JP4021060B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、挿入部内に挿通される焦点調節操作ワイヤ等の連結部材を保護管部材内に挿通して案内するようにした内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許第2501435号公報において示されるように、従来の内視鏡にあっては挿入部の先端構成部に組み込まれた対物光学系の移動レンズ枠を進退操作するための焦点調節操作ワイヤが挿入部内に挿通されている。そして、焦点調節操作ワイヤを進退させることにより通常観察と拡大観察の切り替え、観察・診断を行う。ところで、焦点調節操作ワイヤは比較的細く長尺なものであるために座屈等により破損し易い。さらに挿入部内には焦点調節操作ワイヤの他に光学繊維束や送気管路や送液管路等の他の多くの内蔵物が挿通されており、上記焦点調節操作ワイヤと他の内蔵物との干渉を避ける必要があり、このために上記焦点調節操作ワイヤは保護用管状部材に挿通されている。また、保護用管状部材及び焦点調節操作ワイヤの基端部分は操作部内において基板に回動不能な状態で係止固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(従来の問題点)
内視鏡の挿入部を体腔内に挿入する際には挿入部の湾曲部を湾曲操作したり、挿入部を捻回・屈曲させることが行われる。ところで、体腔内に挿入部を挿入するとき、挿入部内に配設された内蔵物は挿入部の複雑な動きにより誘発させられて様々な動きをする。上述した従来例の場合の如く、挿入部の先端構成部に移動レンズ枠を備えた移動焦点型の対物レンズ光学系を有する内視鏡の場合、上記移動レンズ枠を進退操作するために連結された焦点調節操作ワイヤ及びこれを挿通した保護用管状部材にも挿入部の動きにより挿入部内であらゆる方向への移動及び捻回するなどの動きが生じる。
【0004】
従来はこの焦点調節操作ワイヤ及び保護用管状部材の基端部は操作部内で基板に回動しないように係止固定されているため、焦点調節操作ワイヤ及び保護用管状部材の動作が妨げられる。その結果、挿入部内及び操作部内で焦点調節操作ワイヤ及び保護用管状部材が特に捻回できないことによりその焦点調節操作ワイヤ及び保護用管状部材に座屈等の破損を生じさせる原因となっていた。特に、保護用管状部材は破損し易いことから、この保護用管状部材が破損することにより他の内蔵物の破損が引き起こされるという事情があった。
【0005】
(本発明の目的)
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、内視鏡の先端部と操作部に連結される連結部材及び/または保護管部材を操作部内で係止固定するための係止手段を改良することで、挿入部の動きにより誘発される連結部材や保護管部材の破損等を防ぎ、故障しづらく耐久性の高い内視鏡を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、可撓性を有する可撓管と、この可撓管の先端に接続され、操作部での操作により湾曲可能な湾曲部と、この湾曲部の先端に接続された先端部とを備えた挿入部と、上記挿入部内に挿通され、一端が上記先端部の可動部材に連結され、他端が上記操作部内に導かれる前後方向への移動が可能な連結部材と、この連結部材を内部に挿通し、上記連結部材に対する前後方向への相対的な移動と上記連結部材の軸回りに回動が可能であり、上記連結部材に対して同軸的に配置された保護管部材と、上記連結部材及び上記保護管部材をそれぞれ上記操作部内の部材に対して上記連結部材の軸回りに回動自在に係止する係止手段と、を具備することを特徴とする内視鏡である。
上記連結部材と上記保護管部材は、操作部内での部材により回転が抑制されることがなくなり、挿入部内で回動する動きが可能であるため、上記連結部材及び上記保護管部材を座屈等の破損から防ぐことができる。よって、故障しにくく、耐久性の高い内視鏡になる。
【0007】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1乃至図10に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。
(構成)
まず、図1を参照して内視鏡システムの構成を概略的に説明する。同図中、符号1は電子式の内視鏡であり、符号2は光源装置であり、符号3は映像信号処理回路や駆動回路等を内蔵するビデオプロセッサである。ビデオプロセッサ3には、モニタ4、VTRデッキ5、ビデオプリンタ6、及びビデオディスク7等の周辺機器が接続されている。
【0008】
上記内視鏡1は体腔内に挿入するための細長の挿入部8と、この挿入部8の基端側に連設された操作部9とを備える。上記挿入部8は細く長い可撓性を有する可撓管11と、この可撓管11の先端に接続された湾曲部12と、この湾曲部12の先端に接続された硬質の先端部13によって構成されている。湾曲部12は図示しない複数の湾曲駒にて湾曲自在に構成され、上記操作部9の操作によって湾曲可能なものである。
【0009】
上記操作部9にはユニバーサルコード14が延設されている。このユニバーサルコード14の延出先端には上記光源装置2のコネクタ受け15に接続されるコネクタ装置16が設けられている。そして、図1で示すように、光源装置2のコネクタ受け15にコネクタ装置16を接続することにより、光源装置2の光源ランプにて発生した照明光をユニバーサルコード14内に配設されたライトガイドファイバー(図示せず)を通じて内視鏡1の先端部13へ導き、先端部13に設けられた図示しない照明窓からその照明光を出射するようになっている。
