JP4034574B2 - 押釦スイッチ用可動接点体及びこれを用いたスイッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器や通信機器などの操作用スイッチとして使用される押釦スイッチに係り、特にドーム状の膨出部を有する絶縁性の弾性体からなる押釦スイッチ用可動接点体及びこれを用いたスイッチ装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の絶縁性の弾性体からなる押釦スイッチ用可動接点体及びこれを用いたスイッチ装置の構造を図12乃至図14に示す。図12はドーム状の押釦スイッチ用可動接点体と固定接点が設けられた回路基板を示す斜視図、図13は回路基板に取り付けた状態の可動接点体を示す縦断面図、図14は表面実装時の可動接点体を示す縦断面図である。
【0003】
図において、押釦スイッチ用可動接点体は、ドーム状の膨出部を有する絶縁性の弾性体51と、この弾性体51の基部に一体的に固着された、金属板材からなる枠体52とから構成されている。
【0004】
前記弾性体51は、ラバー又はエラストマー樹脂などで成形されており、中空部を有する円環状の基部51aと、ドーム状で弾性変形可能なスカート部51bと、このスカート部51bに連設された釦部51cと、この釦部51cの下面側に形成された接点部51dとから形成されている。
【0005】
前記枠体52は、半田付け可能な金属板材からなり、前記弾性体51の基部51aにインサートまたは強嵌合により一体的に固着されており、対向する両側部には、複数の固定接点53が配列された回路基板54に取り付けるための一対の取付片52aが突出して形成されている。尚、図14に示すのは、表面実装用の取付片52bを示しており、先端に平面状の接続部52cが設けられている。
【0006】
前記可動接点体を電子機器や通信機器の操作スイッチとして使用するには、複数の前記固定接点53が配列された回路基板54に、適宜必要な位置に、前記枠体52の取付片52a又は52bを取り付けて、前記弾性体51の釦部51cの接点部51dと固定接点53とが対向するように配置することで、操作スイッチ部を構成するものとなっている。
【0007】
この場合、操作スイッチ部の配列は、使用される電子機器や通信機器の操作スイッチの仕様によって決定されるものであり、この仕様に合わせて、適宜必要な位置に、個々に可動接点体を配置すれば良く、種々のバラエティーに対応が可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の押釦スイッチ用可動接点体の構造においては、前記弾性体51の基部51aには、前記枠体52が一体的に固着されており、この枠体52の対向する両側部には、一対の前記取付片52a又は52bが外方に突出して形成されていることから、回路基板54に実装する場合に、前記取付片52a、52b同士がぶつかって邪魔となるため、実装面積が大きくなってしまい、操作スイッチ部のキーピッチを狭めて配置したい場合に実装面積を小さくすることが困難であるという問題があった。
【0009】
したがって、本発明では、上述した問題点を解決し、ドーム状の弾性体に金属製の枠体を取り付けて、回路基板に個々に半田付けして取付が可能な可動接点体を得ると共に、その回路基板への実装面積を小さくすることができ装置全体の小型化が可能な押釦スイッチ用可動接点体及びこれを用いたスイッチ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では第1の手段として、反転可能なドーム状の膨出部を有する絶縁性の弾性体と、前記膨出部の下面側に設けられた接点部と、前記弾性体の基部よりも硬質な別部材からなり、前記弾性体の基部に取り付けられた枠体とを備え、前記枠体は、前記基部の外周面を覆うように筒状に形成されると共に、前記基部の横方向の移動を規制する第1の規制部と、前記基部の縦方向への移動を規制する第2の規制部と、表面実装時の半田付け部となる立壁部とを有し、前記枠体は、前記立壁部の下端を、前記基部の下端に対して突出させて段差部を形成したことを特徴とする。
【0012】
また、第の手段として、前記枠体は、金属板材を打ち抜き屈曲させて一体的に形成し、前記立壁部の表面側が半田付け面とされ、前記立壁部の裏面側を前記基部の外周面と密着させることにより前記第1の規制部を形成したことを特徴とする。
