JP4032476B2 - 微小装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板のごとき基板材料の上に機械的な微小構造を形成する方法に関し、例えば微小な加速度センサやガスセンサ等におけるダイヤフラムなどの機構部分を形成する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のSOI基板を用いた微小装置の製造方法の例を、図12に従って簡単に説明する。同図中(A)〜(D)は基板の断面図、(E)は基板の主面の平面図である。
【0003】
(A)支持基板100、埋め込み絶縁膜101およびSOI層102からなるSOI基板の主面の一部に、不純物拡散層や配線、あるいは層間膜などから構成される回路部品(電子素子)またはこれらの回路からなる回路部品領域900を、標準的なIC製造プロセスを用いて形成する。また、領域901は、回路部品領域900以外のSOI層102を露出させた領域であって、微小装置の機構部分を形成する領域である。埋め込み絶縁膜101は、例えば張り合わせSOI基板の場合は熱酸化膜である。
【0004】
(B)上記構造体の主面にSiN膜をプラズマCVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、回路部品領域900をくるむようにSiN膜からなる保護膜903を形成する。また、回路部品領域900の上の保護膜903の開口部904は、いわゆるPAD開口部であり、回路部品領域900の回路部品と外部との電気的接続を行なうためのPADがここから顔を出す。
【0005】
(C)上記構造体の主面に酸化膜を常圧CVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、エッチングマスク905を形成する。
【0006】
(D)上記酸化膜マスク905をエッチングマスクとして、反応性イオンエッチングを行なうことにより、上記構造体のSOI層102を貫通し、埋め込み絶縁膜101に達する複数の分離溝103を形成する。
【0007】
(E)上記構造体の主面の平面図を示す。a−a断面が上記(D)である。複数の分離溝103のうち、符号104を付した部分はエッチングホールである。
【0008】
次に、上記構造体を、バッファードフッ酸等のフッ酸を含むエッチング液に長時間浸漬し、分離溝103(104を含む)からエッチング液を侵入させ、埋め込み絶縁膜101を部分的に犠牲エッチングして除去することにより、自立構造を有する微小装置を得る。なお、トレンチエッチングのための酸化膜マスク905は犠牲エッチング時に同時に除去される。
【0009】
次に、図12の各工程によって形成された微小装置の構造について図13に従って説明する。図13において、(A)は平面図、(B)は(A)のb−b断面図、(C)は(A)のc−c断面図、(D)は(A)のd−d断面図である。
【0010】
111ならびに112の部分は大きな面積を有しているので、直下の埋め込み絶縁膜は残存し、固定部120ならびに121となる。113は両端が固定部120ならびに121に接続された細い部位であり、両持ち梁となる。115は片方の端が固定部112に接続された細い部位であり、片持ち梁となる。114の部分は、内部のエッチングホール104から侵入したエッチング液によって直下の埋め込み絶縁膜が全て除去され、梁116を介して固定部112に接続され、可動し得る重りとなる。微小装置は、両持ち梁113、片持ち梁115、重り114、固定部111、112を主たる構成要素として、これらの組み合わせによって設計される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明してきたように、従来の微小装置の製造方法にあっては、SOI基板の埋め込み絶縁膜、すなわち熱酸化膜を犠牲エッチングする手法となっていたために、フッ酸を含む薬液を用いて長時間のエッチングを行なう必要があった。ところが、IC製造に一般的に用いられている導電性材料であるアルミは耐フッ酸性が乏しいため、長時間のエッチングを行なうとPAD部がぼろぼろに腐蝕してしまう。さらには、プラズマSiN膜の耐フッ酸性も、長時間の犠牲エッチングには充分ではなく、長時間のエッチングを行なうと回路部品領域のアルミ配線、燐ガラス等の層間膜などが腐蝕してしまう、という問題点があった。
【0012】
なお、回路部品領域の保護膜の耐フッ酸性が充分でないことの対処として、犠牲エッチング時間が短くてすむように、エッチングホール104を近づけて形成することも考えられるが、この場合には重り内におけるエッチングホールの面積が大きくなるので、重りが軽くなってしまい、例えば加速度センサの場合、感度が低くなってしまう。
【0013】
また、SOI基板の埋め込み絶縁膜を厚く形成することは難しく、そのため固定部の直下の絶縁膜を残存させるには固定部を大面積にする必要があり、従って微小装置と支持基板との間の寄生容量を小さくすることが難しい、という問題点もあった。
【0014】
上記のように、従来のSOI基板を用いて、回路部品あるいは回路と微小装置とを同一の基板に形成することは非常に困難であり、一般的には微小装置のみをSOI基板に形成している。例えば文献(Yoshinori Matsumoto、Moritaka Iwakiri、Hidekazu Tanaka、“A Capacitive Accelerometer Using SDB-SOI Structure”、The 8th International Conference on Solid-State Sensors and Actuators, and Eurosensors IX. Stockholm Sweden, June 25-29, 1995, pp550-553)においては、SOI基板には回路部品あるいは回路を有せず、電極材料として耐フッ酸性のある金を使用したSOI基板に微小装置を形成する方法について記載されている。
【0015】
