JP4025908B2 - 木材締結用木ねじ - Google Patents
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- F16B25/106—Screws performing an additional function to thread-forming, e.g. drill screws or self-piercing screws by means of a self-piercing screw-point, i.e. without removing material
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は建築物に使用される例えば床下を構成する大引と根太のように木材と木材を締結する木ねじに関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば木造建築物の床下を構成する大引と根太の締結、または間柱と胴縁の締結をするのに一般的に釘が使用されてきたが、いろいろな外的要因による振動により釘が緩んで抜け、床の軋みや壁面の撓み等が生じるため、最近では釘に変わり公知の木ねじがよく使われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公知の木ネジでは２つの木材を締結する際、両方の木材にねじが係るとねじの回転によりそれぞれの木材が同じように木ねじの頭方向に引き寄せられるため、被固定側の木材と固定側の木材が密着せず、両者の間に隙間が生じ、床の軋みや壁面の撓み等が発生るといった問題があった。 このような問題を解決するために、公知の半ねじタイプが使われることもあったが、この場合木ネジの頭部による引寄せ力しかなく、十分な引寄せ力を得られず、また木材の経年変化による木痩せにより、木ねじの頭浮きが発生する欠点があった。そこで、特開２００１−９０７２０号や特開平６−４２５１５号で示されているように先端側と頭部側にピッチの異なるねじ山を設けたものが考えられ、使用されているが、被固定側または固定側のそれぞれの木材に螺合する木ねじのねじ山ピッチが違う為、比較的柔らかい木材に使用した場合、各木材のねじ山との接触部分が破壊されるので、木材の経年変化によりねじの締結力が失われ、結果として十分な引き寄せ効果が得られなかったり、また比較的硬い木材に使用した場合、木ねじが捻じ込み途中で螺進不可能となり、最後まで捻じ込めないことがあった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、根太を大引に固定する木造建築構造に使用される木ねじであって、軸部の一端にネジを回す工具と嵌合する機構を有する頭部、他端に先鋭な先端部を有し、先鋭な先端部から始まる第１のねじ山を軸部の所定位置まで設け、続いてねじ山の谷径よりも大径な円柱状の無ねじ部を少なくとも締結物以上の長さに設け、続いて第２のねじ山を設けた木ねじにおいて、前記円柱状の無ねじ部の外径より最大外径が大きく、前記第１のねじ山及び第２のねじ山の方向に向かって漸次径小となる円環部を前記円柱状の無ねじ部と前記第２のねじ山との間に設け、前記第２のねじ山を前記第の１ねじ山と同じピッチに成形した構成を採用したものである。
【０００５】
図１に示すように、本発明である木ねじ１には軸部２の一端に、木ねじ１を回す工具１１と嵌合する機構４を有する頭部３、他端に先鋭な先端部５、先鋭な先端部５から始まる第１のねじ山６を軸部の所定位置まで設け、続いて被固定側の木材の厚みと同じ長さ以上の全長に構成された円柱状の無ねじ部７を、続いて前記無ねじ部の直径より大径に成形された円環部８を、続いて前記円環部と前記頭部の間に第１のねじ山６と同じピッチで第２のねじ山９を設けてある。
【０００６】
なお、木材の種類によって円環部の形状を図２のように複数設けたり、形状を変えてもよい。
【０００７】
次に、本発明である木ネジ１による木造建築物の床下を構成する大引２２と根太２１の締結方法を、図３を用いて説明する。
【０００８】
予め図示しない床束に接合された大引２２上に直交するように設置された根太２１の上から本発明である木ネジ１の頭部３に設けた機構４に工具１１を嵌合させ、先鋭な先端部５から捻じ込んでいく。
【０００９】
先鋭な先端部５が根太２１を貫通し、大引２２に捻じ込まれていく。そして第１のねじ山６が大引２２に完全に捻じ込まれると、円柱状の無ねじ部７に続いて無ねじ部７の直径より大径に成形された円環部８が根太２１に回転しながら食い込んでいく。この時円環部８によって根太２１は大引２２に強く押し付けられている。
【００１０】
そして、円環部８に続いて、第１のねじ山６と同じピッチの第２のねじ山９が根太２１に回転しながら食い込んでいくが、円環部８によって根太２１は大引２２に強く押し付けられているため、根太２１と大引２２が密着した状態で第２のねじ山９は根太２１にねじ込まれていく。
【００１１】
その際、円環部８によって拡径された根太２１のねじ穴２３は木材の復元力により多少収縮するので、円環部８とねじ山９の直径は締結される木材の収縮率を考慮して設定すればよい。
【００１２】
最後に、木ネジ１の頭部３が根太２１にほぼ面一になるまでねじ込まれ、本発明品である木ネジ１を使った大引２２への根太２１の締結は、双方が引き寄せられ密着した状態で完了する。
【００１３】
なお、第１のねじ山６が大引２２に、第２のねじ山９は根太２１にねじ込まれている時、双方のねじピッチは同じであるため、根太２１と大引２２のねじ山との接触部分が破壊されことなく、引き寄せられている。
