JP4024998B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経血やおりもの等の横漏れを2重障壁(ギャザー)によって確実に阻止するとともに、製品長手方向の全体形状を湾曲形状に保つようにした二重立体ギャザーを有する吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンラミネート不織布などからなる不透液性バックシートと、不織布または透孔性プラスチックシートなどからなる透液性トップシートとの間に綿状パルプからなる吸収体を介在させたものが知られている。
【0003】
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、経血やおりもの等の横漏れを効果的に防止するようにしたものが種々提案されている。たとえば、特開平11-104174号公報(従来例1)では、図8に示されるように、吸収性物品50の長手方向両側部にそれぞれ、吸収体の略側縁近傍位置を起立基端として表面側に突出して形成された第1立体ギャザー51と、相対的に前記第1立体ギャザー51の外側位置に形成されるとともに、不透液性バックシート52の側縁から実質的に連続して設けられた不織布によって形成された表面側に突出する第2立体ギャザー53とを備え、該第2立体ギャザー部53において、吸収性物品50の略長手方向に沿って、起立基端近傍部位に基端側弾性部材54を配設するとともに、起立先端部位に先端側弾性部材55を夫々配設した構造の吸収性物品が開示されている。前記基端側弾性部材54は、第2立体ギャザー53の基端部を上方に持ち上げることにより、第2立体ギャザー53の先端を股間周りに確実にかつ柔軟にフィットさせる機能を担っている。
【0004】
また、特開平7-136212号公報(従来例2)では、図10に示されるように、吸収性物品60の両側に、撥水性または非透水性からなるシート61の中間部をホットメルト接着剤などにより固定し、該中間固定部の両側フラップ62、63を弾性部材64により断面V字状に立ち上げるようにした構造の吸収性物品が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記2例の吸収性物品はいずれも、吸収体側部に二重の立体ギャザーを形成することで、仮に内側の立体ギャザーを乗り越えて漏出する経血等があった場合でも、外側の立体ギャザーで経血を堰き止め横漏れを阻止する点で共通している。
【0006】
しかしながら、従来例1の吸収性物品の場合、装着状態を示した図9に示されるように、外側に向けて起立している第1立体ギャザー51の先端と、第2立体ギャザー53との先端とが近接する関係にあり、装着状態によっては第1立体ギャザー51と第2立体ギャザー53とが重なりあって、実質的に一つの立体ギャザーを成し、十分な横漏れ防止効果を発揮し得ないことがあった。また、第1立体ギャザー51と第2立体ギャザー53との間には、経血等の滞留空間として機能し得るポケット状の空間が形成されているにも拘わらず、それぞれの立体ギャザー51,53の先端部が近接し実質的に一つの立体ギャザーの形態を成す場合には、前記ポケット状空間が潰されてしまい、経血等の滞留空間として有効利用されていないなどの問題があった。
【0007】
一方、従来例2の吸収性物品の場合には、断面V字状を成す内側ギャザー62先端と外側ギャザー63先端とが肌に接触するようになるが、前記内側ギャザー62と外側ギャザー63とが吸収体上の同一点を起立基点として起立されるものであるため、双方のギャザー62,63によって大きな経血等の滞留空間を形成することが困難であるとともに、吸収体が肌に密着する状態で装着された場合には、前記内側ギャザー62と外側ギャザー63とが剛性を有する吸収体によって押し潰されてしまい、効果的に経血等の滞留空間を形成出来ない。また、双方のギャザー62,63が共に吸収体上を基点として立ち上げられており、吸収体の動きの影響を受け易い。すなわち、装着者の運動により吸収体が肌から離間する状態となると、これに伴ってギャザー先端が肌と離間することがあり、経血等が漏れ出すなどの問題が生じる。
【0008】
他方、この種の吸収性物品においては、吸収体の剛性が他の構成部材に比べて著しく高い。その結果、製品全体を長手方向に湾曲形状に保つことが難しく、使用者の局部に最適にフィットさせづらく、吸収性物品と肌との間に離間ができ、漏れが発生するなどの問題がある。
【0009】
そこで本発明の主たる課題は、経血やおりもの等の横漏れを2重障壁(ギャザー)によって確実に阻止するとともに、双方の立体ギャザーによって効果的に機能し得る経血等の滞留空間を形成でき、かつ製品の長手方向形状を湾曲形状に保つようにした二重立体ギャザーを備えた吸収性物品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明吸収性物品は、透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に吸収体が介在された吸収性物品であって、
