実施の形態1
以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る車両探索システムの概要を示す模式図である。図において、1は探索対象車両である被探索車両に関する探索情報(例えば、車両の車番、車両の車番の部分、車両の色、車両の大きさ、探索地域など)を記憶し、被探索車両の探索を行うための車両探索センター装置である。車両探索センター装置1は、インターネットなどの通信回線6に接続してあり、通信回線6には、道路に沿って設置した複数の路側通信装置2、2、…を接続してある。車両探索センター装置1は、記憶している探索情報を、通信回線6を介して路側通信装置2、2、…へ送信し、路側通信装置2、2、…は、送信された探索情報を受信し、記憶している。
路側通信装置2、2、…は、国道などの主要な幹線道路及び高速道路などに適宜の離隔距離を有して設置してある。路側通信装置2、2、…は、道路を走行する車両100、100、…との間でDSRC(Dedicated Short Range Communication、狭域通信)方式による路車間通信を実現し、双方向に無線通信を行う。
車両100は、車両の前方又は後方の周辺車両を撮像するためのビデオカメラ4、5を車両100の前部又は後部中央部に設けてあり、ビデオカメラ4、5には、車両探索装置3を接続してある。車両探索装置3は、路側通信装置2、2、…との間で無線通信を行うとともに、ビデオカメラ4、5で撮像して得られた撮像画像に基づいて、周辺車両200、200、…の車番情報(ナンバープレート)の認識処理を行う。
車両探索装置3を搭載した車両100、100、…は、路側通信装置2、2、…の付近を通過する際に、路側通信装置2、2、…との間で無線通信を行い、路側通信装置2、2、…に記憶してある探索車番情報を取得する。また、車両100、100、…は、ビデオカメラ4、5で撮像して得られた撮像画像に基づいて認識した周辺車両の車番情報が、探索車番情報と一致する場合に、一致した車番情報を路側通信装置2、2、…へ送信する。路側通信装置2、2、…は、車両100、100、…から送信された認識車番情報(探索車番情報に一致した認識車番情報を含む)を受信し、探索車番情報に一致した認識車番情報を車両探索センター装置1へ送信する。これにより、車両探索センター装置1は、広範囲の道路を走行中の多数の車両100、100、…から随時、周辺車両の認識車番情報を取得することができ、被探索車両の探索を行うことができる。
図2は車両探索センター装置1の構成を示すブロック図である。図において、10は通信回線6に接続され、路側通信装置2、2、…との間でデータの送受信を行う送受信部である。送受信部10は、路側通信装置2、2、…から送信された認識車番情報、車両100が被探索車両を検知した場合の車両100の位置情報、時刻、車両100、100、…の周辺で遭遇した事件又は事故の内容を示す探索要因IDなどを受信し、受信したこれらのデータを後述する記憶部13に記憶する。
送受信部10は、記憶部13に記憶した被探索車両の探索車番情報を路側通信装置2、2、…へ送信する。被探索車両の探索地域(例えば、大阪、京都など)に限定がある場合は、対象となる探索地域に設置された路側通信装置2、2、…のみに、探索車番情報を送信するようにしてある。これは、車両探索センター装置1に、地域毎に設置された路側通信装置2、2、…の識別番号を記憶しておくことにより、実現することができる。
処理部11は車両軌跡算出部111を備える。車両軌跡算出部111は、検知された被探索車両の車番情報に基づいて、記憶部13に随時記憶される被探索車両付近(被探索車両を検知した車両100)の位置情報、時刻を読み出し、記憶部13に記憶してある地図データを用いて、被探索車両が検知された位置、時刻から現在の位置、走行軌跡を算出するとともに、位置情報と時刻に基づいて被探索車両の速度を算出し、現時又は将来の走行予想範囲を算出し、後述する操作部12に備えられたディスプレイなどの表示部に表示する。車両探索センター装置1のオペレータは、検知した被探索車両の走行軌跡などに基づいて、検知した被探索車両の付近に在るパトカーなどへ通知し、被探索車両の捕獲を行うこともできる。
操作部12は、被探索車両の走行軌跡を表示するための表示部、被探索車両が検知されたことを知らせるためのブザー、記憶部13に記憶する各種データベースの登録又は更新を行うためのキーボード、マウスなどを備える。
記憶部13は、探索対象車両である被探索車両の探索ID、探索車番情報(支局名、分類番号、車種記号、一連番号)などの探索情報を記憶した被探索車両データベース131、所定の管轄範囲の地図データベース132、被探索車両が検知された場合に、被探索車両毎の位置情報、時刻などを記憶した追跡車両データベース133を記憶している。被探索車両データベース131に記憶されている探索車番情報は、被探索車両毎に支局名、分類番号、車種記号、一連番号のすべてを記憶している場合もあり、また、被探索車両の車番情報が完全に把握されていない場合は、車番情報の一部分のみを記憶している場合もある。また、被探索車両データベース131に記憶した探索車番情報は、被探索車両に関連する事件又は事故の性質などにより、予めオペレータが操作して公開情報又は非公開情報に区分してある。
