JP4034661B2 - ガイドセンサ抵抗値の測定方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

ガイドセンサ抵抗値の測定方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果素子と共に基体上に形成された加工モニタ用のガイドセンサの電気抵抗値を測定するのに好適なガイドセンサ抵抗値の測定方法、およびこの方法を一部に用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスク装置の面記録密度の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型磁気変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵抗効果(以下、MR(Magnetoresistive) と記す。)素子を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。
【0003】
MR素子は、外部磁界に応じて電気抵抗が変化するMR膜を利用したもので、異方性磁気抵抗効果(AMR;Anisotropic Magnetoresistive) を用いたAMR素子や、巨大磁気抵抗(GMR;Giant Magnetoresistive) 効果を用いたGMR素子等がある。AMR素子を用いた再生ヘッドはAMRヘッドあるいは単にMRヘッドと呼ばれ、GMR素子を用いた再生ヘッドはGMRヘッドと呼ばれる。AMRヘッドは、面記録密度が1ギガビット/(インチ)2 を超える再生ヘッドとして利用され、GMRヘッドは、面記録密度が3ギガビット/(インチ)2 を超える再生ヘッドとして利用されている。
【0004】
再生ヘッドの性能を向上させる方法としては、MR膜のパターン幅、特に、MRハイトを適切化する方法等がある。このMRハイトとは、MR素子のエアベアリング面(Air Bearing Surface )側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)をいい、エアベアリング面の加工の際の研磨量によって制御されるものである。なお、ここにいうエアベアリング面は、薄膜磁気ヘッドの、磁気記録媒体(ディスク媒体)と対向する面であり、トラック面とも呼ばれる。
【0005】
この種の薄膜磁気ヘッドは、例えば、次のような工程により製造されるようになっている。(例えば、特許文献1参照。)
【0006】
【特許文献1】
特開平11−863号公報
【0007】
まず、所定の例えばセラミクス材料等からなるウェハ(基体)に、フォトリソグラフィ法等を用いた薄膜工程によって、磁気誘導型の記録ヘッド部とMR素子を用いた再生ヘッド部とを含む薄膜磁気ヘッド部(ヘッドコア部)を多数形成する。これと同時に、ラッピングガイドと呼ばれる薄膜構造体をウェハ上に多数個(多数組)作り込む。このラッピングガイドは、MR素子(実素子)の寸法や性能を管理するために加工モニタ用のガイドセンサ(研磨センサ)として用いられるダミー抵抗パターンである。
【0008】
続いて、そのウェハを、ダイシング・ソー等を用いて切断して、それぞれが複数個(複数組)のヘッドコア部およびラッピングガイドを含む複数の短冊状(長尺)のバーを形成する。
【0009】
次に、こうして得られた複数のバーを研磨装置等にセットして、その切断面 (最終的にエアベアリング面となる面)を研磨加工し、再生ヘッド部におけるMR素子のMRハイトが所定の目標寸法に達したところで研磨を停止する。ここで、「所定の目標寸法」とは、一般に、再生ヘッドに要求される電磁気的性能を発揮し得る寸法として予め定められた目標値である。
【0010】
ここで、ヘッドコア部は、エアベアリング面と直交する面のうちの、エアベアリング面に近い部分に形成されており、MR素子のMRハイトは、エアベアリング面の研磨によって漸次変化する。このMR素子(実素子)のMRハイトを直接的かつ正確に測定することは容易ではないので、上記のラッピングガイドの電気抵抗値(以下、単に抵抗値という。)を測定し、その測定値から実素子のMRハイトを推定しながらMR膜の寸法加工を行う。このような研磨は、RLG(Resistance Lapping Guide)研磨と呼ばれる。
【0011】
ラッピングガイドは、薄膜磁気ヘッドのMR膜と同じ構造のMR膜を有しているのが一般的であり、ヘッドコア部が形成された面と同じ面の、エアベアリング面に近い領域に実素子(薄膜磁気ヘッド)に隣接して配置される。エアベアリング面の研磨の際、実素子と共にラッピングガイドのMR膜も研磨され、ラッピングガイドのハイト寸法が減少するので、ラッピングガイド自体の抵抗値が反比例的に上昇する。このラッピングガイド抵抗値の変化を利用し、実素子のMRハイトを推定することができる(例えば、特許文献2参照。)。具体的には、まず、研磨開始前に、ウェハ上の各ラッピングガイドに一定電流を流し、これにより生ずる電圧からラッピングガイドの初期抵抗値を求め、この初期抵抗値からウェハ上の実素子の初期抵抗値を求める。このとき、ラッピングガイドに流す電流は、例えば1mA未満に抑えられている。実際にエアベアリング面を研磨する際には、研磨中に測定されるラッピングガイドの抵抗値とウェハ上での実素子の初期抵抗値とを用いてMRハイトを随時算出する。そして、算出したMRハイトが目標値となったところで、研磨を終了する。
【0012】
【特許文献2】
特開2000−6129号公報(第1−4頁)
【0013】
ラッピングガイドを利用した研磨方法では、ラッピングガイド抵抗値の測定精度を高く保つ必要があり、例えば、研磨を中断せずに抵抗値変化をモニタできる方法(例えば、特許文献3参照。)や、直流バイアス磁界をバーに印加してラッピングガイド抵抗値の変化を監視する方法(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。
【0014】
【特許文献3】
特開平9−932214号公報(第8頁)
【0015】
【特許文献4】
特願2001−283466号(第8−12頁)
【0016】
なお、ラッピングガイドを利用せずに、外部から磁界を印加して実素子(薄膜磁気ヘッド)の抵抗値変化を検出しながら研磨する方法もある(例えば、特許文献5参照)。
【0017】
【特許文献5】
特開平10−269530号公報(第4−5頁)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、MRハイトの機械的寸法値が目標値となるまで研磨加工を制御するという方法では、所定の電磁気的性能を備えたMR素子を得ることを意図して製造しているにも関わらず、実際にMR素子の電磁気的特性を計測すると、所定の許容範囲を外れたばらつきや誤差が生じている場合が多い。
【0019】
