JP4026267B2 - 電子部品の実装構造及び実装方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、チップ型コンデンサ、抵抗などの電子部品において、少なくとも裏面に配置された電極によって実装基板との電気的接続を行なう電子部品の実装構造及び実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばHIC(混成集積回路)のような電子回路装置においては、基板上に面実装電子部品を搭載する際に、Pbフリー化や脱フロン(フラックス残渣洗浄工程の不要化)を目的として、良く知られたリフローはんだ付けによる実装構造に代えて、Agペーストのような導電性接着剤を利用した実装構造が数多く採用される状況となってきている。このような実装構造の一例を図15に示す。
【0003】
この図に示すように、セラミック或いは樹脂のような絶縁材料からなる実装基板41上に、一対の電極43を備えた面実装用の積層セラミックコンデンサ42を実装した状態を示したものであり、その実装時には、実装基板41上に形成された一対の電極43上にスクリーン印刷によってAgペースト44を転写すると共に、このAgペースト44上に所定の荷重及び時間条件で積層セラミックコンデンサ42をマウントした後に、Agペースト44を硬化させる構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の実装構造を備えたサンプルを用意して、ヒートサイクル試験(例えば−40〜150℃、1000サイクル)を行なったところ、積層セラミックコンデンサ42側の電極42aもしくは実装基板41側の電極43とAgペースト44との界面において、クラックが発生して両者間の接合性が劣化するものが存在することが判明した。このようなクラック発生の原因は以下に述べるような理由によると考えられる。
【0005】
即ち、リフローはんだ付けによる実装構造にあっては、はんだペースト内のフラックス成分が電子部品側の電極上および実装基板側の電極上の酸化物や有機物の汚れ等を除去するようになると共に、リフロー加熱に応じてはんだと電極材料とが金属間結合することになるため、その結合状態の電極材料に対する依存性が低いという特性がある。
【0006】
これに対して、Agペースト44を利用した実装構造の場合は、Agペースト44のバインダ用樹脂が硬化収縮するのに応じて、そのAgペースト44内に独立して存在しているAgフィラーが、鎖状に連結(接続)されると同時に上記各電極42a、43と接合された状態となるのである。
このため、電極材料の物性(特に表面物性)に影響されやすいという事情があって、上記各電極42a、43とAgペースト44との各間の接合力がはんだ付けの場合に比べて小さくなることが避けられず、これが上記のようなクラック発生の原因になると考えられる。
【0007】
そこで、本発明者らは、上記のようなヒートサイクル試験を行なった際に、Agペーストのどの部位でクラックが発生するのか、その挙動を詳細に調べた。その結果、Agペースト44におけるクラックは、主に上記各電極42a、43との接合端部付近で発生していることが分かった。つまり、高温下でのAgペースト44の熱収縮に応じて接合力が小さい電極42a、43との接合部分でクラックが発生すると考えられる。
【0008】
これに対して、Agペースト44は、実装基板41や積層セラミックコンデンサ42の外殻部材の材料となるセラミック(例えば、アルミナ)、或いは実装基板41を構成する絶縁材料(樹脂或いはセラミック)に対しては、その接合性が金属材料に比べて良好であるということが判った。
本発明は上記問題に鑑みて成され、絶縁材料からなる外殻部材及びこの表面に露出した状態の電極を備えた電子部品を、実装基板上に配置された電極上に導電性接着剤を介して実装する場合に、その導電性接着剤でのクラック発生を防止できるようにすることを第1の目的とする。
【0009】
また、ピッチの狭いランド(電極)を必要とする部品、例えば半導体素子を実装基板にはんだにてフリップチップ実装する場合、図16(a)〜(d)に示す工程を経て実装を行なっていた。まず、図16(a)に示すように、電極(以下、ランドとも称する)51が形成された実装基板52を用意する。次に、図16(b)に示すように、はんだペースト53を印刷する。このとき、所望のはんだ接合寿命を得るために、はんだペースト53の径とランド51の径を同等にしている。そして、図16(c)に示すように、はんだバンプ54を備えた半導体素子55を実装基板上に位置決め搭載(マウント)する。さらに、リフロー処理によってはんだバンプ54とはんだペースト53とを溶融接合させると、図16(d)に示すように、半導体素子55と実装基板52との電気的接続が成される。
【0010】
この実装に際し、ランド51のパターン公差、はんだペースト53の印刷ズレ、半導体素子55の実装基板52へのマウントズレが発生する。このため、ランド51とはんだペースト53とが位置ズレする場合がある。しかしながら、はんだの性能上、はんだペースト53及びはんだバンプ54がリフロー時にランド51に濡れ広がり、ランド51に戻ろうとする。この溶融したはんだが完全にランド51に戻るようにするためには、はんだペースト53がランド51に半分以上接するように印刷する必要があることが経験上判っており、半分以上接していない場合にはランド51にはんだが戻りきらず、実装基板52上にはんだボールとして残存するか、もしくは隣接するランド51にはんだが取り込まれるか、或いは隣接ランド間がはんだによりショートする(図17参照)。
【0011】
その結果、ランド51のはんだ量が減少し、或いは隣接ランドとの短絡により、半導体素子或いは電子部品の電気的接続信頼性を損ねる。
一方、近年では、微細化に伴い半導体素子55のランドピッチを300μm以下にしたいとう要求がある。これを満たすためには、実装基板52に形成されるランド51のパターン精度、はんだペースト53の印刷位置、量精度、半導体素子55の実装基板52上へのマウント精度が厳しく要求される。特に、実装基板52としてセラミック積層基板を採用する場合には、焼成収縮の不均一により、パターン精度が悪くなり、例えば1%程度の寸法公差が発生してしまうため、上記各精度が要求される。
【0012】