制御部14は、送受信部10、処理部11、操作部12の処理を制御する。
図3は路側通信装置2の構成を示すブロック図である。図において、20は車両100、100、…に搭載された車両探索装置3との間で無線通信を行うためのアンテナ部である。アンテナ部20には、無線部21を接続してあり、無線部21は、車両100、100、…との間で双方向の無線通信を行うために変調及び復調などの処理を行う。これにより、路側通信装置2の付近を車両100が通過する場合に、車両100と路側通信装置2との間で交信が行われ、所定のデータの送受信を行う。
無線部21は、車両100、100、…から送信された認識車番情報(探索車番情報に一致した認識車番情報を含む)、車両100が被探索車両を検知した場合の車両100の位置情報、時刻、車両100、100、…の周辺で遭遇した事件又は事故の内容を示す探索要因IDなどを受信する。受信した認識車番情報は、後述する制御部25の制御により記憶部24に記憶される。
また、無線部21は、記憶部24に記憶した被探索車両の探索車番情報のうち公開情報として区分されたものを車両100、100、…へ送信する。
送受信部23は、通信回線6に接続され、車両探索センター装置1との間でデータの送受信を行う。送受信部23は、車両探索センター装置1から送信された被探索車両の探索車番情報を受信し、受信した探索車番情報を記憶部24に記憶する。
また、送受信部23は、被探索車両の探索車番情報と一致した認識車番情報、車両100が被探索車両を検知した場合の車両100の位置情報、時刻、車両100、100、…の周辺で遭遇した事件又は事故の内容を示す探索要因情報に対応した探索要因IDなどを車両探索センター装置1へ送信する。
記憶部24は、被探索車両の探索車番情報を記憶した探索車番情報データベース241、車両100、100、…で認識された認識車番情報を記憶した認識車番情報データベース242を記憶している。
処理部22は、車番情報判定部221を備えている。車番情報判定部221は、記憶部24に記憶された認識車番情報のうち、車両100、100、…の車両探索装置3で探索車番情報と一致するか否かの判定がされていない認識車番情報を読み出し、読み出した認識車番情報が、非公開情報として区分された探索車番情報に一致するか否かの判定を行う。探索車番情報に一致した認識車番情報は、制御部25の制御により、送受信部23を介して車両探索センター装置1へ送信される。
図4は車両探索装置3の構成を示すブロック図である。図において、4、5は車両100に搭載されたビデオカメラである。ビデオカメラ4は、車両100の前部略中央部に設置され、車両前方の周辺車両を撮像する。また、ビデオカメラ5は、車両100の後部略中央部に設置され、車両後方の周辺車両を撮像する。ビデオカメラ4、5で周辺車両を撮像する場合、対向車線を走行する周辺車両を撮像することができるように、ビデオカメラ4、5を設置してもよく、また、車両100と同方向に走行する周辺車両だけを撮像するように設置してもよい。ビデオカメラ4、5を車両100と同方向に走行する周辺車両だけを撮像するように設置することにより、車両100と周辺車両との相対速度が小さくなり、後述する車番認識処理の精度を向上させることができる。ビデオカメラ4、5はIEEE1394に準拠した車載LAN用の通信線を介して車両探索装置3に接続してある。
インタフェース部30は、ビデオカメラ4、5に対する指令の転送、ビデオカメラ4、5からの撮像画像を受信し、受信した撮像画像を画像メモリ31に記憶する。
アンテナ部35は、路側通信装置2、2、…との間で無線通信を行う。アンテナ部35には、無線部36を接続してあり、無線部36は、路側通信装置2、2、…との間で双方向の無線通信を行うために変調及び復調などの処理を行う。これにより、車両100が路側通信装置2の付近を通過する場合に、車両100と路側通信装置2との間で交信が行われ、所定のデータの送受信を行う。
記憶部32は、被探索車両の探索車番情報を記憶した探索車番情報データベース321、後述する処理部38で認識された認識車番情報を記憶した認識車番情報データベース322、事件又は事故の内容を予め分類して記憶した探索要因データベース323、車両を検出するための車両テンプレート、及び車両の車番情報を認識するための車番テンプレートを記憶したテンプレート部324を記憶している。
制御部39は、インタフェース部30を介してビデオカメラ4、5から入力された撮像画像夫々を、ビデオカメラ4、5のフレームレートと同期して、1フレーム単位で画像メモリ31の異なる領域に記憶する。また、制御部39は、画像メモリ31に記憶された撮像画像をフレーム単位で処理部38へ出力する。
処理部38は、撮像画像から車両画像を検出する車両検出部381、検出された車両画像からナンバープレートを抽出し、抽出したナンバープレートから車番情報を認識する車番情報認識部382、認識した車番情報が探索車番情報と一致するか否かを判定する車番情報判定部383を備える。
