JP4029886B2 - 水中油型エマルジョン組成物及びその製造方法 - Google Patents

水中油型エマルジョン組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水中油型エマルジョン組成物に係る技術に関する。より詳しくは、乳化剤を添加しない新規水中油型エマルジョン組成物と該組成物の製造方法に関する。
現在、水中油型(Oil in Water)エマルジョン組成物は、抄紙工程を始めとする各種の製造工程や工作工程、あるいは排水処理工程における発泡抑制剤(消泡剤)などとして、広く用いられている。一般に、この種の組成物は、油相成分に乳化剤と水を加えて、油相成分を水中に分散させた構成となっている。
この水中油型エマルジョン組成物からなる消泡剤の中でも優れた効果を示すものとして、高級アルコール成分を含有する組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この種の消泡剤は、貯蔵中に激しく増粘してクリーム状に固化するため、その取り扱い性が悪化する。このため、高級アルコールベースの水中油型エマルジョン組成物は、むしろ高粘度で安定した状態(クリーム、ジェル等)の製品に利用される場合が多い。
このような高級アルコールを含む水中油型エマルジョンは、連続相である水相中に液晶又はゲルが生成して増粘し、系が安定化することが知られている(非特許文献1参照)。高級アルコールを含む水中油型エマルジョン消泡剤が貯蔵中に増粘する現象は、このような液晶又はゲルの生成によるものと推察される。
この増粘現象は、高級アルコールと組み合わされる油剤、乳化剤、その他配合剤を工夫することによって、ある程度回避することが可能である。例えば、特許文献2には、水中油型エマルジョンをベースとし、油相が、高級アルコール、糖アルコール、エステル、ワックスなどの混合物からなる消泡剤が開示されている。しかしながら、このような複雑な配合組成からなる消泡剤は、その配合上の制限から汎用製品となることは難しい。
特開昭48−62683号公報。 特開08−257305号公報。 乳化・分散技術応用ハンドブック、サイエンスフォーラム刊行(1987年)、第131頁
一般に、液体製品では、貯蔵中、粘度等の物性が安定していて、貯蔵容器から速やかに取り出すことができること、簡便な薬注ポンプで安定した吐出量が得られることなどの取扱い性が要求されるところ、高級アルコールをベースとする水中油型エマルジョン消泡剤についても、液体製品としての製品安定性が求められ、また配合上の制限を受けることなく長期保存可能なものが望まれていた。
そこで、本発明は、配合の制限を受けることなく、貯蔵中の増粘、固化が発生しない優れた保存安定性を有する水中油型エマルジョン消泡剤組成物を提供することを主な目的とする。
本発明は、上記目的を達成し得る水中油型エマルジョン組成物と該組成物の好適な製造方法を提供する。
本発明に係る水中油型エマルジョン組成物は、炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分と、水難溶性の親水性無機微粒子と、を含有し、前記油相成分の微粒子が前記親水性無機微粒子により被覆された状態で分散されている構成を有する。本組成物では、前記水難溶性の親水性無機微粒子が乳化剤同様の機能を発揮して油相成分をエマルジョン化する。即ち、本発明は、乳化剤を一切使用しない水中油型エマルジョン組成物を提供できる。
また、本発明では、水難溶性である前記親水性無機微粒子の平均粒子径を1μm未満とした構成、あるいは、前記親水性無機微粒子として炭酸カルシウムを採用した構成を好適に採用できる。
次に、本発明に係る水中油型エマルジョン組成物の製造方法は、まず、炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分と水難溶性の親水性無機微粒子との混合物を加熱溶融し、攪拌しながら熱水を添加することによってゲル状混合物を得る第1工程を行い、さらに、前記ゲル状混合物に熱水を添加して攪拌する第2工程を少なくとも行う。
さらに好ましくは、前記第1工程後に一旦攪拌を停止することにより、間欠攪拌のような面倒な工程を行わなくても、油相と水相を分離させずに、ゲル状態を通過して均一分散系に導いて粘度を低下させることができる。
本発明に係る水中油型エマルジョン組成物は、油相成分の微粒子が親水性無機微粒子により被覆された二重構造状態を安定して形成して分散しており、処理液の発泡抑制効果に優れ、かつ製品保存中に増粘変化することが無く、経時安定性に優れている。即ち、本組成物には乳化剤が添加されていないため、液晶形成による経時粘度増加を抑制できる。
また、乳化剤の添加が不要であり、その替わりに乳化作用を発揮する水難溶性の親水性無機微粒子が安価であることから、組成物薬剤の低コスト化を達成できる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明に係る好適例を示すものであって、これらの例示された実施形態により、本発明が狭く限定されることはない。
まず、本発明に係る水中油型エマルジョン組成物の好適な実施形態としては、炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分と、水難溶性の親水性無機微粒子を含有するものである。
この組成物では、水難溶性の親水性無機微粒子が乳化剤同様の役割を果たして、炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分をエマルジョン化するので、本組成物中への乳化剤の添加は全く不要となる。