しかしながら、半導体素子55に例えば10mm角のものを用いる場合、半導体素子55の中心に対して隅にあるランド51ではパターン公差が0.07mm、印刷ズレが0.05mm、マウントズレが0.03mm程度発生する。このため、ランド51に対してはんだペースト53とはんだバンプ54のズレは、各ズレの2乗平均を取ると、略0.13mmと見込まれ、ランドピッチ(間隔)をこれ以下にすると図17に示すように、隣り合うはんだ同士が付着してショートする可能性がある。
【0013】
その一方、上述したように、ランド51の寸法は接合寿命や所定のズレを考慮して設定されているため、ランドサイズを0.15mmとすると、ランドピッチは0.28mm以下にできず、上記要求を満たすことができない。
本発明は上記問題を鑑みて成され、ランド(電極)ピッチを狭くできる電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明においては、導電性接着剤(5、16)は、複数の電極のそれぞれと対応する位置に配列されたランドの配列の外側にはみ出るように配置され、少なくとも導電性接着剤の周縁部の一部がランドの外側において実装基板に接合部位を有していると共に、セラミック積層基板からなる実装基板上に印刷形成されており、該印刷の際の印刷ズレをX、配列方向における導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向におけるランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、配列方向におけるランドのサイズが設定されていることを特徴としている。
このように、導電性接着剤がランドの配列の外側にはみ出る構成とし、少なくとも導電性接着剤の周縁部の一部がランドの外側において実装基板に接合部位を有するようにできる。このため、この部位において導電性接着剤の接合強度を強くすることができる。
また、導電性接着剤を印刷形成する場合には印刷ズレが発生する。特に、本発明のように、実装基板をセラミック積層基板を採用する場合には、焼成収縮の不均一により、パターン精度が悪くなり、例えば1%程度の寸法公差が発生してしまう。したがって、ランドの径を小さくした場合に小さくしすぎると、印刷ズレによってランドと導電性接着剤が接触しなくなってしまう。このため、上記関係を満たす程度の径でランドを形成することにより、印刷ズレによっても導電性接着剤とランドとが確実に接触できるようにすることができる。
【0015】
具体的には、請求項2に示すように、少なくとも導電性接着剤の周縁部の一部が、電子部品の外殻部材に接合部位を有する構造となればよい。そして、請求項3に示すように、電極に、外殻部材を露出させるための露出窓部が少なくとも1つ形成し、この露出窓部を通じて導電性接着剤が外殻部材に接合されるようにしたり、請求項に示すように、ランドに、実装基板を露出させるための露出窓部が少なくとも1つ形成し、この露出窓部を通じて導電性接着剤が実装基板に接合されるようにするとよい。
【0016】
請求項5に記載の発明においては、ランド(4、15、17、22)と電極(3、13、33)との間が導電性接着剤(5、16)で接続されていると共に、導電性接着剤が前記実装基板と接触させられており、ランド及び電極の配列方向において、導電性接着剤が前記実装基板と接触させられている部位のサイズよりもランドと接触させられている部位のサイズが小さくされ、さらに、導電性接着剤は、実装基板上に印刷形成されており、該印刷の際の印刷ズレをX、配列方向における前記導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向における前記ランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、配列方向におけるランドのサイズが設定されていることを特徴としている。
導電性接着剤を用いた場合、導電性接着剤は硬化してもランドに濡れ広がらない。このため、ランド及び電極の配列方向において、導電性接着剤が前記実装基板と接触させられている部位のサイズよりもランドと接触させられている部位のサイズが小さくなるようにすれば、導電性接着剤を介してランドと電極との間の接合を行なうことができると共に、ランドのサイズを小さくできるため、この分、ランドピッチを狭めることができる。
また、この場合にも、上述したように、導電性接着剤を印刷形成する場合には印刷ズレが発生するが、ランドの径を小さくした場合に小さくしすぎると、印刷ズレによってランドと導電性接着剤が接触しなくなってしまう。このため、上記関係を満たす程度の径でランドを形成することにより、印刷ズレによっても導電性接着剤とランドとが確実に接触できるようにすることができる。
【0019】
なお、請求項に示すように、導電性接着剤として、Ag、Au、Ni、Cu、Pd、Pt、Ir、AgPd、AgPtのうちの少なくとも1つを含む金属製フィラーが、エポキシ、フェノール、アクリル、ポリエステル、ポリイミドのうちの少なくとも1つを含む樹脂に混入されたペースト状のものを用いることができる。
【0021】
このように、実装基板上においてランドが形成されていない位置に、導電性接着剤を配置するようにしても、その部位において導電性接着剤の接合強度を向上させることができる。
請求項7乃至13に記載の発明においては、実装基板に備えられたランド(4、15、17、22)の上に、該ランドおよび複数の電極それぞれとを接続するための導電性接着剤(5、16)を、導電性接着剤が実装基板と接触させられており、ランド及び電極の配列方向において、導電性接着剤が実装基板と接触させられている部位のサイズよりもランドと接触させられている部位のサイズが小さくなるように印刷する工程と、導電性接着剤と電極(3、13、33)が接するように位置決めして、電子部品(1、11、30)を実装基板上に搭載する工程と、熱処理によって導電性接着剤を硬化させる工程と、を備え、導電性接着剤を印刷する際における印刷ズレをX、配列方向における導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向におけるランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、配列方向におけるランドをサイズを設定する、導電性接着剤を印刷する際における印刷ズレをX、配列方向における導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向におけるランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、配列方向におけるランドをサイズを設定することを特徴としている。
