JP4019137B2 - 複合防水板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、住宅屋根やベランダ等の庇として好適に用いられる複合防水板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、防水シート(110)が敷設施工された屋根(111)等に設けられる庇部材(101)としては、図8に示すように、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂からなる防水シート(102)と鋼板(103)とが貼り合わされた複合板が用いられており、鋼板の先端側縁部(103a)はその裏面側に180度折り返されている。このように裏面側に折り返すのは、鋼板の端面(103b)がそのまま外方に向けて露出していると滴り落ちてくる雨水が該端面(103b)に伝わって錆びを発生させてしまうので、これを防止するためである。
【0003】
従来、このような鋼板の先端側縁部(103a)が折り返された構成の庇部材(101)は、まず熱可塑性樹脂製の防水シート(102)と鋼板(103)とを貼り合わせた複合板を作製し、これの端部をベンダ曲げ加工することによって製作されている(最初のベンダ曲げで90度折り曲げ、次のベンダ曲げで180度まで折り返す2段工程で製作されている)が、この際防水シート(102)もベンダ曲げ加工するとシート(102)が破断してしまうことから、このベンダ曲げ加工の際には鋼板(103)だけが折り曲げられ得るように、防水シート(102)の端部は鋼板の端部よりも5mm程度内側に引けた状態で接合されていた(図8参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造では、鋼板の先端側縁部(103a)の上には防水シート(102)が存在しないので、滴り落ちる雨水が鋼板上を伝わって更にこれが裏側にまで回り込んで建屋の壁を汚すという問題を生じやすかった。
【0005】
このような雨水の鋼板の端面(103b)にまで伝わる回り込み現象を防止するためには、防水シート(102)の端部を、鋼板(103)の折り曲げ位置よりも外方に突出させた構成を採用することで解決できると本発明者らは考えた。しかしながら、このような防水シート端部の突出構造を、前記のようなベンダ曲げ加工によって作製することはできなかった。前述したように、防水シートが鋼板とともにベンダ曲げ加工されることとなって破断するからである。
【0006】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、雨水が金属板の端面にまで伝わる回り込み現象を防止できて金属板における錆び発生を防ぐことができて耐久性能に優れた複合防水板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、金属板表面の端部に所定幅で離型テープを粘着固定した後、この金属板の上に接着剤塗布層を介して熱可塑性樹脂からなる防水シートを重ね合わせて前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を得、次いで前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得ることを特徴とする複合防水板の製造方法(第1発明)によって達成される。
【0008】
また、上記目的は、金属板表面の端部に所定幅で離型テープを粘着固定した後、この金属板の上に、予め表面を加熱溶融させた熱可塑性樹脂製防水シートの該溶融面を重ね合わせて該樹脂を加圧冷却することによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を得、次いで前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得ることを特徴とする複合防水板の製造方法(第2発明)によっても達成される。
【0009】
上記いずれの製造方法も、離型テープを用いることで、端部に非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合することができ、従って折り曲げ加工の際には金属板の端部だけを裏面側に折り返すことができるので、即ち防水シートの端部が金属板に接合された状態で曲げられることがないので、防水シートの端部に破断等の支障を生じることなく、防水シートの端部が金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を製造できる。こうして得られた複合防水板は、防水シートの端部が金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した構成であるから、雨水が金属板の端面にまで伝わる回り込み現象を防止できて金属板における錆び発生をなくすことができ、耐久性に優れたものとなる。上記折り曲げ加工の手法としては、ベンダ曲げ成形、ロールフォーミング成形等が挙げられる。
【0010】
中でも、上記第1発明の製造方法、第2発明の製造方法としては、折り曲げ加工法としてロールフォーミング成形法を採用するのが好ましい。ロールフォーミング成形を採用すれば、金属板の端部を順次段階的に裏面側に折り返すことができるので、折り曲げ部の形状がきれいな曲線を呈するものとなるし、連続的な成形が可能になるので生産性も向上する。
【0011】
