JP4026328B2 - ステッピングモータ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として情報関係機器に用いられるステッピングモータ(以下モータという)に関し、中でもそのロータ組立(以下ロータという)の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器においてはますます高い信頼性を備えたステッピングモータが求められている。
【0003】
モータは、特性として高速、高トルク及び低振動低騒音が要求されると同時に良質な品質と高い信頼性が要求される。本発明の対象とするロータは、略円筒状で円周上に多極着磁された2つのマグネットとシャフト及びスペーサとを成形部材で結合した構造のものであるが、その部材は従来一般的に成形部材で作られ、成形部材としては、各種フィラーを添加したポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂が用いられていた。
【0004】
しかし、上記従来のものでは成形収縮によってマグネット振れが生じ、さらに成形圧力によってマグネット外周面にクラックが慢性的に発生するなど、品質に限界を生じていた。そこで本出願人はこれらの問題の解決に取り組み、その成果を特開2000−324769公報に開示している。詳細は省略するが、高流動性で低い成形圧力にでき、且つ低成形収縮率の熱硬化性樹脂を開発し適用したものである。
【0005】
だが、上記発明だけでは解決し得ない新たな問題が発生した。2つの円筒状マグネットを軸方向に重ねてスペーサで隔て、シャフトとともに一体成形した形式のロータがある。このロータを製造するにあたっては、これらの部材を成形金型内に配置して樹脂を充填し成形するのであるが、そのとき、マグネットと成形金型とが干渉してマグネットが破損する問題があった。マグネット・スペーサの累積寸法と成形金型寸法とに過不足があることに起因する。金型寸法が小さいとき、マグネットの端面は過大な力で押圧されて破損する。一方金型寸法が大きいとき、マグネットはその軸方向位置がばらついてモータ特性がばらつく。
【0006】
マグネット端面の外周縁部における欠けやクラックの発生を防止する技術が、特許第2942434号に開示されている。これは、マグネットの端面を完全に覆って接触による破損が生じないようにしたものである。そのため、成形金型内で、金型のマグネット支持部材が、樹脂注入前はマグネットの端面を支持し、樹脂注入時には他へ移動して、マグネットの端面が樹脂で完全に覆われるようにしている。しかしこれは、マグネット・スペーサの累積寸法と成形金型寸法とに過不足があることに起因する問題を解決するものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち本発明の課題とするところは、2つの円筒状マグネットを軸方向に重ねてスペーサで隔て、シャフトとともに一体成形した形式のロータにおいて、マグネットと成形金型とが干渉することによるマグネットの割れ・欠けを低減すること、金型内でマグネットの位置がばらつくことによるロータの精度低下を防ぐことにある。そしてそれによって、品質が高く、静粛で正確な駆動をおこなうステッピングモータを提供することを目的とする。
【0008】
また同時に、注入する樹脂がそのゲート口付近で不定の形状で破断することによる品質低下を防ぐことも課題となっていた。これを解決し、高い品質のステッピングモータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に記載のステッピングモータは、互いに同軸に配置された、2つのマグネット、それを軸方向に隔てるスペーサ、中心軸をなすシャフトを持つロータを備え、マグネットは略円筒状で円周方向に多極着磁され、スペーサは略円筒形状でその軸方向圧縮剛性がマグネットよりも小さく形成されており、マグネットはスペーサに対向する側の端面の少なくとも一部がスペーサに密着押圧し、対向しない側の端面の少なくとも一部が成形金型で押圧挟持されるべく露出した状態で、シャフトと共に樹脂部材によりインサート成形結合されてなる。
【0010】
