JP4020377B2 - アナログメータの自動読み取り方法および自動読み取り装置 - Google Patents

アナログメータの自動読み取り方法および自動読み取り装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アナログメータの自動読み取り方法および自動読み取り装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、単針回転型アナログメータの画像について画像処理を行い、指示針の指示値を読み取るアナログメータの自動読み取り方法および自動読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧力計や温度計などには、単針回転型のアナログメータが多く使用されている。アナログメータは、その性質上、指示値をデジタル信号に直接変換するのが困難であり、継続してデータを収集するなど信頼性の高い観測を長期的に行う場合などには、結局、計測者が指示針を目で見て確認してその指示値を読み取るようにしていた。
【0003】
なお、画像処理によりアナログメータの指示値を読み取る方法としては、例えば特開2002−188939号公報に開示された技術がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−188939号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、遠隔地の無人観測所等に設置されているアナログメータについては、その指示値を読み取るために観測者がわざわざ無人観測所等まで出かけるのは困難であり現実的ではない。また、アナログメータの指示値をコンピュータで管理し易いデジタルデータとして入手したいとの要請もあった。
【0006】
一方、無人観測所等に設置されているアナログメータをデジタルメータに交換することで、その指示値をコンピュータ管理に適したデジタル信号として得ることができると共に、観測者がわざわざ無人観測所等に出かけなくてもオンラインで指示値を知ることが可能になる。しかしながら、デジタルメータをアナログメータに交換するのには費用がかかり、特に、全国各地の無人観測所等で使用されているアナログメータの多さを考慮すると、莫大な費用がかかってしまう。
【0007】
また、特開2002−188939号の方法は、メータ画像から画素の輝度値(グレイ値)をもとに針と思われる部分を探し出し、抜き出した後、角度を計算しているが、ノイズやメータの汚れ、撮影時の照明条件などの影響により間違った部分を針として認識するおそれがあり、信頼性に劣っていた。
【0008】
本発明は、アナログメータの指示値を遠隔地から自動的に読み取ることができ、しかもコンピュータ管理に適したデジタル信号を得ることができると共に、信頼性の高いアナログメータの自動読み取り方法および自動読み取り装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載のアナログメータの自動読み取り方法は、アナログメータの画像について、指示針の回転中心と、指示針の可動範囲であって目盛盤が無地であり且つ回転中心を中心にした円弧状の針可動領域と、目盛盤の目盛情報とが初期設定パラメータとして予め設定され、当該初期設定パラメータを使用して行なわれるアナログメータの自動読み取り方法であって、座標変換手段によって、計測を開始する前のアナログメータの基準画像と指示針が回転した状態のアナログメータの計測画像から針可動領域の画像をそれぞれ抽出すると共に、抽出した2つの画像を回転中心を基準に極座標変換して指示針の回転角を直線的に示す画像にそれぞれ変換し、回転角算出手段によって、極座標変換後の2つの画像に基づいて指示針の回転角を求め、指示値算出手段によって、求めた回転角を目盛情報に対応させて計測画像の指示針の指示値を求めるものである。
【0010】
即ち、初期設定パラメータとして指示針の回転中心と、針可動領域と、目盛盤の目盛情報設定されており、これらの設定に基づいて画像処理を行い、計測画像の指示針の指示値を求める。座標変換手段によって、円弧状の針可動領域の画像を指示針の回転中心を基準にして極座標変換すると、針可動領域の周方向(指示針の回転方向)と径方向(指示針の長さ方向)を直交する2方向とする矩形の画像に変換することができる。基準画像(アナログメータの画像であって、指示針が0を指しているか、あるいは指示値がわかっている画像)と計測画像(アナログメータの画像であって、指示針の値を求めたい画像)について、針可動領域を極座標変換し、回転角算出手段によって、2つの画像から計測画像の指示針の回転角を求める。そして、指示値算出手段によって、求めた回転角を目盛盤の目盛情報に対応させることで、計測画像の指示針が示している指示値を求めることができる。作業者が基準画像に基づいて初期設定を予め行っておくことで、アナログメータの計測値(計測画像の指示針の指示値)が画像処理によって自動的に求められる。
【0011】
また、請求項2記載のアナログメータの自動読み取り方法は、初期設定パラメータとして、回転中心を中心にした円弧状の領域であって目盛盤の目盛部分に対応する目盛領域が予め設定され、第1の補正手段によって、アナログメータの画像について、目盛領域の平均輝度値に基づいて回転中心のずれを補正し、補正後の回転中心に基づいて針可動領域を設定し直すものである。
【0012】
目盛盤の目盛は、指示針の回転中心を中心とした円周に沿って付されている。したがって、指示針の回転中心の設定がずれていると、設定した目盛領域も目盛が付されている部分からずれてしまう。目盛盤の無地部分と目盛部分とでは画像の輝度が大きく異なる。例えば、白地の目盛盤に黒色で目盛が付されていたとすると、設定した目盛領域に黒色の目盛部分が多く含まれ、白色の無地部分があまり含まれていない場合には、目盛領域の平均輝度値は小さくなる。逆に、設定した目盛領域に白色の無地部分が多く含まれ、黒色の目盛部分があまり含まれていない場合には、目盛領域の平均輝度値は大きくなる。
【0013】
目盛領域の設定が目盛部分に一致していれば黒色部分が多くなるので目盛領域の平均輝度値は小さくなり、ずれていれば白色部分が多くなるので目盛領域の平均輝度値は大きくなる。即ち、平均輝度値が最も小さくなる位置が目盛領域が目盛部分に正確に対応する位置であり、この場合の指示針の回転中心の位置が回転中心の正確な位置に一致する。第1の補正手段によって、平均輝度値が最小になるような目盛領域を見つけることで、指示針の回転中心の位置を求めることができ、指示針の回転中心の設定のずれを補正することができる。
【0014】
また、請求項3記載のアナログメータの自動読み取り方法は、第2の補正手段によって、基準画像に対する計測画像のずれを求め、このずれを補正した後、座標変換手段によって、計測画像について針可動領域の画像を極座標変換するものである。
【0015】
基準画像に基づいて初期設定を行った場合、基準画像に対して計測画像がずれていると、計測画像について正しく針可動領域の画像を抽出することができず、また、正しく極座標変換をすることができない。基準画像の撮影時刻と計測画像の撮影時刻は異なるため、何らかの外的要因等により、計測画像がずれていることが考えられる。しかしながら、座標変換手段によって計測画像について針可動領域の画像の極座標変換を行う前に、第2の補正手段によってそのずれを補正しておくことで、初期設定に基づいて計測画像の針可動領域の画像を正しく抽出することができ、極座標変換を正しく行うことができる。
