JP4031307B2 - 画像投影システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーンに画像を投影する画像投影システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプロジェクタは、歪みのない画像をスクリーンに投影するため、スクリーンの正面から画像を投影する必要があった。しかし、プロジェクタを使ったプレゼンテーション中には、登壇者は画像の前に立って画像を指し示す、あるいはホワイトボード上に投影された画像に書き込みをするといった必要が生じることがある。このような場合、スクリーンの正面から画像を投影する構成には、登壇者が画像を投影する光を遮って画像を乱すという欠点がある。
【0003】
スクリーンの正面から画像を投影することなく、しかも投影された画像に歪みを生じない構成として、例えば、特開2002−72351号公報が挙げられる。特開2002−72351号公報は、投影レンズに移動機構を設け、投影レンズを移動させる。そして、投影レンズの位置をセンサで検出し、検出された位置に応じて画像の形状を形状補正回路で補正し、投影レンズの位置によらず適切な形状の画像を投影することを可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特開2002−72351号公報は、投影レンズの駆動機構、位置検出センサ、画像の形状補正回路といった複数の構成を備えている。このため、構成が複雑化、大型化するばかりでなく、コストが上昇してプロジェクタの普及を妨げるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、構成を複雑化、大型化することなく、スクリーンに対して画像を斜めに投影しても投影された画像の形状に歪みが生じない画像投影システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかる画像投影システムは、投影される画像の原画像を表示する略四角形の原画像パネルと、該原画像パネルを透過した光を集光し、前記原画像に基づく画像を投影する投影レンズと、該投影レンズが投影した画像を形成する光を曲面上で反射し、前記原画像の虚像を映すと共に、前記虚像を投影面に投影する曲面反射鏡と、を備えた画像投影システムであって、前記投影レンズを、投影レンズの光軸が前記投影画像の対角線を含む投影画像に垂直な平面に沿って前記投影面に達する位置および角度に設けると共に、前記原画像パネルを前記投影レンズの光軸に垂直な面に対して傾けて配置し、
A:前記投影レンズの光軸と前記原画像パネルの面の延長線との交点から前記投影レンズの光軸と前記投影レンズの主平面との交点までの距離
B:前記投影レンズの光軸と前記投影レンズの主平面との交点から前記投影レンズの光軸と虚像との交点までの距離
C:前記曲面反射鏡の主軸、前記投影レンズの光軸、虚像の交点から前記投影レンズの光軸との交点から前記曲面反射鏡表面までの距離
D:前記曲面反射鏡の主軸のうち、前記曲面反射鏡の表面から前記投影画像の対角線の延長線との交点までの距離
F:投影レンズの焦点距離
G:曲面反射鏡の焦点距離
θ:前記原画像パネルの面と前記投影レンズの光軸に垂直な面とがなす角度
φ:前記虚像のうち、前記投影画像の対角線が投影された直線と前記投影レンズの光軸に垂直な面とがなす角度
α:前記投影レンズの光軸と前記曲面反射鏡の主軸とがなす角度
β:前記虚像のうち、前記投影画像の対角線が投影された直線と前記曲面反射鏡の主軸と直交する面とがなす角度
γ:前記曲面反射鏡の主軸に対する垂直面と投影画像のなす角度
の各値を定め、投影レンズの焦点距離Fを40≦F≦47とした場合、A〜DおよびGが焦点距離Fと同様の単位で表される以下の値をとると共に、角度θ、角度φ、角度α、角度β、角度γがそれぞれ以下の値をとり、
41.5≦A≦49.1
1090≦B≦1130
28≦C≦44
30≦D≦49
420≦G≦440
5.3°≦θ≦7.6°
67.6°≦φ≦71.6°
87.6°≦α≦92.5°
19.9°≦β≦21.1°
22°≦γ≦23°、
前記A〜D、F、G、θ、φ、α、β、γが、以下の関係にあることを特徴とする。
tanφ=(B/A)×tanθ
tanγ=(D/C)×tanβ
α=β+φ
(G−C)×sinφ=(B−F)×sinβ
μ(光学系全体の投影倍率)
={(sinθ×sinβ)/(sinφ×sinγ)}
×(B/A) 2 ×(D/C) 2
(1/A)+(1/B)=1/F
−(1/C)+(1/D)=−(1/G)
【0007】