【００１４】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、頭部と、他端に先鋭な先端部、先鋭な先端部から始まる第１のねじ山を軸部の所定位置まで設け、続いてねじ山の谷径よりも大径な円柱状の無ねじ部を少なくとも締結物以上の長さに設け、続いて第２のねじ山を設けた木ねじにおいて、前記円柱状の無ねじ部の外径より最大外径が大きく、前記第１のねじ山及び第２のねじ山の方向に向かって漸次径小となる円環部を前記円柱状の無ねじ部と前記第２のねじ山との間に設け、前記第２のねじ山を前記第の１ねじ山と同じピッチに成形したことを特徴とする木材締結用木ねじを使って木材と木材を締結すれば、双方の木材がしっかり引寄せられ、いつまでも双方の木材の間に隙間が生じることがないので、床の軋みや壁面の撓み等の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る木材締結用木ねじの一例を示す正面図と左側面図である。
【図２】本発明に係る木材締結用木ねじの円環部の一例を示す部分拡大図である。
【図３】本発明に係る木材締結用木ねじを使用した根太と大引の締結工程をを示す工程図である。
【符号の説明】
１． 木ねじ
２． 軸部
３． 頭部
４． 機構
５． 先端
６． ねじ
７． 無ねじ部
８． 円環部
９． ねじ
１１．工具
２１．根太
２２．大引
２３．ねじ穴
【発明の属する技術分野】
この発明は建築物に使用される例えば床下を構成する大引と根太のように木材と木材を締結する木ねじに関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば木造建築物の床下を構成する大引と根太の締結、または間柱と胴縁の締結をするのに一般的に釘が使用されてきたが、いろいろな外的要因による振動により釘が緩んで抜け、床の軋みや壁面の撓み等が生じるため、最近では釘に変わり公知の木ねじがよく使われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公知の木ネジでは２つの木材を締結する際、両方の木材にねじが係るとねじの回転によりそれぞれの木材が同じように木ねじの頭方向に引き寄せられるため、被固定側の木材と固定側の木材が密着せず、両者の間に隙間が生じ、床の軋みや壁面の撓み等が発生るといった問題があった。 このような問題を解決するために、公知の半ねじタイプが使われることもあったが、この場合木ネジの頭部による引寄せ力しかなく、十分な引寄せ力を得られず、また木材の経年変化による木痩せにより、木ねじの頭浮きが発生する欠点があった。そこで、特開２００１−９０７２０号や特開平６−４２５１５号で示されているように先端側と頭部側にピッチの異なるねじ山を設けたものが考えられ、使用されているが、被固定側または固定側のそれぞれの木材に螺合する木ねじのねじ山ピッチが違う為、比較的柔らかい木材に使用した場合、各木材のねじ山との接触部分が破壊されるので、木材の経年変化によりねじの締結力が失われ、結果として十分な引き寄せ効果が得られなかったり、また比較的硬い木材に使用した場合、木ねじが捻じ込み途中で螺進不可能となり、最後まで捻じ込めないことがあった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、根太を大引に固定する木造建築構造に使用される木ねじであって、軸部の一端にネジを回す工具と嵌合する機構を有する頭部、他端に先鋭な先端部を有し、先鋭な先端部から始まる第１のねじ山を軸部の所定位置まで設け、続いてねじ山の谷径よりも大径な円柱状の無ねじ部を少なくとも締結物以上の長さに設け、続いて第２のねじ山を設けた木ねじにおいて、前記円柱状の無ねじ部の外径より最大外径が大きく、前記第１のねじ山及び第２のねじ山の方向に向かって漸次径小となる円環部を前記円柱状の無ねじ部と前記第２のねじ山との間に設け、前記第２のねじ山を前記第の１ねじ山と同じピッチに成形した構成を採用したものである。
【０００５】
図１に示すように、本発明である木ねじ１には軸部２の一端に、木ねじ１を回す工具１１と嵌合する機構４を有する頭部３、他端に先鋭な先端部５、先鋭な先端部５から始まる第１のねじ山６を軸部の所定位置まで設け、続いて被固定側の木材の厚みと同じ長さ以上の全長に構成された円柱状の無ねじ部７を、続いて前記無ねじ部の直径より大径に成形された円環部８を、続いて前記円環部と前記頭部の間に第１のねじ山６と同じピッチで第２のねじ山９を設けてある。
【０００６】
なお、木材の種類によって円環部の形状を図２のように複数設けたり、形状を変えてもよい。
【０００７】
次に、本発明である木ネジ１による木造建築物の床下を構成する大引２２と根太２１の締結方法を、図３を用いて説明する。
【０００８】
予め図示しない床束に接合された大引２２上に直交するように設置された根太２１の上から本発明である木ネジ１の頭部３に設けた機構４に工具１１を嵌合させ、先鋭な先端部５から捻じ込んでいく。
【０００９】
先鋭な先端部５が根太２１を貫通し、大引２２に捻じ込まれていく。そして第１のねじ山６が大引２２に完全に捻じ込まれると、円柱状の無ねじ部７に続いて無ねじ部７の直径より大径に成形された円環部８が根太２１に回転しながら食い込んでいく。この時円環部８によって根太２１は大引２２に強く押し付けられている。
【００１０】
そして、円環部８に続いて、第１のねじ山６と同じピッチの第２のねじ山９が根太２１に回転しながら食い込んでいくが、円環部８によって根太２１は大引２２に強く押し付けられているため、根太２１と大引２２が密着した状態で第２のねじ山９は根太２１にねじ込まれていく。
【００１１】
