JP4022400B2 - 生化学検体の検出方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プローブDNAに修飾したセラミックス微粒子標識からの光散乱強度を検出して目的の生化学検体を検出する方法に係り、基板に配列されたプローブDNAがループ構造を形成して解放末端側が基板側に向くように構成することで、目的DNAがある場合にハイブリダイゼーションが起こり、ループ構造が解消されるため、ハイブリダイゼーションした後に特定粒径のセラミックス微粒子を標識処理するとハイブリダイゼーションしたDNAにのみ当該微粒子標識を修飾できることから、バックグランドノイズが少なく、検出精度を高精度化できる生化学検体の検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
DNAチップの基本原理は、DNAが相補的な二重螺旋構造を形成することを利用するものである。A(アデニン)とT(チミン)、C(シトシン)とG(グアニン)が対をなすことから、例えば、AGGTTACのDNA配列を持つ遺伝子を検出するには、プローブとしてTCCAATGの配列を持つDNAを作成し、サンプリング検体遺伝子中に目的遺伝子が存在すると、DNAハイブリダイゼーションによって、プローブDNAの配列にAGGTTACの配列が結合して二重螺旋構造を取るため、これを検出することで目的DNAを容易に選別できることになる。
【0003】
二重螺旋構造のDNAを検出する方法として、検体DNA(サンプリング遺伝子DNA)に蛍光標識の修飾を施しておき、プローブDNAと前記のDNAハイブリダイゼーション操作を行い、二重螺旋構造を呈したDNA、すなわち蛍光シグナルを発する物を検出する、蛍光法が知られている。
【0004】
蛍光標識としては、蛍光色素そのものの他、蛍光色素により直接染色された染色体、糖蛋白や糖脂質から切り出された糖鎖体に修飾したイオン性蛍光物質、あるいはタンパク質、核酸、酵素、細胞等を蛍光色素でタグ化するなど、種々方法並びに物質で蛍光を発する標識が提案されている。
【0005】
そこで、検体DNAに蛍光色素の修飾を行わずに二重螺旋構造のDNAを検出する方法として、屈折率の変化を検出するSPR分光法を用いた方法が提案されている。詳述すると、ガラス基板に金属薄膜を形成してこの薄膜上にプローブDNAを固定しておき、これとサンプリング遺伝子をハイブリダイゼーション操作させることにより二重螺旋構造のDNAを形成させ、基板裏面側からの金属薄膜への反射光強度の測定を行い、ハイブリダイゼーション前の金属薄膜の屈折率と二重螺旋構造のDNAを有する場合の屈折率の変化を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる蛍光法を用いたDNAハイブリダイゼーション検出には、蛍光標識の修飾操作が煩雑であること、また、施術者の技量によって前記修飾効果が異なること、種々条件で蛍光色素の光消失が発生すること、未反応吸着物によるバックグラウンドノイズの上昇で検出精度が低下すること等の問題が指摘されている。
【0007】
前記SPR分光法において、前述したハイブリダイゼーション前後の金属薄膜の屈折率の変化を測定するが、基板裏面側からの金属薄膜への入射角度と反射率との関係として解析する際に、当該変化が僅かであるため、さらに高精度に検体DNAを検出するには、SPR応答の増幅を図るなどの改良を施す必要がある。
【0008】
この発明は、SPR分光法を用いた生化学検体、すなわち二重螺旋構造のDNAの検出方法において、SPR分光法の本来の利点を損なうことなくSPR応答を増幅可能として、検出精度を高精度化すること、さらにSPR分光法以外の光散乱法、顕微鏡観察法などの方法でも当該生化学検体の検出工程を再現性よく簡素化でき、測定者に過度の技量を要求することがない、簡単な工程からなる生化学検体の検出方法の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、前記蛍光法を用いたDNAハイブリダイゼーション検出に問題を有することから、光退色の懸念がある蛍光法に換えてSPR(Surface Plasmon Resonance)分光法を用いた方法を検討しており、このSPR応答の増幅を目的にプローブDNAへの金微粒子修飾の有効性を検討中に、金薄膜表面に対するプローブDNAの吸着固定量は、DNA塩基数(鎖長)によらずほぼ一定であること、金微粒子修飾量はDNA塩基数に依存することを知見し、これよりプローブDNA塩基数の違いによってプローブDNAの立体的構造が変化していることを知見した。
