JP4034016B2

JP4034016B2 - Cosmetics

Info

Publication number: JP4034016B2
Application number: JP25123999A
Authority: JP
Inventors: 洋一河内
Original assignee: Naris Cosmetics Co Ltd
Current assignee: Naris Cosmetics Co Ltd
Priority date: 1999-09-06
Filing date: 1999-09-06
Publication date: 2008-01-16
Anticipated expiration: 2019-09-06
Also published as: JP2001072538A

Description

【産業上の利用分野】
本発明は、化粧料の防腐系に関し、更に詳しくは、非イオン性天然多糖類と天然系カチオン性物質を配合した、充分な防腐効果を持ち安全性が高く使用性に優れた化粧料組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、化粧料の防腐系としては、安息香酸およびその塩、安息香酸エステル、ソルビン酸もしくは、グルコン酸クロルヘキシジンなどの防腐剤が用いられている。
これらの防腐剤は、皮膚に対して刺激、アレルギー性を有し、安全性に問題のあることは良く知られた事実である。また近年問題になっている環境ホルモンとして疑いをもたれているものも、この中に含まれている。
また、これらの防腐剤はそれぞれ生育を抑制できる菌種が限られている。例えば、ソルビン酸や安息香酸は、かび、酵母に対して高い抗菌効果を示すが、細菌に対しての抗菌効果は低いという欠点を有している。ソルビン酸や安息香酸エステルのみで細菌の増殖を抑制する場合は、防腐剤を高濃度で化粧料に添加することが必要となり、化粧料の安全性を損なうおそれがある。
特に水系化粧料においては、化粧料基材との反応や不活化、水相への分配係数が少ない場合など防腐効果が充分に得られない場合も多い。
また、天然系で防腐効果を持つものとしては、種々の有機酸、グリシン、ビタミンＢ1 等が知られているが、何れも防腐効果は小さく、有効な天然物の抗菌物質が求められている。
現在、化粧料の菌汚染の原因となる菌種を問わず充分な防腐効果を有する天然系で構成された化粧料組成物が求められている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の状況に鑑み化粧料の汚染原因となる細菌、かび、酵母等の菌種を問わず、かつ化粧料の物性、化学的組成による影響を受けにくく、しかも天然系の防腐効果と安全性に優れた化粧料組成物について鋭意研究を進めた。その結果、非イオン性天然多糖類と天然系カチオン性物質を併用することにより、所期の目的を達成できることを見いだし本発明を完成するに到った。以上の記載から明らかな様に、本発明の目的は、化粧料の汚染原因となる細菌、かびおよび酵母等の菌種に対して高い抗菌効果を有し、化粧料に対して充分な防腐効果が得られると共に、天然系であるため安全性に優れた化粧料組成物を提供することである。
【０００４】
【問題を解決するための手段】
本発明は、非イオン性天然多糖類と天然系カチオン性物質を配合することで構成された化粧料組成物である。つまり、非イオン性天然多糖類と天然系カチオン性物質を併用することで、充分な防腐効果を得ることができ、かつ使用性が良好で、安定な天然系化粧料組成物が得られる。
通常の化粧料組成物で用いられるカチオン性の防腐剤については、比較的穏やかな反応性のグルコン酸クロルヘキシジンを除いては使用されることは少ない。
そこで本発明においては、天然系のカチオン性物質の中から抗菌効果を持ち、安全性に関しても良好な物質として、ポリリジン、ヤシ油脂肪酸アシル−アルギニンエチル−ピロリドンカルボン酸塩などを用いて検討を行った。ところが、これらの物質については、通常に化粧料組成物に配合しても充分な防腐効果は持たない。すなわち、著しいカチオン性を有するために、化粧料組成物の増粘安定化剤として配合されるカルボキシビニルポリマーやキサンタンガムなどのアニオン性の水溶性高分子と反応し、防腐力の低下や失活が起こり充分な防腐力を発揮できなくなる。また、同時に不溶性の沈殿、不均一なゲル化なども発生し化粧料組成物として成り立たない。
【０００５】
そこで本発明者は、ポリリジン、ヤシ油脂肪酸アシル−アルギニンエチル−ピロリドンカルボン酸塩などの天然系カチオン性物質を用いても汎用可能な化粧料組成物として成立させるべく研究を重ね知見を得た。
すなわち、タマリンドガム、でんぷん、グアーガムなどの非イオン性の天然多糖類と天然系カチオン性物質の併用によって得られた化粧料組成物が充分な防腐力を持ち、しかも良好な安定性と使用性を有することを見いだした。
【０００６】
本発明で使用される非イオン性天然多糖類としては、タマリンドガム、でんぷん、または、グアーガムがあげられる。