更に、上記第1発明の製造方法、第2発明の製造方法としては、それぞれ次のような方法を採用するのが特に好ましい。即ち、上記第1発明として特に好適な製造方法は、金属板を巻物状態から引き出して搬送しつつ、該金属板の表面の端部に、巻物状態から引き出した離型テープを所定幅で重ね合わせて粘着固定し、更にこの金属板の上に、巻物状態から引き出した熱可塑性樹脂製防水シートを接着剤塗布層を介して重ね合わせて、これらを加圧ロールで圧着せしめることによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を連続状態に製造する工程と、前記連続した複合板を所定長さで裁断する工程と、前記裁断した複合板を、順次ロールフォーミング機のロール間に挿入して前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得る工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
また、上記第2発明として特に好適な製造方法は、金属板を巻物状態から引き出して搬送しつつ、該金属板の表面の端部に、巻物状態から引き出した離型テープを所定幅で重ね合わせて粘着固定し、更にこの金属板の上に、巻物状態から引き出して予め表面を加熱溶融させた熱可塑性樹脂製防水シートの該溶融面を重ね合わせて該樹脂を加圧ロールにより加圧冷却することによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を連続状態に製造する工程と、前記連続した複合板を所定長さで裁断する工程と、前記裁断した複合板を、順次ロールフォーミング機のロール間に挿入して前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得る工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
上記いずれの製造方法(特に好適な製造方法)も、金属板、離型テープ、防水シートのいずれをも巻物状態から引き出しつつこれらを順次重ね合わせて複合板を連続工程で製造することができるので、生産性に優れている。また、加圧ロールで圧着させて金属板と防水シートとを接合するので、十分な接着強度で接合することができ、複合防水板としての耐久性をより向上させることができる。また、先に複合板を所定寸法に裁断してからロールフォーミング機による曲げ加工を行うので、裁断面のきれいな高品質の複合防水板を提供できる(折り曲げ加工後に裁断を行うと裁断面近傍の形状が崩れやすい)。更に、裁断後の各複合板を順次ロールフォーミング機に送ってこれらを連続的な流れ状態で折り曲げ加工できるので、高い生産速度で複合防水板を製造することができる。
【0014】
この発明の複合防水板は、上記いずれかの製造方法により製造されたものであるから、雨水が金属板の端面にまで伝わる回り込み現象を防止できて金属板における錆び発生を防ぐことができて耐久性能に優れると共に、生産性良く製造できるので低コストである。
【0015】
【発明の実施の形態】
第1発明の複合防水板の製造方法について図1〜3を参照しつつ説明する。図1に示すように、金属板(2)、防水シート(3)、離型テープ(4)は、いずれも巻物状態から引き出して製造ラインに連続的に供給されるものとなされている。まず、図1に示すように、金属板(2)を巻物状態から引き出して図面左から右方向に搬送しつつ、この金属板(2)の表面の端部に、同じく巻物状態から引き出した離型テープ(4)を所定幅で重ね合わせて粘着固定する(図2及び図3(イ)参照)。即ち、離型テープ(4)の粘着面側を下にして金属板(2)の端部の上に重ね合わせ、加圧ロール(19)によって金属板(2)に十分に粘着させて固定する。
【0016】
次に、前記金属板(2)の表面に向けて塗布装置(20)から接着剤(5)を塗布する。これにより金属板(2)の表面に接着剤が付着するが、図2及び図3(ロ)に示すように金属板(2)表面の端部は前記離型テープ(4)によりマスキングされているので、この金属板(2)表面の端部(2a)には接着剤が付着しない。即ち、金属板(2)の端部に非接合領域(2a)が形成される。
【0017】
次に、前記接着剤(5)が塗布された金属板(2)の上に、巻物状態から引き出した熱可塑性樹脂製の防水シート(3)を重ね合わせて一対の加圧ロール(21)(21)によりこれらを圧着せしめる。この時、離型テープ(4)の上面に塗布された接着剤は、離型テープ(4)上面の離型作用によってこの離型テープ(4)と当該位置の防水シートとを接合できないので、図3(ハ)に示すように前記離型テープ(4)による非接合領域(2a)を有する態様で金属板(2)と防水シート(3)とを接合することができ、このような非接合領域を有する態様で複合板(9)を連続して製造する。
【0018】
次いで、図1に示すように、上記連続状態の複合板(9)を裁断装置(22)を用いて所定長さに裁断する。
【0019】
この裁断した複合板(9)を順次ロールフォーミング機(23)のロール間に挿入してロールフォーミング成形を行う。この際、ロールフォーミング成形の折り曲げ対象位置である金属板(2)の端部(2a)は、図3(ハ)に示すように離型テープ(4)の介在によって防水シート(3)と非接合状態であるから、このロールフォーミング成形の際には金属板(2)の端部(非接合領域)(2a)だけを順次段階的に裏面側に折り返し成形することができ、このようなロールフォーミング成形によって図3(ニ)に示すような防水シートの端部(3a)が金属板(2)の折り曲げ位置(P)よりも外方に突出した構成の複合防水板(10)を製造し、しかる後、幅方向の中央部で下向きに緩い角度で折り曲げることにより庇部材としての複合防水板(10)を得る。
