JP4033413B2 - 散布作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、散布作業車に関し、詳しくは、例えば、畝に成育する作物をまたいで防除剤等の散布作業を行うのに適した、最低地上高の高い散布作業車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、最低地上高の高い機体を備え、畝に成育する長ねぎ等の丈の長い作物をまたいで走行しながら防除剤等の散布を行う、いわゆるハイクリアランス式の散布作業車が知られている。この種の作業車では、前記機体の安定性に十分な配慮がなされなければならない。
【0003】
また、前記の如き散布作業車では、前記機体に対して、例えば平行リンケージ装置等を介して、左右方向に延びるノズルブームを取り付け、該ノズルブームの高さを、作物の高さ等の散布作業条件に応じて適宜変更して、散布作業を行っている。この場合、前記機体の最低地上高が高いので、これに見合うように前記ブームの上下移動幅を大きくする必要があるが、従来の如く前記平行リンケージ装置を用いたものでは、前記ブームの上下移動幅をそれほど大きくすることができない等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決せんとする第一の課題は、最低地上高を高くすることができ、しかも機体の安定性の良い散布作業車を提供することである。
【0005】
本発明が解決せんとする第二の課題は、ノズルブームの上下移動幅の大きい散布作業車を提供することである。
【0006】
また、本発明が解決せんとする第三の課題は、それぞれが散布物の供給源および散布物余液の戻し先として機能する二つの散布物タンクの切換使用操作性の良好な散布散布作業車を提供することである。
【0007】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明に係る散布作業車は、左右一対の走行装置のそれぞれに散布物タンクを支持せしめてなる機体を備え、前記左右一対の走行装置間に前記機体を前後方向に突き抜ける空間部を形成してなる散布作業車であって、前記左右一対の走行装置の駆動装置と操縦部とを、前記機体の左右の重量バランスが取れるように左右に分けて配置してなり、前記散布物タンク内の散布物を噴霧するノズルブームの昇降を案内するブーム昇降案内装置を左右いずれか一方の前記散布物タンク側に配置するとともに、前記ノズルブームを昇降駆動するブーム昇降駆動装置を左右いずれか他方の前記散布物タンク側に配置し、前記ノズルブームと前記ブーム昇降駆動装置とをブーム昇降伝動装置により駆動上互いに連結し、該ブーム昇降伝動装置を、前記機体を前後方向から見たときに前記空間部内に突出しない位置で前記機体に設けてなるものである。
【0008】
例えば、畝に成育する丈の長い作物をまたいで進行するように前記機体を配置し、前記各走行装置を作動させると、前記畝および作物は、前記空間部を相対的に通過する。よって、前記散布作業車と前記作物との接触が避けられる。前記各散布物タンクは縦長であるので、前記空間部の高さ、すなわち、前記散布作業車の最低地上高を高くすることができる。しかも、前記各散布物タンクは、前記左右一対の走行装置上にそれぞれ支持されているので、前記機体の安定性もよい。
【0009】
なお、前記散布物タンクは、互いに別体に成形された左右一対の縦長のもののほか、左右両側に一対の縦長の部分を有する門形状のものであってもよい。
【0010】
さらに、本発明によれば、前記左右一対の走行装置の駆動装置と操縦部とを、前記機体の左右の重量バランスが取れるように左右に分けて配置しているので、前記機体の安定性が一層良好である。
【0014】
請求項に記載の本発明に係る散布作業車は、請求項に記載のものにおいて、前記ブーム昇降駆動装置として直線動アクチュエータを用いるとともに、前記ブーム昇降伝動装置として可撓性引張連動部材と該連動部材が巻き掛けられて動滑車として作用する回転部材とを用い、前記直線動アクチュエータの作動幅より前記ノズルブームの昇降幅が大きくなるように前記ブーム昇降伝動装置を構成してなるものである。
【0015】
このようにすれば、前記直線動アクチュエータの作動幅が小さくても、前記ノズルブームを大きく上下動させることができるので、好適である。また、前記ブーム昇降駆動装置として直線動アクチュエータを用いているので、作動が確実である。なお、前記直線動アクチュエータとしては、電動式のもののほか、油圧式のもの等を用いることもできる。
【0016】