この請求項1に記載の発明によれば、投影レンズを、投影レンズの光軸が投影画像の対角線を含む投影画像に垂直な平面に沿って投影面に達する位置および角度に設けることによって投影面に対して斜めの方向から画像を投影することができる。このため、登壇者が投影面の前に立っても投影画像が乱れることがなく、登壇者が投影画像を指示、あるいは投影面に対する書き込みといった動作をしやすくすることができる。また、原画像パネルを投影レンズの光軸に垂直な面に対して傾けて配置することによって原画像パネルの虚像において、水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率を変更することができる。また、この虚像を投影面に投影する際、光学系の条件を設定によっては虚像の投影倍率を、前記原画像パネルの虚像において、同一水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率の違いが相殺され、最終投影画像のすべての点(位置)において同じ倍率にすることができる。
【0009】
また、この請求項1に記載の発明によれば、前記投影レンズによる原画像パネルの虚像の投影倍率を、同一水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率を変更することができる。また、曲面反射鏡における虚像の投影倍率を、前記原画像パネルの虚像において、水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率の違いが相殺され、最終投影画像のすべての点において同じ倍率にすることができる。
また、この請求項1に記載の発明によれば、虚像を投影面に投影する際、原画像上の位置の違いによる倍率の違いが相殺され、歪みのない投影画像を得ることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明にかかる画像投影システムは、前記曲面反射鏡が、前記投影画像の4辺のそれぞれに垂直な4面で囲まれる投影画像領域の外部に設けられることを特徴とする。
【0011】
この請求項2に記載の発明によれば、画像の投影を妨げることがない位置に曲面反射鏡を設けることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明にかかる画像投影システムは、前記原画像パネルを画像パネルの対角線が該対角線と前記投影レンズの光軸とを含む平面内に設けると共に、原画像パネル上を通る水平線を前記投影レンズの光軸と直交して設けることを特徴とする。
【0013】
この請求項3に記載の発明によれば、同一水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率の違いのみであり、虚像に複雑な歪みが生じることを防ぐことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明にかかる画像投影システムは、前記原画像パネルを、前記投影レンズの光軸から原画像パネルの対角線に沿う方向にシフト量Δ隔てて配置することを特徴とする。
【0015】
この請求項4に記載の発明によれば、曲面反射鏡において虚像を投影するのに必要な領域を小さくすることができる。また、平面反射鏡が画像領域の内部に入り込んでしまうことがなく、登壇者の邪魔になる、あるいは聴衆の視界を遮ることをなくすことができる。
【0016】
請求項5に記載の発明にかかる画像投影システムは、前記シフト量を、投影レンズの焦点距離Fを40≦F≦47の範囲とした場合のFの単位を単位とする9であることを特徴とする。
【0017】
この請求項5に記載の発明によれば、原画像パネルのシフト量を最適にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像投影システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。図1、図2は、いずれも本実施の形態の画像投影システムの概略の構成を説明するための図である。図1に示した構成は、投影部101と、投影部101が投影した画像を曲面上で反射し、原画像の虚像を映すと共に、反射光によって投影画像109を投影面116に投影する曲面反射鏡107(凸面鏡)と、を備えた画像投影システムである。
【0021】
なお、投影面116としては、スクリーンやホワイトボードといった投影用の板部材であってもよい。また、室内の壁を用いてもよい。
【0022】
