JP4020289B2 - 生きた細胞または組織を包含するカプセル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生きた細胞または組織を含むカプセル及びその応用に関する。より詳しくは、本発明は、微生物、植物もしくは動物由来の生きた細胞または組織を充填物として含み、かつその細胞または組織が生育可能なカプセル、そのカプセルを含有する食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
古来、微生物を食品に作用させた発酵食品が食されている。代表的な発酵食品であるヨーグルトは、牛乳に乳酸菌、ビフィズス菌など(以下、乳酸菌等という)を作用させて得られ、これを食すると、乳酸菌等が腸内に入り、腸内で活発に活動し、整腸作用を活発に行う。しかし、生きたまま腸にたどり着ける乳酸菌等は、ごく一部であり、そのほとんどは、胃の強い酸性のために、死滅している。
【0003】
この問題を解決すべく、乳酸菌等を腸溶性のカプセルに入れて、腸内まで運ぶことが検討されている(例えば、特開平8−242763号公報)。しかし、この技術に用いられている乳酸菌等は、凍結乾燥したものであり、凍結乾燥乳酸菌等が水分を吸収して再度活性を表すまでにはかなりの時間を要する。
【0004】
そこで、生きた細胞を腸内に送達できれば、活性を直ちにかつ十分に発揮することができるため、生きた細胞を腸内に到達させる技術が望まれている。
【0005】
他方、バイオテクノロジーのめざましい進歩は、医薬品の開発あるいは植物の改良など様々な分野に影響を与えている。特に、遺伝子組換えなどの技術により、生理活性物質、例えば、インスリンなどを微生物に生産させる技術が実用化されており、このようなインスリン生産微生物を生きたままカプセル化し、糖尿病患者の生体に埋め込むことにより、糖尿病の治療が可能になることも考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、食品としての利用のみならず、医薬用途などの広範囲な利用が可能となる、生きている細胞を閉じ込め、かつ、生育させる技術が求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液体に懸濁された生きた細胞または組織を包含するカプセルであって、該液体内で細胞または組織が増殖し得るカプセル、に関する。
【0008】
より好ましい実施態様においては、前記カプセルがシームレスソフトカプセルである。
【0009】
好ましい実施態様においては、前記細胞または組織が食品用途に使用されている細胞または植物組織である。
【0010】
好ましい実施態様においては、前記細胞または組織が、乳酸菌、納豆菌、パン酵母、醸造用酵母、醸造用糸状菌、単細胞藻類、多細胞藻類、食用植物および食用植物組織からなる群から選択される1または2以上の細胞である。
【0011】
本発明は、また、前記カプセルを含有する食品に関し、好ましくは、前記カプセルを含有する食品が、果汁飲料、野菜ジュース、加工乳、豆乳、ゼリー、ヨーグルト、乳酸菌飲料、発酵乳、炭酸飲料、およびプリンである。
【0012】
【発明の実施の形態】
従来、水系物質のカプセル化が困難であったため、乾燥細胞しかカプセル化されておらず、カプセル内に閉じ込められた細胞を増殖させることは不可能と考えられ、全く試みられることもなかった。しかし、本発明者らが、初めて、水系物質のカプセル化に成功し、細胞がカプセル内に閉じ込められているにも係わらず、死滅せず、かつ増殖が可能であることを見出したことにより、本発明が完成されたものである。
【0013】
本発明によって、例えば、従来、凍結乾燥した乳酸菌、ビフィズス菌などしか送達できず、緩慢な整腸作用しか得られなかったものが、生きた乳酸菌、ビフィズス菌などを送達することにより、即効かつ強力な整腸作用を得ることができるなどの効果がもたらされる。さらに、カプセル内で細胞または組織が増殖できることから、より高い菌体密度(例えば、約1010個〜1011個/gカプセル)を有するカプセルを得ることができるため、上記の食品用途以外にも、バイオリアクター用途、医薬用途、医療用途、人工種子用途などの用途が広がる。
【0014】