本発明は、上記のごとき従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、IC製造ラインとの整合性が高く、犠牲エッチング時における回路部品や回路部の保護が容易な微小装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明においては特許請求の範囲に記載するような構成をとる。すなわち本発明においては、エッチングされやすい埋め込み絶縁層を構成し、犠牲エッチングを速やかに行なうことにより、回路部品などに損傷を与えずに微小構造を形成するようにしたものである。
【0017】
まず、請求項1に記載の発明においては、埋め込み絶縁膜が、酸化膜と酸化膜とを熱処理して接合した張り合わせ絶縁膜であり、上記の接合した部分に、バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を有するように構成している。上記の「エッチング用化学種」とは、エッチングするための薬品、ガス、プラズマなどを意味する。
【0018】
上記のように、少なくとも一方が絶縁膜である二つの膜を物理的に接合すると、その接合界面はバルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透するようになる。したがって浸透したエッチング用化学種によって広い面積で同時にエッチングが進行するので、従来のように絶縁膜の端部からエッチングが行なわれる方法に比較してエッチング速度が大幅に向上する。このエッチング速度は接合する際の熱処理温度等によって異なるが、通常のバルクの熱酸化膜におけるエッチング速度の100倍程度になり、したがってエッチング時間は100分の1程度に短縮することが出来る。そのため回路部品等に損傷を与えることなく、微小構造を形成することが可能になる。
【0020】
また、請求項に記載の発明は、埋め込み絶縁膜が、二つの膜を熱処理して接合した張り合わせ絶縁膜であり、その一部が酸化膜と酸化膜とを接合した張り合わせ絶縁膜であって、上記の接合した部分に上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を有し、上記張り合わせ絶縁膜の他の一部に上記エッチング用化学種が速く浸透する接合界面よりもエッチング用化学種の浸透速度が遅い接合界面を有し、上記のエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を形成している酸化膜同士が張り合わされた部分をエッチング除去することにより、構造部材として残すべき箇所と除去すべき箇所とを任意に設定できるようにしたものである。
また、請求項に記載の発明は、バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面として、酸化膜と窒化膜とを張り合わせた接合界面を用いたものである。
【0021】
また、請求項に記載の発明は、エッチング用化学種の浸透速度が遅い接合界面として、酸化膜と多結晶シリコンとを張り合わせた接合界面を用いるように構成したものである。
【0022】
また、請求項に記載の発明は、エッチング除去する犠牲層として多孔質絶縁膜を用いたものであって、回路部品(電子素子)を形成する工程も含み、かつ、多孔質絶縁膜として、シリコン基板の埋め込み絶縁膜を用い、埋め込み絶縁膜として多孔質ガラスを用い、多孔質ガラスとして発泡した燐ガラスを用いた製造方法の具体的工程の一例を示すものである。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の方法に比較してエッチング速度が大幅に向上するので、エッチング時間を大幅に短縮することが出来る。そのため回路部品等に損傷を与えることなく、微小構造を形成することが可能になる。したがってIC製造ラインとの整合性が高く、犠牲エッチング時における回路部品や回路部の保護が容易になり、微小構造と回路部品とを同じSOI基板に形成することが可能になる、という効果が得られる。
【0031】
また、従来方法において、導電性材料の耐フッ酸性を向上させるために、金や白金などの貴金属を用いた場合、密着性向上のためにクロムといった重金属類を用いなければならず、またこれらの金属をパターニングするために王水で溶解あるいはリフトオフするという、標準的なIC製造プロセスとは異なった特殊手法を用いなければならず、従って、重金属イオンやパーティクル汚染の危険性が高く、IC製造ラインとの整合性が悪いばかりか、貴金属の材料費のみならず特殊工程費用など、製造コストを押し上げてしまうという問題があったが、本発明によれば、上記のようにエッチング時間を大幅に短縮することが出来るので、従来のように金や白金あるいはクロムといった電極材料を使用する必要がなくなるため、重金属やパーティクル汚染の危険性が低くなるという利点もある。
【0032】
また、請求項乃至請求項に記載の発明においては、上記共通の効果に加えて、埋め込み絶縁膜の選択エッチングができる、という効果が得られ、従ってマスタパターンの自由度が高く、また、犠牲エッチング時に時間コントロールをするマージンが大きく、従って歩留りが向上できる、という効果が得られる。
また、請求項4に記載の発明においては、上記共通の効果に加えて、可動部の対向する支持基板表面に窒化膜(例えば窒化ケイ素膜)が出来るため、可動部が支持基板に接触した場合における摩耗を低減し、かつ電気的短絡を防止することができる、という効果が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図である。以下、各工程(A)〜(F)に従って説明する。
(A)第1のシリコン基板400の主面に酸化膜401を、熱酸化等の手法により厚さ0.1μm形成する。
(B)第2のシリコン基板402の主面に酸化膜403を、熱酸化等の手法により厚さ2μm形成する。
【0034】