投影部101は、例えば、超高圧水銀ランプなどの光源を備えている。光源が照射した光は楕円曲面反射板または自由曲面反射板によって反射され、フライアレンズアレイ(インテグレータ光学系)を通ることによって明るさが均一化する。そして、偏光ビームスプリッタなどの偏光板によって偏光面をそろえられ、コンデンサレンズやコリメートレンズによって略平行の光になる。平行光は、さらに、ダイクロイックプリズムなどの色分解光学部品によってR,G,Bの光に分解される(以上述べた各構成については周知の構成であるため図示せず)。
【0023】
投影部101には、原画像が表示された略四角形の表示パネル(原画像パネル)が3枚備えられている。R,G,Bの各光は、それぞれ表示パネルのうちの一つを透過する。本実施の形態では、表示パネルに透過型液晶ライトバルブ(LCD(Liquid Crystal Display))を用いている。LCD201を透過した3色の光は、LCD201近傍に配置された色合成プリズム(図示せず)によって色合成される。そして、投影レンズ102によって集光され、原画像に基づく画像を曲面反射鏡107に投影している。
【0024】
また、投影部101は、光軸203が投影画像109の対角線a”−c”を含む投影面116に垂直な平面113に沿って投影面116に達する位置および角度に設けられ、投影面116に投影画像109を形成する。
【0025】
このように構成することによって、投影面116に対して斜めの方向から画像を投影することができる。このため、登壇者が投影面の前に立っても投影画像が乱れることがなく、登壇者が投影画像109を指示、あるいは投影面に対する書き込みといった動作をしやすくすることができる。
【0026】
また、本実施の形態では、投影部101と曲面反射鏡107との間に平面反射鏡105を設け、投影部103が投影した光を平面反射鏡105で反射した後に曲面反射鏡107に照射する。平面反射鏡105を設けたことによって、投影部103が投影部101の位置にあるときと同様に光が曲面反射鏡107に照射される。このような構成は、本来投影部103の位置に投影部を置くことが好ましく、設計上の制限から投影部101の位置に投影部を配置する必要がある場合に用いられるものである。
【0027】
図3、図4は、本実施の形態の投影レンズ102とLCD201とを拡大して説明するための図である。本実施の形態では、LCD201を、投影レンズの光軸203に垂直なy−z平面に対して傾けて配置している。すなわち、図3において、符号301は、傾けずに配置された場合のLCDを示している。LCDは、投影レンズの光軸をx軸にとった場合のy軸に対角線a−cを一致させて配置される。LCD201をy−z平面に対して傾けた場合、対角線a−cは、y軸よりも−x方向にθ傾いた軸に一致する。このとき対角線a−cと一致する軸を、対角線軸303とする。
【0028】
図5は、LCD201を角度θ傾けたこと、Δ分シフトさせたことによって得られる現象について説明するための図である。LCD201を傾けることなく配置した場合、原画像の位置による倍率の違いが生じず、原画像がある倍率に拡大投影されるだけになる。つまり、虚像は歪みのない画像になる。
【0029】
本実施の形態では、LCDを角度θ傾けたことにより、虚像111は、光軸203に垂直な面203bに対する虚像傾斜角φの傾きを持つ。このため、対角線a−c上の任意の点において、位置の違いによる倍率の違いが生じ、a’−c’は歪みを持った像になる。例えば、対角線a−c上の任意の点が等間隔にある場合、各点の虚像は位置の違いによって投影倍率が変化し、虚像において等間隔にならない。
【0030】
図6に示す台形は、左右対象の台形に比べて中心対角線a’−c’において、中心oからの距離が点a’の方が長い。このような現象を、以降本明細書では、点c’よりも点a’の方が投影倍率が大きいという。
【0031】
また、本実施の形態では、図4、図5に示したように、LCD201を、投影レンズの光軸203からLCD201の対角線(対角線軸303)に沿う方向にシフト量Δ隔てて配置する。符号114を付して示す領域(シフト画像領域)は、LCD201が頂点の1つを面203bと光軸203との交点に合わせて置いたときに画像が形成される領域である。しかし、LCD201をシフトさせたことにより、シフト画像領域114に画像が形成されることがない。
【0032】
このように構成したことにより、曲面反射鏡107において虚像111を投影するのに必要な領域が小さくなる。したがって、曲面反射鏡107が小型化でき、ひいては画像投影システムをコンパクトにすることができる。あるいは、虚像の全体が曲面反射鏡107に投影されず、投影面116にLCD201の画像全体が投影されないといった不具合を解消することができる。
