JP4034097B2 - 循環式組合せ計量装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、青果、鮮魚などの不定量の物品や、菓子類や電子部品など重量単位に小分けされ取引される物品を、所定の計量単位ごとに計量する循環式組合せ計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
組合せ計量装置は、計量対象となる物品を適量ずつ小分けした後に計量し、それぞれを個別に収納容器に収納した後に、収納容器単位の計量値を適宜組み合わせることで、所望の計量値に一番近くなる物品の組合せを選択し、物品を所定量ずつ計量する装置である。組合せ計量装置としては、それぞれの収納容器と一対一に対応した計量機構を有する装置の他、特開平9−229755のように、収納容器を循環させ、計量機構を共有した循環式組合せ計量装置も存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
容器を循環させて組合せを行う計量装置では、組合せ選択されて空になった容器はランダムに位置することになるため、空の容器に物品を投入する際に連続して投入することができず、投入効率が悪い。また、収納された物品は組合せ対象として選択されて排出されなければ、その収納容器に長時間滞留することになる。
【0004】
また、循環式組合せ計量装置の場合は、循環して順次供給される新たな収納容器に順次物品を収納することができるが、収納容器の個数は有限であるので、例えば、いずれの計量値の組合せにおいても、所望の計量値からの偏差が一定値以上となってしまう場合など、組合せ選択がうまくいかないことが生じると、組合せ選択も新たな物品の収納も行えずに物品が循環したままの状況が生じてしまい、やはり物品の投入及び計量の効率が問題がある。この場合は、強制的に物品を排出するか、追加するなどの措置を講ずる必要があるが、前者の場合は物品のロスにつながり、後者の場合は、通常は容器の大きさが決まっているため、投入する量に上限がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、物品の投入効率を低下させず、計量稼働率が高い循環式組合せ計量装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、計量部にて計量した物品を、循環経路に沿って循環移送される第1収納容器群の収納容器に投入部で順次投入して収納し、該収納容器中の物品を組合せ選択し、該選択された物品を排出部に排出する循環式組合せ計量装置において、前記循環経路上の前記投入部の上流と排出区間とを短絡して物品を移載することにより、組合せ選択における非選択物品を、前記投入部を経ることなく組合せ候補に再度参加させることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の循環式組合せ計量装置であって、前記循環経路が囲む領域に第2収納容器群を備え、前記循環経路上の排出区間と前記投入部との間に設定された移載区間における前記第1収納容器群から前記第2収納容器群への物品の移載と、前記第2収納容器群から前記排出区間に存在する前記第1収納容器群への物品の移載とが収納容器単位でなされることにより、前記循環経路上の前記投入部の上流と排出区間とを短絡して物品を移載することを特徴とする。ただし、この場合に、前記物品が収納容器ごと移載される態様であってもよく、その場合には前記第1収納容器群から前記第2収納容器群への物品の移載に伴って、前記第1収納容器群を構成する収納容器が前記第2収納容器群を構成する収納容器として取り扱われるものとする。
【0008】
また、請求項3の発明は、計量部にて計量した物品を、循環経路に沿って循環移送される第1収納容器群の収納容器に投入部で順次投入して収納し、該収納容器中の物品を組合せ選択し、該選択された物品を排出部に排出する循環式組合せ計量装置において、組合せ選択されなかった非選択物品を、前記循環経路上の排出区間まで前記収納容器にて循環移送させることなく再度組合せ候補とすることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の循環式組合せ計量装置であって、記循環経路が囲む領域に第2収納容器群を備え、前記循環経路上の排出区間と前記投入部との間に設定された移載区間における前記第1収納容器群から前記第2収納容器群への物品の移載と、前記第2収納容器群から前記排出区間に存在する前記第1収納容器群への物品の移載とが収納容器単位でなされることにより、前記非選択物品を、循環移送させることなく再度組合せ候補とすることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項2または請求項4に記載の循環式組合せ計量装置であって、前記第1収納容器群のうち前記排出区間に存在する収納容器中の物品とともに、前記第2収納容器群に移載されている物品を前記組合せ候補に含めることを特徴とする。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項2、請求項4、請求項5のいずれかに記載の循環式組合せ計量装置であって、前記第1もしくは第2収納容器群の収納容器中の物品を、近接する空の収納容器中に移載させることを特徴とする。ただし、前記物品が収納容器ごと移載される態様である場合には、収納容器を移載可能な空き領域に対し、前記収納容器ごと前記物品を移載することを意味するものとする。
【0012】
また、請求項7の発明は、請求項2、請求項4、請求項5、請求項6のいずれかに記載の循環式組合せ計量装置であって、前記移載区間と前記排出区間とは、前記循環経路において互いに対向する部分にそれぞれ設定されており、前記第2収納容器群が、前記移載区間と前記排出区間とに沿って配列していることを特徴とする。