タマリンドガムについては、その本質はキシログルカンと呼ばれる多糖類である。豆科植物タマリンダスインディカ(Tamarindus indica)の種子の主成分であり、グルコースからなる主鎖に、側鎖としてキシロ−ス、ガラクト−スが結合した構造を有する多糖類である。
このタマリンドガムは、デンプン様の流動性を有するニュートン流体であり、糖と接触することにより増粘してゲル化する性質を有し、酸，熱及び塩に対して抜群の安定性を有し、さらに優れた保水力を有する等の優れた特性を有している。このタマリンドガムは現在市販されており、食品用増粘剤としてソースやアイスクリーム等において利用されている。なお、市販品を本発明化粧料中に配合する場合においては、可能な限り精製されたものを用いることが好ましい。
このタマリンドガムの製造方法は、タマリンドの種子から異物を除去し，これを浸漬した後粉砕して、この粉砕物から不純物を除去し、洗浄して乾燥し、最後に微粉砕してタマリンドガムを得ることができる。
本発明化粧料における、このタマリンドガムの配合量は、化粧料全体に対して０．０１重量％以上，１０．０重量％以下であり、好ましくは同０．１重量％以上，４．０重量％以下である。
【０００７】
でんぷんは、各種植物から得られ、コムギ、トウモロコシ、ジャガイモ、コメなどの種子、地下茎などに蓄積されている。組成はグルコースが直鎖状に結合したアミロースと側鎖がついたアミロペクチンで構成された２種類の高分子の混合物であり、得られた植物により構成比が変化する。増粘安定剤としての利用に関しては、食品、繊維などの化学品の分野で古くから広く用いられている。
本発明化粧料における、でんぷんの配合量は、化粧料全体に対して０．１重量％以上，１０．０重量％以下であり、好ましくは同０．５重量％以上，４．０重量％以下である。
【０００８】
グアーガムは、豆科植物グアー(Cyamopsis tetragonolobus)の種子の胚乳部分より得られるガラクトマンナンと呼ばれる多糖類であり、マンノース主鎖にガラクトースが側鎖として結合した構造を有する。
このグアーガムの水溶液は、シュードプラスチック性を有する液体であり、高い乳化分散安定能を持ち、さらに優れた保水力を有する等の優れた特性を有している。
このグアーガムは化粧品用増粘剤として化粧水やクリーム等において、食品用増粘剤としてはソースやアイスクリーム等において利用されている。なお、市販品を本発明化粧料中に配合する場合においては、可能な限り精製されたものを用いることが好ましい。
本発明化粧料における、このグアーガムの配合量は、化粧料全体に対して０．０１重量％以上，１０．０重量％以下であり、好ましくは同０．１重量％以上，４．０重量％以下である。
【０００９】
本発明で使用される天然系カチオン性物質としては、ポリリジンまたは、ヤシ油脂肪酸アシル−アルギニンエチル−ピロリドンカルボン酸塩があげられる。
本発明で用いられるポリリジンは、例えば特開昭５９−２０３５９号公報に記載の製造法で得ることができる。すなわち、ストレプトマイセス族に属するストレプトマイセス・アルブラス・サブスピ−シ−ズ・リジノポリメラスにε−ポリリジンを生産させる方法である。この微生物を培養することによって、得られた培養物からε−ポリリジンを分離、採取することができる。
ポリリジンは、塩基性アミノ酸であるＬ−リジンのホモポリマーである。
リジンは１分子中に２つのアミノ基を有する塩基性アミノ酸であり、ポリリジンは一般にα位のアミノ基とカルボキシル基とが結合したα−ポリリジンと、ε位のアミノ基とカルボキシル基とが縮合したε−ポリリジンとの２種類が存在する。本発明では上記の製造法により得られるε−ポリリジンを用いた方が、より低濃度で抗菌性を示すため配合量を低減することができ好適である。
ポリリジンの添加量は、本発明の化粧料組成物に対して０．００１〜１．０重量％であり、好ましくは０．０１〜０．５重量％である。０．００１重量％以下では充分な防腐効果が得られず、１．０重量％以上については、コスト面で高価になり実際的でない、また化粧料の防腐効果を目的として配合されるには多すぎる。
【００１０】
ヤシ油脂肪酸アシル−アルギニンエチル−ピロリドンカルボン酸塩は、L-アルギニンとヤシ油脂肪酸との縮合物をエタノールでエステル化し、DL-ピロリドンカルボン酸塩としたものである。
ヤシ油脂肪酸アシル−アルギニンエチル−ピロリドンカルボン酸塩の添加量は、本発明の化粧料組成物に対して０．００１〜１．０重量％であり、好ましくは０．０１〜０．５重量％である。０．００１重量％以下では充分な防腐効果が得られず、１．０重量％以上については、化粧料の防腐効果を目的として配合するには多すぎる。
【００１１】
配合される成分として下記に示すが、もちろんこれに限定されるものではない。また、防腐効果を向上する目的で、アルコール、モノ脂肪酸グリセリド、モノ脂肪酸ジグリセリド、多価アルコール、α−ビサボロール、グリシン、クエン酸を配合することも可能である。