車両検出部381は、画像メモリ31から読み出した撮像画像から、車両の形状を示す特徴領域を抽出し、抽出した特徴領域と予め車両の前面部及び後面部の画像を示す車両テンプレートとを比較してパターンマッチングすることにより車両画像を検出し、検出した車両画像を車番情報認識部382へ出力する。
車番情報認識部382は、入力された車両画像に基づいて、矩形状のナンバープレート部の切り出し処理を行い、切り出したナンバープレート部を二値化したナンバープレート画像と、車番テンプレートである参照画像とを入力とするマッチドフィルタにより、ナンバープレート画像と参照画像との類似度を示す相関分布を作成する。車番情報認識部382は、ナンバープレートの支局名、分類番号、車種記号、一連番号の文字毎に、相関分布の最大値が示す文字を認識文字として抽出して車番情報を認識し、認識した車番情報を車番情報判定部383へ出力する。車番情報認識部382は、新たな車番情報を認識する都度、認識IDを生成する。
また、車番情報認識部382は、車番情報を認識する都度、車番情報の認識処理を継続中であることを示す認識継続信号を制御部39へ出力する。
車番情報判定部383は、車番情報認識部382から入力された認識車番情報が探索車番情報データベース321に記憶された探索車番情報の何れかに一致するか否かを判定し、判定結果(一致又は不一致)とともに、生成された認識ID、認識車番情報を認識車番情報データベース322に記憶する。また、車番情報判定部383は、探索車番情報が完全に把握されていない場合、例えば、探索車番情報の一連番号の一部分のみが記憶されているときは、認識車番情報と探索車番情報との部分一致を判定し、判定結果とともに、生成された認識ID、認識車番情報を認識車番情報データベース322に記憶する。
処理部38は、上述の処理を所定の時間間隔で行い、1フレーム分の撮像画像に対して処理が終了すると、所定時間経過後のフレームに対して同様の処理を続ける。
GPS33は、時計を内蔵し、車両探索装置3を搭載した車両100の位置情報(経度及び緯度)、時刻を取得する。
制御部39は、車番情報認識部382から認識継続信号を取得する場合、所定の時間間隔(例えば、30秒、1分など)で、GPSで取得した位置情報及び時刻を認識車番情報データベース322に記憶する。制御部39は、複数の車番情報が認識されている場合には、各車番情報に対して位置情報及び時刻を記憶する。
制御部39は、認識車番情報データベース322に記憶した認識車番情報、位置情報、時刻、認識ID、判定結果などを送信バッファ37へ記憶する。制御部39は、路側通信装置2との間で交信状態が確立された場合に、送信バッファ37に記憶してある認識車番情報、位置情報、時刻などを、無線部36を介して路側通信装置2へ送信するとともに、認識車番情報データベース322にアクセスして送信した認識IDに対応する送信状況フラグに送信済を設定する。
操作部34は、ディスプレイなどの表示部を備え、ビデオカメラ4、5のオンオフのスイッチ、車両探索装置3のオンオフのスイッチ、探索要因データベース323に記憶した探索要因情報を表示させ、所望の情報を選択するための操作スイッチ、ビデオカメラ4、5で撮像した撮像画像、認識車番情報などを表示させるための操作スイッチなどを備えている。
次に上述の各種データベースについて説明する。図5は被探索車両データベース131の構成を示すレコードレイアウトである。被探索車両データベース131は、探索対象である被探索車両に関連する探索情報を記憶してあり、車両探索センター装置1のオペレータの操作により、探索情報の登録、更新などの設定を行う。
被探索車両データベース131は、探索対象を識別するための探索ID、被探索車両の車番情報(支局名、分類番号、車種記号、一連番号)、被探索車両の色、大きさ、被探索車両が公開探索を行うものか、又は非公開探索を行うものかを区別する公開・非公開フラグ、被探索車両の探索地域を指定する探索地域、車両100、100、…が遭遇した事件又は事故の内容に基づいて、被探索車両を探索する場合に設定され、事件又は事故の内容を示す探索要因ID、被探索車両の探索状況(被探索車両を検知して追跡中であることを示す「追跡中」、探索中で未だ検知されていないことを示す「探索中」など)を示す探索状況の各欄により構成してある。
例えば、探索IDが00001で識別される被探索車両の探索車番情報は、「大阪、00、せ、1234」であり、車両の色は白、車両の大きさは中型を示す「中」、公開で探索され、探索地域は大阪及び京都であり、現在追跡中であることを示す。
図6は追跡車両データベース133の構成を示すレコードレイアウトである。追跡車両データベース133は、検知された被探索車両の認識車番情報、被探索車両の位置情報、時刻などを所定の時間間隔で記憶している。
追跡車両データベース133は、探索ID、被探索車両が認識された場合に生成される認識ID、検知された被探索車両の車番情報、被探索車両の色、大きさ、車両の画像、所定の時間間隔で記憶される位置情報、時刻の各欄により構成してある。