【0013】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の循環式組合せ計量装置であって、前記循環経路が略垂直面内にあることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
<循環式組合せ計量装置の構成概要>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる循環式組合せ計量装置1の概要図である。また、図2は、循環式組合せ計量装置1の構成を表すブロック図である。循環式組合せ計量装置1は、青果、鮮魚などの不定量の物品や、菓子類や電子部品などの重量単位に小分けされ取引される物品を、組合せ計量を行うことにより、所定の計量単位ないしはそれに近い量ごとに計量するための装置である。なお図1においては、説明の便宜上xy平面を水平面とし、z軸を垂直方向とするxyz座標を付している。循環式組合せ計量装置1は、水平面上に、その長手方向がx軸方向と一致するように配置されているものとする。
【0015】
循環式組合せ計量装置1は、装置外から物品を受け入れ、これを順次計量した後に収納容器へ投入する投入部2と、計量された物品が順次収納される複数の収納容器Biが所定の経路に沿って循環する循環収納部3と、当該循環経路内に配置された複数の補助収納容器Sjを備える補助収納部4と、組合せ選択された物品を下流の搬送部6へと排出する排出部5と、組合せ選択され排出された物品を所定間隔ずつ下流へと搬送する搬送部6と、循環式組合せ計量装置1に対する操作指示や運転状況の確認などを行うための入力表示部7と、循環式組合せ計量装置1における種々の動作制御を行う制御部8とを主として備える。
【0016】
投入部2は、供給口21と、コンベア22と、振分ホッパー23と、2つの計量ホッパー24と、2つの投入ガイド25とを主として備える。図1において、供給口21の右端は開口されており、仕切で区画されたコンベア22の左端が連接して配置されている。供給口21には物品がストックされる。供給口21にストックされた物品は、人手にて1個ずつコンベア22の仕切の間に投入され、振分ホッパー23までx軸方向正の向きに搬送される。コンベア22は振分ホッパー23内に物品があると停止し、物品がないときは仕切の1区画分だけ動く。物品の有無は、図示しない光電管にて検知される。振分ホッパー23はコンベア22から供給された物品を下方の計量ホッパー24に振り分ける。振分ホッパー23は計量ホッパー24内に物品がないときは、ゲート26を開き物品を供給する。つまり下方に設けられたゲート26を交互に開閉させて物品を振り分ける。
【0017】
2つの計量ホッパー24は、振分ホッパー23の直下に対称配置されており、それぞれに、振分ホッパー23から落下投入された任意量の物品の重量を計量する計量機構27が設けられている。
【0018】
計量ホッパー24が計量を行った結果得られた個々の計量ホッパー24ごとの計量値は、計量データD1あるいはD2(後述)として制御部8に記憶される。また、計量をされた物品は、計量ホッパー24直下の循環収納部3の空の収納容器Bi(後述)に対して、計量ホッパー24の底部が開閉機構28により開放されることにより、落下収納される。その場合、収納容器Biごとに前述の計量データD1あるいはD2が個別に記憶される。投入ガイド25は、物品の飛散などを防ぎ、収納の確実性を高めるために備わるガイドである。
【0019】
図3は、循環収納部3及び補助収納部4とを拡大して示す図である。循環収納部3は、駆動部31と、チェーン32と、複数の収納容器Biとを主として備える。図3(a)に示すように、本実施の形態においては、35個の収納容器Biを備えている(i=1、2、・・・、35)とする。すなわち、連接配置された35個の収納容器が、(第1の)収納容器群を形成している。
【0020】
個々の収納容器Biは、チェーン32に吊り下げられて、zx平面内にて環状にかつ一部に平行に対向する部分を有しつつ、互いに連接配置されている。駆動部31が図示しない駆動源によって矢印AR1の向きに回転することにより、チェーン32に吊り下げられた収納容器Biは、その姿勢を保ちつつ矢印AR2の向きに循環移送されることになる。
【0021】
このように収納容器Biが常に循環しているので、計量ホッパー24にて次々と計量された物品は、新たに計量ホッパー24の直下に到来する収納容器Biに次々と収納されることになる。
【0022】
また、図3(b)に示すように、循環収納部3には排出区間Eと移載区間Mとが定められている。排出区間Eは、組合せ選択された物品を排出部5へ排出させることが可能な範囲である。図3においては、収納容器Biの循環経路下部の水平部分が排出区間Eで、排出区間E内の位置E1〜E10に収納容器B1〜B10が存在する場合を示している。また、移載区間Mは、循環経路上部の水平部分である。なお、上述のような位置関係より、排出区間Eと移載区間Mとは平行かつ対向して配置されていることになる。
【0023】
補助収納部4は、循環収納部3と同一面内にて互いに連接して配置された、複数の補助収納容器Sjを主として備える。本実施の形態においては、9個の補助収納容器Sjを備えている(j=1、2、・・・9)ものとする。9個の補助収納容器Sjは、(第2の)収納容器群を形成している。また、補助収納容器Sjは、循環収納部3の移載区間Mと排出区間Eとの双方に平行になるように、かつ循環経路内に配置される。
【0024】
排出部5は、組合せ選択され落下排出された物品を、x軸負方向へと排出する。図1の場合であれば、排出部5は収納容器Biの移動スピードより速く駆動され、次述する搬送部6の受入部61へ排出された物品をまとめて受け渡す。
【0025】
搬送部6は、受入部61と、傾斜コンベア62と、供給部63とを主として備える。搬送部6は、下流の装置、例えば袋詰め装置等への物品の供給手段としても機能する。この場合は、受入部61にて受け渡された組合せ計量済の物品は、傾斜コンベア62により上方に移送され、供給部63にて供給される。なお、循環式組合せ計量装置1において、搬送部6は必ずしも必須の構成要素ではないし、これを備えていたとしても、図1とは異なる形態および構成要素を有していてもよい。
