JP4032225B2 - 光学活性メタシクロファン誘導体及びそれを用いたフォトクロミック材料並びに光記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な光学活性メタシクロファン誘導体、フォトクロミック材料、及び光照射により旋光度変化を生じる光記録媒体、特に記録の非破壊読み出しを旋光度読み出しで行う材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトクロミック材料とは、光の照射により状態の異なる二つの異性体を可逆的に生成する分子又は分子集合体を含む材料であり、光記録媒体、サングラス等の光学的フィルター、マスキング用材料、ディスプレイ用材料等、各種用途に幅広く使用されている。
【0003】
メタシクロファン誘導体は、フォトクロミック化合物としての研究報告があり、酸素が無い状態では、式[III]に表した可逆的光化学反応をすることが報告されている(H. Cerfontainら、Liebigs Ann./Recl.、1997, 5, 873〜878)。
【0004】
【化3】
【0005】
着色、退色の速度、波長特性、耐候性等に優れたフォトクロミック化合物を得る目的で、多くのメタシクロファン誘導体が合成されている(米国特許、3,390,192、 3,557,218、 3,697,585、 3,697,592、 3,697,604、 3,716,595、 3,719,709、 3,723,547、 3,728,394)が、本発明に関わる光学活性メタシクロファン誘導体の合成例、及び旋光度変化を特徴とする光記録媒体への応用例は無い。
【0006】
また、ラセミメタシクロファン誘導体を用いたフォトクロミズムに関する研究が報告されている(M. Takeshita, T. Yamato; Tetrahedron Lett. 2001, 42, 4345、Y.-H. Lai, P. Chen; J, Org. Chem. 1997, 62, 606、S. Murakami, T. Tsutsui, S. Saito, A. Miyazawa, T. Yamato, M. Tashiro; Chem. Lett. 1988, 5)が、これらはすべてラセミ化合物を用いたものであり、本発明に関わる光学活性メタシクロファン誘導体の合成例、及び旋光度変化を特徴とする光記録媒体への応用例は無い。
【0007】
光学活性10b,10c−ジヒドロピレン誘導体の合成に関する研究が報告されている(V. Boekelheide, E. Sturm; J. Am. Chem. Soc. 1969, 91, 902)が、本研究に関わるメタシクロファン誘導体へのフォトクロミズムの検討や旋光度変化を特徴とする光記録媒体への応用はなされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
記録層に有機フォトクロミック材料を用いたフォトンモード記録の研究が進められているが、記録の読み出し時にフォトクロミック材料の光反応が進行し、多数回読み出すと未記録状態の分子構造に変化するという欠点があった。この欠点を解消する方法の一つとして、フォトクロミック材料の旋光性を利用した再生方法は特開昭63−259850号公報、特開平3−184041号公報、特開平4−141492号公報に開示されており、光学活性なフォトクロミック材料をフォトンモード記録媒体として利用できる。光学活性ポリマー側鎖中にフォトクロミック材料を導入し旋光度を変化させた研究が報告されている(L. Angiolini, D. Caretti, C. Carlini; J. Polym. Sci., Part A, Polym. Chem. 1994, 32, 1159、A. Altomare, F. Ciardelli, N. Tirelli, R. Solaro; Macromolecules 1997, 30, 1298)が、旋光度の変化量が小さいものである。また、不斉分子をジアリールエテン分子に導入した例(特開平9−77767号公報)や、不斉分子をフルギド分子に導入した例(Y. Yokoyama, Y. Kurosaki, T. Sagisaka, H. Azami; Mol. Cryst. Liq. Cryst., 2000, 344, 223)が報告されているが、旋光度の変化量は充分ではなく、またこれらの例ではフォトクロミック分子に導入した不斉分子により、光照射による閉環反応時に不斉誘導を引き起こし、旋光度変化を生じさせたる為、周辺環境による影響を受け易い点と、光学活性の繰り返し安定性に問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、光学活性メタシクロファン誘導体を合成する事に成功し、本誘導体と光学活性ジヒドロピレン(又はテトラヒドロピレン)誘導体間のフォトクロミズムが100%エナンチオ選択的で充分な旋光度変化を伴い進行する事と、光学活性な閉環体と開環体の両異性体とも熱的に安定な化合物であり光学活性を充分に維持する事を見出し、本発明を完成した。
【0010】
即ち、本発明は式〔1〕
【0011】
【化4】
【0012】
または式〔2〕
【0013】
【化5】
【0014】