乳化、可溶化、分散剤としての界面活性剤、例としては、ＰＯＥ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ＰＯＥ高級アルコールエーテル、ＰＯＥ.ＰＯＰブロックポリマーなどの非イオン性界面活性剤や、脂肪酸カリウム、脂肪酸ナトリウム、高級アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アシルサルコシン酸塩、スルホコハク酸塩などのアニオン性界面活性剤、また、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、塩化ベンザルコニウムなどのカチオン性界面活性剤があり、イミダゾリン系や、ベタイン系の両性界面活性剤を配合することも可能である。
油分としては、通常の化粧品に使用できるものであれば配合可能で、植物油としては、オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、コメヌカ油、ヤシ油など、動物油としては、スクワラン、牛脂、ラノリンなど、合成油としては、シリコン油、ポリイソブテン、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリンなど、ロウとして、ミツロウ、モクロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウなど、炭化水素としては、流動パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリンなど、高級アルコールとしては、セタノール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノールなど、高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸など、その他、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、パーフルオロエーテルなどがあげられる
着色剤などの目的で配合される粉体としては、通常化粧品に使用されるもので、有機色素(青色１号、緑色3号、、赤色２０２号、赤色227号、黄色4号などと、そのレーキ)、無機顔料(酸化鉄、酸化チタン、酸化クロム、酸化亜鉛など)、体質顔料(セリサイト、マイカ、タルク、ナイロンパウダー、セルロースパウダー、シリコンパウダー、ポリアクリル酸アルキル、リン酸カルシウム、窒化ホウ素など)、パール(酸化チタン処理マイカ、酸化チタン. 酸化鉄処理マイカ、酸化チタン. 紺青処理マイカなど)や、クロロフィル、βーカロチンなどの天然色素があげられる。これらの中から１種または２種以上を任意に選択して用いてもかまわない。
また、これらの粉体に対して疎水性の向上、触媒活性の低下、滑沢性の向上を目的として、粉体に表面処理、複合化を行ってもよい。この表面処理、複合化の際に用いられる物質として、無水ケイ酸、酸化チタン、ナイロン、ポリアクリル酸アルキル、フッ素化合物、金属石鹸,、油脂、脂肪酸エステル類等が例示される。
本発明の組成物は、系の安定性を損なわない範囲であれば、上記成分のほかにガム質、天然水溶性化合物及びその誘導体、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、保湿剤、低級アルコール、多価アルコール、香料、清涼剤、ＰＨ調整剤、紫外線防止剤等を配合することも可能である。
【００１２】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明について具体的に説明するが、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきものではない。なお、以下の表に示す組成物の配合量は総て重量％で示す。
【実施例１】
（評価方法）
以下の菌種について、実施例の試料に対して操作を行い防腐効果を評価した。
いずれも化粧料の防腐系の評価で使用される代表的菌種である。
・Candida albicans（ATCC No.10231）
20〜25℃、48時間寒天培地にて培養した菌を生理食塩水に10６/ml の濃度になるように調製。試料10ｇ（10ml）当たり0.1ml接種し、混合した。
・ Aspergillus niger（ATCC No.1604）
20〜25℃、1週間寒天培地に培養した菌の胞子をポリソルベート80 0.05%加えた生理食塩水に10６/mlの濃度になるように調製。試料10ｇ（10ml）当たり0.1ml接種し、混合した
・Escherichia coli （ATCC No.8739）
・Pseudomonas aeruginosa（ATCC No.9027）
・Staphylococus aureus（ATCC No.6538）
30〜35℃、18〜24時間寒天培地にて培養した菌を生理食塩液に10７/mlの濃度に調製。試料10ｇ（10ml）当たり0.1ml接種し、混合した。
以上を日本薬局方に所定の培養を行い菌数を確認し、死滅するまでの日数で防腐効果の指標とした。
【００１３】
精製水に対する防腐効果