【0022】
このように、導電性接着剤のサイズをランドよりも大きくすることにより、導電性接着剤がランドからはみ出るようにでき、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項に記載の発明においては、導電性接着剤を印刷する工程では、実装基板のうち、前記電子部品を搭載する位置以外にも該導電性接着剤をアライメント用として印刷しておき、電子部品を実装基板上に搭載する工程では、アライメント用の導電性接着剤を基準として、電子部品の位置決めを行なうことを特徴としている。
【0023】
このように、導電性接着剤を基準として位置決めを行なえば、ランドを基準として位置決めを行なうよりも、バンプと導電性接着剤とがより一致するようにできるため、よりバンプと導電性接着剤との接合を好適に行なうことができる。
なお、請求項11に示すように、電子部品を搭載する工程では、電子部品搭載時において電子部品への荷重を制御することによって、導電性接着剤の形状を制御するようにしてもよい。
【0024】
例えば、請求項12に示すように、電子部品搭載時において電子部品もしくは実装基板を振動させるようにすればよい。なお、請求項13に記載の発明のように、導電性接着剤を印刷する工程において、実装基板のうちランドが形成されていない位置においても導電性接着剤を印刷し、電子部品を搭載する工程時において、導電性接着剤と外殻部材とが接合部位を有するようにすれば、この部位において導電性接着剤の整合強度を高くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、面実装用の電子部品として積層セラミックコンデンサを用いた場合について説明する。図1に積層セラミックコンデンサ(電子部品)11を実装基板14に実装したときの断面図を示す。また、図2に、図1に示す実装構造の要部のレイアウトを示す。
【0026】
積層セラミックコンデンサ11は、いわゆる3216サイズのもので、セラミック誘電体からなる六面体状(縦3.2mm×横1.6mm、高さ1.25mm)の本体チップ(外殻部材)12の内部に、例えばAg−Pd合金よりなる複数枚ずつの内層電極を交互に積層状に配置すると共に、当該本体チップ12における対向側面(内層電極が露出する側面)に、内層電極とそれぞれ導通した状態の一対の膜状の端子電極(電極)13を露出状態で形成した構造となっている(但し、内部構造は図示略)。ここでは、上記端子電極13の接地面(下面投影面)サイズは、図2に示すように、例えば0.5mm×1.6mmに設定している。
【0027】
上述のような構造とされた積層セラミックコンデンサ11を搭載するための実装基板14は、例えば92%アルミナ基板によりなるもので、その上面には一対の基板電極15が例えば銅メッキにより形成されている。この場合、各基板電極15は、その面積が積層セラミックコンデンサ11側の端子電極13の接地面積より小さい状態(例えば1/4程度の面積)に設定されるものであり、図2に示すように、0.2mm×1.0mのサイズに設定されている。なお、上記基板電極15からの引出配線については図示していないが、これは実装基板14上に形成された配線パターン或いは実装基板14に形成されたスルーホール配線により構成することができる。
【0028】
上記積層セラミックコンデンサ11は、実装基板14上にAgペースト16(導電性接着剤、導電性接合部材)を利用して実装されるものである。
具体的には、この実装前において、Agペースト16は、実装基板14上における前記一対の基板電極15を中心とした各位置に、例えば70±20μmの膜厚でスクリーン印刷され、その印刷サイズは、図2に示すように、0.35mm×1.4mm程度に設定されている。このような印刷サイズとすることにより、基板電極15がAgペースト16よりも相対的に小さくなるようにしている。なお、上記Agペースト16は、バインダとしてアミン硬化タイプのエポキシ樹脂を使用したものであり、Agフィラーとエポキシ樹脂の配合比は80:20(Wt%)に設定されている。
【0029】
そして、かかるAgペースト16上に積層セラミックコンデンサ11を荷重が1(N)、時間が0.5(秒)の条件にてマウントする。これにより、図1に示すように、Agペースト16が積層セラミックコンデンサ11及び実装基板14間で押し広げられ、その接触面積が拡大される。つまり、Agペースト16が基板電極15からはみ出て、外殻部材としての本体チップ12と接した状態となる。このとき、積層セラミックコンデンサ11にかける荷重を制御することによって、Agペースト16の形状、具体的にはAgペースト16の接地面積を制御するようにしている。また、Agペースト16を硬化させた時よりも厚めに印刷形成しておけば、荷重制御時に確実にAgペースト16を基板電極15からはみ出させることができる。
【0030】
なお、このマウント時に、積層セラミックコンデンサ11若しくは実装基板14を振動させることによって、Agペースト16の形状を制御するようにしても良い。
そして、この状態で酸化抑止雰囲気での加熱処理を所定条件で行ない、Agペースト16を硬化させる。これにより、Agペースト16内のAgフィラーによって端子電極13及び基板電極15間が電気的に接続されると共に、Agペースト16の周縁部が積層セラミックコンデンサ11の本体チップ12並びに実装基板14のそれぞれに対して面接触状態で接合されるようになる。
【0031】
ここで、積層セラミックコンデンサ11の本体チップ12並びに実装基板14は、それぞれセラミック、つまり絶縁性部材で構成されている。このような絶縁性部材にAgペースト16を接合させた場合の接合性を実験により確認したところ、Agペースト16を金属に接合させた場合よりも接合性が良好になることが確認された。
【0032】
従って、本実施形態のように、Agペースト16の周縁部が本体チップ12並びに実装基板14のそれぞれに対して面接触状態で接合された構造となった場合には、金属のみにAgペースト16を接合させた場合と比べて接合強度を向上させることができる。これにより、温度上昇などによりAgペースト16が収縮するような状況となったときでも当該Agペースト16でのクラック発生を効果的に抑止することができ、実装信頼性の向上を実現できるようになる。