【0016】
さらに、請求項4記載のアナログメータの自動読み取り方法は、第3の補正手段によって、針可動領域に目盛盤の文字類が含まれているか否かを調べ、検出した文字類を除去した後、回転角算出手段によって、指示針の回転角を求めるものである。
【0017】
設定した針可動領域には、目盛盤の文字等が全く含まれていないことが好ましい。しかしながら、目盛盤には目盛の他、目盛の数値、目盛の単位、メータの製造会社名、その他、文字や模様や記号等が付されており、また、汚れ等が付着していることもある。そのため、無地部分のみを針可動領域として設定することができない場合もある。また、画像処理の過程でノイズが含まれる場合もある。
【0018】
設定した針可動領域に文字、模様、記号、汚れ、ノイズ等(以下、文字類という)が含まれていると、その後の画像処理で指示針を認識し難くなることがある。本発明では、回転角算出手段によって指示針の回転角を求める前に、第3の補正手段によって針可動領域に含まれている文字類を除去するので、指示針の認識が容易になる。
【0019】
また、請求項5記載のアナログメータの自動読み取り装置は、計測を開始する前の状態と回転した状態のアナログメータを撮影して基準画像と計測画像を取り込む撮影手段を備えると共に、撮影手段によって取り込んだアナログメータの画像について、指示針の回転中心と、指示針の可動範囲であって目盛盤が無地であり且つ回転中心を中心にした円弧状の針可動領域と、目盛盤の目盛情報とが初期設定パラメータとして予め設定され、当該初期設定パラメータを使用するアナログメータの自動読み取り装置であって、針可動領域の画像を回転中心を基準に極座標変換して指示針の回転角を直線的に示す画像に変換する極座標変換手段と、極座標変換した画像に基づいて指示針の回転角を求める回転角算出手段と、回転角を目盛情報に対応させて計測画像の指示針の指示値を求める指示値算出手段を備えるものである。
【0020】
即ち、初期設定パラメータとして、指示針の回転中心の設定と、針可動領域の設定と、目盛盤の目盛情報設定されており、これらの設定に基づいて画像処理を行い、計測画像の指示針の指示値を求める。
【0021】
円弧状の針可動領域の画像を指示針の回転中心を基準にして極座標変換すると、針可動領域の周方向(指示針の回転方向)と径方向(指示針の長さ方向)を直交する2方向とする矩形の画像に変換することができる。極座標変換手段は、基準画像と計測画像について針可動領域の極座標変換を行う。そして、回転角算出手段が2つの極座標変換後の画像に基づき指示針の回転角を求め、この回転角を指示値算出手段が目盛盤の目盛情報に対応させて計測画像の指示値を求める。
【0022】
基準画像と計測画像は、撮影手段によって撮影され取り込まれる。作業者が初期設定を予め行っておくことで、アナログメータの計測値(計測画像の指示針の指示値)を画像処理によって自動的に求めることができる。
【0023】
また、請求項6記載のアナログメータの自動読み取り装置は、初期設定パラメータとして、回転中心を中心にした円弧状の領域であって目盛盤の目盛部分に対応する目盛領域が予め設定され、目盛領域の平均輝度値に基づいて回転中心のずれを補正する第1の補正手段を備えるものである。
【0024】
目盛盤の目盛は、指示針の回転中心を中心とした円周に沿って付されている。したがって、設された指示針の回転中心の位置がずれていると、設された目盛領域も目盛盤の目盛部分からずれてしまう。例えば、白地の目盛盤に黒色の目盛が付されていたとすると、目盛が付されている部分から目盛領域がずれていた場合、白色の割合が多くなるので平均輝度が大きくなる。第1の補正手段は、平均輝度が最も小さくなる目盛領域の位置を求め、求めた目盛領域の位置に対応する指示針の回転中心の位置を求めて、作業者によって設定された回転中心の位置を補正する。
【0025】
また、請求項7記載のアナログメータの自動読み取り装置は、基準画像に対する計測画像のずれを求めて当該ずれを補正する第2の補正手段を備えるものである。
【0026】
基準画像に基づいて初期設定を行った場合、基準画像に対して計測画像がずれていると、計測画像について正しく針可動領域の画像を抽出することができず、また、正しく極座標変換をすることができない。基準画像の撮影時刻と計測画像の撮影時刻が異なるため、基準画像に対して計測画像がずれることがあると考えられる。しかしながら、計測画像について針可動領域の画像の極座標変換を行う前に、第2の補正手段によって計測画像のずれを補正しておくことで、初期設定に基づいて計測画像の針可動領域の画像を正しく抽出することができ、極座標変換を正しく行うことができる。
【0027】
さらに、請求項8記載のアナログメータの自動読み取り装置は、針可動領域に含まれている目盛盤の文字類を除去する第3の補正手段を備えるものである。
【0028】
設定した針可動領域に文字類が含まれていると、その後の画像処理で指示針を認識し難くなる。針可動領域の画像を極座標変換する前に、第3の補正手段によって針可動領域に含まれている文字類を除去しておくことで、画像処理による指示針の認識が容易になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0030】
図1に、本願発明を適用したアナログメータの自動読み取り装置の実施形態の一例を、図2〜図8に、本発明を適用したアナログメータの自動読み取り方法の実施形態の一例をそれぞれ示す。また、図11,図12,図15,図16に、アナログメータの画像を示す。
【0031】
まず最初に、アナログメータ1の自動読み取り装置(以下、単に自動読み取り装置という)について説明する。自動読み取り装置は、計測を開始する前の状態と回転した状態のアナログメータ1を撮影して基準画像3と計測画像4を取り込む撮影手段5を備えると共に、撮影手段5によって取り込んだアナログメータ1の画像について、指示針2の回転中心と、指示針2の可動範囲であって目盛盤19が無地であり且つ回転中心を中心にした円弧状の針可動領域20と、目盛盤19の目盛情報とが初期設定パラメータとして予め設定され、当該初期設定パラメータを使用してアナログメータの自動読み取りを行うものである。そして、針可動領域20の画像を回転中心を基準に極座標変換して指示針2の回転を直線的に示す画像に変換する極座標変換手段9と、極座標変換した画像に基づいて指示針2の回転角を求める回転角算出手段10と、回転角を目盛情報に対応させて計測画像4の指示針2の指示値を求める指示値算出手段11を備えている。また、指示針2の回転中心の設定は回転中心設定手段6を使用して、針可動領域20の設定は針可動領域設定手段7を使用して、目盛盤19の目盛情報の設定は目盛設定手段8を使用して行われる。
【0032】
ここで、基準画像3としては、指示針2が0を指しているアナログメータ1の画像でも良く、又は指示針2が指している値が既知であれば指示針2が0以外の値を指しているアナログメータ1の画像でも良い。
【0033】
なお、針可動領域20として目盛盤19の無地部分を設定しているが、この無地部分は厳密に無地である必要はなく、その一部に文字等が含まれていても良い。即ち、「目盛盤が無地」は、設定した針可動領域の目盛盤の全てが無地である場合の他に、針可動領域の目盛盤の大部分が無地である場合も含んでいる。
【0034】