本実施形態に係わる組成物では、炭素数12〜30の高級アルコール(高級脂肪族アルコール)を含む油相成分の含有量は、組成物全体中、50重量%以下であることが好ましい。炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分の含有量を50重量%以下とすることにより、得られる水中油型エマルジョン組成物の粘度をより低く保つことができる結果、取り扱い性を顕著に向上させることができる。なお、本組成物において、油相成分中の炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールの含有量に特に制限は無いが、40〜85重量%であることが好ましい。
ここで、本組成物で採用できる炭素数12〜30の高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、テトラコシルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどを挙げることができる。これらの高級アルコールは、いずれか1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、高級アルコールとして、天然植物油脂由来のアルコールを用いることができ、あるいは合成アルコールを用いることもできる。さらには、合成アルコール粗精製物を用いることも可能である。なお、本組成物を消泡剤として用いる場合、その充分な消泡性を確保する観点では、炭素数16〜24の高級アルコールを用いることが好ましい。
油相成分中の高級アルコール以外の成分としては、例えば、炭素数1〜22の1〜3価のアルコールと炭素数12〜22の脂肪酸エステル、鉱物油やパラフィンワックスなどの炭化水素などを挙げることができる。なお、油相成分中の高級脂肪族アルコール以外の成分の含有量に特に制限は無いが、15〜60重量%であることが好ましい。
次に、本組成物で採用できる「水難溶性の親水性無機微粒子」は、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどを挙げることができる。いずれの親水性無機微粒子を選択するかは、例えば、本組成物を用いる処理液中に予め存在している無機微粒子の種類などを考慮して決定することができる。
この親水性無機微粒子の含有量は、組成物中5〜20重量%であることが好ましい。これは、系内において保護膜を形成する微粒子を充分量確保することによって、エマルジョン粒子を小さくすることができるからである。
また、主にエマルジョン粒子をより小さくする観点から、前記親水性微粒子は、その平均粒子径が1μm未満であるものを採用することが望ましい。さらに、この親水性微粒子の沈殿を有効に防止するという観点からは、平均粒子径が1μm未満の水難溶性の親水性無機微粒子の含有量を、組成物中10重量%以下とすることが好ましい。
本実施形態に係わる組成物において、水難溶性の親水性無機微粒子は、疎水性無機微粒子や不溶融性有機微粒子と組み合わせて使用することも可能である。この場合、疎水性無機微粒子や不溶融性有機微粒子は、積極的にエマルジョン微粒子に取り込まれるので、保護膜としての機能は示さない。
なお、本実施形態に係る組成物には、必要に応じて増粘剤を含有させることもできる。この増粘剤としては高分子多糖類、合成高分子化合物などを用いることができる。増粘剤を含有させることによって、組成物の相分離を抑制して安定化することができる。
本実施形態に係る組成物の用途は特に限定されないが、抄紙や塗工などの製紙工程を始めとする各種生産工程、工作工程、活性汚泥や放流などの各種排水処理工程など、特に発泡が問題となるあらゆる工程においては、発泡抑制剤として用いることができる。
特に、抄紙工程等の無機微粒子が混入しても問題とならない系の発泡抑制剤として好適に適用することができる。とりわけ、抄紙工程などでは、原料であるパルプスラリーには填料として炭酸カルシウムが含有されていることが多いため、水難溶性の親水性無機微粒子として炭酸カルシウムを用いると好適である。
本実施形態に係る組成物の添加量に特に制限はないが、通常は、処理液に対し0.1〜1,000mg/Lを添加することが好ましく、特に1〜100mg/Lを添加することがより好ましい。
本実施形態に係る水中油型エマルジョン組成物は、優れた消泡効果を有するとともに、製品保存中に全く増粘することがないので、経時的な品質劣化に対して特別に配慮することなく安定して使用することができる。
この水中油型エマルジョン組成物は、炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分と水難溶性の親水性無機微粒子との混合物を加熱溶融し、攪拌しながら熱水を供給することによってゲル状混合物を得る工程と、前記ゲル状混合物に熱水を添加して再攪拌する工程と、を行うことで乳化を達成することにより製造することができる。
より詳しくは、先ず、油剤と水難溶性の親水性無機微粒子とを混合したものを加熱溶融し、これを攪拌しながら熱水を滴下することによってゲル状混合物を得た後、一旦攪拌を停止する。その後、熱水を添加して攪拌を再開することにより、ゲル状態を無事通過して均一分散系の目的の水中油型のエマルジョン組成物を得ることができる。
このような工程を経て得られる組成物は、油相成分の微粒子が親水性無機微粒子により被覆された二重構造状態の粒子が水中に均一に分散されたものとなり、経時的な粘度変化がほとんど見られない。
なお、図1は、本発明に係る水中油型のエマルジョン組成物(油相:栗田工業株式会社製「クリレス」、親水性無機微粒子:炭酸カルシウム)のマイクロスコープで観察したときの図面代用写真である。この写真によれば、ほぼ真球の形状で分散している粒子が観察される。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、水中油型のエマルジョン組成物の経時増粘変化は、サンプルを25℃の恒温水槽中に静置し、B型粘度計と2号スピンドルを用いて、スピンドル回転数30rpmで測定した。測定は、製造直後と、10℃、20℃、30℃、40℃の各温度条件で30日間保管したサンプルについて実施した。
<実施例1>
炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]22.5重量部と水難溶性の親水性無機微粒子としての炭酸カルシウム[白石工業(株)、Brilliant−1500]7.5重量部とを混合し、炭素数18の脂肪族アルコールを加熱溶融した。その後、この溶融物を73℃にてタービン翼で周速5.2m/sで攪拌しながら、73℃の熱水を滴下した。高粘度のゲル状混合物になったところで攪拌を一旦停止し、引き続き73℃の熱水を合計69.94重量部加えた後、攪拌を再開した。生成した乳化分散液にウエランガム(三晶(株)、K1C376)0.06重量部を加えて冷却し水中油型エマルジョンサンプル組成物を得た。この実施例1のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を次の「表1」に示す。
前掲する「表1」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後360mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ383、412、420、452mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<実施例2>
炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]22.5重量部と水難溶性の親水性無機微粒子としての水酸化アルミニウム[関東化学(株)鹿特級平均粒径0.05μm]7.5重量部とを混合し、以下実施例1と同様の方法によって水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この実施例2のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表2」に示す。
前掲する「表3」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後352mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ370、403、410、425mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<実施例3>
炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]22.5重量部と水難溶性の親水性無機微粒子としての酸化アルミニウム[関東化学(株)鹿特級]7.5重量部とを混合し、以下実施例1と同様の方法によって水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この実施例3のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表3」に示す。
前掲する「表3」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後412mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ455、461、466、503mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<実施例4>
炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]22.5重量部と水難溶性の親水性無機微粒子としての酸化チタン[石原産業(株)TIPAQUE W-10平均粒径0.04μm]7.5重量部とを混合し、以下実施例1と同様の方法によって水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この実施例4のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表4」に示す。
前掲する「表4」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後383mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ405、411、445、462mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<実施例5>
炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]20重量部と、水難溶性の親水性無機微粒子としての炭酸カルシウム[白石工業(株)、Brilliant−1500]5重量部及びシリカゲル[日本シリカ工業(株)NipsilE-220A]5重量部とを混合し、以下実施例1と同様の方法によって水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この実施例5のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表5」に示す。
前掲する「表5」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後322mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ381、383、398、418mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<実施例6>
炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]20重量部と水難溶性の親水性無機微粒子としての炭酸カルシウム[白石工業(株)、Brilliant−1500]5重量部及びシリル化シリカゲル[日本シリカ工業(株)Nipsil E-220A]5重量部とを混合し、以下実施例1と同様の方法によって水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この実施例6のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表6」に示す。
