JP4021678B2 - パイロット着火ガスエンジンの起動方法および起動装置 - Google Patents

パイロット着火ガスエンジンの起動方法および起動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主燃焼室に導入された気体燃料と空気との混合気を、液体燃料噴射弁付き予燃焼室で当該液体燃料噴射弁から噴射されるパイロット油によって、着火燃焼させる予燃焼室方式のパイロット着火と、当該混合気を点火プラグによって着火燃焼させる火花点火とを併用するガスエンジンの起動方法および起動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
出願人は、主燃焼室に導入された気体燃料と空気との混合気を、液体燃料噴射弁付き予燃焼室で当該液体燃料噴射弁から噴射されるパイロット油によって、着火燃焼させる予燃焼室方式のパイロット着火と、当該混合気を点火プラグによって着火燃焼させる火花点火とを併用するガスエンジンを提案した(特開2000−64838号公報)。
これは、図9に示す予燃焼室方式のパイロット着火式のガスエンジン1であり、例えば、産業用または民生用の定置型発電設備を駆動するのに好適なものである。
このガスエンジン1は、シリンダライナ(シリンダ)2と、シリンダライナ2内を上下に往復動するピストン3と、液体燃料噴射弁4と予燃焼室5を備えた液体燃料噴射弁付き予燃焼室のユニット6を有するシリンダヘッド7とを有している。
【0003】
この液体燃料噴射弁付き予燃焼室のユニット6によるパイロット着火は、次のようにして行われる。すなわち、都市ガス等の燃料ガス(気体燃料)が空気と混合されて、シリンダライナ2とピストン3とシリンダヘッド7とで区画された主燃焼室8に、シリンダヘッド7の吸気ポートを経て供給され、かつピストン3の圧縮行程の後半には、全熱量比で約1%に相当する燃料油が、液体燃料噴射弁4から、予燃焼室5内に、パイロット油として噴射される。その結果、高温高圧の雰囲気下でパイロット油が圧縮着火され、これを着火源として、主燃焼室8内の燃料ガスが燃焼される。
一方、このシリンダヘッド7には、この液体燃料噴射弁4の他に、点火プラグ9も設けられ、点火プラグ9とパイロット燃料噴射弁付予燃焼室のユニット6と共に主燃焼室5の混合気の着火源として使用できるようにしている。
【0004】
上記のように構成されたパイロット着火ガスエンジンにあっては、点火プラグ9とパイロット燃料噴射弁付予燃焼室のユニット6とによる多点点火によって、燃焼促進が図られ、エンジンの燃焼性を改善することができて、エンジン熱効率を向上させることができると共に、起動時のパイロット燃料噴射弁系を動作させていても、所定の回転数に達しないとパイロット油が噴射できず、着火源として機能しないという問題点をも解決したものである。
【0005】
すなわち、このパイロット燃料噴射弁系は、パイロット油量(燃料噴射ポンプのラック)の設定値に応じた所定のエンジン回転数に達するまでは、パイロット燃料噴射弁から少量の燃料油(パイロット油)を噴射できない。燃料吐出量を設定する燃料ラック位置の指示値が小さいほど、無噴射域となるエンジン回転数の範囲(液体燃料噴射弁4からの燃料油の噴射を開始させない回転数の領域)が広くなる。例えば、燃料ラックの位置を、全熱量比で約1%のパイロット油量を吐出するに相当する位置である8mmに設定すると、エンジン回転数が約600rpmに達するまで、パイロット油が液体燃料噴射弁から噴射されない。
したがって、起動時には、点火プラグ9による火花点火を行って、主燃焼室8内に供給された気体燃料と空気との混合気に確実に着火すると共に、パイロット燃料噴射弁系も動作させる。
【0006】
パイロット燃料噴射弁系は、パイロット油量(燃料噴射ポンプのラック)の設定値に応じた所定のエンジン回転数に達すると、パイロット燃料噴射弁から少量の燃料油(パイロット油)を噴射できるようになる。この噴射した燃料油が着火燃焼し、これが点火源となって予燃焼室5内の混合気が着火燃焼し、次いで予燃焼室5にて燃焼した火炎が、噴口5aを通って主燃焼室8に伝播し、主燃焼室8の混合気の着火源となって、主燃焼室8の混合気全体が燃焼する。これにより、パイロット燃料噴射弁からのパイロット油による着火もなされるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
斯くの如く、起動時には、点火プラグ9による火花点火とパイロット燃料噴射弁付予燃焼室のユニット6のパイロット着火を用いて、主燃焼室8内に供給された気体燃料と空気との混合気に確実に着火するから、エンジンが起動時に着火不良により停止するようなことがなく確実に起動される。これにより、エンジンの起動を円滑に、かつ安定して行うことができるとともに、エンジンの運転を確実に継続することができる。
このようにパイロット燃料噴射による着火が確実となり、これを点火源としての運転が可能となったなら、火花点火を停止しても差し支えなく、そのようにするのが点火プラグの耐用性の点から好ましい。
