JP4021799B2 - 鋳型とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種金属部材を接合した銅又は銅合金を母材とする鋳型とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄鋼業分野では、転炉や電気炉などの製鋼炉から取り出された約1,500℃にも及ぶ溶鋼は、取鍋、タンディシュ及びタンディシュノズルを経て、背面(裏面)に冷却機構を持つ銅又は銅合金製の鋳造鋳型に連続的に送り込まれ、鋳型壁に接触して抜熱されつつ、次第に厚い凝固殻を形成しながら下方に引き抜かれ、一定のサイズの連続した鋳片となす。さらに引き続いて加熱及び圧延などの後工程に送り込み、切断を経て製品化されている。このような鉄鋼用の連続鋳造鋳型材質は、溶鋼から抜熱という重要な機能を担っているだけに、通常、高い熱伝導性を有する銅又は銅合金が利用されている。
【0003】
しかし、鋳型の溶鋼との接触面については、上記した通り、材質に高い熱伝導性を有する銅又は銅合金を利用するなどの抜熱効果についての検討がなされてきたのは勿論のことであるが、溶鋼の冷却により、鋳型の下部(出口)近傍で、溶鋼の凝固殻の成長に伴う表面固化が進行しており、このような表面固化等によって銅材を摩損させたり、鋳造片への銅の混入でスタークラックと称される表面割れを呈したりするがゆえに、従来からニッケル、ニッケル−コバルト合金、ニッケル−鉄合金、ニッケル−クロム合金などの皮膜をめっき法、溶射法などを駆使して鋳型における溶鋼との接触面に被覆することによって、摩損対策と同時に鋳造片への銅害防止が為されてきた。
【0004】
連続鋳造鋳型の背面に設ける冷却機構については、図7に示すようにバックフレーム(水箱)を鋳造鋳型の反溶鋼接触面(裏面)に取り付けた構造になっている。そして、例えば図−3の如く鋳型自体にもバックフレーム取付け穴や冷却効率を高める為の冷却溝が設けられた構造であった。溝形状や本数は、連続鋳造機固有の条件で多少の変化を伴うのは当然であるが、この鋳造鋳型に使用する銅又は銅合金材の厚みは、基本的に40〜50mmとほぼ一定している。なお、一部の鋳造分野では鋳造片の中心偏析、凝固組織の改善を図り、鋳造片の高品質化を目的として、電磁力による鋳型内溶鋼の撹判、いわゆる電磁撹判機能を持つ連続鋳造機が採用され、その利用も近年増加している。
【0005】
電磁撹判機能付きの連続鋳造機に利用される鋳造鋳型は、透磁率を高めるためと、鋳型内の溶鋼撹判効果により鋳型上部の温度が上昇傾向となるので、通常の鋳型よりも薄く、銅又は銅合金材の厚みが25〜30mm程度に設定されていることが多い。それ故、バックフレームにもそれなりの工夫が為されているが、銅又は銅合金材の薄肉化がバックフレームを装着する取付け穴を設けることを困難としている。
【0006】
さらに、一部の電磁撹判機能付きの連続鋳造機に利用される鋳造鋳型の例では、裏面に冷却溝をはなから設けず、フラット面のままで、アークスタッド溶接法によってステンレス製のスタッドボルトを150〜200mmピッチで幾本も接合させてバックフレームを取付ける構造を採っている。アークスタッド溶接法は、直流電源の元でアークを発生させて母材とステンレスの一部とを溶融接合する方法であるが、対象物(母材)が熱伝導性の良い銅又はその合金製だけに、接合するスタッドボルト(ステンレス製)よりも遥かに大きい放熱容積を持っているので、溶接条件的に見ると過酷な入熱量とならざるを得ない。その結果、広範囲に及んで素材が、熱影響を被ることは回避しがたい。加えてスタッドボルト先端の開先加工、フラックスの併用、溶融金属の飛散防止と電気絶縁性とを兼ねたフェルールと称されるセラミック製の円筒状リングを必要とするなど溶接操作も繁雑である。しかもスタッドボルトを必要数接合した鋳造鋳型は、鋳型銅材に対する垂直度に1.6mm程度のスタッドボルトのバラツキを伴い、スタッドボルトの取付け精度的な問題に加えて、銅板の熱変形と強度劣化、銅板とスタッドボルトとの接合部の高低温銅材割れ、さらには溶融スラグが銅板とスタッドボルトとの接合部分から完全排出されず残留し、溶接欠陥を呈することも多い。これらの複合要因が、時としてスタッドボルトの再溶接加工、バックフレーム組立に於けるボルト破損事故、さらには鋳型操業中の諸々の作用応力によるボルト折損事故などに繋がっている。図−2a、図−2bにアークスタッド溶接前後の状態を簡易模式図で示す。