このように、マグネットと軸方向圧縮剛性が小さいスペーサとの端面を密着押圧しながら、樹脂部材によりインサート成形結合している。これによれば、2つのマグネットはスペーサによって両端の金型面に押圧されながらインサート成形結合されることとなる。したがってマグネットの軸方向位置は、関係部材の累積寸法に左右されることなく、金型によって一義的に決定される。ゆえに精度の高いロータが得られ、静粛で正確な駆動をおこなうステッピングモータを提供できる。またこれによれば、インサート成形工程においてスペーサが軸方向に圧縮変形し、金型と当接するマグネットの端面には過大な応力が加わらない。したがってマグネットの割れ・欠けが低減し、品質の高いステッピングモータを提供できる。
【0011】
本発明の請求項2に記載のステッピングモータは、互いに同軸に配置された、2つのマグネット、それを軸方向に隔てるスペーサ、中心軸をなすシャフトを持つロータを備え、前記マグネットは略円筒状で円周方向に多極着磁され、スペーサは略円筒形状であって、その少なくとも一方の端面には、隣接するマグネットの端面の内周側角部に当接押圧したとき内径側に弾性変形可能な傾斜部を有し、マグネットはスペーサに対向する側の端面の内周側角部の少なくとも一部がスペーサに密着押圧し、対向しない側の端面の少なくとも一部が成形金型で押圧挟持されるべく露出した状態で、シャフトと共に樹脂部材によりインサート成形結合されてなる。
【0012】
このように、マグネットの端面の内周側角部とスペーサの弾性変形可能な傾斜部とを密着押圧しながら、樹脂部材によりインサート成形結合している。これによれば、2つのマグネットはスペーサの傾斜部に生じる軸方向分力によって両端の金型面に押圧されながらインサート成形結合されることとなる。したがってマグネットの軸方向位置は、金型によって一義的に決定される。ゆえに精度の高いロータが得られ、静粛で正確な駆動をおこなうステッピングモータを提供できる。またこれによれば、インサート成形工程においてスペーサが軸方向に圧縮変形し、金型と当接するマグネットの端面には過大な応力が加わらない。したがってマグネットの割れ・欠けが低減し、品質の高いステッピングモータを提供できる。またこれによれば、傾斜部の存在によって、スペーサの単位変形あたりのマグネットの軸方向変位を拡大できる。したがってマグネットの軸方向寸法公差を拡大でき、低価格なステッピングモータを提供できる。
【0013】
本発明の請求項3に記載のステッピングモータは、スペーサは、マグネット端面に対向する少なくとも一方の端面に圧縮変形可能な突起を設けてなる。これによれば、2つのマグネットの間の空間の大部分をスペーサで充たし、且つその軸方向圧縮剛性を小さくできる。したがって、ロータの慣性をスペーサでコントロールしながら、マグネットの割れ・欠けが少なく且つ位置精度の高いロータを得ることができる。
【0014】
本発明の請求項4に記載のステッピングモータは、スペーサは、マグネット端面に対向する少なくとも一方の端面を波形状に形成してなる。これは、端面を波形状に形成することによってその軸方向圧縮剛性を小さくしたものである。比較的軟質の材料よりなるスペーサに向く。
【0015】
本発明の請求項5に記載のステッピングモータは、樹脂部材は、重量比10%以上30%以下の不飽和ポリエステル樹脂を含む熱硬化性樹脂からなる。
【0016】
これによれば、成形流動性がよいから、成形圧力を低くできる。したがって内周側からの成形圧力によってマグネットが割れる虞はなく、金型のマグネットの外周に対応する部分には隙間があってもよいから、単なる円筒形状のキャビティとすることができる。するとマグネットが金型内で軸方向に移動可能にできるから、スペーサでマグネットを両端側に押圧保持する動作を安定確実におこなわせながら樹脂成形することができる。これによってマグネットの割れ・欠けが低減し、品質の高いステッピングモータを提供できる。
【0017】
一方、従来の熱可塑性樹脂では高い成形圧力を加えなければならない。そこで金型のマグネットの外周に対応する部分にスリットを入れて可変径とし、金型を締め付けてマグネット外周面に密着するようにして、高い成形圧力に起因するマグネットの割れを防いでいた。するとマグネットは金型内で軸方向に移動できず、金型でマグネット端面を挟み込むとき破損したり、外周面の塗装が剥がれたりすることがあった。したがって品質の高いステッピングモータを提供できなかった。
【0018】