請求項3に記載の本発明に係る散布作業車は、請求項2に記載のものをより具体的に定義したものに相当する。すなわち、請求項1または2に記載の散布作業車において、前記昇降伝動装置を、前記ブーム昇降案内装置の上方に軸されたブーム側定位回転部材と、前記ブーム昇降駆動装置としての直線動アクチュエータの上方に軸止された第一および第二のアクチュエータ側定位回転部材と、前記直線動アクチュエータの伸縮ロッドに軸止された変位回転部材と、その一端部が前記ノズルブームに接続されるとともに、前記ブーム側定位回転部材,前記第一のアクチュエータ側定位回転部材,前記変位回転部材,前記第二のアクチュエータ側定位回転部材へと順次巻き掛けられてその他端部が前記伸縮ロッドに接続された可撓性引張連動部材と、からなる構成としたものである。
【0017】
また、請求項4に記載の本発明に係る散布作業車は、前記各散布作業車において、二つの入口のそれぞれが前記散布物タンクそれぞれ連通するとともに一つの出口が前記散布物タンク内の散布物を前記ノズルブームへと圧送するポンプの吸入口に連通する第一の三方コックと、一つの入口が前記ポンプからの余を受け入れるとともに二つの出口のそれぞれが前記散布物タンクのそれぞれ連通する第二の三方コックとを備え、これら二つの三方コックが、いずれか一方の前記散布物タンクから散布物が吸引されてその余液が前記一方の散布物タンクへと戻されるように同時操作部材で操作上互いに連結してなる。
【0018】
このようにすれば、前記同時操作部材による共通の操作で前記二つのコックを同時に切り換えることができ、前記二つの三方コックを別々に操作する手間が省けるので、前記二つの散布物タンクの切換使用操作性が良好である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
【0020】
本発明の一実施形態に係る散布作業車は、図1に示すように、走行装置としての左右一対のクローラ装置1,1と、該各クローラ装置1,1上にそれぞれ支持された左側散布物タンク2および右側散布物タンク3と、これらのタンク2,3内の防除液等の散布物を下向きに噴霧するノズル4をその長さ方向に沿って多数有して高さ調整自在な水平ノズルブーム5と、を備えている。
【0021】
前記各タンク2,3は、前記各クローラ装置1,1の左右幅に対応する左右幅を有する比較的薄形のものであり(図2参照)、上下方向に高く延びるように縦長に成形されている。前記各タンク2,3は、前記各クローラ装置1,1に支持された左右一対のサイドフレーム6,7上に安定的に配置されていて、該左右一対のサイドフレーム6,7の上部は、前記各タンク2,3の上方で、上部フレーム8により互いに連結されている。該上部フレーム8と前記左右一対のサイドフレーム6,7は、前記各クローラ装置1,1および前記各タンク2,3とともに、前記散布作業車の機体9を構成している。
【0022】
その結果、前記機体9を前後方向から見ると、図2に示すように、全体としてほぼ門形状となっており、前記左右一対のクローラ装置1,1の間に、前記機体9を前後方向に突き抜ける、例えば高さ1m以上の空間部10が形成されている。この空間部10は、前記機体9が畝11をまたいで前記左右一対のクローラ装置1,1がそれぞれの畝間11a,11aを進行するときに、前記畝11およびそこに成育している長ねぎ等の丈の長い作物12に前記機体9が接触することを防止する。
【0023】
なお、走行装置は、クローラ形のもののほか、ホイール形またはハーフクローラ形のもの等としてもよい。また、散布物タンクは、左右両側に一対の縦長の部分を有する門形状のものであってもよい。
【0024】
前記機体9には、前記クローラ装置1,1を駆動する走行駆動装置13と、その操縦部14とが、前記機体9を前後方向から見たときに前記空間10内に突出しない位置に、前記機体9の左右の重量バランスがとれるように左右に分けて配置されている。図示例では、図3に示すように、前記走行駆動装置としての内燃エンジン13等を前記左側タンク2の後方に配置し、前記操縦部14を前記右側タンク3の後方に配置している。
【0025】
図3および図4に示すように、前記エンジン13の出力軸には、静油圧駆動変速機や減速機等からなる伝動・変速装置15と左右一対のサイドクラッチ装置(図示せず)とを介して、前記クローラ装置1,1を駆動する左右一対のクローラ駆動スプロケット16,16が駆動上連結されている。該左右一対のクローラ駆動スプロケット16,16には、左右一対のクローラ駆動チェーン17,17が巻き掛けられ、該各チェーン17,17は、前記各クローラ装置1,1の各駆動輪18,18(図1および図4参照)と同軸上に固着されたクローラ従動スプロケット19,19に巻き掛けられている。こうした走行駆動力の伝達系も、前記エンジン13や前記操縦部14と同様に、前記機体9を前後方向から見たときに前記空間部10内に突出しない位置で前記機体9に設けられている(図2参照)。
