JP4021739B2 - コンクリート型枠用樹脂版 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート表面に凹凸模様を付与するための樹脂版であり、耐久性に優れ、繰り返しの打設に耐えられるコンクリート型枠用樹脂版に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンクリート表面に凹凸模様を付与し意匠性を高めたコンクリートの製造方法が種々提案されている。例えばゴム板に刃物を用いて彫刻し、表面に凹凸模様を付与する方法、模様の付いた金属製あるいはプラスチック製の型を用意して該型とゴム板とを重ねて熱プレスすることにより型の模様をゴム板に移し取る方法、あるいは特開平1−171807号公報、特開平3−63354号公報には、写真製版技術と感光性樹脂組成物を用いて凹凸模様を有する樹脂版を作製する方法が示されている。しかしながら、これらの特許文献では用いる感光性樹脂組成物の具体的組成については全く言及されていない。
【0003】
ゴム版に刃物を用いて手彫りする方法では、微細なパターンの形成ができず、また、型を用いて型の模様を写し取る方法では、型を作製するための時間とコストが必要となり、更に一度作製されたパターンを修正、変更することが難しい。
写真製版技術と感光性樹脂組成物を用いて作製される樹脂版は、微細なパターンを形成する方法として極めて有用であるが、極めて強いアルカリ性を示す生コンクリートに接触し、60から80℃という高温環境において、数時間に渡り養生される工程を経るという過酷な環境で使用されるため、樹脂版の耐久性に大きな問題を残していた。
【0004】
また、ゴム版あるいは樹脂版を、接着剤を用いて型枠表面に装着することが一般的に行われているが、強いアルカリ性溶液中で、60から80℃という高温環境に数時間さらされ、更に型枠に生コンクリートを流し込んだ後に強い振動を加えられるなど、用いる接着剤の耐久性にも大きな問題を残していた。耐久性のない接着剤を用いた場合には、生コンクリートを養生硬化中にゴム版あるいは樹脂版に剥がれが発生し、硬化したコンクリートに包埋されニ度と使用することができないという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−171807号公報
【特許文献2】
特開平3−63354号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決するため、強アルカリ性である生コンクリートに対する耐久性に優れ、繰り返しの打設に用いることができるコンクリート型枠用樹脂版およびコンクリート型枠、その製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、コンクリート型枠表面に装着して使用する、シート状基材と凸状パターンを有する感光性樹脂硬化物層とからなる樹脂版において、該樹脂版の特性としてpH13のアルカリ性水溶液に80℃、24時間浸漬した後の膨潤率が5wt%以下である感光性樹脂硬化物を用いることにより、コンクリート打設工程で繰り返し使用することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は下記の通りである。
1. コンクリート型枠表面に装着して使用される樹脂版であって、該樹脂版がシート状基材と凸状パターンを有する感光性樹脂硬化物層とからなり、該感光性樹脂硬化物をpH13のアルカリ性水溶液に80℃、24時間浸漬した後の膨潤率が5wt%以下であり、前記シート状基材が多孔質状シートであることを特徴とするコンクリート型枠用樹脂版。
2. 感光性樹脂硬化物が、(A)数平均分子量が1000以上30万以下のポリマー100重量部に対し、(B)数平均分子量が1000未満であって1分子中に重合性反応基を少なくとも1個有する反応性モノマー5〜200重量部、(C)充填材0〜100重量部、および(D)光重合開始剤を含有し、(A)と(B)の全重量に対して(D)を0.1から10wt%含有する感光性樹脂組成物を硬化して得られることを特徴とする1.に記載のコンクリート型枠用樹脂版。
【0009】
3. 感光性樹脂組成物の成分(A)が、ウレタン結合を介して結合した複数のジオールセグメントからなり、少なくとも一方の末端にエチレン性不飽和基を有する不飽和ポリウレタン、成分(B)が少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結合を有する反応性モノマーであることを特徴とする2.に記載のコンクリート型枠用樹脂版。
【0010】
4. 多孔質状シートであるシート状基材上に塗布された、(A)数平均分子量が1000以上30万以下のポリマー100重量部に対し、(B)数平均分子量が1000未満であって1分子中に重合性反応基を少なくとも1個有する反応性モノマー5〜200重量部、(C)充填材0〜100重量部、および(D)光重合開始剤を含有し、(A)と(B)の全重量に対して(D)を0.1から10wt%含有する樹脂版用感光性樹脂組成物に、高エネルギー線を照射し該組成物を硬化させ、高エネルギー線の照射されていない未硬化部分を除去することにより形成される凸状パターンを有するコンクリート型枠用樹脂版と、コンクリート型枠との間に接着剤層を塗布し、接着剤層を硬化させ、該型枠に該樹脂版を装着することを特徴とする樹脂版装着コンクリート型枠の製造方法。
5. 多孔質状シートであるシート状基材上に塗布された、(A)数平均分子量が1000以上30万以下のポリマー100重量部に対し、(B)数平均分子量が1000未満であって1分子中に重合性反応基を少なくとも1個有する反応性モノマー5〜200重量部、(C)充填材0〜100重量部、および(D)光重合開始剤を含有し、(A)と(B)の全重量に対して(D)を0.1から10wt%含有する樹脂版用感光性樹脂組成物を、全面露光により硬化させて得られた硬化物層に、レーザーを照射し、レーザーが照射された部分の樹脂を除去して形成された凸状パターンを有するコンクリート型枠用樹脂版と、コンクリート型枠との間に接着剤層を塗布し、接着剤層を硬化させ、該型枠に該樹脂版を装着することを特徴とする樹脂版装着コンクリート型枠の製造方法。
【0011】
6. 成分(A)がウレタン結合を介して結合した複数のジオールセグメントからなり、少なくとも一方の末端にエチレン性不飽和基を有する不飽和ポリウレタンであり、成分(B)が少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結合を有する反応性モノマーであることを特徴とする4.又は5.に記載の樹脂版装着コンクリート型枠の製造方法。
. 樹脂版とコンクリート型枠の間に形成される接着剤層が、弾性接着剤の硬化物であることを特徴とする4.〜6.のいずれか一項に記載のコンクリート型枠の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のコンクリート型枠用樹脂版の構成について説明する。シート状基材上に感光性樹脂組成物と写真製版技術を用いて、該感光性樹脂組成物を光架橋硬化させることにより凸状パターンを形成するか、全面露光により硬化させた感光性樹脂硬化層にレーザーを照射し、レーザーが照射された部分が除去されることにより凸状パターンを形成する。
【0013】
本発明の感光性樹脂組成物を光架橋硬化させて得られる硬化物の、アルカリ性溶液中での膨潤率は5wt%以下であることが好ましい。膨潤率が5wt%以下であれば、樹脂版の寸法安定性を確保でき、樹脂版の耐久性も良好となり繰り返しの打設工程に耐えることができる。本発明の耐アルカリ性溶液の評価には、アルカリ性溶液中に80℃、7日間の条件で浸漬した後の重量増加率を測定し、その値を膨潤率して用いる。アルカリ性溶液としては、コンクリート上澄み液を用いる。コンクリート上澄み液の調整は、ポルドランドセメント(東洋マテラン社製、商標「トーヨーインスタントセメント」)1kgに水道水300gを加え、充分に混合・撹拌した後、遠心分離機を用いて3000回転/分、10分間の条件で固液を分離し、更に得られた上澄み液を濾紙(東洋濾紙社製、商標「フィルターペーパー5C」)により微細な固形分を除去することにより行なった。得られたコンクリート上澄み液のpHは13であった。上澄み液のpHは、0.1まで測定可能なディジタル式pHメーターを用いて測定した。
【0014】