【0008】
しかしながら、前記火花点火を停止する場合には、パイロット燃料噴射による着火が確実となったことを判断して行わなければならない。
その判断方法の1つとして、主燃焼室8内の燃焼圧力を計測してその計測結果に基づいて判断を行うことが考えられるが、この場合には、圧力センサーおよびその圧力センサーの信号処理用の増幅器等の機器を新たに設備する必要がある。これらの設備に要する費用は少なからずかかり、製品コストの増大を伴う上に、機器の耐久性、動作の信頼性が劣る問題がある。
また、他の判断方法として、単純にガスエンジンの回転数が定格回転数に達したときに、火花点火を停止することも考えられ、これを実際に試験してみたところ、円滑にエンジンを起動して継続して運転することができず、着火不良によってエンジンが停止してしまうことがあった。その原因を検証したところ、エンジンの冷却水温度やエンジンを設置した室温等の環境によってエンジンの起動性が影響されることが判明した。
【0009】
本発明は、かかる知見に基づいてなされたもので、各発明の共通の課題は、パイロット燃料噴射による着火が確実となって火花点火を停止できるタイミングを、前記圧力センサー等の機器を設けて直接的に測定する物理量によって判断するのではなく、通常のエンジンの状態を示す物理量から間接的に判断して的確に設定することができ、起動を円滑、確実に行って運転を安定して継続して行うことができるパイロット着火ガスエンジンの起動方法および起動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、本発明の請求項1に係るパイロット着火ガスエンジンの起動方法は、シリンダと、シリンダ内で往復動するピストンと、シリンダヘッドとにより区画される主燃焼室内に導入された気体燃料と空気との混合気を着火させる手段としての、火花点火を行う点火プラグと、液体燃料噴射弁から予燃焼室内に噴射されるパイロット油で着火燃焼させるパイロット燃料噴射弁付き予燃焼室とが設けられたガスエンジンの起動方法であって、
前記点火プラグの点火作動開始と、液体燃料噴射弁からのパイロット油の噴射とを行った後、前記ガスエンジンのスタート時点の冷却水温度に基づいて定めた前記ガスエンジンが火花点火を停止してもエンジン停止しない前記スタート時点からの指定経過時間、および前記ガスエンジンのスタート時点の室温に基づいて定めた前記ガスエンジンが火花点火を停止してもエンジン停止しない前記スタート時点からの指定経過時間のうち、長い方の指定経過時間の経過後に前記点火プラグの点火停止を行うことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置は、シリンダと、シリンダ内で往復動するピストンと、シリンダヘッドとにより区画される主燃焼室内に導入された気体燃料と空気との混合気を着火させる手段としての、火花点火を行う点火プラグと、液体燃料噴射弁から予燃焼室内に噴射されるパイロット油で着火燃焼させるパイロット燃料噴射弁付き予燃焼室とが設けられたガスエンジンの起動装置であって、
前記ガスエンジンのスタート時点の冷却水温度に基づいて前記スタート時点からの指定経過時間を設定する冷却水温起因経過時間設定手段と、前記ガスエンジンのスタート時点の室温に基づいて前記スタート時点からの指定経過時間を設定する室温起因経過時間設定手段と、前記冷却水温起因経過時間設定手段と室温起因経過時間設定手段とで設定された各指定経過時間を比較し、長い方の指定経過時間を前記点火プラグの点火停止信号を発するタイマーに設定する経過時間比較手段とが設けられ、前記点火プラグの点火作動開始と、液体燃料噴射弁からのパイロット油の噴射とを行った後、前記点火プラグの点火停止を行うコントローラが設けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項1に係る発明は、通常、ガスエンジンの状態を示す物理量であるガスエンジンのスタート時点における冷却水温度およびガスエンジンのスタート時点における室温(すなわち、主燃焼室に吸引される空気温度)のいずれもが、間接的にパイロット着火の状態を把握できる物理量であることを見出し、これらの物理量に基づいて、前記点火プラグの点火作動開始と、液体燃料噴射弁からのパイロット油の噴射とを行った後の点火プラグの点火停止を行うようにした。すなわち、ガスエンジンが火花点火を停止してもエンジン停止しないスタート時点からの指定経過時間を、前記ガスエンジンのスタート時点の冷却水温度に基づいて定めた指定経過時間と、前記ガスエンジンのスタート時点の室温に基づいて定めた指定経過時間のうちの、長い方の指定経過時間とすることによって、エンジン停止を起こすことなく、更により確実で安全に運転が続けられるタイミングで、点火プラグの点火停止を行うことができる。したがって、これらの冷却水温や室温は、通常、エンジンの状態を把握する物理量として測定されるものであるので、直接的にパイロット着火の状態を把握する圧力センサー等の新たな計測手段を設けずに、適切に火花点火を停止でき、しかも点火プラグの耐久性を向上することができる。