また、本実施形態では、自動読み取り装置は、初期設定パラメータとして、回転中心を中心にした円弧状の領域であって目盛盤19の目盛部分に対応する目盛領域22が予め設定されると共に、目盛領域22の平均輝度値に基づいて回転中心のずれを補正する第1の補正手段13を備えている。目盛領域22の設定は目盛領域設定手段12を使用して行われる。さらに、この自動読み取り装置は、基準画像3に対する計測画像4のずれ量を求めて補正する第2の補正手段14と、針可動領域20に含まれている目盛盤19の文字類を除去する第3の補正手段15を備えている。なお、文字類には、文字の他、模様や記号、ノイズ等も含まれる。
【0035】
アナログメータ1は、例えば油温計や圧力計などの単針の回転型アナログメータであり、例えば無人観測所等に設置されている。撮影手段5は、例えばデジタルカメラ等の撮影素子で、アナログメータ1の正面に向けて設置されている。撮影手段5によって撮影されたアナログメータ1の画像は、例えば観測本部に設置されているコンピュータ16に供給される。コンピュータ16はディスプレイ等の出力装置17、キーボード及びマウス等の入力装置18を備えており、ハードウエアとソフトウエアにより前述の各手段6〜15を実現している。
【0036】
次に、アナログメータ1の自動読み取り方法(以下、単に自動読み取り方法という)について説明する。
【0037】
この自動読み取り方法では、図2に示すように、先ず初期設定工程62を行った後、読み取り工程51を行う。
【0038】
図3に初期設定工程62の手順を示す。初期設定工程62は、作業者がディスプレイ17を見ながらマウスやキーボードを操作して初期設定を行うもので、アナログメータ1の画像について、指示針2の回転中心と、指示針2の可動範囲であって目盛盤19が無地であり且つ回転中心を中心にした円弧状の針可動領域20と、目盛盤19の目盛情報を設定する。また、本実施形態では、初期設定として、回転中心を中心にした円弧状の領域であって目盛盤19の目盛部分に対応する目盛領域22も設定する。また、初期設定を行うアナログメータ1の画像として、例えば図11に示す基準画像3を使用する。
【0039】
初期設定工程62では、まず最初に、予め撮影手段5によって撮影(ステップ32)しておいた基準画像3をコンピュータ16内に読み込む(ステップ33)。コンピュータ16は読み込んだ基準画像3をディスプレイ17に表示する。作業者はディスプレイ17に表示された基準画像3を見ながら初期設定パラメータ、即ち指示針2の回転中心、針可動領域20、目盛盤19の目盛情報、目盛領域22等を設定する(ステップ34)。針可動領域20と目盛領域22は、指示針2の回転中心を中心にした円弧状の領域である。
【0040】
指示針2の回転中心の設定(ステップ35)は、作業者が回転中心設定手段6を操作して行う。即ち、作業者がディスプレイ17に表示された基準画像3を見ながらマウスを操作し、基準画像3の指示針2の回転中心位置にポインタをあわせることで、指示針2の回転中心の座標(x,y)を設定する。後に、この中心座標(x,y)を中心に極座標変換することにより、指示針2の回転角度を極座標内での平行移動成分に変換する。
【0041】
針可動領域20の設定(ステップ36)は、作業者が針可動領域設定手段7を操作して行う。即ち、作業者がディスプレイ17上に表示された基準画像3を見ながらマウスを操作し、針可動領域20を示すポインタを移動させることで針可動領域20の最大半径(rmax)、最小半径(rmin)、開始角度(θstart)、終了角度(θend)を設定する。針可動領域20として目盛盤19の無地部分を設定し、この範囲を画像処理に使用することで指示針2の認識誤差を減らし、画像処理により高い精度を得ることができる。
【0042】
目盛領域22の設定(ステップ37)は、作業者が目盛領域設定手段12を操作して行う。即ち、作業者がディスプレイ17上に表示された基準画像3を見ながらマウスを操作し、目盛領域22を示すポインタを移動させることで目盛領域22の最大半径(mrmax)、最小半径(mrmin)、開始角度(mθstart)、終了角度(mθend)を設定する。
【0043】
なお、図21に示すように、目盛領域22の設定作業時にコンピュータ16は設定された目盛領域22の画像を極座標変換してリアルタイムにディスプレイ17に拡大表示する。作業者は表示された画像を確認しながら設定作業を行うことができるので、目盛領域22の設定が適切であるか否かを迅速に判断することができ、作業が容易になると共に、設定の適正化を図ることができる。
【0044】
目盛盤19の目盛情報の設定(ステップ38)は、作業者が目盛設定手段8を操作して行う。即ち、作業者がディスプレイ17上に表示された基準画像3を見ながらマウスを操作し、目盛位置を示すポインタを移動させることで基準となる目盛21の位置(指示針2の回転中心からみた目盛21の方向角度(θmn,n=1,2,3,…))を設定すると共に、位置を設定した目盛21の値(mn,n=1,2,3,…)をキーボード操作により入力する。なお、基準となる目盛21の位置設定とその値の入力は、少なくとも2箇所の目盛21を選択して行えば良い。
【0045】
基準となる目盛21の位置と値、即ち目盛情報は、メータ情報の一つであり、その他にもメータ情報を入力する(ステップ38)。本実施形態では、指示針2の位置、指示針2の値(指示値)、指示針2の単位を入力する。指示針2の位置は、ディスプレイ17に表示された基準画像3を見ながらマウスを操作し、指示針2を示すポインタを移動させることで入力する。また、指示針2の値と単位は、キーボード操作により入力する。
【0046】
このように、初期設定パラメータの設定は、ディスプレイ17に表示される基準画像3を見ながらインタラクティブに行うことができる。また、パラメータを設定仕直すことで、一度設定したパラメータを変更することができる。また、各パラメータを設定するに当たり、パラメータの設定順序は特に決まっていない。さらに、前回設定を行った作業者と異なる作業者がパラメータの設定を変更することも可能である。
【0047】
初期設定パラメータは、上述の通り、作業者がコンピュータ16のディスプレイ17を見ながら設定する。このため、設定に個人差などに起因した誤差が生じる可能性がある。特に、指示針2の回転中心の設定には誤差が生じる可能性が高い。そこで、本実施形態では、第1の補正手段13によるコンピュータ処理によって自動的に補正を行い、作業者が設定した指示針2の回転中心の誤差を小さくする(ステップ39)。即ち、目盛領域22の平均輝度値に基づいて回転中心のずれを補正し、その後、補正後の回転中心に基づいて針可動領域20の画像を抽出する。
【0048】
指示針2の回転中心のずれを補正する手順を図4に示す。いま、例えば、白地の目盛盤19に黒色の目盛21が付されている場合を考える。目盛領域22は指示針2の回転中心を中心にした円弧状の領域であることから、設定した指示針2の回転中心の位置が基準画像3の回転中心位置に一致している場合には、設定した目盛領域22が基準画像3の目盛21に付されている部分に一致することになる。このとき、目盛領域22の2次元画像をg(x,y)とすると、目盛領域22の平均輝度値は数式1のように表すことができる。但し(x,y)は目盛領域22内部の画素、Sは目盛領域22の面積とする。
【数1】
Σx,yg(x,y)/S
【0049】
設定した目盛領域22が基準画像3の目盛21が付されている部分に一致する場合、設定した目盛領域22には、黒色部分である目盛21を含む割合が多くなるので目盛領域22の平均輝度値は小さくなる。一方、設定した指示針2の回転中心位置が基準画像3の回転中心からずれている場合には、設定した目盛領域22が基準画像3の、目盛21が付されている部分からずれることになる。この場合設定した目盛領域22には黒色部分の割合が減るので、目盛領域22の平均輝度値は大きくなる。
