JP4034986B2 - 変速制御装置及び変速制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シフト・セレクト操作機構の操作に従って、達成可能な複数の変速段から所定の変速段を達成する変速機に対して備えられ、前記シフト・セレクト操作機構により設定されるシフトストロークを目標シフトストロークに制御する変速制御装置に関するとともに、このような変速制御装置を備えた変速制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、車両用自動変速機におけるシフト動作の制御に関するものである。車両用自動変速機は既存のマニュアルトランスミッション(以下TM)にアクチュエータ(以下ACT)を取りつけ、運転者の意思もしくは車両状態により自動的に変速を行う。
この種のACTの動作には、図9に示すシフトレバー4の動作に対応するシフト動作とセレクト動作が含まれ、ACTは、本願の変速制御装置からの制御指令を受け、この指令に従って、変速機に設けられている所定部材のシフト動作を実行する。即ち、ACTは、本願にいうシフト・セレクト操作機構となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車両運動(発進、変速および停止時)における車両用自動変速機の動作としてのシフト動作は、変速時間を短くするために非常に速い作動速度で実行される必要があるとともに、そのゲート幅が狭いために高精度な停止精度が要求される。
【0004】
さらに、ボーク時(スリーブのチャンファ部とシンクロナイザーリングのチャンファ部の接触)のシフト動作速度が速いと車両ショックの発生及びシンクロナイザーリングの破損を招くため、ボーク時のシフト動作の速度まで規制される場合がある。従って、シフト動作を自動で行うためには、上記のようなシフト動作に関するいくつかの要求事項を満たす必要がある。
【0005】
発明者らは、好適なシフト動作を実行可能な変速制御構造を考えたが、例えば、単なるシフト方向の位置偏差に対するPD制御等では、上記の要求を充分に満足し得ないことが判明した。
【0006】
さらに、この種の制御構成はロバスト性に乏しい制御則であり、TM及びACTの個体差、経時劣化、環境温度の変化等によりTM及びACTの特性が大きく変化するために、必要とする停止精度及び速度精度を満足することはできなかった。
【0007】
また、これらの変化などに対応して各要件に関して予め制御ゲインを各運転状態によって適合しておくことも考えられるが、適合工数が大幅に増加することは否めず、好ましくない。
【0008】
本発明の目的は、シフト動作に要求される精度を満足できるとともに、TM、ACT等の特性変化に対応できるロバスト性の高い変速制御装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明による変速制御装置の特徴構成は、請求項1に記載されているように、
異なったギア比を有する複数組の変速ギアの何れかを選択して結合させる結合機構を有し、シフト・セレクト操作機構による操作に従って、前記結合機構をシフトさせて、達成可能な複数の変速段から所定の変速段を達成する変速機に対して備えられ、前記シフト・セレクト操作機構により前記変速機への操作情報として設定されるシフトストロークを目標シフトストロークに制御する変速制御装置であって、
前記目標シフトストロークと前記シフトストロークとの偏差に基づいて、比例ゲインと積分ゲインと微分ゲインとにより構成されたゲインからPID制御量を演算し、PID制御を施すPID制御手段と、
前記シフトストロークを、前記目標シフトストロークに基づいて求められる理想的な応答に近づけるために、前記理想的な応答と前記シフトストロークとの偏差に対して、前記PID制御手段とは異なる比例ゲインを乗じて誤差フィードバック量を演算する規範モデル制御手段と、
前記シフト・セレクト操作機構のシフト動作に対応し、前記シフトストロークの制御対象モデルの出力をフィードバックさせ、当該フィードバックさせた出力値を前記PID制御手段及び前記規範モデル制御手段とは異なる比例ゲインにより演算して当該シフトストロークの制御対象モデルに入力させるフィードバックループを有することで、時間に対して線形応答を示して発散する特性を有する当該制御対象モデルを、ステップ応答により示される所定値に漸近する特性へと変換して、当該制御対象モデルを安定化させる安定化制御手段と、
前記シフトストロークと前記PID制御量と前記誤差フィードバック量とを含み、安定化させた前記制御対象モデルの入出力から演算される外乱推定値をフィードバックして、外乱を補償するための外乱オブザーバ機構と、を備えることにある。
