JP4024834B2 - 対物レンズ、それを用いた光ヘッドおよび光ディスク装置 - Google Patents

対物レンズ、それを用いた光ヘッドおよび光ディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、光源からの光を光ディスクの情報記録面に収束する対物レンズ、光ディスクに情報を光学的に記録または再生する光ヘッドおよび光ディスク装置に関するものである。
光ヘッドに用いられる対物レンズは、光ディスクの基材厚を考慮して設計されており、この設計値と異なる基材厚の光ディスクに対しては、球面収差が生じて収束性能が劣化し、情報の記録や再生が困難になる。従来、コンパクトディスク(CD)と一般的に称される音楽再生専用ディスクやビデオディスクあるいはデータ用の光磁気ディスク等はすべてディスク基材厚が1.2mmであり、1つの光ヘッドで種類の異なる光ディスクを記録再生することが可能であった。
一方、最近規格統一されたデジタルビデオディスク(DVD)の場合は、高密度化を図るため、大きな開口数の対物レンズを用いる。開口数を大きくすると、光学的な分解能が向上し、記録再生できる周波数帯域を広げることができるものの、その一方では光ディスクに傾きがあるとコマ収差が増加するという問題がある。光ディスクのそりと光ディスクを装着するときの傾きにより、光ディスクは対物レンズに対して傾きを持っており、収束した光スポットにコマ収差と呼ばれる収差が発生する。このコマ収差のために開口数を上げても収束性能が上らなくなる。
そこで、対物レンズの開口数を大きくしてもコマ収差が大きくならないように、DVDの基材厚を0.6mmまで薄くして、この影響を少なくしている。しかし、光ディスクの基材厚を薄くした場合、その光ディスクを記録再生する対物レンズでは従来の光ディスク(CDやデータ用の光磁気ディスク等)を再生できなくなり、従来の光ディスクとの間で互換性を保つことができなくなる。
これを解決するために、例えば図12に示すような2つの光ヘッドを用いた装置が提供されている。この装置では、2つの光ヘッド70,83を備え、光ヘッド70は、基材厚0.6mmの光ディスク10を記録再生するためのものであり、光ヘッド83は、基材厚1.2mmの光ディスク11を記録再生するためのものである。なお、図12においては
、基材厚0.6mmの光ディスク10の左側半分と、基材厚1.2mmの光ディスク11
の右側半分を示している。
光ヘッド70において、半導体レーザ71から出射した波長650nmの放射光は、集光レンズ72により集光されて略平行な光束73となる。この光束73は、P偏光であって、偏光ビームスプリッター74に入射し、ここを透過してから、1/4波長板75で略円偏光に変換された後、反射ミラー76で反射されて、対物レンズ77に入射する。対物レンズ77を透過した光束73は、基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面上に絞り込まれ、光スポット78を形成する。
光ディスク10で反射した反射光束は、対物レンズ77、反射ミラー76および1/4波長板75を再び通り、偏光ビームスプリッター74に入射する。この反射光束は、1/4波長板75によってS偏光に変換されるため、偏光ビームスプリッター74で反射されて、絞りレンズ79とシリンドリカルレンズ80を通り、光検出器81で受光される。光検出器81は、受光した反射光束を光電変換して、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキン
グ制御信号を形成して、これらの信号を出力する。
対物レンズ駆動装置82は、対物レンズ77をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動し、光スポット78を記録媒体面上の記録再生トラックに追従させる。
一方、光ヘッド83において、半導体レーザ84から出射した波長780nmの放射光は、集光レンズ85により集光されて略平行な光束86となる。この光束86は、P偏光であって、偏光ビームスプリッター87に入射し、これを透過してから、1/4波長板88で略円偏光に変換された後、反射ミラー89で反射されて、対物レンズ90に入射する。対物レンズ90を透過した光束86は、基材厚1.2mmの光ディスク11の情報記録面上に絞り込まれ、光スポット91を形成する。
光ディスク11で反射した反射光束は、再び対物レンズ90、反射ミラー89および1/4波長板88を通り、偏光ビームスプリッター87に入射する。この反射光束は、1/4波長板88によってS偏光に変換されるため、偏光ビームスプリッター87で反射されて、絞りレンズ92とシリンドリカルレンズ93を通り、光検出器94で受光される。光検出器94は、受光した反射光束を光電変換して、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキング制御信号を形成して、これらの信号を出力する。
対物レンズ駆動装置95は、対物レンズ90をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動し、光スポット91を記録媒体面上の記録再生トラックに追従させる。
上記のような構成において、CDのような基材厚1.2mmの光ディスク11を記録再生する場合は、光ヘッド83を動作させ、光スポット91が光ディスク11の情報記録面上に形成されるように制御する。また、DVDのような基材厚0.6mmの光ディスク10を記録再生する場合は、光ヘッド70を動作させ、光スポット78が光ディスク10の情報記録面上に形成されるように制御する。これによって、厚みの異なる各光ディスク10,11を共に記録再生することができる。
しかしながら、従来の様な構成では、光ヘッドを2つ使うため、光学部品、光検出器、対物レンズ駆動装置、フォーカス駆動回路およびトラッキング駆動回路等が2系統必要になり、コストが約2倍になる。