前記吸収性物品の両側部にそれぞれ、吸収体の側部上面位置を起立基点として内向き方向に突出するように形成された左右一対の第1立体ギャザーと、
前記第1立体ギャザーの外側位置に、実質的に不透液性バックシートの上面位置を起立基点として外向き方向に突出するように形成された第2立体ギャザーとを備え、
前記第1立体ギャザー及び第2立体ギャザーは、ギャザー形成不織布によって形成されるとともに、このギャザー形成不織布は、その内方側端部が吸収体の側縁上部位置において透液性トップシートの上面に接着され、吸収体の側縁上部位置の内方がわ端を起立基点として起立し、第1立体ギャザーの起立長さに相当する折返し幅をもってその中間部が前記側縁上部位置と重なる部分において接着されることにより二重のシート部分が作られ、この二重シート内の先端部分に第1弾性伸縮部材が内設され、前記二重シート部分は、吸収性物品の長手方向両端部においてそれぞれ、二重シート部分の内面側が透液性トップシート面に接着されることにより、前記二重シート部分が内向き方向に起立する前記第1立体ギャザーが形成され、
前記側縁上部位置と重なる部分よりさらに外方に延在するシート部分は、不透液性バックシートの縁を越えて外方まで延在した後、二重に折り返され前記不透液性バックシートの内面がわ側縁部に接着され、前記二重の折返し部であって、かつ前記不透液性バックシートの側縁より外方がわ位置に第2弾性伸縮部材が内設されることにより、不透液性バックシート上を起立基点として外向きに突出する第2立体ギャザーが形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
この場合、前記第1立体ギャザーおよび第2立体ギャザー形成部において、前記第1立体ギャザーの内方がわ側縁から前記第2立体ギャザーの外方がわ側縁までの幅寸法が、吸収性物品の製品幅の15%以上を占めることが望ましい。
【0012】
また、前記第1立体ギャザーの起立基点から起立自由端までの長さが2〜8mmであることが望ましく、かつ前記第1立体ギャザーの先端部分に吸収性物品長手方向に沿って配設される弾性伸縮部材は、伸縮率130〜200%、弾性強度5〜30gfであることが望ましい。
【0013】
他方、前記第2立体ギャザーについては、起立基点から起立自由端までの長さが4〜25mmであることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係る生理用ナプキンNの平面展開図であり、図2は図1のII−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図、図4は図1のIV−IV線矢視図である。
【0015】
前記生理用ナプキンN(以下、単にナプキンという。)は、ポリエチレンシートなどからなる不透液性バックシート1と、経血やおりもの等を速やかに透過させる透液性トップシート3と、これら両シート1,3に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体2と、吸収体側部上面位置を起立基点として内向き方向に突出するように形成された左右一対の第1立体ギャザー4,4と、前記第1立体ギャザー4,4の外側に配置されるとともに、前記不透液性バックシート1の側縁から実質的に連続して設けられた不織布、または該不織布および不透液性バックシート1によって形成されるとともに、不透液性バックシート1の側縁または上面位置を起立基点として外向き方向に突出するように形成された左右一対の第2立体ギャザー5,5とから構成されるものである。
【0016】
前記第1立体ギャザー4の機能は、主に経血等の横漏れを防止する横漏れ防止機能と、製品の長手方向全体形状を湾曲形状に保つ形状安定機能とを担い、前記第2立体ギャザー5は、主に前記第1立体ギャザーを乗り越えて逸出する経血等があった場合、これをブロックし外に経血等を漏出させない横漏れ防止機能を担う。
【0017】
以下、さらに具体的に詳述すると、
前記不透液性バックシート1は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
【0018】
次いで、前記透液性トップシート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。
【0019】
前記透液性トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等(以下、経血等という。)が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
【0020】
前記吸収体2としては、体液を吸収・保持し得るものであれば良く、通常はフラッフ状パルプ中に吸水性ポリマー粉末を混入したものが吸収機能および価格の点から好適に使用される。前記吸収体2は形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するためにクレープ紙10によって囲繞するのが望ましい。また、前記吸収体2の平面形状は、図示されるように、股間部への当たりを和らげるためにフィットカット形状(ひょうたん形状)としてもよいし、或いは方形状、小判形状等としてもよい。すなわち、この種の吸収性物品において採用される任意の平面形状を採用することができる。