【0027】
さらに、前記請求項に係る発明は、コントローラが、例えば、予め実験的に求めたデータ等から、スタート時点の冷却水温度およびスタート時点の室温の両方に基づいて、火花点火を停止してもエンジン停止しないスタート時点からの指定経過時間を定め、その指定経過時間の経過後に、前記点火プラグの点火停止信号を発する。すなわち、前記コントローラに、冷却水温起因経過時間設定手段と、室温起因経過時間設定手段の両方を設け、経過時間比較手段がこれら冷却水温起因経過時間設定手段と室温起因経過時間設定手段が定めた、火花点火を停止してもエンジン停止しないとする各指定経過時間を比較し、長い方の指定経過時間を点火プラグの点火停止信号を発するタイマーに伝達することにより、エンジン停止を起こすことなく、自動的に的確なタイミングで点火プラグの点火停止を行うことができる。したがって、パイロット着火の状態を直接的に把握する圧力センサー等の新たな計測手段を設けずに、適切に火花点火を停止でき、しかも点火プラグの耐久性が向上する。
【0037】
なお、以上の請求項において、ガスエンジンの冷却水とは、少なくとも主燃焼室近傍を冷却する冷却水を意味する。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置の実施の形態について図面を参照した説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aを示す。
図1において、10はパイロット着火ガスエンジンであり、その出力軸に継ぎ手11を介して発電機12が連結されて定置型発電設備として利用される。
前記パイロット着火ガスエンジン(ガスエンジン)10は、図9に示した従来のパイロット着火ガスエンジン1と同様に点火プラグ9とパイロット燃料噴射弁付予燃焼室6(図1には図示せず)とを備えたシリンダヘッド7と主燃焼室8とを含む燃焼室周辺部構造を有している。前記点火プラグ9は点火装置13に接続されており、該点火装置13によって動作されて火花を発して主燃焼室8内の混合気に着火させるようになっている。以下、ガスエンジン10の燃焼室周辺部についての説明は、必要に応じて図9にもとづいて行う。
【0039】
また、図1において、14はガスエンジン10のシリンダヘッド7とシリンダライナ等を冷却する一次冷却水循環回路であり、ガスエンジン10の入口14aと出口14bとを結ぶ冷却水配管15と、該冷却水配管15の前記入口14a側に設けた冷却水循環ポンプ16と、該冷却水循環ポンプ16と前記出口14bとの間において冷却水配管15に並列に接続したバイパス配管17と、該バイパス配管17に設けた一次水冷却器18と、該バイパス配管17の冷却水循環ポンプ16側の冷却水配管15への合流部に設けた温度調節弁19とを備えている。
【0040】
前記温度調節弁19は、ガスエンジン10から流出されバイパス配管17を通って一次水冷却器18で冷却された一次冷却水の冷却水配管15への流入量(ガスエンジン10から流出された一次冷却水のバイパス配管17への流量)を調節し、ガスエンジン10の入口14aへ送られる一次冷却水の温度を設定温度に自動調節するものである。前記冷却水配管15における前記出口14bの近くには、ガスエンジン10から流出された一次冷却水の温度を検出する冷却水温度センサー20が設けられている。前記入口14aからの一次冷却水は、分岐され各主燃焼室8を冷却し、再び集合されて前記出口14bに至っており、この冷却水温度センサー20は少なくとも主燃焼室8の近傍の一次冷却水の温度を測定するものである。また、前記ガスエンジン10が設置されている室内には、ガスエンジン10の近傍の室温を検出する室温センサー21が設置されている。
【0041】
また、22はガスエンジン10の起動を制御するコントローラであり、パーソナルコンピュータ、シーケンサー等からなり、ガスエンジン10の運転を操作する操作盤等に内蔵してまたは外付けにより設けられている。
前記コントローラ22には、前記冷却水温度センサー20に接続された冷却水温起因経過時間設定手段23と、前記室温センサー21に接続された室温起因経過時間設定手段24と、前記点火装置13に接続されタイマー25と、前記冷却水温起因経過時間設定手段23と室温起因経過時間設定手段24とタイマーとに接続された経過時間比較手段26とが設けられている。
【0042】
前記冷却水温起因経過時間設定手段23は、冷却水温度センサー20で測定されたガスエンジン10の始動前における一次冷却水温度を入力し、該一次冷却水温度と、予め、記憶されている図2に示すデータとにもとづき、ガスエンジン10の始動時または定格回転到達時から、始動に合わせて点火された点火プラグ9の点火停止までの時間(指定経過時間)を設定するようになっている。
【0043】