なお、好ましい場合、カプセルに含まれる液体(内容液)の割合は約30%程度であるので、菌体密度が高い場合には、内容液の菌体密度は3.3×1011個/mlにもなる。カプセル化しないフリーの菌ではこのような高密度までの培養は困難である。また、菌体を培養した後、濃縮してこのような高密度にすると懸濁液の粘性が非常に高くなるため、カプセル化することは現在の技術では至難であり、本発明の有用性がより明らかとなる。
【0015】
本発明において「カプセル」とは、外皮膜を有する構造を有し、中に細胞または組織を含有する懸濁液または培養液を封入できる構造のものをいい、おもに球状であるが、球状以外の形状も可能である。
【0016】
カプセルの外皮膜としては、従来からカプセルに用いられているものであればどのようなものでもよく、天然高分子からなる皮膜、あるいは合成高分子皮膜が用いられる。食品用途に用いる場合は、天然高分子からなる皮膜が好ましい。
【0017】
(削除)
【0018】
三重管ノズルでシームレスソフトカプセルを製造する場合、生きた細胞または組織を有する液体が最内層であり、この液体を被覆する中間層が親油性材料であり、最外層が、用途に応じて、可食性、易崩壊性(生分解性)、腸溶性、水不溶性、生体適合性などの1または2以上の性質を有する外皮膜であることが好ましい。
【0019】
最内層(内容物)は、水、生理食塩水、緩衝液、培養液もしくは、細胞の生命の維持に必要な成分と細胞とを含有する液状物質である。
【0020】
食品用途に使用する場合、中間層の親油性材料としては、食用に供される各種油脂類、脂肪酸類、糖の脂肪酸エステル類などが用いられるが、好ましくは、動物性油脂、植物性油脂、それらの生物学的もしくは化学的処理された油脂などが用いられる。具体的には各種天ぷら油、サラダ油、融点が35℃以下の硬化油、ビタミンE、小麦胚芽油、ごま油、カカオバター、バター、マーガリン、ショートニング、ショ糖脂肪酸エステルなどが例示できるが、これらに限定されない。これらの親油性材料を用いることにより、水系の物質を包括するカプセルが得られる。
【0021】
本発明のカプセルを食品用途に用いる場合、可食性の外皮膜としては、天然高分子皮膜、例えば、ゼラチン、寒天、ペクチン、アルギン酸、カラギーナン、カードラン、デンプン、ジェランガム、グルコマンナンあるいはこれらの混合物、または、必要に応じて、これらにタンパク質、糖蛋白、ムコ多糖、糖、糖アルコール、多価アルコール等を添加した物質から得られる高分子皮膜が好ましい。添加する天然高分子の具体例としては、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、コラーゲン、カゼインなどが挙げられる。
【0022】
さらに、必要に応じて、口中溶解性の外皮膜、胃溶解性の外皮膜、小腸溶解性の外皮膜、大腸溶解性の外皮膜、不溶性の排出される外皮膜等を選ぶことができる。腸溶性の外皮膜としては、例えば、ゼラチンまたは寒天とペクチンとを組合せて得られる外皮膜が挙げられる。外皮膜には、成形性などを考慮して、グリセリンなどが添加されても良い。
【0023】
三重管ノズルのシームレスソフトカプセル製造機を用いる好ましい組み合わせとしては、中間層(内皮膜)−外皮膜として表すと、ビタミンEオイル−寒天、小麦胚芽油−アルギン酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル−ゼラチン、グリセリン中鎖脂肪酸エステル−カラギーナンなどが挙げられる。中でも、ビタミンEオイル−2〜4%寒天、小麦胚芽油−2〜4%アルギン酸ナトリウムが、得られるカプセルの物性の面から好ましい。
【0024】
また、内容物と内皮膜と外皮膜との構成比は、カプセルの粒径によっても異なるが、体積比で10〜70:10〜50:5〜50が好ましく、30〜50:25〜40:25〜40がより好ましい。
【0025】
本発明のカプセルは、シームレスソフトカプセルであることが好ましい。シームレスソフトカプセルとすることにより、細胞または組織の増殖に必要な物質がカプセル内部と外部の間を、より容易に移動することができ、カプセル内の細胞または組織が増殖し得ると考えられる。さらに、増殖した細胞が外部に漏れ出ることはない。
【0026】
