本出願に係る通報システム、通報方法および携帯端末を実施するための複数の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1から図3を参照しながら、実施形態に係る通報システム1について説明する。図1は、通報システム1の例を示す図である。図1に示す通報システム1は、携帯端末30a〜30nと、配信装置50とを有する。携帯端末30a〜30nと配信装置50とは、ネットワーク90を介して通信可能に構成される。ネットワーク90は、例えば、無線ネットワーク、有線ネットワーク、またはそれらの組み合わせを含む。以下の説明では、携帯端末30a〜30nを、いずれであるかを特定することなく、携帯端末30と呼ぶことがある。
携帯端末30は、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機を含むが、これに限定されない。
携帯端末30a〜30nは、外部の通信装置から受信した情報をユーザに報知する機能を提供できる。携帯端末30a〜30nは、それぞれ、通信部6と、記憶部9とを備える。通信部6は、ネットワーク90を介して情報の送受信ができるように構成されている。記憶部9は、画像情報D1を記憶することができる。画像情報D1は、例えば、携帯端末30のユーザが自機で撮影した静止画および動画の少なくとも一方を含む。画像情報D1は、例えば、他の電子機器で撮影された静止画および動画の少なくとも一方を含んでもよい。
図2は、画像情報D1の一例を示す図である。図2に示す画像情報D1は、静止画または動画、撮影場所、撮影日時および撮影者といった項目を含む。静止画または動画の項目は、撮影された静止画または動画を示す情報を含む。撮影場所の項目は、撮影した場所を示す情報を含む。撮影者の項目は、撮影者に関する情報を含む。撮影者に関する情報は、例えば、撮影者の名前、連絡先等を示す情報を含む。本実施形態では、画像情報D1は、撮影者の項目を含む場合について説明するが、撮影者の項目は含まなくてもよい。
配信装置50は、不特定多数の携帯端末30に対して緊急通報を送信することができる。緊急通報は、例えば、誘拐、行方不明等の事件が発生したことを示す情報を含む。図1に示す例では、配信装置50は、複数の携帯端末30a〜30nに緊急通報を送信している。配信装置50は、複数の携帯端末30a〜30nのユーザから事件に関する情報を得るために、事件に関する情報を携帯端末30a〜30nに配信することができる。例えば、配信装置50は、犯人、被害者および犯罪に用いられた車両等を特定するためのさまざまな情報を配信することができる。
図1に示す例では、配信装置50は、車両を特定するための車両情報D5を複数の携帯端末30a〜30nに配信している。配信装置50は、例えば、プッシュ通知機能を用いて車両情報D5を携帯端末30a〜30nに送信する場合について説明するが、これに限定されない。配信装置50は、例えば、携帯端末30a〜30nからの送信要求に応じて車両情報D5を携帯端末30a〜30nに送信してもよい。
配信装置50は、例えば、通信部51と、記憶部52とを備える。通信部51は、ネットワーク90を介して情報の送受信ができるように構成されている。記憶部52は、配信装置50が配信する車両情報D5を記憶することができる。車両情報D5は、例えば、逃走車両、犯罪に用いられた車両等を特定するための情報を含む。
図3は、車両情報D5の一例を示す図である。図3に示す車両情報D5は、例えば、車体の色、車両登録番号といった項目を含む。車体の色の項目は、車両の車体の色を示す情報を含む。車両登録番号の項目は、登録車両の一連指定番号、軽自動車などの車両番号を含む。車両登録番号の項目は、捜索対象である車両の車両登録番号が判明している場合は設定されてもよい。
車両情報D5は、例えば、対象領域、連絡先といった項目を含んでもよい。対象領域の項目は、捜索対象となる領域が規定されている場合に、当該領域を示す情報が設定される。連絡先の項目は、画像情報D1を送信する連絡先のアドレスを含む。車両情報D5は、例えば、車種、車両の画像等の情報をさらに含んでもよい。
配信装置50は、事件が発生した場合に、当該事件に対応した緊急通報及び車両情報D5を生成する。配信装置50は、ネットワーク90を介して複数の携帯端末30a〜30nに緊急通報及び車両情報D5を送信する。配信装置50は、例えば、緊急通報に車両情報D5を紐付けて個別に複数の携帯端末30a〜30nに送信してもよい。配信装置50は、例えば、車両情報D5を含む緊急通報を複数の携帯端末30a〜30nに送信してもよい。配信装置50は、例えば、車両情報D5のみを複数の携帯端末30a〜30nに送信してもよい。
携帯端末30は、ネットワーク90を介して配信装置50から緊急通報を受信すると、受信した当該緊急通報をユーザに報知する。例えば、携帯端末30は、緊急通報を表示することができる。例えば、携帯端末30は、緊急通報を音声、警報音等で出力することができる。その結果、ユーザは、事件が発生したことを認識することができる。携帯端末30は、配信装置50から車両情報D5を受信すると、当該車両情報D5を記憶部9に記憶することができる。
携帯端末30は、受信した車両情報D5を含む画像情報D1を記憶部9から検索する検索手段を含む。携帯端末30は、例えば、画像認識機能を用いて、画像情報D1の画像に車両情報D5に対応する車両の少なくとも一部が含まれるかを解析する。画像は、例えば、静止画、動画を含む。画像認識機能は、画像と車両の特徴を示すパターンとを照らし合わせて、パターンと一致した画像の領域を車両と認識する機能を含む。パターンの一致とは、完全に一致している場合、所定の割合で一致している場合を含む。画像認識機能は、認識した車両の車体の色を認識する機能を含む。携帯端末30は、記憶部9に画像情報D1が記憶されていない場合、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を検索しなくてもよい。
