JP4025756B2 - エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋 - Google Patents

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本発明は、金融機関に設置された現金自動取扱機(以下、ATMと云う。)のユニットの内部に発生するほこり、紙粉等のゴミを清掃する際に使用されるATM清掃用テーパ型エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋に関する。
銀行、郵便局、証券会社等の金融機関に設置されているATMは、紙幣処理装置、硬貨処理装置、カード処理装置、通帳処理装置等により構成されており、紙幣は装置内をローラやベルト等により高速で搬送され、その間に紙幣の検出、確認等が行われるが、そのために多数のセンサが装備されており、その多くは光学的センサが使用されている。
このように紙幣が高速で搬送処理されるために、搬送中にほこり以外にも紙幣から出る紙粉(以下、これらを塵埃又はゴミと云う。)が発生するが、この塵埃が光学的センサに付着すると、センサ機能を劣化させる。
またこのような塵埃が装置内の電子機器の半導体基板等に付着すると、絶縁不良等の不具合の原因ともなる。
そこで塵埃によるセンサ機能の劣化、半導体基板等の絶縁不良等を防ぐために、定期的に又は必要に応じて、保守員によりATM内の清掃を行っている。
このような清掃を行う場合、従来対象部分に空気を噴射して塵埃を吹き飛ばしていたが、これでは吹き飛ばされた塵埃が、他の部分に付着したり、周囲に飛散して周囲環境を悪くしていた。
そこでこれを防ぐために、空気を吸引して負圧を発生する吸引装置と空気を加圧して空気ジェットを噴射する噴射装置と、これらに対してそれぞれホースを介して連結される吸引・噴射ヘッドとを備え、清掃に際して、吸引・噴射ヘッドに対して負圧が常時供給され、空気ジェットの噴射は任意なタイミングで行うようにした清掃装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−42504号公報(図1)
しかしながら上記の清掃装置の場合、清掃する範囲が狭く、吸引・噴射ヘッドの大きさに対応するようなセンサ個々に付着した塵埃を清掃除去するのには効果的であるが、ATMには多数のセンサが装備されていて、これらの全体を清掃するには能率的ではない。また清掃装置としてはそれぞれが単独で操作される吸引装置と噴射装置を備えたものである必要があり、高価である。
本発明はこのような点に鑑み、高価な装置を使用する必要がなく、また除去した塵埃を周囲に拡散することなく、ATMの清掃を能率的に行うことができる簡易な装置(エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋)を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋1は、ATM2のユニットのゴミが噴出される側にユニットを覆うように差し込んで装着可能なエア注入口14を備えた長方形のエア注入枠11とエア注入枠11に取り付けられ、ゴミ4を一時的に収容する袋本体部12とエア注入枠11の反対側に設けられ、吸引ホースを装着可能なゴミ取出口13とから成ることを特徴とする。
上記のおいて、エア注入枠11は、天板部111と左右の側壁部113,114と左右の足部115,116と左右の足部115,116の後部を橋絡する橋絡部117とから成ることを特徴とする。
上記のおいて、天板部111は先端に庇112を備えることを特徴とする。
また上記おいて、エア注入枠11はポリエチレン製であり、袋本体部12はナイロン又はポリエチレン製であり、ゴミ取出口13はABS又は塩ビ製であることを特徴とする。
本発明によれば、高価な装置を使用する必要がなく、また除去した塵埃を周囲に拡散することなく、ATMの清掃を能率的に行うことができるATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係わるATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋の使用例を示す概念図、図2はエア注入枠付の斜視図ある。
図1において、1は本発明のATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋であり、ATM2のユニットのゴミ4が噴出される側からユニットに覆うように差込んで装着可能なABS又は塩ビ製の空気注入口14を備えた長方形のエア注入枠11と、エア注入枠に取付けられ、ゴミ4を一時的に収容する袋本体部12と、エア注入枠11の反対側に設けられ、吸引ホース34を装着可能なABS又は塩ビ製ゴミ取出口13とから成り、エア注入枠11はポリエチレン製であり、空気ポンプにより空気が吹き込まれることにより膨らんで自立するので、この状態でATM2のユニットのゴミ4が噴出される側からユニットを覆うように差込めば装着できる。エア注入枠11は空気を排出すれば収縮する。袋本体部12はナイロン又はポリエチレン製である。