(C)上記(A)の構造体の主面の酸化膜401と、上記(B)の構造体の主面の酸化膜403とを重ね合わせ、酸素雰囲気中1100℃にて1時間熱処理して接合する。そして、第1のシリコン基板400を研削、研磨し、厚さ10μmのSOI層404を形成する。410は、酸化膜と酸化膜との接合界面を有する埋め込み絶縁膜である。
以上の工程により、SOI基板が形成される。なお、SOI基板の裏面(402の下側)の酸化膜は、図では剥離した場合を示しているが、SOI基板のそりを押さえるために剥離しない場合もある。
【0035】
(D)上記SOI基板の主面の一部に、不純物拡散層や配線、あるいは層間膜などから構成される回路部品あるいはこれらの回路からなる回路部品領域405を、標準的なIC製造プロセスを用いて形成する。
【0036】
(E)上記構造体の主面にSiN膜をプラズマCVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によりパターニングすることにより、必要な部分にSiN膜を形成する。406は回路部品領域405をくるむように形成されたSiN膜で、回路部品領域405の保護膜である。回路部品領域405の上の保護膜406の開口部407はいわゆるPAD開口部であり、回路部品領域405の回路部品と外部との電気的接続を行なうためのPADが顔を出す。
【0037】
(F)上記構造体の主面にPSG膜を形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によりパターニングすることにより、次工程のエッチングマスクとなるPSGマスク408を形成する。
【0038】
次に、上記の製造工程の続きを図2に従って説明する。図2において、(A)は平面図、(B)は(A)のa−a断面図、(C)は平面図、(D)は(C)のb−b断面図、(E)は(C)のc−c断面図、(F)は(C)のd−d断面図である。
【0039】
まず、前記図1の(F)に示した構造体において、PSGマスク408をエッチングマスクとして反応性イオンエッチングの手法により、埋め込み絶縁膜に達する分離溝409を形成した状態の平面図が図2(A)であり、そのa−a断面図が図2(B)である。なお、図2(A)、(B)において、402は支持基板、404はSOI層である。また、411はエッチングホールであり、その下にも分離溝が形成されている。
【0040】
次に、上記構造体を、PAD開口液(フッ酸を主としたPSGエッチング液であり、例えばHF+NH4F+CH3COOH)に浸漬し、分離溝409ならびにエッチングホール411からエッチング液を侵入せしめ、埋め込み絶縁膜410を部分的に犠牲エッチングして除去し、自立構造を有する微小装置を得る。この状態の平面図を図2(C)に示す。この際、トレンチエッチングのためのPSGマスク408は犠牲エッチング時に同時に除去される。
【0041】
また、図2(D)(E)(F)は図2(C)の各断面図であり、前記図13に示したものと同様の微小構造が形成される。なお、図2(C)〜(F)において、420ならびに421は固定部、422は両持ち梁、423は片持ち梁、424は重りである。
【0042】
次に、作用を説明する。
上記の犠牲エッチングの際、酸化膜と酸化膜との接合界面へのエッチング液の浸透が速いため、埋め込み絶縁膜410は極めて速やかに溶解除去可能であり、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜に対する腐食性の小さなPAD開口液を用いても十分なエッチング速度が得られる。従って、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜、ひいては回路部品領域の配線材料や層間膜材料を損傷することなく、埋め込み絶縁膜410が犠牲エッチングされる。酸化膜と酸化膜との接合界面へのエッチング液の浸透速度、すなわち化学的接合強度は、張り合わせSOI基板を形成する際の張り合わせ熱処理工程の処理条件、特に熱処理温度に大きく依存し、本実施の形態に記載の条件(熱処理温度1100℃)では、通常のバルクの熱酸化膜のエッチング速度の約100倍の速い速度が得られた。
【0043】
熱処理工程の温度が高くなるに従って酸化膜と酸化膜との接合界面へのエッチング液の浸透速度の増速効果は薄れ、1200℃の張り合わせ熱処理を施した場合には、わずかに増速効果が認められる程度である。
【0044】
一方、酸化膜と酸化膜との接合界面の物理的機械的接合強度もまた、張り合わせSOI基板を形成する際の張り合わせ熱処理工程の処理条件、特に熱処理温度に大きく依存し、本実施の形態に記載の条件(熱処理温度1100℃)ならびにそれよりも高い温度では、十分な接合強度が得られる。しかし、熱処理工程の温度を下げ、1000℃程度の張り合わせ熱処理を施した場合には、物理的機械的接合強度の十分な張り合わせ基板と不足している張り合わせ基板とが得られ、従って歩留りが低下する。さらに熱処理温度を下げ、900℃以下の張り合わせ熱処理を施した場合では、もはや酸化膜と酸化膜とを、物理的機械的に張り合わせることは困難である。
【0045】
上記のように、物理的機械的に十分な接合強度を有し、かつ接合界面へのエッチング液等の浸透速度が速いという条件を満足するためには、1100℃付近の熱処理温度を用いることが望ましい。実用的には1100±70℃程度で良好な特性が得られる。
【0046】
なお、上記のごとき微小構造体の応用例としては、微小な加速度センサやガスセンサなどがある。加速度センサの構成としては、例えば、重りの支持部付近にピエゾ抵抗等の検出手段を形成する方法、可動部となる重りの底面とそれに対向する固定部とを電極として静電容量の変化を検出する方法などがある。
【0047】
また、ガスセンサとしては、可動部となる重りの底面とそれに対向する固定部とを電極とし、それらの電極に交番電圧を印加して可動部を振動させると共に静電容量の変化から可動部の共振周波数を検出し、ガスの吸着による可動部重量の微小な変化に伴って共振周波数が変化するのを検出する方法がある。
【0048】