本発明で使用するシート状基材の線熱膨張係数は、100ppm/℃以下、好ましくは80ppm/℃以下、更に好ましくは70ppm/℃以下である。線熱膨張係数が100ppm/℃以下であれば、コンクリートの高温での養生工程において、コンクリート型枠表面に貼り付けた樹脂版が反ったり剥がれたりすることなく、樹脂版表面のパターンを忠実に転写できる。本発明では、線熱膨張係数を、熱機械測定法を用いて測定する。
また、本発明で用いるシート状基材の溶融温度は、100℃以上、好ましくは150℃以上、更に好ましくは200℃以上である。溶融温度は、樹脂が流動化する温度であり、本発明では示差走査熱量測定法を用いて測定し、室温から徐々に昇温したときに吸熱反応側に出現するピークの温度で定義する。この温度が高いほど、寸法安定性が高いことになる。溶融温度が、100℃以上であれば、コンクリートの硬化で使用する温度環境60℃から80℃において、シート状基材が変形することなく、シート状基材上のパターンの寸法維持が可能である。
【0015】
本発明のシート状基材の厚さは、好ましくは0.01mm以上1mm以下、より好ましくは0.03mm以上0.05mm以下、更に好ましくは0.05mm以上0.02mm以下である。厚さが0.01mm以上であれば、シート状基材の取り扱いにおいて皺がはいったり切れたりすることなく、1mm以下であれば、硬化したコンクリートの厚み寸法が薄くなることによるコンクリート製品の強度低下の問題も発生しない。
【0016】
本発明のシート状基材の材質としては、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビスマレイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンチオエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂からなる液晶樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。また、これらの樹脂を積層して用いることもできる。例えば、厚み4.5μmの全芳香族ポリアミドフィルムの両面に厚み50μmのポリエチレンテレフタレートの層を積層したシート等である。
【0017】
また、シート状基材の線熱膨張係数を小さくする方法として、充填剤を添加する方法、全芳香族ポリアミド等のメッシュ状クロス、ガラスクロスなどに樹脂を含浸あるいは被覆する方法などを挙げることができる。充填剤としては、通常用いられる有機系微粒子、金属酸化物あるいは金属等の無機系微粒子、有機・無機複合微粒子など用いることができる。また、多孔質微粒子、内部に空洞を有する微粒子、マイクロカプセル粒子、低分子化合物が内部にインターカレーションする層状化合物粒子を用いることもできる。
特に、アルミナ、シリカ、酸化チタン、ゼオライト等の金属酸化物微粒子、ポリスチレン・ポリブタジエン共重合体からなるラテックス微粒子、高結晶性セルロース等の天然物系の有機系微粒子等が有用である。
【0018】
また、シート状基材として多孔質シートを用いることにより感光性樹脂層との接着強度を向上させることもできる。多孔質シートとは、シート内に空隙あるいは連続孔を有するものであり、分離膜等に用いる微多孔膜、不織布、繊維を織った布などを挙げることができる。微多孔膜は、ポリイミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル等を基材とし、ミクロに相分離する化合物あるいは充填剤を添加することにより、シート内にミクロ相分離構造を形成させ、その後相分離した物質を溶剤抽出法、真空抽出法あるいは加熱除去法により除去することによって微細な孔を形成させたものである。布あるいは不織布を形成する繊維としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、アルミナ・シリカ繊維、ホウ素繊維、高珪素繊維、チタン酸カリウム繊維、サファイア繊維などの無機系繊維、木綿、麻などの天然繊維、レーヨン、アセテート、プロミックス等の半合成繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の合成繊維を挙げることができる。また、バクテリアの生成するセルロースは、高結晶性ナノファイバーであり、薄くて寸法安定性の高い不織布を作製することができる材料である。
【0019】
本発明で用いるシート状基材の表面に物理的、化学的処理を行うことにより、感光性樹脂組成物層あるいは接着剤層との接着性を向上させることができる。物理的処理方法としては、サンドブラスト法、微粒子を含有した液体を噴射するウエットブラスト法、コロナ放電処理法、プラズマ処理法、紫外線あるいは真空紫外線照射法などを挙げることができる。また、化学的処理方法としては、強酸・強アルカリ処理法、酸化剤処理法、カップリング剤処理法などである。
【0020】
シート状基材の表面に樹脂製の凸状パターンを形成する方法は、高エネルギー線を照射することにより硬化する感光性樹脂と写真製版技術を用いて加工し作製する方法、レーザーを照射することにより樹脂を融解あるいはアブレーションにより除去する方法などを挙げることができる。シート状基材表面に形成された凸状パターンにおいて凸部の高さは、0.01mm以上50mm以下が好ましい。0.01mm以上であれば、コンクリート表面に形成される模様が認識できるため意匠性付与のために充分であり、また50mm以下であれば、硬化したコンクリートを型枠から難なく外すことができる。
【0021】
また、シート状基材の凸状パターンの形成されている側の表面において、凸状パターンの存在しない部分の表面に残存する樹脂層の厚さは、出来る限り薄いことが好ましい。前記樹脂残存層の厚さは、好ましくは凸状パターンの高さの10%以下、より好ましくは5%以下、更に好ましくは1%以下である。
更に本発明においてシート状基材の表面に形成する凸状パターンはシート状基材方向へテーパーを有することが好ましい。すなわち、凸パターンのトップ方向からシート状基材方向へのテーパー角は、好ましくは50°以上85°以下、より好ましくは60°以上85°以下である。テーパー角が50°以上であれば、所定の高さのパターンを高密度に形成することができ、また85°以下の場合、硬化したコンクリートが型枠から容易に外れる。
【0022】
写真製版では、キセノン灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等からの高エネルギー線を、露光マスクを通して感光性樹脂組成物層に照射し、照射された部分を架橋硬化させる露光工程、それに続く未硬化部を除去する現像工程を経る。露光マスクは光線を透過する部分と遮光する部分を有する。現像工程では、未硬化樹脂をへら等を用いて物理的にかき取る方法、溶解あるいは分散させることのできる処理液を噴霧あるいは処理液に浸漬する方法、高圧・高温スチームを照射することにより未硬化部を融解しながら除去する方法、あるいは樹脂版に熱を加えスポンジ状のシートで未硬化部を融解させ吸着除去する方法などを用いることができる。
【0023】
レーザー光を照射し、樹脂をアブレーション、溶融除去する方法では、現像工程を経ることなく直接凹凸模様を形成することができる。この方法では、レーザー光が照射された部分の樹脂が除去されパターンが形成される。用いるレーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー等の赤外線あるいは近赤外線領域に発振波長を有するもの、YAGレーザーの第三、第四高調波、エキシマレーザー等の紫外線領域に発振波長を有するものが使用可能な代表的なレーザーである。
【0024】
本発明の感光性樹脂組成物を光架橋硬化させた樹脂版は、エラストマー性を有するものであることが好ましい。樹脂版を装着した型枠には、コンクリート打設工程において強い振動を加えることが一般的に行なわれるため、振動を吸収でき、また樹脂版を型枠に装着する際の作業性確保のため柔軟性がるものが好ましい。具体的には樹脂版のショアA硬度が好ましくは20から90、より好ましくは30から80、更に好ましくは30から70の範囲であり、破断伸度が好ましくは50%以上、より好ましくは100%以上であることが望ましい。
【0025】
次に、本発明で用いる感光性樹脂組成物について説明する。感光性樹脂組成物は20℃において液状であっても固体状であっても構わない。