図2に示すデータは、事前にガスエンジン10の試運転において、ガスエンジン10の始動開始と同時に点火プラグ9の点火作動開始と液体燃料噴射弁4からのパイロット油の噴射とを行ってガスエンジン10を起動させ、ガスエンジン10の始動開始時からの所定の経過時間ごとに、またはガスエンジン10が定格回転に達してからの所定の経過時間ごとに点火プラグ9の火花点火を停止し、液体燃料噴射弁4からのパイロット油のみの噴射でガスエンジン10が着火運転を継続できるか否かの限界の経過時間を、その時のガスエンジン10の一次冷却水温度に対応して記録したものである。
図2における右側縦軸の始動から点火装置OFFまでの時間と、左側縦軸の定格回転から点火装置OFFまでの時間とは、図の如く、定格回転に達するまでの時間が環境に影響されず一定であるため定数と見なすことができ、相互に換算できるものである。したがって、ガスエンジン10の始動時からの始動に合わせて点火された点火プラグ9の点火停止までの時間と、定格回転到達時からの点火停止までの時間とは、時間の基点を違えて表現しているだけであり、実質的に同じであるので、本発明においては、両者表現を含めて「ガスエンジンのスタート時点からの時間」として一律に取り扱っている。
【0044】
図2中、○印は、点火プラグ9の火花点火を停止してもガスエンジン10の液体燃料噴射弁4のみによる着火運転が継続できる場合、×印は火花点火を停止すると着火運転が継続できない場合で、○×印の混在する領域は不安定領域であり、×印と同様に扱われ、折れ線が一次冷却水温度に対する前記経過時間の境界線L1を示し、その左側の領域ONは、点火プラグ9の火花点火を行わないと、ガスエンジン10の着火運転が継続できない(ガスエンジン10が停止する)領域であり、右側の領域OFFは、点火プラグ9の火花点火を停止しても、ガスエンジン10の着火運転が継続できる領域である。
【0045】
したがって、前記冷却水温起因経過時間設定手段23には、図2に示すデータにもとづいて、点火プラグ9の火花点火を停止しても、ガスエンジン10液体燃料噴射弁4のみによる着火運転が継続できるようになるエンジンスタート時点からの経過時間が、一次冷却水温度に対する指定経過時間として出力される。
なお、ガスエンジン10は、通常、予め一次冷却水を45℃程度に加熱して始動を開始するので、図2ではデータが45℃以上の範囲で採取されて図示されている。
【0046】
また、前記室温起因経過時間設定手段24は、室温センサー21で測定されたガスエンジン10の始動前における室温を入力し、該室温と、予め、記憶されている図3に示すデータの境界線L2にもとづいて、ガスエンジン10の始動時または定格回転到達時から、始動に合わせて点火された点火プラグ9の点火停止までの時間(指定経過時間)を設定するようになっている。
【0047】
図3に示すデータは、図2に示すデータと同様に、事前にガスエンジン10の試運転において、ガスエンジン10の始動開始と同時に点火プラグ9の点火作動開始と液体燃料噴射弁4からのパイロット油の噴射とを行ってガスエンジン10を起動させ、ガスエンジン10の始動開始時からの所定の経過時間ごとに、またはガスエンジン10が定格回転に達してからの所定の経過時間ごとに点火プラグ9の火花点火を停止し、液体燃料噴射弁4からのパイロット油のみの噴射でガスエンジン10が着火運転を継続できるか否かの限界の経過時間を、その時のガスエンジン10が設置された室温に対応して記録したものである。
図3における右側縦軸の始動から点火装置OFFまでの時間と、左側縦軸の定格回転から点火装置OFFまでの時間とは、図2と同様に、相互に換算できるものであり、時間の基点を違えて表現しているだけであり、実質的に同じであるので、両者表現を含めて「ガスエンジンのスタート時点からの時間」として一律に取り扱っている。
【0048】
図3中に、室温に対する前記経過時間の限界が直線状の境界線L2で示され、該境界線L2の左側が火花点火を停止すると着火運転が継続できない領域ONとなり、境界線L2の右側が火花点火を停止してもガスエンジン10の液体燃料噴射弁4のみによる着火運転が継続できる領域OFFとなる。
したがって、前記室温起因経過時間設定手段24には、図3に示すデータの前記境界線L2にもとづいて、点火プラグ9の火花点火を停止しても、ガスエンジン10液体燃料噴射弁4のみによる着火運転が継続できるようになったエンジンスタート時点からの経過時間が、室温に対する指定経過時間として出力される。
【0049】
次に、前記構成のパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aの作用とともに、その起動方法について説明する。
ガスエンジン10の起動に際して、操作盤等のスイッチで始動指令Sが出されると、気体燃料供給源からの燃料ガス(気体燃料)と空気との混合気がシリンダヘッド7の吸気ポート等に導入され、始動装置によりガスエンジン10の始動が開始されるとともに、タイマー25を経て点火装置13が作動され、前記点火プラグ9の点火作動の開始と液体燃料噴射弁4からのパイロット油の噴射とが開始され、これにより、主燃焼室8内の混合気が着火、燃焼されてガスエンジン10が回転を開始する。
【0050】