【0050】
作業者が設定した指示針2の回転中心座標(x,y)の周囲に関して指示針2の回転中心座標をxy方向に少しずつずらしながら(変動パラメータ(i,j)を少しずつ変化させながら)仮想目盛領域22を仮定し、その仮想目盛領域22の平均輝度値を繰り返し計算する。さらに目盛領域の最小半径mrmin及び目盛領域の最大半径mrmaxについても半径r方向に少しずつずらしながら(変動パラメータ(k,l)を少しずつ変化させながら)仮想目盛領域22を仮定し、その仮想目盛領域22の平均輝度値を繰り返し計算する。この平均輝度値を計算する過程において、初期設定で設定した目盛領域22及びその近傍領域以外の部分は、領域外であることを示す一定の輝度値を当てはめても良い。近傍領域はメータの種類により多少の違いはあるが、通常は目盛領域22の近傍の数画素になる。そして、目盛領域22の平均輝度値が最小となるパラメータ(i,j,k,l)を探索する。この探索の過程において、必ずしもi,j,k,lのパラメータをすべて変動させる必要はなく、装置の計算能力に応じて探索パラメータを減らしても良い。また、探索を行う領域についても装置の計算能力により探索範囲を変動させることができる。その後、前記輝度値が最小となる変動パラメータ(i,j,k,l)で作業者が指定した指示針2の回転中心座標(x,y)及び目盛領域の最小半径mrmin及び目盛領域の最大半径mrmaxを補正する。
【0051】
なお、上記補正手法では目盛領域22の平均輝度値を直接計算したが、目盛領域22を極座標変換し、その画像の平均輝度値を計算しても良い。この場合の補正の手順を図22に示す。作業者が設定した指示針2の回転中心の座標(x,y)を中心に目盛領域22を極座標変換する。この目盛領域22の2次元の画像をg(x,y)とすると、極座標変換の画像f(r,θ)は数式2によって表すことができる。
【数2】
f(r,θ)=g(x+r・cosθ,y+r・sinθ)
但し、mrmin≦r≦mrmax
【0052】
次に設定した回転中心座標(x,y)のxとy、目盛領域の最小半径mrmin及び目盛領域の最大半径mrmaxの4パラメータのうち少なくとも1つのパラメータを少し変化させた仮想目盛領域22を仮定する。そしてその仮想目盛領域22を仮定したパラメータをもとに極座標変換する。このとき初期設定で設定した目盛領域22及びその近傍領域以外の部分を極座標変換する場合には領域外であることを示す一定の輝度値を割り当てる。近傍領域はメータの種類により多少の違いが生じるが、通常は目盛領域22の近傍数画素となる。仮にx方向にi、y方向にj、mrminに対してk、mrmaxに対してlほど動かした時の極座標変換後の画像は数式3によって表すことができる。
【数3】
h(r,θ)=g(x+i+r・cosθ,y+j+r・sinθ)
但し、mrmin+k≦r≦mrmax+l
【0053】
作業者が設定した指示針2の回転中心座標(x,y)の周囲に関して指示針2の回転中心座標をxy方向に少しずつずらしながら(変動パラメータ(i,j)を少しずつ変化させながら)仮想目盛領域22を仮定し、その仮想目盛領域22の極座標変換を繰り返し行う。さらに目盛領域の最小半径mrmin及び目盛領域の最大半径mrmaxについても半径r方向に少しずつずらしながら(変動パラメータ(k,l)を少しずつ変化させながら)仮想目盛領域22を仮定し、その仮想目盛領域22の極座標変換を繰り返し行う。そして、極座標変換後の平均輝度値が最小となる変動パラメータ(i,j,k,l)を探索する。この探索の過程において、必ずしもi,j,k,lのパラメータをすべて変動させる必要はなく、装置の計算能力に応じて探索パラメータを減らしても良い。また、探索を行う領域についても装置の計算能力により探索範囲を変動させることができる。その後、前記平均輝度値が最小となる変動パラメータ(i,j,k,l)で作業者が指定した指示針2の回転中心座標(x,y)及び目盛領域の最小半径mrmin及び目盛領域の最大半径mrmaxを補正する。
【0054】
なお、アナログメータ1が、黒地の目盛盤19に白色の目盛21が付されているものである場合には、輝度値を反転させて上述の処理を行えば良い。
【0055】
また、アナログメータ1の画像において、メータ画像の輝度値が白や黒ではなく中間値(グレー)となっている場合は、目盛盤19の輝度値と目盛21の輝度値のうち、輝度の高いほうを白、輝度の低いほうを黒とみなして上述の処理を行えばよい。また、目盛盤19の輝度値と目盛21の輝度値のうち、輝度の高いほうを白、輝度の低いほうを黒とするような画像処理を行った後に上述の処理を行なってもよい。
【0056】
さらにアナログメータ1の画像がカラー画像である場合、輝度を計算し上述の処理を行う方法があるが、たまたま目盛盤19の輝度値と目盛21の輝度値が一致もしくは似たような値を示す場合は、例えばカラー信号のうち赤の信号のみを利用し、赤の信号成分が強い部分を白、弱い部分を黒とみなして上述の処理をすればよい。また、赤の信号成分が強い部分を白、弱い部分を黒とするような画像処理を行った後に上述の処理を行なってもよい。青の信号成分や緑の信号成分でも同様のことが言える。また、通常のカラー画像においても上記のような信号成分の一部を利用した手法のほうが、目盛盤19と目盛21を明確に区別できる場合、輝度値を計算せずに別の信号成分を利用してよい。
【0057】
このように、アナログメータ1の画像の目盛盤19及び目盛21の輝度の濃淡がはっきりするようにみなす、もしくは輝度の濃淡がはっきりするように画像処理を行った後に上述の補正処理を行うことで、より多くのメータ画像に対応できる。
【0058】
このような回転中心の位置補正を行った後、この補正後の回転中心位置を中心とする配置になるように他の初期設定パラメータも補正し、補正後の初期設定パラメータを基準画像3に重ねて表示し、第1の補正手段13による自動補正が正しい値を示しているか否かを作業者が確認する(図3のステップ40)。
【0059】
そして、自動補正が正しくなければ、再度、初期設定パラメータの設定を行う(ステップ34)。一方、自動補正が正しければ、初期設定パラメータを初期設定ファイルに保存し(ステップ41)、初期設定工程62を終了する。コンピュータ16に保存された初期設定パラメータは、メータ指示値を読み取る際に利用される。
【0060】
図5に読み取り工程51の手順を示す。読み取り工程51では、図12に示す計測画像4を取得し、初期設定パラメータおよび基準画像3を用いて計測画像4の指示針2の指示値を画像処理によって自動的に読み取る。
【0061】
まず、初期値設定ファイルに保存した初期設定パラメータを読み込み(ステップ52)、基準画像3と計測画像4を読み込む(ステップ53,54)。そして、本実施形態では、計測画像4については、第2の補正手段14によって計測画像4のずれを補正(ステップ55)した後、画像処理を行う。
【0062】
通常、基準画像3を取得した時刻と計測画像4を取得した時刻は異なるため、何らかの外的要因等により、計測画像4内のメータ1の位置が基準画像3内のメータ1の位置と異なることがあり得ると予想される。このため、画像処理を行う前に基準画像3に対する計測画像4のずれ(縦横方向の位置ずれと回転角度(方向)のずれ)を検出し、ずれていた場合にはそれを補正して計測画像4を基準画像3に合わせる。即ち、基準画像3に対する計測画像4のずれ量を求め、このずれを補正した後、計測画像4について針可動領域20の画像を極座標変換する。この補正は、第2の補正手段14によって自動的に行われる。