図4は、車両情報D5に対応する車両の一部を含む画像情報D1の例を示す図である。例えば、車両情報D5は、車体の色の項目に「白色」が設定されていたとする。この場合、携帯端末30は、画像が白色の車両を示す領域を含んでいるかを解析する。図4に示す例では、画像情報D1の静止画は、人物の背後に白色の車両が写っている。携帯端末30は、画像情報D1の静止画が白色の車両を示す画像を含むことを認識すると、当該画像情報D1を記憶部9から抽出する。このように、携帯端末30は、記憶部9に記憶された画像情報D1に、車両情報D5に対応する車両が含まれているかを自動で判断することができる。
携帯端末30は、例えば、画像認識機能を用いて、画像情報D1に含まれる車両のナンバープレートを解析することができる。画像認識機能は、画像からナンバープレートを検出する機能を含む。画像認識機能は、ナンバープレートの画像に含まれる文字及び数字を認識する機能を含む。
携帯端末30は、画像情報D1からナンバープレートを認識すると、ナンバープレートに含まれる文字および数字を認識する。携帯端末30は、認識したナンバープレートと車両情報D5のナンバープレートとの内容を対比する。携帯端末30は、ナンバープレートの内容の一部または全てが一致している場合、当該ナンバープレートが写っている画像情報D1を記憶部9から抽出する。例えば、車両情報D5におけるナンバープレートの項目には、ナンバープレートの一連指定番号のみが設定されていたとする。携帯端末30は、一連指定番号が一致するナンバープレート(車両)が写っている画像情報D1を記憶部9から抽出する。
携帯端末30は、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を抽出すると、通信部6を介して、予め定められた連絡先に当該画像情報D1を自動で送信する。連絡先は、例えば、配信装置50、警察または警備会社の通信装置等を含む。以下の説明では、連絡先は、配信装置50である場合の例について説明する。
図1に示す例では、携帯端末30aは、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を記憶部9に記憶している。携帯端末30b〜30nは、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を記憶部9に記憶していない。この場合、携帯端末30aは、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を緊急通報に紐付けて配信装置50に送信する。この画像情報D1は、ネットワーク90を経由して、配信装置50に届く。携帯端末30b〜30nは、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1が存在しないので、画像情報D1を連絡先に送信しない。
このように、携帯端末30は、配信装置50から車両情報D5を受信すると、車両情報D5を含む画像情報D1を自動で記憶部9から抽出することができる。携帯端末30は、記憶部9から抽出した画像情報D1を予め定められた連絡先に自動で送信することができる。例えば、ユーザが携帯端末30の操作に疎い場合がある。このようなユーザは、携帯端末30が車両情報D5を受信しても、当該車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を記憶部9から探し出すことが困難な場合がある。例えば、ユーザが車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を探さない場合もある。しかし、携帯端末30は、ユーザが操作する必要がないので、ユーザを煩わせることなく、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を迅速に連絡先に送信することができる。
配信装置50は、通信部51を介して、携帯端末30からの画像情報D1を受信することができる。図1に示す例では、配信装置50は、携帯端末30aからの画像情報D1を受信すると、当該画像情報D1を緊急通報に紐付けて記憶部52に記憶することができる。配信装置50は、画像情報D1を受信したことを報知することができる。このように、通報システム1は、事件に関連しそうな画像情報D1を複数の携帯端末30から収集することができる。その結果、通報システム1は、収集した画像情報D1に基づいて、事件の早期解決に貢献することができる。
図5は、携帯端末30の例を示すブロック図である。図5に示す携帯端末30は、表示部2と、操作部3と、通信部6と、レシーバ7と、マイク8と、記憶部9と、制御部10と、スピーカ11と、カメラ12と、位置検出部18とを有する。
表示部2は、表示パネルを含む。表示パネルは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Display)等を含む。表示部2は、制御部10から入力される信号に応じて情報を表示できる。表示される情報は、文字、図形、画像等を含む。表示される情報には、報知のための画面、アイコン等を含む。
操作部3は、複数のデバイスを含む。複数のデバイスは、利用者の操作を受け付けることができる。複数のデバイスは、例えば、キー、ボタン、タッチスクリーン等を含む。操作部3は、受け付けた操作に応じた信号を制御部10へ入力できる。