この原因の一つとして、ウェハ上で測定するラッピングガイドの初期抵抗値にばらつきが生じることを挙げることができる。ラッピングガイドは実素子と同様のMR膜で構成されていることから、ウェハ上のラッピングガイドに流した測定電流によってラッピングガイドに磁界が発生し、この発生磁界によってラッピングガイド自身の抵抗値が影響を受けて測定される初期抵抗値にばらつきが生ずるものと考えられる。
【0020】
このように、従来は、ウェハ上のラッピングガイド抵抗値を正確に測定するのが困難で、最終的に得られた薄膜磁気ヘッドのMR素子の抵抗値や寸法(MRハイト)にばらつきが生じ、要求される仕様を満たさないものが製造されてしまう結果、薄膜磁気ヘッドの加工歩留まりが低下するという問題があった。
【0021】
なお、上記した特許文献5のように、実素子(薄膜磁気ヘッド)に外部から磁界を印加し、実素子の抵抗を検出しながら研磨する方法もあるが、実素子の抵抗を直接測定すると、測定電流により実素子の磁化方向が変わったり、測定電流による発熱が実素子を破壊したりする虞があるため、上記したラッピングガイドを用いた方法が望ましい。
【0022】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ウェハ上のラッピングガイドの抵抗値を正確に測定できるガイドセンサ抵抗値の測定方法、およびこの方法を一部に用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明におけるガイドセンサ抵抗値の測定方法は、外部磁界に応じて電気抵抗値が変化する磁気抵抗効果膜を有する磁気抵抗効果素子が形成された基体上に磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果膜と同一構成の磁気抵抗効果膜を含むように形成された加工モニタ用のガイドセンサの電気抵抗値を測定する方法であって、ガイドセンサに電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動がより急峻である急峻領域と、より緩慢である緩慢領域とに区分けし、緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定の電流値を測定電流値として決定し、決定した値の測定電流をガイドセンサに流し、測定電流によって生ずる電圧に基づいてガイドセンサの電気抵抗値を測定するようにしたものである。
【0024】
本発明におけるガイドセンサ抵抗値の測定方法では、緩慢領域に属する電流磁界を発生させるような値の一定の測定電流がガイドセンサを流れ、これにより生ずる電圧に基づいてガイドセンサの電気抵抗値が測定される。このため、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動は緩やかなものとなり、得られる抵抗測定値のばらつきが小さくなる。
【0025】
本発明におけるガイドセンサ抵抗値の測定方法では、予め、電流の値を種々に変化させてガイドセンサの電気抵抗値を測定することにより、その測定値が所定のばらつき範囲に収まるような電流値の範囲を調べ、この範囲内の電流値を測定電流の値として採用するのが好ましい。具体的には、測定電流の値を、1mAないし1mAの範囲内、より好ましくは5mAないし1Aの範囲内の一定値に設定することが好適である。また、測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が異方性磁界Hinと交換結合磁界Hk との和以上となるような一定値に設定することが好ましい。そのような電流磁界の絶対値としては、例えば20×103 /4π[A/m]以上の磁界が該当する。なお、本発明におけるガイドセンサ抵抗値の測定方法は、基体がバー切り出し前のウェハである場合においてより好適に適用可能である。
【0026】
本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法は、基板上に、外部磁界に応じて電気抵抗値が変化する磁気抵抗効果膜を有する複数の磁気抵抗効果素子と、磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果膜と同一構成の磁気抵抗効果膜を含む加工モニタ用のガイドセンサとを形成する工程と、ガイドセンサに電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動がより急峻である急峻領域と、より緩慢である緩慢領域とに区分けし、緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定の電流値を測定電流値として決定し、決定した値の測定電流をガイドセンサに流し、測定電流によって生ずる電圧に基づいて、ガイドセンサの電気抵抗値を測定する工程と、磁気抵抗効果素子およびガイドセンサが形成された基板を切断して、複数の磁気抵抗効果素子と少なくとも1つのガイドセンサとがそれぞれ形成された複数のバーを形成する工程と、ガイドセンサの電気抵抗値に基づいて磁気抵抗効果素子の推定サイズを求め、この推定サイズに基づいて研磨量を監視しながら複数のバーの切断面を研磨する工程とを含むようにしたものである。
【0027】
本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法では、複数の磁気抵抗効果素子とガイドセンサとが形成された基板上において、ガイドセンサの電気抵抗値が測定されたのち、基板が複数のバーへと切断され、さらに、ガイドセンサの電気抵抗値から求めた磁気抵抗効果素子の推定サイズに基づいて研磨量を監視しながら複数のバーの切断面が研磨される。ここで、ガイドセンサ抵抗値の測定工程においては、緩慢領域に属する電流磁界を発生させるような値の一定の測定電流がガイドセンサを流れ、これにより生ずる電圧に基づいてガイドセンサの電気抵抗値が測定される。このため、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動は緩やかなものとなり、得られる抵抗測定値のばらつきが小さくなるので、研磨工程において磁気抵抗効果素子の推定サイズが正確に得られる。
【0028】
本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法では、予め、電流の値を種々に変化させてガイドセンサの電気抵抗値を測定することにより、その測定値が所定のばらつき範囲に収まるような電流値の範囲を調べ、この範囲内の電流値を測定電流の値として採用するのが好ましい。具体的には、測定電流の値を、1mAないし1Aの範囲内、より好ましくは5mAないし1Aの範囲内の一定値に設定することが好適である。また、測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が異方性磁界Hinと交換結合磁界Hk との和以上となるような一定値に設定することが好ましい。そのような電流磁界の絶対値としては、例えば20×103 /4π[A/m]以上の磁界が該当する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
