JP4019775B2 - 耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート - Google Patents

耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、耐食性、特に耐孔食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートに関し、さらに詳しくはラジエータやヒータコアなどの主に自動車用熱交換器に使用されるチューブ材として使用されるアルミニウム合金ブレージングシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のラジエータやヒーターコアのチューブ材としては、Al−Mn系アルミニウム合金を芯材とし、この芯材の片面に犠牲陽極皮材として芯材よりも卑なAl−Zn系アルミニウム合金をクラッドし、前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドした3層のアルミニウム合金ブレージングシートが使用されている。最も一般的に用いられている前記アルミニウム合金ブレージングシートとしては、JIS 3003(質量%でMn:1.0〜1.5%、Cu:0.1〜0.2%、Si:0.6%以下、Fe:0.75%以下、Zn:0.10%以下を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなる組成のAl−Mn系アルミニウム合金)を芯材とし、この芯材の片面に犠牲陽極皮材として芯材よりも卑なJIS 7072などのAl−Zn系アルミニウム合金をクラッドし、前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドした3層のアルミニウム合金ブレージングシートが使用されている。このアルミニウム合金ブレージングシートにクラッドしたAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材は、ろう付け時にチューブ材とフィン材の接合およびチューブ材とヘッダープレートとの接合に用いられ、犠牲陽極皮材は芯材との電気化学的性質の違いにより皮材が主として腐食し、芯材への孔食を抑制するものである。
アルミニウム合金の表面は強固な自然酸化皮膜で覆われており、特に中性の環境では耐食性に優れ、熱伝導性に優れていることから、自動車の熱交換器の冷媒流通経路材として用いられている。しかし、この酸化皮膜が何らかの原因で局部的に破壊されると、他の部分が強固なために皮膜欠陥部に腐食が集中して孔食が発生し、早期に貫通孔が生じるという欠点があった。
この対策としてラジエーターなどの自動車熱交換器では芯材の片面に芯材よりも電気的に卑なアルミニウム合金を犠牲陽極皮材として張り合わせた上記のようなブレージングシートが用いられているのである。
【0003】
これらアルミニウム合金ブレージングシート材は、ラジエーターやヒーターコアなどのアルミニウム製熱交換器として使用された場合、冷媒が低温でかつ中性〜弱酸性でClイオンを含む溶液の時には犠牲陽極皮材は優れた犠牲陽極効果を発揮するが、冷媒がpH9以上のアルカリ性溶液の場合には犠牲陽極皮材の効果が働かずに短期間で貫通孔が発生し、防食効果が十分に発揮されない不具合が多発している。
【0004】
そこで、犠牲陽極皮材と芯材の成分組成との組み合わせを検討することによりアルカリ環境中で耐食性を高め、優れた特性を有するアルミニウム合金ブレージングシートが提案されている。
例えば、Si:0.6%以下、Fe:0.7%以下、Cu:0.05〜0.20%、Mn:1.0〜1.5%、Zn:0.10%以下の元素を含み、残部がAlおよび不可避不純物からなる組成のAl−Mn系アルミニウム合金芯材の片面に、Fe:0.7〜1.2%、Zn:0.1〜1.5%を含む犠牲陽極皮材をクラッドし、前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドした3層のアルミニウム合金ブレージングシート(特開平10−17967号公報参照)などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来のアルミニウム合金ブレージングシートを使用して作製した自動車用熱交換器は耐食性が不十分であり、今後、さらなる薄肉化を考えた場合、より耐食性に優れる材料の開発が必要になる。そのため、酸性およびアルカリ性の両環境で耐食性に優れ、冷却水が漏れ出ることのないアルミニウム合金ブレージングシートが求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、まず、自動車用熱交換器のチューブに孔食が発生し、冷却水が漏れ出る不具合が多発している原因を追求したところ、
(イ)自動車用熱交換器のチューブ材は近年ますます薄肉化していること、
(ロ)従来の自動車用熱交換器であっても、酸性から中性または弱アルカリ性(pH7〜8)の不凍液含有冷却水が使用されていれば十分に耐食性を有するが、近年、pH9〜11の強アルカリ性を示す不凍液含有冷却水が一部で使用されており、このpH9〜11の強アルカリ性環境下では皮膜の犠牲陽極効果は十分に働かず、冷媒流通経路に深い孔食が発生すること、