【0010】
そこで、発明者らは、プローブDNA鎖長の検討を行い、プローブDNAの塩基数の違いによるSPR応答、すなわち金微粒子修飾を行ったプローブDNAに対してハイブリダイゼーションを施し、その後のSPR角度のシフト量についての変化や挙動を検討したところ、塩基数10では金微粒子修飾量が少なく、塩基数30では修飾量が増大するが、いずれも該シフト量の増大効果が少ないこと、塩基数60では金微粒子修飾ができないこと、すなわち塩基数60のプローブDNAでは、ループ構造を形成しているため、金コロイド修飾が行なわれないことを知見した。
【0011】
また、発明者らは、プローブDNA鎖長の検討、特に塩基数60以上の長いプローブDNAにおけるSPR応答の増幅を目的に種々検討した結果、前述のごとく検出チップに吸着固定したプローブDNAに先に金微粒子修飾するのではなく、まず先にサンプルとのハイブリダイゼーションを施すと、検出チップの薄膜上でループ状となって配列していたプローブDNAが伸びて金微粒子修飾が可能となり、ハイブリダイゼーション後に金微粒子修飾を行う工程にて、長いプローブDNAにも修飾が可能となり、ハイブリダイゼーション後の2本鎖を形成したプローブDNAにのみ金微粒子修飾することが可能であることを知見した。
【0012】
さらに、発明者らは、先の金微粒子修飾に換えてハイブリダイゼーション後のプローブDNAに蛍光標識の修飾を行ったところ、金微粒子修飾同様にハイブリダイゼーション後の2本鎖を形成したプローブDNAにのみ蛍光標識を設けることが可能であり、蛍光標識の修飾工程が著しく簡素化されるとともに、目的DNAにのみ蛍光を発するように構成できることから高精度な検出が可能であることを知見した。
【0013】
そこでさらに発明者らは、蛍光標識に換えて粒径が600nmのコロイダルシリカを用いてハイブリダイゼーション後のプローブDNAにシリカ微粒子標識の修飾を行ったところ、2本鎖を形成したプローブDNAにのみ標識を設けることが可能であり、例えばこれに全反射条件下でHe−Neレーザーの光を当てるとシリカ微粒子によって光が散乱されるため、この散乱光の検出が可能でイメージング処理も可能となり、蛍光標識より高精度の検出が実現できること知見し、この発明を完成した。
【0014】
すなわち、この発明は、基板表面にプローブDNAを配列する工程、標識修飾が可能な部位が基板側に位置するようループ構造を形成しているプローブDNAに検体DNAをハイブリダイゼーションする工程、ハイブリダイゼーションの実行中又は実行後のプローブDNA又は検体DNAあるいはその両方にセラミックス微粒子標識を修飾する工程、2本鎖を形成したプローブDNA又は検体DNAあるいはその両方のセラミックス微粒子標識を検出する工程を有することを特徴とする生化学検体の検出方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の特徴である各プローブDNAがループ構造を形成して解放末端が基板表面側にあるように構成した検出チップ並びにループ構造について説明する。
【0017】
まず、検出チップの作製について説明すると、ガラス基板をアセトン、メタノール、超純水中で超音波洗浄した後、10%フッ酸で表面を20秒間エッチングを行ない、さらに、アセトン、メタノール、超純水中で超音波洗浄した後、窒素ガスで乾燥させた。
その後、スパッタ装置(ULVAC)を用いガラス基板にまず約1nm厚みのCr層を設け、さらに約50nm厚みのAu層を設けた。
【0018】
前記基板を濃硫酸中1〜2時間浸漬後、超純水で洗浄した後、プローブの3’端側をSH(チオール)基で、5’端側をビオチンで修飾したプローブDNA−D−BFR溶液(KH2PO4、K2HPO4、pH 7.0)を基板上に滴下し、飽和水蒸気中に約15時間放置し、プローブDNAをガラス基板の金薄膜上に付着させて検出チップとなした。なお、プローブDNAには日清紡製を使用した。
【0019】