[薄膜磁気ヘッドの構造]
本発明の一実施の形態に係るガイドセンサ抵抗値の測定方法を説明するに当たり、まず、その対象となるガイドセンサが作り込まれる基板に形成される薄膜磁気ヘッドの構造を説明する。
【0031】
図1は薄膜磁気ヘッドのエアベアリング面2Bに垂直な断面構成を表すものである。この薄膜磁気ヘッド1は、磁気記録媒体に記録された磁気情報を再生する再生ヘッド部1Aと、磁気記録媒体に磁気情報を記録する記録ヘッド部1Bとが一体に構成されたものである。
【0032】
図1に示したように、再生ヘッド部1Aは、例えば、薄膜磁気ヘッドの基体2Aの上に、絶縁層11,下部シールド層12,下部シールドギャップ層13,上部シールドギャップ層14および上部シールド層15がこの順に積層された構造を有している。絶縁層11は、例えばAl2 3 (アルミナ)により構成されている。下部シールド層12は、例えばNiFe(ニッケル鉄合金)等の磁性材料により構成されている。下部シールドギャップ層13および上部シールドギャップ層14は、例えばAl2 3 またはAlN(チッ化アルミニウム)によりそれぞれ構成されている。上部シールド層15は、例えばNiFe等の磁性材料により構成されている。なお、この上部シールド層15は、記録ヘッド部1Bの下部磁極としての機能も兼ね備えている。
【0033】
下部シールドギャップ層13と上部シールドギャップ層14との間には、MR素子1Cが埋設されている。MR素子1Cは、磁気記録媒体に記録された情報を読み取るためのものであり、AMR膜またはGMR膜からなるMR膜(磁気抵抗効果膜)20を有している。AMR膜は、例えばNiFeからなる磁性層を含む単層構造を有するものである。GMR膜は、例えばCu(銅)からなる非磁性金属層と、この非磁性金属層を挟むように形成された軟磁性層および強磁性層と、この強磁性層に関して非磁性金属層とは反対側に設けられた反強磁性層とを含む多層構造を有するものである( 各層は図示省略) 。ここで、軟磁性層は、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化するフリー層( 感磁層) として機能する。強磁性層は、例えばCoFe(鉄コバルト合金)からなり、磁化方向が固定されたピンド層( 被固定層) として機能する。反強磁性層は、例えばMnPt(マンガン白金合金)からなり、強磁性層の磁化方向を固定するピンニング層( 固定作用層) として機能する。
【0034】
薄膜磁気ヘッド1のMR膜20のエアベアリング面2Bの側の端部から反対側の端部までの高さ距離がMRハイトである。このMRハイトは、再生出力を決定する一要因であり、一般的には短い方が再生出力が高くなるが、短すぎるとMR膜20の電気抵抗が大きくなるために、温度上昇により逆に再生出力が低くなると共に、MR膜20の寿命も短くなってしまうという特性を有している。よって、MRハイトは温度上昇による悪影響を受けない程度に短い長さにするのが好ましい。MR膜20の厚さは例えば数十nmであり、エアベアリング面2Bに対して平行な方向(以下、適宜、トラック幅方向ともいう。)の長さは、下部シールド層12,下部シールドギャップ層13,上部シールドギャップ層14および上部シールド層15に比べて短くなっている。
【0035】
MR膜20のトラック幅方向(図1の断面と直交する方向)における両側には、例えば硬磁性材料からなる磁区制御膜(図示せず)が形成されている。この磁区制御膜は、MR膜20に一定方向のバイアス磁界を印加することでバルクハウゼンノイズの発生を抑えるためのものである。MR膜20には、トラック幅方向においてMR膜20を挟んで対向するように配置された一対のリード層パターン(図示せず)が電気的にそれぞれ接続されている。この一対のリード層パターンは、下部シールドギャップ層13と上部シールドギャップ層14との間に形成されると共に、エアベアリング面2Bとは反対側に向かってそれぞれ延びており、上部シールドギャップ層14に形成された開口部(図示せず)を介して、上部シールドギャップ層14上に形成された入出力端子(図示せず)に電気的に接続されている。このような構成の再生ヘッド部1Aでは、上記の一対のリード層パターンを介してMR膜20にセンス電流を流し、磁気記録媒体からの信号磁界による抵抗変化を検出することにより、磁気記録媒体に記録されている情報を読み出すことができるようになっている。
【0036】
図1に示したように、記録ヘッド部1Bは、例えば、上部シールド層15の上に、Al2 3 等の絶縁膜よりなる記録ギャップ層41を有している。この記録ギャップ層41は、後述する薄膜コイル43,45の中心部に対応する位置に開口部41Aを有している。この記録ギャップ層41の上には、フォトレジスト層42を介して、薄膜コイル43およびこれを覆うフォトレジスト層44がそれぞれ形成されている。このフォトレジスト層44の上には、薄膜コイル45およびこれを覆うフォトレジスト層46がそれぞれ形成されている。
【0037】
記録ギャップ層41およびフォトレジスト層42,44,46の上には、例えば、NiFeまたはFeN(窒化鉄)等の高飽和磁束密度を有する磁性材料よりなる上部磁極47が形成されている。この上部磁極47は、薄膜コイル43,45の中心部に対応して設けられた記録ギャップ層41の開口部41Aを介して、上部シールド層15と接触しており、磁気的に連結している。この上部磁極47の上には、図1では図示しないが、例えば、Al2 3 よりなるオーバーコート層が全体を覆うように形成されている。これにより、この記録ヘッド部1Bは、薄膜コイル43,45に流れる電流によって下部磁極である上部シールド層15と上部磁極47との間に磁束を生じ、記録ギャップ層41の近傍に生ずる磁束によって磁気記録媒体を磁化し、情報を記録するようになっている。
【0038】
[薄膜磁気ヘッドの製造方法]
次に、上記のような構成の薄膜磁気ヘッドの製造方法を図2および図3を参照して説明する。図2は、薄膜磁気ヘッドの製造方法の概略を表す流れ図である。また、図3は、主要工程における加工対象物の外観斜視状態を表すものである。
【0039】
まず、図3(A)に示したように、例えばAl2 3 ・TiCからなる3インチ程度のウェハ4上に、第1の薄膜プロセスによりMR膜20およびラッピングガイド3を多数形成する(ステップS10)。なお、ラッピングガイド3の構造、ならびにMR膜20およびラッピングガイド3の配置については後出の図5において詳述する。ここで、ラッピングガイド3が本発明における「加工モニタ用のガイドセンサ」の一具体例に対応する。
【0040】