【0007】
さらに別の電磁撹判機能付きの連続鋳造機に利用される鋳型事例では、図−4の如く、バックフレーム装着部分だけ銅材を厚くした構造となし、厚くした構造にネジ穴加工してバックフレーム取付け座を設け、さらに、冷却溝を切削加工で設けている例もある。このような例では、銅材の裏面に円柱状のバックフレーム取付け座を設け、それ以外の部分は冷却溝を加工するのでアークスタッド溶接に伴う入熱もなく、素材変形や強度劣化の心配はないが、反面、取付け座の加工、バックフレーム取付穴の加工(ネジ穴加工及びステンレス製ヘリサート取付)、冷却溝の切削加工など、繁雑な加工工程とならざるを得ない。そしてこの一連の機械加工で、元の銅又は銅合金材重量を実に40〜50%も切削除去している。切削片は、いずれ再生可能スクラップとして利用されるにしても産業廃棄物の多大な発生を伴う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の鋳造鋳型は、バックフレーム取付け穴の設置、効率的な冷却という機能付与の為に、厚肉の銅材裏面に対して、取付け穴加工、ネジ山強化保護の為のステンレス製ヘリサート装着、さらには冷却水の通路となる冷却溝などの加工を行っている。一方、従来の電磁撹判機能を持った鋳造機における鋳造鋳型にあっては、素材の熱変形、強度劣化、溶接欠陥、接合位置精度並びに接合強度に問題の多いアークスタッド溶接法が用いられたり、あるいは厚肉の銅材から多大な加工時間と材料ロスを伴いながらのバックフレーム取付け座加工、ステンレス製ヘリサート取付、冷却溝加工などが為されたりしている。このように従来の鉄鋼連続鋳造用鋳型の反溶鋼接触面(裏面)に共通する技術課題は、効率的な冷却とバックフレームの取付け問題の大きく2点に集約されることが分かる。より具体的には、銅又は銅合金材の切削加工ロス、多大な加工時間、スタッドボルトの銅又は銅合金材に対する接合位置精度と接合強度の信頼性の改善、銅材の熱変形や熱劣化などの諸問題の解決が、省資源化・産業廃棄物の低減、加工時間の短縮、銅又は銅合金材とスタッドボルトとの接合における信頼性の向上に繋がるので産業上の貢献は多大となる。
また、従来の一般的な冷却溝を切削加工で設けている鋳造鋳型の大きな問題点は、バックフレームを取付ける為の取付け穴を銅板側に設けなければならないといった必然性から銅板が肉厚のあるものに拘束され、厚肉銅板の使用が冷却溝の加工に繋がっていることである。もし、このような問題点を解消する新規なバックフレームの取付け方法が見出されれば、銅板の薄肉化と冷却溝加工そのものを無くすことが出来るはずであり、バックフレーム取付け座を設ける為にわざわざ厚肉銅板を利用する方式の電磁撹判に利用する銅板の問題も解消されることとなる。
また、スタッドボルトのアークスタッド溶接方式を利用している電磁撹拌用の鋳型銅板の場合には、溶接による銅板の熱劣化や熱変形を押さえ得るだけでなく、接合位置精度と接合強度を改善し得るスタッドボルト接合方式を見出せればボルトの位置矯正、スタッドボルト折損事故などを皆無とできる。
従って、本発明は、効率的な冷却とバックフレームの取付け問題を解決し、より具体的には、銅又は銅合金材の切削加工ロス、多大な加工時間、スタッドボルトの接合位置精度と接合強度の信頼性の改善、銅材の熱変形や熱劣化などの諸問題を解決する鋳型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決するためにトライアンドエラーによる種々の検討をした結果、ついに、静止状態の銅又は銅合金からなる鋳型に、異種金属部材を高速回転させつつ、加圧接触させる第一工程と、異種金属部材を停止させる第二工程と、さらに第一工程における圧力よりも大なる押込圧力を付与する工程とを含むことを特徴とする方法により製造される異種金属部材を接合した鋳型を創製することに成功するとともに、それが銅又は銅合金材の切削加工ロス、多大な加工時間、スタッドボルトの接合位置精度と接合強度の信頼性の改善、銅材の熱変形や熱劣化などの諸問題を解決でき、上記問題点を一挙に解決することを見出した。