【0063】
図6に、計測画像の回転角度のずれを補正する手順を示す。基準画像3および計測画像4をそれぞれ2次元フーリエ変換する。フーリエ変換後の2次元信号の振幅成分について、周波数成分の原点(直流成分)を中心に極座標変換を行う。この処理は基準画像(信号)及び計測画像(信号)のそれぞれに関して行う。そしてそれぞれの極座標に変換された2次元信号(振幅成分のみ)について再度フーリエ変換を行う。その後、フーリエ変換後の各周波数成分について、基準画像3より作成した信号の複素数成分と計測画像4から作成した信号の共役複素数成分をそれぞれ掛け合わせ合成を行う。合成を行う際にそれぞれの信号の振幅で除算を行う(位相成分のみで位相の差を計算する)。
【0064】
この合成計算、具体的には除算を行うときに、振幅成分があまりにも微小となる場合が存在する。このような場合では合成信号の実数成分=0,複素数成分=0としてもよい。また、振幅成分があまりにも微小となる場合の合成信号成分に対して乱数を割り当ててもよい。
【0065】
その後、信号成分の逆フーリエ変換を計算する。変換後の信号のなかで、相関値が最大となる座標(r,θ)を探索する。θに対応する角度だけ基準画像3と計測画像4の回転角度に差があるので、同一の向きになるように計測画像4をθに対応する角度だけ回転させる。これにより計測画像4の回転角度のずれが補正される。
【0066】
なお、基準画像3及び計測画像4をフーリエ変換する際に、角度のずれが精度良く計測できるように基準画像3及び計測画像4に対して適切な窓関数などの画像処理を加えることもできる。
【0067】
図7に、計測画像の縦横方向の位置ずれを補正する手順を示す。計測画像4をθだけ回転させて回転角度を補正した画像と基準画像3について再度2次元フーリエ変換を行う。そして、フーリエ変換後の各周波数成分について、基準画像3より作成した信号成分と計測画像4から作成した信号成分をそれぞれ掛け合わせ、合成を行う。合成を行う際に、それぞれの信号の振幅で除算を行う。そして、合成信号に逆フーリエ変換を行う。変換後の信号波の中で相関値が最大となる座標(x,y)を探索する。その結果、角度θだけ回転させた計測画像4は基準画像3と比べてx軸方向にx画素,y軸方向にy画素だけずれていると考えられる。
【0068】
そして、以上のようにして求めたθ,x,yにより、計測画像4の位置ずれを補正することができる(図5のステップ55)。
【0069】
計測画像4のずれを補正した後、補正した計測画像4と基準画像3のそれぞれについて、初期設定パラメータを利用し、針可動領域20の画像を指示針2の回転中心座標を中心に極座標変換する(ステップ56,57)。即ち、基準画像3と計測画像4から針可動領域20の画像をそれぞれ抽出し、抽出した2つの画像を回転中心を基準に極座標変換して指示針2の回転を直線的に示す画像にそれぞれ変換する。かかる処理は、極座標変換手段9によって自動的に行われる。なお、基準画像3から針可動領域20を抽出した画像の概念を図17に、その画像を極座標変換した画像の概念を図18にそれぞれ示す。また、計測画像4から針可動領域20を抽出した画像の概念を図19に、その画像を極座標変換した画像の概念を図20にそれぞれ示す。
【0070】
ここで、極座標変換後の画像には目盛盤19の文字等や処理時のノイズが含まれていることがあり、この文字等やノイズを除去する(図5のステップ58,59)。即ち、針可動領域20に目盛盤19の文字類が含まれているか否かを調べ、検出した文字類を除去した後、極座標変換を行うようにする。かかる処理は、第3の補正手段15によって自動的に行われる。
【0071】
極座標変換後の画像についてある角度の半径方向の輝度値に着目し、半径方向の画素の輝度の変化を調べる。その角度に指示針2があれば輝度の変化は小さいと考えられる。逆に、輝度の変化が大きい場合、その角度に指示針2がある可能性は低いと考えられ、文字類によって輝度が大きく変化したと考えられる。このため、輝度の変化が小さくなるように輝度値を置き換え、文字類を削除する。この処理を極座標変換した画像のすべての角度に対して行う。これにより、針可動領域20に文字類が写っていたとしても、この文字類を除去して指示針2の読み取り処理を行うことができ、読み取り精度を向上させることができる。
【0072】
計測画像4の位置ずれ補正と、針可動領域20に含まれている文字類やノイズを除去する処理を行った後、読み取り処理を行う(図5のステップ60)。即ち、極座標変換後の2つの画像に基づいて指示針2の回転角を求める。かかる処理は、回転角算出手段10によって自動的に行われる。
【0073】
図8に、指示針2の回転角を求める手順を示す。上述の処理を行った基準画像3と計測画像4の極座標変換後の画像についてそれぞれ2次元フーリエ変換を行い、フーリエ変換後の各周波数成分について、基準画像3より作成した信号成分と計測画像4から作成した信号成分をそれぞれ掛け合わせ、合成を行う。
【0074】
さらに合成信号に逆フーリエ変換を行う。変換後の信号波の中で相関値が最大となる座標(r,θ)を探索する。このθが求める指示針2の回転角である。
【0075】
次に、求めた回転角θを目盛情報に対応させて計測画像4の指示針2の指示値を求める(図5のステップ61)。かかる処理は指示値算出手段11によって自動的に行われる。
【0076】
具体的に説明する。先ほど求めた指示針2の回転角θをもとにして指示値を求める。目盛情報として入力した基準目盛21から、1deg当たりの目盛指示値を計算する。いま、目盛情報として2つの基準目盛21(目盛21の方向角度θm1,θm2、目盛21の値m1,m2)が入力されている。1deg当たりの目盛指示値をaとすると、aは数式4であらわされる。
<数4>
a=(m2−m1)(θ m2 −θ m1
【0077】
また、基準画像3の指示針2の指示値をbとすると、求める計測画像4の指示値yは数式5であらわされる。
【数5】
y=aθ+b
コンピュータ16の指示値算出手段11は、数式5に基づいて計測画像4の指示針2の指示値yを求める。
【0078】
なお、目盛情報が3つ以上ある場合は、回転角度を指示値に変換する適切な関数を別途作成し、その関数を用いて指示値yを算出しても良いものとする。
【0079】
本発明では、撮影手段5によって撮影した計測画像4に基づいてアナログメータ1の指示値を読み取るので、離れた場所からアナログメータ1の指示値を自動的に読み取ることができる。また、コンピュータ16による画像処理を行うことで指示値を読み取るので、指示値をコンピュータ管理に適したデジタル信号で得ることができる。
【0080】
本発明では、指示針2のみを抽出して画像処理を行っているのではなく、針可動領域20全体を抽出して画像処理を行っている。このため多少のノイズや撮影条件の変化では誤動作をする可能性は非常に低く、多少のノイズや撮影時における多少の照明条件の変化では初期設定を変える必要はない。このため、何度も初期設定を仕直す必要がなく、初期設定に手間がかからず、使い勝手に優れている。また、上述の通り誤作動する可能性が非常に低いため、計測の信頼性に優れている。
【0081】
また、本発明では、図4や図22に示す手順で指示針2の回転中心のずれを補正しているので、作業者による設定のばらつきを抑えることができ、より正確に指示針2の指示値を読み取ることができると共に、読み取り値の信頼性をより一層向上させることができる。
【0082】