(式〔1〕または式〔2〕中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜10からなるアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基を表すか、R1とR2、又はR3とR4が一緒になってヘキサフルオロプロピレン基、−CO−NH−CNH−、−CO−NR10−CO−(R10は水素原子、炭素数3〜6のシクロアルキル基又は炭素数1〜10からなるアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、フェニル基(該フェニル基はハロゲン原子、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、又は炭素数1〜10からなるアルキル基で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)を表す。)、又はカルボン酸無水物を表し、但しR1、R2、R3、R4の全てが同じ基を意味する事は無く、R5、R6、R7は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10からなるアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基、又はジフェニルアミノ基を表し、R8、R9はそれぞれ独立し水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、炭素数1〜10からなるアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルコキシ基、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基を表し、破線部は単結合又は二重結合を表す。)
で表される光学活性メタシクロファン誘導体に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。はじめに各置換基を具体的に説明する。
【0016】
式〔1〕または式〔2〕中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜10からなるアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基を表すか、R1とR2、又はR3とR4が一緒になってヘキサフルオロプロピレン基、−CO−NH−CNH−、−CO−NR10−CO−(R10は水素原子、炭素数3〜6のシクロアルキル基又は炭素数1〜10からなるアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、フェニル基(該フェニル基はハロゲン原子、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、又は炭素数1〜10からなるアルキル基で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)を表す。)、又はカルボン酸無水物を表すが、具体的には、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜10からなるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ノーマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノーマルペンチル基、アミル基、イソアミル基、ターシャリーアミル基、ネオペンチル基、ノーマルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基が挙げられ、炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられ、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基及び2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基が挙げられ、R1とR2、又はR3とR4が一緒になってヘキサフルオロプロピレン基、−CO−NR10−CO−に於けるR10の炭素数1〜10からなるアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、フェニル基(該フェニル基はハロゲン原子、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、又は炭素数1〜10からなるアルキル基で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ノーマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、シクロブチル基、ノーマルペンチル基、アミル基、イソアミル基、ターシャリーアミル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ノーマルヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、メトキシベンジル基、メチルベンジル基及びクロロベンジル基が挙げられる。
【0017】
R1、R2、R3、R4は、好ましくは、それぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、トリフルオロメチル基を表すか、またはR1とR2、又はR3とR4が一緒になってヘキサフルオロプロピレン基、−CO−NH−CNH−、−CO−NR10−CO−(R10は水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、メトキシベンジル基、メチルベンジル基を表す。)、又はカルボン酸無水物であり(但しR1、R2、R3、R4の全てが同じ基を意味する事は無い。)、より好ましくは、それぞれ独立して水素原子、シアノ基、またはR1とR2、又はR3とR4が一緒になってヘキサフルオロプロピレン基、−CO−NH−CNH−、−CO−NR10−CO−(R10は水素原子、又はメチルベンジル基を表す。)、又はカルボン酸無水物である。但し、R1、R2、R3、R4の全てが同じ基を意味する事は無い。