さらに、必要に応じて外皮膜の孔径が大きく物質移動に抵抗が少ない透過性の良いカプセル外皮膜を用いるか、逆に孔径の小さな物質移動抵抗の大きなバリアー性の高いカプセル皮膜を用いて、それぞれの用途に応じた外皮膜とすることができる。また、皮膜に電荷を持たせることにより、荷電物質の透過に選択性を持たせることもでき、より多様な機能を持ったカプセルとすることができる。
【0027】
カプセル内に封入できる細胞または組織に、特に制限はなく、細菌、酵母、カビ、藻類、植物の細胞、植物または動物の組織が挙げられ、それぞれの用途に応じて、用いれば良い。
【0028】
食品用途に使用される細胞または植物組織としては、乳酸菌(ビフィズス菌を含む)、納豆菌、パン酵母、醸造用酵母(ワイン酵母、清酒酵母、味噌酵母、醤油酵母など)、醸造用糸状菌(麹菌など)、単細胞藻類(例えば、クロレラ、スピルリナなど)、多細胞藻類(ワカメ、昆布など)、食用植物および食用植物組織(例えば、高麗人参など)が挙げられる。
【0029】
これらの細胞または組織を有するカプセルは、シームレスソフトカプセルとするのがもっとも好ましい。シームレスソフトカプセルの製造方法は、例えば、食品加工技術、第15巻、p28−33、1995、あるいは、特開平5−31352号公報に記載されている。特に、三重ノズルを用いた滴下法で、中間層に油状物質(例えば、硬化油)を介在させて作成することがより好ましい。
【0030】
カプセルに封入する細胞または組織の量は、生存もしくは増殖できる最小量から、ろ過もしくは遠心分離により集めた細胞または組織を充填することで達成される高密度量まで可能であるが、本発明の特徴はカプセル内で細胞または組織の培養を行い、高密度まで増殖させることが可能であることから、カプセルに封入する細胞または組織の濃度は、通常、継代培養する時の細胞または組織の濃度で十分である。
【0031】
得られるシームレスソフトカプセルの平均粒径は、用途によっても異なるが、0.1mm〜10mmである。より好ましくは、0.2〜8mmである。食用に用いる場合は、平均粒径は4mm以下が好ましく、0.1mm〜2mmがさらに好ましい。このようなシームレスソフトカプセルは、食品に使用する場合、のど越しがよく、このまま用いられるが、カプセル表面にデンプン、デンプン分解物、ペクチンなどの糊剤あるいは増粘剤をコーティングしてもよい。
【0032】
得られた、生きた細胞または組織を含有するシームレスソフトカプセルは、適切な培地に懸濁して培養することにより増殖できる。特にアルギン酸ゲルのように、ゲル形成に多価の金属イオンが必要である皮膜素材のものは、ゲル強度を維持するために必要濃度の多価の金属イオンを培地に加えるのが好ましい。そのために、アルギン酸ゲルの場合、塩化カルシウムや塩化ストロンチウムや塩化バリウムや塩化アルミニウムを培地量に対して0.01〜5重量%加えると良いが、好ましくは、0.5〜3重量%である。
【0033】
例えば、ビフィズス菌を封入したカプセルを培養した場合、カプセル内でビフィズス菌を培養増殖させることができるため、カプセル内の生きたビフィズス菌の数が数百億個/gカプセル以上と極めて多くなることに加え、カプセル内で生細胞を培養するため、洗浄菌体では失われてしまうような代謝産物(バクテリオシンや多糖等)もカプセル内に蓄えている。そのため、カプセル内で増殖させたビフィズス菌を力プセルごと摂取することにより、凍結乾燥菌末よりも即効かつより強力な整腸作用が示され、さらに皮膚、関節を滑らかにする効果を奏する。
【0034】
また、生きた乳酸菌を封入したカプセルは、カプセル内で乳酸菌を培養増殖させることができるため、乳酸発酵バイオリアクターに用いることにより、高効率で乳酸を生成し、菌体の混入のない培養液が得られ、乳酸の回収も容易である。
【0035】
本発明では、カプセル内に封入された細胞または組織を、所望の培地中で、増殖させることができる。そして、その増殖した細胞または組織を含むカプセルは食品などの用途に使用される。例えば、乳酸菌、高麗人参組織などをカプセルに封入し、増殖後、果汁飲料、野菜ジュース、豆乳、ゼリー、加工乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料、発酵乳、炭酸飲料、プリンなどに添加して、本発明のカプセル入り食品が製造される。なお、本発明において、ゼリーというときにはジェルタイプの食品を含む。また、カプセルが添加される食品は、これらに限定されない。