さらに、各光スポット78,91間に一定の距離Sが形成され、図13に示すように光ディスクの中心部と外周部では各光スポット78,91を結ぶ直線と、光ディスクの情報トラック95の成す角θが変化する。この角θが変化すると、反射光束に含まれている情報トラック95の回折パターンが回転し、上記トラッキング信号が変化して信号が劣化する。
また、カートリッジに納められた光ディスクの場合は、カートリッジの開口部96内に、上記2つの対物レンズ駆動装置82,95を配置しなければならない。このため、各対物レンズ駆動装置82,95を小型化せねばならならず、これに伴って各対物レンズ77,90の駆動力が低下し、光ディスクの回転数を上げて、情報を再生することが困難になる。
そこで、本発明は、異なる厚みの光ディスクに対する情報の記録と再生を1つの光ヘッドによって行うことを可能にする対物レンズ、この対物レンズを用いた光ヘッド、この光
ヘッドを含む光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の対物レンズは、第1の厚さT1の基材を有する第1の情報媒体の情報記録面上と、前記第1の厚さの基材より厚い第2の厚さT2の基材を有する第2の情報媒体の情報記録面上に光束を収束させる対物レンズであって、前記対物レンズは複数の領域を具備し、前記複数の領域は、第1領域と、前記第1領域に比して前記対物レンズの光軸に近い第2領域とを含み、前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束の両方が、前記第1の情報媒体の情報記録面上の同じ位置に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束する構成であり、前記第2領域は、前記第2領域を通過した光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になるよう設計されていることを特徴とする。
1つの実施形態では、前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束とが、互いに干渉して前記第1の情報媒体の情報記録面上の同じ位置に収束されることを特徴とする。
1つの実施形態では、前記第1領域を通過した光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに形成される光スポットの収差がマーシャルクライテリアの半分程度以下となるよう設計されていることを特徴とする。
また、本発明の対物レンズは、第1の厚さT1の基材を有する第1の情報媒体の情報記録面上と、前記第1の厚さの基材より厚い第2の厚さT2の基材を有する第2の情報媒体の情報記録面上に光束を収束させる対物レンズであって、前記対物レンズは複数の領域を具備し、前記複数の領域は、第1領域と、前記第1領域に比して前記対物レンズの光軸に近い第2領域とを含み、前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束とが互いに干渉して、前記1の情報媒体の情報記録面上に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束するように構成されており、前記第2領域は、前記第2領域を通過した光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になるよう設計されていることを特徴とする。
また、本発明の対物レンズは、第1の厚さT1の基材を有する第1の情報媒体の情報記録面上と、前記第1の厚さの基材より厚い第2の厚さT2の基材を有する第2の情報媒体の情報記録面上に光束を収束させる対物レンズであって、前記対物レンズは複数の領域を具備し、前記複数の領域は、第1領域と、前記第1領域に比して前記対物レンズの光軸に近い第2領域とを含み、前記対物レンズは、前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束を前記1の情報媒体の情報記録面上に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束させ、前記第2領域は、前記第2領域を通過した光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になり、かつ、前記第2領域を通過した光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに形成される光スポットの収差がマーシャルクライテリアの半分程度以下となるよう設計されていることを特徴とする。
1つの実施形態では、前記第1領域と前記第2領域を透過した波長λ1の光束が、前記第1の情報媒体の情報記録面上に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束する構成であり、前記第2領域は、前記第2領域を通過した波長λ1の光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になり、しかも、前記第2領域を通過した波長λ1より長い波長λ2の光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに形成される光スポットの収差がマーシャルクライテリアの半分程度以下となるよう設計されたことを特徴とする。
1つの実施形態では、前記第3の厚さT3は、前記第2の厚さT2の0.7倍以上で、前記第2の厚さT2よりも薄いことを特徴とする。
1つの実施形態では、前記第2の厚さT2は、前記第1の厚さT1の約2倍であることを特徴とする。