【0010】
図2に示すように、上記操作部9はその中間部分に術者が片手で把持する把持領域20を形成してなり、その把持領域20よりも上端側部分には後述する湾曲操作部21と焦点調節操作部22が突き出す状態で設けられている。この湾曲操作部21を術者が操作することにより後述する湾曲操作機構を介して挿入部8の湾曲部12を遠隔的に湾曲させ、先端部13の向きを上下左右の方向に向けて、被観察部位を捉える。さらに操作部9の上端部にはビデオプロセッサ3を遠隔操作するための複数のスイッチ17が設けられている。
【0011】
また、内視鏡1の挿入部8における先端部13には移動焦点型の対物レンズ光学系を有した撮像ユニットが内蔵されている。対物レンズ光学系は変倍用レンズを保持した移動レンズ枠を有し、この移動レンズ枠を移動させることにより対物レンズ光学系の焦点調節操作を行い、通常観察と拡大観察のいずれかを選択できるようになっている。上記移動レンズ枠は後述する連結部材としての焦点調節操作ワイヤ88を用いて移動させられる。
【0012】
上記操作部9には上記焦点調節操作ワイヤ88を押し引き操作する焦点調節操作機構24が設けられており、この焦点調節操作機構24は操作部9の外面から突き出して設けられた焦点調節操作部22を有し、この焦点調節操作部22を操作することにより動かされ、上記焦点調節操作ワイヤ88を進退して焦点調節操作を行うようになっている。
【0013】
上記湾曲操作部21及び湾曲操作機構23、焦点調節操作部22及び焦点調節操作機構24の部分は以下のように構成される。
図3及び図4で示すように、操作部9にはケーシング本体31が設けられ、このケーシング本体31内には操作部9のメインフレームである基板32が固定的に配設されている。基板32には固定軸33の一端(内端)が固定されており、この固定軸33の他端側軸部分はケーシング本体31に設けられた通孔34を通じてケーシング本体31の外に突き出している。
【0014】
この固定軸33には図2に示す第1の操作手段である湾曲操作部21と第2の操作手段である焦点調節操作部22が組み付けられている。すなわち、図3に示すように、上記固定軸33には湾曲操作部21の第1のスリーブ41と第2のスリーブ42が順次重ねて回動自在に外嵌されている。そして、外側の第1のスリーブ41には、図2に示す第1の湾曲操作ノブ43が取着され、内側の第2のスリーブ42には同じく図2に示す第2湾曲操作ノブ44が取着されている。第1湾曲操作ノブ43と第2湾曲操作ノブ44はいずれもケーシング本体31の外に露出し、第1湾曲操作ノブ43の方が第2湾曲操作ノブ44の下側に位置している。
【0015】
第1のスリーブ41の内端部には、第1のスプロケット45が固定的に取着され、第2のスリーブ42の内端部には、第2のスプロケット46が固定的に取着されている。第1のスプロケット45のボス部には第1の係合溝47が形成され、また、第2のスプロケット46のボス部には第2の係合溝48が形成されている。一方、第1のスリーブ41には第1の係合爪49が形成され、また、第2のスリーブ42には第2の係合爪50が形成されている。そして、第1の係合溝47に第1の係合爪49が係合して第1のスリーブ41と第1のスプロケット45が一体的に回転するように連結されている。また、第2の係合溝48に第2の係合爪50が係合して第2のスリーブ42と第2のスプロケット46が一体的に回転するように連結されている。
【0016】
図4で示すように、第1のスプロケット45と第2のスプロケット46にはそれぞれ別々のチェーン51が掛けられている(ここでは第1のスプロケット45側のもののみを図示)。チェーン51の両端には湾曲連結部材54にて湾曲操作ワイヤ53の後端がそれぞれ連結されている。このとき、第1のスプロケット45及び第2のスプロケット46は、第1湾曲操作ノブ43及び第2湾曲操作ノブ44が回転する領域の中央に位置した際にその係合溝47,48がこれに対応する係合爪49,50とそれぞれ係合するような位置関係で保持されており、上記チェーン51は上記湾曲操作ワイヤ53の湾曲連結部材54がそれぞれのスプロケット45,46に対して均等な位置になるように組み付けられている。
【0017】
上記チェーン51に連結された上記湾曲操作ワイヤ53の先端は挿入部8の湾曲部12に連結される。そして、第1のスプロケット45が回転すると、湾曲部12が上下の向きに湾曲し、また、第2のスプロケット46が回転すると、湾曲部12が左右の向きに湾曲する。
【0018】
図2に示すように、湾曲操作部21には第1湾曲操作ノブ43を湾曲操作位置に保持固定するための固定レバー(係止手段)56と、第2湾曲操作ノブ44を操作位置に保持固定するための固定ノブ(係止手段)57が設けられている。さらに、操作部9の湾曲操作部21の前面壁には管路操作用釦58,59が設けられている。また、操作部9の、把持領域20より下に位置する部分には鉗子栓61を備えた鉗子挿入口62が設けられている。
【0019】
次に、図3及び図4を参照して上記焦点調節操作部22の構成について説明する。上記ケーシング本体31の通孔34には上記スリーブ41,42の両方を内嵌して軸支する略筒状の軸受65が設けられている。この軸受65の一端は、一端が上記基板32に固定されると共に上記スプロケット45,46を覆うカバー66の他端に対して固定されている。軸受65の外周には焦点調節操作用回転部材としての焦点調節操作回転軸67が回動自在に外嵌しており、この焦点調節操作回転軸67は環状の支持軸68の内面により軸支されている。支持軸68の外周には環状の支持軸固定部材69が螺合されている。そして、支持軸68は支持軸68と支持軸固定部材69とで上記ケーシング本体31の壁部を挾持することによりケーシング本体31に支持されている。このとき、支持軸68の外周にはケーシング本体31との間の水密を保つOリング71が設けられ、また、支持軸68の内周には焦点調節操作回転軸67との間を水密に保つ回転部用Oリング72が設けられている。また、焦点調節操作回転軸67の内周にも軸受65の外周との間を水密に保つ回転部用Oリング72が設けられている。