【0013】
また、第の手段として、前記基部の外周面を略円形状に形成し、前記第1の規制部を多角形状からなる壁面で形成したことを特徴とする。
【0014】
また、第の手段として、前記第2の規制部が、前記立壁部の上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片と、前記立壁部の裏面側に突出して形成された突起部とからなることを特徴とする。
【0015】
また、第の手段として、前記第2の規制部が、前記立壁部の上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片と、前記立壁部の下部を内側に折り曲げることにより形成された下部折り曲げ片とからなることを特徴とする。
【0016】
また、第の手段として、前記枠体を、前記基部の上面側を覆う第1枠体と、前記基部の下面側を覆う第2枠体とで形成し、前記第1枠体と第2枠体とで前記基部を上下から挟みこんで固着したことを特徴とする。
【0017】
また、第の手段として、前記弾性体の上面には、表面実装時の吸引ノズル吸引用の平坦部を形成したことを特徴とする。
【0018】
また、第の手段として、前記平坦部には、吸引ノズルとの吸着防止用の凹凸部を形成したことを特徴とする。
【0019】
また、第の手段として、第1乃至の手段の何れかに記載の押釦スイッチ用可動接点体と、固定接点と、半田ランド部とを有する回路基板とを備え、前記接点部を前記固定接点に対向させて前記立壁部を前記半田ランド部に半田付けして取付けたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図11に示す。図1は押釦スイッチ用可動接点体の正面図、図2は同じく平面図、図3は同じく底面図、図4は可動接点体を回路基板に取付けた状態の縦断面図、図5は弾性体の平面図、図6は同じく縦断面図、図7は枠体の正面図、図8は同じく底面図、図9乃至図11は弾性体に取付ける枠体の他の実施例を示す縦断面図である。
【0021】
図1乃至図8において、弾性体1は、ラバー又はエラストマー樹脂などの絶縁性の樹脂を成形加工することにより形成されている。この弾性体1は、ベースとなる中央に押釦スイッチの可動領域を形成する中空部1bを有する円環状の基部1aと、この基部1aから連設されたドーム状の膨出部からなる弾性変形部1cと、この弾性変形部1cの中央に外方へ突出して設けられた円柱状の釦部1dとから形成されている。
【0022】
前記釦部1dの下面側には、前記中空部1b方向へ突出した円柱状の突出部1eが形成されており、この突出部1eの先端には導電性のカーボンなどからなる接点部2が固着されたものとなっている。また、前記釦部1dの上面は平坦部となっており、この平坦部にはブラスト加工などにより僅かに凹凸部1fが形成されたものとなっている。
【0023】
また、前記基部1aの底面には、前記中空部1bから前記基部1aの外方へ連通された複数の溝部1gが形成されており、押釦スイッチが押されて前記弾性変形部1cが撓んだ時に、前記溝部1gを通して前記中空部1bの内部の空気が外へ排出されるものとなっている。
【0024】
枠体3は、鋼板やブリキなどの板状の金属材を展開した形状に打ち抜きこれを屈曲することにより略筒状に形成されており、この枠体3は、平板状の上板部3aと、この上板部3aと直交する方向に屈曲された立壁部3bとから形成されている。前記枠体3が、前記弾性体1のベースとなる前記基部1aの外周を覆うように前記弾性体1に取付けられるものとなっている。
【0025】
前記立壁部3bは、多角形状(本実施例では8角形状)からなる複数の壁面で形成されており、この立壁部3bの内面が、前記基部1aの外周と係合されて前記基部1aの横方向への移動を規制する第1の規制部を形成している。このとき、前記立壁部3bは、多角形状からなる壁面で形成されていることから、円環状に形成された前記基部1aの外周面の一部が弾性変形されて、前記立壁部3bの壁面の角部3cに入り込むようになっている。
【0026】
このように、前記弾性体1を前記枠体3に組み込む時には、前記弾性体1の外周面の一部が弾性変形して前記立壁部3bの内壁面の角部3cに入り込むので、強固な勘合状態となり、搬送時やスイッチの組み立て時の両者の分離を防止できるものとなっている。また、前記枠体3の外形に複数の壁面からなる平面部ができるので、この平面部を利用して表面実装時には個々の可動接点体の位置決めを容易に行えるものとなっている。