【0018】
式〔1〕または式〔2〕中、R5、R6、R7は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10からなるアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基、又はジフェニルアミノ基を表すが、具体的には、炭素数1〜10からなるアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ノーマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノーマルペンチル基、アミル基、イソアミル基、ターシャリーアミル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ノーマルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基が挙げられ、炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられ、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基などが挙げられる。
【0019】
R5、R6については好ましくは水素原子である。また、R7については水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、またはトリフルオロメチル基である。より好ましくは、R5、R6が水素原子であり、R7がターシャリーブチル基である。
【0020】
式〔1〕または式〔2〕中、R8、R9はそれぞれ独立し水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3からなるアルコキシ基、炭素数1〜10からなるアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルコキシ基、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基を表すが、具体的には、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜3からなるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基が挙げられ、炭素数1〜10からなるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ノーマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノーマルペンチル基、アミル基、イソアミル基、ターシャリーアミル基、ネオペンチル基、ノーマルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基が挙げられ、炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられ、炭素数3〜6のシクロアルコキシ基としては、シクロプロピルオキシ基が挙げられ、フッ素原子又は塩素原子で任意に置換されてもよい炭素数1〜10からなるハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基などが挙げられる。好ましくは、メチル基、メトキシ基またはトリフルオロメチル基であり、より好ましくは、メチル基である。
【0021】
次に、式〔1〕及び式〔2〕で表される化合物の製造法について説明する。
本特許化合物である式〔1〕及び式〔2〕は、以下の方法で合成できる。
【0022】
【化6】
【0023】
(式中R1〜R9は前記と同じ)
すなわち、3,3’−ジCH2X置換ジアリール誘導体[A](Xは適切な脱離基を表す)と青酸イオンとの反応により3,3’−ジCH2CN置換ジアリール誘導体[B]に変換(a工程)し、ニトリル基のα位どうしの酸化的分子内カップリング反応で、目的とする[2,2]メタシクロファン誘導体[1]を合成(b工程)できる。また、光化学反応により、閉環体ジヒドロピレン(又はテトラヒドロピレン)誘導体[2]に導く事ができる(c工程)。得られたラセミ体を光学活性カラムを用いて分割し、式〔1〕、〔2〕で記載される、光学活性メタシクロファン誘導体、及び光学活性ジヒドロピレン(又はテトラヒドロピレン)誘導体が得られる。以下、各工程について更に詳細に説明する。
【0024】
(a工程)
本工程は、ベンジル位にニトリルを導入する置換反応である。置換される基X(脱離基)には、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、トシレート、メシレートなどのスルホニル基などが挙げられる。反応は、均一系、不均一系の何れでも良い。均一系の反応溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトン、THF、DMF、DMSOなどに代表される極性溶媒が好ましい。不均一系の反応溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の非極性溶媒と、水との二層系が好ましい。ニトリル化剤は、青酸リチウム、青酸ナトリウム、青酸カリウム、青酸アンモニウムなどが好ましい。不均一系においては、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリドなどの層間移動触媒を存在させるとより好ましい。反応温度は、溶媒の氷点から沸点の範囲であれば特に制限されないが、操作上0℃〜80℃が好ましい。反応時間は、反応条件に依存するが、数時間から数十日が好ましい。