【0033】
なお、上記のような接着強度の向上効果を実証するために、本実施形態による実装構造にて積層セラミックコンデンサ11を実装した構造体の複数サンプル、並びに従来の実装構造にて積層セラミックコンデンサ11を実装した構造体の複数サンプルについて、そのコンデンサ11の接着強度を実際に測定した。その結果を図3に示す。この結果からも、Agペースト16の周縁部が本体チップ12に接合されているものの方が、接合されていない従来構造よりもAgペースト16による接合強度が向上していることが分かる。
【0034】
(第2実施形態)
図4に、本実施形態における実装構造を示す。本実施形態は、上記第1実施形態と異なる構成によって、基板電極の面積がAgペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)16に対して相対的に小さくなるようにしたものである。以下、本実施形態の実装構造について説明するが、本実施形態は、第1実施形態と略同様の構成及びマウント方法を採用するため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0035】
図4において、実装基板14上における積層セラミックコンデンサ(電子部品)11の搭載位置には、一対の基板電極17が銅メッキなどによって形成されている。実装基板14の上面には、絶縁材料(例えば、ガラス或いは樹脂等)よりなる保護膜18が形成されており、この保護膜18の開口部から基板電極17が部分的に露出された状態となっている。この保護膜18に形成された開口部は、例えば0.2mm×1.0mmのサイズとなっており、基板電極17の露出面積がAgペースト16のサイズよりも小さくなるように構成されている。
【0036】
そして、スクリーン印刷されたAgペースト16と一対の基板電極17に一致するように、積層セラミックコンデンサ11が実装基板14上にマウントされ、Agペースト16が硬化されている状態となっている。これにより、Agペースト16内のAgフィラーを介して、端子電極(電極)13及び基板電極17間が電気的に接続されていると共に、Agペースト16の周縁部が積層セラミックコンデンサ11の本体チップ12並びに実装基板14上の保護膜18のそれぞれに対して面接触状態で接合されている。この場合においても、Agペースト16の周縁部が絶縁材料からなる保護膜18に面接触状態とされているため、この部分における接合強度を向上させることができる。
【0037】
このように、基板電極17の表面にコーティング材料を配置し、基板電極17の露出面積がAgペースト16のサイズよりも小さくなるようにしても、第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、本実施形態では、基板電極17をコーティング材料で覆うことができるため、基板電極17自体の形状が制約されないという効果も得られる。
【0038】
(第3実施形態)
本発明の第5実施形態を図5に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態の構成を部分的に変更したものであるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すように、本実施形態で実装対象となる面実装用の電子部品は、面実装用のアルミ電解コンデンサ(電子部品)30であり、これはコンデンサ本体31の基部に樹脂製のベース部(外殻部材)32が備えられていると共に、このベース部32の下面に一対の端子電極(電極)33が露出状態でそなえられた構造を有している。
【0039】
そして、スクリーン印刷されたAgペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)16と一対の基板電極15とが一致するように、積層セラミックコンデンサ11を実装基板14上にマウントされ、Agペースト16が硬化されている状態となっている。これにより、Agペースト16内のAgフィラーを介して、端子電極33及び基板電極15間が電気的に接続されていると共に、Agペースト16の周縁部アルミ電解コンデンサ30のベース部32並びに実装基板14のそれぞれに対して面接触状態で接合されている。この場合においても、Agペースト16の周縁部が絶縁材料からなる実装基板14に面接触状態とされているため、この部分における接合強度を向上させることができる。
【0040】
このように、ベース部32の下面に端子電極33が露出状態で設けられるようなアルミ電解コンデンサ30を用いる場合においても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図6に基づいて説明する。本実施形態は、Agペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)16と基板電極15の大きさの関係に関わらず、他の部位において所望の接合強度を得られるようにしたものである。なお、本実施形態は、第1実施形態の構成を部分的に変更したものであるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0041】
図6に示すように、実装基板14のうち基板電極15が形成されている部位以外においてもAgペースト16aが印刷されて配置されており、この部位において本体チップ部12と実装基板14とにAgペースト16aが面接触した状態となっている。
このように、実装基板14のうち基板電極15が形成されている部位以外にAgペースト16aを配置することによっても実装基板14と積層セラミックコンデンサ(電子部品)11との接合強度を向上させることができる。
【0042】
なお、図6では、基板電極15上に配置されたAgペースト16の周縁部が基板電極15内で終端するように示されているが、当然、これらの位置にに配置されたAgペースト16を基板電極15からはみ出るように印刷などして構成してもよい。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図7に基づいて説明する。なお、本実施形態の基本的構成は、第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0043】