【0020】
上記焦点調節操作回転軸67には焦点調節操作レバー74が一体的に取り付けられている。焦点調節操作レバー74はその基端部が複数のレバー取付ビス73によって焦点調節操作回転軸67に締結されている。また、焦点調節操作レバー74の延出先端には樹脂製の焦点調節用操作つまみ75が固定的に取り付けられている。この焦点調節用操作つまみ75は取付け板76と焦点調節操作レバー74の先端との間で操作つまみ75の一部分を挟み、2個のつまみ取付ビス77により締結して固定されている。さらに、焦点調節操作回転軸67の下端には第1のリンク81が第1のリンク取付ねじ(図示せず)によって固定されている。第1のリンク81の先端には第2のリンク83の一端が、第1のピン82を介して回動自在に連結されている。この第2のリンク83の他端は第2のピン84を介して後述する焦点位置調整機構の調整筒85に枢着されている。調整筒85はその内周面に雌ネジを形成している。
【0021】
尚、調整筒85の近傍には図4及び図5に示す如く、基板32に固定され、かつ凹状に形成されたガイド壁86を有する摺動基板87が固定的に設けられている。そして、上記調整筒85はそのガイド壁86を有する摺動基板87内に配置される。
【0022】
そして、焦点調節用操作つまみ75により焦点調節操作レバー74を回動して焦点調節操作回転軸67を回転すると、その回転は焦点調節操作回転軸67と第1のリンク81、第2のリンク83及びガイド壁86によって、調整筒85の直線運動に変換される。この調整筒85の直線運動は挿入部8の先端部13に設けられた移動焦点型の対物レンズ系が有する移動レンズ枠に連結された焦点調節操作ワイヤ88に伝えられ、この連結部材としての焦点調節操作ワイヤ88を進退させて、対物レンズ系の焦点調節操作を行う。このように焦点調節操作回転軸67を回転する操作を行うことで、上記リンク機構からなる運動変換手段を介して上記伝達部材としての焦点調節操作ワイヤ88を進退させる焦点調節操作機構を構成している。
【0023】
図4で示すように、焦点調節操作回転軸67の基部領域部分には扇状の領域において同心的な円弧状の溝孔からなる切欠き部91が形成されている。切欠き部91の両端はそれぞれストッパビス93が当接する第1の当接面95と第2の当接面96を形成している。上記ストッパビス93はカバー66と軸受65との両者を固定する止めビス92のうちの一本を長くすることにより形成されている。そして、焦点調節操作回転軸67は焦点調節操作レバー74と一体的に回転すると共に、第1の当接面95と第2の当接面96とがストッパビス93に当接する各位置をそれぞれの終端として扇形の切欠き部91の領域に含まれる範囲内でのみ回動するようになっている。また、上記焦点調節操作回転軸67の中心を通り上記操作部9の長手方向軸により2分割される片側の領域で、上記操作部長手方向軸と交差し、かつ略垂直な線から前後それぞれに上記交差点を中心とした略70゜の扇形に含まれる範囲内で、上記運動変換手段の第1のリンク81と第2のリンク83を連結する連結部としての第1のピン82が移動操作されるようになっている。このため、第2のリンク83と調整筒85の移動量が規制され、その結果、移動焦点型の対物光学系の焦点移動量が規制される。
【0024】
尚、高倍率で拡大観察を行うときの焦点調節用操作つまみ75の位置がそれぞれの対物光学系が有する焦点移動距離の大きさによって変化することなく全ての内視鏡で一定の位置になるように、ストッパビス93と第1の当接面95との位置が設定されている。したがって、焦点移動距離の異なる内視鏡を使用した場合でも高倍率で拡大観察を行う状態が焦点調節用操作つまみ75の位置で判断できる。
【0025】
次に、図5を参照して、焦点位置調整機構について説明する。挿入部8の先端部13に配設された移動焦点型の対物光学系の移動レンズ枠を操作するための焦点調節操作ワイヤ88はガイドパイプ(保護管部材)101内に移動自在な状態で挿通されている。ガイドパイプ101の一端(先端)が上記対物光学系の対物レンズ枠部材に嵌入し、ロウ付け等で連結固定されている。ガイドパイプ101の基端側は上記挿入部8内を通り先端部13から操作部9内の基板32の位置まで案内される。
【0026】
そして、上記焦点調節操作ワイヤ88及びガイドパイプ101は前側焦点調整部材111が螺合された台座112に形成されたガイド溝113内を通り、前後に摺動自在な摺動部材104内まで延出されている。
【0027】
図5で示す如く、ガイドパイプ101の基端部分は操作部9内まで延出し、略管状に形成されたガイドパイプ止め部材102に固定的に連結されている。また、ガイドパイプ101の基端より延出した焦点調節操作ワイヤ88の基端部分には同じく略管状に形成されたワイヤ止め部材103が被嵌し、かつロウ付け等で固定されている。
【0028】