【0026】
入力表示部7は、入力キー部71と操作表示パネル72とを主として備える。入力キー部71は、作業者が、循環式組合せ計量装置1の運転操作に係る指示を入力するための複数の入力キーからなる。操作表示パネル72は、循環式組合せ計量装置1の運転状況や、入力キー部71を通じた操作指示等を表示するためのものである。なお、操作表示パネル72そのものが、キー入力可能なタッチパネルとしての機能も備えている。
【0027】
制御部8は、循環式組合せ計量装置1における種々の動作制御を行うために備わるものである。図2に示すように、制御部8は、CPU81と、ROM82と、RAM83と、記憶部84と、タイマ86とを主として備える。また記憶部84には、循環式組合せ計量装置1の種々の処理動作を実行させるプログラム85が記憶されている。また、図2に示すように、制御部8内の各部、さらには循環式組合せ計量装置1の各部は、バスライン89を介して電気的に接続されている。制御部8において、CPU81などがプログラム85に従って所定の処理を実行することにより、循環式組合せ計量装置1の各種処理が実行されることになる。計量ホッパー24で計量された計量値である計量データD1、D2、あるいはこれが受け渡された種々のデータは、いずれもRAM83にて記憶される。計量値の受け渡しについては後述する。また、タイマ86は一定の周期αにて基準信号を発生させるために備わる。循環式組合せ計量装置1の動作は、基準信号の発生に同期させて行われ、これにより、物品の搬送、投入、移送、排出などのタイミングが調整されている。
【0028】
<物品の排出および移載>
次に、収納容器Biにおける物品の収納および排出について説明する。図4は収納容器Biにおける物品の収納および排出について模式的に示す図である。収納容器Biは、図4に示すように、上部が開放され断面が三角形をなす三角柱形状の容器であり、その底部BBは開閉機構33(図2)により開閉可能となっている。この底部BBを開放することにより、物品を直下に落下させて排出ないしは移載することができる。また、補助収納容器Sjも、同様の機構で開閉する。これにより物品Itは直下の補助収納容器Sjに落下するので、特段の手段を設けることなく図4(d)に示すように物品Itを補助収納容器Sjに移載することができる。
【0029】
排出区間Eにおいて、組合せ選択された物品を排出部5に落下させる場合は、落下先が排出部5である点は異なるが、底部の開放動作については同様である。
【0030】
<計量値の受け渡し>
上述のように、計量ホッパー24にて得られた物品の計量値は、計量データD1あるいはD2としてRAM83に記憶される。一方、RAM83は、各収納容器Biおよび補助収納容器Sjに収納されている物品の計量値をそれぞれ、第1容器データDBi、第2容器データDSjとして記憶する。そして物品が収納および移載されるたびに、当該物品の新たな収納先たる収納容器に対応する容器データへと、計量値が受け渡され、記憶される。計量値の受け渡しもとの計量データD1またはD2、あるいは容器データはリセットされ、0となる。計量値が0となった計量ホッパー24では、次の計量が可能となる。
【0031】
図4の場合であれば、物品の計量値をWIすると、収納容器Biへの投入前である(a)の時点では、計量データD1ないしはD2=WI、第1容器データDBi=第2容器データDSj=0である。収納容器Biへと物品Itが投入された(b)の時点で、計量値の受け渡しがなされ、計量データD1ないしはD2=0、第1容器データDBi=WIとなる。さらに物品が(c)、さらには(d)のように補助収納容器Sjに移載されると、第1容器データDBi=0、第2容器データDSj=WIとなる。
【0032】
また、当然ながら、排出区間Eにて物品が排出された時点でも、同様に第1容器データDBiは0となる。
【0033】
このように、物品の収納あるいは移載とともに、RAM83に記憶されるデータ間においても、計量値の受け渡しが瞬時になされるので、次述するように、物品を移載しつつ組合せ計量を行うことが可能となる。
【0034】
<組合せ計量の対象>
以降、本実施の形態における循環式組合せ計量装置1にて実行される組合せ計量について説明する。循環式組合せ計量装置1は、循環収納部3に備わり循環移送される収納容器Biに収納された物品(正確にはその計量値である第1容器データDBi)のみならず、補助収納部4に備わる補助収納容器Sjに移載収納された物品(正確にはその計量値である第2容器データDSj)をも合わせて組合せ計量の対象としている。
【0035】
図5は組合せ計量の対象について説明する図である。従来であれば、図5に示す排出位置E1〜E10に存在する収納容器Biのみが組合せ計量の対象とされたので、可能な組合せの数は、
210−1=1023通り (式1)
である。例えば、総和DB4+DB6+DB9+DB10が目標値にもっとも近いとすると、収納容器B4、B6、B9、B10に備わる物品Is(図5の黒丸印)が組合せ対象して選択され、排出されることとなる。
【0036】
一方、本実施の形態においては、排出区間Eに存在する収納容器Biが有する第1容器データDBiのみならず、補助収納部4に備わる補助収納容器Sjが有する第2容器データDSjをも考慮して組合せ選択を行う。具体的には、図5において矢印AR3で示すように、補助収納容器S1と位置E1の収納容器(図5ではB1)、補助収納容器S2と位置E2の収納容器(図5ではB2)、・・・補助収納容器S9と位置E9の収納容器(図5ではB9)のような、上下方向のの組を考え、これらの計量データの総和を1つの組データDCjとして、組合せ計量に利用する。組データDCjは、2つの収納容器の収納されている物品の計量値の和である。
【0037】