(実施の形態2)
図3は本発明の第2の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図である。以下、(A)〜(G)の各工程に従って説明する。
(A)第1のシリコン基板500の主面(図では下面)に厚さ0.5μmの酸化膜501を熱酸化の手法により形成し、次にフォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、開口部502を形成する。
【0049】
(B)上記構造体の主面にLP−CVDの手法により厚さ2μmのポリシリコン膜503を形成し、酸化膜501と同じ厚さの0.5μmになるまで選択研磨する。
(C)第2のシリコン基板504の主面(図では上面)に熱酸化の手法により酸化膜505を形成する。
【0050】
(D)上記(B)の構造体の主面(図では下面)と、上記(C)の構造体の主面(図では上面)とを重ね合わせ、酸素雰囲気中1100℃にて1時間熱処理して接合する。そして第1のシリコン基板500を研削、研磨し、厚さ10μmのSOI層508を形成する。図中の破線は、酸化膜と酸化膜との接合界面を示している。以上の工程により、酸化膜と酸化膜との接合界面506、および酸化膜とポリシリコンとの接合界面507の二つの接合界面を有するSOI基板が得られる。なお、SOI基板の裏面の酸化膜は、図では剥離したものを示しているが、SOI基板のそりを押さえるために剥離しない場合もある。
【0051】
(E)上記SOI基板の主面の一部に不純物拡散層や配線、あるいは層間膜などから構成される回路部品あるいはこれらの回路からなる回路部品領域510を、標準的なIC製造プロセスを用いて形成する。
(F)上記構造体の主面にSiN膜をプラズマCVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によりパターニングすることにより、回路部品領域510をくるむような形状のSiN膜の保護膜511を形成する。回路部品領域510の上の保護膜511の開口部512はいわゆるPAD開口部であり、回路部品領域510の回路部品と外部との電気的接続を行うためのPADが顔を出す。
【0052】
(G)上記構造体の主面にPSG膜を形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、次工程のエッチングマスクとなるPSGマスク513を形成する。
【0053】
次に、上記製造工程の続きを図4に従って説明する。図4において、(A)は平面図、(B)は(A)のa−a断面図、(C)は平面図、(D)は(C)のb−b断面図、(E)は(C)のc−c断面図、(F)は(C)のd−d断面図である。
まず、図3(G)に示した構造体のPSGマスク513をエッチングマスクとして反応性イオンエッチングの手法により、埋め込み絶縁膜に達する分離溝514を形成する。図4(A)は上記の状態における平面図、(B)は断面図である。なお、図4(A)、(B)において、504は支持基板、508はSOI層である。なお、515はエッチングホールであり、その下にも分離溝が形成されている。
【0054】
次に上記構造体を、PAD開口液に浸漬し、分離溝514ならびにエッチングホール515からエッチング液を浸透せしめ、酸化膜501と酸化膜505とからなる埋め込み絶縁膜を部分的に犠牲エッチングして除去し、自立構造を有する微小装置を得る。
この状態の平面図を図4(C)に示す。この際、トレンチエッチングのためのPSGマスク513は犠牲エッチング時に同時に除去される。
【0055】
また、図4(D)(E)(F)は図4(C)の各断面図であり、前記図13に示したものと同様の微小構造が形成される。なお、図4(C)〜(F)において、520ならびに521は固定部、522は両持ち梁、523は片時ち梁、524は重りである。
【0056】
次に作用を説明する。
上記の犠牲エッチングの際、酸化膜501と酸化膜505との接合界面506へのエッチング液の浸透が速く、重り524、片持ち梁523、両持ち梁522の直下の埋め込み絶縁膜は極めて速やかに溶解除去され、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜に対する腐食性の小さなPAD開口液を用いても十分なエッチング速度が得られる。従って、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜、ひいては回路部品領域の配線材料や層間膜材料を損傷することなく、酸化膜501と酸化膜505からなる埋め込み絶縁膜の部分が犠牲エッチングされる。
【0057】
一方、酸化膜505とポリシリコン503との接合界面507へのエッチング液の浸透速度はバルクの熱酸化膜と同程度であり、従ってエッチング速度は上記の酸化膜501と酸化膜505からなる埋め込み絶縁膜に比べて極めて遅くなる。そのため固定部直下の埋め込み絶縁膜(503と505からなる)は選択的に残存させ、可動部直下の埋め込み絶縁膜(501と505からなる)は選択的に除去することができる。
【0058】
(実施の形態3)
図5は本発明の第3の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図である。以下、(A)〜(G)の各工程に従って説明する。
(A)第1のシリコン基板600の主面(図では上面)に厚さ0.5μmの窒化ケイ素膜601をLP−CVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によりパターニングし、開口部602を形成する。
【0059】
(B)上記構造体の主面にLP−CVDの手法により厚さ2μmのポリシリコン膜603を形成し、窒化ケイ素膜601と同じ厚さの0.5μmになるまで選択研磨する。上記構造体の裏面の窒化ケイ素膜ならびにポリシリコン膜は、ドライエッチングの手法により、全面除去する。
【0060】
(C)第2のシリコン基板604の主面(図では下面)に熱酸化の手法により酸化膜605を形成する。
