JP4032980B2 - 空気調和システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和装置に関し、例えば建造物、車両、船舶、簡易な与圧で足りる低高度用航空機(回転翼機を含む)等における多数の人を収容すると共に密閉性の高い室内の空調を行うのに適する。
【0002】
【従来の技術】
本格的な与圧が必要な航空機を除いて、室内の空調(特に冷房)にはフロン系冷媒を用いる空気調和装置を用いるのが一般的であった。これは、フロン系冷媒を用いる熱サイクルは高いCOPを実現でき、冷媒自体も無色無臭で毒性や可燃性もなく取り扱いが容易であり、万一漏れても火災や爆発の原因にならず、熱サイクルでの圧力が低いために扱い易く設計も容易等の長所を持っていることによる。しかし、近年の地球環境破壊の問題から、オゾン層を破壊する特定フロンの使用は禁止され、他のフロン系冷媒でも温暖化係数が高い(例えばHFC134aでCO2 の約10000倍以上)などの問題がある。そのため、いわゆる自然冷媒を使う方法が模索され、特に航空機で使用されている空気を冷媒とした空気サイクル式空気調和装置が候補に挙げられ、一部実用化されている。
【0003】
しかし、日本の夏季やその前後の時期のように高温多湿気候においては非常に高い冷房能力が要求される。例えば、日本の梅雨時のように温度が30℃前後で相対湿度が100%に近くなるような場合、従来の空気調和装置では能力の多くが空気中の水分凝縮に当てられる。そのため、フロン系冷媒を用いた熱サイクルに比較してCOPが低い空気サイクルを単に熱の汲出しのために採用すると、入力エネルギが過大となり電力消費が増大してしまう。
【0004】
そこで、デシカント装置と空気サイクルを組合わせ、開サイクルである空気サイクルに送られる空気中の水分をデシカント装置における水分吸着剤により予め吸収し、その空気サイクルの膨張過程で得た低温空気を室内に供給することで室内空気の冷却を行い、また、空気サイクルの圧縮過程で発生する熱をデシカント装置における水分吸着剤の再生に用いることが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
米国特許6、360、557号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えばホールや鉄道車両などでは、比較的小さい空間容積に多数の人が収容されるため、空気調和装置は温度や湿度の調節に加えて換気を行う必要がある。そのため、空気サイクルを開サイクルとすることで外気を空気調和装置に取り込むことで必要とする換気の機能も付与できる。ところが、日本の夏期のように外気が高温多湿になる場合、換気に伴って大量の水蒸気を含む空気が空気調和装置に取込まれるため、空気調和装置は能力の高い運転が求められる。これは、空気中の水分をデシカント装置における水分吸着剤により予め吸収する特許文献1の方式の空気調和装置においても同様であり、換気量を増やせば増やすほど、デシカント装置では換気のために取り込まれる空気の除湿にその能力が割かれてしまい、十分に空調機能を奏することができなくなる。
【0007】
また、空調対象の室内に多数の人が収容される場合、人によって温度の感じ方が異なる。室内が一定温度、一定湿度であっても、収容人数が多いほど、寒く感じる人と暑く感じる人が多くなる。そこで、多くの人が快適と感じる空調を実現するため、湿度を下げて温度をあまり下げない空調が望まれる。そのため、空気サイクルと組合わせられるデシカント装置により除湿される前の空気は、あまり湿度が高くない状態で安定している必要がある。しかし、従来のように高温多湿の外気をデシカント装置に取り込む場合、デシカント装置により除湿される前の空気の湿度が高くなり、デシカント装置による除湿後の空気の水蒸気含有量が多くなり、室内を十分に低い湿度に維持することが困難になる。
【0008】
水分吸着剤の特性上、除湿前の空気の水蒸気量が多いと除湿後に残る水蒸気量も多い。このため、高温多湿の外気を空気調和装置に取り込むとデシカント装置により除湿された空気に加湿することによって加湿冷却も行う場合、水蒸気を増加できる余地が少なくなるので冷却できる温度幅が小さくなる。また、加湿冷却を行うために水の供給が必要になるが、車輌等の移動体では水を確保するには大型の水タンクを搭載しなければならず、運用上のネックになる。
【0009】