ここで、第1の薄膜プロセスは、例えば以下のように行う。図1に示したように、まず、ウェハ4の上に例えばスパッタリング法等により絶縁膜11、下部シールド層12、下部シールドギャップ層13を順次成膜する。次に、下部シールドギャップ層13の上に、例えばスパッタリング法によりMR膜20を形成するための積層膜を成膜したのち、例えばイオンミリングにより積層膜を選択的にエッチングし、所定の平面形状およびサイズを有するMR膜20を形成する。MR膜20を形成する際には、MR膜20と同じ材料を用いて、ラッピングガイド3の要部をなすダミー抵抗膜パターンである抵抗検出用のセンサ膜パターン30(後出の図4参照)を選択的に形成する。
【0041】
次に、第2の薄膜プロセスにより薄膜磁気ヘッド1を完成させる(ステップS11)。
【0042】
ここで、第2の薄膜プロセスは、例えば次のようにして行う。
【0043】
まず、図1に示したように、下部シールドギャップ層13の上に、例えばスパッタリング法により、磁区制御膜と、MR膜20の引き出し層となる一対のリード層パターン(図示せず)とをそれぞれ選択的に形成する。この一対のリード層パターンを形成する際には、このリード層パターンと同じ材料を用いて、ラッピングガイド3のリードパターン31(図4参照)を選択的に形成する。次に、下部シールドギャップ層13,MR膜20および一対のリード層を覆うように、下部シールドギャップ層13と同様にして、上部シールドギャップ層14を形成する。そののち、上部シールドギャップ層14の上に、例えば、スパッタリング法により上部シールド層15を選択的に形成する。次いで、上部シールド層15の上に、例えばスパッタリング法により記録ギャップ層41を形成し、その記録ギャップ層41の上に、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト層42を選択的に形成する。次いで、フォトレジスト層42の上に、例えばメッキあるいはスパッタリング法により、薄膜コイル43を選択的に形成する。続いて、フォトレジスト層42および薄膜コイル43の上に、フォトレジスト層42と同様にして、フォトレジスト層44を選択的に形成し、その上に、薄膜コイル43と同様にして、薄膜コイル45を選択的に形成する。
【0044】
続いて、フォトレジスト層44および薄膜コイル45の上に、フォトレジスト層42と同様にして、フォトレジスト層46を選択的に形成し、記録ギャップ層41を部分的にエッチングし、薄膜コイル43,45の中心部近傍に開口41Aを形成する。そののち、記録ギャップ層41、フォトレジスト層44,46の上に、例えばスパッタリング法により、上部磁極47を形成する。続いて、上部磁極47をマスクとして、例えばイオンミリング法により、記録ギャップ層41および上部シールド層15の一部をエッチングする。そののち、上部磁極47の上に、例えばスパッタリング法により、オーバーコート(図示せず)を形成する。
【0045】
このようにして、図3(A)に示したように、ウェハ4上に、MR素子を用いた再生ヘッドおよび磁気誘導型の記録ヘッドを含む薄膜磁気ヘッド1とラッピングガイド3とがそれぞれ多数形成される。
【0046】
続いて、ラッピングガイド3に抵抗測定器(図示せず)のプローブ61(図4)を接触させて、ラッピングガイド3の抵抗値を測定する(ステップS12)。この測定方法については後述する。
【0047】
続いて、ウェハ4を例えばダイシングソーにより切断して、図3(B)に示したバー5を得る(ステップS13)。各バー5は、薄膜磁気ヘッド1がそれぞれ形成された複数の磁気ヘッドスライダ2を有している。また、バー5には、複数個のラッピングガイド3が一定間隔で配置されている。このバー5において、長手方向に延び、かつ薄膜磁気ヘッド1が形成された面に直交する端面(切断面)Sが、被研磨面(のちにエアベアリング面2Bとなる面)である。
【0048】
次に、バー5の研磨(RLG研磨)を行う(ステップS14)。ここでは、ラッピングガイド3の抵抗値の変化に基づいてバー5の研磨装置を駆動し、所望のMRハイトが得られるまでバー5を研磨する。
【0049】
続いて、例えばフォトリソグラフィ法を用いてバー5のスライダレール加工を行う(ステップS15)。すなわち、バー5の被研磨面に、凸パターンよりなるスライダレール(図示せず)を形成する。なお、このスライダレールの形成に伴って、ラッピングガイド3(図3(B))は除去される。スライダレールを形成したのち、例えばダイシングソーを用いてバー5を切断し、個々の磁気ヘッドスライダ2へと分離する(ステップS16)。このようにして、図1に示した形状の薄膜磁気ヘッドを有する磁気ヘッドスライダ2が得られる。
【0050】
[ラッピングガイドの構成]
次に、図4および図5を参照して、ラッピングガイド3の構造および配置について説明する。図4は、ラッピングガイド3のパターン形状の一例を表し、図5は、ウェハ4上の、後工程で1つのバー5として切り出されることとなる部分5Aを表し、より具体的には、MR膜20およびラッピングガイド3の平面的配置関係と平面形状とを表すものである。なお、図5では、ヘッドコア部のうちMR膜20のみを示し、その他の膜は図示を省略している。
【0051】
図4に示したように、ラッピングガイド3は、エアベアリング面の研磨時にモニタ用のガイドセンサとして機能するセンサ膜パターン30と、センサ膜パターン30の両端に接続配置された一対のリードパターン31とを備える。センサ膜パターン30は、薄膜磁気ヘッド1のMR膜20(図1)と同一の構成をもつ多層構造の磁気抵抗効果膜である。バー5のエアベアリング面の研磨工程(図2のステップS18)の際に、センサ膜パターン30も図4中の矢印P方向に研磨され、その高さHが減少するようになっている。一対のリードパターン31は、センサ膜パターン30の抵抗を検出する際に、抵抗測定器60からの一対のプローブ61をそれぞれ接続するためのものである。
【0052】
図5に示したように、1つのバー5に対応した領域には、複数のMR膜20が、バー5の長手方向に沿って配列されている。MR膜20とMR膜20との間には、複数のラッピングガイド3が任意に配置されている。
【0053】
ラッピングガイド3のセンサ膜パターン30は、MR膜20とは異なる寸法に形成されている。また、ラッピングガイド3は、後述する薄膜磁気ヘッド1のMRハイトの推定(算出)を可能ならしめるために、互いに異なるサイズのセンサ膜パターン30を有する2種類のラッピングガイド3−1,3−2を含んでいる。具体的には、第1のラッピングガイド3−1は、高さH1 、幅W1 のセンサ膜パターン30を有し、第2のラッピングガイド3−2は、高さH2 、幅W2 のセンサ膜パターン30を有する。1つのバー5には、第1,第2のラッピングガイド3−1,3−2およびMR膜20を含む組が複数組形成されている。センサ膜パターン30の具体的サイズは、例えば、幅W1 =20μm、高さH1 =20μm、幅W2 =20μm、高さH2 =10μmに設定される。