図7に示すように、本実施形態では、基板電極15にスリット(露出窓部)15aが形成されており、このスリット15aを通じて実装基板14が部分的に露出するようになっている。そして、このように露出した部分において、実装基板14にAgペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)16が面接触した状態となっている。
【0044】
このように、基板電極15にスリット15aを形成しても、第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、このスリット15aを複数箇所に設けても良い。
なお、図7では、基板電極15上に配置されたAgペースト16の周縁部が基板電極15内で終端するように示されているが、当然、これらの位置にに配置されたAgペースト16を基板電極15からはみ出るように印刷などして構成してもよい。
【0045】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図8に基づいて説明する。なお、本実施形態の基本的構成は、第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8に示すように、本実施形態では、端子電極(電極)13にスリット(露出窓部)13aが形成されており、このスリット13aを通じて端子電極13が部分的に露出するようになっている。そして、このように露出した部分において、端子電極13aにAgペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)16が面接触した状態となっている。
【0046】
このように、端子電極13aにスリットを形成しても、第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、このスリット13aを複数箇所に形成してもよい。
なお、図8では、基板電極15上に配置されたAgペースト16の周縁部が基板電極15内で終端するように示されているが、当然、これらの位置にに配置されたAgペースト16を基板電極15からはみ出るように印刷などして構成してもよい。また、電極13よりAgペースト16がはみ出しても良い。
【0047】
(第7実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と同様に電子部品と実装基板とを接合するために用いるAgペーストの接合強度を向上させ、さらに各種のズレ(Agペーストの印刷ズレ等)による隣接電極間でのショートを防止できる構造について説明する。なお、上記実施形態では、コンデンサを例に挙げて説明したが、本実施形態では、電子部品としてフリップチップタイプの半導体素子を使用する場合を例に挙げて説明する。
【0048】
図9に電子部品として半導体素子1をフリップチップ法でアルミナ積層基板(実装基板)2の上に実装したときの模式図を示す。以下、図9に基づいて半導体素子1の実装構造について説明する。
半導体素子1として、寸法が10mm×10mmを用いている。半導体素子1の裏面には、複数の電極(以下、はんだバンプとも称する)3が備えられている。このはんだバンプ3は、0.1mmの径で構成されており、0.25mmのピッチを持って、半導体素子1の一辺に32個づつロの字に配置されている。
【0049】
一方、アルミナ積層基板2の上には、はんだバンプ3と対応する位置においてランド(基板電極)4が形成されている。このランド4は、0.08mmの径で構成されており、アルミナと同時にタングステンを焼結し、焼結後、タングステン上に銅メッキ8を形成してある。
また、アルミナ積層基板2の上に、ランド4のそれぞれと電気的に接続されるように、印刷塗布されたAgペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)5が備えられている。このAgペースト5は、0.15mmの径となっており、銀のフィラー入りのエポキシ樹脂で構成されている。従って、ランド4の径はAgペースト5の径よりも小さく(ランド4の径よりAgペースト5の径の方が大きく)なっている。具体的には、ランド4の配列方向において、Agペースト5のサイズ(幅)よりもランド4のサイズ(幅)の方が小さくなるようにしている。
【0050】
半導体素子1は、はんだバンプ3とAgペースト5とが一致するように位置合わせされて、アルミナ積層基板2の上に搭載されている。そして、熱処理によってAgペースト5とはんだバンプ3とが電気的に接続されることで、半導体素子1とアルミナ積層基板2とが電気的に接続された状態となっている。
ここで、半導体素子1とアルミナ積層基板2との電気的接続に導電性接着剤であるAgペースト5を用いているが、図9に示されるように、Agペースト5はランド4に濡れ広がっておらず、ほぼ印刷されたままの状態に維持されている。
【0051】
なお、アルミナ積層基板2のうち、半導体素子1が搭載されない位置には、半導体素子1と電気的接続が成されないダミーランド7が形成されており、実装時にランド4の位置を確認するためのアライメントとして用いている。
次に、このように構成される半導体素子1をアルミナ積層基板2に実装する工程を図10に示し、この図に基づいて実装工程の説明を行なう。
【0052】
まず、図10(a)に示すように、ランド4及びダミーランド7を備えたアルミナ積層基板2を用意する。なお、ランド4及びダミーランド7の表面には、銅メッキ8が形成されているが、以下の説明においては、各ランド4、7の関係を明確にするために銅メッキ8についての説明は省略する。
半導体素子1を搭載する領域に形成されたランド4は、径が0.08mm、ピッチが0.25mmとなっている。また、半導体素子1を搭載する領域以外に形成されたダミーランド7のサイズに特に制限はないが、このダミーランド7によって半導体素子1を搭載する領域に形成されたランド4の位置が認識できるようになっている。
【0053】
そして、図10(b)に示すように、ダミーランド7をアライメント基準として、ランド4の上に0.15mmの径を有するAgペースト5を印刷形成する。このとき、印刷ズレが発生するが、印刷ズレが発生してもランド4とAgペースト5とが部分的に接触するようになっている。