(D)上記(B)の構造体の主面(図では上面)と、上記(C)の構造体の主面(図では下面)とを重ね合わせ、酸素雰囲気中1100℃にて1時間熱処理して接合し、第2のシリコン基板604を研削、研磨し、厚さ10μmのSOI層608を形成する。
【0061】
以上の工程により、酸化膜と窒化ケイ素膜との接合界面606と、酸化膜とポリシリコンとの接合界面607とを有するSOI基板が得られる。
なお、SOI基板の裏面の酸化膜は、図では剥離した場合を示しているが、SOI基板のそりを押さえるために剥離しない場合もある。
【0062】
(E)上記SOI基板の主面の一部に不純物拡散層や配線、あるいは層間膜などから構成される回路部品あるいはこれらの回路からなる回路部品領域610を、標準的なIC製造プロセスを用いて形成する。
【0063】
(F)上記構造体の主面にSiN膜をプラズマCVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、回路部品領域610をくるむような形状の保護膜611を形成する。この保護膜611の開口部612はいわゆるPAD開口部であり、回路部品領域610の回路部品と外部との電気的接続を行うためのPADが顔を出す。
【0064】
(G)上記構造体の主面にPSG膜を形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、次工程のエッチングマスクとなるPSGマスク613を形成する。
【0065】
次に、上記製造工程の続きを図6に従って説明する。図6において、(A)は平面図、(B)は(A)のa−a断面図、(C)は平面図、(D)は(C)のb−b断面図、(E)は(C)のc−c断面図、(F)は(C)のd−d断面図である。
【0066】
まず、前記図5(G)の構造体のPSGマスク613をエッチングマスクとして反応性イオンエッチングの手法により、埋め込み絶縁膜に達する分離溝614を形成する。図6(A)は上記の状態における平面図、(B)は断面図である。なお、600は支持基板、608はSOI層である。また、615はエッチングホールであり、その下にも分離溝が形成されている。
【0067】
次に、上記構造体をPAD開口液に浸漬し、分離溝614ならびにエッチングホール615からエッチング液を浸透せしめ、酸化膜605と窒化ケイ素膜601との接合界面606の部分における酸化膜605を選択的に犠牲エッチングして除去し、自立構造を有する微小装置を得る。
この状態の平面図を図6(C)に示す。この際、トレンチエッチングのためのPSGマスク613は犠牲エッチング時に同時に除去される。
【0068】
また、図6(D)(E)(F)は図6(C)の各断面図であり、前記図13に示したものと同様の微小構造が形成される。なお、図6(C)〜(F)において、620ならびに621は固定部、622は両持ち梁、623は片持ち梁、624は重りである。
【0069】
次に、作用を説明する。
本犠牲エッチングの際、酸化膜605と窒化ケイ素膜601との接合界面606へのエッチング液の浸透が速く、重り624、片時ち梁629、両持ち梁622の直下の酸化膜605(埋め込み絶縁膜)は極めて速やかに溶解除去され、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜に対する腐食性の小さなPAD開口液を用いても十分なエッチング速度が得られる。従って、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜、ひいては回路部品領域の配線材料や層間膜材料を損傷することなく、埋め込み絶縁膜が犠牲エッチングされる。
【0070】
一方、酸化膜605とポリシリコン603との接合界面607へのエッチング液の浸透速度はバルクの熱酸化膜のエッチング速度と同程度であり、従ってエッチング速度は上記の酸化膜605と窒化ケイ素膜601の部分に比べて極めて遅くなる。そのため固定部直下の埋め込み絶縁膜(605と603からなる)は選択的に残存させ、可動部直下の埋め込み絶縁膜(605と601からなる埋め込み絶縁膜のうち605の部分)は選択的に除去することができる。
【0071】
(実施の形態4)
図7、図8は、本発明の第4の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図である。以下、(A)〜(H)の各工程に従って説明する。
(A)第1のシリコン基板200の主面に酸化膜201を、熱酸化等の手法により厚さ1μm形成する。
(B)上記構造体の主面に燐濃度5.5mol%のPSG膜202を、常圧CVD等の手法により厚さ2μm成膜し、窒素雰囲気中950℃にて30分間熱処理する。
(C)上記構造体の主面に多結晶シリコン膜203を、減圧CVD等の手法によって厚さ2μm成膜し、該多結晶シリコン膜203の主面を研磨して鏡面にする。
【0072】
(D)上記構造体の主面(多結晶シリコン膜203の面)と第2のシリコン基板204の主面とを重ね合わせ、酸素雰囲気中1150℃にて1時間熱処理して直接接合する。この張り合わせ熱処理により、上記PSG膜202は発泡して2倍の厚さに膨張し、酸化膜201を加えた合計5μm厚の多孔質絶縁膜205が形成される。PSG膜202の膨張率は燐濃度に依存する。
【0073】
上記の膨張率と燐濃度との相関を図11に示す。図11に示したように、燐濃度が5mol%以下ではほとんど膨張が認められないが、5.5mol%で約2倍、6mol%で約3倍に膨張し、多孔質絶縁体となる。
【0074】
(E)上記構造体の主面の第1のシリコン基板200を研削・研磨し、10μm厚のSOI層206を形成する。図では裏面の酸化膜が剥離されている状態を示している。以上の工程により、多孔質絶縁体205を埋め込み絶縁膜とするSOI基板が形成される。
【0075】
(F)SOI基板の主面の一部に不純物拡散層や配線、あるいは層間膜などから構成される回路部品あるいはこれらの回路からなる回路部品領域900を、標準的なIC製造プロセスを用いて形成する。