(ハ)ラジエーターの冷却水は粗悪な不凍液の使用によりpHが9〜11の強アルカリ性まで上昇することがあること
(ニ)中性から弱アルカリ性の不凍液でも、不凍液濃度が低下するとチューブの耐食性が逆に低下することがあること、
などが影響していることがわかり、薄肉のアルミニウム合金ブレージングシートであっても十分な強度を有すると共に、酸性からアルカリ性まで幅広いpH領域で優れた耐食性を有する熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートを求めて研究を行った。
【0007】
その結果、酸性からアルカリ性まで幅広いpH領域環境と優れた耐食性を有する熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートの成分組成とは以下の関係にあるという研究結果が得られたのである。
【0008】
酸性環境
従来は犠牲陽極皮材にZnを添加し、芯材に対して電位を卑にすることで深い孔食の発生を抑制していたが、その場合の犠牲陽極皮材の腐食形態は完全な面状とはならず、部分的に深い孔食が発生してしまうことがあった。そこで犠牲陽極皮材にNiおよびSiを添加することで犠牲陽極皮材の腐食発生起点を分散させることで深い孔食の発生を抑制することができる。
【0009】
アルカリ環境
アルカリ環境での孔食は、カソード反応部では孔食先端部で液性が局部的に高アルカリ化し、貫通孔が発生するものである。そこで、アルカリ環境中での耐食性を向上させるには、カソード反応が局部的に集中するのを防ぎ、カソード反応部を微細に分散させる必要がある。
そこで、Mn,Niを添加し、Al−(Mn,Ni)系の金属間化合物を分散させることで耐食性の向上を図れるが、晶出物の大きさはできるだけ小さい方が耐食性向上には望ましい。また、晶析出物はアルカリ環境中では溶解しないために材料表面に生成した腐食生成物中に残存し、皮膜を強固にする効果がある。さらに、これら晶出物は材料表面に存在すると、酸化皮膜の生成が不均一となり、腐食の発生起点を増加させる効果もある。
また、犠牲陽極皮材にSiを0.25〜1.0%添加し、ろう付け後にSiの析出により析出物の微細分散を図り、耐食性の向上を図ることができる。このような微細晶析出物の中でもアルミニウムマトリックスより電位が貴なものはカソード点として作用し、局部的な腐食の発生を抑制し、腐食形態を面状にする効果が得られる。そこで、犠牲陽極皮材にMn,Niを添加し、さらにSiを所定量添加することにより耐食性の向上を図り、薄肉化に対応する強度アップもはかることができる。
【0010】
これら研究結果に基づいて、さらに具体的な成分組成を定めるべく研究を行った結果、(a)質量%で(以下、%は質量%を示す)Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金を芯材とし、
前記芯材の片面にZn:2.6〜10%、Si:0.25〜1.0%、Ni:0.01
〜1.0%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.01〜0.25%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成の犠牲陽極皮材をクラッドし、
前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドしてなる熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートは耐食性に一層優れている、
(b)前記(a)に記載のアルミニウム合金ブレージングシートにおいて、犠牲陽極皮材にさらにMg:0.1〜2.5%を含有した犠牲陽極皮材をクラッドしてなる熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートは耐食性に一層優れている、
(c)前記(a)または(b)に記載のアルミニウム合金ブレージングシートにおいて、芯材がMn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、さらにTi:0.01〜0.25%、Zr:0.01〜0.15%、Ni:0.01〜1.0%、Cr:0.3〜0.8%、Mg:0.1〜0.3%、Ce:0.01〜0.5%、Sr:0.01〜0.3%の内の1種または2種以上を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金で構成されても同じ効果を奏する、という知見を得たのである。
【0011】
この発明は、かかる知見に基づいて成されたものであって、
(1)Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金を芯材とし、
前記芯材の片面にZn:2.6〜10%、Si:0.25〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.01〜0.25%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成の犠牲陽極皮材をクラッドし、
前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドしてなる耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート、