【0033】
ところで、本実施の形態では、図3、図4に示したように、LCD201の対角線を対角線軸303と投影レンズ102の光軸203とを含む平面内に設けている。このとき、本実施の形態では、LCD201上を通る水平線が投影レンズ102の光軸203と直交するようLCD201を設けている。
【0034】
図7(a)〜(c)は、LCD201上を通る水平線と光軸203との関係を説明するための図である。図7(a)に示すように、本実施の形態では、LCD201の対角線軸303と光軸203とがなす平面113を考える。図7(b)は、図7中に示す矢線Cの方向から図7(a)のLCD201、投影レンズ102を見た図である。また、(c)、(d)は、矢線Bの方向から図7(a)のLCD201、投影レンズ102を見た図である。
【0035】
図7(c)におけるLCD201上を通る水平線601とは、LCD201上を通ると共に図3で示したz軸に平行な線をいう。水平線601が光軸203と直交する場合、LCD201の画像の虚像に対する投影倍率が矢線Eに示す方向の位置によって変化することがない。しかし、例えば、(d)に示すように、z軸に平行な線が光軸203と直交しない線602となる場合、投影倍率が矢線F示す方向の位置によって変化する。
【0036】
なお、(b)に示した矢線Cの方向においては、水平線が光軸との角度によらず投影倍率が矢線Dに示す方向の位置によって変化する。このため、水平線601が光軸203と直交する場合には投影倍率の変化を一方向のみにし、虚像の歪みを抑えることができる。
【0037】
次に、上記した虚像111を投影面116に反射する際に点a’〜c’の歪みを相殺し、LCD201の画像の点a〜cのすべての投影倍率が等しい投影画像を得る構成について説明する。図8は、本実施の形態の画像投影システムの光学的レイアウトを説明するための図である。
【0038】
本実施の形態では、図8中に示したA〜E、さらに投影レンズの焦点距離F、α、β、φ、γの各角度を以下のように設定することによってLCD201の画像の点a〜cのすべての投影倍率が等しい投影画像を得た。すなわち、
A:投影レンズの光軸203とLCD201の面の延長線との交点pから光軸203と投影レンズの主平面203cとの交点までの距離。
B:光軸203と主平面203cとの交点qから光軸203と虚像111(の延長線)との交点rまでの距離。
C:曲面反射鏡107の主軸801、光軸203、虚像111(の延長線)との交点rから曲面反射鏡表面107の表面107aまでの距離。
D:主軸801のうち、曲面反射鏡107の表面107aから投影画像109の対角線a”−c”の延長線との交点sまでの距離。
F:投影レンズ102の焦点距離。
G:曲面反射鏡107の焦点距離。
θ:LCD201の面と投影レンズ102の光軸203に垂直な面203bとがなす角度。
φ:虚像111のうち、投影画像109の対角線a−cが投影された直線a’−c’と光軸203に垂直な面とがなす角度。
α:光軸203と曲面反射鏡107の主軸801とがなす角度。
β:虚像111のうち、投影画像109の対角線a−cが投影された直線a’−c’と曲面反射鏡107の主軸801と直交する面801bとがなす角度。
γ:曲面反射鏡107の主軸801に対する垂直な面801bと投影画像109がなす角度。
【0039】
そして、投影レンズ102の焦点距離Fを40≦F≦47の範囲とした場合、上記したA〜D、曲面反射鏡107の焦点距離Gをそれぞれ以下の値に設定した。なお、本実施の形態では、焦点距離Fが40mm≦F≦47mmであり、以下の値はすべてmm単位として設定するものとした。
【0040】
41.5≦A≦49.1
1090≦B≦1130
28≦C≦44
30≦D≦49
420≦G≦440
なお、上記した各値は、Fの値の単位を単位とするものとする。
【0041】
また、θ、φ、α、β、γの各角度を、以下の値に定める。
5.3°≦θ≦7.6°
67.6°≦φ≦71.6°
87.6°≦α≦92.5°
19.9°≦β≦21.1°
22°≦γ≦23°
【0042】
また、シフト量Δを、投影レンズ102の焦点距離Fを40≦F≦47の範囲とした場合のFの単位を単位とする9に設定する。
【0043】
以上述べた条件を満足する各値の組み合わせの例を表1に示す。
【表1】
【0044】
また、表1に示した組み合わせは、以下の条件式を満足する。
tanφ=(B/A)×tanθ …(1)
tanγ=(D/C)×tanβ …(2)
α=β+φ …(3)
(G−C)×sinφ=(B−F)×sinβ …(4)
μ(光学系全体の投影倍率)