【００１４】
【表１】

【００１５】
比較例１の精製水のみに対して、比較例２、比較例４については防腐効果がみられた。比較例３、比較例５、比較例６については、精製水のみと同等で防腐効果がみられなかった。比較例３、比較例５については溶液が白濁し、比較例６については、不均一なゲル状となった。このことよりカチオン性物質が高分子と反応し不活化していると考えられる。
実施例１、２、３、４それぞれについて充分な防腐効果が得られた。通常みられる多糖類による防腐効果の低下もみられなかった。
【００１６】
【実施例２】
美容液を作成して、抗菌性、外観、使用感、安定性について検討した。

【００１７】
【表２】

【００１８】
使用感
官能上での評価を行った。パネリストについては、従来より美容液を使用している女性を20名選択し、それぞれの項目についての回答を集計した。
その結果、２０名全員が良好な回答の場合を◎ １５名以上良好な場合を◯ １０名以上良好な場合を△ １０名未満の場合を×として表に示す。
【表３】

【００１９】
外観および安定性
保管安定性については、４０℃で３０日間保管した後、分離、着色、沈殿、変臭などがないかを確認した。凍結解凍テストは、−２０℃で２４時間以上保管し凍結を確認した後、解凍し沈殿分離などがないか確認した。
【００２０】
【表４】

【００２１】
結果
実施例５においてのみ充分な防腐力を有し、のび、なじみが良く使用性に優れた保湿感の良好な化粧料組成物が得られた。しかも安定性も良好であった。
【００２２】
【実施例３】
保湿クリーム
下記組成の保湿クリームを下記の製法により製造した。
（組成）（重量％）
(1) 精製水残余
(2) ソルビット４．０
(3) グリセリン５．０
(4) トリメチルグリシン５．０
(5) グアーガム１．０
(6) ε−ポリリジン０．０３
(7) モノステアリン酸蔗糖エステル１．５
(8) コレステロール０．５
(9) モノステアリン酸グリセリル３．０
(10) セスキオレイン酸ソルビタン１．０
(11) セタノール３．０
(12) オリーブ油１０．０
(13) 香料適量
(1)〜(7)の各成分を80℃で加熱溶解し、70℃に保つ（水相）。別に(8)〜(13)を80℃にて加熱調製して（油相）、水相と油相をホモミキサーで混合、乳化した後、３5℃まで冷却を行い天然系成分のみの保湿クリームを得た。
この保湿クリームは、各菌種において良好な防腐特性を持っていた。のび、なじみが良く使用感も良好で化粧料として好適であった。。
【００２３】
【実施例４】