上述したように、ランド4の径は0.08mmとしているが、これはランド4の径をAgペースト5の径に比して小さくしつつ、Agペースト5の印刷ズレによってAgペースト5とランド4とが離れてしまわないように、サイズを設定したものである。
【0054】
Agペースト5の場合、印刷された形状を維持したまま硬化されるため、はんだペーストのようにランド4に濡れ広がることがない。このため、Agペースト5のサイズよりもランド4のサイズを小さくすることができるのであるが、サイズを小さくしすぎるとランド4とAgペースト5とが離れてしまうので、印刷ズレを見込んだサイズにする必要がある。
【0055】
図11の模式図に基づいてAgペースト5の径とランド4の径及び印刷ズレの関係を説明する。なお、図中φ1はAgペースト5の径を示し、φ2はランド4の径を示し、Xは印刷ズレが最大となったときの量を示している。
この図からも判るように、印刷ズレによってAgペースト5とランド4と離れてしまわないようにするには、2(X−φ2/2)<φ1の関係を満たす必要がある。よって、この関係と、ランド4の径をAgペースト5の径より小さくした場合の関係(φ1>φ2)とから、φ1は、2(X−φ2/2)<φ1の関係を満たすように設定している。
【0056】
このように、ランド4を小さくすることができるため、ランド4の径やAgペースト5の径及びAgペースト5の印刷ズレ等を見込んで設定されるランドピッチを小さくすることができる。
具体的に、図12に示す従来との比較図に基づいて説明する。なお、図12(a)は、従来のようにはんだペースト20を用いた場合において、はんだペースト20をリフローさせた前後の図を示しており、図12(b)は、本実施形態のようにAgペースト5を用いた場合において、Agペースト5を硬化させた前後の図を示している。
【0057】
図12(a)に示されるように、はんだペースト20は、リフロー後にランド21に濡れ広がるため、ランド21の径をはんだペースト20の径と同等にする必要がある。しかしながら、図12(b)に示されるように、Agペースト5の場合には、熱処理後においても印刷時の形状をほぼ維持するものであるため、ランド4とAgペースト5とが少しでも接触していれば電気的接続を行なうことができる。
【0058】
従って、Agペースト5を用いた場合にはランド4のサイズを小さくすることができ、その結果、図12(b)に示される間隔Dは、図12(a)に示される間隔dと比べて、ランド4のサイズを小さくした分だけ大きくなる。このため、間隔Dが大きくなった分だけ、ランドピッチを小さくすることができるのである。
【0059】
次に、図10(c)に示されるように、ダミーランド7をアライメント基準として、はんだバンプ3とAgペースト5とが一致するように位置合わせして、半導体素子1をアルミナ積層基板2にマウントする。このとき、半導体素子1に10gの荷重をかけて、全はんだバンプ3がAgペースト5に接するようにしている。
【0060】
なお、図10(b)に示す工程において、Agペースト5を印刷する際に、半導体素子1を搭載する部分以外にもアライメント用にAgペースト5を印刷するようにしておけば、Agペースト5の印刷ズレを見込んだものをアライメント基準にして半導体素子1の位置合わせを行なうことができるため、よりAgペースト5とはんだバンプ3との位置ズレを少なくすることができる。これにより、Agペースト5とはんだバンプ3との接合をより良好に行なうことができる。
【0061】
さらに、図10(d)に示すように、150℃、1時間の熱処理を施して、Agペースト5を硬化させて、はんだバンプ3とAgペースト5とを接合させる。これにより、半導体素子1とアルミナ積層基板2とが電気的に接続され、図9に示す実装構造が完成する。
このように、Agペースト5等の導電性接着剤を用いることにより、ランド4を小さくすることができる。これにより、ランドピッチを小さくすることができる。
【0062】
また、このようにランド4を小さくすることにより、ランド4からAgペースト5がはみ出るようにできるため、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態を図13に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態等における積層セラミックコンデンサにおいて、第7実施形態と同様に各種ズレによる隣接ランド間のショートなどを防止するものである。従って、本実施形態における構成は、第1実施形態とほぼ同様であるので、異なる部分についてのみ説明する。
【0063】
ところで、近年、上記第1実施形態で説明したようないわゆる3216サイズのコンデンサよりも小型の2012サイズのコンデンサ、さらに小型の1005サイズのコンデンサへと小型化(電極の狭ピッチ化)の要求が強い。
本実施形態は、いずれのサイズのコンデンサにおいても十分適用可能なものである。本実施形態では、特に小型の1005サイズの積層セラミックコンデンサ(電子部品)11を用いた場合について説明する。図13において、実装基板14に配置された各基板電極15の端部から端部までの間隔は0.6mmに設定されている。
【0064】
そして、基板電極15の配列方向における幅が0.6mmとなるように、Agペースト(導電性接着剤、導電性接合部材)16を印刷したのち、積層セラミックコンデンサ11をマウントし、Agペースト16を硬化させている。これにより、Agペースト16が基板電極15からはみ出し、実装基板14若しくは本体チップ12とAgペースト16とが面接触した状態となる。
【0065】
このような構成の実装構造において、仮に、積層セラミックコンデンサ11の焼成収縮バラツキが0.5%(つまり、10mm×10mmであれば0.5mmのバラツキ)があるとして中心部からのズレが0.25mm、Agペースト5の印刷ズレが0.05mmであるとすると、その2乗平均より、各種ズレ要因に起因するズレ量の最大値は0.255mm程度になると考えられる。
【0066】
図14に、本実施形態における実装構造と従来における実装構造を示し、これらそれぞれの実装構造に対する上記ズレ量の関係とについて説明する。なお、図14(a)は、従来のようにはんだペースト21を用い、基板電極22とはんだペースト21とのサイズを一致させた場合において、はんだペースト21をリフローさせた前後の図を示しており、図14(b)は、本実施形態のようにAgペースト16を用いた場合において、Agペースト16を硬化させた前後の図を示している。なお、図14(a)、(b)においては、隣接する基板電極15、2の中心位置間の距離(ランドピッチ)を同等にさせている。