【0026】
前記エンジン13は、また、前記二つのタンク2,3内の散布物を前記ノズルブーム5の前記多数のノズル4へと圧送するポンプ20をも駆動する。
【0027】
ここで、前記二つのタンク2,3から前記ノズルブーム5への配管系について述べる。前記二つのタンク2,3から同時に散布物を吸引して散布するようにすることもできるが、このようにすると、前記各タンク2,3から前記ポンプ20へと延びる各管路の流路抵抗の違い等により、どうしても、前記各タンク2,3から均等に散布物を吸引することができないので、早く散布物がなくなったタンクからエアが吸い込まれ、前記ポンプ20の破損につながる危険がある。
【0028】
そこで、本実施形態では、前記二つのタンク2,3を切換使用するようにしている。この場合、どちらのタンクから散布物を吸引するかの切換操作と、これに伴う前記ポンプ20の余液の戻し先の切換操作との二つを行うことが必要であり、これらの操作を別々に行うのは煩雑である。
【0029】
こうした事情に鑑み、本実施形態では、散布物の供給源および散布物余液の戻し先として機能する前記二つのタンク2,3の切換使用操作性をより良好にするべく、前記配管系を次のように構成している。
【0030】
すなわち、図5に示すように、前記ポンプ20の吸入口20aは、第一の三方コック21の一つの出口21aに連通し、前記第一の三方コック21の二つの入口21b,21cは、前記各タンク2,3の底部にそれぞれ連通している。一方、前記ポンプ20の吐出口20bは、吐出圧が所定値以上となったときに余液を逃がすアンローダ弁装置22を介して、前記ノズルブーム5の前記多数のノズル4に連通している。前記アンローダ弁装置22の余液口22aは、第二の三方コック23の一つの入口23aに連通し、前記第二の三方コック23の二つの出口23b,23cは、前記各タンク2,3にそれぞれ連通している。
【0031】
そして、前記第一および第二のコック21,23は、いずれか一方の前記タンクから散布物が吸引されてその余液が前記一方のタンクへと戻されるように、同時操作部材としてのコ字状のタンク切換レバー24(図5および図4参照)で操作上互いに連結されている。該タンク切換レバー24は、左右方向へ揺動操作自在となっており、運転者が、例えば、前記タンク切換レバー24を左へ揺動せしめると、前記左側のタンク2からの散布物が前記ポンプ20に吸入され、前記アンローダ弁装置22からの余液が前記左側のタンク2へ戻される。
【0032】
このように、作業者は、前記一本のタンク切換レバー24を操作するだけで前記二つの三方コック21,23を同時に切り換えることができ、該二つの三方コック21,23を別々に操作する手間が省けるほか、切換操作が確実となる。
【0033】
また、前記操縦部14は、図1,図3および図4に示すように、前記クローラ装置1,1や前記ポンプ20等の作動を制御するための各種の操作レバー25等からなる操縦装置26と、前記機体9側へ折り畳み自在な操縦席27とを備えている。前記タンク切換レバー24は、前記操縦席27から運転者の手が届く範囲内に、該運転者から見て左右方向へ揺動自在に配設されている。
【0034】
次に、主として図6を参照して、前記ノズルブーム5の昇降機構について説明する。
【0035】
該ノズルブーム5は、図3に示すように、前記機体9の左右幅にほぼ対応する長さの水平な中央ブーム28と、該中央ブーム28の左右両端部から外方へ水平に延びる左側ブーム29および右側ブーム30とからなる。該左右のブーム29,30は、不使用時には、前記機体9の左右側面に沿って後ろ向きに折り畳むことができる(図1および図3参照)。前記左右のブーム29,30は、それぞれ、ブーム開閉駆動装置としての電動式直線動アクチュエータ31で開閉駆動され、これらのブーム開閉駆動アクチュエータ31は、前記操縦席27から操作される。
【0036】
前記の如く構成されるノズルブーム5は、図6に示すように、ブーム昇降案内装置32で案内されながら、ブーム昇降伝動装置33を介して、ブーム昇降駆動装置34によって、水平状態を保持したまま昇降駆動される。
【0037】