(1)〜(7)の各成分を80℃で加熱溶解し、70℃に保つ（水相）。別にあらかじめローラーミルで処理した(11)〜(17)と(8)〜(10)を80℃にて加熱調製して（油相）、水相と油相をホモミキサーで混合、乳化した後、３5℃まで冷却を行いＯ／Ｗ型クリームファンデーションを得た。
ここで得られたファンデーションは、充分な防腐効果が得られた。しかも優れた使用感と保湿性を合わせ持つ安定性が良好な組成物であった。
【００２４】
【発明の効果】
本発明の化粧料組成物は、ポリリジン、ヤシ油脂肪酸アシル−アルギニンエチル−ピロリドンカルボン酸塩などの天然系カチオン性物質とタマリンドガム、でんぷん、グアーガムなどの非イオン性の天然多糖類の併用によって得られた化粧料組成物である。この組成物は細菌、かびおよび酵母等の化粧料の汚染菌に対して広い防腐作用を発揮するため充分な防腐力を持ち、しかも良好な安定性と使用性を有する。また、通常の化粧料組成物で生じる防腐剤の効力の低下、失活が起こらないため比較的低濃度の天然系カチオン物質でも充分な防腐効果が発揮できる。そのため、防腐成分の配合量を削減でき化粧料組成物の安全性が向上する。
しかも、得られた組成物は使用性および安定性が良好で保湿効果に優れるものである。[Industrial application fields]
The present invention relates to an antiseptic system for cosmetics, and more particularly, a cosmetic composition having a sufficient antiseptic effect, high safety and excellent usability, comprising a nonionic natural polysaccharide and a natural cationic substance. About.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, antiseptics such as benzoic acid and its salts, benzoic acid esters, sorbic acid or chlorhexidine gluconate have been used as antiseptic systems for cosmetics.
It is a well-known fact that these preservatives are irritating and allergic to the skin and have safety problems. Also included are those suspected as environmental hormones that have become a problem in recent years.
In addition, these preservatives have limited bacterial species that can inhibit growth. For example, sorbic acid and benzoic acid have a high antibacterial effect on fungi and yeasts, but have a disadvantage that the antibacterial effect on bacteria is low. In the case of suppressing bacterial growth with only sorbic acid or benzoic acid ester, it is necessary to add a preservative to the cosmetic at a high concentration, which may impair the safety of the cosmetic.
In particular, in water-based cosmetics, there are many cases where the antiseptic effect is not sufficiently obtained, for example, when the reaction with the cosmetic base material is inactivated or the partition coefficient to the aqueous phase is small.
In addition, various organic acids, glycine, vitamin B1, etc. are known as those having a natural antiseptic effect, and all of them have a small antiseptic effect and an effective natural product antibacterial substance is required.
Currently, there is a demand for a cosmetic composition composed of a natural system having a sufficient antiseptic effect regardless of the bacterial species that causes bacterial contamination of the cosmetic.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above situation, the inventors of the present invention are not affected by the bacteria, mold, yeast, and other bacterial species that cause contamination of cosmetics, and are not easily affected by the physical properties and chemical composition of cosmetics. We have conducted extensive research on cosmetic compositions with excellent antiseptic effects and safety. As a result, the inventors have found that the intended purpose can be achieved by using a nonionic natural polysaccharide and a natural cationic substance together, and the present invention has been completed. As is clear from the above description, the object of the present invention is to have a high antibacterial effect against bacteria, molds and yeasts that cause contamination of cosmetics, and a sufficient antiseptic effect against cosmetics. And a cosmetic composition that is natural and has excellent safety.
[0004]
[Means for solving problems]
The present invention is a cosmetic composition comprising a nonionic natural polysaccharide and a natural cationic substance. That is, by using a nonionic natural polysaccharide and a natural cationic substance in combination, a sufficient antiseptic effect can be obtained, and a stable natural cosmetic composition with good usability can be obtained.
Cationic preservatives used in conventional cosmetic compositions are rarely used except for the relatively mild reactive chlorhexidine gluconate.
Therefore, in the present invention, polylysine, coconut oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate, etc. are studied as a substance having an antibacterial effect among natural cationic substances and having good safety. It was. However, these substances do not have a sufficient antiseptic effect even if they are usually blended in cosmetic compositions. That is, since it has a remarkable cationic property, it reacts with an anionic water-soluble polymer such as carboxyvinyl polymer or xanthan gum blended as a thickening stabilizer of a cosmetic composition, resulting in a decrease in preservative power or inactivation. Occurs and cannot exhibit sufficient antiseptic power. At the same time, insoluble precipitation, non-uniform gelation and the like occur and the cosmetic composition cannot be realized.
[0005]
Therefore, the present inventor obtained research and knowledge to establish a cosmetic composition that can be used universally even when natural cationic substances such as polylysine and coconut oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate are used.