本発明者らはかかる種々の知見を得た後、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1) 静止状態の銅又は銅合金からなる鋳型に、異種金属部材を高速回転させつつ、加圧接触させる第一工程と、異種金属部材を停止させる第二工程と、さらに第一工程における圧力よりも大なる押込圧力を上記鋳型に付与する第三工程とを含むことを特徴とする方法により製造される異種金属部材を接合した鋳型、
(2) 鉄鋼連続鋳造鋳型であること特徴とする(1)記載の鋳型、
(3) 異種金属部材がバックフレーム取付け部材であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の鋳型、
(4) バックフレーム取付け部材が内面にバックフレーム取付けのためのねじ構造を備えてなることを特徴とする(3)記載の鋳型、
(5) 鉄鋼連続鋳造鋳型が電磁撹拌用鉄鋼連続鋳造鋳型であることを特徴とする(2)記載の鋳型、
【0011】
(6) 第一工程の異種金属部材の回転速度が60m/分以上であり、圧力が40MPa以上であり、第三工程の押込み圧力が60MPa以上であることを特徴とする(1)記載の鋳型、
(7) 異種金属部材がステンレス、チタン、チタン合金又はニッケル合金からなることを特徴とする(1)記載の鋳型、
(8) 鋳型と異種金属部材とを接触させるに際し、鋳型表面と異種金属部材表面との間にニッケル若しくはニッケル合金めっき層又はニッケル若しくはニッケル合金箔が介在していることを特徴とする(1)記載の鋳型、
(9) めっき層又は箔の厚みが1〜50μmであることを特徴とする(8)記載の鋳型、
【0012】
(10) 静止状態の銅又は銅合金からなる鋳型に、異種金属部材を高速回転させつつ、加圧接触させる第一工程と、異種金属部材を停止させる第二工程と、さらに第一工程における圧力よりも大なる押込み圧力を上記鋳型に付与する第三工程とを含むことを特徴とする異種金属部材を接合した鋳型の製造方法、
(11) 鋳型と異種金属部材を圧接させながら、両者の回転速度差により発生する摩擦熱により鋳型と鋳型金属部材とを固相接合させることを特徴とする異種金属部材を接合した鋳型の製造方法、
(12) 銅又は銅合金からなる鋳型の接合部位を含む接合する面の表面積が異種金属部材の接合面積の100倍以上であることを特徴とする(11)記載の製造方法、
(13) 摩擦圧接によりバックフレーム取付け部材を接合した鉄鋼連続鋳造鋳型、
(14) 第三工程の押込圧力が、第一工程の圧力の2〜3倍であることを特徴とする(1)記載の製造方法、
に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、静止状態の銅又は銅合金からなる鋳型に、異種金属部材を高速回転させつつ、加圧接触させる第一工程と、異種金属部材を停止させる第二工程と、さらに第一工程における圧力よりも大なる押込圧力を付与する工程とを含むことを特徴とする方法により製造される異種金属部材を接合した鋳型である。
【0014】
本発明者らは、各種鋳造鋳型を比較、検討した結果、熱伝導性に優れた銅およびその合金材に対して異種材料例えばステンレス材などを素材の熱劣化なしに高い強度で接合することが可能であれば、多くの鋳造鋳型に共通するバックフレーム取付け穴加工に替って、鋳造鋳型全般に亘る諸々の課題を一挙に解決でき、新規な鋳造鋳型を提供できることに気付いた。そこで、本発明者らは、改めて溶接を含めた各種材料の接合方法を詳細に比較検討した。まず本発明者らが検討した溶接法としては、被覆アーク溶接、消耗電極式ガスシールドアーク溶接、セルフシールドアーク溶接、サブマージ溶接、エレクトロスラグ溶接、エレクトロガスアーク溶接、スタッド溶接、電子ビーム溶接、レーザー溶接、磁気駆動アーク溶接、酸素−アセチレン溶接などが挙げられ、多岐に及ぶ溶接法を本発明者らは検討した。しかしながら大抵の溶接法が熱影響の大きい接合法であったり、特別な雰囲気での適用を必要としたりするので問題の本質的解決にはなり得なかった。
【0015】