それを防ごうとするとマグネットとスペーサの累積寸法を金型寸法より小さくしておく必要があり、結果としてマグネットの結合位置のばらつきを招いていた。したがって精度の高いロータが得られず、静粛で正確な駆動をおこなうステッピングモータを提供できなかった。
【0019】
本発明の請求項6に記載のステッピングモータの製造方法は、2つの略円筒状のマグネット、それを軸方向に隔てる略円筒状のスペーサ、中心軸をなすシャフトを成形金型内に配置し、樹脂を充填してインサート成形結合したロータを備えるステッピングモータの製造方法であって、スペーサはマグネットの端面側に当接し押圧されたとき弾性変形可能に作られ、マグネットとスペーサとを重ねた軸方向高さは、これらの部材のインサート成形結合前の累積高さよりインサート成形結合後の高さが小さくなるようにされ、成形金型で2つのマグネットの両端面を押圧挟持しながらインサート成形結合してなる。
【0020】
このように、成形金型で2つのマグネットの両端面を押圧挟持しながらインサート成形結合している。これによれば、マグネットはその端面が金型に押し付けられながら樹脂成形される。したがってマグネットの軸方向位置は、金型によって一義的に決定されるから、精度の高いロータが得られ、静粛で正確な駆動をおこなうステッピングモータを提供できる。
【0021】
本発明の請求項7に記載のステッピングモータの製造方法は、略円筒状のマグネット及び中心軸をなすシャフトを成形金型内に配置し、樹脂を充填してインサート成形結合したロータを備えるステッピングモータの製造方法であって、成形金型は前記マグネットの端面側で同マグネットの外径よりも内側にゲート口を備え、同ゲート口にはマグネットの端面に近接対向する先端略V字型の可動ピンを備え、キャビティ内に樹脂を充填するときは可動ピンを後退離間させ、樹脂が硬化するまでに可動ピンを前進近接させて、ゲート口を軸方向に薄く形成してなる。
【0022】
これによれば、流動性を保った状態の樹脂は可動ピンのV字面によってキャビティ内外に無理なく分離される。このとき隙間がほとんど無い状態まで可動ピンを前進近接させてもよい。破断部となるV字状部はマグネットの外径よりも外に突出することがなく、ロータの品質は良好に保たれる。またこれによれば、流動性の低い半固体となった状態の樹脂は可動ピンのV字面によってキャビティ内外に分離され、同時に薄いゲート口付近の樹脂は引っ張り応力によって破断する。すなわちランナー自動分離工法を採ることができる。すると破断部は人力を用いて破断しないから形状が安定し、ロータの品質は良好に保たれる。ゆえに高い品質のステッピングモータを提供することができる。
【0023】
成形金型で2つのマグネットの両端面を押圧挟持しながらインサート成形結合する発明とともに実施すれば、マグネットの端面は常に金型面に押し付けられて位置精度よく保たれているから、マグネットの端面と先端略V字型の可動ピンとに挟まれてできる破断部の形状は常に均一に保たれる。ゆえに高い品質のステッピングモータを提供することができる。
【0024】
なお、可動ピンの先端のV字形状を構成する傾斜面は、キャビティ内外両側に設けてもよく、いずれか一方のみでもよい。ゲート方式はサイドゲートが好適である。また使用する樹脂は高流動性樹脂がよいが、マグネットに充分な強度があるなど条件が整えば液晶ポリマなどでもよい。
【0025】
本発明の請求項8に記載のステッピングモータの製造方法は、樹脂は、重量比10%以上30%以下の不飽和ポリエステル樹脂を含む熱硬化性樹脂としたものである。これによれば、成形流動性がよいから、成形圧力を低くできる。そうすると、一般には選択しづらいサイドゲートを選択できる。ピンゲートで生じるランナーのつまりがなく、且つランナー自動分離工法を採るに好適となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るモータのロータの断面図である。図2は、そのスペーサの形状図である。図1においてロータは、互いに同軸に配置された、2つのマグネット11及び12、それを軸方向に隔てるスペーサ13、中心軸をなすシャフト14を持つ。このマグネット11・12は略円筒状で円周方向に多極着磁されている。またスペーサ13は略円筒状で、図2のようにその円筒状部13aの一方の端面に、マグネット11または12に押圧されて圧縮変形可能な程度の小さな突起部13bを設けている。そしてこれらを金型内に配置し、樹脂部材15を注入しインサート成形してロータを形作っている。