図7は路側通信装置2の探索車番情報データベース241の構成を示すレコードレイアウトである。探索車番情報データベース241は、車両探索センター装置1から送信された被探索車両の探索車番情報を記憶してある。探索車番情報データベース241は、探索ID、探索車番情報、探索車両の色、大きさ、公開又は非公開を区別する公開・非公開フラグの各欄により構成してある。
図8は路側通信装置2の認識車番情報データベース242の構成を示すレコードレイアウトである。認識車番情報データベース242は、車両100、100、…の車両探索装置3で認識された認識車番情報のうち、探索車番情報と一致すると判定された認識車番情報を除く認識車番情報(車両探索装置3で一致・不一致の判定がされずに路側通信装置2へ送信された認識車番情報を含む)を記憶してある。
認識車番情報データベース242は、認識ID、認識IDを生成した車両100を識別するための固有番号、認識車番情報、認識した車両の色、大きさ、車両の画像、所定の時間間隔で記憶される位置情報、時刻、認識車番情報を車番情報判定部221で判定した結果を示す判定結果フラグの各欄により構成してある。
図9は車両探索装置3の探索車番情報データベース321の構成を示すレコードレイアウトである。探索車番情報データベース321は、路側通信装置2、2、…から送信された被探索車両の探索車番情報を記憶してある。探索車番情報データベース321は、探索ID、探索車番情報、被探索車両の色、大きさの各欄により構成してある。
図10は車両探索装置3の認識車番情報データベース322の構成を示すレコードレイアウトである。認識車番情報データベース322は、車両探索装置3で認識された認識車番情報を記憶してある。認識車番情報データベース322は、認識ID、認識車番情報、認識車番情報を処理部38で判定した結果を示す判定結果フラグ、事件又は事故に遭遇した場合に、運転者などの選択操作により記憶された事件又は事故の内容を示す探索要因ID、認識された車両の色、大きさ、車両の画像、所定の時間間隔で記憶される位置情報、時刻、路側通信装置2、2、…へ送信済であるか否かを示す送信状況フラグの各欄により構成してある。
図11は探索要因データベース323の構成を示すレコードレイアウトである。探索要因データベース323は、事件又は事故の内容を予め分類して記憶してある。探索要因データベース323は、探索要因ID、探索要因情報の各欄により構成してある。例えば、探索要因ID「0A」は、人身事故を示し、探索要因ID「0B」は、衝突事故を示す。
運転者が自車の周辺で事故又は事件に遭遇した場合に、操作部34を操作し、記憶してある車両画像の中から事故又は事件に関連する車両の撮像画像を選択する。制御部39は選択された車両の撮像画像から認識車番情報を取得し、認識車番情報データベース323に記憶する。運転者は、操作部34を操作して、記憶してある探索要因情報を表示させ、該当する探索要因情報を選択することにより、制御部39は選択された探索要因情報に対応する探索要因IDを、認識車番情報に関連付けて認識車番情報データベース323に記憶する。
図12は車番テンプレートの例を示す説明図である。車番テンプレートは、車番情報毎の分類された参照画像としての文字画像である。車番テンプレートは、例えば、支局名には「大阪」、「神戸」などの文字画像、分類番号には「0」から「9」までの文字画像である。
次に本発明に係る車両探索システムの処理手順について説明する。図13は車両探索センター装置1の処理手順を示すフローチャートである。車両探索センター装置1のオペレータは、探索対象となる被探索車両が生じた場合、予め被探索車両の探索ID、探索車番情報、公開又は非公開の区別を示すフラグ、探索地域などを被探索車両データベース131に記憶する。
車両探索センター装置1はオペレータの送信操作の有無を判定し(S100)、送信操作が有る場合(S100でYES)、車両探索センター装置1は、探索ID、公開・非公開のフラグとともに、探索車番情報を路側通信装置2へ送信する(S101)。送信操作がない場合(S100でNO)、車両探索センター装置1は、ステップS100の処理を続ける。
車両探索センター装置1は、オペレータによる被探索車両の更新操作の有無を判定し(S102)、被探索車両の更新操作がある場合は(S102でYES)、ステップS100以降の処理を行う。被探索車両の更新操作がない場合は(S102でNO)、車両探索センター装置1は、路側通信装置2から着信の有無を判定し(S103)、着信がないと判定した場合(S103でNO)、ステップS101以降の処理を続ける。
着信があると判定した場合(S103でYES)、車両探索センター装置1は、路側通信装置2データを受信し(S104)、受信したデータを判定する(S105)。受信したデータに探索要因IDが含まれる場合、車両探索センター装置1は、事件又は事故の発見であると判定し(S105で事件・事故の発見)、受信したデータから認識車番情報、探索要因IDを取り出し、認識車番情報とともに探索要因IDを記憶部13に記憶し(S106)、ステップS100以降の処理を続ける。オペレータは記憶部13に記憶された探索要因IDに基づいて、探索対象にするか否かを判断し、探索対象とする場合には、記憶部13に記憶された認識車番情報を被探索車両データベース131に新たに登録し、登録したデータの送信操作をすることができる。