さらに、高速走行する鉄道車両や低高度飛行する航空機等における室内空間は気密度が高く、鉄道車両のトンネルへの出入りや航空機の高度変化等に伴う室外気圧の変化が室内圧力に影響するのを防止する必要がある。そのため換気装置に調圧機能を付与する等の対策が別途必要になり、構造が複雑化する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気調和システムは、室外から室内に向かう空気を、圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させることで冷気とするエアサイクル装置と、前記圧縮後の冷却により凝縮した空気中の水分を分離する水分離手段と、循環する室内空気を、水分吸着機能を有すると共に加熱されることで再生される水分吸着剤により除湿する乾燥装置と、前記圧縮により昇温された空気の熱量を、前記水分吸着剤の再生に利用する機構とを備え、前記エアサイクル装置により冷気とされる室外から室内に向かう空気は、前記乾燥装置により除湿されることなく室内に導入されることで前記室内空気とされ、前記圧縮により昇温された空気の熱量を前記水分吸着剤の再生に利用する機構は、室内から室外に排気される空気を含む空気を前記圧縮により昇温された空気との間で熱交換させることで昇温させる熱交換器と、その熱交換により昇温された空気を前記水分吸着剤に前記再生のために送り込む空気流路とを有し、前記圧縮により昇温された空気中の水分は、前記熱交換器において冷却されることで凝縮された後に、前記水分離手段により分離される。
本発明によれば、外気を除湿することなく冷媒空気として冷却する空気冷却サイクルを構成し、生成した冷気を室内に供給することで室内空気の冷却と換気を行うことができる。その空気冷却サイクルの圧縮過程で昇温された空気の熱量が水分吸着剤の再生に利用される。その室外空気に含有される水蒸気は、空気冷却サイクルにおける圧縮後の冷却で凝縮した後に除去されるので、室内空気は室外空気よりも低湿度になる。その室内空気が乾燥装置により除湿される。すなわち、乾燥装置により除湿される室内空気は室外空気よりも低湿度になるため、外気が多湿であっても十分に室内を低湿度に維持できる。また、圧縮後の冷却で水分が凝縮するため、その凝縮熱の一部は再生空気の加熱に利用できるという効果も得られる。室内から室外に排気される空気は外気よりも低湿度であるので、室内空気を水分吸着剤に再生のために送り込むことで、換気のために排出される室内空気を有効利用して水分吸着剤の再生を効果的に行うことができる。
【0011】
前記圧縮後の冷却により凝縮した空気中の水分を、前記室内に向かう空気に加湿冷却のために供給する機構を備えるのが好ましい。この場合、前記圧縮後の冷却により凝縮した空気中の水分を、前記乾燥装置により乾燥された後に前記室内に向かう空気に加湿冷却のために供給するのがより好ましい。
冷却後に凝縮した空気中の水分を除去することで、その後の膨張時の水分凝縮量を抑制し、冷却能力を高めることができる。その除去した水分を室内に送られる空気に供給することで室内空気を加湿冷却でき、しかも、加湿冷却を行うための水を確保するための大型タンクが不要であるため、車輌等の移動体における室内空気の空調に適したものになる。さらに、その除去した水分を乾燥装置により乾燥されて室内に送られる空気に供給することで、室内空気を十分に加湿冷却できる。
【0013】
前記エアサイクル装置により室外から室内に向かう空気を圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させると共に、前記熱交換器により室内から室外に向かう空気を昇温させる冷房モードと、前記エアサイクル装置により室内から室外に向かう空気を圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させると共に、前記熱交換器により室外から室内に向かう空気を昇温させる暖房モードとの間でモード切り換えされるように空気の流れを切り替える機構を備えるのが好ましい。
これにより、室内から排気される空気が持つ熱を、その空気の含有水蒸気の凝縮熱も含めて室内暖房用の熱として利用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、エアサイクル装置1とデシカント装置(乾燥装置)4を備える空気調和システムを冷房モードで使用する状態を示す。エアサイクル装置1は、室外から切換弁18bを介して取り入れられて室内2に向かう空気を冷媒として、圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させることで冷気とする。
