JP4032174B2 - 画像形成方法及びそれに用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、あらゆる記録材料に、様々な印字環境下においても、高精細な画像を安定に再現できる画像形成方法及びそれに用いるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
【0003】
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架橋させるUVインクジェット方式などである。
【0004】
中でも、UVインクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、例えば、特公平5−54667号、特開平6−200204号、特表2000−504778において、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている。
【0005】
しかしながら、これらのインクを用いたとしても、記録材料の種類や作業環境によって、着弾後のドット径が大きく変化してしまい、すべての記録材料に対して、高精細な画像を形成することは不可能である。
【0006】
例えば、この紫外線硬化型インクとしては、アクリル系組成物を中心としたラジカル重合型紫外線硬化型インクとカチオン重合型紫外線硬化型インクがある。
【0007】
ラジカル重合型紫外線硬化型インクは、その重合メカニズム上、酸素が介在した環境では酸素阻害作用を受けるため硬化性が落ちる問題がある。一方、カチオン重合型紫外線硬化型インクは、酸素阻害作用をうけることがないが、重合反応の性質上、分子レベルの水分(湿度)の影響を受けやすいといった問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、様々な印字環境下においても、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像を非常に安定に記録することができるインクジェット記録方法による画像形成方法及び記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
【0010】
1.インクジェット記録ヘッドよりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料に噴射し、該記録材料に印刷を行う画像形成方法において、前記活性光線硬化型のインクが、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン環を1個含有するオキセタン化合物と、少なくとも1種のオキセタン環を2個以上含有するオキセタン化合物とを含有し、前記記録材料に着弾した前記インクに活性光線を照射し、かつ前記記録材料の前記インクが着弾した面とは反対の面と接触して前記記録材料の搬送をガイドする発熱するヒートプレートにより前記記録材料に熱を伝達して着弾した前記インクを加熱することを特徴とする画像形成方法。
【0011】
2.前記インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする前記1項に記載の画像形成方法。
【0012】
3.前記インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることを特徴とする前記1又は2項に記載の画像形成方法。
【0013】
4.前記記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
【0014】
5.インクジェット記録ヘッドよりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料に噴射し、該記録材料に印刷を行うインクジェット記録装置において、該インクジェット記録装置に用いるカチオン重合型の活性光線硬化型のインクが、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン環を1個含有するオキセタン化合物と、少なくとも1種のオキセタン環を2個以上含有するオキセタン化合物とを含有し、前記記録材料に着弾した該インクに活性光線を照射し、かつ前記記録材料の前記インクが着弾した面とは反対の面と接触して前記記録材料の搬送をガイドする発熱するヒートプレートにより前記記録材料に熱を伝達して着弾した前記インクを加熱する加熱手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
【0016】
.記録材料に着弾した活性光線硬化型のインクを、40〜80℃に加熱することを特徴とする前記5に記載のインクジェット記録装置。
【0017】
.印字環境の湿度を検知する湿度検知手段を有し、該湿度検知手段が50パーセント以上の相対湿度を検知した時に、前記加熱手段で印字媒体を加熱することを特徴とする前記5または6に記載のインクジェット記録装置。
【0018】
.活性光線の照射光源の総消費電力が、1kW・hr未満であることを特徴とする前記5〜項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像形成方法においては、インク組成物をインクジェット記録方式により記録材料上に吐出して描画あるいは印字した後、紫外線などの活性光線を照射すると共に、記録材料の搬送をガイドした発熱するヒートプレートによりインクを加熱することで、印字したインクを硬化する。
【0020】
請求項1に係る画像形成方法においては、活性光線硬化型のインクが、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン環を1個含有するオキセタン化合物と、少なくとも1種のオキセタン環を2個以上含有するオキセタン化合物とを含有していることが、1つの特徴である。
【0021】
本発明に係る上記構成からなる活性光線硬化型のインクを用いることにより、インクを安定に吐出することができ、かつ着弾後のDot径の制御が容易にでき、高画質な画像を形成することが可能となる。
【0022】
本発明でいうオキセタン化合物とは、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526、特開2001−310937に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
【0023】
本発明に係るオキセタン化合物において、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0024】
以下、本発明に係るオキセタン環を有する化合物の具体例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