【0076】
(G)上記構造体の主面にSiN膜をプラズマCVDの手法により形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、回路部品領域900をくるむような形状の保護膜903を形成する。この保護膜903の開口部904はいわゆるPAD開口部であり、回路部品領域900の回路部品と外部との電気的接続を行うためのPADが顔を出す。
【0077】
(H)上記構造体の主面にPSG膜を形成し、フォトならびにドライエッチングの手法によってパターニングすることにより、エッチングマスクとなるPSGマスク905を形成する。
【0078】
次に、上記製造工程の続きを図9に従って説明する。図9において、(A)は平面図、(B)は(A)のa−a断面図、(C)は平面図、(D)は(C)のb−b断面図、(E)は(C)のc−c断面図、(F)は(C)のd−d断面図である。
【0079】
まず、図8(H)の構造体のPSGマスク905をエッチングマスクとして反応性イオンエッチングの手法により、埋め込み絶縁膜に達する分離溝210を形成する図9(A)は上記の状態における平面図、(B)は断面図である。なお、200は支持基板、205は多孔質絶縁体の埋め込み絶縁膜、206はSOI層、210は分離溝である。また、211はエッチングホールであり、その下にも分離溝が形成されている。
【0080】
次に、上記構造体をPAD開口液に浸漬し、分離溝210からエッチング液を浸透せしめ、埋め込み絶縁膜205を部分的に犠牲エッチングして除去し、自立構造を有する微小装置を得る。
【0081】
この状態の平面図を図9(C)に示す。この際、トレンチエッチングのためのPSGマスク905は犠牲エッチング時に同時に除去される。
【0082】
また、図9(D)(E)(F)は図9(C)の各断面図であり、前記図13に示したものと同様の微小構造が形成される。なお、図9(C)〜(F)において、220ならびに221は固定部、222は両持ち梁、223は片持ち梁、224は重りである。
【0083】
次に、作用を説明する。
本犠牲エッチングの際、多孔質絶縁体205からなる埋め込み絶縁膜は多孔質であるために、実質的に溶解すべき量が少なく、また燐を含んでいることにより、極めて速やかに溶解除去可能であり、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜に対する腐食性の小さなPAD開口液を用いても十分なエッチング速度を有する。従って、アルミ等の配線材料やプラズマSiN膜等の保護膜、ひいては回路部品領域の配線材料や層間膜材料を損傷することなく、埋め込み絶縁膜が犠牲エッチングされる。
【0084】
(実施の形態5)
図10は、本発明の第5の実施の形態における製造工程を示す断面図である。なお、図10においては多孔質の埋め込み絶縁膜を有するSOI基板の形成までを説明する。その後の工程は前記第4の実施の形態と同様である。
【0085】
(A)第1のシリコン基板300の主面に、陽極酸化等の手法により多孔質シリコン層301を形成する。
(B)上記構造体の多孔質シリコン層301を熱酸化の手法により酸化し、多孔質酸化膜302を形成する。
(C)第2のシリコン基板303の主面に熱酸化の手法により酸化膜304を形成する。
(D)上記構造体の主面に、ボロン濃度10mol%のボロンガラス309を形成する。
【0086】
(E)上記(B)の構造体の主面302と、上記(D)の構造体の主面309とを重ね合わせ、酸素雰囲気中1100℃にて30分間熱処理して接合すると、多孔質酸化膜の埋め込み絶縁膜305が形成される。
(F)上記構造体の第1のシリコン基板300を研削、研磨してSOI層306を形成する。図では裏面の酸化膜が剥離されてものを示している。
以上の工程により、多孔質絶縁体を埋め込み絶縁膜とするSOI基板が形成される。
上記以後の工程、および作用については前記第4の実施の形態と同様である。
【0087】
以上、第1〜第5の実施の形態に基づいて本発明を説明してきたが、膜厚や成膜手法など、これらの数値や文言、あるいは図に限定される訳ではない。以下、その例を説明する。
まず、第1、第2の実施の形態においては、エッチング液の浸透速度が速い接合界面を形成するために、張り合わせ熱処理の条件を用いて制御したが、これに限定されるわけではなく、たとえば接合する熱酸化膜の表面をドライエッチングにより表面荒れのある表面とする、あるいは表面荒れを有するCVD酸化膜を用いることにより、エッチング液の浸透速度が速い接合界面を実現することもできる。
【0088】
また、第2、第3の実施の形態においては、エッチング液の浸透速度が速い接合界面と、遅い接合界面との組み合わせを、酸化膜と酸化膜との接合界面と、酸化膜とポリシリコンとの接合界面、ならびに、酸化膜と窒化ケイ素膜との接合界面と、酸化膜とポリシリコンとの接合界面、の場合を例に説明してきたが、これらに限定される訳ではなく、接合界面へのエッチング液の浸透速度の異なる組み合わせであれば、適用可能である。また、犠牲エッチング工程では、フッ酸を含むエッチング液に浸漬する手法を例に説明してきたが、フッ酸のガス雰囲気によるエッチングや他のエッチング手法を用いてもよい。
【0089】
また、ポリシリコンの成膜方法は、LP−CVDに限らず、常圧CVDの手法でも良い。
また、シリコン基板同士を貼り合わせてSOI基板を形成する例、すなわちシリコン単結晶のSOI層、埋め込み絶縁膜、シリコン単結晶の支持基板という構成を例に説明してきたが、これに限られる訳ではなく、SOI層は金属でも良いし、支持基板はガラス基板であってもよい。SOI層が金属の場合、SOI基板とは一般的には呼ばないが、支持基板、犠牲層となる絶縁層ならびに微小装置の構造材から構成されれば、同業者であれば本発明を適用可能である。
【0090】