受信したデータに探索要因IDが含まれない場合、車両探索センター装置1は、被探索車両の発見であると判定し(S105で被探索車両の発見)、受信したデータから認識ID、認識車番情報、位置情報、時刻を取り出し、認識ID、位置情報、時刻とともに認識車番情報を追跡車両データベース133に記憶し(S107)、記憶した認識ID、位置情報、時刻、認識車番情報に基づいて、被探索車両の走行軌跡、走行予想などの追跡情報を、地図データベース132を利用して生成し(S108)、生成した追跡情報を操作部12のディスプレイに表示する(S109)。
車両探索センター装置1は、オペレータの操作により処理中止の指示が有るか否かを判定し(S110)、処理中止の指示がない場合は(S110でNO)、ステップS101以降の処理を続ける。一方、処理中止の指示がある場合は(S110でYES)、車両探索センター装置1は、処理を終了する。
図14及び図15は路側通信装置2の処理手順を示すフローチャートである。路側通信装置2は、車両探索センター装置1からの受信の有無を判定し(S200)、車両探索センター装置1から受信がある場合(S200でYES)、路側通信装置2は、探索ID、公開・非公開のフラグとともに探索車番情報を受信する(S201)。車両探索センター装置1から受信がない場合(S200でNO)、路側通信装置2は、ステップS200の処理を続ける。
路側通信装置2は、探索ID、公開・非公開のフラグとともに受信した探索車番情報を探索車番情報データベース241に記憶し(S202)、車両100との交信が有るか否かを判定する(S203)。
車両100との交信がない場合は(S203でNO)、路側通信装置2は、ステップS203の処理を続ける。一方、車両100との交信がある場合は(S203でYES)、路側通信装置2は、車両の固有番号を取得し(S204)、探索IDとともに、探索車番情報データベース241で公開情報として区分された探索車番情報を車両100へ送信する(S205)。
路側通信装置2は、車両100から受信データが有るか否かを判定し(S206)、車両100から受信データが有ると判定した場合(S206でYES)、認識ID、認識車番情報、位置情報、時刻、判定フラグ、探索要因IDなどのデータを受信し(S207)、受信したデータを記憶部24に記憶し(S208)、交信を終了する(S209)。一方、車両100から受信データがないと判定した場合(S206でNO)、路側通信装置2は、交信を終了する(S209)。
受信したデータに探索要因IDが含まれる場合、路側通信装置2は、事件又は事故の発見であると判定し(S210でYES)、認識車番情報とともに探索要因IDを車両探索センター装置1へ送信する(S211)。一方、受信したデータに探索要因IDが含まれない場合(S210でNO)、路側通信装置2は、被探索車両の発見であるか否かを判定(S212)、判定フラグが「一致」を示す場合、被探索車両の発見であると判定し(S212でYES)、認識ID、位置情報、時刻、認識車番情報を車両探索センター装置1へ送信する(S213)。
判定フラグが「不一致」を示す場合、又は判定フラグがない場合、路側通信装置2は、被探索車両の発見ではないと判定し(S212でNO)、取得した車両100の固有番号、認識ID、認識車番情報、位置情報、時刻を認識車番情報データベース242に記憶し、記憶した認識車番情報と探索車番情報とを比較し(S214)、認識車番情報が探索車番情報と一致するか否かを判定する(S215)。認識車番情報が探索車番情報と一致する場合(S215でYES)、路側通信装置2は、判定フラグに「一致」を記憶するとともに、認識ID、認識車番情報、位置情報、時刻を車両探索センター装置1へ送信する(S213)。
認識車番情報が探索車番情報と一致しない場合(S215でNO)、路側通信装置2は、他の車両からの着信の有無により他の車両が有るか否かを判定する(S216)。ステップS211又はステップS213で送信処理を行った路側通信装置2は、ステップS216の処理を続ける。他の車両が有ると判定した場合(S216でYES)、路側通信装置2は、ステップS203以降の処理を続ける。一方、他の車両がないと判定した場合(S216でNO)、路側通信装置2は、車両探索センター装置1からの処理中止の指示が有るか否かを判定し(S217)、処理中止の指示がない場合は(S217でNO)、ステップS200以降の処理を続ける。一方、処理中止の指示がある場合は(S217でYES)、路側通信装置2は、処理を終了する。
図16、図17及び図18は車両探索装置3の車番情報の認識処理手順を示すフローチャートである。車両探索装置3は、運転者が撮像開始の操作の有無を判定し(S300)、運転者が車両探索装置3のスイッチをオン操作した場合、撮像開始の操作があると判定し(S300でYES)、車両探索装置3は、ビデオカメラ4、5で撮像された撮像画像を画像メモリ31から読み出す(S301)。運転者が車両探索装置3のスイッチをオン操作しない場合、撮像開始の操作がないと判定し(S300でNO)、ステップS300の処理を続ける。車両探索装置3は、撮像して得られた撮像画像から車両を検出し、車両画像を抽出する(S302)。