通信部6は、無線により通信できる。通信部6は、無線通信規格の少なくとも1つをサポートしてもよい。無線通信規格は、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。セルラーフォンの通信規格は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000(Code Division Multiple Access 2000)、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等を含む。無線通信規格として、さらに、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)、Z−Wave、WiSun(Wireless Smart Utility Network)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等を含む。通信部6は、WiFi(登録商標)により近距離無線通信を行うこともできる。近距離無線通信の規格には、IEEE802.11(IEEEは、The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略称である)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、DECT、Z−Wave、Wi−Sun等が含まれる。
レシーバ7及びスピーカ11は、音を出力する出力部の1つの例である。レシーバ7及びスピーカ11は、制御部10から入力される音信号を音として出力できる。レシーバ7は、例えば、通話時に相手の声を出力するために用いてもよい。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いてもよい。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。マイク8は、音を入力する入力部である。マイク8は、利用者の音声等を音信号へ変換して制御部10へ入力できる。
記憶部9は、プログラム及びデータを記憶できる。記憶部9は、制御部10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用してもよい。記憶部9は、記憶媒体を含む。記憶媒体は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部9は、例えば、制御プログラム9a、カメラアプリケーション9b、通報アプリケーション9c、設定データ9z、及び画像情報D1を記憶できる。制御プログラム9aは、携帯端末30を稼働させるための各種制御に関する機能を提供できる。カメラアプリケーション9bは、カメラ12により撮影するための撮影機能を提供できる。通報アプリケーション9cは、画像情報D1の通報に関する機能を提供できる。設定データ9zは、携帯端末30の動作に関する各種の設定に関する情報を含む。
制御プログラム9aが提供する機能は、例えば、通信部6、位置検出部18等の制御を含む。制御プログラム9aが提供する機能は、通信部6で受信した緊急通報を通知する機能を含む。制御プログラム9aが提供する機能は、他のアプリケーションの起動を制御する機能を含む。制御プログラム9aが提供する機能は、他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用してもよい。
カメラアプリケーション9bが提供する機能は、例えば、静止画または動画で撮影する機能を含む。通報アプリケーション9cが提供する機能は、例えば、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を検索する機能を含む。通報アプリケーション9cが提供する機能は、例えば、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を連絡先に送信する機能を含む。なお、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を検索する機能は、制御プログラム9aが提供する機能としてもよい。
設定データ9zは、例えば、緊急通報の対象領域を有効とするか否かを示す情報を含む。携帯端末30は、対象領域が有効と設定されている場合、自機の現在位置が対象領域内であると、配信装置50から受信した車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を検索する。携帯端末30は、対象領域が有効と設定されている場合、自機の現在位置が対象領域でないと、配信装置50から受信した車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を検索しない。携帯端末30は、対象領域が無効と設定されている場合、自機の現在位置に関係なく、配信装置50から受信した車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を検索する。
制御部10は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、及びFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。SoCは、通信部6等の他の構成要素が統合されていてもよい。制御部10は、携帯端末30の動作を統括的に制御できる。各種の機能は、制御部10の制御に基づいて実現される。
