揺動体たるL字状の下ロール支持腕(69)(69)を具備し、各下ロール支持腕(69)の上端は、一対の下ロール(2)(2)の配列域(99)から該下ロール(2)(2)の配列方向の外側にずれたゾーン(98)に支軸(68)で揺動自在に軸支されている。そして、前記支軸(68)はフレーム(F)の左右の側板(11)(61)に架設状態に配設されていると共に、L字状に形成された下ロール支持腕(69)の屈曲点には、下ロール(2)が回転自在に取り付けられている。
【0029】
前記各下ロール支持腕(69)は上記支軸(68)と反対側に位置する入力端がクランク機構(81)に繋がっており、該クランク機構(81)によって下ロール支持腕(69)が支軸(68)を支点に揺動されるようになっている。
上記クランク機構(81)は、後述する往復回転軸(13)で回転される円盤状のクランクアーム(84)と、該クランクアーム(84)の出力部たる外周部と前記下ロール支持腕(69)の入力端を連結する連結ロッド(87)で構成されている。
【0030】
上記連結ロッド(87)は、クランクアーム(84)の出力部たる外周部に支軸(85)で回転自在に軸支された下ロッド(86)と、L字状に形成された下ロール支持腕(69)の下端に位置する入力端に連結ピン(83)で揺動自在に連結された上ロッド(82)を具備しており、これら下ロッド(86)と上ロッド(82)はアジャストネジ(88)で間隔調節可能に連結されている。そして、図2,3に示すように、このアジャストネジ(88)は、外周に工具係合孔(880)が穿設された中央フランジ(881)と、該中央フランジ(881)から上下に突出する上ボルト(882)及び下ボルト(883)を具備しおり、上ボルト(882)と下ボルト(883)の一方には右ネジが刻設され他方には左ネジが刻設されている。そして、上記上ボルト(882)と下ボルト(883)は上ロッド(82)と下ロッド(86)に形成されたネジ孔(820)(860)に各別に螺入されている。従って、アジャストネジ(88)の工具係合孔(880)に工具を係合させてこれを回転させると、上ボルト(882)と下ボルト(883)が上ロッド(82)と下ロッド(86)のネジ孔(820)(860)に螺入され、該螺入度合いを調節することによって、上ロッド(82)と下ロッド(86)の間隔を適宜大きさに設定することができる。
【0031】
又、上ロッド(82)と下ロッド(86)には、その外周からネジ孔(820)(860)内に貫通し且つ軸方向端面に開放する締付スリット(823)(863)が形成されていると共に、これら上ロッド(82)と下ロッド(86)の外周には、上記締付スリット(823)(863)を挟んで対向する締付フランジ(821)(821)(861)(861)が起立している。そして、これら締付フランジ(821)(821)(861)(861)が、締付ボルト(822)(862)で締付けられると、上記締付スリット(823)(863)が縮小し、これにより、直径収縮する上ロッド(82)と下ロッド(86)によって上ボルト(882)と下ボルト(883)の外周が強固に圧迫されるようになっている。これにより、アジャストネジ(88)の緩み止めが図れる。
【0032】
前記クランクアーム(84)(84)は、側板(11)(61)間に架設された往復回転軸(13)に固定されており、これにより、往復回転軸(13)とクランクアーム(84)(84)は一体回転し得るようになっている。従って、図2から分かるように、この往復回転軸(13)が一定角度往復回転すると、この回転に応じて連結ロッド(87)が上下に往復移動すると共に、これに追随して下ロール支持腕(69)が支軸(68)を中心に揺動し、これにより、下ロール(2)が上ロール(1)に対して接離移動する。又、ワーク(W)を曲げ加工する位置までクランクアーム(84)が回転したときの下ロール(2)と上ロール(1)の間隔は、上ロッド(82)と下ロッド(86)に対するアジャストネジ(88)の既述螺入度合いによって適宜設定することができる。従って、曲げ加工すべき円筒状の製品の曲率を設定するときは、該曲率に応じて前記螺入度合いを調節し、これにより、加工位置まで上昇した際の下ロール(2)と上ロール(1)の間隔を所定間隔に設定する。
【0033】