車両探索装置3は、抽出した車両画像からナンバープレートを抽出し(S303)、抽出したナンバープレートから車番情報を認識する(S304)。車両探索装置3は、認識車番情報データベース322を検索することにより、認識した認識車番情報と同一の車番情報が有るか否かを判定し(S305)、同一車番情報がないと判定した場合(S305でNO)、認識IDを生成し(S306)、抽出した車両画像を記憶部38に記憶する(S307)。
車両探索装置3は、時刻を計時し、自車の位置情報(経度及び緯度)を検出し(S308)、認識IDとともに、認識車番情報、計時した時刻、検出した位置情報を認識車番情報データベース322に記憶する(S309)。車両探索装置3は、認識車番情報と探索車番情報とを比較し(S310)、認識車番情報が探索車番情報と一致するか否かを判定する(S311)。認識車番情報が探索車番情報と一致しない場合(S311でNO)、認識車番情報データベース322に不一致判定フラグを設定し(S312)、事件又は事故の記録操作の有無を判定する(S313)。一方、認識車番情報が探索車番情報と一致する場合(S311でYES)、車両探索装置3は、認識車番情報データベース322に一致判定フラグを設定し(S314)、認識ID、認識車番情報、時刻、位置情報を送信バッファ37に記憶し(S315)、ステップS313以降の処理を続ける。
車両探索装置3は、同一車番情報があると判定した場合(S305でYES)、同一車番情報に対応する判定フラグを調べ(S316)、判定フラグが一致判定である場合(S316で一致判定)、時刻の計時、自車の位置情報を検出し(S317)、計時した時刻、検出した位置情報を認識車番情報データベース322に記憶するとともに(S318)、送信バッファ37に記憶し(S319)、ステップS313以降の処理を続ける。判定フラグが不一致判定である場合(S316で不一致判定)、車両探索装置3は、ステップS313以降の処理を続ける。
車両探索装置3は、ステップS313で運転者が事故又は事件の記録のための操作を行ったか否かを操作部34からの出力の有無で判定し、事件又は事故の記録操作が有ると判定した場合(S313でYES)、運転者が操作部34を操作して、記憶してある車両画像の中から事故又は事件に関連する車両の撮像画像を選択することにより、車両探索装置3は、選択され車両画像を表示する(S320)。運転者が、操作部34を操作して、記憶してある探索要因情報の表示操作をすることにより、車両探索装置3は、選択された探索要因情報を表示する(S321)。車両探索装置3は、選択された車両の撮像画像から認識車番情報を取得するとともに、選択された探索要因情報に対応する探索要因IDを認識車番情報に関連付けて認識車番情報データベース323に記憶する(S322)。車両探索装置3は、認識車番情報及び探索要因IDを送信バッファ37に記憶する(S323)。
車両探索装置3は、他の車両が有るか否かを判定する(S324)。他の車両がある場合は(S324でYES)、ステップS302以降の処理を続ける。他の車両がない場合は(S324でNO)、車両探索装置3は、運転者が操作部34から処理中止の指示を行ったか否かを判定し(S325)、処理中止の指示がない場合(S325でNO)、ステップS300以降の処理を続ける。一方、処理中止の指示があった場合(S325でYES)、車両探索装置3は処理を終了する。
図19は車両探索装置3と路側通信装置2との交信処理手順を示すフローチャートである。車両探索装置3は、路側通信装置2との交信が有るか否かを判定し(S330)、交信がないと判定した場合(S330でNO)、ステップS330の処理を続ける。一方、交信があると判定した場合(S330でYES)、車両探索装置3は、探索IDとともに、公開情報として区分された探索車番情報を受信し(S331)、受信した探索車番情報に基づいて探索車番情報データベース321を検索し、受信した探索車番情報が探索車番情報データベース321に有るか否かを判定する(S332)。
車両探索装置3は、探索車番情報データベース321にアクセスして、受信した探索車番情報が新たな探索車番情報であるか否かを判定し(S332)、新たな車番情報が有ると判定した場合(S332でYES)、探索IDとともに、受信した探索車番情報を探索車番情報データベース321に記憶し(S333)、送信バッファ37に送信待ちのデータが有るか否かを判定する(S334)。一方、受信した探索車番情報が新たな探索車番情報でないと判定した場合(S332でNO)、ステップS334以降の処理を続ける。
車両探索装置3は、送信バッファ37に送信待ちのデータ(認識ID、認識車番情報、判定フラグ、探索要因ID、位置情報、時刻など)が有ると判定した場合(S334でYES)、送信バッファ37に記憶してあるデータを路側通信装置2へ送信し(S335)、送信バッファ37の記憶内容をすべてクリアし(S336)、交信を終了する(S337)。一方、送信バッファ37に送信待ちのデータがないと判定した場合(S334でNO)、車両探索装置3は交信を終了する(S337)。