【0036】
食品に添加するカプセルの量は特に制限はないが、食品100gに対して、0.1〜10gが好ましく、0.5g〜3gがより好ましい。
【0037】
【実施例】
以下に本発明を、実施例によってさらに具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0038】
実施例1(生ビフィズス菌カプセル入り果汁飲料)
ビフィドバクテリウム・ロンガムJCM7050のコロニー2白金耳をスキムミルク15%、イーストエキス0.4%、グルコース3%、pH 6.5の液体のスキムミルク培地100mLに植菌し、37℃、15時間、アネロパック(三菱瓦斯化学株式会社製)を用いて嫌気状態にした容器中で、60rpmでゆっくり振盪培養した。途中pHが下がってくるので、pH自動調節機を用いて、5M−NaOH水溶液でpHを5.5に保った。15時間培養後の菌数は、BL寒天培地(日水製薬(株)製)上で24時間、嫌気培養し、コロニーを計数することで求めたところ、2×109個/mlであった。この菌液を、15%スキムミルク水溶液を0.01%パンクレアチンF(天野製薬(株)製)で45℃、15時間処理して用いた以外は、同じ組成の上記スキムミルク培地(以下、「パンクレアチン処理スキムミルク培地」という)で100倍に希釈し、カプセルの内容液とした。
【0039】
【表1】
【0040】
次に、表1に示す処方で、三重管ノズルのシームレスソフトカプセル製造機を用いて液中滴下法により、この内容液入りのカプセル(平均粒径1.8mm)を製造した。外皮膜は寒天とし、カプセル滴形成と固化は、硬化液中で行った。
【0041】
このカプセル100gをパンクレアチン処理スキムミルク培地1Lに入れ、窒素85%、水素10%、炭酸ガス5%の混合ガス(住友精化(株)製)を100ml/分の流量で吹き込み、撹拌翼を用いて50rpmでゆっくり攪拌し、pHを5.5に調節しながら37℃、30時間培養した。培養後のカプセル内の生菌数は3×1010個/gカプセル(湿重量)であった。
【0042】
このカプセル表面を滅菌蒸留水で洗浄後、透明なマスカットジュース100mlに2g添加し、マスカットジュース100ml当たり、生きたビフィズス菌数が600億個と極めて多いカプセル入りマスカット果汁飲料を調製した。この生のビフィズス菌入りカプセルを添加したマスカット果汁飲料は、ビフィズス菌特有の不味さがないため風味は低下せず、透明を保っており美味しく飲めるものであった。このカプセルを含む果汁飲料は生のビフィズス菌の数が多く、整腸作用が期待される。
【0043】
実施例2(生乳酸菌カプセル入り野菜ジュース)
乳酸菌ラクトコッカス ラクティス JCM7638をCMG寒天培地(イーストエキス0.5%、ポリペプトン0.5%、NaCl 0.5%、グルコース1%、寒天2%)で培養したコロニー1白金耳をスキムミルク12%、イーストエキス0.4%、グルコース3%、pH 6.5の液体のスキムミルク培地20mlに植菌し、37℃、15時間、静置培養した。15時間培養後の菌数は、2×109個/mlであった。この菌液を、同じスキムミルク培地で500倍に希釈し、カプセルの内容液とした。
【0044】
次に、実施例1と同様に、この内容液入りのカプセル(平均粒径1.8mm)を調製した。
【0045】
得られたカプセル100gを12%スキムミルク水溶液を0.01%プロテアーゼP(天野製薬(株)製)で40℃、15時間処理して用いた以外は、同じ組成の上記スキムミルク培地(以下、「プロテアーゼP処理乳酸菌用スキムミルク培地」という)500mlに入れ、5M−NaOH水溶液でpHを5.2に調節しながら、37℃、2日間50rpmで振盪培養した。培養後のカプセル内の生菌数は6×1010個/gカプセル(湿重量)であり、カプセル内で乳酸菌が著しく増殖したことが示された。
【0046】
この培養して得られたカプセルを滅菌蒸留水で洗浄後、野菜ジュースに1g/100mlの割で加えた。この野菜ジュースは、生の乳酸菌を多量含んでいるにも関わらず、それらの不味さがなく、カプセルののど越しもよく、美味しく飲めるものであった。これにより、従来考えられなかった野菜ジュースを飲むことで、多くの乳酸菌を摂取できるようになった。
【0047】
実施例3(高麗人参培養細胞カプセル入り健康ドリンク)