これにより、本実施形態の場合は、従来と同様の、排出区間Eに位置する10個の収納容器Biのみを組合せ対象とする場合に加え、組データDCjを用いた組合せもなされるので、とりうる可能性のある組合せが増加する。すなわち、
(210−1)+(29−1)=1534通り (式2)
の組合せが存在することとなる。
【0038】
これにより、装置を大型化させることなく、従来よりも組合せ対象となる物品の数を増やすことができており、より目標値に近い組合せ選択が行われる可能性が高くななり、かつ計量精度も向上する。
【0039】
<組合せ計量の実行>
次に、本実施の形態に係る組合せ計量について説明する。図6は、これを説明するための図である。循環式組合せ計量装置1においては、図6(a)に示すように、一旦、全ての収納容器Biおよび補助収納容器Sjに物品を収納した状態から、組合せ計量を開始する。なお、この時点で排出位置E1に位置する収納容器をB1とする。また、組合せの対象として選択された物品を黒丸にて示す。以下、4個の物品を選択して、目標値に近い計量値の総和を得る場合を例に説明する。
【0040】
図6(b)は、図6(a)の時点で組合せが実行された状態を示している。すなわち、収納容器B3、B4、およびB9と補助収納容器S3に収納された物品I2〜I5が組合せの対象となっている。これは、総和DC2+DB3+DB9が目標値にもっとも近かったことに相当する。
【0041】
選択された物品は、排出部5へと排出されることになるが、ここで、補助収納容器S3に収納されている物品I2も組合せ対象となっているので、図6(c)に示すように、まずはこの物品I2が直下の収納容器B3へと移載される。この移載が終了すると、図6(d)のように収納容器Biは1収納容器分だけ移動し、選択された物品を排出する。
【0042】
このように物品の組合せ選択と排出とが実行されることにより、収納容器Biおよび補助収納容器Sjが空になっていくが、本実施の形態に係る循環式組合せ計量装置1においては、組合せ選択に並行して、空の収納容器Biおよび補助収納容器Sjへの、物品の移載が実行される。具体的には、空になった収納容器Biへは、直ちに直上の補助収納容器Sjから物品が移載され、空になった補助収納容器Sjへは、移載区間Mに存在する直上の収納容器Biから物品が移載される。
【0043】
例えば、図6(c)においては、補助収納容器S3が空になった状態であるので、その移載区間Mに存在する収納容器Biから物品が移載されることになる。この場合、補助収納容器S3が空になると同時に、図6(d)に示すように収納容器Biが移動するので、図6(c)の時点で収納容器B27に収納されている物品I6が、移載の対象となる。なお図6では、移載対象となる物品は中バツ丸印で示している。
【0044】
さらに、図6(d)の時点では、収納容器B3、B4、およびB9が物品の排出により空になっているので、それぞれの直上の補助収納容器S2、S3、およびS8に収納されている物品I7、I6、およびI8が移載の対象となる。
【0045】
これらの移載、および上述の排出が終了した時点で、図6(e)に示すように次の組合せ選択が実行される。図6(e)は、収納容器B3、B6、およびB8と補助収納容器S7に収納されている物品I7、I9〜I11が選択された場合を示している。また、直前の移載によって空になった補助収納容器S2、およびS8に対して、収納容器B28の物品I13、および収納容器B22の物品I12が移載対象となる。
【0046】
以降、このような物品の組合せ選択と、排出、および移載が順次繰り返されることにより、循環式組合せ計量装置1における組合せ計量が実行されることになる。
【0047】
従来であれば、組合せ選択の対象とならず、排出区間Eを通過した物品は、投入部を通過し、再び排出区間Eに達するまでは、組合せに参加することがなかったが、本実施の形態に係る循環式組合せ計量装置1においては、投入後、排出区間Eに差し掛かっても、組合せ選択の対象とならなかった非選択物品を、移載区間Mにて補助収納容器Sjに移載を行うことで組合せに再度参加させている。言い換えると、物品の搬送経路を短絡していることになる。再び循環経路を循環した後に排出区間Eに至るよりも早期に、当該非選択物品を組合せの候補としていることになり、直前に組合せが成立していなくても、移載により組合せ候補となる計量値のデータが入れ替わることによって、組合せが成立する確率が高まる。また、組合せの母数が増加するので、これによっても、組合せが成立する確率は高められる。つまり、計量稼働率の低減がなく、同一物品が循環式組合せ計量装置1の内部に滞留する時間が、低減されることになる。これは、冷凍品など、計量時間の短縮が必要な物品に対して特に好ましい態様であるといえる。さらに移載による組合せ選択の候補の入替や、母数の増加は、計量精度の向上にもつながる。
【0048】
また、このような物品の移載が連続的に行われることにより、移載区間Mに位置する収納容器Biが順次空になっていくので、これらの収納容器Biが投入部へと達した際に、次々と物品を投入することが可能となる。例えば、図6(e)に示した状態に達した以降、組合せを続行した結果、図15に示すような状態になったとすると、物品を連続的に収納容器Biへと投入することができる。
【0049】
従来であれば、例えば図6(a)にて排出区間Eに位置する収納容器Biのなかで、投入部に最先に達する収納容器B1に収納されている物品I1が組合せ選択され排出されたとしても、収納容器Biの17個分が移動しなければ、収納容器B1が投入部に達しなかった。よって、物品の投入は、少なくともその時点までは行うことができなかった。
【0050】
よって、本実施の形態に係る循環式組合せ計量装置1においては、補助収納容器Sjを設けて物品の搬送経路を短絡させて、組合せ選択の候補の頻繁な入れ替えと、組合せ選択の候補の母数の増加とを行うことにより、組合せ選択が成功する確立の増加と、組合せ計量の精度の向上と、投入効率の向上とが実現されている。
【0051】