【0027】
また、前記上板部3aには、中央に、ドーム状の膨出部からなる前記弾性変形部1cが挿通される丸孔3dが形成されており、この丸孔3dを除いた周面部が、前記基部1aの上面と係合されて前記基部1aの縦方向への移動を規制する第2の規制部を形成している。
【0028】
この場合、前記枠体3の前記立壁部3bの高さ寸法L1に対して、前記弾性体1の前記基部1aの高さ寸法L2は若干短く形成されている。このため、前記枠体3は、前記立壁部3bの下端が、前記基部1aの下端に対して突出するようになり、段差部Sが形成されたものとなっている。そして、可動接点体が後述する回路基板4に表面実装される際に、前記立壁部3bの下端部が半田ランド部(図示せず)に取付けられる半田付け部となっている。
【0029】
このように、前記枠体3は、前記立壁部3bの下端を、前記弾性体1の前記基部1aの下端に対して突出させて前記段差部Sを形成したことから、前記枠体3の半田付け時に、前記弾性体1が半田付け時の熱の影響により熱膨張を起こしたとしても、前記段差部Sにより吸収されることとなり、可動接点体が回路基板4の実装面から浮いてしまい高さが不均一となるのを防止することができるものとなっている。
【0030】
回路基板4は、フェノール樹脂などの積層板からなり、この回路基板4には、導電性のカーボンや銅箔などから形成された複数の固定接点(図示せず)が配設されている。また、固定接点の近傍には、対向された一対の半田ランド部(図示せず)が形成されており、図4に示すように、可動接点体を前記回路基板4上に表面実装する場合には、半田ランド部に前記枠体3の立壁部3bの下端がクリーム半田5などによって半田付けされて取り付けられるものとなっている。
【0031】
可動接点体を前記回路基板4に実装する場合には、前記弾性体1の前記釦部1dの上面を平坦部としてあることから、自動組立装置でチャッキングする時においても前記釦部1dの平坦部を吸引ノズルで吸引することで、確実に吸引することができ、複数の可動接点体を前記回路基板4上の所定の位置へ容易に整列させることが可能となっている。また、前記釦部1dの平坦部にはブラスト加工などにより前記凹凸部1fが形成されていることから、吸引ノズルとの吸着を防止し、吸引後の離脱も確実に行うことができるものとなっている。
【0032】
可動接点体は、前記回路基板4上の固定接点と、前記弾性体1の前記釦部1d下面側の突出部1eに形成された前記接点部2が対向されて載置されるものとなっており、前記釦部1dの上方に設けられた、図示しない操作スイッチ部の押釦によって前記釦部1dが押圧されることにより、前記弾性変形部1cが反転して前記接点部2が固定接点と接触してスイッチがオンするものとなっている。
【0033】
このとき、前記弾性体1の基部1aに設けられた前記溝部1gを通して、前記中空部1bの内部の空気が外へ排出されることとなり、前記弾性変形部1cの反転がスムーズに行われ、押釦スイッチは安定した動作が行われるものとなっている。
【0034】
上述した本発明の可動接点体の構造においては、前記弾性変形部1cを有する前記弾性体1の前記基部1aに取り付けられる前記枠体3を、前記基部1aの外周面を覆うように筒状に形成すると共に、前記基部1aの縦方向の移動を前記上板部3aで規制し、かつ、前記基部1aの横方向の移動を前記立壁部1bの内壁で規制し、また、前記立壁部1bの外壁下端を表面実装時の半田付け部として形成するようにしたので、可動接点体を前記回路基板4上へ半田付けして固着する場合に、前記枠体3の前記立壁部3bを利用して直接半田付けすることができるため、可動接点体を複数並べて表面実装する場合には、表面実装時の実装面積を小さくすることができ、操作スイッチ部のキーピッチを狭めて配置することができるものとなっている。
【0035】
また、前記枠体3の上板部1aと立壁部1bとで、前記基部1aの外周面を覆うだけの簡単な構造で、確実に前記弾性体1の縦横方向の位置規制が行えるものとなっている。
【0036】
なお、上記実施例においては、前記枠体3の立壁部1bは、多角形状(本実施例では8角形状)からなる複数の壁面で形成された構成としたが、これに限らず、前記弾性体1の基部1aの外周に沿った円環状の壁部としてもよく、この場合においても上記と同様な効果が得られるのはもちろんである。