1つの実施形態では、前記第2領域を通過した光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに光スポットを形成する開口数が、波長をλとして、(λ/780)×0.45以上で、かつ、(λ/780)×0.53以下であることを特徴とする。
本発明の光ディスク装置は、光束を出射する光源と、前記光束を情報媒体の情報記録面上に収束させる前記対物レンズと、前記情報記録面で反射された光束を受光して電気信号を出力する光検出器とを備える。
本発明の光ヘッド装置は、前記光ヘッド装置を備え、前記情報媒体の情報記録面へ情報の記録または再生を行う。
以上説明したように、本発明によれば、光ディスクの基材厚0.6mmに最適化されたDVD用の対物レンズに代えて、基材厚0.84〜1.2mmの光ディスクに最小の収差の光スポットを形成する様に、その中心部の収差を補正し、かつ基材厚0.6mmの光ディスクに最小の収差の光スポットを形成する様に、その外周部の収差を補正した対物レンズを適用し、この対物レンズによって基材厚1.2mmのCDと基材厚0.6mmのDVDを共に記録再生することを可能にしている。
さらに、CDを記録再生する場合は、対物レンズの開口をその中心部に制限しており、これによってCD専用の従来の光ヘッドで形成される光スポットと同じ大きさの光スポットを形成している。この結果、図12に示した従来例のように光学系や対物レンズ駆動装置、あるいはフォーカス駆動回路、トラッキング駆動回路等を2つ用いる必要がなく、低コストでDVD用の光ヘッドを構成できる。
さらに、従来の光ヘッドのようなトラッキング信号の劣化もなく、光ヘッドを小型化できるため、カートリッジに収納した光ディスクを容易に再生できる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の光ヘッドの第1実施形態を示している。
図1において、半導体レーザ1から出射した波長650nmの放射光は、集光レンズ2により集光されて略平行な光束3となる。この光束3は、P偏光であって、偏光ビームスプリッター4に入射し、ここを透過する。
偏光ビームスプリッター4を透過した光束3は、1/4波長板5で直線偏光から略円偏光に変換され、反射ミラー6で反射されて、開口制限手段7を通り、対物レンズ8に入射する。
図2Aに示すように、対物レンズ8は、中心部A1と、この中心部A1を囲う外周部A2を有する。中心部A1の開口数(NA)が0.37であり、外周部A2の開口数が0.6である。開口数0.37の中心部A1においては、光ディスクの基材厚が0.9mmのときに、この中心部A1を通って該光ディスクの情報記録面に形成される光スポットの収差が最小となるように、この中心部A1が設計され、かつ開口数0.6の外周部A2においては、光ディスクの基材厚が0.6mmのときに、この外周部A2を通って該光ディス
クの情報記録面に形成される光スポットの収差が最小となるように、この外周部A2が設計されている。
図2Bは、対物レンズ8上側の断面形状を示している。中心部A1の形状によって、基材厚0.9mmの光ディスクの情報記録面に最小の収差の光スポットを形成することができ、かつ外周部A2の形状によって、基材厚0.6mmの光ディスクの情報記録面に最小の収差の光スポットを形成することができる。中心部A1から外周部A2にかけては、連続的に滑らかな非球面形状となっている。
開口制限手段7には、X方向に移動可能なシャッター7aが設けられている。シャッター7aは、左側に移動されて光路上にあるときに対物レンズ8の開口を制限し、右側に移動されて光路から外れたているときに対物レンズ8の開口を制限することがない。
図3Aは、基材厚0.6mmの光ディスク10に情報を記録再生する状態を示している。この場合は、シャッター7aが光路から外れ、シャッター7aによる対物レンズ8の開口の制限がなく、対物レンズホルダー9の内周の径によって対物レンズ8の開口が制限され、対物レンズ8の開口数が0.6に設定される。このため、光束3aは、対物レンズ8の中心部A1及び外周部A2を通過して収束され、基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面上に、光スポット12aを形成する。
図3Bは、光ディスク10の代わりに、基材厚1.2mmの光ディスク11を配置し、この光ディスク11に情報を記録再生する状態を示している。この場合は、シャッター7aが光路上に移動されて、このシャッター7aによって対物レンズ8の開口数が制限され、対物レンズ8の開口数が0.37に制限される。従って、光束3bは、対物レンズ8の中心部A1のみを通過して収束され、基材厚1.2mmの光ディスク11の情報記録面上に、光スポット12bを形成する。
光ディスク10で反射された反射光束13a、又は光ディスク11で反射された反射光束13bは、再び対物レンズ8で集光し、開口制限手段7、反射ミラー6および1/4波長板5を通り、ビームスプリッター4に入射する。
反射光束13a又は13bは、1/4波長板5によってS偏光に変換されるため、ビームスプリッター4で反射されて、絞りレンズ14とシリンドリカルレンズ15を通り、光検出器16で受光される。
光検出器16は、受光した反射光束13a又は13bを光電変換して、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキング制御信号を形成して、これらの信号を出力する。
対物レンズ駆動装置17は、対物レンズ8をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動し、光スポット12a又は12bを光ディスク10又は11上の記録再生トラックに追従させる。
次に、対物レンズ8について更に詳しく説明する。
先に述べた様に、対物レンズ8の外周部A2の開口数は0.6であり、光束3aが該外周部A2を通って基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面に収束したときに、光スポット12aの収差が最小となるように、この外周部A2が設計されている。