【0028】
この樹脂部材は、重量比10%以上30%以下の不飽和ポリエステル樹脂を含む熱硬化性樹脂である。この樹脂は一般的な熱硬化性樹脂よりも硬化速度が速く、成形時間が短縮でき生産性が向上する。また上記数値範囲のとき良好な流動性、機械的特性、成形収縮率、熱膨張率を得て安定なロータを構成できる。さらに樹脂部材を、重量比10%以上30%以下の不飽和ポリエステル樹脂と、不飽和ポリエステル樹脂に対する重量比10%以上30%以下の熱可塑性樹脂を含むものにすると、成形収縮時に熱可塑性樹脂が内圧を発生して熱硬化性樹脂の収縮をさらに小さくする役割を果たす。
【0029】
そしてこれらは成形金型を用いて成形する。2つのマグネット11・12、スペーサ13、シャフト14を成形金型内に配置し、樹脂を充填し樹脂部材15を形成してロータとする。このときマグネット11・12とスペーサ13とを重ねた軸方向高さは、これらの部材のインサート成形結合前の累積高さよりインサート成形結合後の高さが小さくなるように設定されている。そして成形金型で2つのマグネット11・12の両端面を押圧挟持しながらインサート成形結合させる。そのとき樹脂部材は、マグネット11・12の端面をそのおよそ半分の巾に亘って覆い、残るおよそ半分の巾に亘って露出させている。この露出部分が金型に押圧挟持される部分である。
【0030】
本実施形態におけるスペーサ13は前述のように、円筒状部13aとその端面に設けられた突起部13bとで構成されている。そしてマグネット11・12とスペーサ13とを重ねた軸方向高さは、突起部13bがあるとき成形金型寸法より大きく、突起部13bがないとき成形金型寸法より小さく設定されている。したがってマグネット12とスペーサの円筒状部13aとの間には若干の隙間が開くことになるが、そこには樹脂が流れ込み、円筒形状のマグネットと同一外径に充填形成される。
【0031】
(実施の形態2)
図3は、他の実施の形態に係るモータのスペーサ23の形状図である。図のように、突起部23bは円筒状部23aの両端面に設けられている。スペーサを組み込むときの方向性がなくなり、且つ変形剛性を小さくできる。また、ロータを軸方向に対称にできる。
【0032】
なお、片側に突起のあるスペーサを2個軸方向に重ねて用いてもよい。両端面に突起部を設けると同様の効果がある。
【0033】
(実施の形態3)
図4は、さらに他の実施の形態に係るモータのスペーサ33の形状図である。図4においてスペーサ33の端面33bは波形状に形成されている。端面を波形状に形成することによってその軸方向圧縮剛性を小さくしたものである。比較的軟質の材料よりなるスペーサに向く。
【0034】
(実施の形態4)
図5は、さらに他の実施の形態に係るモータのロータの断面図である。このスペーサ43は略円筒形状であって、その一方の端面には、隣接するマグネットの端面の内周側角部に当接押圧したとき内径側に弾性変形可能な傾斜部43bが設けてある。マグネット11はスペーサ43に対向する側の端面の内周側角部が傾斜部43bに密着押圧している。一方、対向しない側の端面は成形金型で押圧挟持される。そしてシャフト14と共に樹脂部材45によりインサート成形結合されている。
【0035】
これによれば、インサート成形工程においてスペーサ43が軸方向に圧縮変形し、金型と当接するマグネットの端面には過大な応力が加わらない。したがってマグネットの割れ・欠けが低減し、品質の高いステッピングモータを提供できる。またこれによれば、傾斜部43bの存在によって、スペーサ43の単位変形あたりのマグネット11の軸方向変位を拡大できる。したがってマグネット11・12の軸方向寸法公差を拡大でき、低価格なステッピングモータを提供できる。
【0036】
(実施の形態5)
図6は、さらに他の実施の形態に係るモータの、ロータ及びその成形金型の部分拡大断面図である。(a)は樹脂注入時の、(b)は樹脂注入後の状態を示す。
【0037】
図においてロータは、略円筒状のマグネット51、スペーサ53及び注入充填する樹脂55で構成される。シャフトは図示していない。
【0038】