そこで、本発明者らは、1960年代中頃から接合の自動化、機械化が可能であり、熱影響部が極めて限定的で接合面のみしか発熱しないとされる固相接合としての摩擦圧接法の可能性に着目し、銅材とステンレス材やチタン材との接合方法の適用可能性の検討をした。摩擦圧接法で接合可能な金属の組み合わせを見ると、一応、銅ないし銅合金に対してアルミニウムとその合金、銅とその合金、炭素鋼、合金鋼、ステンレスなどが接合可能領域に分類されている。しかしながら、実際問題として熱伝導性の良い大容量の材料と極小容量の異種材料を上記摩擦圧接法で実用化した例はなく、鋳造鋳型の場合は、まさにこの例に該当する。つまり、鋳造鋳型の場合、接合させる金属部材と異種金属部材との間に容量的なサイズ差があり過ぎ、鋳型材自体が効率の良い放熱板となってしまう。そのため、金属部材と異種金属部材との接合自体は可能であっても、接合強度等の接合の内容が満足のいくものではないのではなかろうかとの懸念があった。実際にステンレスロッドを接合材、ほぼ同一サイズの銅ロッドを被接合材として予備試験して見ると接合自体は可能であった。そこで銅ロッドを150mm角×25mm厚の銅板に変更し、ステンレスロッドを14mm径としたもので、接合試験を継続して見ると懸念通り、接合界面部にボイドを始め、広範囲に及ぶ未接合箇所を生じた。しかも界面近傍のステンレスと銅との混合層の形成も不十分で良好な接合強度を望むべくもない状態であった。しかし部分的にしろ接合が認められることは可能性があると考えられ、鋳造鋳型での利用の多いクロム・ジルコニウム銅材とSUS304材との組合わせで本格的な接合試験に取り掛かった。その結果、本発明者らは、安定して強固な接合を得るには、摩擦圧力、主軸の回転速度、押込圧力(以下、アプセット圧力ともいう)の3条件が接合に支配的であることを見出し、加圧下に高速回転させつつ、接触させる第一工程と、高速回転を停止させる第二工程と、さらに第一工程における圧力よりも大なる押込圧力を付与する工程を経て接合するとその接合が良好で満足のいくものであり、さらに、各工程の条件を摩擦圧力約40MPa以上、アプセット圧力約60MPa以上及び主軸回転速度約60m/分以上とすると、銅材自体の引張強度以上の接合強度を示す好ましい接合となることを発見した。なお、主軸回転速度数約2000rpm以上であることが好ましいことも知見した。
【0016】
さらに本発明者らは、上述の条件内の設定であって、摩擦圧力約40MPa、アプセット圧力約60MPa及び主軸回転速度約60m/分を超え若しくは大幅に超えての条件の設定が、接合強度や界面組織から見れば何等問題のないレベルの品質を得ることが可能であることを見出した。つまり、本発明者らは、上記した3つの条件を数字の大なる方向(過酷な条件)にすればする程、摩擦圧接に伴うバリ発生量が増加傾向となるが、接合強度的なレベルは飽和するので、無闇に過酷な条件を設定しても上記したような良好な接合等が得られること等以外には別段意味のないことを見出した。さらに、本発明者らは、異種金属部材としてステンレス材を用いて実験等を行い、さらに、このような実験等をステンレス材に替えてチタン材等を用いて行うことにより、ステンレス材に見られる接合に関する種々の傾向がチタン材等でも同様であることを知見した。
また、本発明者らは、接合時の界面入熱量を高めること、接合をより安定にすること且つ接合強度を改善することを目的に、種々の検討を繰り返し行った結果、銅板側あるいはステンレス製ロッドの先端部近傍に熱伝導度が銅よりも劣るニッケル又はニッケル合金などを被覆したり、これらのニッケル又はニッケル合金などの箔を介在させたりして、銅板とステレンレス製ロッドとの上記した摩擦圧接法による接合を行うと、摩擦トルクの上昇が見られ、接合時の界面入熱効率を高めることができ、接合をより安定にすることができ、上記目的達成に役立つこと等を見出し、さらに、本発明者らは、より好適な結果を得る為には、被覆膜若しくは箔の厚みをある程度の範囲内に収めるのが好ましく、被覆膜若しくは箔の厚みが約1〜50μmの範囲内であるのが好ましく、約2〜20μmの範囲内であるのがより好ましいことを知見した。
【0017】