【0015】
すなわち、冷媒空気は遠心圧縮機12で圧縮される。この圧縮された冷媒空気は熱交換器15において、排気ブロワ19により空調対象空間である室内2から排気された空気と、外気ブロワ19cにより吸引された室外空気との混合気と熱交換されることで冷却される。この際、冷媒空気が含んでいた水蒸気は、その含有量が多いほど多く凝縮するため大量の凝縮熱が発生し、混合空気を昇温する。熱交換器15を出た冷媒空気は水分離器16aを通過した後に、再生熱交換器17でさらに冷却され、さらに補助水分離器16bを通過する。これにより、熱交換器15と再生熱交換器17における冷却により凝集した冷媒空気中の水分が、水分離器16aと補助水分離器16bにおいて冷媒空気から分離される。しかる後に冷媒空気は膨張タービン11にて膨張されることで冷気となる。膨張タービン11で膨張した冷媒空気は再生熱交換器17を通過することで多少昇温され、切換弁18aを介して室内2に供給される。膨張タービン11での膨張仕事は、シャフト13を介して遠心圧縮機12に伝達される。シャフト13は高周波タイプのモータ14により駆動され、膨張エネルギより大きな圧縮エネルギが補われる。モータ14により圧縮エネルギを補うことでシステムをコンパクトにでき、移動体に搭載するのに適した小型軽量化を図ることができる。なお、シャフト13は空気軸受けで支持し、熱交換器15による冷却後で膨張前の冷媒空気の一部を抽出し、その軸受け用空気として利用してもよい。
【0016】
デシカント装置4は、水分吸着機能を有すると共に加熱されることで再生される水分吸着剤により、循環する室内空気を除湿する。またデシカント装置4は、遠心圧縮機12において圧縮されることで昇温された空気の熱量を、その水分吸着剤の再生に利用する機構を構成する。すなわちデシカント装置4は、水分を吸着し、吸着時よりも温度が上昇することで吸着した水分を放出するシリカゲル等の水分吸着剤により構成される吸着部83を有する。吸着部83に、室内2の空気がフィルタ21を介してブロワ41により切換弁18bを介して除湿対象空気として送り込まれる。また、室内2から室外に排気される空気を含む空気が熱交換器15において昇温された後に、水分吸着剤の再生のために吸着部83に空気流路P1を介して送り込まれる。
【0017】
図2に示すように、デシカント装置4は回転ドラム80を有し、回転ドラム80の内部に、その回転軸方向に延びる多数の吸着部83がハニカム状に設けられ、各吸着部83内にシリカゲル等の吸着剤が充填されている。回転ドラム80の両端面にセパレータ81が相対回転可能にシール部材(図示省略)を介して接合されている。各セパレータ81は、外輪81aと内輪81bとを2本のアーム81cにより接続することで構成され、内輪81bにより回転ドラム80の中心シャフト80aが軸受(図示省略)を介して回転可能に支持される。中心シャフト80aにモータ82が接続され、モータ82がコントローラ51からの信号により駆動されることで回転ドラム80は回転する。各セパレータ81における外輪81aと内輪81bとの間は、2本のアーム81cにより2つの領域81d、81eに区画されている。一方の領域81dは配管継手84を介して吸着剤再生空気の空気流路P1に接続され、他方の領域81eは配管継手85を介して除湿対象の屋内空気の循環流路に接続される。これにより、回転ドラム80の回転により、各吸着部83を屋内空気の循環流路に接続する状態と吸着剤再生空気の空気流路P1に接続する状態とに切替える空気流路切替機構が構成されている。
【0018】
デシカント装置4の吸着部83において除湿されることで昇温した乾燥空気は、ファン44により外気を吹きかけられる放熱器43を通過することで冷却され、しかる後に、水分離器16a、16bで分離された水分を水噴霧器45により供給されることで加湿冷却され、膨張タービン11にて膨張された冷媒空気と混合されて室内2に還流される。この加湿冷却は、吸着部83での除湿で過度に乾燥した場合に、その湿度を適正なレベルまで戻すとともに、併せて、温度を下げるというものである。水分離器16a、16bを再生熱交換器17の上流と下流の両方に設置することで、空気中の水分除去量を十分に確保できる。なお、水分離器16a、16bと水噴霧器45との間に、塵埃等を除去するための濾過器を設けるのが好ましい。水分吸着剤を再生した再生空気は多量の水分を含んだ状態で切換弁18aを介して室外に放出される。