尚、上記往復回転軸(13)の両端近傍は、軸受(19)(19)で回転自在に支持されていると共に、該往復回転軸(13)の回転角度はロータリーエンコーダ(18)の出力で判断できるようになっている。又、往復回転軸(13)は、これの一端に連結されたレバー(41)で往復回動されるようになっており、該レバー(41)は駆動源たるシリンダ(4)で揺動されるように構成されている。従って、シリンダ(4)に対してプランジャ(40)が進退動作すると往復回転軸(13)が回転し、これにより、連結ロッド(87)(87)の出力端に連結された下ロール支持腕(69)(69)が揺動し、その結果、該下ロール支持腕(69)(69)に取り付けられた下ロール(2)(2)が上ロール(1)に対して接離動作する。
【0034】
[上ロール(1)と下ロール(2)(2)の回転駆動装置]
図1に示すように、上ロール(1)と下ロール(2)(2)は駆動モータ(M)で回転駆動されるようになっており、このため、駆動機構ボックス(B)内の上ロール(1)の入力軸部と下ロール(2)(2)の夫々の入力軸部は歯車機構(51)を介して伝動される。この歯車機構(51)の歯車比は、上ロール(1)の外周面の周速度と下ロール(2)(2)の週速度を一致させ得る値に設定されている。又、歯車機構(51)と歯車軸(53)(53)と下ロール(2)(2)の入力軸(21)(21)とは自在継手(52)(52)を介して動力伝達状態に連結されている。そして、前記各自在継手(52)は、入力部と出力部の間隔が伸縮自在に構成されており、これにより、下ロール(2)(2)が昇降されても、歯車機構(51)から下ロール(2)(2)へ伝達される回転運動が途切れないようになっている。
【0035】
[第2支持手段(7)]
図1,4,5に示すように、バックアップロール(30)(30)を回転自在に支持する第2支持手段(7)用の揺動アーム(71)(71)は、一対の下ロール(2)(2)の配列域(99)からこれら下ロール(2)(2)の配列方向の外側にずれたゾーン(98)に支軸(68)で揺動自在に軸支されている。そして、この支軸(68)は、既述したように、下ロール支持腕(69)を揺動自在に軸支する機能を具備している。即ち、本実施の形態では、第2支持手段(7)を構成する揺動アーム(71)(71)と下ロール支持腕(69)が共通の支軸(68)で揺動自在に支持されているのである。従って、第2支持手段(7)と下ロール(2)は、共通の支軸(68)を中心として揺動する。尚、図から明らかなように、支軸(68)は下ロール(2)(2)の下面より上方に設けられている。
【0036】
この第2支持手段(7)は、一端が上記支軸(68)で揺動自在に支持された揺動部材たる一対の揺動アーム(71)(71)を具備していると共に、該揺動アーム(71)(71)の長手方向の中程には一つのバックアップロール(30)が支軸(72)で回転自在に取り付けられている。又、揺動アーム(71)(71)の揺動端には、軸方向に間隔を置いて配設されたバックアップロール(30)(30)が共通の支軸(73)で回転自在に支持されている。又、支軸(73)のうち、前記軸方向に間隔を置いて配設されたバックアップロール(30)(30)の相互間の部位は、フレーム(F)の下部に位置する既述往復回転軸(13)に対して、クランク機構(81)を介して連結されており、これにより、往復回転軸(13)の往復回転に連動してクランク機構(81)が昇降すると、該クランク機構(81)によって第2支持手段(7)を構成する揺動アーム(71)(71)が支軸(68)を支点として揺動されるようになっている。従って、下ロール(2)とバックアップロール(30)(30)は、共通の往復回転軸(13)で駆動されるクランク機構(81)(81)で昇降移動され、これら下ロール(2)とバックアップロール(30)(30)の同期的な動作が確保できる。これにより、バックアップロール(30)(30)を、下ロール(2)に追随させつつ上ロール(1)に対して接離動作させることができる。
【0037】
そして、第2支持手段(7)を構成する揺動アーム(71)(71)を揺動させる前記クランク機構(81)は、既述下ロール支持腕(69)の下端と往復回転軸(13)を連結する為の図2に現れるクランク機構(81)と同一構成を有しており、該クランク機構(81)の詳細構成は既に説明した通りである。
【0038】
このものでは、バックアップロール(30)(30)を回転自在に支持する揺動部材たる揺動アーム(71)(71)の揺動支点となる支軸(68)は、下ロール(2)(2)相互間の下方に存在せず、前記各下ロール(2)(2)の配列域(99)から外側にずれたゾーン(98)に存在している。従って、曲げ加工時に下ロール(2)(2)間から落下する既述黒皮等のゴミが、前記揺動アーム(71)(71)と支軸(68)の回動部に付着せず、両者の円滑な相対回動が阻害される不都合が少なくなる。又、バックアップロール(30)(30)が下ロール(2)(2)の相互間の下方域に進入することがないから、該バックアップロール(30)(30)の支持部に上記黒皮等のゴミが落下して付着・堆積することもない。