また、本発明者らは、ステンレス側(ステンレス製ロッドの先端部近傍)にめっき(ニッケル又はニッケル合金などを被覆)するよりも銅板側にめっきする方が接合部分周辺の熱による変色を回避し得るという点でより好ましいことを見出した。しかし、ニッケル又はその合金を中間介在させた強度的な効果は、これらを介在させない場合と比べ、さほど見られなかったものの、接合強度のバラツキの集約化に見られた。本発明者らは、例えば、ニッケル又はその合金などの箔の非介在で銅板とステレンレス製ロッドとの接合した時の接合強度が、上記した圧接条件であっても±50〜60MPaのバラツキがあるのに対して、介在時では、±20〜30MPaに狭めることが可能であること等を知見した上で、上記接合にニッケル又はその合金などの箔を介在させることで、接合強度のバラツキを狭めることができることを見出した。
【0018】
本発明の好ましい実施の態様を図1を参照して説明する。
鋳型を固定し、異種金属部材の回転速度を漸時上昇させ、異種金属の回転速度が所望の値に達したときに異種金属部材の回転速度を維持しつつ、鋳型と異種金属部材を加圧下に所望時間接触させて、摩擦熱を発生させ、ついでその圧力を保ちつつ、異種金属部材の回転速度をブレーキによって減少させた後、所望の上記アプセット圧力を付与することによって鋳型と異種金属部材との接合が成し遂げられる。要するに、鋳型と異種金属部材とを圧接させた状態における両者の回転速度差により発生する摩擦熱を利用して鋳型と異種金属部材とを固相接合させることが本発明の要点である。
【0019】
本発明で使用される銅合金は、特に限定されず、従来この技術分野で使用されているものが適宜使用される。例えばクロム・ジルコニウム添加析出硬化型鋳型用銅材(例えばCr:0.5〜1.5質量%、Zr:0.08〜0.30質量%、残部Cu)、電磁攪拌用クロム・ジルコニウム・アルミニウム添加鋳型用銅材(例えばCr:0.50〜1.50質量%、Zr:0.08〜0.30質量%、Al:0.7〜1.1質量%、残部Cu)等が挙げられる。
【0020】
本発明で使用される異種金属部材は、銅又は銅合金以外の金属であればどのようなものでもよく、アルミニウム若しくはその合金、炭素鋼、合金鋼又はステンレスなどであってもよいが、好ましくは、ステンレス、チタン、チタン合金又はニッケル合金である。また、本発明によれば、上記異種金属部材がバックフレーム取付け部材であるのが好ましく、バックフレーム取付け部材が内面にバックフレーム取付けのためのねじ構造を設けてなるものであるのが好ましい。
【0021】
好ましいニッケルめっき液(浴)の種類と条件を下記する。
ニッケルを得るためのめっき液としては、数多くあり、例えばワット浴、ホウフッ化浴、高硫酸塩浴、スルファミン酸塩浴、塩化又は硫酸ニッケルアンモン浴など全て利用できるが、作業効率が悪かったり毒性の強い浴であったりしてワット浴とスルファミン酸塩浴が最も好ましい。
(1)ワット浴
pH 3〜5
硫酸ニッケル(6水塩) 230〜360g/L
塩化ニッケル(6水塩) 20〜60g/L
ホウ酸 25〜45g/L
ピット防止剤 必要に応じて併用する。
光沢剤 利用しない。
電流密度 1〜6A/dm2
温度 40〜70℃
撹拌 エア撹拌
【0022】
(2)スルファミン酸浴
pH 3〜5
スルファミン酸ニッケル(4水塩) 300〜600g/L
塩化ニッケル(6水塩) 0〜30g/L
ホウ酸 25〜45g/L
ピット防止剤 0.3〜1.0g/L
電流密度 1〜10A/dm2
温度 30〜60℃
撹拌 なしあるいはポンプ撹拌
【0023】
ニッケル合金めっき液の種類と適正な条件を下記する。
ニッケル合金めっきとしては、ニッケル−鉄合金、ニッケル−コバルト合金も利用できる。
(1)ニッケル−鉄合金の事例
a.スルファミン酸塩浴
pH 1〜3.5
スルファミン酸ニッケル(4水塩) 300〜600g/L
塩化ニッケル(6水塩) 0〜15g/L
スルファミン酸第一鉄 0.5〜10g/L
クエン酸ナトリウム 10〜30g/L
ホウ酸 25〜45g/L
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3〜1.0g/L
電流密度 1〜6A/dm2
温度 40〜60℃
撹拌 無撹拌あるいはポンプ撹拌
【0024】
b.硫酸塩浴
pH 1〜4
硫酸ニッケル(6水塩) 80〜250g/L
塩化ニッケル(6水塩) 40〜60g/L
硫酸第一鉄(7水塩) 1〜40g/L