このとき、コントローラ22では、冷却水温起因経過時間設定手段23が、ガスエンジン10の冷却水配管15に設けた冷却水温度センサー20から入力された冷却水出口温度に基づいて、予め記憶されている図2に示すデータから、火花点火を停止してもエンジン停止を起こさないとする指定経過時間を求め、また、室温起因経過時間設定手段24が、室温センサー21から入力された室温に基づいて、予め記憶されている図3に示すデータから、火花点火を停止してもエンジン停止を起こさないとする指定経過時間を求め、これらの指定経過時間を経過時間比較手段26に出力する。
【0051】
前記経過時間比較手段26は、前記冷却水温起因経過時間設定手段23と室温起因経過時間設定手段24が定めた、エンジン停止を起こさないとする各指定経過時間を比較し、長い方の指定経過時間を前記タイマー25に伝達し、計時動作時間として設定する。タイマー25は、ガスエンジン10のエンジン始動時からの経過時間を計測しており、その計測時間が入力された指定経過時間に達すると、点火装置13に指令を送り、この指令に基づいて点火装置13が作動して点火プラグ9の火花点火を可及的速やかに停止させる。これ以後は、ガスエンジン10は液体燃料噴射弁4からのパイロット油の噴射のみによる着火運転が継続して行われる。
【0052】
この実施の形態のパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aおよび起動方法によれば、エンジン停止を起こすことなく、安定してガスエンジン10の運転が継続されるタイミングで、点火プラグ9の点火停止を自動的に行ってエンジン起動を円滑に行うことができる。これにより、ガスエンジン10のパイロット着火の状態を直接的に把握する圧力センサー等の新たな計測手段を設けずに、適切に火花点火を停止でき、しかも点火プラグ9の使用時間を短縮して耐久性を向上することができる。
【0053】
次に、図4は本発明の第2の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Bを示す。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Bは、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aの前記コントローラ22における前記室温起因経過時間設定手段24と前記経過時間比較手段26とを省略し、前記冷却水温起因経過時間設定手段23と前記タイマー25とを接続してコントローラ22Aが構成されたもので、その他の構成は、前記室温センサー21が省略されている点を除いて、第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aと同一であるので、該起動装置Aと同一の構成部分には同一の符号を付してそれらに関する説明は省略する。
【0054】
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Bおよび起動方法においては、前記冷却水温起因経過時間設定手段23が定めた、火花点火を停止してもエンジン停止を起こさないとする指定経過時間を前記タイマー25に伝達し、計時動作時間として設定するので、タイマー25によって計測されたガスエンジン10のエンジンスタート時点からの経過時間が指定経過時間に達すると、点火装置13に指令が送られてこの指令に基づいて点火装置13が作動して点火プラグ9の火花点火が可及的速やかに停止され、すなわち、エンジン停止を起こすことなく、安定してガスエンジン10の運転が継続されるタイミングで、点火プラグ9の点火停止が自動的に行われてエンジン起動が円滑に行われる。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Bおよび起動方法によれば、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aおよび起動方法と同様な作用効果が奏される上に、コントローラ22Aの構成を簡略にすることができる。
【0055】
また、図5は本発明の第3の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Cを示す。
この実施の形態に係るガスエンジンの起動装置Cは、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aの前記コントローラ22における前記冷却水温起因経過時間設定手段23と前記経過時間比較手段26とを省略し、前記室温起因経過時間設定手段24と前記タイマー25とを接続してコントローラ22Bが構成されたもので、その他の構成は、前記冷却水温度センサー20が省略されている点を除いて、第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aと同一であるので、該起動装置Aと同一の構成部分には同一の符号を付してそれらに関する説明は省略する。
【0056】