シュークロース3%とインドール−3−酢酸(IAA)1mg/l含むMurashige−Skoog液体培地(pH5.6)中で継代培養している高麗人参(Panax ginseng C.A. Meyer)の細胞5g(湿重量)を、500ml容三角フラスコに入れ、同じ培地100mlを添加して、25℃、120rpmで2週間振盪培養し、遊離細胞集塊を得た。更に、この遊離細胞集塊を80μmの目のナイロン網で濾過し、それを通った細かい細胞集塊を、更に20μmの目のナイロン網で濾過し、網上に残った細胞集塊を集めた。この細胞集塊5g(湿重量)を上記と同じ組成のMurashige−Skoog液体培地100mlに懸濁し、カプセルの内容液とした。
【0048】
シームレスソフトカプセル化は、内容液である細胞懸濁液をバイブレーターで振動させながら行った以外は、実施例1と同様に行った。得られた高麗人参細胞入りカプセルの10gをとり、500ml容三角フラスコに入れ、同じ組成のMurashige−Skoog液体培地100mlを添加し、25℃、50rpmで3週間培養した。カプセル内で高麗人参細胞は増殖し、カプセル内に充満していた。この培養して得られたカプセル2gを滅菌蒸留水で洗浄後、カプセルを浮遊させるためにペクチンを0.05g添加した健康ドリンク(森下仁丹(株)製の商品名「スーパー力源」と同じ組成で、高麗人参エキスを添加していないもの)50mlに加え、生の高麗人参細胞入り健康ドリンクを調製した。この健康ドリンクは、生の高麗人参の細胞を含んでいるにも関わらず、その苦さや不味さがなく、のどごしがよく、美味しく飲めるものであった。
【0049】
実施例4(納豆菌カプセル入り豆乳飲料)
粉砕した大豆粉100gに、シュークロース5g、NaCl 1g、および水500mlを加えて、121℃、30分間オートクレーブし、その遠心上清を得た(以下、大豆粉抽出培地という)。50ml容に三角フラスコにこの大豆粉抽出培地10mlを入れ、納豆菌(バチルス スブチルス IFO13169)のコロニーを1白金耳接種した。これを30℃、15時間、120rpmで振盪培養した。この培養液全量を、大豆粉抽出培地90mlに加え、均一に懸濁後、カプセル化の内容液とした。
【0050】
実施例1と同様にカプセル化して、得られたカプセル100gを大豆粉抽出培地400mlに加え、30℃、100rpmで24時間培養した。培養後のカプセル内で納豆菌は増殖し、粘質物を作っていた。菌数は3×109個/gカプセル(湿重量)であった。このカプセル3gを蒸留水で洗浄後豆乳100mlに添加した。これは、納豆菌の臭いも少なく美味しく飲め、豆乳と一緒に納豆菌と粘質物を摂取できるものであった。
【0051】
実施例5(カプセル化ビフィズス菌の培養方法)
実施例1と同様にして調製したビフィドバクテリウム ロンガムJCM7050のカプセルを保温ジャケット付きの100mlの円筒形のカラムに充填した。外部の培地槽にパンクレアチン処理スキムミルク培地を1L入れ、培地をカプセル充填カラムの下方から上方に10ml/分で流し、再び培地槽に戻して循環させた。培地槽はpH自動調節機を用いて10Mのアンモニア水でpHを5.5に保ち、嫌気状態を保つために、窒素85%、水素10%、炭酸ガス5%の混合ガス(住友精化(株)製)を吹き込んだ。混合気は、最初の12時間は100ml/分、12時間目から30時間目までは20ml/分で吹き込んだ。37℃で30時間培養したところ、カラム内のカプセルの生菌数は5×1010個/gカプセルと極めて多かった。
【0052】
このカラムを用いる培養方法は、カプセルに物理的なダメージを与えることもなく、カプセル内に高密度にビフィズス菌を培養することができる上、雑菌汚染の機会を減少させることができる。また、カプセルを集めるときにカプセルが壊れることもなく、食品に混合する場所にカラムごと搬送することができる。従って、培養時および培養後のハンドリングが極めて容易となり、工業的レベルでのカプセル内でのビフィズス菌の培養に適している。
【0053】
実施例6(凍結乾燥菌体のカプセル化と培養)