該ブーム昇降駆動装置34と前記ブーム昇降案内装置32と前記ブーム昇降伝動装置33は、いずれも、前記機体9を前後方向から見たときに前記空間部10内に突出しない位置で、前記機体9に対して固定されている(図2参照)。
【0038】
前記ブーム昇降案内装置32は、上下方向に延びる左右一対のレール35,35と、該レール35,35を左右外方から挟み付けるようにして転動する四つのローラ36と、該ローラ36の取付ベース37と、を備えている。
【0039】
前記左右一対のレール35,35は、図示例では、前記右側タンク3の前方位置で、前記機体9に対して固定されている。また、前記四つのローラ36は、板状の前記取付ベース37に対して左右位置調整自在とされており、取り付け時および取り外し時やメンテナンス時等の便宜が図られている。
【0040】
前記ノズルブーム5は、図2に示すように、前記中央ブーム28の右端部側において、前記取付ベース37に対して水平に固定されている。
【0041】
一方、前記ブーム昇降駆動装置34は、前記左側タンク2の前方に配置されている。図示例では、前記ブーム昇降駆動装置として、電動式直線動アクチュエータ34を用い、その伸縮ロッド38を上に向けて、前記機体9を構成する前部ポスト47に対してそのシリンダ部39を固定している。
【0042】
なお、ブーム昇降駆動装置としては、電動式直線動アクチュエータ34のほか、油圧式直線動アクチュエータを用いることもできる。これらの直線動アクチュエータを用いると、作動が確実となり好適である。
【0043】
前記ブーム昇降伝動装置33は、図6に示すように、ブーム側定位回転部材としてのブーム側定滑車40と、アクチュエータ側定位回転部材としての第一および第二のアクチュエータ側定滑車41,42と、前記ブーム昇降駆動用アクチュエータ34の前記伸縮ロッド38の上端部に軸支された変位回転部材としての上下動滑車43と、これらの滑車40,41,42,43に巻き掛けられて前記ノズルブーム5と前記ブーム昇降駆動用アクチュエータ34とを作動上連結する可撓性引張連動部材としてのワイヤ44と、を備えている。
【0044】
前記ブーム側定滑車40は、その支持軸40aを前記機体9の前後方向に向けて、前記ブーム昇降案内装置32を構成する前記レール35,35の上部連結バー45に取り付けられている。一方、前記第一および第二のアクチュエータ側定滑車41,42は、前記ブーム昇降駆動用アクチュエータ34の上方位置で、その共通支持軸46を前記機体9の前後方向に向けて、前記前部ポスト47の上端部に取り付けられている。
【0045】
また、前記ワイヤ44は、図6に示すように、その一端部44aが前記取付ベース37に接続されるとともに、前記ブーム側定滑車40,前記第一のアクチュエータ側定滑車41,前記上下動滑車43,前記第二のアクチュエータ側定滑車42へと順次巻き掛けられて、その他端部44bが前記伸縮ロッド38に接続されている。
【0046】
以上の如く構成されるノズルブーム昇降機構(32,33,34)において、前記ブーム昇降駆動用アクチュエータ34が作動すると、前記ノズルブーム5の重量の三倍の力が必要ではあるものの、前記伸縮ロッド38の伸縮幅の三倍の上下幅で前記ノズルブーム5が昇降する。このため、前記ブーム昇降駆動用アクチュエータ34として全長の短いものを用いることができ、しかも、前記ノズルブーム5の昇降幅を大きくすることができる。
【0047】
なお、前記各滑車40,41,42,43と前記ワイヤ44に代えて、スプロケットとツイスタブルチェーンとを用いることもできる。
【0048】
本実施形態に係る前記散布作業車によれば、最低地上高が高いので、丈の長い作物を傷つけることなく散布作業を行うことができる。また、前記畝11をまたいで走行するようになっているので、車幅を大きくすることができる。よって、前記機体9の安定性がよい。しかも、前記左右一対のクローラ装置1,1上にそれぞれ前記タンク2,3を配置しているので、前記機体9の安定性が一層良好である。したがって、前記ノズルブーム5を長くすることができ、作業能率も良好である。
【0049】
また、前記ノズルブーム5の昇降幅が大きいので、作物の丈に応じて、適切な散布高さを選択することができ、効果的な散布を行うことができる。
【0050】
なお、前記左右一対のクローラ装置1,1間の幅を調節可能な構成とすれば、前記ノズルブーム5の長さや前記畝11の幅に応じて車幅を変更することができるので、一層好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る散布作業車を左斜め前上方から見た斜視図である。
【図2】図1に示した散布作業車の正面図である。