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Cおよび起動方法においては、前記室温起因経過時間設定手段24が定めた、火花点火を停止してもエンジン停止を起こさないとする指定経過時間を前記タイマー25に伝達し、計時動作時間として設定するので、タイマー25によって計測されたガスエンジン10のエンジン始動時からの経過時間が指定経過時間に達すると、点火装置13に指令が送られてこの指令に基づいて点火装置13が作動して点火プラグ9の火花点火が可及的速やかに停止され、すなわち、エンジン停止を起こすことなく、安定してガスエンジン10の運転が継続されるタイミングで、点火プラグ9の点火停止が自動的に行われてエンジン起動が円滑に行われる。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Cおよび起動方法によれば、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aおよび起動方法と同様な作用効果が奏される上に、コントローラ22Bの構成を簡略にすることができる。
【0057】
さらに、図6は本発明第4の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Dのを示す。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Dは、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aの前記コントローラ22における前記冷却水温起因経過時間設定手段23と前記室温起因経過時間設定手段24と前記経過時間比較手段26とを省略し、前記タイマー25のみを有してコントローラ22Cが構成されたもので、前記タイマー25には、前記冷却水温起因経過時間設定手段23や前記室温起因経過時間設定手段24からの入力によることなく、予め選択された特定の指令経過時間が設定されている。
その他の構成は、前記冷却水温度センサー20と室温センサー21が省略されるとともに、前記冷却水循環回路14に冷却水保温回路14Aが付加されている点を除いて、第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aと同一であるので、該起動装置Aと同一の構成部分には同一の符号を付してそれらに関する説明は省略する。
【0058】
前記冷却水保温回路14Aは、前記冷却水配管15におけるガスエンジン10の出口14bの近くと前記冷却水循環ポンプ16の下流である前記入口14a近くとを連絡する保温水配管15Aに、前記出口14b側から順に温水循環ポンプ16A、ヒータH、逆止弁15aを設けてなり、ガスエンジン10の始動前に、前記温水循環ポンプ16AとヒータHを作動させることにより、予め所定温度に加温した一次冷却水をガスエンジン10内に循環するようになっている。
なお、図示してないが、コントローラ22Cには、前記始動指令Sがタイマー25に出されても、前記保温水循環回路14Aによって一次冷却水が前記所定温度になっていないときは、前記タイマー25が作動を開始しないように、また、前記保温水循環回路14Aと前記冷却水循環回路14は一方が作動するとき他方が停止されるように、それぞれインターロック回路が組み込まれている。
また、前記逆止弁15aは冷却水配管15側から保温水配管15A側への一次冷却水の流入を阻止するものであり、また、前記冷却水配管15における冷却水循環ポンプ16と前記温度調節弁19との間には、温度調節弁19側への一次冷却水の逆流を阻止する逆止弁15bが設けられている。
【0059】
図6に示す実施の形態に係る起動装置Dは、例えば、一次冷却水の水温が45℃以上に加温されていないと、ガスエンジン10が始動しないようになっているガスエンジンシステム等の始動時の環境に特段の事情がある場合に好適に適用することができる。
前記一次冷却水をガスエンジンの始動前に加温し、一次冷却水の水温が45℃以上に加温されていないとガスエンジンが始動しないようになっているガスエンジン10にあっては、図2に示すように、スタート時点からの経過時間が400秒経過した後に可及的速やかに点火プラグ9の点火停止を行えば、一次冷却水が45℃以上のいかなる冷却水温度であっても、ガスエンジン10の着火運転が継続できる領域OFF(安全領域)となる。
【0060】
すなわち、ガスエンジン10の始動時の一次冷却水の温度が45℃未満に下がった状態にならないという特段の事情がある場合、点火プラグ9の点火作動開始と液体燃料油噴射弁4からのパイロット油の噴射とを行った後で、ガスエンジン10のスタート時点からの経過時間が400秒経過した後に、可及的速やかに点火プラグ9の点火停止を行う起動方法を行えばよいことになる。
したがって、前記起動装置Dによってガスエンジン10を起動する場合には、前記コントローラ22Cのタイマー25に、ガスエンジン10のスタート時点の一次冷却水の冷却水温度45℃に基づき、400秒以上の経過時間を指定経過時間として設定しておく。
【0061】