={(sinθ×sinβ)/(sinφ×sinγ)}
×(B/A)2×(D/C)2 …(5)
(1/A)+(1/B)=1/F …(6)
−(1/C)+(1/D)=−(1/G) …(7)
【0045】
なお、上記した式(1)〜(7)のうち、式(1)は、LCD201の傾斜角と虚像の傾斜角が光学系のうち投影部101(第1光学系部)の投影倍率に関係することを示している。また、式(2)は、曲面反射鏡107の主軸に対して垂直な面に対する虚像の傾斜角と投影画像の傾斜角は、光学系のうち曲面反射鏡107から投影面116までの部分(第2光学系部)の投影倍率に関係することを示している。式(3)は、投影レンズ102の光軸と曲面反射鏡107のなす角の算出式である。式(4)は、歪みがない画像を投影面116に投影するための条件を示す。
【0046】
また、式(5)は、歪みがない画像が投影できた場合の投影倍率を示している。式(6)は凸レンズ系の結像式であり、式(7)は曲面反射鏡107(本実施の形態では凸面鏡)の結像式である。
【0047】
さらに、本実施の形態では、曲面反射鏡107を、投影画像109の4辺のそれぞれに垂直な4面で囲まれる投影画像領域の外部に設けている。このようにすることによって、投影画像109を曲面反射鏡107が遮ることがなく、画像投影システムを視聴者が投影画像をより見やすいものにすることができる。図9は、投影画像領域901を示す図である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、登壇者が投影画像を指示、あるいは投影面に対する書き込みといった動作をしやすくすることができる。また、虚像の投影倍率を、前記原画像パネルの虚像において、同一水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率の違いが相殺され、最終投影画像のすべての点(位置)において同じ倍率にすることができる。このため、構成を複雑化、大型化することなく、スクリーンに対して画像を斜めに投影しても投影された画像の形状に歪みが生じない画像投影システムを提供することができるという効果を奏する。
【0049】
また、請求項1に記載の発明は、前記投影レンズによる原画像パネルの虚像の投影倍率を、同一水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率を変更することができる。また、曲面反射鏡における虚像の投影倍率を、前記原画像パネルの虚像において、水平線内では同一の倍率で、水平線の位置の違いによる倍率の違いが相殺され、最終投影画像のすべての点において同じ倍率にすることができるので、スクリーンに対して画像を斜めに投影しても投影された画像の形状に歪みが生じない画像投影システムを提供することができるという効果を奏する。
また、請求項1に記載の発明は、虚像を投影面に投影する際、原画像上の位置の違いによる倍率の違いが相殺され、歪みのない投影画像を得ることができるので、スクリーンに対して画像を斜めに投影しても投影された画像の形状に歪みが生じない画像投影システムを提供することができるという効果を奏する。
【0050】
請求項2に記載の発明は、画像の投影を妨げることがない位置に曲面反射鏡を設け、より良好な画像を投影できる画像投影システムを提供することができるという効果を奏する。
【0051】
請求項3に記載の発明は、虚像が複雑な歪みを生じることを防ぎ、虚像を投影した画像を補正する条件を設定しやすくすることができる。
【0052】
請求項4に記載の発明は、曲面反射鏡において虚像を投影するのに必要な領域を小さくすることができ、虚像全体が曲面反射鏡に投影されずに投影画像が一部欠ける、あるいはこのような不具合を防ぐために曲面反射鏡を大型化する、投影距離を長くすることによって画像投影システムが大型化することを防ぐ画像投影システムを提供することができるという効果を奏する。
【0053】
請求項5に記載の発明は、原画像パネルのシフト量を最適にすることができ、虚像全体が曲面反射鏡に投影されずに投影画像が一部欠ける、あるいはこのような不具合を防ぐために曲面反射鏡を大型化する、投影距離を長くすることによって画像投影システムが大型化することを防ぐ画像投影システムを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の画像投影システムの概略の構成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態の画像投影システムの概略の構成を説明するための他の図である。
【図3】本実施の形態の投影レンズとLCDとを拡大して説明するための図である。