本発明の感光性樹脂組成物を構成するポリマー成分(A)である数平均分子量が1000以上30万以下のポリマーとしては、特に限定するものではないが、縮合系ポリマーとしてポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等を、付加重合系ポリマーとしてポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン類、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリp−メチルスチレン、ポリp−メトキシスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン樹脂など単独あるいは共重合体等を、更に開環重合系ポリマーとしてエポキシ樹脂、ポリシロキサン類等を挙げることができる。付加重合系ポリマーの場合、複数種のモノマーがランダムに共重合したランダム共重合体であっても、同種のモノマーが重合したブロックが混在するブロック共重合体であっても構わない。また、ポリマー成分(A)は直鎖状であっても側鎖をもつグラフトポリマーであっても構わない。更に、複数種のポリマーの混合物であっても良い。ポリマー成分(A)は、分子末端、側鎖あるいは主鎖に重合性反応基を有していても構わない。
【0026】
数平均分子量が1000以上のポリマーであれば、高エネルギー線を照射し形成した硬化物の機械的物性、柔軟性を確保することができ、30万以下であれば、感光性樹脂組成物の粘度が大幅に増大することなく、未硬化物を現像工程で除去する際に、現像液に溶解あるいは分散し易い。好ましくは2000以上10万以下、更に好ましくは2000以上5万以下である。本発明の数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によって測定され、分子量分布が極めて狭くまた分子量が既知のポリスチレンで換算して求められる。
【0027】
本発明で用いる感光性樹脂組成物において、ポリマー成分(A)として、耐アルカリ性溶液の観点から特に不飽和ポリウレタンが好ましい。まずジオール化合物とジイソシアネート化合物を反応させポリウレタンを得た後、次いでこのポリウレタンに水酸基若しくはアミノ基含有エチレン性不飽和化合物、又はイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を反応させることで得られる。
【0028】
上記ポリウレタンを得るためのジオール化合物としては、一分子中に水酸基を2個有する化合物、例えばポリプロピレングリコールアジペートジオール、ポリネオペンチルグリコールアジペートジオール、ポリブチレングリコールアジペートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオールなどのポリエステルジオールや、ポリエチレングリコールジオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールなどを例として挙げることができる。
【0029】
ジオール化合物の水酸基価より求まる分子量は、好ましくは400〜5000程度のものが使用されるが、より柔軟で強いポリウレタンを得るという観点からは500〜2500程度の分子量のものを用いるのがより好ましい。
上記ポリウレタンを得るためのジイソシアネート化合物としてはイソシアネート基を2個以上有する化合物、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどを挙げることができる。これらの中では得られるポリウレタンの粘度をさほど高めず、柔軟で強いものが得られやすいという点でトリレンジイソシアネートが好ましい。
【0030】
上記ポリウレタンと反応させる水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートなどを例として挙げることができる。これらの中では柔軟で強いという観点からヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートが好ましく、耐水性に優れるヒドロキシプロピルメタクリレートが特に好ましい。
【0031】
上記ポリウレタンと反応させるイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物としては例えば水酸基含有エチレン性不飽和化合物とジイソシアネート化合物を1対1の割合で付加させることにより得られる化合物などを挙げることができる。
不飽和ポリウレタン調製に水酸基含有エチレン性不飽和化合物を用いる場合、まず、上記ジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応により両末端イソシアネート基ポリウレタンを合成し、これに水酸基含有エチレン性不飽和化合物を反応させる。この場合、副反応を抑えて短時間で反応を終了させるために、水酸基含有エチレン性不飽和化合物を両末端イソシアネート基ポリウレタンに対し、好ましくは2〜5倍当量程度過剰に添加して、エチレン性不飽和結合含有ポリウレタンと過剰の水酸基含有エチレン性不飽和化合物との混合物を得ることもできる。
【0032】
一方、不飽和ポリウレタン調製にイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を用いる場合、まず、上記ジオール化合物とジイソシアネート化合物を反応により両末端水酸基ポリウレタンを合成し、これにイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を反応させる。この場合、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物は、そのイソシアネート基の数が、両末端水酸基ポリウレタンの水酸基の数と同じか或いは少ない範囲で添加されるのが一般的であるが、撹拌を容易にし副反応を抑えるために、ウレタン化反応に関与しない成分を希釈剤として添加して反応系の粘度を下げるのが好ましい。イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を両末端水酸基ポリウレタンに対して過剰に添加する場合は、反応終了後水酸基などの活性水素を有する化合物を加えて過剰のイソシアネート基をなくすことが好ましい。
【0033】
ここで用いられる水酸基2個含有エチレン性不飽和化合物としては、グリシジルメタクリレートやアクリレートに水を加えてエポキシ基を開環させて得られる化合物など、一級炭素及び二級炭素に結合した水酸基を持つものが使用される。
一級炭素結合水酸基と二級炭素結合水酸基の反応性の違いを利用して分子中の一つの水酸基のみがイソシアネート基と反応した両末端水酸基の不飽和ポリウレタンとすることが出来る。
【0034】
ジオール化合物としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリカーボネートジオール、ポリプロピレングリコール、ブタンジオールなどを例として挙げることができる。
重合性反応基を1分子内に少なくとも1個有する反応性モノマーとして、ビニル基、アクリル基、メタアクリル基等のエチレン性不飽和基を有するモノマー、あるいはエポキシ、オキセタン等の環状エーテル、環状カーボネート、ラクトン、ラクタム、環状アセタール等の開環重合性反応基を有するモノマーを挙げることができる。モノマー中の重合性反応基の数が1つの単官能モノマーを単独で含むことも可能であるが、2以上有する多官能モノマーを全モノマー重量の10wt%以上、好ましくは20wt%以上含むことが好ましい。ただし、重合性反応基を3以上有する多官能性モノマーを全モノマー重量の50wt%以上含むと感光性樹脂組成物の粘度が大幅に上昇し、その後の加工性の低下を招くので好ましくない。また、エチレン性不飽和基と開環重合性反応基を分子内に同時に有する化合物でも構わない。更に、エチレン性不飽和基を有するモノマーと開環重合性反応基を有するモノマーを混合して用いることもできる。
【0035】
本発明で用いられるラジカル重合性反応基を有するモノマーの具体例として、アクリルアミド(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メチルトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の単官能モノマー類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等の2官能モノマー類、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能モノマーを上げることができる。
【0036】