具体的には、制御部10は、記憶部9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行できる。制御部10は、記憶部9に記憶されているデータを必要に応じて参照できる。制御部10は、データ及び命令に応じて機能部を制御する。制御部10は、機能部を制御することによって、各種機能を実現する。機能部は、例えば、表示部2、通信部6、レシーバ7、及びスピーカ11を含むが、これらに限定されない。制御部10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、操作部3、通信部6、マイク8、及び位置検出部18を含むが、これらに限定されない。
制御部10は、制御プログラム9aを実行することにより、図1に示した通報方法における携帯端末30の動作を実行する。
カメラ12は、物体を撮影できる。カメラ12は、静止画と動画で撮影できる。カメラ12は、インカメラとアウトカメラを備えてもよい。
位置検出部18は、携帯端末30の現在位置を検出できる。位置検出部18は、現在位置を検出するために、例えば、GPS(Global Positioning System)レシーバを有する。位置検出部18は、通信部6が無線通信に用いる基地局に基づいて、現在位置を検出してもよい。位置検出部18は、複数の方式を併用して、現在位置を検出してもよい。
表示部2及びスピーカ11は、電話の着信、メールの受信、スケジュールに登録された時刻の到来、緊急通報等をユーザに報知するために用いられる。
図6は、配信装置50の例を示すブロック図である。図6に示す配信装置50は、通信部51と、記憶部52と、制御部53と、表示部54と、操作部55とを有する。通信部51は、ネットワーク90を介して携帯端末30と通信する。通信部51は、無線通信方式をサポートしてもよいし、有線通信法方式をサポートしてもよい。通信部51は、複数の通信方式をサポートしていてもよい。
記憶部52は、プログラム及びデータを記憶できる。記憶部52は、制御部53の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用してもよい。記憶部52は、記憶媒体を含む。記憶媒体は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部52は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部52は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部52は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部52は、例えば、制御プログラム52a及び車両情報D5を記憶できる。制御プログラム52aは、配信装置50を稼動させるための各種制御に関する機能を提供できる。制御プログラム52aが提供する機能は、例えば、緊急通報および車両情報D5を複数の携帯端末30a〜30nに配信(送信)する機能を含む。制御プログラム52aが提供する機能は、例えば、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を1または複数の携帯端末30から収集する機能を含む。記憶部52は、携帯端末30から収集した画像情報D1を緊急通報に紐付けて記憶してもよい。
表示部54は、表示パネルを含む。表示パネルは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Display)等を含む。表示部54は、制御部53から入力される信号に応じて情報を表示できる。表示される情報は、文字、図形、画像等を含む。表示される情報には、携帯端末30から受信した画像情報D1を含む。
操作部55は、複数のデバイスを含む。複数のデバイスは、利用者の操作を受け付けることができる。複数のデバイスは、例えば、キー、ボタン、タッチスクリーン等を含む。操作部55は、受け付けた操作に応じた信号を制御部53へ入力できる。
以下、配信装置50は、携帯端末30から受信した画像情報D1を記憶部52に記憶する場合について説明するが、これに限定されない。配信装置50は、例えば、画像情報D1を外部の記憶装置に記憶してもよい。
制御部53は、制御プログラム52aを実行することにより、図1に示した通報方法における配信装置50の動作を実行する。
図7を参照しながら、配信装置50から車両情報D5を受信した場合の携帯端末30の処理手順について説明する。図7は、携帯端末30による車両情報D5の受信の例に係る処理手順を示すフローチャートである。図7に示す処理手順は、携帯端末30の制御部10が制御プログラム9aを実行することによって実現される。図7に示す処理手順は、配信装置50からの車両情報D5の受信をリアルタイムに行う手順として説明する。なお、携帯端末30は、この実施形態に限らず、車両情報D5の受信を所定時間おきに行うようにしてもよい。
図7に示すように、携帯端末30の制御部10は、ステップS101として、配信装置50から車両情報D5を受信したかを判定する。具体的には、制御部10は、ネットワーク90を介して通信部6で車両情報D5を受信している場合に、車両情報D5を受信したと判定する。制御部10は、車両情報D5を受信していないと判定した場合(ステップS101でNo)、ステップS101の処理を繰り返す。制御部10は、車両情報D5を受信したと判定した場合(ステップS101でYes)、処理をステップS102に進める。
制御部10は、ステップS102として、自機の設定は対象領域が有効かを判定する。具体的には、制御部10は、設定データ9zにおける緊急通報の対象領域の設定が有効である場合に、対象領域が有効であると判定する。制御部10は、対象領域が有効でないと判定した場合(ステップS102でNo)、処理を後述するステップS105に進める。制御部10は、対象領域が有効であると判定した場合(ステップS102でYes)、処理をステップS103に進める。