金コロイド修飾方法は、上記の検出チップをR−BFR溶液(NaCl、Tris−HCl、pH 7.4)で洗浄後、窒素ガスでおだやかに乾燥させ、表面にアビジンをコートした金コロイド(粒径10nm、SIGMA製)を滴下し1〜3時間、飽和水蒸気中で放置することで、ビオチンとアビジンの特異的結合を利用して修飾させた。
【0020】
ハイブリダイゼーションは、R−BFR溶液とH−BFR溶液(NaCl、Tris−HCl、EDTA、pH 7.4)で洗浄後乾燥せずに、検体DNAのH−BFR溶液を所要濃度となるように滴下し、約16時間放置して実施した。
【0021】
SPR測定は、検出チップをR−BFR溶液で洗浄後に窒素ガスで乾燥し速やかにSPR測定を行なった。
【0022】
上記方法で、10〜60の塩基数のプローブDNAをそれぞれ固定した検出チップを作製した。この時、プローブDNAの金薄膜への吸着量をSPR測定により評価した。プローブDNAの塩基数が大きくなるにつれ、SPR角度のシフトが大きくなった。また、SPR角度シフトを分子量で割った値は、吸着量に比例するため、これを求めたところ、プローブDNAの吸着効率は、塩基数10が最もよく、30、60では、大きな変化がないこと、さらに塩基数による吸着効率の変化は、10、100倍と大きく変化するものではなく、塩基長によらずオーダーとしてほぼ一定であることを確認した。なお、ここでは基板への被覆率約25%を達成した。
【0023】
また、10〜60の塩基数のプローブDNAをそれぞれ固定した検出チップを作製し、それぞれ上記金コロイド修飾方法により修飾を行い、塩基数による金コロイド修飾量の変化をAFM(原子間力顕微鏡)で観察し、修飾された金コロイド粒子数を計測したところ、塩基長10では、約400個/μm2、塩基長30では、約700個/μm2の金コロイドの修飾が観察されたが、塩基長60では、金コロイドの修飾が全く観察されなかった。
【0024】
これを確認するため、SPR法を用いin−situでのDNAプローブに対する金コロイド修飾の挙動を観察した。すなわち、検出チップをプリズム上に接着し、基板表面を上述のR−BFR溶液で満たし、これに、金コロイド溶液を滴下し、ある一定入射角での反射光強度を継時的に観測したところ、金コロイド修飾が行なわれた場合にはSPR角度がシフトし、反射光強度の上昇が観察されるが、塩基数60のDNAでは、反射強度の変化が無くAFMでの観察と同様、金コロイドの修飾が行なわれないことを確認した。
【0025】
検出チップ金薄膜へのプローブDNAの吸着は、プローブDNAの鎖長に依らずオーダー的にほぼ一定であるのに対し、金薄膜に固定化されたプローブDNAに対する金コロイドの修飾効率は、プローブDNAの鎖長に大きく依存することが判明し、塩基数60のプローブDNAでは、まったく金コロイド修飾が起こらないことを確認した。
【0026】
前述の合成によるプローブDNAに換えて、実際のO−19 gyrB遺伝子変異部周辺の856bpという長い遺伝子を目的DNA(試験遺伝子)とし、これと相補的に結合する末端30塩基、中央30塩基、中央60塩基の3種類をプローブDNAとし、前述と同様の方法で検出チップを作製した。
【0027】
上記の3種のプローブDNAに対して前述した金コロイド修飾方法を行い、その後実際の長いDNA鎖を用いてハイブリダイゼーションを実施した後、SPR法によるハイブリダイゼーションの検出を実施した。
【0028】
表1のプローブDNA塩基長によるSPR角度シフトの変化を示す表に明らかなように、30塩基のプローブDNAでは、末端、中央、共に、ハイブリダイゼーションによる有意差が小さく、また、塩基数60のプローブDNAでは、全く金コロイドが修飾されず、実際の長い遺伝子を目的遺伝子とした場合、上記の条件では、SPR法によるハイブリダイゼーションの検出は困難であることを確認した。
【0029】
【表1】
Figure 0004022400
【0030】
表1のプローブDNA塩基長によるSPR角度シフトの変化から、856bpの長いDNAを目的遺伝子とした場合、プローブ鎖と比べて、目的遺伝子が約14〜28倍長いため、立体的な制約によりプローブDNAと反応する確率が低いと考えられる。従って、ハイブリダイゼーションしたプローブ鎖に金コロイドが修飾される場合と、ハイブリダイゼーションしていないプローブ鎖に金コロイドが修飾される場合とでSPR角度のシフトにバラツキがみられると推測される。