【0025】
なお、この工程の出発原料であるジアリルエタン、ジアリルエテン誘導体については、M. Tashiro, T.Yamato;Synthesis、214 (1978)、及び、M. Tashiro, T.Yamato;J. Org. Chem., 1981, 46, 1543等に記載の方法で合成できる。
【0026】
(b工程)
本工程は、ニトリルのα位の酸化的分子内カップリング反応により式〔1〕で表される本特許化合物テトラヒドロ[2,2]メタシクロファン誘導体またはジヒドロ[2,2]メタシクロファン誘導体を得る工程である。用いられる酸化剤は空気でよく、特に特定の酸化剤を追加する必要は無い。本酸化的カップリング反応では、ニトリルのα位にアニオンを生成させる必要から、塩基触媒が必要である。塩基触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩やDBU、DABCO、トリエチルアミンなどの有機塩基が挙げられる。
【0027】
反応は均一系、不均一系何れでもよく、均一系の場合の反応溶媒は、THF、DMF、DMSOなどの非プロトン系極性溶媒が好ましく、不均一系の場合の反応溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタンなどの非極性溶媒と水が好ましい。不均一系においては、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリドなどの相間移動触媒を存在させるとより好ましい。反応温度は、溶媒の氷点から沸点の範囲であれば特に制限されないが、操作上0℃〜80℃が好ましい。反応時間は、反応条件に依存するが、数時間から数十日が好ましい。
【0028】
(c工程)
本工程は、(b)工程で得られた[2,2]メタシクロファン誘導体を光照射による分子内環化反応で式[2]で表される本特許化合物である閉環体ジヒドロピレン(又はテトラヒドロピレン)誘導体が得られる。反応溶媒は、出発物質が溶解し、光照射を阻害しない透明なものであれば特に制限はないが、メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、ピリジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、THF、DMF、DMSO、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンが好ましい。
【0029】
式〔1〕で記載される誘導体で、R8、R9がメトキシ基である、ラセミ化合物は、T. Yamato, K. Fujita, K. Okuyama, H. Tsuzuki; New J. Chem., 2000, 24, 221等に記載の方法で合成できる。
【0030】
式〔1〕で記載される誘導体で、R1とR7が塩素原子であるラセミ化合物は、T. Yamato, T. Ando, K. Tokuhisa, S. Ide, M. Tashiro; J. Chem. Research (S), 1991, 152等に記載の方法で合成できる。
【0031】
式〔2〕で記載される誘導体で、R1がニトロ基、又はR1及びR2がニトロ基、又はR1及びR3がニトロ基、又は、R1、R2、及びR3がニトロ基であるラセミ化合物は、T. Yamato, K. Fujita, H. Kamimura; Tetrahedron 1995, 51, 9851等に記載の方法で合成できる。
【0032】
式〔2〕で記載される誘導体で、R1が臭素原子、又はR1がメチル基、エチル基、プロピル基であるラセミ化合物は、A. Miyazawa, T. Yamato, M. Tashiro; J. Org. Chem., 1991, 56, 1334等に記載の方法で合成できる。
【0033】
以下、本発明について実施例を挙げて詳述するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0034】
【実施例】
実施例1
1,2−ビス(5−ターシャリーブチル−3−シアノメチル−2−メチルフェニル)エタンの合成
【0035】
【化7】
【0036】
1,2−ビス(5−ターシャリーブチル−3−クロロメチル−2−メチルフェニル)エタン(本化合物の合成法に付いては、M. Tashiro, T.Yamato, ジャーナルオブオーガニックケミストリー(J. Org. Chem.), 1981, 46, 1543〜1552を参照)2.03g(5.0mmol)をベンゼン30mlに溶解し、これに、水10ml、シアン化ナトリウム2.0g(41mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド100mgを加え、油浴上60℃で、12時間激しく攪拌した。反応液をベンゼンで抽出し、有機層を食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残査をヘキサン−アセトン混合溶媒より再結晶することにより、表題化合物を1.7g(4.3mmol)、収率85%で得た。
【0037】
淡黄色プリズム晶(ヘキサン−アセトン)
mp 152.0 -155.0 ℃