That is, a cosmetic composition obtained by using a combination of a nonionic natural polysaccharide such as tamarind gum, starch, guar gum and a natural cationic substance has sufficient antiseptic power, and also has good stability and usability. Found to have.
[0006]
Examples of the nonionic natural polysaccharide used in the present invention include tamarind gum, starch, and guar gum.
As for tamarind gum, the essence is a polysaccharide called xyloglucan. It is a polysaccharide that is a main component of the seed of the legume Tamarindus indica and has a structure in which xylose and galactose are bonded as side chains to the main chain composed of glucose.
This tamarind gum is a Newtonian fluid with starch-like fluidity, has the property of thickening and gelling upon contact with sugar, and has excellent stability against acids, heat and salt In addition, it has excellent characteristics such as having excellent water retention. This tamarind gum is currently on the market and is used as a food thickener in sauces and ice creams. In addition, when mix | blending a commercial item in this invention cosmetics, it is preferable to use what was refine | purified as much as possible.
This method for producing tamarind gum is to remove foreign substances from tamarind seeds, immerse them and pulverize them, remove impurities from the pulverized product, wash and dry, and finally finely pulverize the tamarind gum. Obtainable.
The blending amount of the tamarind gum in the cosmetic of the present invention is 0.01% by weight or more and 10.0% by weight or less, preferably 0.1% by weight or more and 4.0% by weight with respect to the entire cosmetic. % Or less.
[0007]
Starch is obtained from various plants and is accumulated in seeds such as wheat, corn, potato and rice, and in the rhizome. The composition is a mixture of two types of polymers composed of amylose with glucose bound linearly and amylopectin with side chains, and the composition ratio varies depending on the plant obtained. Regarding the use as a thickening stabilizer, it has been widely used for a long time in the field of chemicals such as foods and fibers.
In the cosmetic of the present invention, the blending amount of starch is 0.1% by weight or more and 10.0% by weight or less, preferably 0.5% by weight or more and 4.0% by weight or less with respect to the entire cosmetic. It is.
[0008]
Guar gum is a polysaccharide called galactomannan obtained from the endosperm portion of seeds of leguminous plant guar (Cyamopsis tetragonolobus), and has a structure in which galactose is bound to the mannose main chain as a side chain.
This aqueous solution of guar gum is a liquid having pseudoplastic properties, has high emulsification and dispersion stability, and has excellent properties such as excellent water retention.
This guar gum is used in cosmetic lotions and creams as a thickener for cosmetics, and in sauces and ice creams as a thickener for foods. In addition, when mix | blending a commercial item in this invention cosmetics, it is preferable to use what was refine | purified as much as possible.
The blending amount of this guar gum in the cosmetic of the present invention is 0.01% by weight or more and 10.0% by weight or less, preferably 0.1% by weight or more and 4.0% by weight or less with respect to the entire cosmetic. It is as follows.
[0009]
Examples of natural cationic substances used in the present invention include polylysine or coconut oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate.
The polylysine used in the present invention can be obtained, for example, by the production method described in JP-A-59-20359. That is, it is a method for producing ε-polylysine in Streptomyces albulus, subspices, and lysinopolymeras belonging to the Streptomyces family. By culturing the microorganism, ε-polylysine can be separated and collected from the obtained culture.
Polylysine is a homopolymer of L-lysine, which is a basic amino acid.
Lysine is a basic amino acid having two amino groups in one molecule, and polylysine is generally an α-polylysine in which an α-position amino group and a carboxyl group are combined with an ε-position amino group and a carboxyl group. There are two types, ε-polylysine. In the present invention, the use of ε-polylysine obtained by the above production method is preferable because the antibacterial property is exhibited at a lower concentration, so that the blending amount can be reduced.
The amount of polylysine added is 0.001 to 1.0% by weight, preferably 0.01 to 0.5% by weight, based on the cosmetic composition of the present invention. When the amount is 0.001% by weight or less, a sufficient antiseptic effect cannot be obtained, and when the amount is 1.0% by weight or more, the cost becomes expensive and impractical. Too much.
[0010]
Palm oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate is obtained by esterifying a condensate of L-arginine and palm oil fatty acid with ethanol to form DL-pyrrolidone carboxylate.