その際、円環部８によって拡径された根太２１のねじ穴２３は木材の復元力により多少収縮するので、円環部８とねじ山９の直径は締結される木材の収縮率を考慮して設定すればよい。
【００１２】
最後に、木ネジ１の頭部３が根太２１にほぼ面一になるまでねじ込まれ、本発明品である木ネジ１を使った大引２２への根太２１の締結は、双方が引き寄せられ密着した状態で完了する。
【００１３】
なお、第１のねじ山６が大引２２に、第２のねじ山９は根太２１にねじ込まれている時、双方のねじピッチは同じであるため、根太２１と大引２２のねじ山との接触部分が破壊されことなく、引き寄せられている。
【００１４】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、頭部と、他端に先鋭な先端部、先鋭な先端部から始まる第１のねじ山を軸部の所定位置まで設け、続いてねじ山の谷径よりも大径な円柱状の無ねじ部を少なくとも締結物以上の長さに設け、続いて第２のねじ山を設けた木ねじにおいて、前記円柱状の無ねじ部の外径より最大外径が大きく、前記第１のねじ山及び第２のねじ山の方向に向かって漸次径小となる円環部を前記円柱状の無ねじ部と前記第２のねじ山との間に設け、前記第２のねじ山を前記第の１ねじ山と同じピッチに成形したことを特徴とする木材締結用木ねじを使って木材と木材を締結すれば、双方の木材がしっかり引寄せられ、いつまでも双方の木材の間に隙間が生じることがないので、床の軋みや壁面の撓み等の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る木材締結用木ねじの一例を示す正面図と左側面図である。
【図２】本発明に係る木材締結用木ねじの円環部の一例を示す部分拡大図である。
【図３】本発明に係る木材締結用木ねじを使用した根太と大引の締結工程をを示す工程図である。
【符号の説明】
１． 木ねじ
２． 軸部
３． 頭部
４． 機構
５． 先端
６． ねじ
７． 無ねじ部
８． 円環部
９． ねじ
１１．工具
２１．根太
２２．大引
２３．ねじ穴
Claims (1)
- 根太を大引に固定する木造建築構造に使用される木ねじであって、軸部の一端にネジを回す工具と嵌合する機構を有する頭部、他端に先鋭な先端部を有し、先鋭な先端部から始まる第１のねじ山を軸部の所定位置まで設け、続いてねじ山の谷径よりも大径な円柱状の無ねじ部を少なくとも締結物以上の長さに設け、続いて第２のねじ山を設けた木ねじにおいて、前記円柱状の無ねじ部の外径より最大外径が大きく、前記第１のねじ山及び第２のねじ山の方向に向かって漸次径小となる円環部を前記円柱状の無ねじ部と前記第２のねじ山との間に設け、前記第２のねじ山を前記第の１ねじ山と同じピッチに成形したことを特徴とする木材締結用木ねじ。
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|---|---|---|---|
| JP2002305115A JP4025908B2 (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | 木材締結用木ねじ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002305115A JP4025908B2 (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | 木材締結用木ねじ |
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|---|---|
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Family
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002305115A Expired - Fee Related JP4025908B2 (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | 木材締結用木ねじ |
Country Status (1)
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| WO2011028958A2 (en) * | 2009-09-02 | 2011-03-10 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Connector devices and assemblies for construction and support of buildings and structures, and methods of making and using them |
| US9845819B2 (en) * | 2012-11-23 | 2017-12-19 | Dissing A/S | Method and screw for mounting fiber cement planks |
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2002
- 2002-09-10 JP JP2002305115A patent/JP4025908B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2004100420A (ja) | 2004-04-02 |
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