【0054】
[MRハイトの算出方法]
次に、研磨工程において、ラッピングガイド3を用いてMR膜20の推定サイズであるMRハイトHMRを算出する方法について説明する。ここで、集積時リード抵抗値をRL とし、MR膜20の集積時仮想抵抗値をRS (=C+RSH×W1 )とし、第1および第2のラッピングガイド3−1,3−2の各抵抗値をそれぞれR1 ,R2 とすると、次の(1)および(2)式が成り立つ。
【0055】
1 =RL +(C/H1 )+(RSH×W1 )/H1 …(1)
2 =RL +(C/H2 )+(RSH×W2 )/H2 …(2)
ここで、集積時リード抵抗値RL とは、ウェハ4の状態においてMR膜20を挟んで対向配置された一対のリード層パターン(図示せず)の抵抗値を意味し、集積時仮想抵抗値RS とは、ウェハ4の状態におけるMR膜20の推定抵抗値を意味する。また、Cはクラウディング(Crowding;密集)抵抗値と呼ばれるもので、薄膜磁気ヘッド1におけるMR膜20とリード層との接続部分において電流の集中により生ずる電流の通りにくさの程度(一種の接触抵抗)を表すものである。また、RSHはシート抵抗であり、抵抗率ρ/膜厚tで与えられる。
【0056】
ここで、H2 =H1 −a、W2 =W1 と置くと、(1)および(2)式より、次の(3)および(4)式を得る。但し、aはH1 より小さい定数である。
【0057】
1 =RL +(C/H1 )+(RSH×W1 )/H1 …(3)
2 =RL +(C/(H1 −a)+(RSH×W1 )/(H1 −a) (4)
この連立方程式を解くことにより、次の(5)および(6)式に示したように、集積時リード抵抗値RL および集積時仮想抵抗値RS が得られる。
【0058】
L =R1 +(H1 −a)×(R1 −R2 )/a…(5)
S =−H1 ×(H1 −a)×(R1 −R2 )/a…(6)
【0059】
研磨中のラッピングガイド3の抵抗値(具体的には、ラッピングガイド3−1,3−2の各実測抵抗値の平均値)をRとすると、MR膜20のMRハイトHMR(推定値)は、(5)および(6)式で得られた集積時リード抵抗値RL およびMR膜20の集積時仮想抵抗値RS を用いて、式(7)によって得られる。
【0060】
MR=RS /(R−RL )…(7)
【0061】
[ガイドセンサ抵抗値の測定方法]
次に図4を参照して、図3のウェハ4上に形成されたラッピングガイド3の抵抗値の測定方法について説明する。本実施の形態では、図4に示したように、抵抗測定器60に接続された一対のプローブ61をラッピングガイド3の一対のリードパターン31に接触させる。このときのリードパターン31とプローブ61との位置合わせは、例えば、抵抗測定器60およびプローブ61を搭載したウェハプローバ(図示せず)を用いることにより、容易に行うことができる。このようなウェハプローバを用いれば、一度の位置合わせで複数のラッピングガイド3と複数のプローブ61とを接触させることもできるので、抵抗測定器60およびプローブ61の数を任意に増やし、ラッピングガイド3の抵抗測定の効率化を図ることもできる。
【0062】
次に、プローブ61からリードパターン31を介してセンサ膜パターン30に所定の大きさの(一定値の)測定電流を流す。これにより、センサ膜パターン30の両端には、その抵抗値に応じた電圧が発生する。抵抗測定器60は、この電圧を検出し、検出電圧を抵抗値に変換することにより、センサ膜パターン30の抵抗値を測定する(図2のステップS12)。このときの測定電流の大きさは、センサ膜パターン30の抵抗値の変化率が所定値以下となるような磁界を発生させるものであるような値に設定する。具体的には、以下のようにして決定するのが好ましい。
【0063】
図6は、ラッピングガイド3に印加される外部磁界とラッピングガイド3のセンサ膜パターン30の抵抗値との関係の一例を示す特性図である。縦軸がセンサ膜パターン30の抵抗値Rを表し、横軸が磁界の強さHを表す。
【0064】
ラッピングガイド3に測定電流を流すと、この測定電流によってラッピングガイド3の周囲に磁界が発生する。ラッピングガイド3のセンサ膜パターン30はMR膜20と同一構成であり磁気抵抗効果を有するので、測定電流により生じた磁界によってセンサ膜パターン30自体の抵抗値も変化する。測定電流の大きさを変えると、発生磁界の大きさも変わり、したがって、センサ膜パターン30の抵抗値も変わる。例えば、図6に示したように、センサ膜パターン30に発生する磁界をゼロから正方向に増やしていくと、抵抗値も増加し、やがて一定となる。次に磁界を減らすと抵抗も減少し、磁界がゼロを経てマイナスとなったのち、抵抗はやがて一定となる。ここで、測定電流に応じて磁界が増加する場合と磁界が減少する場合とでは、抵抗値がたどる軌跡は異なり、いわゆるヒステリシスをもって抵抗値が変化する。
【0065】
図6に示したように、磁界が比較的小さい領域Aにおいては、変化曲線の勾配が急峻であると共に、上記したヒステリシスも顕著であることから、ラッピングガイド3に流れる測定電流が僅かに変動しただけでもラッピングガイド3のセンサ膜パターン30は抵抗値が大きく変化する。このため、測定される抵抗値が大きくばらついてしまう。したがって、研磨中に得られる抵抗値はもちろんのこと、研磨前のウェハの状態において得られるラッピングガイド3の初期抵抗値の測定値も大きくばらつくことになる。一方、磁界がある程度大きい領域Bにおいては、抵抗値は領域Aに比較して安定しており、磁界が増加すればするほど、よりばらつきの少ない安定した抵抗値を得ることができる。ここで、領域Aが本発明における「急峻領域」の一具体例に対応し、領域Bが本発明における「緩慢領域」の一具体例に対応する。
【0066】
この点に着目し、本実施の形態では、ラッピングガイド3に電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、ラッピングガイド3の抵抗値の対磁界変動がより急峻である急峻領域(領域A)と、より緩慢である緩慢領域(領域B)とに区分けし、これらの領域のうちの緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定電流値を測定電流値として決定するようにしている。より具体的には、ラッピングガイド3の抵抗値の対磁界変動量が許容範囲内に収まるような電流磁界を発生させる最小電流値αを決定し、この電流値α以上の一定値を測定電流として採用する。ここで、「対磁界変動」とは、ラッピングガイド3の抵抗値が、外部磁界(ここでは、ラッピングガイド3自身に流れる電流が生ずる電流磁界)からの影響を受けて変化すること、またはその変化の度合いをいう。
【0067】