(2)Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金を芯材とし、
前記芯材の片面にZn:2.6〜10%、Si:0.25〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.01〜0.25%を含有し、さらにMg:0.1〜2.5%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成の犠牲陽極皮材をクラッドし、
前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドしてなる耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート、に特徴を有するものである。
【0012】
この発明の耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートにおける芯材は、Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、さらにTi:0.01〜0.25%、Zr:0.01〜0.15%、Ni:0.01〜1.0%、Cr:0.3〜0.8%、Mg:0.1〜0.3%、Ce:0.01〜0.5%、Sr:0.01〜0.3%の内の1種または2種以上を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなる芯材を使用しても同じ効果が得られる。したがって、この発明は、
(3)前記芯材は、Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、さらにTi:0.01〜0.25%、Zr:0.01〜0.15%、Ni:0.01〜1.0%、Cr:0.3〜0.8%、Mg:0.1〜0.3%、Ce:0.01〜0.5%、Sr:0.01〜0.3%の内の1種または2種以上を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなる(1)または(2)記載の耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート、に特徴を有するものである。
【0013】
この発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートの成分組成を上述のごとく限定した理由を述べる。
(A)犠牲陽極皮材
Zn:
Znは、犠牲陽極皮材の電位を卑にし、芯材に対する犠牲陽極効果を効果的なものにするため、芯材に腐食が進行するのを防止する作用があり、また犠牲陽極皮材の表面の酸化皮膜を脆弱にし、腐食の発生起点を増加させて腐食形態を面状にする作用があるが、その含有量が2.6%未満では酸性溶液中での犠牲陽極効果が十分に働かないので好ましくなく、一方、10%を越えて含有すると、自己腐食性が速くなりすぎるので好ましくない。したがって、犠牲陽極皮材中のZn含有量は2.6〜10%(一層好ましくは3〜5%)に定めた。ブレージングシートの板厚が薄くなるほど犠牲陽極皮材に含まれるZn含有量を多くしなければ十分な耐食性は確保することができない。特に板厚が0.2mm以下のブレージングシートにおける犠牲陽極皮材に含まれるZn含有量は2.6〜10%の範囲内にあることが必要である。
【0014】
Si:
Siは、ろう付け後に素地中に微細に析出分散し、カソード点となることでアルカリ環境中での耐食性を向上させ、さらに微細析出やマトリックスに固溶して強度を向上させる作用を有するが、その含有量が0.25%未満では所望の効果が得られず、一方、1.0%を越えて含有すると析出物が大きくなり、耐食性をかえって低下させる共に、犠牲陽極皮材の電位を貴にし、芯材との電位差を小さくし、さらに粒界腐食が発生するために耐食性を著しく低下させるようになるので好ましくない。したがって、Siの含有量を0.25〜1.0%に定めた。Siの含有量の一層好ましい範囲は0.3〜0.5%未満である。
【0015】
Ni:
Niは、素地中に微細なAl−Ni金属間化合物を生成するためそこを起点として材料表面にピットが発生し、孔食の起点を増加させ、深い孔食の発生を抑制する作用を有し、強度の向上に寄与すると共にNiはFeやMnに比べて化合物の大きさが小さく非常に微細に分布し、さらにSiの析出物を微細に分布させるために耐食性向上に及ぼす効果が最も大きい成分である。
しかし、Niはその含有量が0.01%未満では所望の効果が得られず、一方、1.0%を越えると犠牲陽極皮材の自己腐食性が増大するので好ましくない。したがって、Niの含有量は0.01〜1.0%に定めた。Niの含有量の一層好ましい範囲は0.3〜0.7%である。
【0016】
Mn:
犠牲陽極皮材中のMnは、素地中にAl−Mn系金属間化合物として生成して分散して強度を向上させるとともに、アルカリ溶液中での腐食に対しては分散しているAl−Mn系金属間化合物を起点として材料表面にピットを発生させ、孔食の起点を増加させることにより深い孔食の発生を抑制する作用を有するが、その含有量が0.1%未満では所望の耐食性が得られないので好ましくなく、一方、1.5%を越えて含有すると粗大な金属間化合物の形成によって圧延加工性が低下するので好ましくない。したがって、犠牲陽極皮材に含まれるMn含有量は、0.1〜1.5%に定めた。Mn含有量の一層好ましい範囲は0.5〜1.0%である。