【0010】
この制御構成にあっては、各手段・機構が共働してシフトストロークに対する好適な制御を実現できるのであるが、安定化制御手段、PID制御手段を備えることで、制御が発散等することなく、比例、微分、積分要素を加味した適切な制御を行える。
【0011】
さらに、規範モデル制御手段を備えて、予め設定される規範モデルに沿う制御を実現することができ、シフト操作に好適な精度が高く、迅速な動作を実現できる。また、外乱オブザーバ機構を備えることで、外乱の影響を受け難い制御を達成でき、結果的に、動作条件の変化に対しても対応可能となる。
【0012】
さて、上記構造において、請求項2に記載されているように、前記規範モデル制御手段が、前記理想的な応答と前記シフトストロークとの偏差に対応した比例制御を実行する第一比例制御手段を含み、前記比例制御のための比例ゲインが、シフト操作に要求される最終的な到達シフトストロークである目標シフト到達値と前記シフトストロークとの偏差に応じて、当該偏差が小さい領域においては小さい値に設定され、当該偏差が所定量を超える場合には一定の大きな値に設定されることが好ましい。
【0013】
シフト動作制御を行うのに、比例制御構造を採用して、比較的簡易な制御を行うとともに、この比例制御の比例ゲインとして、例えば、前記偏差が大きい場合は、比例ゲインを大きくとり、小さい場合は小さくすることで、迅速な制御を実現するとともに、偏差の小さい領域でのハンチングの発生等を抑えることが可能となる。
【0014】
さて、請求項3に記載されているように、前記規範モデル制御手段において使用される前記理想的な応答が、シフト動作開始直後もしくはシフト動作完了直前において、シフト動作を滑らかとする平滑化応答部を備えることで、シフト動作開始時もしくは完了直前の動きをスムーズなものとできる。
また、前記シフトストロークを検出するセンサの特性等に起因するシフト動作開始時のむだ時間に対応するむだ時間応答部を含む構成を採用することで、この分のむだ時間を吸収できる。
【0015】
また、請求項4に記載されているように、シフト操作に要求される最終的な到達シフトストロークである目標シフト到達値までの前記シフトストロークにおいて、所定の制御周期でのシフトストローク変化量を規定(制限)するレートリミット処理手段を備えることが好ましい。
【0016】
本構成であれば、所定の制御周期におけるシフトストローク変化量を限定することで、スムーズな制御を達成できる。
【0017】
さて、請求項5に記載されているように、前記安定化制御手段が第二比例制御手段を含むことが、好ましい。
本構成であれば、簡易なフィードバック構造で系の安定化の目的を達成することができる。
【0018】
本願の変速制御装置は、自動変速操作におけるシフトを良好に達成するものであるが、請求項6に記載されているように、その動作開始をマニュアル操作されるシフトレバーの動作状況に従属するものとすることで、所謂、マニュアルトランスミッションの変速を自動的に行うシステムを好適なものとして構築できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図8は本願の変速制御装置1が採用される自動変速機2まわりの概略構成を示す図である。
図示するように、エンジンEからの出力はクラッチCを介して、自動変速機2の入力軸2aに入力されるように構成されており、変速後の出力が出力軸2bから取り出し可能に構成されている。
【0020】
前記入力軸2aと出力軸2bとの間には、異なったギヤ比を有する複数組の変速ギヤG、この複数組の変速ギヤGのいずれかを選択して、特定の変速段を実現する結合機構Cが備えられており、この結合機構Cのシフト動作を実行するシフト・セレクト操作機構Aが備えられている。
【0021】
このシフト・セレクト操作機構Aには、本願が対象する変速制御装置1からの指令信号が入力されるとともに、前記シフト・セレクト操作機構Aによる、その操作情報としてのシフトストローク、セレクトストロークが変速制御装置1側へ伝達される構造が採用されている。
そして、変速制御装置1からの指令に基づいて、シフトストローク及びセレクトストロークが制御される。
【0022】
上記変速制御装置1には、シフトレバー4の操作状況を示す信号であるシフトレバー信号が入力されるように構成されており、このシフトレバー信号に従って、変速制御装置1が、上記指令信号を生成し、自動的にシフト動作が行われる。
【0023】
さらに、上記変速制御装置1には、シフトレバー信号の他、アクセル、ブレーキ等の操作状態に対応した信号であるアクセル信号、ブレーキ信号等が入力されるように構成されており、車両の状況に応じた、公知の変速制御を実行可能に構成されている。