【0021】
前記透液性トップシート3面には、排血口対応部を山状に膨出させるため、および吸収した経血等を封じ込める等のために溝状のサイドエンボス7、フロントエンボス8と、バックエンボス9とが形成されている。前記サイドエンボス7,7は排血口対応部を跨いで両側位置に形成された内側に向けて緩やかな突状を成す弧状エンボス線であり、前記フロントエンボス8は排血口対応部の前部位置に形成された前方側に突出する半円弧状エンボス線であり、前記バックエンボス9は排血口対応部の後部位置に形成された後方側に突出する半円弧状エンボス線である。
【0022】
前記吸収体2の周囲において、その上下端部位では、前記不透液性バックシート1と透液性トップシート3とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段により接合され前後フラップBFが形成されているとともに、その両側部位では前記不透液性バックシート1と、第1立体ギャザー4および第2立体ギャザー5を形成しているギャザー形成不織布6とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段により接合され側部フラップSFが形成されている。
【0023】
前記透液性トップシート3の幅寸法は、図2の中央断面図および図3の前端部断面図に示されるように、吸収体2の幅よりも若干長めとされ吸収体2を覆うだけに止まり、前記第1立体ギャザー4およびこれの外側に形成される第2立体ギャザー5は、前記透液性トップシート3とは別のギャザー形成不織布6、具体的には経血等が浸透するのを防止する、或いは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系、ポリエステル系、ナイロン系などの疎水性繊維による不織布、または親水性不織布をシリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布などによって形成されている。このギャザー形成不織布6としては、ゴワ付き感を無くすとともに、ムレを効果的に防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を18〜23g/mとして作製された不織布を用いるのが望ましい。
【0024】
さらに、前記第1立体ギャザー4および第2立体ギャザー5の構造を図2および図5に基づいて詳述すると、ギャザー形成不織布6は、その内方側端部が吸収体2の側縁上部位置Eにおいてホットメルト接着剤により透液性トップシート3の上面に接着され、吸収体2の側縁上部位置Eの内方がわ端を起立基点として起立し、第1立体ギャザー4の起立長さに相当する折返し幅をもってその中間部が前記側縁上部位置Eと重なるF部において接着されることにより二重のシート部分が作られ、この二重シート内の先端部分に、両端または長手方向に適宜の位置が固定された第1弾性伸縮部材11が内設されている。また、この二重シート部分は、図3に示されるように、生理用ナプキンNの長手方向両端部においてそれぞれ、二重シート部分の内面側が透液性トップシート3面にホットメルト接着剤などにより接着されていることにより、前記第1弾性伸縮部材11の収縮作用によって前記二重シート部分は内向き方向に起立し前記第1立体ギャザー4を形成している。なお、前記側縁上部位置Eおける接着は、連続的な接着であっても良いし、間欠的な接着であっても良い。
【0025】
前記第1立体ギャザー4は、主に経血等の横漏れを防止する横漏れ防止機能と、製品の長手方向全体形状を湾曲形状に保つ形状安定機能とを担う。この2つの機能を効果的に発揮するには、前記第1弾性伸縮部材11は、伸縮率(伸長時長さ/無応力時長さ×100)130〜200%、好ましくは150〜170%、弾性強度5〜30gf、好ましくは10〜20gfとすることが望ましい。また、製品の全体形状を図6に示される湾曲形状にするには、第1弾性伸縮部材11の伸縮力を効果的に吸収体2に作用させる必要がある。そのため、第1立体ギャザー4の起立長さLは、2〜8mmとするのが望ましい。起立長さLが2mm未満の場合には、肌との接触が浅くなり着用者の運動などにより離間が生じ横漏れが発生し易い。また、起立長さLが8mmを超える場合には、第1弾性伸縮部材11の収縮力を吸収体2に効果的に作用させることができなくなり、製品全体を湾曲形状に保つことが困難となる。
【0026】
前記第1弾性伸縮部材11の固定に当たっては、弾性伸縮部材にホットメルトを塗布し、ギャザー形成不織布6に接着固定する方法と、ギャザー形成不織布6にホットメルト接着剤を塗布し弾性伸縮部材を接着固定する方法との二法のどちらでも採用出来るが、好ましくはホットメルトによりギャザー形成不織布6が硬化するのを防止し、肌への当たりを柔らかくするには、前者の弾性伸縮部材側にホットメルト接着剤を塗布し固定する方法を採用するのが望ましい。なお、前記第1弾性伸縮部材11は、肌への当たりを和らげるために、最先端部よりも若干内側に入った位置に固定するのが望ましい。