また、本発明では、図6に示す手順で計測画像の回転角度のずれを補正し、図7に示す手順で計測画像の縦横方向のずれを補正しているので、たとえ撮影手段5が動いてしまったとしても正確に指示針2の指示値を読み取ることができ、その読み取り値の信頼性をより一層向上させることができると共に、実用的である。
【0083】
さらに、本発明では、第3の補正手段15によって可動領域20に含まれている文字類を除去することができるので、より正確に指示針2の指示値を読み取ることができると共に、読み取り値の信頼性をより一層向上させることができる。
【0084】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0085】
例えば、上述の説明では、メータ1の指示針2の回転角θを求める場合、座標(r,θ)について、rとθの両方の値を求めていた(図8)が、指示値の読み取りに必要な値はθのみであるので、半径方向の処理を簡略化しても良い。半径方向の処理を簡略化することで、画像処理の高速化をより一層図ることができる。
【0086】
具体的には、極座標変換後の2次関数のr方向の和をとり、1次元の関数に変換する(数式6)ようにしても良い。
【数6】
h’(θ)=Σh(r,θ)
即ち、図9に示すように、ノイズ除去処理をおこなった基準画像3および計測画像4の極座標変換後の画像をそれぞれ1次元の関数に変換し、1次元のフーリエ変換をおこなう。フーリエ変換後の各周波数成分について、基準画像3より作成した信号成分と計測画像4から作成した信号成分をそれぞれ掛け合わせ、合成を行う。さらに合成信号に逆フーリエ変換を行う。変換後の信号波の中で相関値が最大となる座標θを探索する。このθが求める指示針2の回転角度である。
【0087】
また、上述の説明では、第1の補正手段13を設け、初期設定工程62で作業者が設定した指示針2の回転中心を補正するようにしていたが、この補正処理を省略しても良い。なお、この補正処理を省略した手順を図10に示す。
【0088】
また、上述の説明では、第2の補正手段14を設け、基準画像3に対する計測画像4のずれを補正するようにしていたが、計測画像4がずれる虞がない場合等にはかかる処理を省略しても良い。
【0089】
また、上述の説明では、第3の補正手段15を設け、針可動領域20に含まれる文字やノイズを削除する処理を行っていたが、針可動領域20の設定で文字類を含まない場合あるいは文字類を含んでいても回転角度の算出に影響がないと判断される場合にはかかる処理を省略しても良い。
【0090】
さらに、上述の説明では、メータ情報の一つとして基準画像3の指示針2の指示値を入力していたが、基準画像3として指示針2が0を指しているものを使用するようにし、これを前提にして画像処理を行う場合には、指示針2の指示値の入力を不要にすることができる。
【0091】
また、上述の説明では、目盛情報として2つの基準となる目盛21を利用していたが、3つ以上の目盛21を利用しても良い。
【0092】
【実施例】
初期設定パラメータの設定には、例えば図13に示すポインタ23を使用する。このポインタ23はディスプレイ17上の基準画像3に重ねて表示され、マウスによって操作する。また、初期設定パラメータのうち、メータ情報の入力は、マウスとキーボードを操作して行う。また、図21に示すように、基準画像3の横には目盛領域22を極座標変換した画像30が表示される。目盛領域22を極座標変換した画像30において、直線ポインタ31〜34で囲まれた領域35が基準画像3における目盛領域22となる。この画像30は指示針2の回転中心の微調整などに用いる。
【0093】
ポインタ23は、回転中心サブポインタ24、針可動領域サブポインタ25、目盛領域サブポインタ26、指示針サブポインタ27、目盛位置サブポインタ28,29より構成され、各サブポインタ24〜29はマウス操作により移動、変形させることができる。なお、本実施例では、2つの目盛位置サブポインタ28,29を有している。だだし、目盛位置サブポインタ28,29の数は2つに限るものではなく、3つ以上の基準目盛21を設定する場合にはその数と同じ数の目盛位置サブポインタを使用する。
【0094】
針可動領域サブポインタ25と目盛領域サブポインタ26は回転中心サブポインタ24を中心にした円弧形状のサブポインタで、回転中心サブポインタ24を中心にした円弧形状以外の形状に変形させることはできない。また、指示針サブポインタ27と目盛位置サブポインタ28,29は、回転中心サブポインタ24から半径方向に延出する直線状のサブポインタで、回転中心サブポインタ24を中心に回転するように移動する。回転中心サブポインタ24を移動させると、その他のサブポインタ25〜29も一緒に移動する。
【0095】
指示針2の回転中心の設定には、回転中心サブポインタ24を使用する。ディスプレイ17に表示されているメニューバーの中から〔変更〕を選択し、表示されたプルダウンメニューの〔中心座標〕を選択する。そして、回転中心サブポインタ24をマウスでドラッグし、基準画像3の指示針2の回転中心位置に移動させる。
【0096】
針可動領域20の設定には、針可動領域サブポインタ25を使用する。針可動領域サブポインタ25は外径線25a、内径線25b、左右の縦線25c,25dより構成されている。針可動領域20の最大半径(rmax)を設定する場合、ディスプレイ17に表示されているメニューバーの中から〔変更〕を選択し、表示されたプルダウンメニューの〔可動領域〕を選択し、さらに表示されたプルダウンメニューの〔最大半径〕を選択する(以下、このようなメニューの選択の仕方を矢印を用いて記載する。上述の場合は、〔変更〕→〔可動領域〕→〔最大半径〕)。そして、外径線25aをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。針可動領域20の最小半径(rmin)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔可動領域〕→〔最小半径〕と選択する。そして、内径線25bをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。針可動領域20の開始角度(θstart)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔可動領域〕→〔開始角度〕と選択する。そして、左側の縦線25cをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。針可動領域20の終了角度(θend)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔可動領域〕→〔終了角度〕と選択する。そして、右側の縦線25dをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。なお、各線25a〜25dのうち、いずれか一の線をドラッグすると、他の線の長さが変化し、各線25a〜25dの接続関係は維持される。
【0097】