The addition amount of coconut oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate is 0.001 to 1.0% by weight, preferably 0.01 to 0.5% by weight, based on the cosmetic composition of the present invention. It is. If it is 0.001% by weight or less, a sufficient antiseptic effect cannot be obtained, and if it is 1.0% by weight or more, it is too much to be formulated for the purpose of preserving cosmetics.
[0011]
Although it shows below as a component mix | blended, of course, it is not limited to this. For the purpose of improving the antiseptic effect, alcohol, mono fatty acid glyceride, mono fatty acid diglyceride, polyhydric alcohol, α-bisabolol, glycine, and citric acid can be blended.
Surfactants as emulsifying, solubilizing and dispersing agents, for example, nonionic surfactants such as POE fatty acid esters, polyglycerin fatty acid esters, POE higher alcohol ethers, POE.POP block polymers, fatty acid potassium, fatty acids Anionic surfactants such as sodium, higher alkyl sulfates, alkyl ether sulfates, acyl sarcosinates, sulfosuccinates, alkyltrimethylammonium salts, dialkyldimethylammonium salts, alkylpyridinium salts, benzalkonium chloride Cationic surfactants such as imidazoline and betaine amphoteric surfactants can be added.
Oils can be blended as long as they can be used in normal cosmetics, olive oil, jojoba oil, castor oil, rice bran oil, coconut oil, etc. as vegetable oils, and synthetic oils such as squalane, beef tallow, lanolin as animal oils. For example, silicone oil, polyisobutene, fatty acid ester, fatty acid glycerin, etc. as waxes, beeswax, molasses, candelilla wax, carnauba wax, etc., as hydrocarbons, liquid paraffin, ceresin, microcrystalline wax, petrolatum, etc. Higher fatty acids such as cetanol, stearyl alcohol, octyldodecanol, etc. are colorants such as stearic acid, lauric acid, myristic acid, oleic acid, silicone resin, silicone rubber, perfluoroether, etc. As a powder to be blended for the purpose of, is usually used in cosmetics, organic pigments (blue No. 1, green No. 3, red No. 202, red No. 227, yellow No. 4, etc. and its rake), Inorganic pigments (iron oxide, titanium oxide, chromium oxide, zinc oxide, etc.), extender pigments (sericite, mica, talc, nylon powder, cellulose powder, silicon powder, polyalkyl acrylate, calcium phosphate, boron nitride, etc.), pearl ( Titanium oxide-treated mica, titanium oxide. Iron oxide-treated mica, titanium oxide, bitumen-treated mica, etc.) and natural pigments such as chlorophyll and β-carotene. One or two or more of these may be arbitrarily selected and used.
Further, for the purpose of improving the hydrophobicity, reducing the catalytic activity, and improving the lubricity of these powders, the powders may be subjected to a surface treatment or a composite. Examples of the material used for the surface treatment and compounding include anhydrous silicic acid, titanium oxide, nylon, alkyl polyacrylate, fluorine compound, metal soap, fats and oils, fatty acid esters and the like.
As long as the composition of the present invention does not impair the stability of the system, in addition to the above components, gum, natural water-soluble compounds and derivatives thereof, preservatives, chelating agents, antioxidants, humectants, lower alcohols , Polyhydric alcohols, fragrances, refreshing agents, pH adjusting agents, ultraviolet ray preventing agents and the like can also be blended.
[0012]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the technical scope of the present invention should not be construed as being limited thereto. In addition, all the compounding quantities of the composition shown in the following table | surface are shown by weight%.
[Example 1]
(Evaluation methods)
About the following microbial species, it operated with respect to the sample of the Example, and evaluated antiseptic effect.
All are representative bacterial species used in the evaluation of cosmetic antiseptic systems.
・ Candida albicans (ATCC No. 10231)
Bacteria cultured on agar medium at 20-25 ° C for 48 hours were prepared in physiological saline to a concentration of 106 / ml. 0.1 ml per 10 g (10 ml) sample was inoculated and mixed.
・ Aspergillus niger (ATCC No. 1604)
Prepared to a concentration of 106 / ml in physiological saline with 0.05% polysorbate 80 spore cultured on agar medium at 20-25 ° C for 1 week. 0.1ml inoculated per 10g (10ml) of sample and mixed. Escherichia coli (ATCC No.8739)
・ Pseudomonas aeruginosa (ATCC No. 9027)
・ Staphylococus aureus (ATCC No.6538)
Bacteria cultured on agar medium at 30-35 ° C for 18-24 hours were prepared in physiological saline to a concentration of 107 / ml. 0.1 ml per 10 g (10 ml) sample was inoculated and mixed.
The above was subjected to a predetermined culture in the Japanese Pharmacopoeia, the number of bacteria was confirmed, and the number of days until death was used as an index of the antiseptic effect.
[0013]
Antiseptic effect on purified water