ビフィドバクテリウム ロンガムJCM7050を実施例1と同様にしてスキムミルク培地で嫌気培養し、得られた菌体を4℃、8000rpm、20分間遠心分離して集め、菌体の10倍量の蒸留水を加えて攪拌分散させ、凍結乾燥した。この凍結乾燥菌体を、アネロパックを入れて嫌気状態にした密閉容器中で冷蔵保存したところ、極めて安定であった。この凍結乾燥菌体を0.1gとりスキムミルク培地1Lに懸濁し、カプセルの内容液とした。この懸濁液の生菌数は、5×107個/mlであった。
【0054】
次に、以下の表2に示す処方で、空中滴下法でこの内容液入りのシームレスソフトカプセル(平均粒径3.5mm)を調製した。
【0055】
【表2】
【0056】
得られたカプセル100gをパンクレアチン処理スキムミルク培地1Lに入れ、アネロパックを用いて嫌気状態にした容器中で、5MのNaOH水溶液でpHを5.5に調整しながら37℃、2日間振盪培養した。培養後のカプセル内の生菌数は2×1010個/gカプセル(湿重量)であり、カプセル内での増殖が認められた。
【0057】
実施例7(生ビフィズス菌カプセル入り乳酸菌飲料)
乳酸菌ラクトコッカス ラクティス JCM7638をCMG寒天培地(イーストエキス0.5%、ポリペプトン0.5%、NaCl 0.5%、グルコース1%、寒天2%)で培養し、コロニーを得た。この1白金耳をスキムミルク12%、イーストエキス0.4%、乳糖3%、pH6.5に調整した液体スキムミルク培地20mlに植菌し、37℃、15時間静置培養したところ、菌数は6×109個/mlであった。
【0058】
この培養液全量を、4℃、8,000×gで20分間遠心し、上清を捨てて菌体に生理食塩水40mlを加え、ボルテックスを用いて攪拌し、再度8,000×gで20分間遠心し、菌体を集めた。もう一度同じ操作を繰り返して洗浄菌体を得た。この洗浄菌体全量に透明なリンゴジュース40mlを加え ボルテックスで均一に分散させた。得られた菌体を懸濁したリンゴジュース0.5mlを透明リンゴジュース100mlに添加した。この乳酸菌懸濁リンゴジュース中の生菌数は1×107個/mlであり、ほぼ透明であった。
【0059】
他方、実施例1と同様にカプセル化し、培養したビフィズス菌入りカプセル2gを調製し、これを上記で得られた乳酸菌懸濁リンゴジュース100mlに添加した。この生ビフィズス菌入りカプセルのビフィズス菌の生菌数は、300億個/gカプセルであった。この生ビフィズス菌入りカプセルを含有する生きた乳酸菌入りリンゴジュースは「乳等省令」の規格基準における乳酸菌飲料となるが、従来の乳酸菌飲料とは全く異なり、ほぼ透明でありながら100ml当たり、生きたビフィズス菌600億個を摂取できる、口当たりのよい乳酸菌飲料であった。
【0060】
【発明の効果】
本発明のカプセルは、生きた細胞あるいは組織がカプセル内部で増殖することができ、胃酸で溶けないカプセルとすることで、特に、乳酸菌を用いた場合、大量の生きた菌を腸に送達できるので、強力な整腸作用が、迅速に現れる。
Claims (5)
- 水系液体に懸濁された生きた細胞または組織を包含するシームレスソフトカプセルであって、
該カプセルは、三重管ノズルのシームレスシフトカプセル製造機を用いて、該三重管ノズルの最内部に生きた細胞または組織を含有する水系液体を、中間部に親油性材料を、および最外部に外皮膜材料をそれぞれ供給することによって形成され、
該親油性材料が、天ぷら油、サラダ油、ビタミンE、小麦胚芽油、ゴマ油、融点が35℃以下の硬化油、カカオバター、バター、マーガリン、ショートニングおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群から選択され、そして、
該水系液体内で細胞または組織を増殖させ得る、カプセル。 - 前記細胞または組織が食品用途に使用されている細胞または植物組織である、請求項1に記載のカプセル。
- 前記細胞または組織が、乳酸菌、納豆菌、パン酵母、醸造用酵母、醸造用糸状菌、単細胞藻類、多細胞藻類、食用植物、食用植物組織およびこれらの凍結乾燥菌体または組織からなる群から選択される少なくとも1つの細胞または組織である、請求項2に記載のカプセル。
- 請求項1から3のいずれかの項に記載のカプセルを含有する食品。
- 前記カプセルを含有する食品が、果汁飲料、野菜ジュース、加工乳、豆乳、ゼリー、ヨーグルト、乳酸菌飲料、発酵乳、炭酸飲料、およびプリンである、請求項4に記載の食品。
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