【0024】
上記構成において、シフトレバー4がシフト方向に操作された場合に、本願の変速制御装置1は、上記シフト・セレクト操作機構Aに対するシフト指令を自動的に生成するように構成されており、具体的には、図1に示すように、上記シフト操作に対応して設定される目標シフト到達値Rを入力として、時間tの関数であるシフトストロークy(t)が得られるように構成されている。
制御対象P(s)に対する指示電流値u(t)が所定の演算で得られる。
【0025】
以下、図1〜図7に従って説明する。
図1は、所望のシフトストロークy(t)を得るための制御ブロック図である。
主な制御の流れは、レートリミッタRL、PID制御部Cpid(s)、第二比例器AMP2、制御対象P(s)を経るものされており、上記第二比例器AMP2を介するフィードバックループ及びPID制御部Cpid(s)を経るフィードバックループにより、2重ループで、PID制御を伴った安定化制御が可能となっている。従って、この装置は、PID制御手段と安定化制御手段を備えている。
【0026】
さらに、規範モデルM(s)が備えられており、この規範モデルM(s)からの規範モデル出力rstd(t)と、シフトストークy(t)との偏差に基づいた誤差フィードバック制御が実行されるように構成されており、第一比例器AMP1により、誤差フィードバック量に比例ゲインK FF がかかるように構成とされている。従って、この装置は、規範モデル制御手段を備えている。
一方、外乱オブザーバ機構NOBを備え、第二比例器AMP2をフィードバックループ内に備えて安定化された制御対象P(s)の数学対象モデルの入出力関係から決まる外乱の除去が可能な構成が採用されている。
【0027】
以下、それぞれの制御要素での処理について説明する。
1.レートリミット処理
レートリミッタRLは、目標シフトストロークr(t)を生成する機能部であり、ステップ状の目標シフト到達値Rに対して、一制御周期での変化量を規定(レートリミット)した目標シフトストロークr(t)を生成する。
【0028】
図2に、目標シフト到達値Rと、目標シフトストロークr(t)との関係を示した。目標シフトストロークr(t)は、全ストロークを0.1sec程度で終えるものとされた階段状のものとされる。
この目標シフトストロークr(t)は、規範モデルM(s)及びPID制御部Cpid(s)に送られる。
【0029】
2.PID制御
上記のようにして得られた目標シフトストロークr(t)と、別途フィードバックループを経て送られてくるシフトストロークy(t)との偏差であるストローク偏差e(t)=r(t)−y(t)に対して、PID制御部Cpid(s)において、PID制御量vPID(t)を生成する。
【0030】
この演算処理は、下記の式で表される。
【0031】
【数1】
PID(t)=(Kp+Ki/s+Kd・s)e(t)
【0032】
ここで、Kp、Ki、Kdは、それぞれ比例、積分、微分ゲインを示す。
さらに、sはラプラス演算子(d/dt)を示す。
生成されるvPID(t)は規範モデルM(s)側から送られてくる誤差フィードバック量と合算される。
【0033】
3.規範モデルを使用した誤差フィードバック
この処理の実行は、規範モデルM(s)及び先の第一比例器AMP1によって主に行われる。
規範モデルM(s)は、上記目標シフトストロークr(t)を入力として、理想的な応答である規範モデル出力rstd(t)を出力するモデルであり、図3に、目標シフトストロークr(t)に対する規範モデル出力rstd(t)を示した。
同図からも判明するように、シフト動作の開始時及び終了時の近傍において、平滑化応答部sr1、sr2を設けることで滑らかな動作となるように規範モデルが形成されるとともに、シフトストローク検知センサの分解能の関係などにより動き出し部分にむだ時間が存在するため、このむだ時間に対応したむだ時間応答部t1を備えている。
【0034】
このようにして出力される規範モデル出力rstd(t)に対して、シフトストロークy(t)との偏差が求められ、得られた誤差が第一比例器AMP1で比例処理された後、誤差フィードバックとして戻される。ここでの比例ゲインはKFFとされる。
この誤差フィードバックの比例ゲインKFFを、図4に示した。
同図において、横軸は目標シフト到達値Rとシフトストロークy(t)との偏差を示しており、縦軸は比例ゲインKFFを示している。
【0035】
同図からも判明するように偏差が小さい領域おいてはゲインを小さく、偏差が所定量を超える場合に、一定の大きな値としている。
誤差フィードバック量vstd(t)は、以下の式により得られる。
【0036】
【数2】
std(t)=KFF(rstd(t)−y(t))
【0037】