1H NMR (CDCl3, 25 ℃, 270 MHz) δ 1.29 (18H, s), 2.17 (6H, s), 2.90 (4H, s), 3.66 (4H, s), 7.07 (2H, s), 7 .19 (2H, s)
【0038】
6,13−ジターシャリーブチル−15,16−ジメチル−トリシクロ[9.3.1.14,8]ヘキサデカ−1(15),2,4(16),5,7,11,13−ヘプタン−2,3−ジカルボニトリルの合成
【0039】
【化8】
【0040】
1,2−ビス(5−ターシャリーブチル−3−シアノメチル−2−メチルフェニル)エタン1.0g(2.5mmol)をベンゼン20mlと四塩化炭素5mlの混合溶媒にとかし、激しく攪拌した50%水酸化ナトリウム水溶液 10 g、テトラブチルアンモニウムブロミド100mg、ベンゼン5ml、四塩化炭素5mlの混合物に50℃で12時間かけて滴下した。さらにこの温度で12時間激しく攪拌した後、反応液をベンゼンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン+ ジクロロメタン(1:1)留分を、ヘキサン-アセトン混合溶媒より再結晶することにより、表題化合物を320mg(0.81mmol)、収率32%で得た。
【0041】
淡黄色プリズム晶(ヘキサン−アセトン)
mp 222.0 -224.0 ℃
1H NMR (CDCl3, 25 ℃, 270 MHz) δ 0.72 (6H, s), 1.30 (18H, s), 2.50 (2H, d, J=8 Hz), 2.98 (2H, d, J=8 Hz), 7.19 (4H, s)
【0042】
6,16−ジターシャリーブチル−18,19−ジメチル−11−オキサテトラシクロ[12.3.1.14,8.09,13]ノナデカ−1(18),4(19),5,7,9(13),14(15),16−ヘプタエン−10,12−ジオンの合成
【0043】
【化9】
【0044】
6,13−ジターシャリーブチル−15,16−ジメチル−トリシクロ[9.3.1.14,8]ヘキサデカ−1(15),2,4(16),5,7,11,13−ヘプタン−2,3−ジカルボニトリル400mg(1.0mmol)を、エチレングリコールモノメチルエーテル5mlに溶解し、これに、50%水酸化カリウム水溶液2.0mlを加えて、18時間加熱還流した。反応混合物を水中に注ぎ、濃塩酸で酸性とした。クロロホルムで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄した後に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をヘキサンより再結晶することによって、表題化合物を350mg(0.84mmol)、収率84%で得た。
【0045】
茶色プリズム晶(ヘキサン)
mp 214-216 ℃
MS (EI) m/z 416 [M+]
1H NMR (CDCl3, 25℃, 270 MHz) δ 0.66 (6H,s), 1.31 (18H,s), 2.58 (2H,d,J=8Hz), 3.00 (2H,d,J=8Hz), 7.16 (2H,d,J=2Hz), 7.18 (2H,d,J=2Hz)
【0046】
実施例2
11−アザ−6,16−ジターシャリーブチル−12−イミノ−18,19−ジメチルテトラシクロ[12.3.1.14,8.09,13]ノナデカ−1(18),4(19),5,7,9(13),14(15),16−ヘプタエン−10−オンの合成
【0047】
【化10】
【0048】
6,13−ジターシャリーブチル−15,16−ジメチル−トリシクロ[9.3.1.14,8]ヘキサデカ−1(15),2,4(16),5,7,11,13−ヘプタン−2,3−ジカルボニトリル100mg(0.25mmol)を、トルエン5mlに溶解し、−70℃に冷却した後、これに、DIBAL-H(1.0Mトルエン溶液)0.70mlを加えて、この温度で30分攪拌した。室温まで昇温した後、反応混合物を水中に注ぎ、塩酸で酸性とした。クロロホルムで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄した後に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/アセトン(3:1)の留分をヘキサン/アセトン混合溶媒より再結晶することによって、表題化合物を70mg(0.17mmol)、収率68%で得た。
【0049】
黄色プリズム晶(ヘキサン)
mp 250-251 ℃
MS (EI) m/z 415 [M+]
1H NMR (CDCl3, 25℃, 270 MHz) δ0.61 (3H,s), 0.62 (3H,s), 1.30 (9H,s), 1.32 (9H,s), 2.57 (2H,d,J=7Hz), 2.99 (2H,d,J=7Hz), 6.91 (1H,s), 7.11 (2H,d,J=2Hz), 7.19 (2H,d,J=2Hz), 8.85 (1H, br.s)
【0050】
実施例3
11−アザ−6,16−ジターシャリーブチル−18,19−ジメチル−11−((4−メチルフェニル)メチル)テトラシクロ[12.3.1.14,8.09,13]ノナデカ−1(18),4(19),5,7,9(13),14(15),16−ヘプタエン−10,12−ジオンの合成
【0051】
【化11】
【0052】
6,16−ジターシャリーブチル−18,19−ジメチル−11−オキサテトラシクロ[12.3.1.14,8.09,13]ノナデカ−1(18),4(19),5,7,9(13),14(15),16−ヘプタエン−10,12−ジオン50mg(0.12mmol)を4-メチルベンジルアミン50mg(0.4mmol)とともに、120℃で2時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/アセトン(3:1)留分をヘキサンより再結晶することより、表題化合物を30mg(0.058mmol)、収率48%で得た。