このようにすることにより、ラッピングガイド3の初期抵抗値の、電流磁界の影響による測定ばらつきが小さくなり、ウェハ4上のMR膜20のシート抵抗値RSHを正確に求めることができるので、ウェハ4上のMR膜20の集積時仮想抵抗値RS (=C+RSH×W1 )も正確に求めることができる。このため、バー5の研磨工程(ステップS14)において、上記の(7)式に基づき、MRハイトHMRの推定値を、電流磁界による抵抗値変化によるばらつきを伴わずに求めることが可能になり、バー5の研磨量を正確にコントロールすることが可能となる。
【0068】
例えば、図6において、磁界強度がX1 〜X2 の範囲(領域A)にある場合には、測定電流による発生磁界に応じて抵抗値も大きく変動してばらつくことになるので、ラッピングガイド3の抵抗値を正確に測定できない。一方、磁界がX2 よりも大きい範囲(領域B)に属する場合やX1 よりも小さい範囲(領域C)に属する場合には、ラッピングガイド3の抵抗値の対磁界変動が小さく、測定値のばらつきが少ないので、正確な抵抗値を測定することができる。したがって、ラッピングガイド3に流す測定電流を、図6中に示した領域Bまたは領域Cに属する大きさの磁界が発生するような値に設定すればよい。そのためには、測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の強度が「Hin+Hk 」以上となるような一定値に設定するのが好ましい。ここで、Hinは異方性磁界であり、Hk は交換結合磁界である。電流磁界の強度が(Hin+Hk )以上となるように設定するのは、電流磁界の強度が(Hin+Hk )以上の範囲においてMR膜20の抵抗値変化が飽和すると考えられるからである。
【0069】
例えば、異方性磁界Hinが5×103 /4π[A/m]程度であり、交換結合磁界Hk が15×103 /4π[A/m]程度であるとすると、それらの和は、20×103 /4π[A/m]程度となる。すなわち、X2 が例えば20×103 /4π[A/m]程度,X1 が例えば−20×103 /4π[A/m]程度の値となるように測定電流値を設定するのが好ましい。
【0070】
上記した領域A、B、およびCの位置や大きさは、ラッピングガイド3の形状等によって異なるので、実際には、ラッピングガイド3の形状等ごとに領域Bまたは領域Cに属する磁界が発生する電流値を算出する必要がある。例えば、電流値を大きくするとラッピングガイド3に大きい磁界(例えば領域Bの磁界)が発生する。したがって、電流値を変化させながらラッピングガイド3の抵抗値を繰り返し測定し、その測定値が実用上支障ない程度に安定することとなるような電流値の範囲を調べることで、例えば領域Bに属する磁界に対応する電流値の範囲を特定することができる。ここで、「実用上支障ない程度に安定する」とは、製品歩留り(具体的には、MR膜20を含むMR素子1Cの歩留り)が所望レベル以上となるような程度に抵抗値ばらつきが少ないことをいう。このようにして得られた範囲内の測定電流値を用いると、ラッピングガイド3に発生する磁界は概ね領域Bに属することとなり、ラッピングガイド3の抵抗値をより正確に測定することが可能となる。
【0071】
[測定電流値の求め方]
次に、図7ないし図9を参照して、領域Bの磁界が発生するような電流値の範囲の求め方を説明する。本実施の形態では、予め、電流値を種々に変化させてラッピングガイド3の抵抗値を測定することにより、その測定値が所定のばらつき範囲に収まるような電流値の範囲(すなわち、測定される電流値のばらつきが少ない範囲)を調べ、この範囲内のいずれかの電流値を測定電流値として採用する。以下、より具体的に説明する。
【0072】
まず、ラッピングガイド3−1,3−2に流す電流を変化させて第1および第2のラッピングガイド3−1,3−2の抵抗値R1,R2を測定し、図7に示したような相関関係を得る。図7において、横軸は、ラッピングガイド3(第1および第2のラッピングガイド3−1,3−2)に流す電流値を表し、縦軸は、第1および第2のラッピングガイド3−1,3−2のそれぞれについて得られた測定抵抗値のばらつきの大きさσ[単位Ω]を表す。ここで、σは標準偏差である。
【0073】
次に、図7で得られた第1,第2のラッピングガイド3−1,3−2の抵抗値からMR膜20のシート抵抗値を計算し、測定電流値ごとのシート抵抗値のばらつきσを調べ、図8に示したような相関関係を得る。図8において、横軸は電流値を表し、縦軸はMR膜20のシート抵抗値RSHのばらつきσ[単位Ω/□]を表す。ここで、σは標準偏差である。
【0074】
図7および図8から明らかなように、1mA以上の電流を流すと、ラッピングガイド3−1,3−2の各抵抗値のばらつきσは急激に減少し、MR膜20のシート抵抗値もばらつきの少ない値となる。特に、10mA以上においては抵抗値のばらつきσは一定値に近づく。つまり、1mA以上の測定電流のときに、ラッピングガイド3−1,3−2に発生する磁界の強度が図6の領域Bに概ね属するようになり、その結果、第1,第2のラッピングガイド3−1,3−2の抵抗値やMR膜20のシート抵抗値の測定値が、ばらつきの少ない、より安定した値となることがわかる。すなわち、1mA以上の測定電流をラッピングガイド3−1,3−2に流すようにすることにより、シート抵抗値RSHを安定して測定できるようなB領域に属する磁界が発生し、その結果、MR膜20の集積時仮想抵抗値RS をより正確に計算できることがわかる。
【0075】
図9は、MR膜20の抵抗変化率(MR比)の不良率とMR膜20のシート抵抗値のばらつきσとの関係を表すものである。この図で、横軸はMR膜20のシート抵抗値のばらつきσ[Ω/□]を表し、縦軸はMR膜20におけるMR比の不良率[%]を表す。この図から明らかなように、シート抵抗のばらつきσが高いほど、MR比の不良率も増加する。これは、上記したように、次のような理由によると考えられる。
【0076】
すなわち、測定されたシート抵抗値のばらつきσが大きいということは、シート抵抗値の測定精度が悪いこと、すなわち、真の(正しい)シート抵抗値が得られていないことを意味する。このような誤差を含んだシート抵抗値を用いて、上記したように、(5),(6)式からリード導体抵抗値RL および集積時仮想抵抗値RS を求め、さらに、得られた値RL ,RS に基づいて(7)式からMRハイトHMRを求める(推定する)と、得られたMRハイトHMRの推定値(計算値)もまた誤差を含んだものとなる。したがって、このようなMRハイトHMRの推定値に基づいてバー5の研磨制御を行った場合には、MR膜のMR比が所期の値 (設計値)から大きく外れる結果となり、不良率の増加に繋がるのである。
【0077】