【0019】
コントローラ51は、室内の温度や湿度を計測するセンサ群により構成される計測装置52からの計測信号に応じて、モータ14、82、切換弁18a、18b、ブロワ19、19c、41、ファン44を制御し、室内2の温度と湿度の最適化が図られる。例えば、30℃、26g/kgDA(乾燥空気1kgあたり26gの水蒸気を含有しているという意味で相対湿度(以下「湿度」と略す)は約95%となる)の室外空気が、流量0.15kg/secで冷媒空気として遠心圧縮機12に取り込まれ、4気圧(絶対圧)まで圧縮され、圧縮後の温度が228℃とされる。この空気が熱交換器15において40℃まで冷却されると、水蒸気量は11.6g/kgDAとなり、当初含まれていた残りの水蒸気は凝縮し、33.3kW(乾燥空気だけの場合と比べると5kW増)の熱を排出する。これにより、排気ブロワ19により排気される室内空気(28℃、0.15kg/sec)に、外気ブロワ19cにより吸引される外気(30℃、0.10kg/sec)を混合した空気は、熱交換器15を通ることで161℃となり、水分吸着剤の再生に適した温度となる。また、デシカント装置4では、再生空気の約3倍の空気を除湿できることから、0.75kg/secの室内空気が除湿される。室内空気は湿度が50%(12.1g/kgDA)の場合、デシカント装置4で除湿されると3.5g/kgDAまで乾燥され、その後の放熱器43での冷却を経て35℃まで冷却され、さらに水噴霧器45による3.15g/secの水噴霧による加湿冷却で25℃、7.7g/kgDA(=3.15/0.75+3.5)の水分含有量、すなわち湿度約39%の低湿度空気となって室内に戻される。一方、熱交換器15を通った冷媒空気は、再生熱交換器17を通過することで冷却されて25℃、5g/kgDAとなり、膨張タービン11において膨張して再生熱交換器17を通過することで−22℃となり、デシカント装置4で乾燥された空気と混合されて室内に供給される。また冷媒空気として取り込まれた外気から除去される水分は、(26−5)×0.15=3.15g/secとなり、水噴霧器45に必要な水分がタンクなしに確保される。
【0020】
図3は、空気調和システムを暖房モードで使用する状態を示す。切換弁18a、18bは、エアサイクル装置1により室外から室内2に向かう空気を圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させると共に、熱交換器15により室内2から室外に向かう空気を昇温させる図1の冷房モードと、室内2から室外に向かう空気を圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させると共に、熱交換器15により室外から室内2に向かう空気を昇温させる暖房モードとの間でモード切り換えされるように空気の流れを切り替える。暖房モードにおいては、室内2から切換弁18bを介して排出される空気は、冷媒空気として遠心圧縮機12で圧縮されることで昇温された後に、熱交換器15において室外から外気ブロワ19cにより吸引される空気と熱交換され、この際、室内2からの排出空気に含有される水蒸気の凝縮熱も室外空気に与えられる。これにより、昇温された室外空気が切換弁18aを介して室内2に供給され、室内2から排気される空気が持つ熱を、その空気の含有水蒸気の凝縮熱も含めて室内暖房用の熱として利用できる。この暖房モードにおいては排気ブロワ19は停止され、また、デシカント装置4も外気湿度が低いため作動する必要がなく、ブロワ41は停止される。なお、暖房モードにおいては水分離器16aと補助水分離器16bにおいて分離された水は、切替え弁(図示省略)を介して外気中に放出される。この方式での暖房は、従来のヒートポンプと異なり外気温が低い場合でも霜の付着という問題がなく常に性能が維持できるという特徴を有している。
【0021】