更に、光束3aが外周部A2を通るときには、この光束3aが対物レンズ8の中心部A1をも通る。従って、図4Aに示す様に、中心部A1及び外周部A2を通ったそれぞれの
光束が基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面に収束する。光ディスクの基材厚が0.9mmのときに、光スポットの収差が最小となるように、中心部A1を設計しているものの、中心部A1及び外周部A2を通り、基材厚0.6mmの光ディスク10を通ったそれぞれの光束が相互に干渉して、光スポット12aの1次のサイドローブが最小となる様に、中心部A1及び外周部A2を設計している。これによって、中心部A1及び外周部A2による光スポットの3次の球面収差は、基材厚0.6mmの光ディスクの情報記録面に最小の収差の光スポットを形成するためにのみ設計された従来のレンズと比較しても、同等のレベルに抑えられる。
こうして3次の球面収差を抑えた場合は、高次の収差が増加するものの、この高次の収差は、光スポット12aの高次のサイドローブとして現れる。この高次のサイドローブは、広い範囲に分布するため、このサイドローブによる反射光は、高域の信号成分を殆ど含まず、平均的な光量となるので、光検出器16によって受光され光電変換されても、再生信号、フォーカス制御信号及びトラッキング制御信号のノイズ成分とはならず、これらの信号を劣化させることはない。従って、光束3aを中心部A1及び外周部A2を通過して収束させても、十分に小さな光スポット12aを形成して、基材厚0.6mmのDVD等の光ディスクの記録再生を正確に行うことができる。
一方、先に述べた様に、対物レンズ8の中心部A1を通って光ディスクの情報記録面に形成される光スポットの収差は、該光ディスクの基材厚が0.9mmのときに最小となる。基材厚1.2mmの光ディスク11の場合に、中心部A1を通った光束3bが該光ディスク11を通して収束されると、光スポット12bの収差がマーシャルクライテリアの半分程度となる。つまり、光スポット12bが実用的な大きさまで小さくされる。
図4Bからも明らかな様に、基材厚1.2mmの光ディスク11の場合は、外周部A2を通った光束が該光ディスク11の情報記録面に収束されると、ぼけた光スポットが形成されるものの、中心部A1を通った光束が該光ディスクの情報記録面収束されると、十分に小さな光スポット12bが形成される。従って、シャッター7aによって対物レンズ8の開口数を0.37に制限し、光束3bを中心部A1のみを通過して収束させれば、十分に小さな光スポット12bを形成して、基材厚1.2mmのCD等の光ディスクの記録再生を正確に行うことができる。
光ディスクの基材厚0.6mm専用に設計された従来の対物レンズを用いて、CDのような基材厚1.2mmの光ディスクに光束を絞り込むと、大きな球面収差が発生し1点に収束しなくなる。この球面収差は、光軸に近い近軸光線では比較的少ないが、それでも光ディスクの基材厚が2倍になると読み取りに支障を来す。基材厚0.6の光ディスクを前提とし、開口数0.6に設計された対物レンズを用い、この対物レンズの開口数を0.37に制限して、基材厚1.2mmの光ディスクに光束を絞り込むと、60mλ程度の球面収差が発生する。この状態で光ディスクの記録情報を再生すると、ジッターが30%程度増加し、フォーカス信号の品質が劣化する。この程度劣化しても再生は可能であるが、環境変化、光ディスクのばらつき等を考慮すると、上記球面収差を低減することが望ましい。
対物レンズ8の開口数0.37となる中心部A1によって最小の収差の光スポットを形成し得る光ディスクの基材厚(最適基材厚)を光ディスクの基材厚1.2mmの70%(0.84mm)に設定した場合、球面収差を40mλ程度に低減することができ、ほぼ支障のない再生が可能となる。あるいは、対物レンズ8の開口数0.37となる中心部A1についての最適基材厚を概ね0.84mm〜1.2mmの範囲で設定するのが好ましい。
この第1実施形態では、対物レンズ8の開口数0.37となる中心部A1についての最
適基材厚を0.6mmより大きな0.9mmとしており、基材厚1.2mmの光ディスクの記録再生を正確に行うことができる。
なお、DVD等の基材厚0.6mmの光ディスクに対しては波面収差が増加するものの、先に述べた様に、そのほとんどが高次収差であり、再生で大きな問題になる球面収差を小さく抑えることができる。
従って、DVDに対してはほとんど性能を劣化させることなく、CDに対しては再生性能を向上させることができる。
ところで、CDを再生する従来の装置では、半導体レーザから出射される光束の波長を780nm〜820nm、対物レンズの開口数を0.45に設定している。あるいは、ビデオディスクや情報記録再生装置では、対物レンズの開口数を0.53程度まで大きくしている。
この第1実施形態では、半導体レーザ1から出射される光束の波長を650nmに設定しているので、この波長650nmに応じて対物レンズ8の中心部A1の開口数を設定している。例えば、光ディスクの基材厚を1.2mm、半導体レーザから出射される光束の波長を780nm、対物レンズの開口数を0.45に設定した装置を前提とし、波長λを任意に設定して、この装置と同等の性能を得るには、(λ/780)×0.45の式から開口数を求める。ここでは、光束の波長が650nmのため、(650/780)×0.45=0.375となり、この値は、対物レンズ8の中心部A1の開口数0.37に略一致する。
また、DVDを再生する従来の装置では、半導体レーザから出射される光束の波長を635nm〜660nm、対物レンズの開口数を0.6に設定することが多く、光束の波長として、600nm〜700nm程度の範囲で設定される可能性があると考えられる。