図5で示す如く、ガイドパイプ止め部材102にはその略中央部分を太径に形成した環状の凸部102aが一体に形成されている。また、図7で示すように、ガイドパイプ止め部材102の上側面壁部には切欠き形成された扇形の溝部102bが形成されており、ガイドパイプ止め部材102内に上記ガイドパイプ101の基端部分を嵌め込み、溝部102bにロウを流し込んで両者を固定する。この固定手段はロウ付けに限らず、他の固定手段であってもよい。また、図6で示すように上記ワイヤ止め部材103はその略中央部外周に全周にわたり環状に形成した凹部103aを形成している。
【0029】
そして、上記ガイドパイプ止め部材102とワイヤ止め部材103は摺動基板87に対して摺動自在な摺動部材104に対し、軸回りに回転自在でかつ挿入部軸方向には係止固定する関係で連結されている。このため、摺動部材104にはガイドパイプ止め部材102が位置する部分に対応してそのガイドパイプ止め部材102の外周を嵌め込む第1の環状孔105の部分と、ワイヤ止め部材103が位置する部分に対応してその外周を緩く嵌め込む第2の環状孔106の部分とが同軸的に軸方向にずれて隣接するように連続的に形成されている。また、第1の環状孔105の内径は第2の環状孔106の内径より大きい。
【0030】
そして、第1の環状孔105にはガイドパイプ止め部材102の凸部102aが遊嵌係合する環状の凹部105aが設けられている。また、第2の環状孔106内にはワイヤ止め部材103の凹部103aに遊嵌係合する係止ビス108の先端部が突出して設けられている。第1の環状溝105と第2の環状孔106の内径はガイドパイプ止め部材102とワイヤ止め部材103を軽く回転させるために、そのガイドパイプ止め部材102とワイヤ止め部材103の外径よりも若干大きめに形成されている。
【0031】
上記摺動部材104は上下に2分割した部材により形成されており、環状孔105,106の中心を境にして上下2つに分割されている。つまり、図6及び図7で示す如く、摺動基板87に対して摺接する下側の基部104aと、上側の係止部材104bとの2つの部材によって形成されている。この基部104aと係止部材104bの突合わせ対向面には上記環状孔105,106を形成する溝部が形成されている。また、図7で示す如く、係止部材104bは固定ビス107によって基部104aに締結されている。この固定ビス107を抜けば、基部104aから係止部材104bを取り外せて環状孔105,106の部分を開くことができる。
【0032】
図6で示す如く、上記係止ビス108はいずれも係止部材104bに螺挿されている。そして、係止ビス108の先端部が第2の環状孔106に突き出し、ワイヤ止め部材103の凹部103aに係合する。尚、ワイヤ止め部材103の凹部103aが断面V形状の溝状に形成した場合には係止ビス108の先端部もそれに対応した円錐状のものとすると良い。
【0033】
尚、ここでの摺動部材104はその係止部材104bが各環状孔105,106を含み、基部104aの全長にわたり同一の長さで形成されているが、例えば、第1の環状孔105の部分のみ覆うように係止部材104bを形成したものであってもよい。この場合には、第2の環状孔106の部分は摺動部材104の基部104aの部分に開けることができない一体な孔部分として形成されている。
【0034】
図4及び図5で示すように、上記台座112は基板32と、摺動基板87と、第2の基板124と共に、2本の固定ビス121によって一体的に連結固定されている。そして、上記摺動基板87には焦点調節操作回転軸67の回転運動を第1のリンク81及び第2のリンク83を介して操作部長手方向軸の直線運動に変換する摺動部材114の摺動を補助するガイド壁86が形成されている。また、上記第2の基板124には挿入部8の湾曲部12を湾曲操作するための湾曲操作手段であるチェーン51と湾曲連結部材54と焦点位置調整機構とを隔離するための仕切壁123が形成されている。
【0035】
図5及び図8に示すように、台座112には摺動基板87との位置出しを行うための段差部127が形成されている。この位置出しを行うことにより摺動基板87に台座112を容易に組み付けることができる。
【0036】
上記前側焦点調整部材111は図5に示すように、雄ネジが形成された小径部131を有しており、この小径部131は雌ネジが形成された台座112に螺合される。また、図5のb−b断面またはc−c断面である図9で示すように、その小径部131は円柱状の第1の回転防止ビス132にて台座112に回転しないように係止固定されている。この第1の回転防止ビス132の先端部分は平坦に形成されており、この先端部分を前側焦点調整部材111の小径部131の一面を全長にわたって平坦にカットしたカット面137に突き当てその前側焦点調整部材111の回転を阻止する。
【0037】
尚、第1の回転防止ビス132の先端部分を円錐状に形成してもよい。このように前側焦点調整部材111の第1のカット面137に対して円柱状の第1の回転防止ビス132の先端部分を当接させていることによりその前側焦点調整部材111の回転を確実に防止するので、前側の焦点調整位置のズレを防げる。
【0038】
また、前側焦点調整部材111の基端部は太径部133になっており、この太径部133には第1の十字溝136が形成されている。そして、第1の十字溝136に長尺なピン等の治具を嵌め込んで係止することにより前側焦点調整部材111を回転する操作ができる。そして、前側焦点調整部材111を回転操作することにより、後述する如く操作部長手方向に前側焦点調整部材111をアナログ的に連続的に移動する調整を行うことができ、適正な焦点位置の調整を行うことができる。ここでは前側焦点とは例えばWIDE状態(通常観察)の焦点位置である。
【0039】