また、開環重合性反応基を有するモノマーとして、エポキシ化合物、オキセタン化合物、環状エステル化合物、ジオキソラン化合物、スピロオルトカーボネート化合物、スピロオルトエステル化合物、ビシクロオルトエステル化合物、シクロシロキサン化合物、環状イミノエーテル化合物、環状イミン化合物、双環状尿素化合物、環状カーボネート化合物、環状サルファイト化合物、ラクタム化合物などを挙げることができる。本発明の開環重合性化合物は該分子中に開環重合性反応基を1以上、好ましくは2以上有する。
【0037】
開環重合反応性モノマーの内、特に反応性の高い化合物であるエポキシ化合物としては、グリシジル基やエポキシシクロヘキシル基などエポキシ結合を有する基を分子内に2以上有する化合物が好ましい。具体例としては、種々のジオールやトリオールなどのポリオールにエピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物、すなわち、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAにエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドが付加した化合物のジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ(プロピレングリコールアジペート)ジオールジグリシジルエーテル、ポリ(エチレングリコールアジペート)ジオールジグリシジルエーテル、ポリ(カプロラクトン)ジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また別の例として、分子中にオレフィンを2以上有する化合物に過酢酸などの過酸を反応させて得られるポリエポキシ化合物、すなわち、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、1−メチル−3、4―エポキシシクロヘキシルメチルー1′―メチル−3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、アジピン酸ビス[1−メチル−3,4―エポキシシクロヘキシル]エステル、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ポリブタジエンやポリイソプレンなどのポリジエンに過酢酸を反応させて得られるポリエポキシ化合物、エポキシ化大豆油などをあげることができる。
【0038】
また、本発明で用いられるオキセタン化合物としては、通常用いられている化合物を使用することができ、特に限定するものではないが、キシリレンジオキセタン(東亜合成社製、商標名「OXT−121」)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製、商標名「OXT−101」)、東亜合成社製商標名「OXT−221」、「PNOX−1009」などを挙げることができる。また、環状エステル化合物としては、ε−カプロラクトン環、γ−ブチロラクトン環、β−プロピオンラクトン環を有する化合物を挙げることができる。更に、1分子中に異なる開環重合性反応基を有する化合物であっても構わない。
【0039】
本発明の光重合開始剤としては、光ラジカル発生剤、光酸発生剤等をあげることができる。光ラジカル発生剤としては通常用いられているものを使用することができる。具体例としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、2−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル(4−ドデシル)プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシジフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、クロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−イソプロピルチオキサントン、α−アシロキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、ベンジル、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−ジメチルアミノ安息香酸である。
【0040】
また、光酸発生剤の具体例としては、対イオンとしてBF―、PF―、SbF―などを有するトリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨウドニウム塩、アリールジアゾニウム塩などがあり、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートなど市販の光カチオン重合開始剤を使用することができる。これらは高エネルギー線の照射によりルイス酸やブレンステッド酸などの酸を発生して硬化反応を起こす働きをする。硬化性の点ではトリアリールスルホニウム塩類が好ましい。中でもトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェートが厚膜硬化性の点で優れている。
【0041】
本発明で用いる光重合開始剤は、ポリマー成分(A)および反応性モノマー成分(B)の全重量に対して好ましくは0.1〜10wt%を含有する。0.1wt%以上であれば、活性線を吸収し発生するラジカル種あるいは酸の濃度は十分であり、硬化反応が充分に進行するため好ましい。また、10wt%以下であれば、高エネルギー線を吸収しラジカル種あるいは酸を発生した反応生成物が硬化物中に多量に残存することなく、硬化物の機械的物性を十分に確保することができる。
【0042】
本発明では、樹脂版中に、粒子径が0.05μm以上100μm以下の充填材を含有させることができる。更に好ましくは粒子径が0.1μm以上10μm以下の微粒子である。粒子径が0.05μm以上であれば、感光性樹脂組成物の粘性を低いレベルに抑えることができ、充分に脱泡することができる。また、100μm以下であれば、微細なパターンの形成が可能である。
特にレーザーを用いてパターンの形成を行なう場合、充填材として無機多孔質体を用いることが好ましく、パターン形成中に発生する液状の粘稠性カスの除去に極めて大きな効果がある。
【0043】
具体的な充填材の例として、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物、タルク、クロム酸塩、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、リン酸塩等の無機顔料、フタロシアニン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、ペリノン系、ジオキサジン系等の有機顔料、あるいはカーボンブラック、あるいは金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、シリコン、真鍮等の金属単体あるいは合金微粒子、あるいは表面を異種金属で被覆した金属粉末、有機化合物から形成される微粒子中に顔料あるいは染料を分散させた着色フィラー等を挙げることができる。ただし、紫外線領域に大きな光吸収を有する充填材を添加した場合、紫外線硬化を妨げない範囲で添加することが好ましい。
【0044】
また、感光性樹脂組成物の中に含有させる充填材として、特に表面に水酸基を有する充填剤が好ましい。表面に水酸基を有する充填材は、樹脂組成物との密着性が高く、また、特に樹脂版表面に露出しているものについては、カップリング剤と反応するため樹脂版表面を改質することが可能である。表面に水酸基を有する充填材としては、アルミナ、シリカ、酸化チタン、ゼオライト等の金属酸化物、高結晶性セルロース等の天然物系の有機系微粒子を挙げることができる。
【0045】
本発明で用いる充填材の含有量としては、(A)ポリマー100重量部に対して、100重量部以下、好ましくは30重量部以下、更に好ましくは20重量部以下である。100重量部以下であれば、高エネルギー線が内部まで透過可能であるため感光性樹脂層内部まで硬化させることができる。
また、前記有機系微粒子、特にテトラフルオロエチレン等のフッ素系微粒子を含有させることにより、硬化したコンクリートとの離型性を向上させることもできる。更に窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス微粒子を含有させることにより、樹脂版の耐磨耗性を向上させることもできる。
【0046】