制御部10は、ステップS103として、位置検出部18から自機の現在位置を取得する。制御部10は、ステップS104として、現在位置は対象領域であるかを判定する。具体的には、制御部10は、現在位置が車両情報D5の対象領域に含まれている場合に、対象領域であると判定する。制御部10は、現在位置は対象領域であると判定した場合(ステップS104でYes)、処理をステップS105に進める。
制御部10は、ステップS105として、カメラアプリケーション9bを起動させる。カメラアプリケーション9bの処理手順については、後述する。制御部10は、ステップS106として、通報アプリケーション9cを起動させる。通報アプリケーション9cの処理については、後述する。制御部10は、通報アプリケーション9cを起動させると、図7に示す処理手順を終了させる。
制御部10は、現在位置は対象領域ではないと判定した場合(ステップS104でNo)、処理をステップS107に進める。制御部10は、ステップS107として、配信装置50から受信した車両情報D5を破棄する。すなわち、制御部10は、自機の現在位置が対象領域ではないため、画像情報D1の検索を行わない。制御部10は、図7に示す処理手順を終了させる。
図7に示す処理手順は、処理が終了すると、所定のタイミングで制御部10によって再び起動される。なお、図7に示す処理手順は、携帯端末30が配信装置50から車両情報D5を受信した場合に、制御部10がステップS102以降の処理を実行するようにしてもよい。
図8を参照しながら、携帯端末30によるカメラアプリケーション9bに係る処理手順について説明する。図8は、携帯端末30によるカメラアプリケーション9bに係る処理手順の例を示すフローチャートである。図8に示す処理手順は、携帯端末30の制御部10がカメラアプリケーション9bを起動させることによって実現される。
図8に示すように、携帯端末30の制御部10は、ステップS111として、カメラ12を起動させる。例えば、制御部10は、緊急通報および車両情報D5を表示部2のプレビュー画面に表示させて、ユーザに撮影を促してもよい。制御部10は、ステップS112として、カメラ12によって撮影されたかを判定する。制御部10は、撮影されていないと判定した場合(ステップS112でNo)、処理を後述するステップS114に進める。制御部10は、撮影されたと判定した場合(ステップS112でYes)、処理をステップS113に進める。
制御部10は、ステップS113として、カメラ12によって撮影した画像情報D1を記憶部9に記憶する。その結果、携帯端末30は、緊急通報に応じてユーザに撮影させた画像情報D1を記憶部9に記憶させることができる。緊急通報の受信に応じて撮影された画像情報D1は、利用者が車両情報D5を認識して撮影した結果であるので、車両情報D5に対応する車両を含んでいる可能性が高い。
制御部10は、ステップS114として、終了するかを判定する。例えば、制御部10は、カメラアプリケーション9bの終了が要求された場合に、終了すると判定する。制御部10は、終了しないと判定した場合(ステップS114でNo)、処理を既に説明したステップS112に戻す。制御部10は、終了すると判定した場合(ステップS114でYes)、処理をステップS115に進める。制御部10は、ステップS115として、カメラ12を停止させる。制御部10は、カメラ12を停止させると、図8に示す処理手順を終了させる。
図8に示す処理手順は、携帯端末30がユーザに撮影させる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、携帯端末30は、起動させたカメラ12によって自動で撮影するようにしてもよい。例えば、携帯端末30は、画像認識機能を用いて、カメラ12によって捕らえている画像に車両が含まれている場合に、カメラ12に撮影させるようにしてもよい。
図9を参照しながら、携帯端末30による通報アプリケーション9cに係る処理手順について説明する。図9は、携帯端末30による通報アプリケーション9cに係る処理手順の例を示すフローチャートである。図9に示す処理手順は、携帯端末30の制御部10が通報アプリケーション9cを実行することによって実現される。
図9に示すように、携帯端末30の制御部10は、ステップS121として、配信装置50から受信した車両情報D5を記憶部9に保存する。制御部10は、ステップS122として、カメラ12による撮影を終了するかを判定する。例えば、制御部10は、携帯端末30に対する終了操作を検出した場合に、撮影を終了すると判定する。制御部10は、撮影を終了しないと判定した場合(ステップS122でNo)、処理をステップS122に戻す。これにより、制御部10は、カメラ12による撮影を継続させることができる。制御部10は、撮影を終了すると判定した場合(ステップS122でYes)、処理をステップS123に進める。
制御部10は、ステップS123として、カメラアプリケーション9bを終了させる。制御部10は、ステップS124として、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を、記憶部9に記憶している画像情報D1から検索し、検索結果を記憶部9に記憶する。具体的には、制御部10は、画像認識機能を用いて、画像情報D1ごとに車両情報D5に対応する車両を含んでいるかを解析する。例えば、画像情報D1が撮影日時の情報を含んでいる場合、制御部10は、収集対象である撮影日時の画像情報D1のみを解析してもよい。例えば、画像情報D1が撮影場所の情報を含んでいる場合、制御部10は、収集対象の撮影場所に対応した画像情報D1のみを解析してもよい。例えば、画像情報D1が撮影日時、撮影場所等の情報を含んでいない場合、制御部10は、全ての画像情報D1を解析してもよい。