車両探索装置3は、運転者が操作部34から処理中止の指示を行ったか否かを判定し(S338)、処理中止の指示がない場合(S338でNO)、ステップS330以降の処理を続ける。一方、処理中止の指示があった場合(S338でYES)、車両探索装置3は処理を終了する。
図20は車両探索装置3で取得する撮像画像及び認識車番情報を示す説明図である。図20(a)は、ビデオカメラ4で撮像して得られた車両前方の撮像画像の例を示す。車両探索装置3は、撮像画像から車両画像(図中点線で囲まれた領域)を抽出し、抽出した車両画像から図20(b)に示すようなナンバープレートを抽出する。車両探索装置3は、抽出したナンバープレートから、図20(c)に示すような認識探索情報を認識する。なお、ビデオカメラ5を備えることにより、車両後方を同方向に走行する周辺車両の撮像画像を取得して車番情報を認識することができる。
図21は、車両探索センター装置1のディスプレイに表示する追跡情報の一例を示す説明図である。車両探索センター装置1では、多数の車両100、100、…又は路側通信装置2、2、…で複数の被探索車両が検知された場合、地図データベース132を用いて、検知されたすべての被探索車両の追跡状況を広域地図上で表示することができ、さらに、検知された被探索車両の中の任意の被探索車両の走行軌跡を図21に示すように詳細に表示させることができる。図に示すように、車両探索センター装置1のディスプレイは、検知された被探索車両の追跡開始点、追跡ルート(走行ルート)、最新に追跡地点、走行予想範囲などの情報を表示する。これにより、車両探索センター装置のオペレータは、被探索車両の走行状況をリアルタイムで把握することができるとともに、所轄のパトカーに連絡して、被探索車両の捕獲を指示することができる。
以上説明したように、本発明にあっては、道路に設置された車番読取装置に代えて、道路を走行する車両100、100、…に搭載された車両探索装置3により、周辺車両の車番情報を認識し、認識した認識車番情報が被探索車両の探索車番情報と一致するか否かを判定することにより、被探索車両を検知するため、広い範囲で被探索車両を探索することができ、被探索車両の検知率を高くすることができる。
また、本発明にあっては、周辺車両の車番情報を認識した場合に、所定の時間間隔で時刻を計時し、自車(車両100)の位置情報を検出し、時刻、位置情報を認識した認識車番情報とともに記憶することにより、被探索車両を検知した場合に、被探索車両の走行軌跡を把握することができるとともに、リアルタイムで被探索車両の探索をすることができ、被探索車両の走行予測をして被探索車両の捕獲を容易にすることができる。
また、本発明にあっては、車両探索センター装置1に、予め探索地域(例えば、大阪、京都など)毎に設置された路側通信装置2、2、…の識別番号を記憶しておき、被探索車両の探索地域に限定がある場合は、対象となる探索地域に設置された路側通信装置2、2、…のみに、探索車番情報を送信することにより、所望の探索地域をピンポイントで集中的に探索することができるとともに、車両探索装置3又は路側通信装置2、2、…での処理労力を軽減することができる。
また、本発明にあっては、被探索車両の探索車番情報を公開情報又は非公開情報として区分し、公開情報として区分された探索車番情報のみを車両探索装置3に送信することにより、被探索車両に関連する探索情報の秘匿性を確保することができる。
また、本発明にあっては、車両探索装置3に予め事件又は事故の内容を示す探索要因情報を記憶しておき、車両100周辺で事件又は事故に遭遇した場合に、事件又は事故に関連する車番情報及び探索要因IDを、路側通信装置2を介して車両探索センター装置1へ送信することにより、前記車両の周辺で遭遇した事件又は事故に関連する情報を速やかに把握し、前記事件又は事故に関連する被探索車両の探索を迅速に開始することができる。
また、本発明にあっては、被探索車両の探索車番情報が全て明確になっていない場合であっても、判明している探索車番情報との部分一致を判定することにより、被探索車両を探索することができる。
また、本発明にあっては、車両の車番情報に基づいて、被探索車両を探索することができ、犯罪、道路交通法違反などに関連する車両の探索のみならず、車両でグループ旅行中の知人、友人などの仲間が道に迷った場合に、仲間の車両を探すような場合にも適用することが可能である。
上述の実施の形態においては、車両の車番情報に基づいて被探索車両を探索する構成であったが、探索情報は、車両の車番情報に限定されるものではなく、車両の色、車両の大きさであってもよく、また、これらの組合せであってもよい。また、探索情報の中に探索地域を指定する指定情報を含めることもできる。また、認識した車両情報として認識車番情報を用いる構成であったが、これに限定されるものではなく、車番情報の他、車両の色、大きさ、車両の画像などを用いる構成であってもよい。