【0037】
図9は本発明の可動接点体の第2の実施例である枠体の構造を示す縦断面図である。尚、図1乃至図8で説明した同一部品については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】
この場合、第1の実施例との相違点は、枠体13と前記弾性体1の基部1aとの係合構造が若干異なっている点である。すなわち、本発明の第2の実施例である枠体13には、前記基部1aの縦方向の移動を規制する第2の規制部として、立壁部13bの上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片である上板部13aと、前記立壁部13bの裏面側に突出して形成された突起部13cとが形成されたものとなっている。
【0039】
この場合、前記突起部13cは、前記立壁部13bの外面側からプレスなどの方法で突き出し形成すればよく、また、前記立壁部13bの適宜箇所に複数個設けるようにすればよいものとなっている。
【0040】
上記第2の実施例の構成によれば、前記基部1aの縦方向の移動を規制する第2の規制部として、前記立壁部13bの上部を内側に折り曲げることにより形成された前記上板部13aと、前記立壁部13bの裏面側に突出して形成された前記突起部13cとから形成したので、簡単な構造で、確実に縦方向の位置規制が行えるものとなっている。
【0041】
図10は本発明の可動接点体の第3の実施例である枠体の構造を示す縦断面図である。尚、同じく図1乃至図8で説明した同一部品については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0042】
この場合、第1、第2の実施例との相違点は、枠体23と前記弾性体1の基部1aとの係合構造が若干異なっている点である。すなわち、本発明の第3の実施例である枠体23には、前記基部1aの縦方向の移動を規制する第2の規制部として、立壁部23bの上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片である上板部23aと、前記立壁部23bの下部を内側に折り曲げることにより形成された下部折り曲げ片である下板部23cとが形成されたものとなっている。
【0043】
この場合、前記下板部23cは、前記立壁部23bの下端部を外面側からプレスなどの方法で折り曲げ形成すればよく、前記立壁部23bの全周にわたって設けるようにしてもよく、また、前記立壁部23bの適宜箇所に複数個設けるようにしてもよい。
【0044】
上記第3の実施例の構成によれば、前記基部1aの縦方向の移動を規制する第2の規制部として、前記立壁部23bの上部を内側に折り曲げることにより形成された前記上板部23aと、前記立壁部23bの下部を内側に折り曲げることにより形成された前記下板部23cとから形成したので、同じく簡単な構造で、確実に縦方向の位置規制が行えるものとなっている。尚、更に前記上板部23aの内周端を下向きに折り曲げて、前記弾性体1の基部1aに嵌合溝を形成してこの溝内に係合させるようにしても良い。
【0045】
図11は本発明の可動接点体の第4の実施例である枠体の構造を示す縦断面図である。尚、同じく図1乃至図8で説明した同一部品については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】
この場合、第1、第2、第3の実施例との相違点は、枠体33と前記弾性体1の基部1aとの係合構造が異なっている点である。すなわち、本発明の第4の実施例である枠体33は、前記基部1aの上面側を覆う第1枠体33aと、前記基部1aの下面側を覆う第2枠体33bとから形成されたものとなっている。
【0047】
この場合、前記第1枠体33aと前記第2枠体33bは、それぞれ別体で形成されており。前記第1枠体33aと前記第2枠体33bとによって、前記基部1aが上下から挟み込まれて縦横方向の移動を規制されるものとなっている。
【0048】
上記第4の実施例の構成によれば、前記枠体33を、前記基部1aの上面側を覆う前記第1枠体33aと、前記基部1aの下面側を覆う前記第2枠体33bとで形成し、前記第1枠体33aと第2枠体33bとで前記基部1aを上下から挟みこんで固着するようにしたので、前記弾性体1が半田付け時の熱の影響により熱膨張を起こしたとしても、前記第1枠体33aと前記第2枠体33bとで前記基部1aを上下から挟みこんで規制しているので、可動接点体が前記回路基板4の実装面から浮いて高さが不均一となるのを防止することができるものとなっている。