【0031】
そこで先の工程、すなわち金コロイド修飾方法を行い、その後ハイブリダイゼーションを実施する工程とは逆に、上記と同じプローブDNAの検出チップに対してハイブリダイゼーションを実施した後、金コロイド修飾方法を行い、その後SPR法による前記ハイブリダイゼーションの検出を実施した。
【0032】
すなわち、塩基数60のプローブDNAでは、ループ構造を形成しているため、金コロイド修飾が行なわれないと推測される。ループ構造をとっている長い1本鎖DNAはハイブリダイゼーションによりそのループ構造が解消された後に金コロイド修飾を行なえば、金コロイド修飾が可能であると推測される。そこで60塩基のDNAプローブにおいても同様の手法を用いれば金コロイド修飾が可能であると考えた。図1A,B参照。
【0033】
換言すれば、目的遺伝子がない場合には、ハイブリダイゼーションは起こらずかつ金コロイド修飾が行なわれない。これに対して、目的遺伝子がある場合には、ハイブリダイゼーションが起こり、ループ構造が解消されることにより、ハイブリダイゼーションしたDNAプローブにのみ選択的に金コロイド修飾が起こり、SPR測定でハイブリダイゼーションによるシフトに金コロイド修飾によるシフトが加わった大きなSPR角度シフトの差が得られると考えた。
【0034】
そこで、実際の長いDNA鎖を目的遺伝子とした検出チップを用い、前述の各工程で、プローブDNAの基板への付着、ハイブリダイゼーション、金コロイド修飾を実施し、水溶液中でのSPR角度シフト並びに空気中でのSPR角度シフトを測定した。
【0035】
プローブDNAのみの場合には、金コロイド修飾を行なってもSPR角度シフトが見られないが、プローブDNAにハイブリダイゼーションが起こった場合には、SPR角度が大きくシフトして金コロイド修飾が行われていることが明らかになった。
【0036】
すなわち、空気中でのSPR角度シフトの測定結果を表2に示すように、30塩基のプローブDNAでは、金コロイド修飾によるSPR角度シフトの増幅作用が小さく、また、サンプル間における偏差も大きかった。それに対して、60塩基のプローブDNAを用いて、ハイブリダイゼーション後に金コロイド修飾した場合には、金コロイド修飾によるSPR角度シフトが約4〜5倍増幅され、かつサンプル間における偏差も小さかった。
【0037】
要するに、ハイブリダイゼーション後に金コロイド修飾を行うことにより、溶液中、空気中ともに、60塩基プローブDNAの金コロイド修飾が可能となった。すなわち、60塩基プローブDNAの立体構造(ループ構造)を利用することにより、ハイブリダイゼーションしたプローブDNAのみに選択的に金コロイド修飾させることが可能であり、その結果、大きなSPR角度シフトの増幅が可能で、サンプル間の偏差を小さくすることが可能であることを確認した。
【0038】
【表2】
Figure 0004022400
【0039】
この発明は、以上の知見に基づきなされたもので、前記の金コロイド修飾に換えて、散乱光の検出が可能な所要粒径のセラミックス微粒子標識の修飾を施すことで、ハイブリダイゼーションしたプローブDNAのみに選択的にセラミックス微粒子標識の修飾が可能であり、セラミックス微粒子からの散乱光強度を、スキャニング、顕微鏡画像解析装置などの公知の散乱光の検出方法で検知あるいは画像化することで、バックグランドノイズを大幅に低減して定量的に目的DNAを検出したり、あるいはイメージング処理が可能となるのである。
【0040】
また、ハイブリダイゼーション工程の実行中又は実行後に検体DNAにセラミックス微粒子標識を修飾することができ、この際同時にプローブDNAにも修飾することもでき、これらによって修飾されたセラミックス微粒子標識を検出することで目的遺伝子に検知できる。
【0041】
この発明において、基板には、ガラス基板、樹脂基板、シリコン基板等のプローブDNAの配列が実施可能な基板であればいずれの材質も採用できる。また、基板に貴金属薄膜を成膜する場合は、その表面粗度はできるだけ平坦なものが好ましい。洗浄、乾燥方法としては、実施例に示すごとく、半導体ウエーハや各種デバイスを製造する際に採用される、各種溶剤による洗浄、純水中の超音波洗浄、各種酸溶液による洗浄、ブロー乾燥、スピン乾燥など公知の基板の洗浄、乾燥方法を適宜選択、組合せて採用できる。