上記実施形態によれば、外気を除湿することなく冷媒空気として冷却する空気冷却サイクルを構成し、生成した冷気を室内2に供給することで室内空気の冷却と換気を行うことができる。その空気冷却サイクルの圧縮過程で昇温された空気の熱量がデシカント装置4の水分吸着剤の再生に利用される。その室外空気に含有される水蒸気は、空気冷却サイクルにおける圧縮後の冷却で凝縮した後に除去されるので、室内空気は室外空気よりも低湿度になる。その室内空気がデシカント装置4により除湿される。すなわち、デシカント装置4により除湿される室内空気は室外空気よりも低湿度になるため、外気が多湿であっても十分に室内を低湿度に維持できる。また、熱交換器15において冷却後に凝縮した空気中の水分を除去することで、その後の膨張タービン11での膨張時の水分凝縮量を抑制し、冷却能力を高めることができる。しかも、その除去した水分をデシカント装置4により過度に乾燥されて室内2に送られる空気に水噴霧器45から供給することで、室内空気を十分に加湿冷却できる。さらに、加湿冷却を行うための水を確保するための大型タンクが不要であるため、車輌等の移動体における室内空気の空調に適したものになる。熱交換器15で冷却された冷媒空気を、再生熱交換器17で膨張タービン11において膨張した空気との熱交換により冷却することで、膨張前の冷媒空気中の残存水蒸気を凝縮除去し、膨張時の水分凝縮を防ぐと共に、デシカント装置4で除湿された空気の加湿冷却用の水を多く得ることができる。室内2から室外に排気される空気は外気よりも低湿度であるので、室内空気を水分吸着剤に再生のために送り込むことで、換気される室内空気を有効利用して水分吸着剤の再生を効果的に行うことができる。
【0022】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば図4は変形例に係る空気調和システムを示す。上記実施形態との相違は、単段の遠心圧縮機12に代えて第一段圧縮機12aと第二段圧縮機12bから構成される2段圧縮機を用い、単一の熱交換器15に代えて両圧縮機12a、12b間に配置される中間熱交換器15aと、第二段圧縮機12bと水分離器16aの間に配置される熱交換器15bとを用いている。これにより、冷媒空気の圧縮過程は断熱圧縮から等温圧縮に近づくため、圧縮仕事量が減少する。なお、図示例では第一段圧縮機12aと第二段圧縮機12bの各翼車は一体で回転する構造としているが、いずれか一方をモータ14で駆動し、他方を膨張タービン11で駆動するようにしてもよい。また、水分離器16aから圧縮されて冷却された冷媒空気を抽出し、シャフト13の軸受部に冷却のために供給する配管13aが設けられている。なお、この配管13a途中には必要に応じてさらに空気を圧縮する小型圧縮機を取り付けても良い。さらに、熱交換器15bを出た圧縮空気を冷却する放熱器15cと、この放熱器15cに外気を当てるファン15dを設け、圧縮空気をより常温に近づけるようにしている。熱交換器15で冷却された冷媒空気を放熱器15cにおいてさらに外気によって冷却することで、再生熱交換器を通過した後の空気温度をさらに低くできるため冷媒空気に残存する水蒸気量を少なくし、膨張タービン11における膨張時の水分凝縮を防止し、冷却能力を高めることできる。なお、ファン15をなくしファン44にファン15の機能を兼用させてもよい。また、デシカント装置4により除湿された空気を、室内2から排出する空気との熱交換により冷却する再生熱交換器46が設けられ、除湿過程で温度が上昇した除湿空気を常温近くまで冷却し、その後の加湿冷却でより低温が実現できる。他は上記実施形態と同様で同様部分は同一符号で示す。
【0023】
また、再生熱交換器17および補助水分離器16bを用いず、水分離器16aを通過した空気は直接膨張タービン11で膨張するようにしても良い。そして、この場合には膨張後の空気流には非常に微細な粒子状の水滴または氷粒が混在するが、その状態のまま吸着部83で除湿された空気と混合させ、蒸発させることで、一旦水として集め、これをアトマイズ等の機器により微細水滴にして吹き込む手順を省略することができる。
【0024】