【0026】
【化1】
Figure 0004032174
【0027】
一般式(1)において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
【0028】
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
【0029】
【化2】
Figure 0004032174
【0030】
一般式(2)において、R1は、上記一般式(1)におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
【0031】
また、R3としては、下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
【0032】
【化3】
Figure 0004032174
【0033】
一般式(3)において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
【0034】
【化4】
Figure 0004032174
【0035】
一般式(4)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32、又はC(CH32を表す。
【0036】
【化5】
Figure 0004032174
【0037】
一般式(5)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に、下記一般式(6)で示される基から選択される基も挙げることができる。
【0038】
【化6】
Figure 0004032174
【0039】
一般式(6)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
【0040】
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
【0041】
【化7】
Figure 0004032174
【0042】
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
【0043】
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(7)で示される化合物がある。一般式(7)において、R1は、前記一般式(1)のR1と同義である。
【0044】
【化8】
Figure 0004032174
【0045】
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(8)で示される化合物が挙げられる。
【0046】
【化9】
Figure 0004032174
【0047】
一般式(8)において、R1は、前記一般式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
【0048】
【化10】
Figure 0004032174
【0049】
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
【0050】
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
【0051】
【化11】
Figure 0004032174
【0052】
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物が挙げられる。
【0053】
【化12】
Figure 0004032174
【0054】
一般式(9)において、R8は前記一般式(6)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
【0055】
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
【0056】
【化13】
Figure 0004032174
【0057】
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0058】
【化14】
Figure 0004032174
【0059】
次いで、本発明の画像形成方法で用いることのできる画像形成装置について説明する。
【0060】
活性光線硬化型のインクを記録材料に着弾した後、活性光線を照射すると共に、インクを加熱する方法としては、例えば、特開2002−137375に記載されている様な方法が提案されているが、本発明者が追試検討を行った結果、該特許で提案されている実施態様そのままでは、本発明が目的とするインク吐出の高い安定性を得ることができず、その結果、安定に高画質な画像を形成することは不可能であることが判明した。
【0061】
本発明者は、上記課題について鋭意検討を行った結果、インクジェット記録ヘッドよりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料に噴射し、該記録材料に印刷を行う画像形成方法において、該活性光線硬化型のインクが、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン環を1個含有するオキセタン化合物と、少なくとも1種のオキセタン環を2個以上含有するオキセタン化合物とを含有し、かつ該記録材料に着弾した該インクに活性光線を照射し、かつ記録材料の搬送をガイドした発熱するヒートプレートにより該インクを加熱することにより、本発明の目的効果が達成されることを見いだしたものである。
【0062】
本発明においては、記録材料に着弾した該インクに活性光線を照射し、着弾した該インクを記録材料の搬送をガイドした発熱するヒートプレートにより加熱することが1つの特徴であるが、インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型のインクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴吐出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。
【0063】
インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
【0064】
本発明のインクジェット記録方法においては、インクの加熱手段が、記録材料の搬送をガイドし、発熱するヒートプレートであることを特徴とし、記録材料を搬送ガイドするヒートプレートより記録材料に熱が伝達され、この熱によって着弾した活性光線硬化型のインクが加熱される。
【0065】
また、請求項6に係る発明においては、本発明に係るヒートプレートによる加熱手段に加えて、記録材料に着弾した活性光線硬化型のインクに熱風を吹き付ける熱風吹き付け手段を併用することが好ましい。
【0066】