この第1実施形態では、半導体レーザ1から出射される光束の波長を650nmに設定し、対物レンズ8の外周部A2の開口数を0.6に設定しているので、従来の装置と同等の再生能力を保持することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の光ヘッドの第2実施形態を示している。
図5において、半導体レーザ21から出射した波長650nmの放射光は、集光レンズ22により集光されて略平行な光束23となる。この光束23は、P偏光であって、偏光ビームスプリッター24に入射し、ここを透過する。この偏光ビームスプリッター24を透過した光束23は、反射ミラー25で反射されて、偏光性ホログラム26に入射する。
偏光性ホログラム26は、図6に示すように複屈折特性を持つLiNb基板にホログラムを形成したもので、常光を回折し異常光を透過するように構成されている。さらに、LiNb基板をプロトン交換してホログラムを形成することもできる。
光束23の殆どの成分は、異常光であって、偏光性ホログラム26に入射して、ここを透過する。1/4波長板27を偏光性ホログラム26と一体化しており、光束23は、直線偏光を略円偏光に変換する該1/4波長板27を通過して、対物レンズ28に入射する。対物レンズホルダー29は、開口数が0.6になるように、対物レンズ28の開口を制限している。
対物レンズ28は、図2Aの対物レンズ8と同様に、中心部A1と、この中心部A1を囲う外周部A2を有する。中心部A1の開口数(NA)が0.37であり、外周部A2の開口数が0.6である。開口数0.37の中心部A1においては、光ディスクの基材厚が0.9mmのときに、この中心部A1を通って該光ディスクの情報記録面に形成される光スポットの収差が最小となるように、この中心部A1が設計され、かつ開口数0.6の外周部A2においては、光ディスクの基材厚が0.6mmのときに、この外周部A2を通って該光ディスクの情報記録面に形成される光スポットの収差が最小となるように、この外周部A2が設計されている。
対物レンズ28で絞られた光束23は、基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面上又は基材厚1.2mmの光ディスク11の情報記録面上に光スポット12a又は12bを形成する。
次に、光ディスク10又は11で反射された反射光束31は、再び対物レンズ28によって集光され、1/4波長板27によって略円偏光から光束23に対して直交する直線偏光に変換され、偏光性ホログラム26に入射する。このため、反射光束31は、偏光性ホログラム26に対して常光で入射し、回折作用をうけて、図7に示すように3つの反射光束32、33、34に分割される。
この偏光性ホログラム26は、対物レンズ28の中心部A1及び外周部A2に対応する中心領域及び外周領域を有しており、これらの領域毎に、ホログラムのパターンを設定している。これによって、開口数0.37の中心部A1を通過し、偏光性ホログラム26の中心領域を通過した光束が反射光束32となり、開口数0.37〜0.6に相当する外周部A2を通過し、偏光性ホログラム26の外周領域を通過した光束が各反射光束33,34となる。
各反射光束32,33,34は、反射ミラー25で反射して、偏光ビームスプリッター24に入射する。これらの反射光束32,33,34は、1/4波長板27によってS偏光に変換されてから偏光ビームスプリッター24に入射するため、ここで反射して、絞りレンズ35とシリンドリカルレンズ36とを通り、各光検出器37、38、39に受光される。
光検出器37は、反射光束32を受光して、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキング制御信号を形成して、これらの信号を出力する。また、他の各光検出器38,39は、それぞれの反射光束33,34を受光して、それぞれの再生信号を形成して出力する。
対物レンズ駆動装置40は、対物レンズ28をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動し、光スポット12a又は12bを光ディスク10又は11上の記録再生トラックに追従させる。
なお、偏光性ホログラム26と1/4波長板27を対物レンズ28に一体化し、これを対物レンズ駆動装置40によって駆動しても良い。
このような構成において、基材厚0.6mmの光ディスク10を再生すべく、対物レンズ28の開口数を0.6に設定するには、対物レンズ28の中心部A1及び外周部A2を通過した反射光束31の全て、つまり各反射光束32,33,34を選択すれば良く、このためには全ての各光検出器37,38,39からの再生信号の和を求め、この和の信号を用いる。このとき、光ディスク10の再生は、反射光束31の全て、つまり各反射光束32,33,34を用いて行われる。
また、基材厚1.2mmの光ディスク11を再生すべく、対物レンズ28の開口数を0.37に設定するには、対物レンズ28の中心部A1を通過した反射光束31の部分、つまり反射光束32のみを選択すれば良く、このためには光検出器37からの再生信号のみを用いる。
この様に対物レンズ28の開口を実質的に制限する代わりに、光ディスク10又は11で反射された反射光束31を偏光性ホログラム26によって分離して、開口数0.37の中心部A1を通過した反射光束32と、開口数0.37〜0.6に相当する外周部A2を通過した各反射光束33,34を形成し、これらの反射光束32,33,34を各光検出器37,38,39によって個別に検出し、これらの光検出器37,38,39からの再生信号を選択的に用いている。この場合は、対物レンズの開口を制限するために、機械的な駆動系を必要としないので、小型で信頼性の高い光ヘッドを構成することができる。
(第3実施形態)
図8は、本発明の光ヘッドの第3実施形態を示している。