【0017】
Ti:
Tiを添加すると鋳造時にTi濃度(固溶度)が高い部分と低い部分が生成し、これらが圧延時に延ばされ、材料中に層状のTi濃度分布が形成され、Ti濃度が低い部分は高い部分に比べて電位が卑になり、優先的に腐食が進行するため腐食形態が層状になり、耐食性が向上する。またTiは、ろう付け後に微細な金属間化合物として素地中に分散し、芯材の強度を向上させる作用を有する。しかし、Ti:0.01%未満では所望の効果が得られず、一方、Ti:0.25%を越えると加工性を阻害するので好ましくない。したがって、Tiの含有量は0.01〜0.25%に定めた。
【0018】
Mg:
Mgは、ろう付け時にマトリックスに固溶して強度を向上させるとともに、ろう付け後に芯材中のSiあるいは犠牲陽極皮材中のZnとMg2Si、MgZn2を形成してさらに強度を向上させる作用があるので必要に応じて添加するが、その含有量が0.1%未満では所望の耐食性が得られないので好ましくなく、一方、2.5%を越えて含有すると犠牲陽極皮材の圧延性が低下してクラッド圧延が難しくなる。したがって、犠牲陽極皮材に含まれるMg含有量は、0.1〜2.5%に定めた。Mg含有量の一層好ましい範囲は0.3〜2.0%である。
【0019】
Cr:
Crは特にアルカリ環境中において水酸化クロム皮膜を材料表面に形成し、この皮膜はアルカリ環境中での溶解度が小さいために材料表面に強固な皮膜を形成し、腐食速度を低下させる作用を有するので必要に応じて添加するが、その含有量が0.3%未満では所望の効果が得られず、一方、0.8%を越えて含有すると巨大晶出物を生成し、さらに犠牲陽極皮材の電位を貴にするので好ましくない。したがって、Crの含有量は0.3〜0.8%に定めた。Crの含有量の一層好ましい範囲は0.3〜0.5%である。
【0020】
Co:
Coはろう付け後の再結晶粒を小さくし、強度を向上させる効果があり、また、素地中にAl−Co,Al−Co−Ni系金属間化合物を生成し、アルカリ環境中での腐食形態を面状とし、耐食性を向上させる効果があるので必要に応じて添加するが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られず、一方、0.3%を越えて含有すると腐食速度が増大し過ぎてかえって耐食性が低下するので好ましくない。したがってCoの含有量は0.1〜0.3%に定めた。
【0021】
Ce:
Ceは素地中にAl−Ce,Al−Ce−Ni系金属間化合物の晶出物を生成させ、これらが均一分散することで強度を向上させる効果があり、また、アルカリ環境中において微細晶出物を起点として孔食が発生するために腐食の起点が増加し、腐食形態を面状にすると共に、深い孔食の発生を抑制する作用を有するので必要に応じて添加するが、その含有量が0.01%未満では所望の効果が得られず、一方、0.5%を越えて含有すると巨大晶出物が生成するために鋳造性が低下し、強度向上への寄与は小さく、耐食性も逆に低下するので好ましくない。したがってCeの含有量は0.01〜0.5%に定めた。Ceの一層好ましい範囲は0.05〜0.2%である。
【0022】
Sr:
Srを添加するとSiの析出が微細となり、強度を向上させ、またこの析出物はアルカリ環境中で溶けないために表面の皮膜を強固にする効果があり、耐食性も向上する効果を有するが、その含有量が0.01%未満では所望の効果が得られず、一方、0.3%を越えて含有すると鋳造が困難になり、強度や、耐食性が逆に低下するので好ましくない。したがってCeの含有量は0.01〜0.3%に定めた。Ceの一層好ましい範囲は0.05〜0.2%である。
【0023】
(B)芯材
Mn:
この発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートの芯材に含まれるMnは、芯材素地中に固溶あるいはAl−Mn金属間化合物として晶出または析出して分散し、耐食性を低下させることなく強度を向上させる作用があるが、その含有量が0.5%未満では所望の効果が得られず、一方、2.0%を越えて含有すると鋳造時に粗大な金属間化合物が生成し、それによって、圧延などの加工性を劣化させるので好ましくない。したがって、Mnの含有量を0.5〜2.0%に定めた。Mnの含有量の一層好ましい範囲は1.0〜1.7%である。
【0024】
Cu:
芯材に含まれるCuは、マトリックスに固溶して芯材の強度を向上させると共に、また芯材の電気化学的性質を貴にして、犠牲陽極皮材側だけでなくろう材との電位差を大きくする作用を有するが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られず、一方、1.0%を越えて含有すると融点が低下するためろう付け時に材料が溶融しやすく、さらに粒界腐食が起こりやすくなり、耐食性が低下するので好ましくない。したがって、Cuの含有量を0.1〜1.0%に定めた。Cuの含有量の一層好ましい範囲は0.4〜0.8%である。
【0025】
Si:
芯材に含まれるSiは、Mnと共存させることによりAl−Mn−Si金属間化合物となって素地中に分散、あるいはマトリックスに固溶して芯材の強度を向上させる作用があるが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られず、一方、1.0%を越えて含有すると芯材の融点を低下させ、さらに粒界腐食を発生させるようになるので好ましくない。したがって、Siの含有量を0.1〜1.0%に定めた。Siの含有量の一層好ましい範囲は0.4〜0.8%である。
【0026】
Fe:
Feは、鋳造時の割れの発生を抑制し、さらにNiと同様にろう付け後の再結晶粒を小さくすることによりろう付け後の強度を向上させるとともに、素地中にAl−Fe金属間化合物として晶出または析出するところから、アルカリ性の腐食に対して晶出または析出したAl−Fe金属間化合物が芯材での腐食の進行を抑制してアルカリ性での耐食性を向上させる作用を有するが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られず、一方、1.0%を越えると腐食速度が速くなりすぎるので好ましくない。したがって、Feの含有量は0.1〜1.0%に定めた。Feの含有量の一層好ましい範囲は0.3〜0.7%である。
【0027】
Ti、Zr、Cr、Mg、Ce、Sr:
Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金にTi、Zr、Cr、Mg、Ce、Srの内の1種または2種以上を添加した芯材に対して、前記成分組成を有する犠牲陽極皮材をクラッドしても同じ効果が得られるので、Ti、Zr、Cr、Mg、Ce、Srの内の1種または2種以上を必要に応じて添加するが、これら添加量はTi:0.01〜0.25%、Zr:0.01〜0.15%、Ni:0.01〜1.0%、Cr:0.3〜0.8%、Mg:0.1〜0.3%、Ce:0.01〜0.5%、Sr:0.01〜0.3%である。
【0028】
(C)ろう材
この発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートで使用するろう材は、通常のAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材であればよく、特に限定されるものではないが、ろう材中に含まれるSiは融点を下げると共に流動性を付与する成分であり、その含有量が5%未満では所望の効果が得られず、一方、15%を越えて含有するとかえって流動性が低下するので好ましくない。したがって、ろう材中のSiの含有量は5〜15%が好ましい。ろう材中のSi含有量の一層好ましい範囲は7〜11%である。また、この発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートで使用するAl−Si−Zn系ろう材は前記Al−Si系ろう材にZnを1.0〜5.0%含有させたものが好ましい。
【0029】
この発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートを製造するには、まず、芯材、犠牲陽極材およびろう材を構成するアルミニウム合金を半連続鋳造によりインゴットを製造し、得られた芯材インゴットについては均質化処理する。また、犠牲陽極材インゴットおよびろう材インゴットはそれぞれ所定の厚さまで熱間圧延する。その後、各材料を組み合わせ、熱間圧延によりブレージングシートとし、最終的に所定の厚さまで冷間圧延する工程を経て製造される。
この発明のアルミニウム合金ブレージングシートをチューブ材等とし、自動車用のラジエーターやヒーターコアなどのアルミニウム製熱交換器の組み立てに使用する場合には、アルミニウム合金のフィン材を組み合わせ、ろう付炉中においてフラックスを用いる不活性雰囲気ろう付けあるいは真空ろう付を行う。
【0030】
【発明の実施の形態】
表1に示す成分組成のAl合金を溶解し、鋳造してインゴットを製造し、このインゴットを通常の条件で均質化処理した後、厚さ:150mmの芯材a〜dを作製した。
【0031】
【表1】
Figure 0004019775
【0032】
さらに、表2〜3に示す成分組成のAl合金を溶解し、鋳造してインゴットを製造し、このインゴットを通常の条件で熱間圧延を行い、厚さ:30mmの熱延板からなる犠牲陽極皮材ア〜ネを作製した。
【0033】
【表2】
Figure 0004019775
【0034】
【表3】
Figure 0004019775
【0035】
さらに、表4に示す成分組成のろう材用アルミニウム合金を溶解し、鋳造してインゴットを製造し、このインゴットを通常の条件で熱間圧延を行い、厚さ:20mmの熱延板からなるろう材I〜IIを作製した。
【0036】
【表4】
Figure 0004019775
【0037】
これら表1の芯材a〜d、表2〜3の犠牲陽極皮材ア〜および表4のろう材I〜IIを、表5〜7に示される組み合わせにしたがって重ね合わせ、熱間圧延にてクラッドし、引き続いて冷間圧延および中間焼鈍を行ったのち、冷間圧延を行うことによりいずれも板厚:0.20mm、犠牲陽極皮材およびろう材のクラッド率がそれぞれ15%、10%で調質H14の本発明ブレージングシート1〜41、比較ブレージングシート1〜4および従来例ブレージングシートを作製した。これら本発明ブレージングシート1〜41、比較ブレージングシート1〜4および従来ブレージングシートを用いてそれぞれの試験片を作製し、これら試験片を窒素ガス雰囲気中で600℃に5分間保持した後、冷却速度:100℃/min.で室温まで冷却するろう付け相当熱処理を行い、その後、下記の条件の腐食試験1〜2を行った。