また、従来の組合せ計量装置でプールホッパーと計量ホッパーとが固定的に1対1に配置されているものでは、空になった計量ホッパーがあっても直上のプールホッパーからしか物品の供給ができなかったが、本実施の形態では、複数の補助収納容器Sjに対して、複数の収納容器Biから物品の移載が可能となっていることにより、投入の関係がn対nになる、すなわち任意の収納容器Biから任意の補助収納容器Sjに物品を投入できることになるため、投入効率が向上し、組合せ選択における母数の低下を防止することができる。
【0052】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における循環式組合せ計量装置1は、循環収納部3が略垂直面内に配置され、補助収納部も略同一面内に備わる態様であったが、循環式組合せ計量装置1における収納容器の配置はこれに限定されない。本実施の形態においてこれを説明する。
【0053】
<装置の構成>
図7は、本実施の形態に係る循環式組合せ計量装置100の要部を模式的に示すためのz軸正方向からみた平面図及びy軸負方向から見た側面図である。また、図8は、循環式組合せ計量装置100における物品の移載、排出について模式的に示すためのx軸負方向からみた側断面図である。さらに、図9は、循環式組合せ計量装置100の構成を表すブロック図である。以下の循環式組合せ計量装置100の説明において、循環式組合せ計量装置1と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明する。
【0054】
図9に示すように、循環式組合せ計量装置100においても、投入部2と、循環収納部3と、補助収納部4と、排出部5と、搬送部6と、入力表示部7と、制御部8とを主として備える。投入部2と、搬送部6と、入力表示部7と、制御部8とについては、その機能は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、その詳細についての説明は省略する。
【0055】
図7および図8は、循環式組合せ計量装置100の循環収納部3と補助収納部4との配置を示している。循環収納部3は、循環式組合せ計量装置1と同様に、互いに連接配置された収納容器Biを備える。なお、図7(a)において斜線を付した収納容器Btは、その直上位置に投入部2の計量ホッパー24が存在する位置であることを示したものである。循環式組合せ計量装置100においては、収納容器Biがチェーン32に吊り下げられつつ、矢印AR4に示す方向に循環移送されるよう配置される。その際、収納容器Biは、常に循環経路に対し一定の方向を向くように移送される。また、排出区間Eと移載区間Mとは、それぞれx軸方向に水平面と平行に配置されるが、両者は、図7(b)および図8に示すように、z軸方向の異なる位置(高さ)に配置されている。すなわち、循環収納部3がなす略閉曲面が、xy平面から多少の傾斜を有するよう状態で、循環収納部3の収納容器Biは循環移送されている。
【0056】
また、補助収納部4は、循環収納部3の排出区間Eの収納容器Biと同じ高さに、かつ排出区間Eと平行になるように連接配置された補助収納容器Sjを備えている。
【0057】
さらに、排出部5が、循環収納部3の排出区間Eと補助収納部4との下方に、それらと互いに平行なるように配置されている。排出部5は、循環式組合せ計量装置1に備わるものと同様に、収納容器Biの移動スピードより速く駆動され、組合せ選択され排出された物品を搬送部6へまとめて受け渡す。
【0058】
<物品の排出および移載>
次に、収納容器Biおよび補助収納容器Sjにおける物品の排出及び移載について説明する。収納容器Biは、回動収納部35と回動軸36とを備える。回動収納部35は、収納容器Biにおいて実際に物品が収納される部分に相当し、例えば、上面が開放され底面が平底の形状を有している。回動収納部35は、図8(b)において矢印AR5にて示すように、制御部8の制御を受けた回動機構34(図9)の作用により、回動軸36を回動中心として、所定範囲の回動が可能となっている。これにより、例えば、図8(a)のように物品Itを収納している収納容器Biが移載区間Mに達すると、図8(b)の矢印AR5のように回動収納部35が回動する。回動収納部35の回動軸36から離れた端面は、開放端37となっており、矢印AR7に示すように、物品Itが下方に位置する補助収納容器Sjに移載されることになる。
【0059】
また、図8(c)のように物品Itを収納している収納容器Biが排出区間Eに達した場合(この状態の収納容器をBkとする)、当該物品Itが組合せ対象となった場合も、やはり同様に、図8(d)の矢印AR10のように回動収納部35が回動し、矢印AR11に示すように物品Itが下方に位置する排出部5へと物品Itを排出することになる。
【0060】
補助収納容器Sjも、補助収納部4にて固定配置される点を除くと、収納容器Biとほぼ同様の構成を備えている。すなわち、補助収納容器Sjは、補助収納容器Sjにおいて実際に物品が収納される部分に相当する回動収納部43と、回動軸44とを備えている。回動収納部43も、例えば、上面が開放され底面が平底の形状を有している。また、回動収納部43も、制御部8の制御を受けた回動機構42(図9)の作用により、回動軸44を回動中心として、所定範囲の回動が可能である。よって、図8(b)(c)に示すように、物品Itが移載された補助収納容器Sjの回動収納部43に物品Itが収納された場合、当該物品Itが組合せの対象となれば、図8(d)の矢印AR8のように回動して、矢印AR9に示すように、下方に位置する排出部5へと物品Itを排出することになる。
【0061】
<組合せ計量>