この誤差フィードバック量vstd(t)は、PID制御量vPID(t)と合算されて、第二比例器AMP2及び外乱オブザーバ機構NOBに送られる。
【0038】
4.外乱推定処理
この処理は、外乱オブザーバ機構NOBにより実行される部位であり、外乱推定値vobv(t)を演算して、この外乱の影響を低減するための処理である。
外乱オブザーバ機構NOBには、比例器AMP2及び制御対象P(s)を備えたフィードバックループにおいて入出力と見なせる量である、誤差フィードバック量vstd(t)、PID制御量vPID(t)及びシフトストロークy(t)が入力され、これらの値から外乱推定値vobv(t)が下記の式で演算される。
【0039】
【数3】
Figure 0004034986
【0040】
ここで、右辺の第一項は、物理量であるxに関するものであり、A1〜A4、B1〜B2、C1〜C2、は、外乱推定に必要となる、予め設定される係数である。
【0041】
5.指示電流値の算出
上記のようにして得られる、誤差フィードバック量vstd(t)、PID制御量vPID(t)を比例演算処理するとともに、外乱推定値vobv(t)を得て、下記の式に従って、指示電流値u(t)が生成される。
【0042】
【数4】
u(t)
=Kp2{(vstd(t)+vPID(t))−y(t)}+vobv(t)
【0043】
6.制御対象
図5に、制御対象P(s)の数学モデルを示した。同図において、実線が制御対象単体の特性を示している。本願にあって、制御対象P(s)は入力に対して線形な応答を示す単純なものである。これは本願がシフト操作に伴うシフトストロークを適正に実行するための制御であることによっている。
破線はステップ入力を、一点鎖線は、閉ループで安定化させた場合の特性を示している。
制御対象P(s)から出力されるシフトストロークy(t)は、所定箇所に送られて、フィードバックの用をなす。
【0044】
[具体的作動]
本願の自動変速機の変速制御装置のシフト操作における具体的作動を、図6、7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0045】
ステップ5において、電源の入り操作とともに、変速制御装置のシフト動作制御に係る関連箇所が初期化され、制御準備を完了する。
ステップ10において検出機構によって検知される変速指示の有無、さらには目標シフト到達値Rの変更があるかどうかが判断される。
ここで、変速指示とは、例えば、シフトレバーが運転者によりニュートラル位置からシフト側に操作されたことにより発生される変速指示等である。
一方、目標シフト到達値Rの変更は、変速指示に伴い行われる。変速指示は、例えば、シフト操作、アクセル操作等によって発生する。
【0046】
ステップ10の条件を満足する場合には、シフトストロークが目標シフト到達値Rに達するまで、ステップ15〜45までのステップを繰り返す。この繰り返し周期は、2ms程度である。
【0047】
ステップ15〜40は、各ステップにおいて、レートリミッタRLでの目標シフトストローク演算(ステップ15)、規範モデルM(s)での規範モデル出力演算(ステップ20)、PID制御部Cpid(s)でのPID制御量演算(ステップ25)、第一比例器AMP1での規範モデル誤差フィードバック演算(ステップ30)、外乱オブザーバ機構NOBでの外乱推定値演算(ステップ35)、第二比例器AMP2での指示電流値u(t)の算出(ステップ40)を逐次行うものである。
【0048】
ステップ45において、シフトストロークy(t)が目標シフト到達値Rに到達した場合は、ステップ50に移り、変速制御を終了し、通電をカットする。
ステップ60では、電源のON、OFF状態が判断され、新たな変速指示を待つ待機状態とされるか、ステップ70にて動作を停止する。
【0049】
〔別実施の形態〕
本願の別実施の形態に関して説明する。
(1)前記理想的な応答の生成に関しては、規範モデルM(s)を数式で構成する他、時系列のマップデータとして構成しても良い。
(2)規範モデルに対する誤差フィードバックには第一比例器による比例制御を施すものとしたが、必要に応じて積分器・微分器を追加したり、フィルタリングによるものとしても良い。
上記したように、この第一比例器AMP1の比例ゲインKFFを目標シフト到達値Rとシフトストロークy(t)の偏差に対するマップデータとする他、一定値や目標シフトストロークr(s)とシフトストロークy(t)の偏差または規範モデル出力rstd(t)とシフトストロークy(t)の偏差に対するマップ等としても良い。
(3) PID制御に関しては、単一の制御器を採用する他、PD制御器及びPI制御器など三種の制御の組み合わせでもよい。