クエン酸ナトリウム 2〜20g/L
グルコン酸ナトリウム 2〜20g/L
添加剤 0.1〜1g/L
電流密度 1〜10A/dm2
温度 45〜65℃
【0025】
(2)ニッケル−コバルト合金の事例
a.スルファミン酸塩浴
pH 3〜5
硫酸ニッケル(6水塩) 100〜200g/L
硫酸コバルト(7水塩) 50〜150g/L
塩化ニッケル(6水塩) 15〜40g/L
ホウ酸 25〜45g/L
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3〜1.0g/L
電流密度 1〜10A/dm2
温度 45〜60℃
撹拌 無撹拌あるいはポンプ噴流
【0026】
b.硫酸塩浴
pH 3〜5
硫酸ニッケル(6水塩) 100〜200g/L
硫酸コバルト(7水塩) 50〜150g/L
塩化ニッケル(6水塩) 15〜40g/L
ホウ酸 25〜45g/L
ピット防止剤 0〜20ml/L
電流密度 1〜10A/dm2
温度 40〜60℃
撹拌 無撹拌あるいはポンプ撹拌
【0027】
銅又は銅合金にニッケル又はニッケル合金を被覆するための工程の例は下記のとおりである。
(1)銅板側にニッケル又はニッケル合金をめっき(被覆)するには、被覆する面又は部分以外を耐薬品性のある塗料又はテープ類でマスキングし、常法により、浸漬脱脂、水洗、酸浸漬、水洗してニッケルめっき又はニッケル合金めっきすればよいが、浸漬脱脂液として市販(ユケン工業製)の脱脂剤100HKを40g/L、温度60℃、時間5分間適用し、水洗した後、98%硫酸 50ml/L、室温、3分間浸漬して活性化した後、再度水洗してニッケルめっきを行う。なお、ニッケルめっきは、いずれのめっき液でも使用できるが、例えばワット浴を用いて以下の条件でニッケルめっきする。
pH 4.2
硫酸ニッケル(6水塩) 240g/L
塩化ニッケル(6水塩) 45g/L
ホウ酸 30g/L
電流密度 3A/dm2
温度 50℃
撹拌 エア
【0028】
(2)その一方でステンレスボルト又はロッド側にニッケルめっきする時には、以下の工程をとる。つまり、ステンレスロッドの接合面近傍を残してマスキングするかあるいはマスキングしないで、まず銅材と同じように、浸漬脱脂し、水洗した後、ついで37%塩酸500ml/Lの溶液に5分間浸漬し、水洗する。次に、塩化ニッケル(6水塩)200g/L、37%塩酸70ml/Lのストライクめっき液で室温、電流密度 5A/dm2で3分間ストライクめっきした後、水洗し、銅材と同一の条件でニッケルめっきする。
【0029】
当明細書において「%」は特に断りのない限り「質量%」を意味する。
以後、接合試験の内容の詳細は、実施例・比較例で以て説明する。
【0030】
【実施例】
(実施例1及び比較例)
クロム・ジルコニウム銅として中越合金鋳工製のCCM−B(化学成分:Cu;≧98.0%,Cr;0.5〜1.5%,Zr;0.08〜0.30%)より150mm角×25mm厚のものを準備し、固定側とした。スタッドボルトに相当するSUS304製のロッド材(可動側)として、14mm径×70mm長さのものを使用した。なお、接合条件は、〔表−1〕に示したパラメーターの条件範囲で圧接試験を繰り返した。摩擦圧接時の代表的なシーケンスを示せば、図−1の通りである。試験結果を抜粋したものが〔表−2〕である。これらの結果から、主軸の回転速度 130m/分以上、摩擦圧力(P1)としては、60MPa以上、摩擦時間(t1 )は、2〜20秒間、ブレーキを作動させて主軸回転速度0m/分とした後のアプセット圧力(P2)は、150MPa以上、アプセット保持時間(t2)は、5〜30秒間程度が、最も好ましい圧接条件範囲であることを示していた。引張試験(島津製作所製万能引張試験機)及び断面ミクロ観察(オリンパス光学製光学顕微鏡)でも上述の適切な条件の範囲内では、クロム・ジルコニウム銅とステンレス(SUS304)の接合強度(引張強度)は、400N/mm2以上を示し、断面ミクロ組織の観察に於いても欠陥部は、特別見当たらず、十分に実用に供せるものであった。そして良好なる接合には、摩擦圧力、主軸回転速度、アプセット(押込み)圧力の3つが最も大きなファクターとなることを見出した。なお〔表−2〕のNo18のデータは、SUS304製ロッドに代えて同一サイズのチタンロッドを圧接試験した結果である。さらに〔表−3〕は、ニッケルをめっきとして介在させた時の効果を示したものである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