尚、図1に現れる揺動アーム(71)(71)の外側に位置する軸受(77)(77)は、支軸(68)を支える為に固定板(78)に配設されたものである。
【0039】
[自在継手(52)]
歯車軸(53)の回転を各下ロール(2)(2)の入力軸(21)(21)に伝達する自在継手(52)(52)は、図6,図7に示すように、入力軸に設けた入力側球体部(91)と、出力側に設けられた出力側球体部(92)とこれらの間を繋ぐ中間軸部(93)とからなり、前記入力側球体部(91)及び出力側球体部(92)は共に断面6角形の球体に構成されている。中間軸部(93)の両端には、その端部から一定深さの断面6角形の軸受孔部(94)(94)が形成されており、この軸受孔部(94)に前記入力側球体部(91)、出力側球体部(92)が各別に収納されている。従って、入力側球体部(91)は一方の軸受孔部(94)内にて軸線方向に摺動可能な関係にあると共に、回転伝達状態で首振り動作可能な関係にある。他方、出力側球体部(92)も他方の軸受孔部(94)に対して同様な関係にある。従って、入力側球体部(91)と出力側球体部(92)とが偏心した状態でも伝動可能であり、しかも、入力側球体部(91)と出力側球体部(92)との距離が変化しても伝導状態が損なわれない。従って、下ロール(2)(2)が上下に移動しても歯車軸(53)と入力軸(21)(21)の伝動状態が確保される。
【0040】
[曲げ加工動作]
次に、上記ロール曲げ装置を用いて、矩形の金属板からなるワーク(W)を円筒形に曲げる作業を図8〜図9に従って説明する。
【0041】
*準備作業
先ず、第1支持手段(6)を構成する下ロール支持腕(69)(69)の入力端に接続された連結ロッド(87)(87)の長さを、加工すべき円筒状の製品の曲率に合わせて調節すべく、アジャストネジ(88)(88)を回転させる。このように、連結ロッド(87)(87)の長さを調節すると、固定量だけシリンダ(4)からプランジャ(40)を進出させることにより、上記連結ロッド(87)(87)の長さに対応した曲率の製品を曲げ加工することができる。
【0042】
次に、下ロール(2)(2)の下面にバックアップロール(30)(30)が当接するまで、これらを支持する揺動アーム(71)(71)に連結された連結ロッド(87)の長さを調節する。そして、ワーク(W)の曲げ加工時に下ロール(2)(2)の軸方向中央部が下方に撓む量は、該ワーク(W)の板厚によって相違することから、該板厚に応じて、バックアップロール(30)(30)の下方に位置する連結ロッド(87)のアジャストネジ(88)の締付け量を調節する。このものでは、下ロール支持腕(69)(69)の入力端に接続された連結ロッド(87)(87)とバックアップロール(30)(30)下方の連結ロッド(87)の長さ調節が独立して行なえるから、ワーク(W)が異なった板厚のものに切り替えられる場合でも、該板圧に応じて迅速に下ロール(2)(2)に対するバックアップロール(30)(30)の押圧力の調節を行なうことができる。
【0043】
*ワーク(W)の曲げ加工の実際
次に、駆動源たるシリンダ(4)(4)が伸縮制御されて、各下ロール(2)(2)やバックアップロール(30)(30)が昇降され、これにより、以下の曲げ加工が円滑に進行する。
先ず、下ロール(2)(2)が上ロール(1)から離れた下死点にセットされる(図8−▲1▼)。
【0044】
その後、下ロール(2)(2)が所定高さにセットされる(図8−▲2▼)。この高さは、ワーク(W)の板厚との関係で設定される。ワーク出口側に位置する下ロール(2)(同図では左側の下ロール(2))と上ロール(1)によってワーク(W)の先端部を支えたときにこのワーク(W)が水平姿勢となるように、前記ワーク出口側に位置する下ロール(2)の高さが設定される。他方、ワーク入り口側に位置する下ロール(2)(同図では右側の下ロール(2))の高さは、上記ワーク出口側の下ロール(2)より若干低い高さに設定される。
【0045】
この状態で、ワーク押出装置(P)の当て板(P1)によって上ロール(1)と下ロール(2)(2)間にワーク(W)の先端を差し込む((図8−▲3▼)。次に、ワーク出口側の下ロール(2)に連動するシリンダ(4)が駆動状態になり、これにより、該ワーク出口側の下ロール(2)と上ロール(1)でワーク(W)を挟圧する高さまで該下ロール(2)が上昇される(図8−▲4▼)。この後、ワーク入り口側の下ロール(2)が持ち上げられ、これにより、製品の曲げ曲率に合わせて該ワーク(W)の先端近傍が端曲げされる(図8−▲5▼)。