このような事情を考慮して、図8および図9に示すような相関関係を利用し、MR膜20のシート抵抗の許容可能なばらつき幅を適宜設定することにより、望ましい測定電流の値を導くことができる。例えば不良率(歩留り)を35%以下に抑えたい場合には、図9より、MR膜20のシート抵抗のばらつきσを約0.700[Ω/□]以下となるようにすればよく、そのためには、図8より、測定電流を約1mA以上にすればよいことがわかる。また、例えば不良率を10%以下に抑えたい場合には、図9より、MR膜20のシート抵抗のばらつきσを約0.300[Ω/□]以下となるようにすればよく、そのためには、図8より、測定電流を約5mA以上にすればよいことがわかる。また、なお、測定電流をあまりに大きくすると、発熱が大きくなり、この発熱に起因して抵抗変化量が大きくなる(抵抗値自体が大きくなる)ので、一般的には1A以下とするのが好ましい。
【0078】
こうして、測定電流値とMR膜のシート抵抗値のばらつきσとの相関関係(図8)、および、シート抵抗値のばらつきσとMR膜におけるMR比の不良率との相関関係(図9)を利用して、ラッピングガイド3の形状ごとに領域B(図6)に属する磁界が発生するような電流値を決定することができる。
【0079】
以上のように、本実施の形態によれば、ウェハ上のラッピングガイド3の抵抗値測定において、ラッピングガイド3に電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、急峻領域(領域A)と緩慢領域(領域B)とに区分けし、これらの領域のうちの緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定電流値を測定電流値として決定するようにしたので、ラッピングガイド3の抵抗測定値のばらつきが小さくなり、ウェハ4上のMR膜20の初期抵抗値を正確に求めることができる。このため、バー5の研磨工程において、MRハイトを正確に制御することができ、結果的に、磁気変換特性のばらつきや誤差の少ない薄膜磁気ヘッド1を得ることができると共に、その歩留りを向上させることもできる。
【0080】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態および変形例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態においては、サイズの異なる2つの第1,第2のラッピングガイド3−1,3−2をウェハ4上に形成するようにしたが、3つ以上のサイズの異なるラッピングガイドを形成し、それらから得られる抵抗値を基にシート抵抗値を計算するようにしてもよい。
【0081】
また、上記実施の形態では、ラッピングガイド3に発生する磁界が図6の領域Bに属することとなるような大きさの測定電流を流すものとして説明したが、ラッピングガイド3に発生する磁界が図6の領域Cに属することとなるような大きさの測定電流を流すようにしてもよい。
【0082】
また、上記実施の形態では、ウェハ上の(研磨前の)ラッピングガイド3の抵抗値を測定する場合の測定電流の最適化について説明したが、研磨工程中に行うラッピングガイド3の抵抗値測定においても、上記実施の形態で考察した電流値を適用することが好ましい。この場合には、研磨中のラッピングガイド3の抵抗値Rをも正確に測定することができるので、(7)式によって、より正確にMRハイトHMRを求めることが可能となる。
【0083】
また、薄膜磁気ヘッド1のMR素子1C(図1)は、AMR膜やGMR膜を用いたものには限定されず、他のMR膜、例えばTMR(Tunneling Magneto-resistive )膜を用いたものであってもよい。さらに、薄膜磁気ヘッドは、記録再生兼用型ヘッドに用いられるものに限定されることはなく、再生専用ヘッドに用いられるものであってもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るガイドセンサ抵抗値の測定方法によれば、ガイドセンサに電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動がより急峻である急峻領域と、より緩慢である緩慢領域とに区分けし、緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定の電流値を測定電流値として決定し、決定した値の測定電流をガイドセンサに流し、測定電流によって生ずる電圧に基づいてガイドセンサの電気抵抗値を測定するようにしたので、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動が緩やかであるような範囲の測定電流で測定が行われることとなり、ガイドセンサの抵抗値を正確に(電流磁界による抵抗値変化に伴うばらつきを抑えて)測定することが可能になる。
【0085】
本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、複数の磁気抵抗効果素子とガイドセンサとが形成された基板上において、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動がより緩慢な緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定の測定電流をガイドセンサに流して電圧を発生させ、この発生電圧に基づいてガイドセンサの電気抵抗値を測定したのち、基板を複数のバーへと切断し、さらに、ガイドセンサの電気抵抗値から求めた磁気抵抗効果素子の推定サイズに基づいて研磨量を監視しながら複数のバーの切断面を研磨するようにしたので、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動は緩やかなものとなり、得られる抵抗測定値のばらつきが小さくなる。このため、ガイドセンサの抵抗値を正確に測定することができ、後工程のバー研磨工程において磁気抵抗効果素子のMRハイトを正確に制御することが可能になる。その結果、電気的特性のばらつきや誤差が少ない薄膜磁気ヘッドを得ることができ、ひいては製品歩留りを向上させることも可能となる。
【0086】
特に、予め、電流の値を種々に変化させてガイドセンサの電気抵抗値を測定することにより、その測定値が所定のばらつき範囲に収まるような電流値の範囲を調べ、この範囲内の電流値を測定電流の値として採用するようにした場合には、ガイドセンサに流すべき測定電流の値を、実際の(現実の)ガイドセンサの形状等に則して正確に決定することができる。
【0087】
また、測定電流の値を、1mAないし1Aの範囲内の一定値に設定するようにした場合には、ガイドセンサの抵抗値を正確に測定することができる。
【0088】
また、測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が異方性磁界Hinと交換結合磁界Hk との和以上となるような一定値に設定するようにした場合には、ガイドセンサの抵抗値をより正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄膜磁気ヘッドのエアベアリング面に垂直な断面構成を表す断面図である。