本実施の形態の場合も、排出区間Eに位置する収納容器Biと、補助収納部4の補助収納容器Sjとに収納された物品が、組合せ計量の対象となる。すなわち、計量ホッパー24を経て収納容器Biに順次投入された物品が、はじめに排出区間Eを通過する際に組合せの対象とならなかった場合、移載区間Mにて補助収納容器Sjに移載されることにより、再び投入部を通過することなく組合せ候補となる点、移載や排出がタイマ86にて定まる所定のタイミングに応じて行われる点、および、移載や排出に伴って、第1容器データDBiや第2容器データDSjの受け渡しがなされる点は、第1の実施の形態と相違ない。ただし、本実施の形態においては、それぞれの補助収納容器Sjからの物品の排出を、排出区間の収納容器Biの状態に無関係に、単独かつ直接に行うことができる点で第1の実施の形態と相違している。つまり、可能な組合せの数は、
219−1=524287通り (式3)
となる。
【0062】
このように、本実施の形態においても、組合せ数が増加するので、より計量精度が高くなっているといえる。また、補助収納容器Sjから排出部5への排出も独立して可能であるので、組合せ選択された物品が排出部5へと排出され、次の組合せ選択が可能となるまでの時間をより短縮することができる。
【0063】
<第3の実施の形態>
第1および第2の実施の形態においては、物品に作用する重力を利用することにより排出あるいは移載を行う態様であったが、物品の排出あるいは移載のための態様はこれに限定されない。本実施の形態においては、物品の排出あるいは移載を行う排出手段あるいは移載手段を設けることにより、水平面内で排出および移載を行う態様について説明する。
【0064】
<装置の構成>
図11は、本実施の形態に係る循環式組合せ計量装置200の要部を模式的に示すための図である。図11(a)はz軸正方向からみた平面図、図11(b)はy軸負方向から見た側面図である。図12は、循環式組合せ計量装置200の要部を模式的に示すための、x軸負方向からみた側面図である。図13は、循環式組合せ計量装置200の構成を表すブロック図である。以下の循環式組合せ計量装置200の説明において、循環式組合せ計量装置1と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明する。
【0065】
図11、図12および図13に示すように、循環式組合せ計量装置200においても、投入部2と、循環収納部3と、補助収納部4と、排出部5と、搬送部6と、入力表示部7と、制御部8とを主として備える。
【0066】
本実施の形態に係る循環式組合せ計量装置200においても、コンベア22により搬送されてきた物品Itは、まず計量ホッパー24にて計量を受けることになるが、循環式組合せ計量装置200においては、容器搬送部29にて搬送されてきた収納容器Cに物品Itが収納された状態で、物品Itの計量が行われる。その際、収納容器Cの重量は、風袋重量として差し引かれる。
【0067】
計量された物品は、図11においては図示しない投入機構24a(図9)によって、収納容器Cごと循環収納部3へ投入される。
【0068】
循環式組合せ計量装置200に係る循環収納部3は、駆動部31(図13)の作用により、水平面内(図11においてはxy面内)にて物品を収納容器Cごと矢印AR11の方向に循環搬送する、例えば循環搬送コンベアである。循環収納部3には、あらかじめ一定間隔に容器載置位置Cpが定められており、投入機構24aによって、収納容器Cが載置されていない容器載置位置Cpに、物品Itが収納された収納容器Cが順次載置されていく。
【0069】
また、本実施の形態においても、循環収納部3には排出区間Eと移載区間Mとが定められている。排出区間Eには排出機構38が、移載区間Mには移載機構39が、それぞれ各排出位置ごと、移載位置ごとに上方に備わっている。なお、排出機構38、移載機構39は、例えば循環収納部3をy軸方向にまたがるように備わる図示しない支持体によって懸架支持されている。排出機構38、移載機構39については後述する。
【0070】
補助収納部4は、循環収納部3に囲まれた領域に、排出区間Eと移載区間Mと平行に、かつこれらと略同一面内に備わり、収納容器Cを容器載置位置Csごとに載置可能な態様となっている。また、補助収納部4の上方には排出機構45が載置位置ごとに備わっている。排出機構45も、排出機構38、移載機構39と同様に、図示しない支持体によって懸架支持されている。
【0071】
排出部5は、循環収納部3に囲まれた領域に、排出区間E、移載区間M、さらには補助収納部4と平行に備わる第1排出部51と、第1排出部のx軸負方向の端部に隣接し、下方への傾斜を有する第2排出部52とを主として備える。組合せ選択された物品Itは、収納容器ごとに、第1排出部51さらには第2排出部52を経て搬送部6へと受け渡されることになる。
【0072】
搬送部6は、収納容器Cごと受け渡された物品Itを収納容器Cから取り出し、下流へと搬送する。収納容器Cは回収され、再び容器搬送部29へと受け渡されることになる。
【0073】
入力表示部7と、制御部8とについては、その機能は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、その詳細についての説明は省略する。
【0074】
<物品の排出および移載>
本実施の形態においては、物品Itの排出および移載は、排出機構38、45あるいは移載機構39によりなされる。これらは同一の作用を奏するものである。排出機構38、45あるいは移載機構39にはそれぞれ矢印AR12〜14の方向に略鉛直面内で回転する例えば平ベルトに押し出しプレート38a、45a、39aが備わっている。
【0075】