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Dおよび起動方法においては、前記コントローラ22Cの前記タイマー25に前記のようにして定めた、火花点火を停止してもエンジン停止を起こさないとする特定の指定経過時間が設定されるので、タイマー25によって計測されたガスエンジン10のエンジン始動時からの経過時間が前記特定の指定経過時間に達すると、点火装置13に指令が送られてこの指令に基づいて点火装置13が作動して点火プラグ9の火花点火が可及的速やかに停止され、すなわち、エンジン停止を起こすことなく、安定してガスエンジン10の運転が継続されるタイミングで、点火プラグ9の点火停止が自動的に行われてエンジン起動が円滑に行われる。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Dおよび起動方法によれば、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aおよび起動方法と同様な作用効果が奏される上に、コントローラ22Cの構成を極めて簡略にすることができる。
【0062】
また、図7は本発明の第5の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Eを示す。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Eは、コントローラ22Dが、前記冷却水温度センサー20から入力される一次冷却水出口温度と設定値入力手段27から入力された設定温度値とを比較し、一次冷却水出口温度が設定温度値以上になったとき温度到達情報を出力する温度比較手段28と、ガスエンジン10の継ぎ手11の回転を検出してガスエンジンの回転数を計測する回転数センサー29と、該回転数センサー29から入力されるエンジン回転数と予め記憶されているエンジン定格回転数とを比較し、エンジン回転数が定格回転数の80%以上に達したとき回転数到達情報を出力する回転数比較手段30と、前記温度比較手段28と前記回転数比較手段30の両方から発せられる出力情報を入力したとき、前記点火装置13に点火プラグ9の点火停止信号を発するアンド回路手段31とを備えている。
その他の構成は、前記室温センサー21が省略されている点を除いて、第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aと同一であるので、該起動装置Aと同一の構成部分には同一の符号を付してそれらに関する説明は省略する。
【0063】
図8は、点火プラグ9の点火作動開始と液体燃料油噴射弁4からのパイロット油の噴射とを行ってガスエンジン10を起動し、該ガスエンジン10を定格回転数付近に達する経過時間だけ運転させた後に、点火プラグ9の点火停止をしたとき、ガスエンジン10がパイロット着火だけでエンジン停止することなく運転を継続できるか否かを、一次冷却水出口温度との関係において実験した結果であり、一次冷却水出口温度が35℃以下では、点火プラグ9の点火停止をするとエンジン停止が起こり(領域NG)、35〜60℃未満ではエンジン停止をしたり、しなかったりして不安定となり(不安定領域NO)、60℃以上では点火プラグ9の点火停止をしても運転を継続できる(安定領域OK)ことが判明した。
したがって、前記起動装置Eでは前記コントローラ22Dの回転数比較手段30には、ガスエンジン10の定格回転数の80%が設定、記憶され、前記温度比較手段28には、60℃以上の温度であれば適宜温度を設定することができる。
【0064】
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Eおよび起動方法においては、温度調節弁19は、一次冷却水温度が例えば80℃になるまでは一次冷却水が一次冷却器18のあるバイパス配管17に流れないように閉じている状態であり、この状態でコントローラ22Dの回転数比較手段が、回転数センサー29で検出された前記ガスエンジン10の回転数が定格回転数の80%以上になったなら、回転数到達情報をアンド回路手段31に出力し、また、前記温度比較手段28が、冷却水温度センサー20で検出されたガスエンジン10の冷却水出口温度が、前記設定値入力手段27で予め入力されている設定温度以上になったと判定すると、この温度到達情報をアンド回路手段に出すので、アンド回路手段が、温度到達情報と回転数到達情報の両方を受けて前記点火装置13に指令を送り、この指令に基づく点火装置13の作動で前記点火プラグ9の点火停止が行われ、すなわち、冷却水出口温度が設定温度以上に達した以降に可及的速やかに点火プラグ9点火停止が行われる。
【0065】
これにより、自動的に的確なタイミングでエンジン停止を起こすことなく、点火プラグの点火停止を行うことができる。これにより、エンジン停止を起こすことなく、安定してガスエンジン10の運転が継続される的確なタイミングで、点火プラグ9の点火停止が自動的に行われてエンジン起動が円滑に行われる。