尚、図8に示すように上記前側焦点調整部材111の太径部133の外周は一面がカットされており、この第2のカット面138を上側に位置させることにより、前述した第1のカット面137が自動的に台座112に設けられた第1の回転防止ビス132の先端面と当接するような位置関係にある。この前側焦点調整部材111と台座112のネジ係合のピッチを小さくすることで、より微細な焦点調整が可能となる。
【0040】
一方、上記調整筒85内には基端側焦点調整部材141の雄ネジが形成された基端側小径部142の部分が螺合している。この基端側焦点調整部材141の略中央部の太径部分に形成された第2の十字溝143に長尺なピン等の治具を差し込み挿入し、基端側焦点調整部材141を回転することにより上記調整筒85に対する進退が行われ、その位置調整を行うことができる。また、基端側小径部142の部分と反対方向に位置する先端側小径部144には摺動部材104内に嵌入し、上記摺動部材104に設けられた、先端部が円錐状の2個の抜け止め防止ビス145と、それらを受けるための全周V字型溝を形成した抜止め受け部146との係合により摺動部材104と基端側焦点調整部材141とが固定される。
【0041】
また、図10(図5中e−e断面)で示すように、先端側小径部144に、円柱状の回転防止ビス148や先端部が円錐状の回転防止ビス149にそれぞれ係合する回転防止受け150を形成することで、基端側焦点調整部材141の回転を確実に防止することが可能であり、これによると焦点調整位置のズレをなくすことができる。ここでは基端側焦点とはTELE状態(拡大観察)の焦点位置である。
【0042】
次に、この焦点調節操作機構の焦点調整方法を述べる。まず、モニタ4に画像を映し出し、焦点調節操作つまみ75をW側(通常観察側)に向けた操作を行って、摺動部材104を先端側へ移動させる。そこで、画像が動かなくなったところで焦点調節操作つまみ75をその位置で保持停止し、前側焦点調整部材111の第1の十字溝136に長尺のピン等を挿入し、回転させて前側焦点調整部材111を摺動部材104に当接するまで基端側へ移動させる。この当接した位置から前側焦点調整部材111を逆方向に回転させ、第1の所定距離分だけ先端側へ戻す。もしくは前側焦点調整部材111を摺動部材104から第1の所定距離分離れた位置まで移動させる。そして、第1の回転防止ビス132にて回転しないように前側焦点調整部材111を固定する。
【0043】
次に、この焦点調節操作つまみ75をT側(拡大観察側)に操作させ、再び画像が動かなくなったところで焦点調節操作つまみ75をその位置に停止する。そこで、摺動部材104がその位置で動かないように保持した後、基端側焦点調整部材141を回転させ、調整筒85を基端側へ移動させ、この調整筒85に連結される第2のリンク83及び第1のリンク81を介して焦点調節操作回転軸67を回転させ、この焦点調節操作回転軸67に形成された扇状の切欠き部91の第1の当接面95にストッパビス93を当接させる。
【0044】
次に、この当接した位置より基端側焦点調整部材141を逆方向に回転させ、第2の所定距離分だけ調整筒85を先端側へ戻す。もしくは第1の当接面95がストッパビス93に当接する基端側焦点調整部材141の位置より第2の所定距離分だけ離れた位置まで調整筒85を移動させる。そして、回転防止ビス148,149を締め付けることで回転しないように基端側焦点調整部材141を固定した後、2個の抜け止め防止ビス145によりその基端側焦点調整部材141を摺動部材104に連結固定する。
【0045】
以上のように、摺動部材104をそれぞれの対物レンズ光学系の焦点移動距離に加えて、この第1、第2の所定距離分を動かせるようにしたことで、挿入部8内で焦点調節操作ワイヤ88が蛇行したりたるみが生じたりしてもその先端部分まで十分な操作量を伝達することができる。
【0046】
(作用・効果)
ガイドパイプ101の基端部分に被嵌固定するガイドパイプ止め部材102と焦点調節操作ワイヤ88の基端部分に被嵌固定するワイヤ止め部材103とはこれを係止する摺動部材104の第1の環状孔105の部分と第2の環状孔106の部分に対してそれぞれ回転自在であり、軸方向への移動が阻止されるように連結されている。
【0047】
焦点調節操作ワイヤ88の基端部分と、ガイドパイプ101の基端部分が操作部9の基体に対して回転自在に係止固定されるため、回転する焦点調節操作ワイヤ88及びガイドパイプ101が挿入部8内でも自由に回動することができるので、挿入部8が捻回・屈曲してもそのガイドパイプ101や焦点調節操作ワイヤ88の座屈等の破損を防ぐことができると共に、他の内蔵物の破損を防止することができ、故障しづらいため、内視鏡1の耐久性を向上することができる。
【0048】
尚、上記第1実施形態において、焦点調節操作ワイヤ88とこれを保護するガイドパイプ101はそれぞれの基端部において、軸方向の相対的な動きが規制されているが、軸方向の相対的な動きを許容するように取り付けるようにしてもよいものである。
【0049】
[第2実施形態]
図11及び図12に基づいて本発明の第2の実施形態を説明する。
(構成)
図11に示すように、ガイドパイプ101の基端部は基板32の最先端から基端側へ所定の距離x1 の位置に設けられたガイドパイプ止め部材181に被嵌固定されている。ガイドパイプ止め部材181には扇形溝部182が形成され、この扇形溝部182内にロウ183を流し込むことによりガイドパイプ101の後端部をロウ付け固定している。この固定手段としてはこれ以外のものでもよい。
【0050】
上記ガイドパイプ止め部材181は係止部材184に回転自在に係止固定される。図12で示すように、係止部材184はこれと止め板185との間に上記基板32の部分を挟み込み、これらを貫通する2つの係止ビス186を用いて基板32に締結固定されている。