また、第4、第5の実施の形態においては、張り合わせ熱処理工程にてPSG膜を発泡させて多孔質絶縁体とする例を説明してきたが、SOI基板を形成した段階では発泡させず、微小装置の製造プロセスのなかの熱処理工程で発泡させてもよい。例えば図7(B)において、燐濃度5.5mol%のPSG膜202を窒素雰囲気中115℃にて30分間熱処理すれば、図7(D)においてPSG膜202は発泡せず、微小装置の製造プロセス(IC部分の製造過程、例えば半導体IC部分を製造するときの熱処理工程)の熱拡散工程において、窒素雰囲気中1170℃にて1時間熱処理すると、PSG膜202は発泡して2倍の厚さに膨張し、酸化膜201を加えた合計5μm厚の多孔質絶縁膜が形成される。
【0091】
また、犠牲エッチング工程では、フッ酸を含むエッチング液に浸漬する手法を例に説明してきたが、フッ酸のガス雰囲気によるエッチングや他のエッチング手法を用いてもよい。
【0092】
また、第4の実施の形態において、接合層としてのポリシリコン203と支持基板206との直接接合を例に説明してきたが、直接接合に限らず、例えば酸化膜を介して接合してもよい。接合層としてのポリシリコンの成膜方法は、LP−CVDに限らず、常圧CVDの手法でも良い。接合層としては、第4の実施の形態におけるポリシリコン、第5の実施の形態におけるボロンガラスに限らず、ボロン燐ガラス、あるいは低融点ガラス等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における製造工程の他の一部を示す平面図および断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態における製造工程の他の一部を示す平面図および断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図。
【図6】本発明の第3の実施の形態における製造工程の他の一部を示す平面図および断面図。
【図7】本発明の第4の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態における製造工程の他の一部を示す断面図。
【図9】本発明の第4の実施の形態における製造工程の他の一部を示す平面図および断面図。
【図10】本発明の第5の実施の形態における製造工程の一部を示す断面図。
【図11】膨張率と燐濃度との関係を示す特性図。
【図12】従来例における製造工程の一部を示す平面図および断面図。
【図13】従来例における製造工程の他の一部を示す平面図および断面図。
【符号の説明】
100…支持基板 101…埋め込み絶縁膜
102…SOI層 103…分離溝
104…エッチングホール 111、112…固定部
113…両持ち梁 114…重り
115…片持ち梁 116…梁
120、121…固定部 200…第1のシリコン基板
201…酸化膜 202…PSG膜
203…多結晶シリコン膜 204…第2のシリコン基板
205…多孔質絶縁膜 206…SOI層
210…分離溝 211…エッチングホール
220、221…固定部 222…両持ち梁
223…片持ち梁 224…重り
300…第1のシリコン基板 301…多孔質シリコン層
302…多孔質酸化膜 303…第2のシリコン基板
304…酸化膜 305…多孔質酸化膜の埋め込み絶縁膜
306…SOI層 309…ボロンガラス
400…第1のシリコン基板 401…酸化膜
402…第2のシリコン基板 403…酸化膜
404…SOI層 405…回路部品領域
406…保護膜 407…開口部
408…PSGマスク 409…分離溝
410…酸化膜と酸化膜との接合界面を有する埋め込み絶縁膜
411…エッチングホール 420、421…固定部
422…両持ち梁 423…片持ち梁
424…重り 500…第1のシリコン基板
501…酸化膜 502…開口部
503…ポリシリコン膜 504…第2のシリコン基板
505…酸化膜 506…酸化膜と酸化膜との接合界面
507…酸化膜とポリシリコンとの接合界面
508…SOI層 510…回路部品領域
511…保護膜 512…開口部
513…PSGマスク 514…分離溝
515…エッチングホール 520、521…固定部
522…両持ち梁 523…片時ち梁
524…重り 600…第1のシリコン基板
601…窒化ケイ素膜 602…開口部
603…ポリシリコン膜 604…第2のシリコン基板
605…酸化膜
606…酸化膜と窒化ケイ素膜との接合界面
607…酸化膜とポリシリコンとの接合界面
608…SOI層 610…回路部品領域
611…保護膜 612…開口部
613…PSGマスク 614…分離溝
615…エッチングホール 620、621…固定部
622…両持ち梁 623…片持ち梁
624…重り 900…回路部品領域
901…回路部品領域以外のSOI層を露出させた領域
903…保護膜 904…開口部
905…エッチングマスク

Claims (5)

  1. SOI基板の内部に設けられた埋め込み絶縁膜の少なくとも一部をエッチング除去することにより、該SOI基板の表面部分に該SOI基板と間隔を隔てて対向する構造体を形成する微小装置の製造方法であって、
    上記埋め込み絶縁膜が、酸化膜と酸化膜とを熱処理して接合した張り合わせ絶縁膜であり、上記の接合した部分に、上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を有し、
    かつ、下記の工程を具備することを特徴とする微小装置の製造方法。
    (A)第1のシリコン基板ならびに第2のシリコン基板の主面に酸化膜を形成する工程。
    (B)上記第1のシリコン基板と上記第2のシリコン基板を、上記主面側同士を重ね合わせ、1100±70℃の温度で熱処理して張り合わせる工程。
    (C)上記張り合わせ基板の第1のシリコン基板または第2のシリコン基板を貫通する開口部を形成する工程。
    (D)上記開口部からエッチング用化学種を侵入させ、上記張り合わせられた酸化膜の少なくとも一部を除去する工程。