(注記)表2の引張強度は、いずれも繰り返し数n=5の平均値である。
A…ボイド、未接合部もなく、安定した混合層あり(断面顕鏡観察)
【0033】
【表3】
【0034】
(実施例2) 銅材の硬度測定による熱影響の調査実験
〔表−2〕のNo.11の圧接試験片を軸方向に切断し、図6に示すように接合部を定法に依り、樹脂封入して接合部を起点に、ステンレスロッド方向と銅材方向に、またロッドの軸心を起点に起点と外側に向かって6mmの箇所のミクロビッカース硬度を測定した。摩擦圧接時の入熱の影響部は、極めて限定的で接合部を中心それぞれ2.5mm前後である。
【表4】
しかし、実施例1の摩擦圧接試験は、それぞれ銅板とステンレスロッドとの単独圧接試験にすぎない、ところが実際の鋳造鋳型の場合には、1面の鋳型片に対して何箇所にもスタッドボルトないし取付け穴がある。そこで、実際のスラブ鋳造用の短辺サイズに近い模擬試験を実施することとしたが、この状態を実施例3で説明する。
【0035】
(実施例3)擬似鋳造鋳型の作製
横幅 280mm、長さ 800mm、板厚 25mmの中越合金鋳鋼製のCCM−B(固定側)を用意し、直径 14mm、長さ 65mmのSUS304製スタッドボルト(可動側)を横3列、長さ方向9列で接合させた。圧接条件は、主軸回転速度 130m/分、接触圧力 60MPa、摩擦時間 5秒間、ブレーキを作動させて主軸回転速度0m/分とした後のアプセット圧力 150MPa、アプセット時間 5秒間とした。圧接後、スタッドボルトの垂直度を測定すると、全て0.07mm以内に入っていた。ちなみにアークスタッド溶接のそれは、同じ長さのスタッドボルトに於いて、1.6mm程度のバラツキを生ずるのに対して、極めて良好な取付け精度である。また銅板の熱変形も殆どない状態であった。接合後の銅板からランダムに10箇所サンプリングして引張試験片となし、接合強度を測定したところ、すべて450MPa以上の強度を示した。なお、破断箇所は、すべて“銅+SUS304”であり、良好な界面接合状態を呈した。試験に供しなかった残りの部分より、別途に試験片3点を選定し、断面から接合部分の観察を行ったがボイドや未接合部は全く観察されなかった。従って、摩擦圧接は、十分に鋳造鋳型の製作工程に取り入れられるものであることを検証出来た。
【0036】
【発明の効果】
従来の鉄鋼連続鋳造用鋳型は、水冷用のバックフレームを装着すると言う制約から、必要以上に厚肉の銅材を利用してきた。その結果としての熱伝導率改善の目的で、銅板側にさらに冷却溝を加工すると言った余分な補助作業を必須としている。一方、本発明によれば、例えば鋳造鋳型側にバックフレームの取付け穴を設ける鋳型事例では、図−5に示す如く構造となし、ステンレス製のボスを摩擦圧接すれば、少なくとも鋳型裏面へのネジ切り加工とそれに続くヘリサート装着は不要となる。またその波及効果として銅板全体を薄肉化出来るだけでなく冷却溝自体の切削加工も不要とし得る。なお、冷却水の流れを律速する方が溶鋼の均一凝固に効果的な場合には、半永久的に使用するバックフレーム側に冷却溝を設けるか、鋳型裏面とバックフレームとの間に冷却溝を有するプレートを介在させることにより、手持ちのバックフレームを新規に製作し直さなくともそのまま転用し得る。従って、使用銅材料と結果として発生していた産業廃棄物の著しい低減、さらには加工時間の大幅な短縮に繋がり、総合的な経済効果は、計り知れないものがある。
【0037】
その一方で、スタッドボルトをアークスタッド溶接法で接合している、いわゆるボルト付鋳造鋳型にあっては、先端を開先加工したフラックス付きスタッドボルトから通常のスタッドボルトとすることが可能でフェルールも必要としない。従ってコストを低減でき、産業廃棄物の発生もない。さらに付加えて、鋳型銅材への熱影響を極表層に止めることが可能で、ボイドフリー接合を達成しながら接合後の鋳造鋳型の熱変形や接合強度の低下とバラツキを抑制し得る。またスタッドボルトの倒れ(垂直度)をも防止し得るので事後矯正加工やボルト折損事故等を皆無とし得る産業上極めて有用な鋳造鋳型とその製造法を提供出来る。また本発明は、鉄鋼連続鋳造鋳型のみならず銅ないし銅合金を利用するあらゆる型のステンレス材ないしチタン材の小部材を接合する場合にも適用し得ることは言うまでもない。