ガラス基板としては、公知のホウケイ酸ガラス等が利用でき、厚みは厚いほうが取り扱いやすいが、いずれの厚みのものも利用できる。
【0042】
この発明において、プローブDNAの配列を容易にするため、基板上に金、白金、銀などの貴金属薄膜を設けることができる。成膜方法としては膜厚みを一定に制御するため、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD等の公知の気相成長による方法が好ましい。なお、基板と薄膜との密着性を向上させるために下地層を適宜成膜することができる。例えば、ガラス基板、石英基板にCr層を設けたり、シラン化合物によって表面改質するなどの手段を採用できる。
【0043】
この発明において、基板上、あるいはさらに貴金属薄膜表面にプローブDNAを配列する工程は、特に限定されるものでなく、公知のいずれの方法も採用でき、例えば薄膜上を酸や純水で洗浄後、プローブDNAと緩衝液を用いて飽和水蒸気雰囲気中で配列させることができる。
【0044】
また、緩衝液としては、例えばKH2PO4とK2HPO4を配合して所要pHにした溶液が採用できる。他には、PSBや、NaClとTris−HCl、NaClとTris−HClとEDTAを用いるなど、所要pHにするため公知の薬液を選定配合した溶液等も採用できる。
【0045】
この発明において、プローブDNAは、その末端を一方は基板表面あるいは基板上の貴金属薄膜に固定し、他方端あるいはその近傍にはセラミックス微粒子標識を修飾するために、各々の前記末端を前記基板表面あるいはセラミックス微粒子標識と接合可能な物質で修飾しておくことが望ましい。
【0046】
この発明において、基板表面に配列したプローブDNAに検体DNAをハイブリダイゼーションする工程は、特に限定されるものでなく、公知のいずれの方法も採用でき、例えば基板の洗浄後に検体DNAと緩衝溶液を用いてハイブリダイゼーションさせることができる。
緩衝溶液としては、例えばNaClとTris−HClを配合して所要pHに保持した溶液が採用できる。
また、ガラス基板に金薄膜を設ける場合では、ハイブリダイゼーション時の温度を30〜40℃に保持することが好ましい。
【0047】
この発明において、セラミックス微粒子標識には、標識としての微粒子が反射する光で特定波長光を発したり、レーザー光による散乱光の検知を可能することができれば、いずれの形態も採用できるが、検出方法に応じて数nm〜数百nmの範囲で所定粒径が均一でかつ工業安定的に得られるSiO2、TiO2、ZrO2、Al23、MgOなどのセラミックス微粒子が好ましい。
【0048】
この発明において、セラミックス微粒子標識をプローブDNAに修飾する方法としては、例えば微粒子自体の性質を利用したり、公知の蛍光標識を修飾する方法などのように抗原−抗体反応を利用して修飾するなど、公知のいずれの方法も採用できる。また、中性のコロイダルシリカのごとく、微粒子を均一分散させた溶液の形態を利用することで修飾が容易になる。
【0049】
また、プローブDNAの末端にビオチンを修飾しておき、ストレプトアビジンをコートしたセラミックス微粒子をビオチン−アビジンの高い結合能力を利用して標識にすることができる。さらに、プローブDNAの末端にIgGや抗プロテイン物質を付加することで、タンパクをコートしたセラミックス微粒子を抗原−抗体反応を利用して修飾させることが可能である。
【0050】
さらに、検体DNAにセラミックス微粒子標識を修飾することも可能で修飾方法は、検体DNAの所要箇所を適宜標識化できればよく、公知のいずれの方法も採用でき、特に末端を修飾するには上述の方法などいずれの方法も採用できる。
【0051】
この発明において、ハイブリダイゼーション後のプローブDNA又は目的DNAに設けられたセラミックス微粒子標識を検出する方法としては、公知の蛍光や散乱光の検出システムとして、顕微鏡とCCDカメラを組み合せたイメージング検出システム、共焦点顕微鏡システム等、また種々の光学装置やイメージング装置を併用した検出方法が提案されているが、これらをそのまま利用することが可能である。また、この発明では、前述のSPR分光法を用い、SPR応答の増幅を図ることが可能である。
【0052】