制御部10は、ステップS125として、ステップS124の検索結果に基づいて、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1は存在したかを判定する。制御部10は、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1は存在していないと判定した場合(ステップS125でNo)、図9に示す処理手順を終了させる。
制御部10は、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1は存在したと判定した場合(ステップS125でYes)、処理をステップS126に進める。制御部10は、ステップS126として、予め設定された連絡先に、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を送信する。具体的には、制御部10は、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を通信部6に送信させる。制御部10は、画像情報D1の送信が終了すると、図9に示す処理手順を終了させる。
図10を参照しながら、配信装置50による配信に係る処理手順について説明する。図10は、配信装置50による配信の例に係る処理手順を示すフローチャートである。図10に示す処理手順は、配信装置50の制御部53が制御プログラム52aを実行することによって実現される。図10に示す処理手順は、車両情報D5を配信する場合に実行される。
図10に示すように、配信装置50の制御部53は、ステップS201として、車両情報D5を生成する。具体的には、制御部53は、緊急通報する車両を特定するための情報を収集し、収集した情報に基づいて車両情報D5を生成する。制御部53は、ステップS202として、生成した車両情報D5を配信する。具体的には、制御部53は、通信部51を介したプッシュ通知機能を用いて、車両情報D5を複数の携帯端末30a〜30nに配信する。
制御部53は、ステップS203として、携帯端末30から画像情報D1を受信したかを判定する。例えば、制御部53は、ネットワーク90を介して通信部51で画像情報D1を受信している場合に、画像情報D1を受信したと判定する。制御部53は、携帯端末30から画像情報D1を受信していないと判定した場合(ステップS203でNo)、処理を後述するステップS205に進める。制御部53は、携帯端末30から画像情報D1を受信したと判定した場合(ステップS203でYes)、処理をステップS204に進める。
制御部53は、ステップS204として、受信した画像情報D1を記憶部52に記憶する。制御部53は、ステップS205として、終了するかを判定する。例えば、制御部53は、車両情報D5を配信してから所定の時間が経過した場合に、終了すると判定することができる。例えば、制御部53は、予め定められた画像情報D1の収集期間が終了した場合に、終了すると判定することができる。
制御部53は、終了ではないと判定した場合(ステップS205でNo)、処理を既に説明したステップS203に戻す。制御部53は、終了であると判定した場合(ステップS205でYes)、図10に示す処理手順を終了させる。
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態及びその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
上記の実施形態では、携帯端末30は、配置装置50から車両情報D5を受信すると、カメラアプリケーション9bを起動させる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、携帯端末30は、配信装置50から車両情報D5を受信した際に、通報アプリケーション9cのみを起動させ、カメラアプリケーション9bを起動させなくてもよい。
上記の実施形態では、携帯端末30は、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を自動で連絡先に送信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、携帯端末30は、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を連絡先に送信する前に、ユーザに送信の可否を確認してもよい。例えば、携帯端末30は、画像情報D1の送信の可否をユーザに確認するメッセージを表示部2およびスピーカ11の少なくとも一方から出力させることができる。携帯端末30は、ユーザが画像情報D1の送信を許可した場合、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を連絡先に送信することができる。携帯端末30は、ユーザが送信を許可しなかった場合、車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1を連絡先に送信しない。その結果、携帯端末30は、ユーザが公開したくない画像情報D1を連絡先に自動で送信することを防止できる。
上記の実施形態では、通報システム1において、配信装置50が緊急通報を複数の携帯端末30に送信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、配信装置50は、緊急通報を送信せずに、車両情報D5のみを携帯端末30に送信するようにしてもよい。この場合、携帯端末30は、受信した車両情報D5に対応する車両を含む画像情報D1の検索を自動で行うようにしてもよい。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。