【図4】本実施の形態の投影レンズとLCDとを拡大して説明するための他の図である。
【図5】本実施の形態においてLCDを傾けたこと、シフトさせたことによって得られる現象について説明するための図である。
【図6】本実施の形態で得られる虚像を示した図である。
【図7】LCD上を通る水平線と光軸との関係を説明するための図である。
【図8】本実施の形態の画像投影システムの光学的レイアウトを説明するための図である。
【図9】本実施の形態における投影画像領域を示す図である。
【符号の説明】
101 投影部
102 投影レンズ
105 平面反射鏡
107 曲面反射鏡
107a 表面
109 投影画像
111 虚像
114 シフト画像領域
116 投影面
201 LCD
203 (投影レンズの)光軸
303 対角線軸
901 投影画像領域
Claims (5)
- 投影される画像の原画像を表示する略四角形の原画像パネルと、該原画像パネルを透過した光を集光し、前記原画像に基づく画像を投影する投影レンズと、該投影レンズが投影した画像を形成する光を曲面上で反射し、前記原画像の虚像を映すと共に、前記虚像を投影面に投影する曲面反射鏡と、を備えた画像投影システムであって、
前記投影レンズを、投影レンズの光軸が前記投影画像の対角線を含む投影画像に垂直な平面に沿って前記投影面に達する位置および角度に設けると共に、前記原画像パネルを前記投影レンズの光軸に垂直な面に対して傾けて配置し、
A:前記投影レンズの光軸と前記原画像パネルの面の延長線との交点から前記投影レンズの光軸と前記投影レンズの主平面との交点までの距離
B:前記投影レンズの光軸と前記投影レンズの主平面との交点から前記投影レンズの光軸と虚像との交点までの距離
C:前記曲面反射鏡の主軸、前記投影レンズの光軸、虚像の交点から前記投影レンズの光軸との交点から前記曲面反射鏡表面までの距離
D:前記曲面反射鏡の主軸のうち、前記曲面反射鏡の表面から前記投影画像の対角線の延長線との交点までの距離
F:投影レンズの焦点距離
G:曲面反射鏡の焦点距離
θ:前記原画像パネルの面と前記投影レンズの光軸に垂直な面とがなす角度
φ:前記虚像のうち、前記投影画像の対角線が投影された直線と前記投影レンズの光軸に垂直な面とがなす角度
α:前記投影レンズの光軸と前記曲面反射鏡の主軸とがなす角度
β:前記虚像のうち、前記投影画像の対角線が投影された直線と前記曲面反射鏡の主軸と直交する面とがなす角度
γ:前記曲面反射鏡の主軸に対する垂直面と投影画像のなす角度
の各値を定め、投影レンズの焦点距離Fを40≦F≦47とした場合、A〜DおよびGが焦点距離Fと同様の単位で表される以下の値をとると共に、角度θ、角度φ、角度α、角度β、角度γがそれぞれ以下の値をとり、
41.5≦A≦49.1
1090≦B≦1130
28≦C≦44
30≦D≦49
420≦G≦440
5.3°≦θ≦7.6°
67.6°≦φ≦71.6°
87.6°≦α≦92.5°
19.9°≦β≦21.1°
22°≦γ≦23°、
前記A〜D、F、G、θ、φ、α、β、γが、以下の関係にあることを特徴とする画像投影システム。
tanφ=(B/A)×tanθ
tanγ=(D/C)×tanβ
α=β+φ
(G−C)×sinφ=(B−F)×sinβ
μ(光学系全体の投影倍率)
={(sinθ×sinβ)/(sinφ×sinγ)}
×(B/A) 2 ×(D/C) 2
(1/A)+(1/B)=1/F
−(1/C)+(1/D)=−(1/G) - 前記曲面反射鏡は、前記投影画像の4辺のそれぞれに垂直な4面で囲まれる投影画像領域の外部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の画像投影システム。
- 前記原画像パネルを画像パネルの対角線が該対角線と前記投影レンズの光軸とを含む平面内に設けると共に、原画像パネル上を通る水平線を前記投影レンズの光軸と直交して設けることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投影システム。
- 前記原画像パネルを、前記投影レンズの光軸から原画像パネルの対角線に沿う方向にシフト量Δ隔てて配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像投影システム。
- 投影レンズの焦点距離Fを40≦F≦47の範囲とした場合、前記シフト量は、焦点距離Fと同様の単位で表される9の値を持つことを特徴とする請求項4に記載の画像投影システム。
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