図8において、第1半導体レーザ41から出射した波長650nmの放射光は、P偏光であって、第1偏光ビームスプリッター42を透過し、光路合成分離手段43に入射する。光路合成分離手段43は、波長650nmの光束を透過し、波長780nmの光束を反射するよう構成されている。このため、第1半導体レーザ41から出射した波長650nmの放射光は、光路合成分離手段43を透過し、集光レンズ46により集光されて略平行な光束47となる。
光束47は、直線偏光を略円偏光に変換する1/4波長板49と反射ミラー50および波長フィルター51を通り、対物レンズ52に入射する。
波長フィルター51は、開口数0.45以下の対物レンズ52の中心部に相当する領域で波長650nmと波長780nmの光を透過し、開口数0.45より大きい対物レンズ52の外周部に相当する領域で波長650nmの光を透過し、かつ波長780nmの光を反射するように構成されている。
このため、波長650nmの光束47は、波長フィルター51を透過する。この場合は、対物レンズホルダー53によって対物レンズ52の開口が制限され、対物レンズ52の開口数が0.6となる。開口数0.6に制限された対物レンズ52を透過した光束47は、対物レンズ52により収束されて、基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面上に光スポット54を形成する。
一方、第2半導体レーザ44から出射された波長が780nmの放射光は、P偏光であって、第2偏光ビームスプリッター45を透過し、光路合成分離手段43に入射する。光路合成分離手段43は、波長780nmの光束を反射するよう構成されている。このため、波長780nmの放射光は、光路合成分離手段43で反射して、集光レンズ46によって集光され、略平行な光束48となる。
光束48は、直線偏光を略円偏光に変換する1/4波長板49、反射ミラー50及び波長フィルター51を通り、対物レンズ52に入射する。この光束48は、波長780nmであるため、波長フィルター51によって、開口数0.45より大きい対物レンズ52の外周部に相当する領域で反射され、開口数0.45以下の対物レンズ52の中心部に相当する領域を透過し、これによって対物レンズ52の開口数が0.45になるように、対物レンズ52の開口が実質的に制限される。開口数を0.45に制限したときの光束48は、対物レンズ52によって収束され、基材厚1.2mmの光ディスク11の情報記録面上に光スポット55を形成する。
対物レンズ52は、図9に示すように、開口数0.45の中心部B1で、光ディスクの基材厚が0.9mmのときに光スポットの収差が最小になるように設計され、開口数0.45〜0.6の外周部B2で、光ディスクの基材厚が0.6mmのときに光スポットの収差が最小になるように設計されている。この対物レンズ52の光束が透過する面は、連続的で滑らかな曲面である。
図10Aは、基材厚0.6mmの光ディスク10に情報を記録再生する状態を示している。この場合は、第1半導体レーザ41からの波長650nmの光束47が対物レンズ52の中心部B1及び外周部B2を共に透過するので、対物レンズ52の開口数が0.6に制限される。光ディスク10で反射した反射光束56は、再び対物レンズ52で集光され、波長フィルター51、反射ミラー50、1/4波長板49及び光路合成分離手段43を通り、第1偏光ビームスプリッター42に入射する。この反射光束56は、1/4波長板49の作用によりS偏光に変換されているので、第1偏光ビームスプリッター42で反射して、第1シリンドリカルレンズ58を通り、第1光検出器59で受光される。第1光検出器59は、受光した反射光束56を光電変換して、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキング制御信号を形成して、これらの信号を出力する。
図10Bは、基材厚1.2mmの光ディスクに情報を記録再生する状態を示している。この場合は、第2半導体レーザ44からの波長が780nmの光束48が対物レンズ52の中心部B1のみを透過するので、対物レンズ52の開口数が0.45に制限される。光ディスク11で反射した反射光束57は、再び対物レンズ52で集光され、波長フィルター51、反射ミラー50及び1/4波長板49を通り、光路合成分離手段43で反射して、第2偏光ビームスプリッター45に入射する。この反射光束57は、1/4波長板49の作用によりS偏光に変換されているので、第2偏光ビームスプリッター45で反射して、第2シリンドリカルレンズ60を通り、第2光検出器61に受光される。第2光検出器61は、受光した反射光束57を光電変換して、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキング制御信号を形成して、これらの信号を出力する。
このように光ディスクの最適基材厚が0.9mmとなる様に開口数0.45の中心部B1の収差を補正しておき、CD等の基材厚1.2mmの光ディスク11を再生するときには、対物レンズ52の開口数を0.45に制限している。これによって、最適基材厚が0.6mmとなる様に全体の球面収差を補正した従来の対物レンズと比較しても、光スポットの収差を同等のレベルに抑えることができる。更に、DVD等の基材厚0.6mmの光ディスク10を再生するときには、対物レンズ52の開口数を0.6に設定しながらも、対物レンズ52の3次の球面収差を増加させることはない。
この第3実施形態では、最適基材厚が0.9mmとなるように開口数0.45の対物レンズ52の中心部B1の収差を補正しているが、図1の第1実施形態と同様に、この中心部B1については、光ディスク11の基材厚の70%以上で、収差が最小になるように該中心部B1の収差が補正されていればよい。
また、この第3実施形態では、光束48の開口を制限する手段として、波長フィルター51を用いたが、図4の第2実施形態で説明したように、偏光性ホログラムを用いて反射光束57の開口を制限しても同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図11は、本発明の光ヘッドの第4実施形態を示している。