本発明のコンクリート型枠用樹脂版において、シート状基材と感光性樹脂組成物層の間に、好ましくは厚さ0.001μm以上1mm以下、より好ましくは0.05μm以上100μm以下、更に好ましくは0.05μm以上50μm以下の接着剤層を挿入することができ、シート状基材と感光性樹脂組成物層の接着性を向上させる効果がある。接着剤層の厚さが0.001μm未満である場合、接着剤塗布時の厚みむら等により十分な接着力を得られない場合があり、1mmを越えて厚い場合、接着剤の線熱膨張係数がシート状基材のそれよりも大きいと、熱が加わった際に反りが発生し易くなる。接着剤層を形成する際に用いる接着剤は特に限定するものではなく、熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤など通常手に入るものを使うことができる。耐アルカリ性の接着剤が好ましい。前記コンクリート上澄み液に20℃において7日間、樹脂版を浸漬し、パターンが剥離しないことが好ましい。
【0047】
本発明のコンクリート型枠用樹脂版において、凸パターンの形成されている側の表面をカップリング剤を用いて改質することができる。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を挙げることができる。
好ましいシランカップリング剤は、基材の表面水酸基との反応性の高い官能基を分子内に有する化合物であり、そのような官能基とは、例えばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリクロロシリル基、ジエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、ジモノクロロシリル基、モノエトキシシリル基、モノメトキシシリル基、モノクロロシリル基を挙げることができる。また、これらの官能基は分子内に少なくとも1つ以上存在し、基材の表面水酸基と反応することにより基材表面に固定化される。更に本発明のシランカップリング剤を構成する化合物は、分子内に反応性官能基としてアクリロイル基、メタクリロイル基、活性水素含有アミノ基、エポキシ基、ビニル基、パーフルオロアルキル基、及びメルカプト基から選ばれた少なくとも1個の官能基を有するもの、あるいは長鎖アルキル基を有するものを用いることができる。特に構造は限定されないが、具体的に例を挙げれば、以下のグループ(a)〜(g)等から選択使用することが出来る。
【0048】
(a)アクリロイル基を有するもの
γ―アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(b)メタクリロイル基を有するもの
γ―メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及びγ―メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
(c)活性水素含有アミノ基を有するもの
γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、及びN−β(アミノエチル)γ―アミノプロピルメチルジメトキシシラン
【0049】
(d)エポキシ基を有するもの
γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及びβ―(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
(e)ビニル基を有するもの
ビニルトリエトキシシラン、及びビニルトリメトキシシラン
(f)メルカプト基を有するもの
γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びγ―メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン
(g)パーフルオロアルキル基を有するもの
CFCHCHSi(OCH、CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH、CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH、CF(CFCHCHSiCH(OCH
CFCHCHSiCl、CF(CFCHCHSiCl、CF(CFCHCHSiCl
【0050】
また、チタンカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジ−トリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(オクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルスルフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等の化合物を挙げることができる。
【0051】
本発明では、上記のカップリング剤に、必要に応じ、水−アルコール、或いは酢酸水−アルコール混合液で希釈して、調整する。処理液中のカップリング剤の濃度は、0.05〜10.0重量%が好ましい。
本発明におけるカップリング剤処理法について説明する。前記のカップリング剤を含む処理液を、コンクリート型枠用樹脂版に塗布して用いられる。カップリング剤処理液を塗布する方法に特に限定はなく、例えば浸漬法、スプレー法、ロールコート法、或いは刷毛塗り法等を適応することが出来る。また、被覆処理温度、被覆処理時間についても特に限定はないが、5〜60℃であることが好ましく、処理時間は0.1〜60秒であることが好ましい。更に樹脂版表面上の処理液層の乾燥を加熱下に行うことが好ましく、加熱温度としては50〜150℃が好ましい。
【0052】
本発明では、作製したコンクリート型枠用樹脂版を、接着剤層を介してコンクリート型枠表面に装着して用いる。接着剤としては、両面接着シート、スプレー状の接着剤、液状接着剤など通常入手できるものを用いることができる。液状接着剤の場合、1液性でも2液性でも構わない。ただし、2液性液状接着剤の場合、2液を混合後、細かい気泡を除去することが必要である。特に、樹脂版を張り替えて使用する場合には、簡単に取り外すことが必要となるため、加熱することにより発泡し接着力が極端に小さくなるタイプの接着シート、例えば日東電工社製、商標「リバアルファ」を用いることも有効である。
【0053】
用いる接着剤の種類としては、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、シリコン系接着剤を入手することができる。硬化反応を開始させるために、熱、光、空気中の水分を用いることができる。
また、繰り返しのコンクリート打設に使用する場合、特に耐アルカリ性の特性を有する接着剤が好ましい。耐アルカリ性の評価法として、表面を洗浄脱脂処理した鋼板に接着剤を塗布あるいは貼り付けた試料を、前記コンクリート上澄み液に80℃において2日間浸漬後、乾燥しセロテープ(登録商標)を貼り付け剥がす簡便な試験を挙げることができる。この試験において、剥がれない接着剤を使用することが好ましい。
【0054】
型枠に樹脂版を貼り付ける際に、接着剤層内に気泡が入ると、その後のコンクリート打設工程における熱履歴により、気泡の存在する部分において樹脂版が型枠から剥がれる現象が見られた。気泡が混入しないようにするためには、液状接着剤の場合、20℃における粘度は、好ましくは500Pa・s以下、より好ましくは200Pa・s以下、更に好ましくは100Pa・s以下である。
更に、コンクリート打設工程において、生コンクリートを型枠に流し込んだ後、振動装置を用いて型枠に衝撃を加える操作を行なったり、硬化したコンクリート製品を型枠から取り出す際に衝撃を加えるため、樹脂版と型枠の間に存在する接着剤硬化物は、衝撃を吸収し易い弾性接着剤であることが好ましい。ここで、弾性接着剤とは、接着剤の硬化物がエラストマー性を有するものである。エラストマー性を評価する物性としては、破断伸度、ショアA硬度を挙げることができる。破断伸度が、好ましくは50%以上、より好ましくは100%以上、更に好ましくは150%以上である接着剤の使用が望ましい。また、鋼板上に厚さ1mmで塗布、硬化させた接着剤層のショアA硬度が、好ましくは20から80の範囲、より好ましくは30から70の範囲であることが望ましい。
【0055】
樹脂板と型枠間の接着剤層の厚さは、10μmから5mm、好ましくは20μmから2mm、更に好ましくは30μmから1mmの範囲である。接着剤層の厚さが10μm以上であれば、充分な接着力を得ることができ、また5mm以下であれば樹脂板を型枠に接着する際に、はみ出る接着剤の量を少なく抑えることができる。