【図3】図1に示した散布作業車の平面図である。
【図4】図1に示した散布作業車の左側面図である。
【図5】図1に示した散布作業車における散布配管系を示す説明図である。
【図6】図1に示した散布作業車におけるノズルブームの昇降機構を示す要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 走行装置
2,3 散布物タンク
5 ノズルブーム
9 機体
10 空間部
13 走行駆動装置
14 操縦部
20 ポンプ
21 第一の三方コック
21a 第一の三方コックの出口
21b 第一の三方コックの入口
21c 第一の三方コックの入口
23 第二の三方コック
23a 第二の三方コックの入口
23b 第二の三方コックの出口
23c 第二の三方コックの出口
24 同時操作部材
32 ブーム昇降案内装置
33 ブーム昇降伝動装置
34 ブーム昇降駆動装置(直線動アクチュエータ)
38 直線動アクチュエータの伸縮ロッド
40 ブーム側定位回転部材
41 第一のアクチュエータ側定位回転部材
42 第一のアクチュエータ側定位回転部材
43 変位回転部材
44 可撓性引張連動部材
44a 可撓性引張連動部材の一端部
44b 可撓性引張連動部材の他端部

Claims (4)

  1. 左右一対の走行装置(1,1)のそれぞれに散布物タンク(2,3)を支持せしめてなる機体(9)を備え、前記左右一対の走行装置(1,1)間に前記機体(9)を前後方向に突き抜ける空間部(10)を形成してなる散布作業車であって、前記左右一対の走行装置(1,1)の駆動装置(13)と操縦部(14)とを、前記機体(9)の左右の重量バランスが取れるように左右に分けて配置してなり、前記散布物タンク(2,3)内の散布物を噴霧するノズルブーム(5)の昇降を案内するブーム昇降案内装置(32)を左右いずれか一方の前記散布物タンク(3)側に配置するとともに、前記ノズルブーム(5)を昇降駆動するブーム昇降駆動装置(34)を左右いずれか他方の前記散布物タンク(2)側に配置し、前記ノズルブーム(5)と前記ブーム昇降駆動装置(34)とをブーム昇降伝動装置(33)により駆動上互いに連結し、該ブーム昇降伝動装置(33)を、前記機体(9)を前後方向から見たときに前記空間部(10)内に突出しない位置で前記機体(9)に設けてなる、散布作業車。
  2. 前記ブーム昇降駆動装置として直線動アクチュエータ(34)を用いるとともに、前記ブーム昇降伝動装置(33)として可撓性引張連動部材(44)と該連動部材(44)が巻き掛けられて動滑車として作用する回転部材(43)とを用い、前記直線動アクチュエータ(34)の作動幅より前記ノズルブーム(5)の昇降幅が大きくなるように前記ブーム昇降伝動装置(33)を構成してなる、請求項1に記載の散布作業車。
  3. 前記ブーム昇降伝動装置(33)が、前記ブーム昇降案内装置(32)の上方に軸されたブーム側定位回転部材(40)と、前記ブーム昇降駆動装置としての直線動アクチュエータ(34)の上方で前記機体(9)に軸された第一及び第二のアクチュエータ側定位回転部材(41,42)と、前記直線動アクチュエータ(34)の伸縮ロッド(38)に軸された変位回転部材(43)と、その一端部(44a)が前記ノズルブーム(5)側に接続されるとともに、前記ブーム側定位回転部材(40),前記第一のアクチュエータ側定位回転部材(41),前記変位回転部材(43),前記第二のアクチュエータ側定位回転部材(42)へと順次巻き掛けられてその他端部(44b)が前記伸縮ロッド(38)に接続された可撓性引張連動部材(44)と、を備えてなる、請求項1または2に記載の散布作業車。
  4. 二つの入口(21 b ,21 c )のそれぞれが前記散布物タンク(2,3)のそれぞれ連通するとともに一つの出口(21a)が前記散布物タンク(2,3)内の散布物を前記ノズルブーム(5)へと圧送するポンプ(20)の吸入口(20a)に連通する第一の三方コック(21)と、一つの入口(23a)が前記ポンプ(20)からの余を受け入れるとともに二つの出口(23b,23c)のそれぞれが前記散布物タンク(2,3)のそれぞれ連通する第二の三方コック(23)とを備え、これら二つの三方コック(21,23)が、いずれか一方の前記散布物タンクから散布物が吸引されてその余液が前記一方の散布物タンクへと戻されるように同時操作部材(24)で操作上互いに連結されてなる、請求項1ないしのいずれか一項に記載の散布作業車。
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