【0027】
さらに、前記第1立体ギャザー4の起立基点位置、すなわち吸収体2の側縁からの距離Lは、10mm以内とするのが望ましい。この距離Lが10mmを超える場合には、第1立体ギャザー4,4間の有効吸収エリアの縮小を招き好ましくない。
【0028】
他方、前記F部よりさらに外方に延在するシート部分は、不透液性バックシート1の側縁を越えて外方まで延在した後、二重に折り返され前記不透液性バックシート1の内面がわ側縁部に接着されている。この二重の折返し部であって、かつ前記不透液性バックシート1の側縁より外方がわ位置には、1または複数本の、図示例では2本の第2弾性伸縮部材12,12が配設されている。この第2弾性伸縮部材12,12の収縮力により、側部フラップ部分SFが不透液性バックシート1上を起立基点として外向きに突出するように第2立体ギャザー5が形成されている。なお、不透液性バックシート1の側縁からのギャザー形成不織布6による延出距離Lは、5mm以上とするのが望ましい。前記延出距離Lが5mm未満の場合には、不織布よりも硬い不透液性バックシート1の側縁が肌に当たるようになり装着感が損なわれるようになる。この延出距離Lが大きい場合には、第2立体ギャザー5の起立基点が不透液性バックシート1の側縁部になることもある。
【0029】
前記第2立体ギャザー5は、主に前記第1立体ギャザー4を乗り越えて逸出する経血等があった場合、これをブロックし外に経血等を漏出させない横漏れ防止機能を担う。この機能を効果的に発揮するには、前記第2弾性伸縮部材12,12は、伸縮率110〜180%、好ましくは130〜150%、弾性強度5〜60g、好ましくは10〜35gとすることが望ましい。
【0030】
前記第2立体ギャザー5は、不透液性バックシート1の起立基点Kからの起立長さLは、4〜25mmとするのが望ましい。起立長さLが4mm未満の場合には、肌への接触度合いが弱く着用者の動きによっては肌との間に隙間が生じて横漏れが生じることがある。また、起立長さLが25mmを超える場合には、逆に肌への接触が深すぎてシワが形成され、このシワの溝を伝わって横漏れすることがあるため望ましくない。
【0031】
前記第1立体ギャザー4と、第2立体ギャザー5との関係は、前記第1立体ギャザーの内方がわ側縁から前記第2立体ギャザーの外方がわ側縁までの幅寸法BGが、吸収性物品の製品幅Bの15%以上、好適には15〜30%を占めることが望ましい。前記幅寸法BG/製品幅Bが15%未満である場合には、第1立体ギャザー4と第2立体ギャザー5とによって形成される血液等の滞留空間が十分に確保されず、横漏れを効果的に防止し得ないとともに、結果的に肌への接触度合いが浅くなるため、着用者の動きに対するクッション性や追随性が確保出来なくなる。
【0032】
前記第1立体ギャザー4に配設される第1弾性伸縮部材11の接着長さは、第2立体ギャザー5に配設される第2弾性伸縮部材12の接着長さと同等か、好ましくは長くするのが望ましい。具体的には0〜40mm程度長くするのが望ましい。第1弾性伸縮部材11の接着長さを長くすることにより、吸収体2を湾曲させる力を効果的に作用させることができるようになる。
【0033】
また、弾性強度についても、第1立体ギャザー4に配設される第1弾性伸縮部材11の弾性強度は、第2立体ギャザー5に配設される第2弾性伸縮部材12の弾性強度と同等か、好ましくは強くするのが望ましい。これも、吸収体2を効果的に湾曲させるためである。具体的には、第1弾性伸縮部材11の弾性強度が第2弾性伸縮部材12,12の弾性強度の0〜40%増となっていることが望ましい。
【0034】
なお、本例における二重ギャザーの形成態様は、前記第1立体ギャザー4と、第2立体ギャザー5とは1枚のギャザー形成不織布6により形成されている点で、原価コストが安価になるとともに、部品数が少なくなるため操業性の点から好ましいものとなっている。
【0035】
かかる生理用ナプキンNを、身体の局部に対して装着するに当たっては、図7に示されるように、局部に対して前記生理用ナプキンNをあてがう際に、捻れやシワを寄らすことなく、第1立体ギャザー4および第2立体ギャザー5が共に身体に対して連続的に密着し隙間が形成されないように装着する。この場合、前記第2立体ギャザー5、5は、ショーツの外側位置において脚部の付け根位置に接触するように装着される。前記第1立体ギャザー4、4はショーツ内において経血等の漏れを堰き止め横漏れしないようにガードし、そして横ズレや捻れが生じて肌との間に隙間が形成され、前記第1立体ギャザー4、4を乗り越えて漏出する経血等があったとしても、前記第2立体ギャザー5、5がこの経血等をブロックし、ショーツが汚れるのを防止する。
【0036】