散乱光の検出として、一般的な構成例を説明すると、例えばこの発明による金薄膜を設けた検出チップ基板をプリズム上に載置し、He−Neレーザー光をプリズムの一方側より基板裏面に入射してプリズムの他方側へこれを全反射させるように条件設定することで、検出チップ基板を上面から観察するCCDカメラ側に散乱光を検出することができる。
【0053】
また、セラミックス微粒子自体が有する可視光下での特定色を検出したり、特定粒径のセラミックス微粒子に対して特定波長の光を照射して特定色を発光させこれを検出するなど、前記セラミックス微粒子の種類やその粒径や性状等、条件に応じて公知の検出方法や装置を適宜選定するとよい。
【0054】
セラミックス微粒子の粒径は、特に限定しないが、散乱光強度が十分に観察可能なこと、DNAの所要部位に修飾可能とすること、当該微粒子表面に成膜可能なことなどから、1μm以下が好ましく、例えばシリカで公知の数nm〜数百nmの粒径が好ましい。
【0055】
この発明において、プローブDNAの塩基数は特に限定しないが、ハイブリダイゼーション後に、目的DNAと2本鎖を形成したプローブDNAにのみ標識を修飾するには、チップ基板上にあるプローブDNAはハイブリダイゼーション前にループ構造を形成して解放末端側あるいは修飾可能な部位が薄膜側にある必要がある。
【0056】
この発明において、プローブDNAは、その製造過程中又は製造後にループ構造を形成していて基板に配列されるか、基板に配列する際にループ構造を形成するか、基板に配列後にループ構造を形成するように構成するか、いずれの構成、方法も採用できる。例えば、図2A,Bに示すごとく、相補的な二重螺旋構造を形成可能な対をなすDNAの配列を予め形成しておき、ループ構造を形成し得るように構成することが可能であり、塩基数は特に限定しないが、比較的長鎖の構成を有するものが望ましく、好ましくは塩基数が60以上である。さらに塩基数が100を超えたり、1000程度の場合であってもこの発明を適用できる。
【0057】
この発明で用いられる生化学検体の検出チップの好ましい構成は、表面に金などの貴金属薄膜を成膜したガラスなどの基板からなり、該薄膜上に配列された塩基数が60以上のプローブDNAを有し、かつ各プローブDNAがループ構造を形成しており、セラミックス微粒子標識で修飾可能にした部位が薄膜側にある構成である。
【0058】
【実施例】
実施例1
ガラス基板をアセトン、メタノール、超純水中で超音波洗浄した後、10%フッ酸で表面を20秒間エッチングを行ない、さらに、アセトン、メタノール、超純水中で超音波洗浄した後、窒素ガスで乾燥させた。
その後、スパッタ装置(ULVAC)を用いガラス基板にまず約1nm厚みのCr層を設け、さらに約50nm厚みのAu層を設けた。
【0059】
前記基板を濃硫酸中1〜2時間浸漬後、超純水で洗浄した後、30塩基、60塩基のプローブDNAの3’端側をSH(チオール)基で、5’端側をビオチンで修飾したプローブDNA−D−BFR溶液(KH2PO4、K2HPO4、pH 7.0)を基板上に滴下し、飽和水蒸気中に約15時間放置し、プローブDNAをガラス基板の金薄膜上に付着させて検出チップとなした。プローブDNAには日清紡製を使用した。
【0060】
プローブDNAと完全に相補的な60塩基の目的DNAとのハイブリダイゼーションは、R−BFR溶液とH−BFR溶液(NaCl、Tris−HCl、EDTA、pH 7.4)で洗浄後乾燥せずに、検体DNAのH−BFR溶液を所要濃度となるように滴下し、約16時間放置して実施した。
【0061】
プローブDNAの修飾には、前述のごとくビオチンで修飾した5’端側とシリカ粒子とをビオチン−アビジン結合させるため、予めアビジンコートしたシリカ粒子を用いて、pH 7.4のコロイダルシリカとなして実施した。コロイダルシリカとしては粒径が100nm〜800nmの種々粒径のものを用いた。
【0062】
ハイブリダイゼーションの検出は、検出チップをプリズム上に載置し、He−Neレーザー光をプリズムの一方側より基板裏面に入射してプリズムの他方側へこれを全反射させて、検出チップ上面から観察するCCDカメラで散乱光強度を検出する方法で実施した。
【0063】
また、比較のために同様の検出チップを作製した後、前記ハイブリダイゼーションを実施することなく、アビジンをコートしたシリカ微粒子標識の修飾処理を行った。
【0064】