【0051】
また、ガイドパイプ101の基端部を被嵌固定したガイドパイプ止め部材181は上記係止部材184に対して回転自在に連結されている。すなわち、図12で示すように、上記係止部材184には前後に位置した第1のU型係止部187と第2のU型係止部188とが前後に離れて形成され、その第1のU型係止部187と第2のU型係止部188の間には隙間からなる係合部189が形成されている。第2のU型係止部188の幅は第1のU型係止部187の幅よりも短い。
【0052】
さらに、上記ガイドパイプ止め部材181の両端には小径部151,152が形成され、中央には太径部153が形成されている。前方の小径部151が第1のU型係止部187内に嵌り込んで係着し、後方の小径部152が第2のU型係止部188内に嵌り込んで係着し、中央の太径部153が第1のU型係止部187と第2のU型係止部188の間の隙間からなる係合部189に嵌り込んで係着している。係合部189の略軸方向長さはガイドパイプ止め部材181の太径部153の略軸方向長さより若干長い。また、第1のU型係止部187の内径(A+α)は前方の小径部151の外径(A)よりも僅かに大きく形成され、同様に第2のU型係止部188の内径(A+α)は後方の小径部152の外径(A)よりも僅かに大きく形成されている。このため、ガイドパイプ101を固定したガイドパイプ止め部材181は上記係止部材184に対して回転自在である。また、ガイドパイプ止め部材181の中央の太径部153が係止部材184の係合部189の隙間内に嵌り込んで係着しているので、ガイドパイプ止め部材181の軸方向の移動は抑制される。
【0053】
そして、係止部材184にガイドパイプ止め部材181を取り付ける場合には図12で示すように、そのガイドパイプ止め部材181に、その上方向から係止部材184を被せるように装着し、上記第1のU型係止部187の両側部に形成したビス孔155と基板32に形成した通孔(図示せず)に、雌ネジが形成された止め板185の位置を合わせて2個の係止ビス186にて基板32上に係止部材184を固定する。その他の構成は前述した第1の実施形態と同じである。
【0054】
(作用・効果)
この実施形態では、ガイドパイプ止め部材181の小径部151,152が嵌り込む係止部材184の第1のU型係止部187と2のU型係止部188との間には隙間が設けられている。また、ガイドパイプ止め部材181の中央の太径部153の軸方向の長さが、係合部189の軸方向の幅より僅かに短い。よって、ガイドパイプ止め部材181は係止部材184にて回動自在に係着固定される。しかも、挿入部8の軸方向の移動が阻止されるように係止固定される。
【0055】
ガイドパイプ101が回転自在であるため、挿入部8内で自由に回転することができるので、挿入部8が捻回・屈曲してもガイドパイプ101が座屈等で破損することを防ぐことができる。また、ガイドパイプ101内を挿通する焦点調節操作ワイヤ88の破損を防ぐことができると共に、他の内蔵物の破損を防止することができ、故障しづらくなり、耐久性の高い内視鏡を提供することができる。
【0056】
また、ガイドパイプ101と焦点調節操作ワイヤ88の係止手段を別々に設けることで、摺動部材104の軸方向の長さを小さくすることが可能になり、大きな移動ストロークを確保することができる。
加えて、焦点調節操作ワイヤ88だけを進退操作することで、操作力量を小さくすることができるので、操作しやすい操作部9を有する内視鏡1を提供することができる。また、焦点調節操作ワイヤ88だけを軸方向に進退操作することができるので、ガイドパイプ101を軸方向に移動させる必要がなくなり、周囲の他の内蔵物との干渉を減らすことができるので、故障しづらくなり、耐久性の高い内視鏡1を提供することができる。
【0057】
[第3実施形態]
図13乃至15に基づいて本発明の第3の実施形態を説明する。
(構成)
本実施形態では、図13(a)に示すように、基板32を短くし、短くした基板32の先端部にガイド板161が上記固定ビス121を利用して固定されている。そして、このガイド板161の先端側部分は屈曲して起立しており、起立部162にはスライド基板163が連結ビス167にて連結固定されている。
【0058】
また、操作部9内まで延出したガイドパイプ101の基端(後端)はガイド板161の起立部162の基端面(後端面)の位置から基端側への所定の距離L1 の位置にある。焦点調節操作ワイヤ88の基端はその距離L1 の位置から基端側への所定の距離L3 の位置にある。
【0059】
焦点調節操作ワイヤ88の基端側端部には、可撓管11の長さの寸法公差よりも長い黄銅等の軟性金属からなる接続パイプ165が被嵌され、接続パイプ165は焦点調節操作ワイヤ88にロウ付け等で固定されている。
【0060】
また、ガイドパイプ101は、ガイド板161の起立部162の基端面(後端面)の位置から前方へ所定の距離L2 の位置でガイドパイプ止め部材181内に嵌挿され、扇形溝部182においてロウ付け183等で固定されている。このガイドパイプ止め部材181は雌ネジを形成した止め板185と2つの係止ビス186でスライド基板163上に固定されるが、スライド基板163には前後方向に沿って長いスライド溝164が形成され、そのスライド溝164に上記係止ビス186を通すことで、ガイドパイプ止め部材181はスライド溝164に沿っての任意の位置を選んでその位置に締結固定される。
【0061】