上述の実施の形態においては、車両探索装置3に探索車番情報データベース321、及び車番情報判定部383を備え、車両探索装置3で認識した認識車番情報が探索車番情報に一致するか否かを判定する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、車両探索装置3から探索車番情報データベース321、及び車番情報判定部383を省き、車両探索装置3で認識した認識車番情報を路側通信装置2へ送信し、車両探索装置3で認識した認識車番情報すべてを路側通信装置2で判定する構成であってもよい。この場合には、路側通信装置2は、公開情報又は非公開情報に拘わらず、探索車番情報との一致・不一致を判定する。
また、車両探索装置3で認識した認識車番情報を車両探索センター装置1へ送信し、車両探索センター装置1で認識車番情報が探索車番情報に一致するか否かを判定する構成であってもよい。この場合は、車両探索装置3で認識した認識車番情報を、路側通信装置2を介して車両探索センター装置1へ送信する構成でもよく、また、路側通信装置2を介さずに車両探索センター装置1へ送信する構成でもよい。車両探索センター装置1は、車番情報判定部383と同様の機能を備えることにより、認識車番情報が被探索車両の探索車番情報と一致するか否かを判定することができる。
上述の実施の形態においては、路側通信装置2は、DSRCを用いる構成であったが、これに限定されるものではなく、マイクロ波を用いた電波ビーコン、赤外線を用いた光ビーコン、無線LANなどを用いた通信装置であってもよい。この場合には、車両探索装置3は、夫々の通信方式に応じて変更することができる。
上述の実施の形態においては、検知した被探索車両の車番情報を車両探索センター装置1へ送信する構成であったが、車両100で撮像した車両画像を車番情報に含めて車両探索センター装置1へ送信することもできる。これにより、被探索車両の特徴を把握でき、追跡中の被探索車両を容易に発見することができる。
上述の実施の形態においては、検知した被探索車両の車番情報、位置情報、時刻などの追跡情報に基づいて、車両探索センター装置1のディスプレイ上に被探索車両の走行軌跡を表示する構成であったが、例えば、地図情報、ディスプレイなどを備えたパトカーに追跡情報を送信し、被探索車両の走行軌跡をパトカーのディスプレイ上に表示させて、被探索車両の追跡、捕獲をすることもできる。
上述の実施の形態においては、車両探索センター装置1に被探索車両の探索情報を記憶している構成であったが、これに限定されるものではなく、被探索車両の探索情報を車両探索センター装置1とは別個の装置に記憶する構成であってもよい。
上述の実施の形態においては、車両探索装置3に予め探索要因データベース323を記憶してある構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、予め記憶してある探索要因情報に代えて、運転者などが操作部34から探索要因情報を入力する構成であってもよい。この場合は、車両探索装置は、入力された探索要因情報に対応して探索要因IDを生成することができる。
実施の形態2
実施の形態1においては、路側通信装置2、2、…を介して車両探索装置3で認識した認識車番情報を車両探索センター装置1へ送信するとともに、車両探索センター装置1から探索車番情報を車両探索装置3へ送信する構成であったが、路側通信装置2、2、…を用いない構成もある。図22は実施の形態2における車両探索システムの概要を示す模式図である。図において、7は車両100、100、…との通信を行うことができる通信機能を備えた基地局である。基地局7、7、…は、車両探索センター装置1と通信回線6を介して接続してあり、地域A、B、C(例えば、大阪、京都、兵庫など)毎に設置してある。車両探索センター装置1は、基地局7を介して車両100、100、…との間でデータの送受信を行う。
車両探索センター装置1と車両100、100、…とのデータの送受信は、例えば、FM多重放送技術により、地域A、B、C毎に異なる周波数帯を用いて行うことができる。車両探索センター装置1は、探索地域を指定する指定情報(例えば、識別符号)と被探索車両の探索情報(探索車番情報など)とを関連付けて記憶しておき、各地域で探索する必要のある探索車番情報を対応する地域に設置された基地局7を介して、車両100、100、…へ送信する。
車両探索装置3の無線部36は、受信する周波数をスキャンし、識別符号を受信できる周波数帯域に受信周波数を合わせることにより、実施の形態1と同様に、車両探索センター装置1から、探索ID、探索車番情報を受信するとともに、検知した被探索車両の認識ID、認識車番情報、位置情報、時刻を車両探索センター装置1へ送信する。また、車両探索装置3は、事件又は事故に遭遇した場合には、探索要因IDを車両探索センター装置1へ送信する。これにより、実施の形態1と同様に、被探索車両の探索、検知、追跡を行うことができる。
上述の実施の形態において、路側通信装置2、2、…を用いることもできる。例えば、車両探索センター装置1から基地局7、7、…を介して車両探索装置3に探索ID、探索車番情報を送信するようにして、車両探索装置3で認識した認識車番情報、位置情報、時刻などを路側通信装置2、2、…を介して車両探索センター装置1へ送信することもできる。