塩基数30のプローブDNAにおいては、目的DNAとのハイブリダイゼーション前後でいずれも散乱光が観測されたことから、ハイブリダイゼーションの有無にかかわらずシリカ微粒子標識の修飾が可能であり、プローブDNAはループ構造を有していないと考えられる。
【0065】
一方、塩基数60のプローブDNAにおいては、目的DNAとのハイブリダイゼーション前ではシリカ微粒子標識の修飾が全く実施できず、ハイブリダイゼーション後では目的DNAとのハイブリダイゼーションが行われたプローブDNAからのみ強い散乱光を観測することができた。また、いずれの粒径のシリカ粒子の場合も同様にハイブリダイゼーションの検出が可能であった。
【0066】
実施例2
実施例1の合成による目的DNAに換えて、実際のO−19 gyrB遺伝子変異部周辺の856bpという長い遺伝子を目的DNA(試験遺伝子)とし、これらと相補的に結合する末端30塩基、中央30塩基、中央60塩基の3種類をプローブDNAとし、実施例1と同様の方法で検出チップを作製した。
【0067】
上記の3種のプローブDNAに対して実際の長いDNA鎖を用いて実施例1と同様にハイブリダイゼーションを実施した後、コロイダルシリカ修飾方法を行い、その後実施例1と同方法で散乱光強度の検出を実施した。
【0068】
実施例1と同様にプローブDNAが30塩基のものはハイブリダイゼーション前後ともに散乱光が観測された。それに対してプローブDNAが60塩基の実施例チップにおいては、プローブDNAのうち目的DNAがある場合にハイブリダイゼーションが可能であり、ハイブリダイゼーションにてループ構造が解消されて2本鎖を形成し、コロイダルシリカ修飾されたものだけが散乱光を発することができたことを確認した。
【0069】
【発明の効果】
この発明は、セラミックス微粒子標識を用いてハイブリダイゼーションを検出する方法であり、プローブDNAの解放末端側が基板側に向くようにループ構造を取る構成を採用することで、目的検体がある場合にはハイブリダイゼーションが起こり、ループ構造が解消されるため、ハイブリダイゼーションしたプローブDNAにのみセラミックス微粒子の標識が可能になり、この2本鎖を形成したプローブDNAのセラミックス微粒子が散乱光を発することになり、バックグランドノイズが少なく、検出精度を高精度化できる利点がある。また、工程全体の簡素化を図ることが可能である。
【0070】
さらに、この発明で用いられる検出チップにおいて、ループ構造を取っているプローブDNAに検体DNAが結合するには強い結合力を必要とするため、プローブDNAと検体DNAとの非特異的結合が少なくなり、よって目的DNAがある場合にのみハイブリダイゼーションが起こり、この場合もバックグランドノイズを低減できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリダイゼーションによるループ構造の解消と金コロイド修飾の状況を示す模式図であり、Aは目的遺伝子がない場合、Bは目的遺伝子が有る場合を示す。
【図2】A、Bはこの発明におけるプローブDNAのループ構造の概念を示す説明図である。

Claims (6)

  1. 基板表面にプローブDNAを配列する工程、ループ構造を形成しているプローブDNAに検体DNAをハイブリダイゼーションする工程、ハイブリダイゼーションの実行中又は実行後のプローブDNA又は検体DNAあるいはその両方にセラミックス微粒子標識を修飾する工程、2本鎖を形成したプローブDNA又は検体DNAあるいはその両方のセラミックス微粒子標識を検出する工程を有する生化学検体の検出方法。
  2. セラミックス微粒子がSiO2、TiO2、ZrO2、Al23、MgOのいずれかである請求項1に記載の生化学検体の検出方法。
  3. プローブDNAの塩基数が60以上である請求項1に記載の生化学検体の検出方法。
  4. 基板表面に貴金属薄膜を有する請求項1に記載の生化学検体の検出方法。
  5. セラミックス微粒子を検出する方法が、光散乱法である請求項1に記載の生化学検体の検出方法。
  6. セラミックス微粒子を検出する方法が、カメラ又は顕微鏡画像をスキャニングして画像処理するイメージング処理法である請求項1に記載の生化学検体の検出方法。
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