そして、前述した如く、係止部材184にガイドパイプ止め部材181を取り付ける場合には上方向からそのガイドパイプ止め部材181に係止部材184を被せるように装着し、上記第1のU型係止部187の両側部に形成したビス孔155とスライド基板163に形成したスライド溝164に、雌ネジが形成された2個の係止ビス186を通し、止め板185の位置を合わせて、ネジ止め固定する。この時、スライド溝164に通す上記係止ビス186の位置を選ぶことにより係止部材184の前後方向の固定位置を選択できる。
【0062】
また、ガイドパイプ止め部材181に挿通したガイドパイプ101の後端部は前側焦点調整部材111が螺合された台座112に形成されたガイド溝113内を通り、摺動自在な摺動部材104に設けられたスライドパイプ171内まで延出している。このスライドパイプ171の長さは、焦点切替え操作時に摺動部材104が移動する最大距離と可撓管11の長さの公差幅の合計以上になるように設定され、スライドパイプ171はガイドパイプ101と接続パイプ165の両者にわたり常に被嵌し、その軸方向に摺動自在である。スライドパイプ171は摺動部材104に一体的に固定されている。この実施形態では焦点操作ワイヤ88がガイドパイプ101に対しては前後方向に移動するものである。
【0063】
さらに、焦点操作ワイヤ88の基端部は上記接続パイプ165を被嵌したまま、摺動部材104内に通り、調整筒85内に達している。そして、焦点調節操作ワイヤ88の基端部を被嵌固定した接続パイプ165は図13(b)に示すように、先端形状が円錐状の2本の連結ビス172にて摺動部材104に締結固定されている。その他、前述した実施形態のものと同様の構成については具体的な説明を省略する。
【0064】
(作用)
そこで、初期時に図14(a)に示すように焦点調節操作ワイヤ88の基端部を被嵌固定する接続パイプ165の中央位置に、連結ビス172が位置するように設定し、焦点調節操作ワイヤ88を切断すると、接続パイプ165の長さは可撓管11の公差の2倍以上あるため、図14(b)に示すように可撓管11の長さがもっとも長い場合や、図14(c)に示すようにもっとも短い場合でも必ず連結ビス172により充分に固定することができる。
【0065】
同様に、ガイドパイプ101にロウ付け固定されたガイドパイプ止め部材181も可撓管11の組み替えを行うと、図14(a)(b)(c)に示すようにその設定位置が変化してしまうが、図14(a)に示すように、ガイドパイプ止め部材181を固定する初期設定位置を、ガイドパイプ止め部材181の中央部がスライド基板163に形成したスライド溝164の略中央に位置するように、つまり、図13(a)でのガイド板161の位置からL2 の位置に設ければ、図15(a)に示すように初期組立て時よりも短い可撓管11に組み替えるときには(図14(c)は公差幅最小長さの可撓管11)、第2のU型係止部188を先端側に向けて組付け、図15(b)に示すように初期組立て時よりも長い可撓管11に組み替えるときには(図14(b)は公差幅最大長さの可撓管11)、第2のU型係止部188を基端側に向けて組付けることで、可撓管11の公差幅がa1 以下の長さのスライド溝164(a1 >a2 )で、各種の可撓管11が使用された内視鏡に組付け固定することができる。
【0066】
以上の構成により、ガイドパイプ止め部材181のガイドパイプ101への固定位置、及び焦点調節操作ワイヤ88の切断位置を一度設定した対物光学系を、修理等で他の内視鏡に組替えることが可能となる。
【0067】
(作用・効果)
この実施形態によれば、組替えに使用される可撓管11の長さに応じて、係止部材181の前後方向を選択して組付けることにより、係止ビス186の移動距離、つまりスライド溝167の長さを可撓管11の公差幅以下に短縮することができるので操作部9を小型化することができる。また、ガイドパイプ101が回動自在であるため、挿入部8で自由に回転することができるので、挿入部8が捻回・屈曲しても、ガイドパイプ101が座屈等で破損することを防ぐことができる。
【0068】
本発明は上述した実施形態のものに限定されるものではない。例えば、連結部材及び保護管部材の両方を操作部内の部材に対して回動自在に係止するものに限らず、連結部材及び保護管部材の一方を操作部内の部材に対して回動自在に係止するものであってもよい。
【0069】
<付記>
1.挿入部内に挿通され、一端が挿入部の先端部の可動部材に連結され、他端が操作部内に導かれる連結部材と、この連結部材が挿通される保護管部材と、上記連結部材及び/または保護管部材が操作部内の部材に係止された内視鏡において、上記連結部材及び/または保護管部材を操作部内の部材に係止固定する係止手段が上記連結部材及び/または保護管部材を回動自在に係止固定したものであることを特徴とするもの。
2.挿入部内に挿通され、一端が挿入部の先端部の可動部材に連結され、他端が挿入部内を通じて操作部内に設けられた第1の係止手段に連結される連結部材と、連結部材が挿通される保護管部材と、前記保護管部材が操作部内の基板上に設けられた第2の係止手段で係止固定される内視鏡において、前記連結部材及び/または保護管部材が回動自在に前記第1及び/または第2の係止手段で係止固定されたことを特徴とするもの。
3.挿入部の先端部に組み込まれ、移動レンズ枠を配設した対物レンズ光学系と、一端が前記移動レンズ枠に連結され、他端が挿入部内を通じて操作部内に連結される連結部材と、連結部材が挿通される保護管部材と、前記連結部材及び/または保護管部材が操作部内の基板上に設けられた係止手段で係止固定される内視鏡において、前記連結部材及び/または保護管部材が回動自在に前記係止手段で係止固定されたことを特徴とするもの。