前掲する「表6」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後331mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ346、351、350、384mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<実施例7>
炭素数14の脂肪族アルコール[SASOL社、NACOL 14-98]22.5重量部と水難溶性の親水性無機微粒子としての炭酸カルシウム[白石工業(株)、Brilliant−1500]7.5重量部とを混合し、以下実施例1と同様の方法によって水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この実施例7のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表7」に示す。
前掲する「表7」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造直後378mPa・sであり、10℃、20℃、30℃、40℃で30日間保管したものは、それぞれ429、426、441、468mPa・sであった。即ち、粘度の経時変化はほとんどなかった。
<比較例1>
無機微粒子の替わりに、乳化剤として炭素数12〜14で、3〜7位の炭素にヒドロキシル基を有する第二級アルコールのエチレンオキシド30モル付加物[(株)日本触媒、ソフタノール300]0.8重量部を加えて、炭素数18の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 18−98]30重量部を加熱溶融した後、この溶融物を73℃にてタービン翼で周速5.2m/sで攪拌しながら、73℃の熱水69.14重量部を添加して乳化転相を行い、水中油型エマルジョン粒子を調整した。生成した乳化分散液にウエラガム(三晶(株)、K1C376)0.06重量部を加えて冷却し水中油型エマルジョンサンプル組成物を得た。この比較例1のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表8」に示す。
前掲する「表8」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造後冷却されていく過程でクリーム状に固化し、粘度が10000mPa・sを超える結果となった。
<比較例2>
無機微粒子の替わりに、乳化剤として炭素数12〜14で、3〜7位の炭素にヒドロキシル基を有する第二級アルコールのエチレンオキシド30モル付加物[(株)日本触媒、ソフタノール300]0.8重量部を加え、炭素数14の脂肪族アルコール[SASOL社、Nacol 14−98]30重量部を熱溶融した後、この溶融物を上記比較例1と同様の方法によって処理して水中油型エマルジョン組成物のサンプルを得た。この比較例2のサンプル組成物の経時増粘試験の結果を、次の「表9」に示す。
前掲する「表9」に示されているように、本サンプルの粘度は、製造後冷却されていく過程でクリーム状に固化し、粘度が10000mPa・sを超える結果となった。
以上の結果から、高級アルコールを含む油相成分を水難溶性の親水性無機微粒子を用いて乳化した実施例1〜7の水中油型エマルジョン組成物は、10〜40℃の温度条件で30日保存した後も、粘度変化はほとんどなく、優れた保存安定性を示すことを確認できた。これに対し、実施例1と同じ油相成分(炭素数18の高級アルコール)であっても、界面活性剤を用いて乳化した水中油型エマルジョン組成物は、乳化冷却時に粘度が上昇し流動性を失うことを確認できた。
本発明の水中油型エマルジョン組成物は、優れた保存安定性を有し、消泡剤のみでなく経時増粘が弊害となる全てのエマルジョン製品、例えば、化粧品分野、食品分野等のエマルジョン製品などに広く応用することができる。
本発明に係る水中油型のエマルジョン組成物(油相:栗田工業株式会社製「クリレス」、親水性無機微粒子:炭酸カルシウム)のマイクロスコープで観察したときの図面代用写真である。

Claims (5)

  1. 炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分と、水難溶性の親水性無機粒子と、を含有する水中油型エマルジョン組成物であって、
    前記油相成分の微粒子が、(1)炭酸カルシウム、(2)水酸化アルミニウム、(3)酸化アルミニウム、(4)酸化チタン、(5)カオリン、(6)タルクのいずれか一つから選択された前記親水性無機粒子によって被覆された状態で水中に分散されているとともに、乳化剤成分が一切含有されていないことを特徴とする水中油型エマルジョン組成物。
  2. 増粘剤を含有することを特徴とする請求項1記載の水中油型エマルジョン組成物。
  3. 前記親水性無機粒子の平均粒子径が、1μm未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中油型エマルジョン組成物。
  4. 発泡抑制剤であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の水中油型エマルジョン組成物。
  5. 炭素数12〜30の高級アルコールを含む油相成分と水難溶性の親水性無機粒子との混合物を加熱溶融し、攪拌しながら熱水を添加することによってゲル状混合物を得る第1工程と、
    前記第1工程後に一旦攪拌を停止した後、乳化剤を一切添加することなく、前記ゲル状混合物に熱水を添加して再攪拌することによって、前記油相成分が前記親水性無機粒子により被覆された二重構造状態の粒子を水中に分散させる第2工程と、
    を行うことを特徴とする水中油型エマルジョン組成物の製造方法。
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