次いで、ワーク出口側の下ロール(2)が降下され、これにより、上ロール(1)と下ロール(2)(2)との上下間隔が製品の曲げ加工に必要な大きさに設定される(図8−▲6▼)。
【0046】
次に、駆動モータ(M)によって上ロール(1)と下ロール(2)(2)が回転駆動されて曲げ加工が進行する(図8−▲7▼)。このとき、下ロール(2)(2)の軸方向の中程はバックアップロール(30)(30)で下方から支えられているから、ワーク(W)の押圧によって下ロール(2)(2)の前記中程を下方に撓ませるような力が該下ロール(2)(2)に作用しても、これがバックアップロール(30)(30)で受け止められ、これにより、下ロール(2)(2)の下方への撓みを防止することができる。そして、曲げ加工が進行してワーク(W)の後端と、ワーク入り口側の下ロール(2)と上ロール(1)を結ぶ線との距離が板厚の4倍程度の値になると、ワーク出口側の下ロール(2)が若干持ち上げられる(図8−▲8▼)。この状態で、更に上ロール(1)と下ロール(2)(2)が回転駆動されると、ワーク(W)の後端部まで曲げ加工が終了し、この状態で上ロール(1)と下ロール(2)(2)の回転が停止される。
【0047】
この後、上ロール(1)の先端を支持する揺動腕(12)が油圧シリンダ(62)の作動によって外側に倒されて、上ロール(1)と下ロール(2)(2)の端部の間が開放され、これにより、円筒状に曲成された製品が上ロール(1)の軸線方向に取り出される。この後、油圧シリンダ(62)の作動によって揺動腕(12)が直立状態に戻されて、軸受部(121)が上ロール(1)の先端に嵌合して軸受け状態になると共に、下ロール(2)(2)が(図8−▲1▼)の高さにもどされ、これにより、次のワーク(W)を曲げ加工できる初期状態に復帰する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るロール曲げ装置の正面図
【図2】下ロール(2)(2)の支持構造を説明する断面図
【図3】連結ロッド(87)に於けるアジャストネジ(88)の配設部の拡大図
【図4】バックアップロール(30)(30)の支持構造を説明する断面図
【図5】バックアップロール(30)(30)の支持構造を説明する斜視図
【図6】自在継手(52)の要部の断面図
【図7】図6のY−Y線断面図
【図8】曲げ加工工程の前半工程の説明図
【図9】曲げ加工工程の後半工程の説明図
【図10】従来例の説明図
【符号の説明】
(1)・・・上ロール
(2)・・・下ロール
(6)・・・第1支持手段
(7)・・・第2支持手段
(30)・・・バックアップロール

Claims (3)

  1. 回転駆動される上ロール(1)と、
    前記上ロール(1)の下方にこれと平行に設けられ且つ前記上ロール(1)に対して接離移動するように第1支持手段(6)(6)で各別に支持された一対の下ロール(2)(2)と、
    前記各下ロール(2)(2)の軸方向の中央域の夫々を前記上ロール(1)に向けて各別に押圧し且つ前記下ロール(2)(2)の前記接離移動に追随して移動するように第2支持手段(7)(7)で各別に支持されたバックアップロール(30)(30)と、を具備するロール曲げ装置に於いて、
    前記第2支持手段(7)(7)の夫々は、前記各下ロール(2)(2)の配列域から該配列方向の外側にずれたゾーンに揺動支点を有し、且つ該揺動支点側の下ロール(2)用のバックアップロール(30)を回転自在に支持する揺動部材を具備しており、
    前記下ロール(2)に対して前記バックアップロール(30)が接離移動するように前記揺動部材を駆動装置で揺動させる、ロール曲げ装置。
  2. 請求項1に記載のロール曲げ装置に於いて、
    前記揺動支点は前記下ロール(2)の下面より上方に位置している、ロール曲げ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のロール曲げ装置において、
    前記駆動装置は、駆動源と、該駆動源と前記揺動部材を動力伝達状態に連結するクランク機構で構成されており、
    前記クランク機構は、前記揺動部材の下方に位置し且つ前記駆動源で回転されるクランクアームと、該クランクアームの出力部と前記揺動部材における前記バックアップロール(30)の回転軸支部を連結する連結ロッドとを具備している、ロール曲げ装置。
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