図14は、循環式組合せ計量装置200における物品の排出および移載を説明するための図であり、特に図14(a)は図11(a)におけるI−I断面図に相当する。排出機構38、45あるいは移載機構39は、対応する位置に収納されている物品Itが、排出あるいは移載の対象となった時点で半回転分の回転動作を行う。この回転動作によって押し出しプレート38a、45a、あるいは39aが対象となる収納容器Cを押し出すことによって、排出部5への排出、あるいは、補助収納部4への移載が実現することになる。例えば図11(a)の状態で循環収納部3の排出区間Eに位置する収納容器C1および物品It1を排出する場合は、図11(b)にて矢印AR15で示すように排出機構38が動作し、押し出しプレート38aによって収納容器C1が排出部5へと押し出され、排出される。図11(a)の状態で補助収納部4に位置する収納容器C2および物品It2を排出する場合も同様に、図11(c)にて矢印AR16で示すように排出機構45が動作し、押し出しプレート45aによって収納容器C2が排出部5へと押し出され、排出される。移載区間Mにおける補助収納部4への移載の場合は、補助収納部4の容器載置位置Csのうち収納容器が載置されていない箇所のみが対象となる点を除けば、移載機構39の動作そのものは排出機構38、45と同様であり、図11(d)にて矢印AR17で示すように移載機構39が動作し、押し出しプレート39aによって収納容器C3が補助収納部4へと押し出される。なお、指定されたの排出および移載が終了すると、排出機構38、45および移載機構39は停止し、次回の動作指示を待つ。また、排出および移載と、循環収納部3の循環動作とは制御部8においてそのタイミングが制御されつつ実行される。
【0076】
<組合せ計量>
本実施の形態においてなされる組合せ計量も、排出区間Eに存在する物品と、補助収納部4に存在する物品とがその候補となるので、その選択のなされ方は、第2の実施の形態と同様である。
【0077】
このように、本実施の形態においても、可能性のある組合せ数の増加による計量精度の向上と、補助収納部4からの独立した排出による排出処理時間の短縮とが実現される。
【0078】
<変形例>
第1の実施の形態においては、補助収納容器Sjに収納されている物品が組合せ選択された後、収納容器Biへ排出される時を除いては、1つの収納容器に対して物品を1個収納していたが、この場合に限らず、すでに物品が収納されている収納容器Bi等へさらに物品を落下移載させ、1つの収納容器に複数個の物品を収納してもよい。図10にてこれを説明する。
【0079】
図10(a)は図6(b)と同様に、組合せ計量を開始した直後に組合せ選択がなされた状態を示している。ここでは、収納容器B2、B3、B6、およびB9に収納されている物品I21〜I24が組合せ選択されたとする。これらは、図10(b)に示すように収納容器Biの移動と共に排出される。第1の実施の形態であれば、この時点で、収納容器B2、B3、B6、およびB9への移載の対象となる物品は、補助収納容器S1、S2、S5、およびS8のみであるが、これらに限定せず、補助収納容器S1〜S9に収納されている物品を全て移載することも可能である。図10(c)はこれを行った状態に相当する。この場合、収納容器B4、B5、B7、B8、およびB10には、物品が2個収納されることになる。一方、補助収納容器Sjは全て空になるので、図10(d)に示すように、引き続き、移載区間Mに位置する収納容器B21〜B29から一度に物品を補助収納容器Sjへと移載することが可能となる。これにより、移載区間Mの収納容器Biは全て空になるので、投入部における物品の投入が、組合せ選択を開始した直後から可能となる。
【0080】
このように、移載区間Mに位置する収納容器Biを積極的に空にすることにより、投入効率を向上することができる。なお、この場合、物品の大きさおよび収納容器等の容積に応じて、物品を収納できる最大の個数を制限できる態様であってもよい。
【0081】
また、上述の実施の形態では、所定の区間に存在する収納容器内の物品を対象として組合せを行っていたが、次後に当該区間に達する収納容器内に存在する物品をも考慮した組合せ選択を行ってもよい。例えば、所定の区間内で収納容器B1、B3、B6、およびB9からなる組合せがもっとも精度が良く、本来であれば組合せ選択されるべき場合を考える。この場合に、収納容器Biが移動して新たな物品が組合せ候補となる次回の組合せにおいて、基準を満たす組合せが存在せず、組合せが成立しないことがあらかじめわかっているのであれば、本来の最良な組合せに代わり、多少精度を落としたものの基準の範囲内にある、例えば収納容器B1、B3、B7、およびB9からなる組合せを選択するようにしてもよい。これにより、次回以降の組合せが成立すれば、全体としては稼働率の維持を図りつつ、計量精度もある一定のレベルに維持した連続運転が可能になる。
【0082】
さらに、上述の実施の形態では、循環収納部3において収納容器Biが循環する速さよりも排出部5が物品を排出する速さの方が大きかったが、両者の速さは同一でもよい。この場合、組合せ選択され、収納容器Biから排出部5へと排出された物品が、その方向や姿勢に変化を与えられることなく、下流の搬送部6へと排出されることが可能になる。
【0083】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、非選択物品を早期に組合せに参加させることができるので、同一の物品が計量装置内に長時間滞留するのを防ぐことができる、また、収納容器が空にされた後に投入部に達するので、投入部における物品の投入効率を高めることができる。
【0084】
さらに、請求項2の発明によれば、活用されていない空間を有効利用してバッファとして利用するため、装置サイズを増大させることもなく、処理対象となる物品の数を多くすることができる。また、第2収納容器群に物品を一時的に滞留させることができるので、排出区間における物品の収納状況に応じて、非選択物品を再び組合せ候補に参加させることができる。
【0085】
さらに、請求項3の発明によれば、組合せ候補となる物品が大幅にかつ頻繁に入れ替わるので、組合せ成功率が向上し、計量稼働率を高めることができる。
【0086】
さらに、請求項4の発明によれば、装置サイズを増大させることもなく、第2収納容器群に物品を一時的に滞留させることができるので、排出区間における物品の収納状況に応じた、非選択物品の並び替えができる。
【0087】
さらに、請求項5の発明によれば、組合せ候補となる物品の母数を増やすことができるので、組合せが成功する頻度が高くなり、計量稼働率を高めることができる。
【0088】