この実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Eおよび起動方法によれば、前記第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置Aおよび起動方法と同様な作用効果が奏される。
【0066】
【発明の効果】
本発明は、パイロット燃料噴射による着火が確実となって火花点火を停止できるタイミングを、燃焼室内の圧力を計測する圧力センサー等の機器を設備して直接的に測定することなく、通常のガスエンジンに係る状態を示す物理量であるガスエンジンのスタート時点の冷却水温度、ガスエンジンのスタート時点におけるエンジン設置室の室温とから間接的に判断して設定することができる。
さらに、前記タイミングの設定によって、適切に点火プラグの作動時間を可及的に短くすることができ、点火プラグの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置を示す系統図である。
【図2】 ガスエンジンの1次冷却水温度とエンジン始動時から点火プラグの点火停止をするまでの時間の関係を示す線図である。
【図3】 ガスエンジンの設置室の室温とエンジン始動時から点火プラグの点火停止をするまでの時間の関係を示す線図である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置を示す系統図である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置を示す系統図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置を示す系統図である。
【図7】 本発明の第5の実施の形態に係るパイロット着火ガスエンジンの起動装置を示す系統図である。
【図8】 ガスエンジンの1次冷却水温度とエンジン起動時における起動の良否の関係を示す線図である。
【図9】 従来のパイロット着火ガスエンジンの要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1、10 ガスエンジン
2 シリンダライナ(シリンダ)
3 ピストン
4 液体燃料噴射弁
7 シリンダヘッド
8 主燃焼室
9 点火プラグ
10 パイロット着火ガスエンジン(ガスエンジン)
11 継ぎ手
13 点火装置
14 冷却水循環回路
15 冷却水配管
20 冷却水温度センサー
21 室温センサー
22,22A,22B,22C,22D コントローラ
23 冷却水温起因経過時間設定手段
24 室温起因経過時間設定手段
25 タイマー
26 経過時間比較手段
27 設定値入力手段
28 温度比較手段
29 回転数センサー
30 回転数比較手段
31 アンド回路手段

Claims (2)

  1. シリンダと、シリンダ内で往復動するピストンと、シリンダヘッドとにより区画される主燃焼室内に導入された気体燃料と空気との混合気を着火させる手段としての、火花点火を行う点火プラグと、液体燃料噴射弁から予燃焼室内に噴射されるパイロット油で着火燃焼させるパイロット燃料噴射弁付き予燃焼室とが設けられたガスエンジンの起動方法であって、
    前記点火プラグの点火作動開始と、液体燃料噴射弁からのパイロット油の噴射とを行った後、前記ガスエンジンのスタート時点の冷却水温度に基づいて定めた前記ガスエンジンが火花点火を停止してもエンジン停止しない前記スタート時点からの指定経過時間、および前記ガスエンジンのスタート時点の室温に基づいて定めた前記ガスエンジンが火花点火を停止してもエンジン停止しない前記スタート時点からの指定経過時間のうち、長い方の指定経過時間の経過後に前記点火プラグの点火停止を行うことを特徴とするパイロット着火ガスエンジンの起動方法。
  2. シリンダと、シリンダ内で往復動するピストンと、シリンダヘッドとにより区画される主燃焼室内に導入された気体燃料と空気との混合気を着火させる手段としての、火花点火を行う点火プラグと、液体燃料噴射弁から予燃焼室内に噴射されるパイロット油で着火燃焼させるパイロット燃料噴射弁付き予燃焼室とが設けられたガスエンジンの起動装置であって、
    前記ガスエンジンのスタート時点の冷却水温度に基づいて前記スタート時点からの指定経過時間を設定する冷却水温起因経過時間設定手段と、前記ガスエンジンのスタート時点の室温に基づいて前記スタート時点からの指定経過時間を設定する室温起因経過時間設定手段と、前記冷却水温起因経過時間設定手段と室温起因経過時間設定手段とで設定された各指定経過時間を比較し、長い方の指定経過時間を前記点火プラグの点火停止信号を発するタイマーに設定する経過時間比較手段とが設けられ、前記点火プラグの点火作動開始と、液体燃料噴射弁からのパイロット油の噴射とを行った後、前記点火プラグの点火停止を行うコントローラが設けられていることを特徴とするパイロット着火ガスエンジンの起動装置。
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