また、請求項7に係る発明においては、記録材料に着弾した活性光線硬化型のインクを、40〜80℃に加熱することが好ましく、加熱温度が40℃未満であると、環境湿度によっては着弾したインクが硬化せず画質が損なわれる恐れがあり、また、80℃を超える温度であると、フィルム記録材料が収縮・しわを起こしてしまい好ましくない。
【0067】
また、請求項8に係る発明においては、インクジェット記録装置として、印字環境の湿度を検知する湿度検知手段を有し、該湿度検知手段が50パーセント以上の相対湿度を検知した時に、前記加熱手段で印字媒体を加熱することが好ましく、この方法を用いることにより省電力化の観点で好ましい。
【0068】
次に、本発明のインクジェット記録装置の一例を具体的に説明するが、本発明はこれらの態様にのみ限定されるものではない。
【0069】
図1〜図3は本発明の一実施形態を示し、図1は本発明で用いることのできる加熱手段を有するインクジェットプリンタの全体の斜視図、図2はインクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートとの位置関係を示す概略平面図、図3はインクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートの位置関係を示す概略正面図である。
【0070】
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プリンタ本体2の上方位置に配置され、印刷媒体である記録材料3をセットする給紙部4と、この給紙部4にセットされた記録材料3をインクジェット記録ヘッド5の副走査方向(用紙搬送方向と同一方向)に所定速度で搬送する図示しない用紙搬送手段と、この用紙搬送手段により搬送される記録材料3に印刷を施すインクジェット記録ヘッド5と、このインクジェット記録ヘッド5の噴射するカチオン重合型の活性光線硬化型のインクの着弾位置に、活性光線として紫外線を照射する紫外線照射装置Aと、着弾した活性光線硬化型のインクを加熱する加熱手段であるヒートプレート9と、インクジェット記録ヘッド5により印刷された記録材料3を排紙する排紙部7とを有する。
【0071】
インクジェット記録ヘッド5は、シリアルタイプオンデマンド型であり、ヘッド移動手段6のガイドロッド6aに沿って図2の右位置と図2の左位置との間を主走査方向(用紙搬送方向の直交方向)に移動自在に設けられている。図2の右位置では左側の光ファイバー11bが、図2の左位置では右側の光ファイバー11aがそれぞれ記録材料3の印刷領域端の少なくとも外側に位置するように移動範囲が設定されている。インクジェット記録ヘッド5は、インクジェット式の4つのノズルヘッド部8a〜8dを有し、この4つのノズルヘッド部8a〜8dは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料3に対してそれぞれ噴射可能に設けられている。各ノズルヘッド部8a〜8dは噴射データに基づいて噴射タイミングを制御される。
【0072】
図1において、紫外線照射装置Aは、図示しない紫外線ランプを内蔵し、紫外線を発生する紫外線発生部10と、この紫外線発生部10より発生した紫外線を導く2系統の光ファイバー11a、11bとを有し、この2系統の光ファイバー11a、11bの先端はインクジェット記録ヘッド5の主走査方向の両側位置に固定されている。光ファイバー11a、11bは柔軟で可撓性を有し、インクジェット記録ヘッド5の移動に対応して撓み状態を調節することによってインクジェット記録ヘッド5と共に主走査方向に光ファイバー11a、11bの先端が移動される。
【0073】
インクジェット記録ヘッド5から噴射された活性光線硬化型のインクの記録材料3への着弾位置と光ファイバー11a、11bの紫外線の照射位置との関係を説明する。図3に示すように、インクジェット記録ヘッド5が右から左方向に移動する場合には、右側の光ファイバー11aが着弾直後の着弾位置をスキャンし、インクジェット記録ヘッド5が左から右方向に移動する場合には、左側の光ファイバー11bが着弾直後の着弾位置をスキャンするように設けられている。つまり、2系統の光ファイバー11a、11bのそれぞれにインクジェット記録ヘッド5の各走査方向の照射を担当させるように配置されている。
【0074】
ヒートプレート9は、給紙部4の記録材料3を印刷箇所を介して排紙部7に搬送ガイドするガイドプレートの一部として構成され、インクジェット記録ヘッド5の噴射ポイントから搬送下流に亘って配置されている。ヒートプレート9は内部に発熱体を有し、密着する記録材料3に熱を直接伝導させて着弾した活性光線硬化型のインクを加熱する。
【0075】
上記構成において、インクジェット記録ヘッド5よりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクが記録材料3に噴射されると、その着弾直後(10秒以内)に活性光線硬化型のインクに紫外線が追従して照射される。又、着弾した活性光線硬化型のインクがヒートプレート9の熱によって加熱される。以上より、着弾した活性光線硬化型のインクが所定の温度以上で紫外線を受けるため、硬化反応が活性化されることにより活性光線硬化型のインクが多湿環境下でも順次硬化する。従って、多湿環境下においてもカチオン重合型活性光線硬化型のインクを使用して良好な印刷ができる。又、インクが滲み易い記録材料3を使用した場合にもインク滲みが生じず、擦れに強い印刷物が得られる。
【0076】
この実施形態では、紫外線照射装置Aは、紫外線を発生させる紫外線発生部10と、この紫外線発生部10より発生した紫外線をインクジェット型ヘッド5の近傍位置まで導く光ファイバー11a、11bとを有し、この光ファイバー11a、11bの先端より紫外線を照射するので、記録材料3に対して近距離でインク着弾位置にスポット的に紫外線を照射することから、弱い紫外線によって十分に所定量の紫外線量を照射できるため、紫外線照射装置Aが小型で、且つ、低コストなもので足りる。又、紫外線ランプは印刷幅に応じたものを用意する必要がなく、又、紫外線ランプ自体を移動させる必要もないため、安全性、耐久性等の点でも優れている。
【0077】
この実施形態では、光ファイバー11a、11bの先端をインクジェット記録ヘッド5に固定したので、インクジェット記録ヘッド5の印刷速度に連動し、活性光線硬化型のインクの着弾直後に着弾位置を照射するように主走査方向に移動できる。従って、紫外線発生部10を移動させる必要がなく、単に光ファイバー11a、11bの先端のみを移動させれば良いため、紫外線の追従照射が容易にできる。又、光ファイバー11a、11bの先端を移動させるのに特別にファイバー移動手段を設ける必要がないため、部品点数の増加防止や制御の容易性等に寄与する。
【0078】