目盛領域22の設定には、目盛領域サブポインタ26を使用する。目盛領域サブポインタ26は外径線26a、内径線26b、左右の縦線26c,26dより構成されている。目盛領域22の最大半径(mrmax)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔目盛領域〕→〔最大半径〕と選択する。そして、外径線26aをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。目盛領域22の最小半径(mrmin)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔目盛領域〕→〔最小半径〕と選択する。そして、内径線26bをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。目盛領域22の開始角度(mθstart)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔目盛領域〕→〔開始角度〕と選択する。そして、左側の縦線26cをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。目盛領域22の終了角度(mθend)を設定する場合、メニューを〔変更〕→〔目盛領域〕→〔終了角度〕と選択する。そして、右側の縦線26dをマウスでドラッグし、基準画像3の所定位置に移動させる。なお、各線26a〜26dのうち、いずれかの線をドラッグすると、他の線の長さが変化し、各線26a〜26dの接続関係は維持される。
【0098】
指示針2の位置の設定には、指示針サブポインタ27を使用する。メニューを〔変更〕→〔基準目盛〕と選択する。そして、指示針サブポインタ27をマウスでドラッグし、基準画像3の指示針2に重ねる。
【0099】
基準となる目盛21の位置の設定には、目盛位置サブポインタ28,29を使用する。本実施例では、2つの目盛21を基準にするため、2つの目盛位置サブポインタ28,29を有しているので、操作を2回行う。即ち、メニューを〔変更〕→〔目盛A〕と選択する。そして、第1の目盛位置サブポインタ28をマウスでドラッグし、基準画像3の任意の目盛21(例えば50の目盛21)に重ねる。次に、メニューを〔変更〕→〔目盛B〕と選択する。そして、第2の目盛位置サブポインタ29をマウスでドラッグし、基準画像3の任意の目盛21(例えば150の目盛21)に重ねる。
【0100】
メータ情報の入力には、メニューを〔入力〕→〔指示値入力〕と選択する。これにより、図14に示す入力用のダイアログが表示される。そして、入力を行う項目にマウスポインタをあわせてクリックし、キーボードから所定の値を入力する。
【0101】
なお、指示針2の回転中心を正確に設定するにあたって、回転中心サブポインタ24及び目盛領域サブポインタ26の位置の微調整を必要に応じて行う。メニューを〔微調整〕→〔中心座標〕と選択する。そして目盛領域22を極座標変換した画像30上の一部分をマウス操作により移動させるような感覚で指示針2の回転中心座標(x,y)を変更することができる。即ち、画像30の一部をドラッグしてずらすように動かすと、画像30の表示領域が移動し、これに対応して回転中心座標(x,y)が変化したとしてみなされて微調整を行うことができる。回転中心座標(x,y)の変更に伴う目盛領域22の変化は瞬時に変換画像30に反映される。回転中心サブポインタ24の位置が基準画像3の指示針2の回転中心の位置に一致している場合には、目盛領域22の変換画像30においてメータの目盛が直線となり平行に整列する。
【0102】
目盛領域22の最大半径(mrmax)及び最小半径(mrmin)についても微調整が可能である。最大半径(mrmax)の微調整の場合、メニューを〔微調整〕→〔目盛最大半径〕と選択する。この操作により基準画像3の横の目盛領域22を極座標変換した画像30内の直線ポインタ31をマウス操作により移動させることができ、これにより目盛領域22の最大半径を変更することができる。
【0103】
また、最小半径(mrmin)の微調整の場合も同様に、メニューを〔微調整〕→〔目盛最小半径〕と選択する。この操作により基準画像3の横の目盛領域22を極座標変換した画像30内の直線ポインタ32をマウス操作により移動させることができ、これにより目盛領域22の最小半径を変更することができる。
【0104】
なお、指示針2の回転中心を自動補正する場合は、メニューを〔微調整〕→〔中心位置自動補正〕と選択する。この操作により、図4や図22に示す方法に基づき自動補正を行い、補正結果を反映して基準画像3にポインタ23を表示する。
【0105】
上述の操作によって設定した初期設定パラメータを保存する。メニューを〔パラメータ〕→〔書き出し〕と選択することで、初期設定パラメータの保存が行われる。なお、初期設定パラメータはテキストファイルに保存される。テキストファイルでは、各パラメータはスペースによって区切られている。
【0106】
設定した初期設定パラメータを確認したい場合には、メニューを〔パラメータ〕→〔読み込み〕と選択する。これにより、テキストファイルから初期設定パラメータが読み込まれ、その値に応じた形状や配置のポインタ23が表示される。なお、ポインタ23を基準画像3に重ねて表示した様子を図15に、計測画像4に重ねて表示した様子を図16に示す。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載のアナログメータの自動読み取り方法では、上述の手順で画像処理を行うので、コンピュータを使用した画像処理によりアナログメータの指示値を読み取ることができる。ここで、画像処理による認識の対象が細い場合、一般的にはその認識が困難である。また、アナログメータの指示針は回転するため、回転位置によって指示針への光の当たり具合が異なり、画像処理による認識がし難い。本発明では、針可動領域として目盛盤の無地部分を設定し、この領域を極座標変換するので、画像処理の対象(指示針)が細く、また、回転位置によって光の当たり具合が異なっても、その位置を良好に認識することができ、画像処理によって指示値を自動的に読み取ることができる。即ち、画像処理によるアナログメータの自動読み取りの信頼性を向上させることができる。そして、画像処理によって指示値を読み取ることができるので、アナログメータが遠隔地に設置されていても指示値の読み取りが可能であり、また、コンピュータによるデータ管理に適したデジタル信号で計測データ(指示値)を得ることができる。
【0108】
また、請求項2記載のアナログメータの自動読み取り方法では、上述の手順で画像処理を行うので、作業者の個人差等に起因した設定誤差を抑えることができ、より正確にアナログメータの指示値を読み取ることができると共に、その信頼性をより一層向上させることができる。
【0109】
また、請求項3記載のアナログメータの自動読み取り方法では、上述の手順で画像処理を行うので、計測画像のずれに起因した指示値の読み取り誤差の発生を防止することができ、より正確にアナログメータの指示値を読み取ることができると共に、その信頼性をより一層向上させることができる。
【0110】
さらに、請求項4記載のアナログメータの自動読み取り方法では、上述の手順で画像処理を行うので、画像処理による指示針の認識をより確実にすることができ、より正確にアナログメータの指示値を読み取ることができると共に、その信頼性をより一層向上させることができる。
【0111】
また、請求項5記載のアナログメータの自動読み取り装置では、上述のように構成しているので、コンピュータを使用した画像処理によりアナログメータの指示針の指示値を読み取ることができる。ここで、画像処理による認識の対象が細い場合、一般的にはその認識が困難であり、また、アナログメータの指示針は回転するため、回転位置によって指示針への光の当たり具合が異なり、画像処理による認識がし難いことは上述の通りである。本発明では、針可動領域指定手段が針可動領域として目盛盤の無地部分を設定し、この針可動領域を極座標変換手段が極座標変換するので、画像処理の対象(指示針)が細く、また、回転位置によって光の当たり具合が異なるものであっても、その位置を良好に認識することができ、画像処理によって指示値を自動的に読み取ることができる。即ち、画像処理によるアナログメータの自動読み取り装置の信頼性を向上させることができる。そして、画像処理によって指示値を読み取ることができるので、アナログメータが遠隔地に設置されていても指示値の読み取りが可能であり、また、コンピュータによるデータ管理に適したデジタル信号で計測データ(指示値)を得ることができる。