【0067】
図14(a)に示されるように、従来の構造では、基板電極22とはんだペースト21とのサイズを一致させた場合に、各基板電極22間の間隔が0. 3mmとなるため、上記ズレ量が最大となると、はんだペースト21の熱だれによって隣接する基板電極間でショートしてしまう場合がある。
これに対して、図14(b)に示されるように、本実施形態では、各基板電極15の間隔を0.6mmに設定できるため、上記ズレ量が最大値となってもAgペースト16から基板電極15までの距離が0.345mmとなる。そして、上述したように、Agペースト16は印刷されたときの形状を維持できるため、各基板電極15間におけるショートを防止することができる。
【0068】
このように、基板電極15をAgペースト16のサイズよりも小さくすることにより基板電極15間のショートを防止することができ、さらに、Agペースト16と実装基板14若しくは本体チップ12との接合強度を向上させることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、実装対象の面実装電子部品として積層セラミックコンデンサ11や面実装用コンデンサ19等を例に挙げたが、他の形式の面実装用コンデンサや面実装用コイルなど種々の電子部品の実装構造に適用可能である。また、導電性接着剤として、バインダとしてのエポキシ樹脂内にAgフィラーを充てんしたAgペーストを利用する構成としたが、バインダの材質及び導電性充填フィラーの種類は適宜選択できるものである。さらに、基板14の材料として92%アルミナ基板を例に挙げたが、他のセラミック基板や樹脂基板を利用することもできる。
【0069】
具体的には、上記第1実施形態では、実装基板としてアルミナ積層基板2を用いているが、この他、ガラス基板、アルミナ基板、ガラスセラミック等の低温焼成基板や、エポキシ、ガラスエポキシ、紙フェノール、ポリイミド、の樹脂基板、金属をベースとしたAlN基板などを用いても良い。また、第3実施形態に示したように、これらの材質を用いたコーティング材料を実装基板上に配置したものであっても良い。なお、コーティング材料としては、これらの材料の他のもの、例えば、エポキシアクリレートなどの紫外線硬化型樹脂等を用いても良い。
【0070】
また、上記第1〜第8実施形態に用いる導電性接着剤として、Ag、Au、Ni、Cu、Pd、Pt、Ir、AgPd、AgPtのうちの少なくとも1つを含む金属製フィラーがエポキシ、フェノール、アクリル、ポリエステル、ポリイミドのうちの少なくとも1つを含む樹脂に混入されたペースト状のものを用いるようにしても良い。
【0071】
なお、アルミナ又はガラスエポキシとAgペーストとの接合力が、例えばランド(電極)を構成する銅とAgペーストとの接合力よりも大きくなると同様に、上記他の材質のものであっても、ランドを小さくすることは、各種導電性接着剤と外殻部材及び実装基板との接触面積を増加させるので好適であるといえる。
また、上記いずれの実施形態においても少なくともAgペースト5、16の周縁部の一部が本体チップ12表面や樹脂製のベース部32表面に接合されるか、又は実装基板32、14表面に接合されるか、またはそれら両方の表面に接合されるようにすれば、接合性を向上させてAgペーストでもクラックを防止する効果は得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図2】図1の実装構造における要部のレイアウトを示す図である。
【図3】Agペースト16の接合強度の測定結果を示す図である。
【図4】第2実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図5】第3実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図6】第4実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図7】第5実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図8】第6実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図9】第7実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図10】図9における電子部品の実装工程を示す図である。
【図11】Agペースト5の径、ランド4の径及び印刷ズレの関係を説明するための図である。
【図12】Agペースト5を用いた場合とはんだペースト20を用いた場合のランドピッチを比較するための説明図である。
【図13】第8実施形態における電子部品の実装構造を示す断面図である。
【図14】Agペースト16を用いた場合とはんだペースト20を用いた場合のランドピッチを比較するための説明図である。
【図15】従来の電子部品の実装構造を説明するための断面図である。
【図16】従来の電子部品の実装工程を示す図である。
【図17】図16に示す実装工程によって隣接する電極間がショートした場合を説明するための図である。
【符号の説明】
1…半導体素子、2…アルミナ積層基板、3…はんだバンプ、4…ランド、
5…Agペースト、7…ダミーランド、11…積層セラミックコンデンサ、
12…外殻部材、13…端子電極、14…実装基板、15…基板電極、
16…Agペースト。

Claims (13)

  1. 絶縁材料からなる外殻部材及び該外殻部材の表面に露出した複数の電極(3、13、33)を備えた電子部品(1、11、30)を、前記複数の電極のそれぞれと対応する位置に配列されたランド(4、15、17、22)が備えられたセラミック積層基板からなる実装基板(2、14)上に位置決めし、導電性接着剤(5、16)を介して前記複数の電極と前記ランドとを接続することにより、前記電子部品と前記実装基板との電気的接続を行なう電子部品の実装構造であって、