図11において、半導体レーザ1から出射した波長650nmの放射光は、集光レンズ2により集光されて略平行な光束3となる。この光束3は、P偏光であって、偏光ビームスプリッタ4に入射し、ここを透過する。この偏光ビームスプリッタ4を透過した光束3は、1/4波長板5を通って、直線偏光から略円偏光に変換され、反射ミラー6で反射されて、対物レンズ8に入射される。対物レンズホルダー9は、対物レンズ8の開口数が0.6となる様に、該対物レンズ8の開口を制限している。
対物レンズ8は、図2Aで説明した様に、中心部A1の開口数(NA)が0.37であり、外周部A2の開口数が0.6である。開口数0.37の中心部A1においては、光ディスクの基材厚が0.9mmのときに、該光ディスクの情報記録面に形成される光スポットの収差が最小となるように、この中心部A1が設計され、かつ開口数0.6の外周部A2においては、光ディスクの基材厚が0.6mmのときに、該光ディスクの情報記録面に形成される光スポットの収差が最小となるように、この外周部A2が設計されている。
対物レンズ8で絞られた光束3は、基材厚0.6mmの光ディスク10の情報記録面上又は基材厚1.2mmの光ディスク11の情報記録面上に光スポット12a又は12bを形成する。
次に、光ディスク10又は11で反射された反射光束61は、再び対物レンズ8によって集光され、1/4波長板5によって略円偏光から光束3に対して直交する直線偏光に変換される。従って、反射光束61は、S偏光として偏光ビームスプリッター4に入射し、ここで反射して、絞りレンズ62を通り、光分離ミラー63に入射する。
光分離ミラー63は、開口数0.37に相当する対物レンズ8の中心部A1からの光束を透過し、対物レンズ8の外周部A2からの光束を反射する。光分離ミラー63を透過した反射光束64は、傾斜した光分離ミラー63を透過することにより非点収差を持つものとなり、第1光検出器66に受光される。また、光分離ミラー63で反射された反射光束65は、第2光検出器67で受光される。
第1光検出器66は、反射光束64を受光して光電変換し、再生信号を形成すると共に、非点収差法によりフォーカス制御信号を形成し、位相差法およびプッシュプル法によりトラッキング制御信号を形成して、これらの信号を出力する。また、第2光検出器67は、反射光束65を受光して、再生信号を形成して出力する。
対物レンズ駆動装置17は、対物レンズ8をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動し、光スポット12a又は12bを光ディスク10又は11上の記録再生トラックに追従させる。
この様な構成において、基材厚0.6mmの光ディスク10を再生すべく、対物レンズ8の開口数0.6を設定するには、対物レンズ8の中心部A1及び外周部A2を通過した反射光束61の全て、つまり各反射光束64,65を選択すれば良く、このためには各光検出器66,67からの再生信号の和を求め、この和の信号を用いる。また、基材厚1.2mmの光ディスク11を再生すべく、対物レンズ8の開口数0.37を設定するには、対物レンズ8の中心部A1を通過した反射光束61の部分、つまり反射光束64のみを選択すれば良く、このためには第1光検出器66からの再生信号のみを用いる。
この様に対物レンズ8の開口を実質的に制限する代わりに、光ディスク10又は11で反射された反射光束61を光分離ミラー63によって分離して、開口数0.37の中心部
A1を通過した反射光束64と、開口数0.37〜0.6に相当する外周部A2を通過した反射光束65を形成し、これらの反射光束64,65を各光検出器66,67によって個別に検出し、これらの光検出器66,67からの再生信号を選択的に用いている。この場合は、対物レンズの開口を制限するために、機械的な駆動系を必要としないので、小型で信頼性の高い光ヘッドを構成することができる。
なお、上記各実施形態では、対物レンズ及び光ヘッドを例示しているが、本発明は、これらの対物レンズ及び光ヘッドを備える光ディスク装置、つまりCDやDVD等の記録及び再生を行う装置をも含むものである。
本発明の光ヘッドの第1実施形態を示すブロック図である。 図1の光ヘッドにおける対物レンズを示す断面図及び平面図である。 図2Aにおける対物レンズを部分的に拡大して示す断面図である。 図1の光ヘッドによって基材厚0.6mmの光ディスクに記録再生する状態を示す図である。 図1の光ヘッドによって基材厚1.2mmの光ディスクに記録再生する状態を示す図である。 図3Aの状態における対物レンズの作用を説明するために用いた図である。 図3Bの状態における対物レンズの作用を説明するために用いた図である。 本発明の光ヘッドの第2実施形態を示すブロック図である。 図5の光ヘッドにおける偏光性ホログラムを示す断面図である。 図5の光ヘッドを部分的に拡大して示す図である。 本発明の光ヘッドの第3実施形態を示すブロック図である。 図8の光ヘッドにおける対物レンズを示す断面図及び平面図である。 図8の光ヘッドによって基材厚0.6mmの光ディスクに記録再生する状態を示す図である。 図8の光ヘッドによって基材厚1.2mmの光ディスクに記録再生する状態を示す図である。 本発明の光ヘッドの第4実施形態を示すブロック図である。 従来の光ヘッドを示すブロック図である。 図12の光ヘッドの動作を説明するために用いた図である。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 集光レンズ
3 光束
4 偏光ビームスプリッター
5 1/4波長板
7 開口制限手段
7a シャッター
8 対物レンズ
9 対物レンズホルダー
10 光ディスク
11 光ディスク
12a 光スポット