さらに、請求項6の発明によれば、移載した物品が容器からこぼれ出すことがなくなる。また、物品が収納された収納容器が連続するため、排出時間の短縮が可能となる。
【0089】
さらに、請求項7の発明によれば、複数の容器から複数の容器への物品の移載が一括で行えるので、移載に要する時間が短縮される。
【0090】
さらに、請求項8の発明によれば、装置の占有面積を低減でき、さらに、物品に係る重力を利用して物品を移し替えることができるため、移載手段を別途も受ける必要がなく、コストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】循環式組合せ計量装置1の概要図である。
【図2】循環式組合せ計量装置1の構成を表すブロック図である。
【図3】循環収納部3及び補助収納部4とを拡大して示す図である。
【図4】収納容器Biにおける物品の収納および排出を模式的に示す図である。
【図5】組合せ計量の対象について説明する図である。
【図6】補助収納容器Sjを利用した組合せ計量を段階的に説明するための図である。
【図7】循環式組合せ計量装置100の要部を模式的に示すため図である。
【図8】循環式組合せ計量装置100における物品の移載、排出について模式的に示すための側断面図である。
【図9】循環式組合せ計量装置100の構成を表すブロック図である。
【図10】変形例における物品の移載について段階的に説明する図である。
【図11】循環式組合せ計量装置200の要部を模式的に示す平面図および側面図である。
【図12】循環式組合せ計量装置200の要部を模式的に示す側面図である。
【図13】循環式組合せ計量装置200の構成を表すブロック図である。
【図14】循環式組合せ計量装置200における物品の排出および移載を説明する図である。
【図15】補助収納容器Sjを利用した組合せ計量を説明するための図である。
【符号の説明】
1、100、200 循環式組合せ計量装置
29 容器搬送部
32 チェーン
35 回動収納部
36 回動軸
37 開放端
38、45 排出機構
38a、45a、39a 押し出しプレート
39 移載機構
41 開閉機構
42 回動機構
43 回動収納部
44 回動軸
71 入力キー部
72 操作表示パネル
Bi、C 収納容器
Cp、Cs 容器載置位置
D1、D2 計量データ
DBi 第1容器データ
DCj 組データ
DSj 第2容器データ
E1〜E10 位置
M1〜M9 移載位置
Sj 補助収納容器
Claims (8)
- 計量部にて計量した物品を、循環経路に沿って循環移送される第1収納容器群の収納容器に投入部で順次投入して収納し、該収納容器中の物品を組合せ選択し、該選択された物品を排出部に排出する循環式組合せ計量装置において、
前記循環経路上の前記投入部の上流と排出区間とを短絡して物品を移載することにより、組合せ選択における非選択物品を、前記投入部を経ることなく組合せ候補に再度参加させることを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 請求項1に記載の循環式組合せ計量装置であって、
前記循環経路が囲む領域に第2収納容器群を備え、
前記循環経路上の排出区間と前記投入部との間に設定された移載区間における前記第1収納容器群から前記第2収納容器群への物品の移載と、前記第2収納容器群から前記排出区間に存在する前記第1収納容器群への物品の移載とが収納容器単位でなされることにより、
前記循環経路上の前記投入部の上流と排出区間とを短絡して物品を移載することを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 計量部にて計量した物品を、循環経路に沿って循環移送される第1収納容器群の収納容器に投入部で順次投入して収納し、該収納容器中の物品を組合せ選択し、該選択された物品を排出部に排出する循環式組合せ計量装置において、
組合せ選択されなかった非選択物品を、前記循環経路上の排出区間まで前記収納容器にて循環移送させることなく再度組合せ候補とすることを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 請求項3に記載の循環式組合せ計量装置であって、
前記循環経路が囲む領域に第2収納容器群を備え、
前記循環経路上の排出区間と前記投入部との間に設定された移載区間における前記第1収納容器群から前記第2収納容器群への物品の移載と、前記第2収納容器群から前記排出区間に存在する前記第1収納容器群への物品の移載とが収納容器単位でなされることにより、
前記非選択物品を、循環移送させることなく再度組合せ候補とすることを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 請求項2または請求項4に記載の循環式組合せ計量装置であって、
前記第1収納容器群のうち前記排出区間に存在する収納容器中の物品とともに、前記第2収納容器群に移載されている物品を前記組合せ候補に含めることを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 請求項2、請求項4、請求項5のいずれかに記載の循環式組合せ計量装置であって、
前記第1もしくは第2収納容器群の収納容器中の物品を、近接する空の収納容器中に移載させることを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 請求項2、請求項4、請求項5、請求項6のいずれかに記載の循環式組合せ計量装置であって、
前記移載区間と前記排出区間とは、前記循環経路において互いに対向する部分にそれぞれ設定されており、
前記第2収納容器群が、前記移載区間と前記排出区間とに沿って配列していることを特徴とする循環式組合せ計量装置。 - 請求項7に記載の循環式組合せ計量装置であって、
前記循環経路が略垂直面内にあることを特徴とする循環式組合せ計量装置。
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