この実施形態では、光ファイバー11a、11bを2系統設け、この2系統の光ファイバー11a、11bの各先端をインクジェット記録ヘッド5の主走査方向の両側位置に配置し、2系統の光ファイバー11a、11bのそれぞれにインクジェット記録ヘッド5の各走査方向の照射を担当させるように配置したので、インクジェット記録ヘッド5がどの方向に走査する場合にもインク着弾直後に有効に紫外線を照射できる。従って、光ファイバー11a、11bの先端から照射する紫外線の照射位置を変えることなく活性光線硬化型のインクを硬化させることができる。
【0079】
この実施形態の変形例として光ファイバーを1系統のみ設けても良い。但し、主走査方向の双方向で印刷動作を行うインクジェット記録ヘッド5に対応させる場合には、インクジェット記録ヘッド5がどの方向に走査する場合にもインク着弾直後に有効に紫外線を照射できるように、光ファイバーの先端から照射する紫外線の照射位置を変える必要がある。尚、主走査方向の一方向でのみ印刷動作を行うインクジェット記録ヘッド5の場合には光ファイバーの先端から照射する紫外線の照射位置をもちろん変える必要がない。
【0080】
又、インクジェット記録ヘッドをラインタイプオンデマンド型としても良く、この場合には光ファイバーを主走査方向に移動する移動手段が必要である。
【0082】
なお、上記説明においては、インクジェット記録ヘッド5が複数のノズルヘッド部8a〜8dを有するカラー対応のヘッドであったが、単一のノズルヘッドを有する単一色のものでも用いることができる。
【0083】
本発明において、インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型のインクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、記録材料のカール・しわの問題だけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため使えない。
【0084】
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、吐出安定性が特に厳しくなる。
【0085】
本発明の画像記録方法においては、活生光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜2.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜1.0秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
【0086】
活性光線の照射方法として、上記説明した以外に、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらのいずれの照射方法も用いることができる。
【0087】
また、活性光線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
【0088】
本発明では、活性光線の照射光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲み抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特にシュリンクラベルなどでは、記録材料の収縮があまりにも大きく、実質上使用できないのが現状であった。本発明で規定する総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、例えば、蛍光管、冷陰極管、LEDなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0089】
次に、本発明に用いられるカチオン重合型の活性光線硬化型のインクについて、更に詳しく説明する。
【0090】
本発明で用いることのできる光開始剤としては、公知のあらゆる光酸発生剤を挙げることができる。
【0091】
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0092】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
【0093】
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
【0094】
【化15】
Figure 0004032174
【0095】
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
【0096】
【化16】
Figure 0004032174
【0097】
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
【0098】
【化17】
Figure 0004032174
【0099】
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
【0100】
【化18】
Figure 0004032174
【0101】
本発明に係るインクは、特開平8−248561号、特開平9−34106号をはじめてとし、既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。酸増殖剤を用いることで、さらなる吐出安定性向上を可能とする。
【0102】
本発明に係るインクでは、対イオンとしてアリールボレート化合物を有するジアゾニウム、ヨードニウム又はスルホニウムの芳香族オニウム化合物、鉄アレン錯体から選ばれる少なくとも1種の光酸発生剤が含有されることが好ましい。
【0103】
特に、軟包装印刷、ラベル印刷分野においては、上記記録材料のしわの問題、吐出安定性の問題から、活性光線硬化型のインクジェット記録が実用化されるまでには至っていなかったが、本発明は、それらの分野でも十分に使用し得る画像形成方法を提示するものである。
【0104】
次に、本発明に用いられる光重合性化合物について説明する。
光カチオン重合性モノマーとしては、上記記載の本発明に係るオキセタン化合物と共に、各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用できる。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−55507、特開2001−310938、特開2001−310937、特開2001−220526に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物などが挙げられる。