12b 光スポット
13a 反射光束
13b 反射光束
16 光検出器

Claims (11)

  1. 第1の厚さT1の基材を有する第1の情報媒体の情報記録面上と、前記第1の厚さの基材より厚い第2の厚さT2の基材を有する第2の情報媒体の情報記録面上に光束を収束させる対物レンズであって、
    前記対物レンズは複数の領域を具備し、
    前記複数の領域は、第1領域と、前記第1領域に比して前記対物レンズの光軸に近い第2領域とを含み、
    前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束の両方が、前記第1の情報媒体の情報記録面上の同じ位置に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束する構成であり、
    前記第2領域は、前記第2領域を通過した光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になるよう設計されていることを特徴とする対物レンズ。
  2. 前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束とが、互いに干渉して前記第1の情報媒体の情報記録面上の同じ位置に収束されることを特徴とする、請求項1記載の対物レンズ。
  3. 前記第1領域を通過した光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに形成される光スポットの収差がマーシャルクライテリアの半分程度以下となるよう設計されていることを特徴とする請求項1または2に記載の対物レンズ。
  4. 第1の厚さT1の基材を有する第1の情報媒体の情報記録面上と、前記第1の厚さの基材より厚い第2の厚さT2の基材を有する第2の情報媒体の情報記録面上に光束を収束させる対物レンズであって、
    前記対物レンズは複数の領域を具備し、
    前記複数の領域は、第1領域と、前記第1領域に比して前記対物レンズの光軸に近い第2領域とを含み、
    前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束とが互いに干渉して、前記1の情報媒体の情報記録面上に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束するように構成されており、
    前記第2領域は、前記第2領域を通過した光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になるよう設計されていることを特徴とする対物レンズ。
  5. 第1の厚さT1の基材を有する第1の情報媒体の情報記録面上と、前記第1の厚さの基材より厚い第2の厚さT2の基材を有する第2の情報媒体の情報記録面上に光束を収束させる対物レンズであって、
    前記対物レンズは複数の領域を具備し、
    前記複数の領域は、第1領域と、前記第1領域に比して前記対物レンズの光軸に近い第2領域とを含み、
    前記対物レンズは、前記第1領域を透過した光束と、前記第2領域を透過した光束を前記1の情報媒体の情報記録面上に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束させ、
    前記第2領域は、前記第2領域を通過した光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になり、かつ、前記第2領域を通過した光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに形成される光スポットの収差がマーシャルクライテリアの半分程度以下となるよう設計されていることを特徴とする対物レンズ。
  6. 前記第1領域と前記第2領域を透過した波長λ1の光束が、前記第1の情報媒体の情報記録面上に、前記第1の厚さT1の基材を介して収束する構成であり、
    前記第2領域は、前記第2領域を通過した波長λ1の光束が、前記第1の厚さT1より厚く前記第2の厚さT2より薄い第3の厚さT3の基材を透過したときに形成される光スポットの収差が最小になり、しかも、前記第2領域を通過した波長λ1より長い波長λ2の光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに形成される光スポットの収差がマーシャルクライテリアの半分程度以下となるよう設計されたことを特徴とする請求項4または5に記載の対物レンズ。
  7. 前記第3の厚さT3は、前記第2の厚さT2の0.7倍以上で、前記第2の厚さT2よりも薄いことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の対物レンズ。
  8. 前記第2の厚さT2は、前記第1の厚さT1の約2倍であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の対物レンズ。
  9. 前記第2領域を通過した光束が、前記第2の厚さT2の基材を透過したときに光スポットを形成する開口数が、波長をλとして、(λ/780)×0.45以上で、かつ、(λ/780)×0.53以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の対物レンズ。
  10. 光束を出射する光源と、前記光束を情報媒体の情報記録面上に収束させる請求項1〜9のいずれかに記載の対物レンズと、前記情報記録面で反射された光束を受光して電気信号を出力する光検出器とを備える光ヘッド装置。
  11. 請求項10記載の光ヘッド装置を備え、前記情報媒体の情報記録面へ情報の記録または再生を行う光ディスク装置。
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