【0038】
腐食試験1
試験片のろう材側を接着剤にて被覆して得られた試験材を用意し、さらにCl- :195ppm,SO4 2-:60ppm,Fe3+:30ppm,Cu2+:1ppmを含む水溶液(pH:3.0)を腐食液として用意し、前記腐食液を自動車用熱交換器の冷却水と想定して、前記試験材を温度:80℃の腐食液に8時間浸漬保持した後、室温で16時間浸漬保持すると云う温度サイクルを加える操作を14日間行い、14日間経過後の犠牲陽極皮材層の表面からの最大孔食深さを測定し、その測定結果を表5〜7に示して酸性環境下での耐食性を評価した。
【0039】
腐食試験2
試験片のろう材側を接着剤にて被覆して得られた試験材を用意し、Cl- :195ppm,SO4 2-:60ppm,Fe3+:30ppm、Cu2+:60ppmを含む水溶液をNaOHでpH11に調整した水溶液を腐食液として用意し、前記腐食液を自動車用熱交換器の冷却水を想定して、試験材を温度:80℃の腐食液の中に8時間浸漬保持した後、室温の静止腐食液の中に16時間に浸漬保持すると云う温度サイクルを加える操作を14日間行い、14日間経過後の犠牲陽極皮材層の表面からの最大腐食深さを測定し、その測定結果を表5〜7に示してアルカリ環境下での耐食性を評価した。
【0040】
【表5】
Figure 0004019775
【0041】
【表6】
Figure 0004019775
【0042】
【表7】
Figure 0004019775
【0043】
表5〜7に示される結果から、本発明ブレージングシート1〜41は、腐食試験1において腐食は全て犠牲陽極皮材内で止まっており、腐食試験2においては犠牲陽極皮材と芯材の界面付近までしか孔食が発生していないのに対し、比較ブレージングシート1〜4および従来ブレージングシートはいずれも芯材まで孔食が発生しているところから、本発明ブレージングシート1〜41は比較ブレージングシート1〜4および従来ブレージングシートに比べて、酸性およびアルカリ環境下での耐食性に優れていることが分かる。さらに表面からの最大腐食深さが極めて小さいところから、耐食性に優れていることが分かる。
【0044】
【発明の効果】
上述のように、この発明のブレージングシートは耐食性に優れているところから、この発明のブレージングシートを用いて作製した熱交換器は、一層軽量化することができて自動車などの燃費の向上に寄与し、さらに広範囲のpHの冷却水を使用しても貫通することなく長期間使用することができ、産業上優れた効果をもたらすものである。

Claims (3)

  1. 質量%で(以下、%は質量%を示す)Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金を芯材とし、
    前記芯材の片面にZn:2.6〜10%、Si:0.25〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.01〜0.25%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成の犠牲陽極皮材をクラッドし、
    前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドしてなることを特徴とする耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
  2. Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金を芯材とし、
    前記芯材の片面にZn:2.6〜10%、Si:0.25〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.01〜0.25%を含有し、さらにMg:0.1〜2.5%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成の犠牲陽極皮材をクラッドし、
    前記芯材の他方の片面にAl−Si系またはAl−Si−Zn系ろう材をクラッドしてなることを特徴とする耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
  3. 前記芯材は、Mn:0.5〜2.0%、Si:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、さらにTi:0.01〜0.25%、Zr:0.01〜0.15%、Ni:0.01〜1.0%、Cr:0.3〜0.8%、Mg:0.1〜0.3%、Ce:0.01〜0.5%、Sr:0.01〜0.3%の内の1種または2種以上を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなることを特徴とする請求項1または2記載の耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
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