【0105】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0106】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによつて得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0107】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0108】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0109】
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0110】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0111】
本発明に係るインク組成物を着色する場合は、色材を添加する。色材としては、重合性化合物の主成分に溶解または分散できる各種色材を使用することができるが、耐候性の観点から顔料が好ましい。
【0112】
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、81、83、87、95、109、42、
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
【0113】
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0114】
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
【0115】
本発明に係るインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
【0116】
本発明に係るインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、インク組成物の保存性を高めるため、重合禁止剤を200〜20000ppm添加することができる。紫外線硬化型のインクは、加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。この他にも、必要に応じて、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することが出来る。記録媒体との密着性を改善するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その使用量は0.1〜5%の範囲であり、好ましくは0.1〜3%である。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
【0117】
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
【0118】
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60dyn/cmの広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できる。
【0119】
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
【0120】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
【0121】
《インク組成物の調製》
表1に記載の構成からなるインク組成物セット1(比較例)及び表2〜6に記載の構成からなるインク組成物セット2〜6(本発明)を調製した。
【0122】
【表1】
Figure 0004032174
【0123】
【表2】
Figure 0004032174
【0124】
【表3】
Figure 0004032174
【0125】
【表4】
Figure 0004032174
【0126】
【表5】
Figure 0004032174
【0127】
【表6】
Figure 0004032174
【0128】
表1〜表6に記載の各インクと各化合物の詳細は、以下の通りである。
K:濃ブラックインク
C:濃シアンインク
M:濃マゼンタインク
Y:濃イエローインク
W:ホワイトインク
Lk:淡ブラックインク
Lc:淡シアンインク
Lm:淡マゼンタインク
Ly:淡イエローインク
色材1:C.I.pigment Black−7
色材2:C.I.pigment Blue−15:3
色材3:C.I.pigment Red−57:1
色材4:C.I.pigment Yellow−13
色材5:酸化チタン(アナターゼ型 平均粒径0.20μm)
*A:セロキサイド3000 ダイセル化学工業社製
*B:セロキサイド2021P ダイセル化学工業社製
*C:DAIMIC S300K ダイセル化学工業社製
*D:エポリードPB3600 ダイセル化学工業社製
*E:DAIMIC L500 ダイセル化学工業社製
OXT−121:東亜合成化学社製
OXT−211:東亜合成化学社製
OXT−212:東亜合成化学社製
OXT−221:東亜合成化学社製
アクプレス11:日本ケミックス社製
SP152:旭電化化学工業社製
CS−7102:日本曹達社製
CI−5102:日本曹達社製
CGI552:チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製
*1:N−エチルジエタノールアミン
*2:トリブチルアミン
*3:ジエチルチオキサントン
【0129】
【化19】
Figure 0004032174
【0130】
【化20】
Figure 0004032174
【0131】
【化21】
Figure 0004032174
【0132】
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インク組成物セットを装填し、表7、8に記載の各表面エネルギーを有する巾600mm、長さ1000mの長尺の各記録材料へ、下記の各画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2〜15plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出した。着弾した後、試料1〜21については0.2秒後に、また、試料22〜49については0.1秒後に、表7、8に記載の照射条件で硬化処理を行った。また、インク液滴着弾後、各記録材料を図1に記載の搬送部に設けたヒートプレートにより加熱し、表7、8に記載の表面温度となるようにした。記録後、トータルインク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。なお、インクジェット画像の形成は、上記方法に従って、10℃、20%RHの環境下、25℃、50%RHの環境下及び32℃、80%RHの環境下でそれぞれ行った。
【0133】
【表7】