本生理用ナプキンNでは、前記二重の立体ギャザーの形成態様に係り、内側に位置する第1立体ギャザー4は、吸収体側部上面位置を起立基点として内向きに突出するように形成し、一方の外側に位置する第2立体ギャザー5は不透液性バックシート1上を起立基点として外向きに突出するように形成している。同図に示されるように、前記第1立体ギャザー4は、内向き傾斜で股間部に接触し、一方の第2立体ギャザー5は、その外側位置にて外向き傾斜で股間部に接触する。その結果、前記第1立体ギャザー4と第2立体ギャザー5とで幅広の断面略V字状空間、すなわち経血等の滞留空間Pが確実に形成されるようになる。この滞留空間Pを形成している一方の第2立体ギャザー5が不透液性シート1上を起立基点として立ち上がっているため、仮に吸収体2が肌に密着する状態となったとしても、前記滞留空間Pは潰されることなく、空間状態を定常的に維持するようになる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、経血やおりもの等の横漏れを2重障壁(ギャザー)によって確実に阻止するとともに、双方の立体ギャザーによって効果的に機能し得る経血等の滞留空間を形成でき、かつ製品の長手方向形状を湾曲形状に保つようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る生理用ナプキンNの平面展開図である。
【図2】 図1のII−II線矢視図である。
【図3】 図1のIII−III線矢視図である。
【図4】 図1のIV−IV線矢視図である。
【図5】 二重立体ギャザーの形成態様を拡大して模式的に示した図である。
【図6】 本吸収物品の製品状態を示す側面図である。
【図7】 本吸収性物品の装着状態図である。
【図8】 従来の吸収性物品(従来例1)を示す横断面図である。
【図9】 その装着状態図である。
【図10】 従来の吸収性物品(従来例2)を示す横断面図である。
【符号の説明】
1…不透液性バックシート、2…吸収体、3…透液性トップシート、4…第1立体ギャザー、5…第2立体ギャザー、6…ギャザー形成不織布、7…サイドエンボス、8…フロントエンボス、9…バックエンボス、10…クレープ紙、11…第1弾性伸縮部材、12…第2弾性伸縮部材

Claims (5)

  1. 透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に吸収体が介在された吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の両側部にそれぞれ、吸収体の側部上面位置を起立基点として内向き方向に突出するように形成された左右一対の第1立体ギャザーと、
    前記第1立体ギャザーの外側位置に、実質的に不透液性バックシートの上面位置を起立基点として外向き方向に突出するように形成された第2立体ギャザーとを備え、
    前記第1立体ギャザー及び第2立体ギャザーは、ギャザー形成不織布によって形成されるとともに、このギャザー形成不織布は、その内方側端部が吸収体の側縁上部位置において透液性トップシートの上面に接着され、吸収体の側縁上部位置の内方がわ端を起立基点として起立し、第1立体ギャザーの起立長さに相当する折返し幅をもってその中間部が前記側縁上部位置と重なる部分において接着されることにより二重のシート部分が作られ、この二重シート内の先端部分に第1弾性伸縮部材が内設され、前記二重シート部分は、吸収性物品の長手方向両端部においてそれぞれ、二重シート部分の内面側が透液性トップシート面に接着されることにより、前記二重シート部分が内向き方向に起立する前記第1立体ギャザーが形成され、
    前記側縁上部位置と重なる部分よりさらに外方に延在するシート部分は、不透液性バックシートの縁を越えて外方まで延在した後、二重に折り返され前記不透液性バックシートの内面がわ側縁部に接着され、前記二重の折返し部であって、かつ前記不透液性バックシートの側縁より外方がわ位置に第2弾性伸縮部材が内設されることにより、不透液性バックシート上を起立基点として外向きに突出する第2立体ギャザーが形成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記第1立体ギャザーおよび第2立体ギャザー形成部において、前記第1立体ギャザーの内方がわ側縁から前記第2立体ギャザーの外方がわ側縁までの幅寸法が、吸収性物品の製品幅の15%以上を占める請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記第1立体ギャザーの起立基点から起立自由端までの長さが2〜8mmである請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記第1立体ギャザーの先端部分に吸収性物品長手方向に沿って配設される弾性伸縮部材は、伸縮率130〜200%、弾性強度5〜30gfである請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記第2立体ギャザーの起立基点から起立自由端までの長さが4〜25mmである請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
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