尚、上記各実施例において、枠体の形成は金属板材をプレスにより絞り加工して、第1の規制部と第2の規制部を形成するようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の押しボタンスイッチ用可動接点体の構造は、反転可能なドーム状の膨出部を有する絶縁性の弾性体と、膨出部の下面側に設けられた接点部と、弾性体の基部よりも硬質な別部材からなり、弾性体の基部に取り付けられた枠体とを備え、枠体は、基部の外周面を覆うように筒状に形成されると共に、基部の横方向の移動を規制する第1の規制部と、基部の縦方向への移動を規制する第2の規制部と、表面実装時の半田付け部となる立壁部とを有することから、回路基板上へ半田付けして固着する場合に、枠体の立壁部を利用して直接半田付けすることができるので、表面実装時の実装面積を小さくすることができ、操作スイッチ部のキーピッチを狭めて配置することが可能となる。
【0050】
また、枠体は、立壁部の下端を、基部の下端に対して突出させて段差部を形成したことから、半田付け時に弾性体の熱膨張があっても、この段差部により吸収されるので、可動接点体の浮きを防止することができる。
【0051】
また、枠体は、金属板材を打ち抜き屈曲させて一体的に形成し、立壁部の表面側が半田付け面とされ、立壁部の裏面側を基部の外周面と密着させることにより第1の規制部を形成したことから、簡単な構造で、確実に横方向の位置規制が行える。
【0052】
また、基部の外周面を略円形状に形成し、第1の規制部を多角形状からなる壁面で形成したことから、弾性体を枠体に組み込む時には、弾性体の外周面の一部が変形して内壁面の角部に入り込むので、強固な勘合状態となり、搬送時やスイッチの組み立て時の両者の分離を防止できる。また、枠体の外形に平面部ができるので、この平面部を利用して表面実装時には位置決めを容易に行える。
【0053】
また、第2の規制部が、立壁部の上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片と、立壁部の裏面側に突出して形成された突起部とからなることから、簡単な構造で、確実に縦方向の位置規制が行える。
【0054】
また、第2の規制部が、立壁部の上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片と、立壁部の下部を内側に折り曲げることにより形成された下部折り曲げ片とからなることから、同じく簡単な構造で、確実に縦方向の位置規制が行える。
【0055】
また、枠体を、基部の上面側を覆う第1枠体と、基部の下面側を覆う第2枠体とで形成し、第1枠体と第2枠体とで基部を上下から挟みこんで固着したことから、半田付け時に弾性体の熱膨張があっても、基部を上下から挟みこんで規制しているので、可動接点体の浮きを防止することができる。
【0056】
また、弾性体の上面には、表面実装時の吸引ノズル吸引用の平坦部を形成したことから、表面実装時の可動接点体の吸引および回路基板上への取付けが容易となる。
【0057】
また、平坦面には、吸引ノズルとの吸着防止用の凹凸部を形成したことから、ノズルで吸引後も容易に離脱させることができる。
【0058】
また、本発明のスイッチ装置の構造は、本発明の第1乃至9の手段の何れかからなる押釦スイッチ用可動接点体と、固定接点と、半田ランド部とを有する回路基板とを備え、接点部を固定接点に対向させて立壁部を半田ランド部に半田付けして取付けたことから、スイッチ装置全体の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である押釦スイッチ用可動接点体を示す正面図である。
【図2】本発明の同じく押釦スイッチ用可動接点体を示す平面図である。
【図3】本発明の同じく押釦スイッチ用可動接点体を示す底面図である。
【図4】本発明の同じく可動接点体を回路基板に取付けた状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明の同じく弾性体を示す平面図である。