また、液状接着剤の塗布に関して、樹脂板のみ、型枠のみに塗布することもでき、また樹脂板と型枠の双方に塗布し、接着させることもできる。接着剤塗布に先立ち、型枠の表面を脱脂処理、プライマー処理あるいはカップリング剤処理を実施することが良好な接着性を得るために好ましい。
【0056】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0057】
参考例1
[ポリマーの製造]
数平均分子量2500のポリオキシエチレン(EO)−ポリオキシプロピレン(PO)ブロック共重合体ジオール(EO/POモル比1/4)51重量部、数平均分子量3000のポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオールアジペート)33.9重量部、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.003重量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.1重量部を反応容器に入れ撹拌混合した。系内の水分量を400ppmに調整した。次に、トリレンジイソシアネート6重量部を外温40℃で撹拌しながら滴下添加し、その後徐々に外温を上昇させ80℃において約5時間反応させた。更に、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート4重量部、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート5重量部を添加し、約2時間良く混合した。この結果、数平均分子量22500の不飽和ポリウレタンaを得た。
【0058】
[感光性樹脂組成物の調整]
不飽和ポリウレタンa65重量部に対し、ジエチレングリコール2−エチルヘキシルエーテルアクリレート13重量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメタクリレート20重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート2重量部、光重合開始剤2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.4重量部、重合禁止剤2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を混合し、感光性樹脂組成物Aを得た。
【0059】
[樹脂版の作製]
旭化成社製、フレキソ版用製版機、商標「AWF製版機」のガラス面に、厚さ180μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に厚さ数μmの接着剤が塗布されている感光性樹脂版用ベースフィルムを接着剤層の塗布されている面が上になるように置き、真空密着させた。このベースフィルム上に、前記感光性樹脂組成物Aを厚み2.5mmに旭化成社製キャリッジを用い、かつ凸パターン形成用のネガフィルムを用いて成形展着した。図1(a)はこの状態を示す。前記キャリッジとは、ラミネートローラー、バケット(樹脂溜め)、ネガフィルムおよびガイド等の付いた走行式の成形展着装置であり、ガラス面に沿ったスペーサー(版の厚みを規制するため上下動するレール)上を走りながら感光性樹脂組成物を流延し、ネガフィルムを送り込みながら所定の厚さに感光性樹脂組成物層を展着(コート)する装置である。前記ネガフィルムは、120μm厚の透明ポリエステルフィルムの片面に感熱材料が塗布されており、サーマルヘッド印字装置(リコー社製、商標名「サーマルプロッター」)を用いて予めCADデータでユーザーから指定された図柄、文字を入力した画像を出力し作製したコンクリート型枠用樹脂版のネガフィルムのことである。サーマルヘッドが接触した感熱材料は黒く変色するため、ネガフィルムにおいて、この黒色化した部分では高エネルギー線を透過しない。
【0060】
次に、得られた積層体の上部から前記製版機に備え付けられた露光装置により紫外線を照射し、感光性樹脂組成物Aを硬化させた。図1(b)および(c)はこの状態を示す。露光終了後、ネガフィルムを剥離し、紫外線の照射されていない未硬化部分をへらで掻き落とし回収し、次いで弱アルカリ洗剤(旭化成社製、商標名「W−10」)で該未硬化部を完全に除去した。更に、水中において紫外線を照射し、樹脂版を完全に硬化させ、その後、熱風式乾燥機を用いて水分を除去することにより、コンクリート型枠用樹脂版を得た。すなわち、厚さ180μmのシート状基材の上に、高さ2.5mmの凸パターンを有する樹脂版(ア)を得た。樹脂版の厚みは、均一であり、その精度は±10μm以内であった。図1(d)はこの状態を示す。
シート状基材の表面に形成された凸状パターンのテーパー角は83°であった。
前記シート状基材であるポリエチレンテレフタレート製ベースフィルムの線熱膨張係数は、熱機械測定装置(島津製作所社製、商標名「TMA−50」)を用いて測定した結果、50ppm/℃であり、また示差走査熱量測定装置(島津製作所社製、商標名「DSC−50」)で測定した溶融温度は245℃であった。感光性樹脂組成物Aを硬化させた厚み2mmの板状サンプルのショアA硬度は、39であり、また、ダンベル型に成形したサンプルの破断伸度は375%であった。
【0061】
[樹脂版の耐アルカリ性評価]
コンクリート上澄み液の調整は、ポルドランドセメント(東洋マテラン社製、商標「トーヨーインスタントセメント」)1kgに水道水300gを加え、充分に混合・撹拌した後、遠心分離機を用いて3000回転/分、10分間の条件で固液を分離し、更に得られた上澄み液を濾紙(東洋濾紙社製、商標「フィルターペーパー5C」)により微細な固形分を除去することにより行なった。得られたコンクリート上澄み液のpHは13であった。上澄み液のpHは、0.1まで測定可能なディジタル式pHメーターを用いて測定した。
試験サンプルは、前記感光性樹脂組成物Aを10mm×50mm、厚さ1mmに塗布し、前記フレキソ製版機を用いて1800mJ/cmのエネルギーを照射することにより硬化させ調整した。
作製した試験サンプルを、上記コンクリート上澄み液中に80℃、7日間浸漬後、表面に付着した液滴を拭き取り、重量増加量を測定することにより膨潤率を求めた。その結果、膨潤率は2.7wt%であった。
【0062】
[コンクリート型枠への貼り付け]
上記のようにして得られたコンクリート型枠用樹脂版(ア)の凸パターンの存在しない側の表面とコンクリート型枠表面の両方に厚さ約50μmで接着剤を塗布し、鉄製のコンクリート型枠に貼り付け、その後3日間放置することにより完全に硬化させた。用いた接着剤は弾性接着剤(セメダイン社製、商標「セメダインスーパーXクリア」)であった。20℃の粘度は、100Pa・sであった。上記接着剤を鋼板上に1mmの厚さで塗布し、硬化させたサンプルを別途作製し、ショアA硬度を測定した結果、40であった。 また、厚さ2mmのダンベル状硬化物サンプルの破断伸度は215%、破断強度は1960kN/mであった。
また、前記接着剤を鋼板上に塗布し硬化させたサンプルを、前記コンクリート上澄み液に80℃、2日間浸漬し、セロテープ(登録商標)による剥離試験を実施したところ、剥離しないことを確認した。
【0063】
[コンクリート表面へのパターンの転写]
型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。
硬化したコンクリートは金属製型枠から容易に離型し、得られたコンクリートの表面は滑らかで、何らの付着物もなく、又、型枠内に塗布した感光性樹脂も完全に型枠表面に付着したままであった。硬化したコンクリート表面には、樹脂版の凸状パターンを完全に転写した凹状パターンが得られた。また、硬化したコンクリートの凹状パターンのある部分の高さは、型枠の寸法から規定される高さから、シート状基材の厚み分だけ低くなっていた。
更に繰り返しのコンクリート打設を試みた。その結果、少なくとも50回の打設に耐えられることを確認した。
【0064】
参考例2
[プレポリマーの製造]
温度計、攪拌機、還流器を備えた1Lのセパラブルフラスコに旭化成株式会社製ポリカーボネートジオールである、商標「PCDL L4672」(数平均分子量1990、OH価56.4)100重量部とトリレンジイソシアナート6.9重量部を加え80℃に加温下に約3時間反応させた後、2−メタクリロイルオキシイソシアネート3.3重量部を添加し、さらに約3時間反応させて、末端がメタアクリル基(分子内の重合性不飽和基が1分子あたり平均約2個)である数平均分子量約10000のプレポリマーbを製造した。この樹脂は20℃では水飴状であり、外力を加えると流動し、かつ外力を除いても元の形状を回復しなかった。