  2. SOI基板の内部に設けられた埋め込み絶縁膜の少なくとも一部をエッチング除去することにより、該SOI基板の表面部分に該SOI基板と間隔を隔てて対向する構造体を形成する微小装置の製造方法であって、
    上記埋め込み絶縁膜が、二つの膜を熱処理して接合した張り合わせ絶縁膜であり、その一部が酸化膜と酸化膜とを接合した張り合わせ絶縁膜であって、上記の接合した部分に上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を有し、上記張り合わせ絶縁膜の他の一部に上記エッチング用化学種が速く浸透する接合界面よりもエッチング用化学種の浸透速度が遅い接合界面を有し、
    かつ、下記の工程を具備することを特徴とする微小装置の製造方法。
    (A)第1のシリコン基板ならびに第2のシリコン基板の主面に酸化膜を形成する工程。
    (B)上記第1のシリコン基板の主面の酸化膜の一部を多結晶シリコンで置き換える工程。
    (C)上記第1の基板と上記第2の基板を、上記主面側同士を重ね合わせ、熱処理して張り合わせる工程。
    (D)上記張り合わせ基板の第1のシリコン基板または第2のシリコン基板を貫通する開口部を形成する工程。
    (E)上記開口部からエッチング用化学種を侵入させ、上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を形成している酸化膜同士が張り合わされた部分の少なくとも一部を除去する工程。
  3. SOI基板の内部に設けられた埋め込み絶縁膜の少なくとも一部をエッチング除去することにより、該SOI基板の表面部分に該SOI基板と間隔を隔てて対向する構造体を形成する微小装置の製造方法であって、
    上記埋め込み絶縁膜が、二つの膜を熱処理して接合した張り合わせ絶縁膜であり、その一部が酸化膜と窒化膜とを接合した張り合わせ絶縁膜であって、上記の接合した部分に上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を有し、上記張り合わせ絶縁膜の他の一部に上記エッチング用化学種が速く浸透する接合界面よりもエッチング用化学種の浸透速度が遅い接合界面を有し、
    かつ、下記の工程を具備することを特徴とする微小装置の製造方法。
    (A)第1のシリコン基板の主面に酸化膜を、第2のシリコン基板の主面に窒化ケイ素膜を形成する工程。
    (B)上記第2のシリコン基板の主面の窒化ケイ素膜の一部を多結晶シリコンで置き換える工程。
    (C)上記第1のシリコン基板と上記第2のシリコン基板とを、上記主面側同士を重ね合わせ、熱処理して張り合わせる工程。
    (D)上記張り合わせ基板の第1のシリコン基板または第2のシリコン基板を貫通する開口部を形成する工程。
    (E)上記開口部からエッチング用化学種を侵入させ、上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を形成している酸化膜と窒化ケイ素膜とが張り合わされた部分の少なくとも一部を除去する工程。
  4. SOI基板の内部に設けられた埋め込み絶縁膜の少なくとも一部をエッチング除去することにより、該SOI基板の表面部分に該SOI基板と間隔を隔てて対向する構造体を形成する微小装置の製造方法であって、
    上記埋め込み絶縁膜が、二つの膜を熱処理して接合した張り合わせ絶縁膜であり、その一部が酸化膜と酸化膜とを接合した張り合わせ絶縁膜であって、上記の接合した部分に上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を有し、上記張り合わせ絶縁膜の他の一部に上記エッチング用化学種が速く浸透する接合界面よりもエッチング用化学種の浸透速度が遅い接合界面を有し、上記エッチング用化学種の浸透速度が遅い接合界面が、酸化膜と多結晶シリコンとを張り合わせた接合界面であり、
    かつ、下記の工程を具備することを特徴とする微小装置の製造方法。
    (A)第1のシリコン基板ならびに第2のシリコン基板の主面に酸化膜を形成する工程。
    (B)上記第1のシリコン基板または上記第2のシリコン基板の主面の酸化膜の一部を多結晶シリコンで置き換える工程。
    (C)上記第1のシリコン基板と上記第2のシリコン基板とを、上記主面側同士を重ね合わせ、熱処理して張り合わせる工程。
    (D)上記張り合わせ基板の第1のシリコン基板または第2のシリコン基板を貫通する開口部を形成する工程。
    (E)上記開口部からエッチング用化学種を侵入させ、上記バルクの酸化膜よりもエッチング用化学種が速く浸透する接合界面を形成している酸化膜同士が張り合わされた部分の少なくとも一部を除去する工程。
  5. シリコン−多孔質絶縁膜−シリコンからなる構造のSOI基板を形成し、その表面に回路部品を形成し、前記SOI基板の所定部分について前記SOI基板表面から前記多孔質絶縁膜までエッチングし、前記多孔質絶縁膜の所定部分をエッチングすることにより、SOI基板の表面の内部に空間を形成する微小装置の製造方法であって、
    上記多孔質絶縁膜が、SOI基板の埋め込み絶縁膜であり、
    上記埋め込み絶縁膜が多孔質ガラスからなり、
    上記多孔質ガラスが発泡した燐ガラスからなり、
    かつ、下記の工程を具備することを特徴とする微小装置の製造方法。
    (A)第1のシリコン基板の主面に燐ガラスを成膜する工程。
    (B)上記第1のシリコン基板と第2のシリコン基板とを、主面側同士を重ね合わせ、熱処理して張り合わせる工程。
    (C)上記張り合わせ基板の第1のシリコン基板または第2のシリコン基板を貫通する開口部を形成する工程。
    (D)上記(B)または(C)の工程後の生成物に、熱処理を行なって上記燐ガラスを多孔質化する工程。
    (E)上記開口部からエッチング用化学種を侵入させ、上記燐ガラスの少なくとも一部を除去する工程。
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