【図2】薄膜磁気ヘッドの製造方法の概略を表す流れ図である。
【図3】薄膜磁気ヘッドの製造方法の要部工程における被加工物の状態を表す工程図である。
【図4】ラッピングガイドのパターン形状の一例を示す図である。
【図5】ウェハのうち1つのバーとして切り出される部分におけるMR膜およびラッピングガイドの形状および平面配置パターンの一例を表す平面図である。
【図6】ラッピングガイドに印加される外部磁界とラッピングガイド抵抗値との関係の一例を示す特性図である。
【図7】ラッピングガイドに流す電流とラッピングガイドの抵抗値のばらつきとの関係の一例を示す図である。
【図8】ラッピングガイドに流す電流とMR膜のシート抵抗値のばらつきとの関係の一例を示す図である。
【図9】薄膜磁気ヘッドのMR比の不良率とMR膜のシート抵抗値のばらつきとの関係の一例を表す図である。
【符号の説明】
1…薄膜磁気ヘッド、1A…再生ヘッド部、1B…記録ヘッド部、1C…MR素子、2…磁気ヘッドスライダ、2B…エアベアリング面、3(3−1,3−2)…ラッピングガイド、4…ウェハ、5…バー、20…MR膜、30…センサ膜パターン、31…リードパターン、60…抵抗測定器、61…プローブ、S…研磨面。

Claims (13)

  1. 外部磁界に応じて電気抵抗値が変化する磁気抵抗効果膜を有する磁気抵抗効果素子が形成された基体上に前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果膜と同一構成の磁気抵抗効果膜を含むように形成された加工モニタ用のガイドセンサの電気抵抗値を測定する方法であって、
    前記ガイドセンサに電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動がより急峻である急峻領域と、より緩慢である緩慢領域とに区分けし、
    前記緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定の電流値を測定電流値として決定し、
    決定した値の測定電流を前記ガイドセンサに流し、
    前記測定電流によって生ずる電圧に基づいて、前記ガイドセンサの電気抵抗値を測定する
    ことを特徴とするガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  2. 予め、電流の値を種々に変化させて前記ガイドセンサの電気抵抗値を測定することにより、その測定値が所定のばらつき範囲に収まるような電流値の範囲を調べ、この範囲内の電流値を前記測定電流の値として採用する
    ことを特徴とする請求項1に記載のガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  3. 前記測定電流の値を、1mAないし1Aの範囲内の一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  4. 前記測定電流の値を、5mAないし1Aの範囲内の一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  5. 前記測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が異方性磁界Hinと交換結合磁界Hk との和以上となるような一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  6. 前記測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が20×103 /4π[A/m]以上となるような一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  7. 前記基体は、バー切り出し前のウェハである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のガイドセンサ抵抗値の測定方法。
  8. 基板上に、外部磁界に応じて電気抵抗値が変化する磁気抵抗効果膜を有する複数の磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果膜と同一構成の磁気抵抗効果膜を含む加工モニタ用のガイドセンサとを形成する工程と、
    前記ガイドセンサに電流を流した時に生ずる電流磁界の強度を、ガイドセンサの電気抵抗値の対磁界変動がより急峻である急峻領域と、より緩慢である緩慢領域とに区分けし、前記緩慢領域に属する電流磁界を発生させる一定の電流値を測定電流値として決定し、決定した値の測定電流を前記ガイドセンサに流し、前記測定電流によって生ずる電圧に基づいて、前記ガイドセンサの電気抵抗値を測定する工程と、
    前記磁気抵抗効果素子およびガイドセンサが形成された基板を切断して、複数の磁気抵抗効果素子と少なくとも1つのガイドセンサとがそれぞれ形成された複数のバーを形成する工程と、
    前記ガイドセンサの電気抵抗値に基づいて前記磁気抵抗効果素子の推定サイズを求め、この推定サイズに基づいて研磨量を監視しながら前記複数のバーの切断面を研磨する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 予め、電流の値を種々に変化させて前記ガイドセンサの電気抵抗値を測定することにより、その測定値が所定のばらつき範囲に収まるような電流値の範囲を調べ、この範囲内の電流値を前記測定電流の値として採用する
    ことを特徴とする請求項8に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10. 前記測定電流の値を、1mAないし1Aの範囲内の一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  11. 前記測定電流の値を、5mAないし1Aの範囲内の一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  12. 前記測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が異方性磁界Hinと交換結合磁界Hk との和以上となるような一定値に設定することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  13. 前記測定電流の値を、それにより生ずる電流磁界の絶対値が20×103 /4π[A/m]以上となるような一定値に設定する
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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