なお図1においてエア注入枠11は図2のХーХ線の側断面図を示してある。
なおユニットにエア注入枠11を差込んで装着した状態での、ユニットとエア注入枠11との間隔は適宜に設定される。
エア注入枠11は図2に示されるように、長方形であり、天板部111と左右の側壁部113,114と左右の足部115,116と左右の足部115,116の後部を橋絡する橋絡部117とから成り、各足部と橋絡部とによりと前方部から中央部に亘り欠けた形状を形成することにより、空気を注入して膨らませた状態のエア注入枠11をATM2の後方から覆うように装着する場合に、ATM2の車輪を避けて容易に装着できることになる。
2はATMのような被清掃装置で、清掃時にはATM2の前面と後面の扉が外された状態で、上記のようにユニットのゴミ4が噴出される側にエア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋1のエア注入枠11がユニットを覆うように差込まれて装着される。
なおエア注入枠11の天板部111は前方を側壁部113,114、足部115,116よりやや長めにし、先端に庇112を形成するのがよい。
3は真空掃除機で、空気噴出口と吸引口31を備えたものであればよく、例えば家庭用電気掃除機を改良して吸引口31を設けたものでもよい。
そして空気噴出口に先端に空気噴出ノズル33を有する噴出ホース32が連結され、吸引口31に吸引ホース34の一端が、またその他端がエア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋1のゴミ取出口13に連結される。
清掃時には図1のように装着・連結した状態で、真空掃除機3を動作させ、噴出ホース32の先端の空気噴出ノズル33からの噴出空気を、センサのような清掃対象に向けて吹きつけると、センサに付着しているゴミ4は吹き飛ばされて袋本体部12内に噴出し、これを膨らませてそこに溜まるが、袋本体部12の奥に設けられているゴミ取出口13に吸引ホース34が連結されていることにより、袋本体部12内に噴出したゴミ4は長く留まることなくゴミ取出口13を通して、真空掃除機3に吸引されてその集塵袋に集められることになる。
このように、エア注入枠ゴミ浮遊拡散防止袋1を用いることにより、ATM2から吹き飛ばされたゴミ4が周囲に拡散して周囲環境を悪くすることがない。
また噴出ホース32の先端の空気噴出ノズル33を手早くATM2の各部分に順に向けて空気を吹きつけることにより、全体の清掃を能率的に行うことができる。
清掃を終えるに当たっては、ATM2よりエア注入枠11を外し、ATMの前面と後面に扉を取付けることにより、清掃を終了する。
このエア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋1は1回毎には廃棄せずに、使用に耐える限り何回でも使用することができる。
以上のように、本発明のエア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋を空気噴出口と吸引口を備えた真空掃除機とともに用いることにより、除去したゴミを周囲に拡散させることなく、能率的にATMの内部を清掃することができる。
実施例1に係るエア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋の使用例を一部側断面図で示す概念図。 エア注入枠の斜視図。
符号の説明
1:エア注入枠ゴミ浮遊拡散防止袋
11:エア注入枠
111:天板部
112:庇
113:左側壁部
114:右側壁部
115:左足部
116:右足部
117:橋絡部
12:袋本体部
13:ゴミ取出口
14:空気注入口
2:ATM
3:真空掃除機
31:吸引口
32:噴出ホース
33:空気噴出ノズル
34:吸引ホース
4:ゴミ

Claims (3)

  1. ATMのユニットのゴミが噴出される側にユニットに覆うように差込んで装着可能な空気注入口を備えた長方形のエア注入枠とエア注入枠に固着され、ゴミを一時的に収容する袋本体部とエア注入枠の反対側に設けられ、吸引ホースを装着可能なゴミ取出口とから成り、エア注入枠は天板部と左右の側壁部と左右の足部と左右の足部の後部を橋絡する橋絡部とから成る、ことを特徴とするATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋。
  2. 天板部は左右の側壁部と左右の足部より長めに前方に張出し、先端に庇が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋。
  3. エア注入枠はポリエチレン製であり、袋本体部はナイロン又はポリエチレン製であり、ゴミ取出口と空気注入口はABS又は塩ビ製であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のATM清掃用エア注入枠付ゴミ浮遊拡散防止袋。
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