(4) 制御対象P(s)の数学モデルを構築する際に用いる第二比例器AMP2の比例ゲインKp2はシステムの安定化を目的としており、必要に応じて積分器、微分器を追加したり、フィルターを配置してもよい。その場合は、当然、フィードバック制御量とシフトストロークの偏差に対して施す処理も変化させることとなる。
(5) レートリミッタRLは一定の変化量を規定する構成であるが、規定する変化量を応答によって変化させたり、時系列のマップデータとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の車両用自動変速機の変速制御装置のブロック図
【図2】レートリミッタにより出力される目標シフトストロークのタイムチャート
【図3】規範モデル出力を示すタイムチャート
【図4】誤差フィードバックに使用するゲインマップを示す図
【図5】制御対象の数学モデルの説明図
【図6】本願における変速制御のフローチャート
【図7】本願における変速制御のフローチャート
【図8】本願の変速制御装置が採用される自動変速機まわりの概略構成を示す図
【図9】シフトレバーにおけるシフト・セレクト操作の説明図
【符号の説明】
1 変速制御装置
2 自動変速機
4 シフトレバー

Claims (6)

  1. 異なったギア比を有する複数組の変速ギアの何れかを選択して結合させる結合機構を有し、シフト・セレクト操作機構による操作に従って、前記結合機構をシフトさせて、達成可能な複数の変速段から所定の変速段を達成する変速機に対して備えられ、前記シフト・セレクト操作機構により前記変速機への操作情報として設定されるシフトストロークを目標シフトストロークに制御する変速制御装置であって、
    前記目標シフトストロークと前記シフトストロークとの偏差に基づいて、比例ゲインと積分ゲインと微分ゲインとにより構成されたゲインからPID制御量を演算し、PID制御を施すPID制御手段と、
    前記シフトストロークを、前記目標シフトストロークに基づいて求められる理想的な応答に近づけるために、前記理想的な応答と前記シフトストロークとの偏差に対して、前記PID制御手段とは異なる比例ゲインを乗じて誤差フィードバック量を演算する規範モデル制御手段と、
    前記シフト・セレクト操作機構のシフト動作に対応し、前記シフトストロークの制御対象モデルの出力をフィードバックさせ、当該フィードバックさせた出力値を前記PID制御手段及び前記規範モデル制御手段とは異なる比例ゲインにより演算して当該シフトストロークの制御対象モデルに入力させるフィードバックループを有することで、時間に対して線形応答を示して発散する特性を有する当該制御対象モデルを、ステップ応答により示される所定値に漸近する特性へと変換して、当該制御対象モデルを安定化させる安定化制御手段と、
    前記シフトストロークと前記PID制御量と前記誤差フィードバック量とを含み、安定化させた前記制御対象モデルの入出力から演算される外乱推定値をフィードバックして、外乱を補償するための外乱オブザーバ機構と、を備えた変速制御装置。
  2. 前記規範モデル制御手段が、前記理想的な応答と前記シフトストロークとの偏差に対応した比例制御を実行する第一比例制御手段を含み、前記比例制御のための比例ゲインが、シフト操作に要求される最終的な到達シフトストロークである目標シフト到達値と前記シフトストロークとの偏差に応じて、当該偏差が小さい領域においては小さい値に設定され、当該偏差が所定量を超える場合には一定の大きな値に設定される請求項1記載の変速制御装置。
  3. 前記規範モデル制御手段において使用される前記理想的な応答が、シフト動作開始直後もしくはシフト動作完了直前において、シフト動作を滑らかとする平滑化応答部を含み、
    前記シフトストロークを検出するセンサの特性に起因するシフト動作開始時のむだ時間に対応するむだ時間応答部を含む請求項1又は2記載の変速制御装置。
  4. シフト操作に要求される最終的な到達シフトストロークである目標シフト到達値までの前記シフトストロークにおいて、所定の制御周期でのシフトストローク変化量を規定するレートリミット処理手段を備えた請求項1〜3のいずれか1項記載の変速制御装置。
  5. 前記安定化制御手段が第二比例制御手段を含む請求項1〜4のいずれか1項記載の変速制御装置。
  6. マニュアル操作されるシフトレバーの動作状況を検出する検出機構を備え、
    前記検出機構が前記シフトレバーのシフト動作を検知した場合に、
    請求項1〜5のいずれか1項記載の変速制御装置によるシフト・セレクト操作機構におけるシフト動作に対する自動制御が開始される変速制御システム。
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