【0065】
[感光性樹脂組成物の調整]
前記、プレポリマーb70重量部に対して、ベンジルメタクリレート10重量部、シクロヘキシルメタクリレート10重量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメタクリレート10重量部、光重合開始剤2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.4重量部、重合禁止剤2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部、更に平均粒子径4.5μmの微粉末シリカ(富士シリシア化学株式会社製、商標名「サイロスフェアC−1504」)5重量部を混合し、感光性樹脂組成物Bを得た。
【0066】
[樹脂版の作製]
ネガフィルムの代わりに厚さ150μmの全面透明のポリエステルフィルムからなるラミネートフィルムを用いる以外は、参考例1と同様にして、シート状基材の表面に感光性樹脂組成物の厚み2.5mmの硬化物層が積層されたシート状積層体を形成した。ただし、感光性樹脂組成物層に全面露光を行うため、未硬化部を除去する必要はない。
次に、炭酸ガスレーザー彫刻機を用いて、シート状基材が露出するところまで堀り進むことにより、前記シート状積層体の感光性樹脂硬化物層に凸状パターンを形成した。用いたレーザー彫刻機はBAASEL社製、商標「TYP STAMPLAS SN 09」であった。この装置では、レーザービームをコンピュータ制御することにより、CADデータに従って忠実に感光性樹脂硬化物層にパターンを形成することができる。
上記の工程により、シート状基材の表面に凸状パターンを形成したコンクリート型枠用樹脂版(イ)を作製した。
感光性樹脂組成物Aを硬化させた厚み2mmの板状サンプルのショアA硬度は、75であり、また、ダンベル型に成形したサンプルの破断伸度は400%であった。
【0067】
[樹脂版の耐アルカリ性評価]
感光性樹脂組成物Bを用いる以外は、参考例1と同様にして膨潤率を測定した。その結果、膨潤率は1.2wt%であった。
[コンクリート型枠への貼り付け]
上記のようにして得られたコンクリート型枠用樹脂版(イ)を参考例1と同様にして、鉄製のコンクリート型枠に貼り付けた。
【0068】
[コンクリート表面へのパターンの転写]
型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。
硬化したコンクリートは金属製型枠から容易に離型し、得られたコンクリートの表面は滑らかで、何らの付着物もなく、又、型枠内に塗布した感光性樹脂も完全に型枠表面に付着したままであった。硬化したコンクリート表面には、樹脂版の凸状パターンを完全に転写した凹状パターンが得られた。また、硬化したコンクリートの凹状パターンのある部分の高さは、型枠の寸法から規定される高さから、シート状基材の厚み分だけ低くなっていた。
更に繰り返しのコンクリート打設を試みた。その結果、少なくとも50回の打設に耐えられることを確認した。
【0069】
参考例3
[コンクリート型枠用樹脂版の作製]
シート状基材として厚さ50μmの全芳香族ポリアミドフィルム(旭化成社製、商標名「アラミカ」)を用いる以外は、参考例1と同様にして、コンクリート型枠用樹脂版(ウ)を作製した。シート状基材として用いた全芳香族ポリアミドフィルムの表面は、積層する基材との密着性を向上させるためにプラズマ処理を実施し、該フィルムの片面には厚さ数μmのアクリル系接着剤層を形成した。また、全芳香族ポリアミドフィルムの線熱膨張係数は、4ppm/℃であった。更に、熱変形温度は、250℃以上であった。
【0070】
[コンクリート型枠への貼り付け]
上記のように作製したコンクリート型枠用樹脂版(ウ)を参考例1と同様にしての凸状パターンの形成されていない側の表面に両面接着テープを貼り、鉄製コンクリート型枠に貼り付けた。
【0071】
[コンクリート表面へのパターンの転写]
型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。
硬化したコンクリートは金属製型枠から容易に離型し、得られたコンクリートの表面は滑らかで、何らの付着物もなく、又、型枠内に塗布した感光性樹脂も完全に型枠表面に付着したままであった。硬化したコンクリート表面には、樹脂版の凸状パターンを完全に転写した凹状パターンが得られた。また、硬化したコンクリートの凹状パターンのある部分の高さは、型枠の寸法から規定される高さから、シート状基材の厚み分だけ低くなっていた。
更に繰り返しのコンクリート打設を試みた。その結果、少なくとも50回の打設に耐えられることを確認した。
【0072】
参考例4
[コンクリート型枠用樹脂版の作製]
参考例2と同じ方法により、コンクリート型枠用樹脂版(イ)を作製した。この樹脂版の表面をパーフルオロアルキル基を有するシランカップリング剤で処理することにより、表面の改質を行った。パーフルオロアルキル基含有シランカップリング剤(GE東芝シリコーン社製、商標「TSL8233」)10g、メタノール939g、酢酸1g、水50gを、室温(25℃)で1時間撹拌することによりシランカップリング剤処理液を得た。この処理液をコンクリート型枠用樹脂版表面に均一に薄く塗布し、100℃で10分間乾燥した。このようにして、コンクリート型枠用樹脂版(エ)を得た。
【0073】
[コンクリート型枠への貼り付け]
上記のように作製したコンクリート型枠用樹脂版(エ)の凸状パターンの形成されていない側の表面に両面接着テープを貼り、鉄製コンクリート型枠に貼り付けた。
【0074】
[コンクリート表面へのパターンの転写]
型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。
硬化したコンクリートは金属製型枠から容易に離型し、得られたコンクリートの表面は滑らかで、何らの付着物もなく、又、型枠内に塗布した感光性樹脂も完全に型枠表面に付着したままであった。硬化したコンクリート表面には、樹脂版の凸状パターンを完全に転写した凹状パターンが得られた。また、硬化したコンクリートの凹状パターンのある部分の高さは、型枠の寸法から規定される高さから、シート状基材の厚み分だけ低くなっていた。
更に繰り返しのコンクリート打設を試みた。その結果、少なくとも50回の打設に耐えられることを確認した。
【0075】
【実施例
シート状基材として多孔質状シートであるアラミド不織布(デュポン社製、商標「Thermount N710」、厚み50μm)を使用する以外、参考例1と同様にしてコンクリート型枠用樹脂版(オ)を作製し、参考例1と同じ方法によりコンクリート型枠へ貼り付けた。コンクリート型枠用樹脂版(オ)を作製する際、液状の感光性樹脂組成物Aはアラミド不織布に含浸していることを確認した。ネガフィルムを通して紫外線を照射することにより形成した凸パターンはシート状基材であるアラミド不織布と一体化していた。
【0076】
型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。硬化したコンクリートは金属製型枠から容易に離型し、得られたコンクリートの表面は滑らかで、何らの付着物もなく、又、型枠内に塗布した感光性樹脂も完全に型枠表面に付着したままであった。硬化したコンクリート表面には、樹脂版の凸状パターンを完全に転写した凹状パターンが得られた。また、硬化したコンクリートの凹状パターンのある部分の高さは、型枠の寸法から規定される高さから、シート状基材の厚み分だけ低くなっていた。
更に繰り返しのコンクリート打設を試みた。その結果、少なくとも50回の打設に耐えられることを確認した。
【0077】
【比較例1】
[ポリマーの製造]
数平均分子量2600のポリプロピレングリコールアジペート59重量部と数平均分子量2500のポリオキシエチレン(EO)−ポリオキシプロピレン(PO)ブロック共重合体ジオール(EO/POモル比1/4)58重量部と触媒としてジブチル錫ジラウレート0.05重量部を反応容器に入れ撹拌混合した。その中に、トリレンジイソシアネート5.3重量部を外温40℃で撹拌しながら滴下添加し、その後徐々に外温を上昇させ80℃において約5時間反応させ、両末端に水酸基を有するポリウレタンを得た。更にコハク酸無水物3.1重量部を加え、末端水酸基とジカルボン酸無水物を反応させることにより、末端にカルボキシル基を有する数平均分子量5600のポリウレタンcを得た。
【0078】
[感光性樹脂組成物の調整]