【0112】
また、請求項6記載のアナログメータの自動読み取り装置では、上述のように構成しているので、作業者の個人差等に起因した設定誤差を抑えることができ、より正確にアナログメータの指示値を読み取ることができると共に、その信頼性をより一層向上させることができる。
【0113】
また、請求項7記載のアナログメータの自動読み取り装置では、上述のように構成しているので、計測画像のずれに起因した指示値の読み取り誤差の発生を防止することができ、より正確にアナログメータの指示値を読み取ることができると共に、その信頼性をより一層向上させることができる。
【0114】
さらに、請求項8記載アナログメータの自動読み取り装置では、上述のように構成しているので、画像処理による指示針の認識をより確実にすることができ、より正確にアナログメータの指示値を読み取ることができると共に、その信頼性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したアナログメータの自動読み取り装置の実施形態の一例を示す概念図である。
【図2】本発明を適用したアナログメータの自動読み取り方法の実施形態の一例を示す流れ図である。
【図3】初期設定工程の手順を示す図である。
【図4】指示針の回転中心のずれを補正する手順を示す図である。
【図5】読み取り工程の手順を示す図である。
【図6】基準画像に対する計測画像の位置ずれ(画像の回転角度のずれ)を補正する手順を示す図である。
【図7】基準画像に対する計測画像の位置ずれ(画像の縦横方向のずれ)を補正する手順を示す図である。
【図8】計測画像の指示針の回転角を求める手順を示す図である。
【図9】計測画像の指示針の回転角を求める他の手順を示す図である。
【図10】初期設定工程の他の手順を示す図である。
【図11】基準画像を示す図である。
【図12】計測画像を示す図である。
【図13】初期設定工程で使用するポインタを示す図である。
【図14】メータ情報の入力に使用するダイアログを示す図である。
【図15】基準画像にポインタを重ねて表示した状態を示す図である。
【図16】計測画像にポインタを重ねて表示した状態を示す図である。
【図17】基準画像から針可動領域を抽出した画像の概念図である。
【図18】基準画像の針可動領域の画像を極座標変換した画像の概念図である。
【図19】計測画像から針可動領域を抽出した画像の概念図である。
【図20】計測画像の針可動領域の画像を極座標変換した画像の概念図である。
【図21】目盛領域の設定作業時に設定された目盛領域の画像を極座標変換してリアルタイムに拡大表示する様子を示す図である。
【図22】指示針の回転中心のずれを補正する別の手順を示す図である。
【符号の説明】
1 アナログメータ
2 指示針
3 基準画像
4 計測画像
5 撮影手段
6 回転中心設定手段
7 針可動領域設定手段
8 目盛設定手段
9 極座標変換手段
10 回転角算出手段
11 指示値算出手段
12 目盛領域設定手段
13 第1の補正手段
14 第2の補正手段
15 第3の補正手段
19 目盛盤
20 針可動領域
21 目盛盤の目盛
22 目盛領域

Claims (8)

  1. アナログメータの画像について、指示針の回転中心と、前記指示針の可動範囲であって目盛盤が無地であり且つ前記回転中心を中心にした円弧状の針可動領域と、前記目盛盤の目盛情報とが初期設定パラメータとして予め設定され、当該初期設定パラメータを使用して行なわれるアナログメータの自動読み取り方法であって、座標変換手段によって、計測を開始する前のアナログメータの基準画像と前記指示針が回転した状態のアナログメータの計測画像から前記針可動領域の画像をそれぞれ抽出すると共に、抽出した2つの画像を前記回転中心を基準に極座標変換して前記指示針の回転角を直線的に示す画像にそれぞれ変換し、回転角算出手段によって、前記極座標変換後の2つの画像に基づいて前記指示針の回転角を求め、指示値算出手段によって、求めた回転角を前記目盛情報に対応させて前記計測画像の指示針の指示値を求めることを特徴とするアナログメータの自動読み取り方法。
  2. 前記初期設定パラメータとして、前記回転中心を中心にした円弧状の領域であって前記目盛盤の目盛部分に対応する目盛領域が予め設定され、第1の補正手段によって、前記アナログメータの画像について、前記目盛領域の平均輝度値に基づいて前記回転中心のずれを補正し、補正後の回転中心に基づいて前記針可動領域を設定し直すことを特徴とする請求項1記載のアナログメータの自動読み取り方法。
  3. 第2の補正手段によって、前記基準画像に対する前記計測画像のずれを求め、このずれを補正した後、前記座標変換手段によって、前記計測画像について前記針可動領域の画像を極座標変換することを特徴とする請求項1又は2記載のアナログメータの自動読み取り方法。
  4. 第3の補正手段によって、前記針可動領域に前記目盛盤の文字類が含まれているか否かを調べ、検出した文字類を除去した後、前記回転角算出手段によって、前記指示針の回転角を求めることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のアナログメータの自動読み取り方法。
  5. 計測を開始する前の状態と回転した状態のアナログメータを撮影して基準画像と計測画像を取り込む撮影手段を備えると共に、前記撮影手段によって取り込んだアナログメータの画像について、指示針の回転中心と、前記指示針の可動範囲であって目盛盤が無地であり且つ前記回転中心を中心にした円弧状の針可動領域と、前記目盛盤の目盛情報とが初期設定パラメータとして予め設定され、当該初期設定パラメータを使用するアナログメータの自動読み取り装置であって、前記針可動領域の画像を前記回転中心を基準に極座標変換して前記指示針の回転角を直線的に示す画像に変換する極座標変換手段と、前記極座標変換した画像に基づいて前記指示針の回転角を求める回転角算出手段と、前記回転角を前記目盛情報に対応させて前記計測画像の指示針の指示値を求める指示値算出手段を備えることを特徴とするアナログメータの自動読み取り装置。
  6. 前記初期設定パラメータとして、前記回転中心を中心にした円弧状の領域であって前記目盛盤の目盛部分に対応する目盛領域が予め設定され、前記目盛領域の平均輝度値に基づいて前記回転中心のずれを補正する第1の補正手段を備えることを特徴とする請求項5記載のアナログメータの自動読み取り装置。
  7. 前記基準画像に対する前記計測画像のずれを求めて当該ずれを補正をする第2の補正手段を備えることを特徴とする請求項5又は6記載のアナログメータの自動読み取り装置。
  8. 前記針可動領域に含まれている前記目盛盤の文字類を除去する第3の補正手段を備えることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のアナログメータの自動読み取り装置。
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