    前記導電性接着剤は、前記複数の電極のそれぞれと対応する位置に配列された前記ランドの前記配列の外側にはみ出るように配置され、少なくとも前記導電性接着剤の周縁部の一部が前記ランドの外側において前記実装基板に接合部位を有していると共に、前記実装基板上に印刷形成されており、該印刷の際の印刷ズレをX、前記配列方向における前記導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向における前記ランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、前記配列方向における前記ランドのサイズが設定されていることを特徴とする電子部品の実装構造。
  2. 少なくとも前記導電性接着剤の周縁部の一部は、前記電子部品の外殻部材に接合部位を有していることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の実装構造。
  3. 前記電極には、前記外殻部材を露出させるための露出窓部が少なくとも1つ形成されており、この露出窓部を通じて前記導電性接着剤が前記外殻部材に接合されていることを特徴とする請求項2に記載の電子部品の実装構造。
  4. 前記ランドには、前記実装基板を露出させるための露出窓部が少なくとも1つ形成されており、この露出窓部を通じて前記導電性接着剤が前記実装基板に接合されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電子部品の実装構造。
  5. 複数の電極(3、13、33)を備えた電子部品(1、11、30)を、前記複数の電極のそれぞれと対応する位置にランド(4、15、17,22)が備えられたセラミック積層基板からなる実装基板(2、14)上に位置決めし、前記複数の電極と前記ランドとを接続することにより、前記電子部品と前記実装基板との電気的接続を行なう電子部品の実装構造において、
    前記ランドと前記電極との間が導電性接着剤(5、16)で接続されていると共に、該導電性接着剤が前記実装基板と接触させられており、前記ランド及び前記電極の配列方向において、該導電性接着剤が前記実装基板と接触させられている部位のサイズよりも前記ランドと接触させられている部位のサイズが小さくされ
    さらに、前記導電性接着剤は、前記実装基板上に印刷形成されており、該印刷の際の印刷ズレをX、前記配列方向における前記導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向における前記ランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、前記配列方向における前記ランドのサイズが設定されていることを特徴とする電子部品の実装構造。
  6. 前記導電性接着剤として、Ag、Au、Ni、Cu、Pd、Pt、Ir、AgPd、AgPtのうちの少なくとも1つを含む金属製フィラーが、エポキシ、フェノール、アクリル、ポリエステル、ポリイミドのうちの少なくとも1つを含む樹脂に混入されたペースト状のものを用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の電子部品の実装構造。
  7. 複数の電極(3、13、33)を備えた電子部品(1、11、30)を、前記複数の電極のそれぞれと対応する位置にランド(4、15、17、22)が形成されたセラミック積層基板からなる実装基板(2、14)上に位置決めし、前記複数の電極と前記ランドとを接続することにより、前記電子部品と前記実装基板との電気的接続を行なう電子部品の実装方法において、
    前記実装基板に備えられたランドの上に、該ランドおよび前記複数の電極それぞれとを接続するための導電性接着剤(5、16)を、該導電性接着剤が前記実装基板と接触させられており、前記ランド及び前記電極の配列方向において、該導電性接着剤が前記実装基板と接触させられている部位のサイズよりも前記ランドと接触させられている部位のサイズが小さくなるように印刷する工程と、
    前記導電性接着剤と前記電極が接するように位置決めして、前記電子部品を前記実装基板上に搭載する工程と、
    熱処理によって前記導電性接着剤を硬化させる工程と、を備え
    前記導電性接着剤を印刷する際における印刷ズレをX、前記配列方向における前記導電性接着剤のサイズをφ1、該配列方向における前記ランドのサイズをφ2とすると、2(X―φ2/2)<φ1の関係を満たすように、前記配列方向における前記ランドをサイズを設定することを特徴とする電子部品の実装方法。
  8. 前記導電性接着剤を印刷する工程では、前記ランドからはみ出るように前記導電性接着剤を印刷することを特徴とする請求項に記載の電子部品の実装方法
  9. 前記導電性接着剤を印刷する工程では、前記実装基板のうち、前記電子部品を搭載する位置以外にも該導電性接着剤をアライメント用として印刷しておき、前記電子部品を前記実装基板上に搭載する工程では、前記アライメント用の導電性接着剤を基準として、前記電子部品の位置決めを行なうことを特徴とする請求項7または8に記載の電子部品の実装方法。
  10. 前記導電性接着剤を印刷する工程では、硬化させた時よりも厚めに該導電性接着剤を印刷することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1つに記載の電子部品の実装方法。
  11. 前記電子部品を搭載する工程では、当該電子部品搭載時において前記電子部品への荷重を制御することによって、前記導電性接着剤の形状を制御することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1つに記載の電子部品の実装方法。
  12. 前記電子部品を搭載する工程では、当該電子部品搭載時において前記電子部品もしくは前記実装基板を振動させることによって、前記導電性接着剤の形状を制御することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1つに記載の電子部品の実装方法。
  13. 前記導電性接着剤を印刷する工程では、前記実装基板のうち前記ランドが形成されていない位置においても前記導電性接着剤を印刷し、前記電子部品を搭載する工程時において、前記導電性接着剤と前記外殻部材及び/又は前記実装基板とが接合部位を有するようにすることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1つに記載の電子部品の実装方法。
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