特に鉄鋼連続鋳造に於いて、鋳造鋳型の反溶鋼接触面、つまり冷却水との接触面(裏面)にステンレス製のバックフレーム取付け用ボルト又は取付け座を接合するに際し、摩擦圧接法を限定された接合条件で適用すると、銅及び銅合金に及ぼす熱影響を接合部の極界面に止どめることが可能で、銅やその合金の熱劣化と変形、さらには接合欠陥を防止しつつ強固な強度で精度良く一体化させることにより、組立てあるいは使用トラブルもなく、その波及効果として大幅な省資源化を計ることを可能とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における摩擦圧接のシーケンスを示す
【図2】 従来のアークスタッド溶接法を説明する図であり、2aはアークスタッド溶接前の状態を示し、2bはアークスタッド溶接後の状態を示す。
【図3】 従来の一般的な鋳造鋳型の断面図である。
【図4】 従来の電磁撹拌用鋳造鋳型の一例を示す。
【図5】 本発明の鋳型を示す模式図である。
【図6】 実施例2における試験片の硬度測定箇所を示す。
【図7】 鋳造鋳型をバックフレームに装着した斜視図である。
【符号の説明】
1 スタッドボルト
2 フェルール
3 銅又は銅合金
4 フラックス
5 余盛部
6 熱影響部
7 溶鋼接触面
8 冷却溝
9 バックフレーム取付け穴
11a ステンレス製ボス
11b ステンレス製ボス
12 バックフレーム
13 鋳造鋳型
Claims (13)
- 静止状態の銅又は銅合金からなる鋳型に、異種金属部材を130m/分以上の速度で高速回転させつつ、60MP a 以上の圧力で加圧接触させる第一工程と、異種金属部材停止させる第二工程と、第2工程によって異種金属の回転速度を0m/分とした後、さらに150MPa以上の押込圧力を上記鋳型に付与する第三工程とを含むことを特徴とする方法により製造される異種金属部材を接合した鋳型。
- 鉄鋼連続鋳造鋳型であることを特徴とする請求項1記載の鋳型。
- 異種金属部材がバックフレーム取付け部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳型。
- バックフレーム取付け部材が内面にバックフレーム取付けのためのねじ構造を備えてなることを特徴とする請求項3記載の鋳型。
- 鉄鋼連続鋳造鋳型が電磁撹拌用鉄鋼連続鋳造鋳型であることを特徴とする請求項2記載の鋳型。
- 異種金属部材がステンレス、チタン、チタン合金又はニッケル合金からなることを特徴とする請求項1記載の鋳型。
- 鋳型と異種金属部材とを接触させるに際し、鋳型表面と異種金属部材表面との間にニッケル若しくはニッケル合金めっき層又はニッケル若しくはニッケル合金箔が介在していることを特徴とする請求項1記載の鋳型。
- めっき層又は箔の厚みが1〜50μmであることを特徴とする請求項7記載の鋳型。
- バックフレーム取付け部材を接合した請求項1に記載の鋳型。
- 静止状態の銅又は銅合金からなる鋳型に、異種金属部材を130m/分以上の速度で高速回転させつつ、60MP a 以上の圧力で加圧接触させる第一工程と、異種金属部材を停止させる第二工程と、第2工程によって異種金属の回転速度を0m/分とした後、さらに150MPa以上の押込み圧力を上記鋳型に付与する第三工程とを含むことを特徴とする異種金属部材を接合した鋳型の製造方法。
- 銅又は銅合金からなる鋳型の接合部位を含む接合する面の表面積が異種金属部材の接合面積の100倍以上であることを特徴とする請求項10記載の製造方法。
- 鉄鋼連続鋳造鋳型であること特徴とする請求項10記載の製造方法。
- 鋳型と異種金属部材とを接触させるに際し、鋳型表面と異種金属部材表面との間にニッケル若しくはニッケル合金めっき層又はニッケル若しくはニッケル合金箔が介在していることを特徴とする請求項10記載の製造方法。
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