【図6】本発明の同じく弾性体を示す縦断面図である。
【図7】本発明の同じく枠体を示す正面図である。
【図8】本発明の同じく枠体を示す底面図である。
【図9】本発明の弾性体に取付ける枠体の第2の実施例を示す縦断面図である。
【図10】本発明の弾性体に取付ける枠体の第3の実施例を示す縦断面図である。
【図11】本発明の弾性体に取付ける枠体の第4の実施例を示す縦断面図である。
【図12】従来の押釦スイッチ用可動接点体と固定接点が設けられた回路基板を示す斜視図である。
【図13】従来の回路基板に取り付けた状態の可動接点体を示す縦断面図である。
【図14】従来の表面実装時の可動接点体を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 弾性体
1a 基部
1b 中空部
1c 弾性変形部(膨出部)
1d 釦部
1e 突出部
1f 凹凸部
1g 溝部
2 接点部
3 枠体
3a 上板部(第2の規制部)
3b 立壁部(第1の規制部)
3c 角部
3d 丸孔
4 回路基板
5 クリーム半田
13 枠体
13a 上板部(第2の規制部)
13b 立壁部(第1の規制部)
13c 突起部(第2の規制部)
23 枠体
23a 上板部(第2の規制部)
23b 立壁部(第1の規制部)
23c 下板部(第2の規制部)
33 枠体
33a 第1枠体
33b 第2枠体
S 段差部

Claims (9)

  1. 反転可能なドーム状の膨出部を有する絶縁性の弾性体と、前記膨出部の下面側に設けられた接点部と、前記弾性体の基部よりも硬質な別部材からなり、前記弾性体の基部に取り付けられた枠体とを備え、前記枠体は、前記基部の外周面を覆うように筒状に形成されると共に、前記基部の横方向の移動を規制する第1の規制部と、前記基部の縦方向への移動を規制する第2の規制部と、表面実装時の半田付け部となる立壁部とを有し、前記枠体は、前記立壁部の下端を、前記基部の下端に対して突出させて段差部を形成したことを特徴とする押釦スイッチ用可動接点体。
  2. 前記枠体は、金属板材を打ち抜き屈曲させて一体的に形成し、前記立壁部の表面側が半田付け面とされ、前記立壁部の裏面側を前記基部の外周面と密着させることにより前記第1の規制部を形成したことを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  3. 前記基部の外周面を略円形状に形成し、前記第1の規制部を多角形状からなる壁面で形成したことを特徴とする請求項記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  4. 前記第2の規制部が、前記立壁部の上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片と、前記立壁部の裏面側に突出して形成された突起部とからなることを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  5. 前記第2の規制部が、前記立壁部の上部を内側に折り曲げることにより形成された上部折り曲げ片と、前記立壁部の下部を内側に折り曲げることにより形成された下部折り曲げ片とからなることを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  6. 前記枠体を、前記基部の上面側を覆う第1枠体と、前記基部の下面側を覆う第2枠体とで形成し、前記第1枠体と第2枠体とで前記基部を上下から挟みこんで固着したことを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  7. 前記弾性体の上面には、表面実装時の吸引ノズル吸引用の平坦部を形成したことを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  8. 前記平坦部には、吸引ノズルとの吸着防止用の凹凸部を形成したことを特徴とする請求項記載の押釦スイッチ用可動接点体。
  9. 請求項1乃至の何れかに記載の押釦スイッチ用可動接点体と、固定接点と、半田ランド部とを有する回路基板とを備え、前記接点部を前記固定接点に対向させて前記立壁部を前記半田ランド部に半田付けして取付けたことを特徴とするスイッチ装置。
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