さらに、50〜60℃の空気からの放熱でかつ放熱量が多くなる放熱器43においては、この部位に限定してイソブタンなどの炭化水素やアンモニア、あるいは代替フロンなどの冷媒による蒸気圧縮サイクルを組込み、その放熱を促進する構造としてもよい。このようにすれば、これらの冷媒は限定された部位の使用のため、小さくまとめたユニットとすることができ、漏れによる問題を圧倒的に減らすことができる上、その作動では熱の汲み出し温度の落差がほとんどない運用となるため、非常に高いCOP(成績係数)が得られることになる。例えば、図5の第2変形例に示すように放熱器ユニット43には蒸気圧縮サイクルとして、モータ43aで駆動されるコンプレッサ43bによって冷媒蒸気を圧縮し、凝縮器43cで外気に放熱し液体となった冷媒は、膨張弁43dで減圧し、蒸発器43eで蒸発する際に、除湿された空気の持つ熱を奪い取ることで、熱を汲出すサイクルが完結する。本発明の場合、この部位においては、除湿後の空気が冷却によって到達する温度が、従来方式のような低い温度とする必要がなく、従って冷媒の蒸発温度も低くならないことから、コンプレッサでの圧縮比が小さくでき、圧縮に必要なエネルギは小さくても、汲出す熱量を大きい値に維持できる。したがって、この放熱サイクル自体のCOPは非常に高い値で運転できることになる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、高温多湿環境において多数の人が存在する換気が必要な室内の空気を、機能低下を生じることなく、温度よりも湿度を優先して下げ、多くの人が快適と感じる空調を実現でき、また、冷媒として空気を用いることでフロン系冷媒のような環境問題がなく、炭化水素系冷媒のような火災や爆発のおそれがなく、使用圧力が高くなく扱いが容易であり、さらに室内を低湿度に維持することでカビの繁殖等を防止でき、移動体における室内の除湿にも適した空気調和システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の空気調和システムの冷房状態での構成説明図
【図2】本発明の実施形態のデシカント装置の構成説明図
【図3】本発明の実施形態の空気調和システムの暖房状態での構成説明図
【図4】本発明の変形例の空気調和システムの構成説明図
【図5】本発明の第2変形例の空気調和システムの構成説明図
【符号の説明】
2 室内
4 デシカント装置(乾燥装置)
11 膨張タービン
12 遠心圧縮機
15 熱交換器
16a、16b 水分離器
18a、18b 切換弁
45 水噴霧器
P1 空気流路

Claims (4)

  1. 室外から室内に向かう空気を、圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させることで冷気とするエアサイクル装置と、
    前記圧縮後の冷却により凝縮した空気中の水分を分離する水分離手段と、
    循環する室内空気を、水分吸着機能を有すると共に加熱されることで再生される水分吸着剤により除湿する乾燥装置と、
    前記圧縮により昇温された空気の熱量を、前記水分吸着剤の再生に利用する機構とを備え、
    前記エアサイクル装置により冷気とされる室外から室内に向かう空気は、前記乾燥装置により除湿されることなく室内に導入されることで前記室内空気とされ、
    前記圧縮により昇温された空気の熱量を前記水分吸着剤の再生に利用する機構は、室内から室外に排気される空気を含む空気を前記圧縮により昇温された空気との間で熱交換させることで昇温させる熱交換器と、その熱交換により昇温された空気を前記水分吸着剤に前記再生のために送り込む空気流路とを有し、
    前記圧縮により昇温された空気中の水分は、前記熱交換器において冷却されることで凝縮された後に、前記水分離手段により分離される空気調和システム。
  2. 前記圧縮後の冷却により凝縮した空気中の水分を、前記室内に向かう空気に加湿冷却のために供給する機構を備える請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記圧縮後の冷却により凝縮した空気中の水分を、前記乾燥装置により乾燥された後に前記室内に向かう空気に加湿冷却のために供給する請求項2に記載の空気調和システム。
  4. 前記エアサイクル装置により室外から室内に向かう空気を圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させると共に、前記熱交換器により室内から室外に向かう空気を昇温させる冷房モードと、前記エアサイクル装置により室内から室外に向かう空気を圧縮後に冷却させ、しかる後に膨張させると共に、前記熱交換器により室外から室内に向かう空気を昇温させる暖房モードとの間でモード切り換えされるように空気の流れを切り替える機構を備える請求項1〜3の中の何れかに記載の空気調和システム。
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