[0014]
[Table 1]

[0015]
Only the purified water of Comparative Example 1 exhibited antiseptic effects for Comparative Examples 2 and 4. Comparative Example 3, Comparative Example 5, and Comparative Example 6 were equivalent to purified water alone and did not exhibit an antiseptic effect. In Comparative Examples 3 and 5, the solution became cloudy, and in Comparative Example 6, a non-uniform gel was formed. This suggests that the cationic substance reacts with the polymer and is inactivated.
Sufficient antiseptic effect was obtained for each of Examples 1, 2, 3, and 4. There was also no decrease in the preservative effect due to the polysaccharides normally observed.
[0016]
[Example 2]
A serum was prepared to examine antibacterial properties, appearance, feel and stability.

[0017]
[Table 2]

[0018]
Evaluation on the feeling of use was performed. For panelists, 20 women who have used serums have been selected, and the responses for each item were tabulated.
As a result, the case where all 20 people are good answers: ◎ when 15 or more people are good ◯ When 10 or more people are good △ less than 10 people are shown as x.
[Table 3]

[0019]
Appearance and stability Regarding storage stability, after storage at 40 ° C. for 30 days, it was confirmed that there was no separation, coloring, precipitation, odor or the like. In the freeze-thaw test, the sample was stored at -20 ° C. for 24 hours or more, and after freezing was confirmed, it was thawed and checked for precipitation separation.
[0020]
[Table 4]

[0021]
As a result, only in Example 5, a cosmetic composition having a sufficient antiseptic power, having a good moisturizing feeling and excellent spreadability and familiarity was obtained. Moreover, the stability was also good.
[0022]
[Example 3]
Moisturizing cream A moisturizing cream having the following composition was produced by the following method.
(Composition) (wt%)
(1) Purified water residue
(2) Sorbit 4.0
(3) Glycerin 5.0
(4) Trimethylglycine 5.0
(5) Guar gum 1.0
(6) ε-Polylysine 0.03
(7) Monostearic acid sucrose ester 1.5
(8) Cholesterol 0.5
(9) Glyceryl monostearate 3.0
(10) Sorbitan sesquioleate 1.0
(11) Cetanol 3.0
(12) Olive oil 10.0
(13) Appropriate amount of fragrance
The components (1) to (7) are heated and dissolved at 80 ° C. and kept at 70 ° C. (aqueous phase). Separately, (8) to (13) are heated and prepared at 80 ° C (oil phase), the aqueous phase and the oil phase are mixed and emulsified with a homomixer, then cooled to 35 ° C and moisturized with only natural ingredients. Got.
This moisturizing cream had good antiseptic properties in each bacterial species. It was suitable for cosmetics because of its good spread and familiarity. .
[0023]
[Example 4]

The components (1) to (7) are heated and dissolved at 80 ° C. and kept at 70 ° C. (aqueous phase). Separately, (11) to (17) and (8) to (10), which were previously processed with a roller mill, were heated and prepared at 80 ° C (oil phase), and the aqueous phase and oil phase were mixed and emulsified with a homomixer. It cooled to 35 degreeC and obtained the O / W type cream foundation.
The foundation obtained here has a sufficient antiseptic effect. In addition, it was a composition having a good stability with excellent usability and moisture retention.
[0024]
【The invention's effect】
The cosmetic composition of the present invention is obtained by using a natural cationic substance such as polylysine, coconut oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate and a nonionic natural polysaccharide such as tamarind gum, starch, guar gum and the like. Cosmetic composition obtained. Since this composition exhibits a broad antiseptic action against cosmetic contaminants such as bacteria, fungi and yeasts, it has sufficient antiseptic power, and has good stability and usability. In addition, since the efficacy and preactivation of the preservative produced in the usual cosmetic composition does not occur, a sufficient antiseptic effect can be exhibited even with a relatively low concentration of a natural cationic substance. Therefore, the compounding quantity of an antiseptic component can be reduced and the safety | security of cosmetics composition improves.
Moreover, the obtained composition has good usability and stability and is excellent in moisturizing effect.

Claims

One or more natural systems selected from one or more nonionic natural polysaccharides selected from tamarind gum, starch or guar gum and polylysine or coconut oil fatty acid acyl-arginine ethyl-pyrrolidone carboxylate A gel-like or liquid cosmetic composition characterized by containing a cationic substance.

2. The cosmetic composition according to claim 1 , wherein the cosmetic composition is transparent .
[0001]