Figure 0004032174
【0134】
【表8】
Figure 0004032174
【0135】
なお、表7、8に記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
OPP:oriented polypropylene
PET:polyethylene terephthalate
ONy:oriented nylon
PVC:polyvinylchloride
シュリンクOPS:シュリンク状oriented polystyrene
また、表7、8に記載の照射光源の詳細は、以下の通りである。
【0136】
照射光源1:120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 電源電力3kW/hr)
照射光源2:冷陰極管(ハイベック社製 電源電力1kW・hr未満)
照射光源3:蛍光灯(ニッポ電気社製特注品 電源電力1kW・hr未満)
《インクジェット記録画像の評価》
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。なお、各評価は、上記3つの印字環境について評価した。
【0137】
(文字品質の評価)
Y、M、C、Kの各色を、目標とする濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大観察し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
【0138】
◎:ガサツキがない
○:僅かにガサツキが認められる
△:ガサツキが認められるが、文字として判別できる
×:ガサツキが激しく、文字がかすれていて使用に耐えないレベルである
(色混じり(にじみ)の評価)
印字した高精細画像中の隣り合う各色dotをルーペで拡大し、滲み具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
【0139】
◎:隣り合うdot形状が真円を保ち、滲みがない
○:隣り合うdot形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うdotが少し滲んでいてdot形状が少しくずれているが、許容範囲のレベルである
×:隣り合うdotが滲んで混じりあっており、使用に耐えないレベルである
以上により得られた各評価結果を、表9、10に示す。
【0140】
【表9】
Figure 0004032174
【0141】
【表10】
Figure 0004032174
【0142】
表9及び10より明らかなように、本発明に係るインク組成物セットを用いた画像記録方法は、あらゆる記録材料に対して、印字環境として、低温低湿から高温高湿の様々な環境においても、文字品質に優れ、色混じりの発生もない高精細な画像を記録することができることが分かる。
【0143】
【発明の効果】
本発明により、様々な印字環境下においても、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像を非常に安定に記録することができるインクジェット記録方法による画像形成方法及び記録装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いることのできる加熱手段を有するインクジェットプリンタの全体の斜視図である。
【図2】インクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートとの位置関係を示す概略平面図である。
【図3】インクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートの位置関係を示す概略正面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
2 プリンタ本体
3 記録材料
4 給紙部
5 インクジェット記録ヘッド
6 ヘッド移動手段
6a ガイドロッド
7 排紙部
8a〜8d ノズルヘッド部
9 ヒートプレート
10 紫外線発生部
11a、11b 光ファイバー
A 紫外線照射装置

Claims (8)

  1. インクジェット記録ヘッドよりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料に噴射し、該記録材料に印刷を行う画像形成方法において、前記活性光線硬化型のインクが、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン環を1個含有するオキセタン化合物と、少なくとも1種のオキセタン環を2個以上含有するオキセタン化合物とを含有し、前記記録材料に着弾した前記インクに活性光線を照射し、かつ前記記録材料の前記インクが着弾した面とは反対の面と接触して前記記録材料の搬送をガイドする発熱するヒートプレートにより前記記録材料に熱を伝達して着弾した前記インクを加熱することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. インクジェット記録ヘッドよりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料に噴射し、該記録材料に印刷を行うインクジェット記録装置において、該インクジェット記録装置に用いるカチオン重合型の活性光線硬化型のインクが、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン環を1個含有するオキセタン化合物と、少なくとも1種のオキセタン環を2個以上含有するオキセタン化合物とを含有し、前記記録材料に着弾した該インクに活性光線を照射し、かつ前記記録材料の前記インクが着弾した面とは反対の面と接触して前記記録材料の搬送をガイドする発熱するヒートプレートにより前記記録材料に熱を伝達して着弾した前記インクを加熱する加熱手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 記録材料に着弾した活性光線硬化型のインクを、40〜80℃に加熱することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 印字環境の湿度を検知する湿度検知手段を有し、該湿度検知手段が50パーセント以上の相対湿度を検知した時に、前記加熱手段で印字媒体を加熱することを特徴とする請求項5または6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 活性光線の照射光源の総消費電力が、1kW・hr未満であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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