【0053】
黄色プリズム晶(ヘキサン)
mp 69-71 ℃
MS (EI) m/z 519 [M+]
1H NMR (CDCl3, 25℃, 300 MHz) δ0.62 (6H,s), 1.29 (18H,s), 2.36 (3H,s), 2.55 (d, 2H, J=9Hz), 2.96 (d,2H,J=9Hz), 4.80 (2H,d), 7.10-7.12(5H,m), 7.20(2H,8Hz), 7.46(2H,8Hz)
【0054】
〔対掌体の光学分割〕
実施例1、2、3で得られた化合物はそれぞれ、東ソー製高速液体クロマトグラフCCPMに、ダイセル社製光学活性カラムAD−Hを接続し、移動相としてノルマルヘキサンとイソプロピルアルコールの混合溶媒を用いることによって対掌体の光学分割を行った。図1、2、3に実施例1、2、3で得られた化合物の高速液体クロマトグラフのチャートを示した。
【0055】
〔対掌体の吸収スペクトル変化によるフォトクロミズム現象の確認〕
光学分割したメタシクロファン-1-エン類の紫外光照射による吸収スペクトル変化を図4、5、6に示した。実施例1、2、3で得られた化合物をそれぞれノルマルヘキサンとジクロロメタンの混合溶媒に溶解し、紫外線を照射した。淡黄色溶液が紫色となり、図中矢印のように可視領域に新たな吸収帯が出現した。また、500nm以上の可視光を照射することによって、この吸収帯は直ちに消失し、元のスペクトルに戻るフォトクロミズム現象が確認された。
【0056】
〔対掌体の円二色性スペクトル変化〕
光学分割した実施例2、3で得られた化合物の円二色性スペクトル変化を図7,8にそれぞれ示した。図7は、実施例2で合成し、光学分割したそれぞれの対掌体(実線)に、366nm光を照射したとき(点線)の円二色性スペクトルの変化である。これらの化合物は全く対称の円二色性を示し、これらが光学活性体で、逆の旋光性を持っている対掌体であることを示している。また、366nm光を照射して得られた円二色性スペクトルも全く対称であり、光照射によって生成する閉環体も対掌体であることがわかる。一方、500nm以上の可視光を照射して開環体へ戻すと、全く同じ円二色性スペクトルが得られた。これは、この化合物が、全くラセミ化することなしに、開環体と閉環体の2つの状態を往き来するフォトクロミック反応を行うことができることを示唆している。図8は、実施例3で得られた化合物の一方の対掌体に313nmの紫外光を照射したときの円二色性スペクトルの時間変化を示したものである。照射時間が長くなるにつれ、閉環体(着色体)の量が増加し(図6)、円二色性スペクトルが図中の矢印の方向に大きく変化する。一方、生成した紫色の溶液に500nm以上の可視光を照射すると、速やかに元の円二色性スペクトルを示した。このことにより、実施例3の化合物においても、フォトクロミック反応においてラセミ化は全く進行しないことがわかる。
【0057】
また、実施例3の化合物の対掌体は、200℃で1時間加熱しても光学活性が低下することはなく、ラセミ化は進行しなかった。
【0058】
以上説明したとおり、光学活性メタシクロファン誘導体は、ラセミ化することなく、フォトクロミック反応を行うことから、光学活性を読み出しに用いる記録媒体として有用であり、これを用いた記録層の旋光度測定によって、記録読み出しが可能である。
【0059】
【発明の効果】
本発明により、光記録媒体として有用な光学活性メタシクロファン誘導体が提供された。本誘導体は大きな旋光度変化を伴うエナンチオ選択的なフォトクロミズムを示し、フォトクロミック材料に殆ど吸収の無い波長域の光の旋光度を利用して情報を再生することができるので、非破壊読み出しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られた化合物のキラルカラムを装備した高速液体クロマトグラフィーのチャートである。(数字は保持時間(分)を示す。)
【図2】図2は実施例2で得られた化合物のキラルカラムを装備した高速液体クロマトグラフィーのチャートである。(数字は保持時間(分)を示す。)
【図3】図3は実施例3で得られた化合物のキラルカラムを装備した高速液体クロマトグラフィーのチャートである。(数字は保持時間(分)を示す。)
【図4】図4は実施例1で得られた化合物のヘキサン溶液に紫外光を照射したときの照射時間による吸収スペクトル変化である。
【図5】図5は実施例2で得られた化合物のヘキサン溶液に紫外光を照射したときの照射時間による吸収スペクトル変化である。
【図6】図6は実施例3で得られた化合物のヘキサン溶液に紫外光を照射したときの照射時間による吸収スペクトル変化である。
【図7】図7は実施例2で得られた化合物の分割した対掌体のそれぞれのヘキサン溶液の円二色性スペクトルと、それぞれに紫外光を照射したときの円二色性スペクトルである。
【図8】図8は実施例3で得られた化合物の分割した対掌体の片方のヘキサン溶液の円二色性スペクトルと、紫外光を照射したときの円二色性スペクトルの照射時間による変化である。
Claims (2)
- 式〔1〕
- 請求項1に記載の光学活性メタシクロファン誘導体を含有する記録層を用い、偏光の光を照射して上記記録層の旋光度変化を利用した情報の読み出しを行う事を特徴とする光記録媒体。
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