ポリウレタンc70重量部に対し、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート13重量部、数平均分子量380のポリプロピレングリコールモノメタクリレート7重量部、数平均分子量660のポリプロピレングリコールジメタクリレート10重量部、光重合開始剤2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.4重量部、重合禁止剤2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を混合し、感光性樹脂組成物Cを得た。
[樹脂版の作製]
感光性樹脂組成物を用いる以外、参考例1と同様にしてコンクリート型枠用樹脂板(カ)を得た。
[樹脂版の耐アルカリ性評価]
感光性樹脂組成物Cを用いる以外は、参考例1と同様にして膨潤率を測定した。その結果、膨潤率は18wt%であった。
【0079】
[コンクリート型枠への貼り付け]
上記のようにして得られたコンクリート型枠用樹脂版(カ)を参考例1と同様にして、鉄製のコンクリート型枠に貼り付けた。
[コンクリート表面へのパターンの転写]
ゴム版の表面に鉱物油からなる離型剤を塗布し、型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。
硬化したコンクリート表面には、ゴム版の凸状パターンを転写した凹状パターンが得られた。しかし、打設回数2回の後、樹脂板の凸状パターンに剥離している箇所が多数観察された。
【0080】
【比較例2】
[ポリマーの製造]
ジエチレングリコール38.7重量部、プロピレングリコール9.3重量部、アジピン酸32.9重量部、フマル酸16.2重量部、イソフタル酸18.7重量部を混合し、撹拌しながら窒素雰囲気中で加熱し、減圧下において縮合反応で発生する水を系外に除去することによりジオール成分とジカルボン酸成分を縮重合反応させ数平均分子量1700の不飽和ポリエステルdを得た。
[感光性樹脂組成物の調整]
不飽和ポリエステルdを70重量部に対し、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート5重量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート15重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート10重量部、光重合開始剤2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.4重量部、重合禁止剤2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を混合し、感光性樹脂組成物Dを得た。
【0081】
[樹脂版の作製]
感光性樹脂組成物Dを用いる以外、参考例1と同様にしてコンクリート型枠用樹脂板(キ)を得た。
[樹脂版の耐アルカリ性評価]
感光性樹脂組成物Dを用いる以外は、参考例1と同様にして膨潤率を測定した。その結果、膨潤率は20wt%であった。コンクリート上澄み液に80℃、7日間浸漬した後の試験サンプルの表面には細かい凹凸が発生し、浸漬前の機械的物性において延長物性の低下が見られた。
【0082】
[コンクリート型枠への貼り付け]
上記のようにして得られたコンクリート型枠用樹脂版(キ)を参考例1と同様にして、鉄製のコンクリート型枠に貼り付けた。
[コンクリート表面へのパターンの転写]
ゴム版の表面に鉱物油からなる離型剤を塗布し、型枠内にポルドランドセメント100重量部、砂200重量部、砂利300重量部、水60重量部よりなる生コンクリートを流し込み、70−80℃の蒸気浴中で4時間加熱した後、室温にて30分間放冷してコンクリートを硬化させた。
硬化したコンクリート表面には、樹脂版の凸状パターンを転写した凹状パターンが得られたが、コンクリート硬化中に樹脂版の変形が起こり、凸状パターンを忠実に転写したものではなかった。
また、部分的に剥離している凸状パターンを観察した。
【0083】
【発明の効果】
本発明は、強アルカリ性である生コンクリートに対する耐久性に優れ、繰り返しの打設に用いることができるコンクリート型枠用樹脂版およびコンクリート型枠、その形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の樹脂版の製造方法の一例を示す説明図であり、(a)〜(d)は工程手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シート状基材
2 感光性樹脂組成物層
3 ネガフィルム
4 感光性樹脂組成物の硬化物

Claims (7)

  1. コンクリート型枠表面に装着して使用される樹脂版であって、該樹脂版がシート状基材と凸状パターンを有する感光性樹脂硬化物層とからなり、該感光性樹脂硬化物をpH13のアルカリ性水溶液に80℃、24時間浸漬した後の膨潤率が5wt%以下であり、前記シート状基材が多孔質状シートであることを特徴とするコンクリート型枠用樹脂版。
  2. 感光性樹脂硬化物が、(A)数平均分子量が1000以上30万以下のポリマー100重量部に対し、(B)数平均分子量が1000未満であって1分子中に重合性反応基を少なくとも1個有する反応性モノマー5〜200重量部、(C)充填材0〜100重量部、および(D)光重合開始剤を含有し、(A)と(B)の全重量に対して(D)を0.1から10wt%含有する感光性樹脂組成物を硬化して得られることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート型枠用樹脂版。
  3. 感光性樹脂組成物の成分(A)が、ウレタン結合を介して結合した複数のジオールセグメントからなり、少なくとも一方の末端にエチレン性不飽和基を有する不飽和ポリウレタン、成分(B)が少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結合を有する反応性モノマーであることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート型枠用樹脂版。
  4. 多孔質状シートであるシート状基材上に塗布された、(A)数平均分子量が1000以上30万以下のポリマー100重量部に対し、(B)数平均分子量が1000未満であって1分子中に重合性反応基を少なくとも1個有する反応性モノマー5〜200重量部、(C)充填材0〜100重量部、および(D)光重合開始剤を含有し、(A)と(B)の全重量に対して(D)を0.1から10wt%含有する樹脂版用感光性樹脂組成物に、高エネルギー線を照射し該組成物を硬化させ、高エネルギー線の照射されていない未硬化部分を除去することにより形成される凸状パターンを有するコンクリート型枠用樹脂版と、コンクリート型枠との間に接着剤層を塗布し、接着剤層を硬化させ、該型枠に該樹脂版を装着することを特徴とする樹脂版装着コンクリート型枠の製造方法。
  5. 多孔質状シートであるシート状基材上に塗布された、(A)数平均分子量が1000以上30万以下のポリマー100重量部に対し、(B)数平均分子量が1000未満であって1分子中に重合性反応基を少なくとも1個有する反応性モノマー5〜200重量部、(C)充填材0〜100重量部、および(D)光重合開始剤を含有し、(A)と(B)の全重量に対して(D)を0.1から10wt%含有する樹脂版用感光
    性樹脂組成物を、全面露光により硬化させて得られた硬化物層に、レーザーを照射し、レーザーが照射された部分の樹脂を除去して形成された凸状パターンを有するコンクリート型枠用樹脂版と、コンクリート型枠との間に接着剤層を塗布し、接着剤層を硬化させ、該型枠に該樹脂版を装着することを特徴とする樹脂版装着コンクリート型枠の製造方法。
  6. 成分(A)がウレタン結合を介して結合した複数のジオールセグメントからなり、少なくとも一方の末端にエチレン性不飽和基を有する不飽和ポリウレタンであり、成分(B)が少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結合を有する反応性モノマーであることを特徴とする請求項4又は5に記載の樹脂版装着コンクリート型枠の製造方法。
  7. 樹脂版とコンクリート型枠の間に形成される接着剤層が、弾性接着剤の硬化物であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のコンクリート型枠の製造方法。
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