【0070】
4.挿入部の先端部に組み込まれ、移動レンズ枠を配設した対物レンズ光学系と、一端が前記移動レンズ枠に連結され、他端が挿入部内を通じて操作部内の基板上に設けられた第1の係止手段に連結された連結部材と、
連結部材が挿通される保護管部材と、保護管部材を固定する操作部内の基板上に設けられた第2の係止手段とからなる内視鏡において、
前記連結部材及び/または保護管部材が回動自在に前記第1及び/または第2の係止手段で係止固定されたことを特徴とするもの。
5.付記第1,2,3,4項において、係止手段は連結部材及び/または保護管部材を被嵌する略管状の被係止部材と、前記被係止部材を遊嵌する係止部材から構成され、前記連結部材及び/または保護管部材が回動自在に前記係止手段で係止固定されたことを特徴とするもの。
6.付記第1,2,3,4,5項において、係止手段は連結部材及び/または保護管部材を被嵌する段部を形成した略管状の被係止部材と、前記段部と係合する係合部を設けた係止部材から構成され、前記連結部材及び/または保護管部材が回動自在に前記係止手段で係止固定されたことを特徴とするもの。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、内視鏡の先端部と操作部に連結される連結部材及び/または保護管部材を操作部内で係止固定するための係止手段が上記連結部材及び/または保護管部材を回動自在に係止固定するものであるから、挿入部の動きにより誘発される連結部材や保護管部材の破損等を防ぎ、故障しづらく耐久性の高い内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る内視鏡システムの概略的な構成の説明図。
【図2】第1の実施形態に係る内視鏡の操作部の側面図。
【図3】第1の実施形態に係る内視鏡の操作部における長手軸方向に沿う縦断面図。
【図4】第1の実施形態に係る内視鏡の操作部における内部構造を示す平面図。
【図5】第1の実施形態に係る内視鏡の焦点調節機構部の縦断面図。
【図6】図5中d−d線に沿う横断面図。
【図7】図5中f−f線に沿う横断面図。
【図8】図5中a−a線に沿う横断面図。
【図9】図5中のb−b線またはc−c線に沿う部分の横断面図。
【図10】図5中のe−e線に沿う部分の横断面図。
【図11】第2の実施形態に係る内視鏡の焦点調節機構部の縦断面図。
【図12】同じく第2の実施形態に係る内視鏡におけるガイドパイプ止め部材を係止する係止固定部の斜視図。
【図13】第3の実施形態に係る内視鏡の焦点調節機構部の縦断面図。
【図14】同じく第3の実施形態に係る内視鏡の焦点操作ワイヤとその周辺の部材との関連の説明図。
【図15】同じく第3の実施形態に係る内視鏡におけるガイドパイプ止め部材を係止する係止固定部の説明図。
【符号の説明】
1…内視鏡、8…挿入部、9…操作部、13…先端部、
88…焦点調節操作ワイヤ、101…ガイドパイプ、
102…ガイドパイプ止め部材、103…ワイヤ止め部材、
104…摺動部材。
Claims (7)
- 可撓性を有する可撓管と、この可撓管の先端に接続され、操作部での操作により湾曲可能な湾曲部と、この湾曲部の先端に接続された先端部とを備えた挿入部と、
上記挿入部内に挿通され、一端が上記先端部の可動部材に連結され、他端が上記操作部内に導かれる前後方向への移動が可能な連結部材と、
この連結部材を内部に挿通し、上記連結部材に対する前後方向への相対的な移動と上記連結部材の軸回りに回動が可能であり、上記連結部材に対して同軸的に配置された保護管部材と、
上記連結部材及び上記保護管部材をそれぞれ上記操作部内の部材に対して上記連結部材の軸回りに回動自在に係止する係止手段と、
を具備することを特徴とする内視鏡。 - 上記可動部材は、移動焦点型対物光学系における焦点調節用移動レンズを保持して焦点調節方向に移動するレンズ枠部材であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
- 上記連結部材と上記保護管部材の両方を、上記操作部内で前後方向へ移動する部材に対して係止したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視鏡。
- 上記連結部材の後端に接続した第1止め部材と、上記保護管部材の後端に接続した第2止め部材とを、上記操作部内で前後方向へ移動する一つの部材に対して軸方向への相対的な動きを規制し、かつ同軸回りに回転自在に取着したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視鏡。
- 上記連結部材を上記操作部内で前後方向へ移動する部材に対して係止し、上記保護管部材を、上記操作部内に固定的に設置した他の部材に対して係止したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視鏡。
- 上記他の部材は、上記操作部内で前後方向の位置を選んで固定的に設置可能であることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
- 上記連結部材を上記操作部内で前後方向へ移動する部材は、焦点調節操作機構の調節用移動部材であり、上記他の部材との間に上記調節用移動部材の前側終端位置を規制する焦点調整部材を配置したことを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
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