これらを下型56内に配置したのち、上型57を重ねてキャビティを形成する。そして図のように樹脂55を充填してインサート成形結合する。この成形金型はサイドゲート方式であって、マグネット51の端面側で同マグネットの外径よりも内側にゲート口58を備えている。そして同ゲート口にはマグネットの端面に近接対向する先端略V字型の可動ピン59を設けてある。この可動ピン59を、キャビティ内に樹脂を充填するときは図6(a)のように後退離間させ、樹脂が硬化するまでに図6(b)のように前進近接させて、ゲート口58を軸方向に薄く形成する。このとき隙間がほとんど無い状態まで可動ピンを前進近接させると、ランナー61を自動分離できる。
【0039】
なお、可動ピン59の先端のV字形状を構成する傾斜面は、本実施形態のようにキャビティ内外両側に設けてもよく、いずれか一方のみでもよい。
【0040】
以上いくつかの実施例を説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で様々な応用展開が可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、2つの円筒状マグネットを軸方向に重ねてスペーサで隔て、シャフトとともに一体成形した形式のロータにおいて、マグネットと成形金型とが干渉することによるマグネットの割れ・欠けを低減することができ、金型内でマグネットの位置がばらつくことによるロータの精度低下を防ぐことができる。そしてそれによって、品質が高く、静粛で正確な駆動をおこなうステッピングモータを提供することができる。
【0042】
また、注入する樹脂がそのゲート口付近で不定の形状で破断することによる品質低下を防いで、高い品質のステッピングモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るモータのロータの断面図
【図2】(a)実施の形態1に係るモータのスペーサ13の側面図
(b)同平面図
【図3】(a)他の実施の形態に係るモータのスペーサ23の側面図
(b)同平面図
【図4】(a)さらに他の実施の形態に係るモータのスペーサ33の側面図
(b)同平面図
【図5】さらに他の実施の形態に係るモータのロータの断面図
【図6】(a)他の実施の形態に係るモータのロータ及びその成形金型の部分拡大断面図
(b)他の実施の形態に係るモータのロータ及びその成形金型の部分拡大断面図
【符号の説明】
11、12、51 マグネット
13、23、33、43、53 スペーサ
13a、23a 円筒状部
13b、23b 突起部
33b 波形状の端面
43b 傾斜部
14 シャフト
15、45、55 樹脂、樹脂部材
56 下型
57 上型
58 ゲート口
59 可動ピン
61 ランナー

Claims (2)

  1. 互いに同軸に配置された、2つのマグネット、それを軸方向に隔てるスペーサ、中心軸をなすシャフトを持つロータを備え、前記マグネットは略円筒状で円周方向に多極着磁され、前記スペーサは略円筒形状であって、その少なくとも一方の端面には、隣接するマグネットの端面の内周側角部に当接押圧したとき内径側に弾性変形可能な傾斜部を有し、前記マグネットは前記スペーサに対向する側の端面の内周側角部の少なくとも一部が前記スペーサに密着押圧し、対向しない側の端面の少なくとも一部が成形金型で押圧挟持されるべく露出した状態で、前記傾斜部に生じる軸方向分力により前記成形金型に押圧されながら、前記マグネットの軸方向位置は前記成形金型によって一義的に決定し、前記シャフトと共に樹脂部材によりインサート成形結合されてなる、ステッピングモータ。
  2. 2つの略円筒状のマグネット、それを軸方向に隔てる略円筒状のスペーサ、中心軸をなすシャフトを成形金型内に配置し、樹脂を充填してインサート成形結合したロータを備えるステッピングモータの製造方法であって、前記スペーサは前記マグネットの端面側に当接し押圧されたとき弾性変形するように作られ、前記マグネットと前記スペーサとを重ねた軸方向高さは、これらの部材のインサート成形結合前の累積高さよりインサート成形結合後の高さが小さくなるようにされ、前記成形金型で前記2つのマグネットの両端面を押圧挟持しながらインサート成形結合してなる、ステッピングモータの製造方法。
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