【0020】
ロールフォーミング成形とは、所望の形状を成形できるように加工された対ロール(型ロール)を複数並べて配置し、これら対ロールの間に板材を順次挿通せしめて一対のロールを通過する毎に曲げ成形を徐々に進めていく成形方法である。本実施形態では、ロールフォーミング機(23)におけるロールの数は6対としているが特にこのような数に限定されるものではない。
【0021】
なお、前記離型テープ(4)は、成形後に必要に応じて剥がして取り去っても良い(図3(ホ)参照)。
【0022】
上記第1発明の製造方法は、防水シート(3)を溶剤等の接着剤により金属板(2)に接合するものであるから、防水シート(3)として塩化ビニル樹脂製防水シートを用いて上記構成の複合防水板(10)を製造する場合に特に好適である。
【0023】
次に、第2発明の複合防水板の製造方法について説明する。図4に示すように、金属板(2)、防水シート(3)、離型テープ(4)は、いずれも巻物状態から引き出して製造ラインに連続的に供給されるものとなされている。まず、図4に示すように、金属板(2)を巻物状態から引き出して図面左から右方向に搬送しつつ、この金属板(2)の表面の端部に、同じく巻物状態から引き出した離型テープ(4)を所定幅で重ね合わせて粘着固定する(図5参照)。即ち、離型テープ(4)の粘着面側を下にして金属板(2)の端部の上に重ね合わせ、加圧ロール(19)によって金属板(2)に十分に粘着させて固定する。ここまでは第1発明と同様である。
【0024】
次に、前記金属板(2)の上に、巻物状態から引き出して予め表面をヒーターや熱風等により加熱溶融させた熱可塑性樹脂製防水シート(3)の該溶融面を重ね合わせ、この状態で該樹脂を一対の加圧ロール(26)(26)により加圧冷却する。これにより、防水シート(3)を金属板(2)に接合するのであるが、金属板(2)の表面の端部には離型テープ(4)が存在しているので、該離型テープ(4)による非接合領域(2a)を有する態様で金属板(2)と防水シート(3)とを接合することができ、このような非接合領域を有する態様で複合板(9)を連続して製造する。
【0025】
次いで、図4に示すように、上記連続状態の複合板(9)を裁断装置(22)を用いて所定長さに裁断する。
【0026】
この裁断した複合板(9)を順次ロールフォーミング機(23)のロール間に挿入してロールフォーミング成形を行う。この際、ロールフォーミング成形の折り曲げ対象位置である金属板(2)の端部(2a)は、離型テープ(4)の介在によって防水シート(3)と非接合状態であるから、このロールフォーミング成形の際には金属板(2)の端部(2a)だけを順次段階的に裏面側に折り返し成形することができ、このようなロールフォーミング成形によって防水シートの端部(3a)が金属板(2)の折り曲げ位置(P)よりも外方に突出した構成の複合防水板(10)を製造し、しかる後、幅方向の中央部で下向きに緩い角度で折り曲げることにより庇部材としての複合防水板(10)を得る(図6参照)。
【0027】
上記第2発明の製造方法は、防水シート(3)を加熱溶融により金属板(2)に融着して接合するものであるから、防水シート(3)としてポリオレフィン製の防水シートを用いて上記構成の複合防水板(10)を製造する場合に特に好適である。
【0028】
上記第1発明及び第2発明の製造方法で製造した庇部材としての複合防水板(10)の使用態様の一例を図7に示す。複合防水板(10)の幅方向中央部の折り曲げ位置の内側面を屋根(50)のコーナー部に当接配置して固定する一方、屋根(50)の上に敷設施工した防水シート(51)の端部を、前記複合防水板(10)の防水シート(3)の上面に重ね合わせてこれに接合せしめることによって、屋根(50)に庇が取り付けられている。
【0029】
この発明において、金属板(2)としては、特に限定されず、例えば鋼板、ポリ塩化ビニル鋼板(鋼板の両面にポリ塩化ビニル樹脂層を積層したもの)等が用いられる。また、防水シート(3)としては、熱可塑性樹脂からなるものが用いられ、例えば塩化ビニル樹脂製防水シート、ポリプロピレン等のポリオレフィン製防水シート等が用いられる。
【0030】
また、離型テープ(4)は、その片面を粘着性等により金属板(2)に仮固定することができ、他方の面に離型性が付与されたものであればどのようなものでも使用でき、例えば市販のクラフトテープ等を例示できる。
【0031】
また、接着剤(5)としては、エポキシ基を含有する化合物をアミン類や酸無水物等で硬化させて使用されるエポキシ樹脂系接着剤等の樹脂接着剤、テトラヒドロフラン(THF)等の溶剤接着剤などが挙げられる。後者の溶剤接着剤は、防水シート(3)の表面を溶かすことで防水シート(3)を金属板(2)に溶着させて接合するものである。
【0032】
【実施例】
次に、この発明の具体的実施例について説明する。
【0033】
<実施例1>
前述した第1発明の製造方法により、図6に示すような複合防水板(10)を製造した。なお、金属板(2)として、幅100mmのポリ塩化ビニル鋼板(表面の塩化ビニル樹脂層の厚さが0.2mm、中間層の鋼板の厚さが0.6mm、裏面の塩化ビニル樹脂層の厚さが0.1mm)を用い、これの端部に幅10mmのクラフトテープ(離型テープ)を粘着固定するものとした。また、防水シート(3)としては幅95mmの軟質塩化ビニル樹脂シート(厚さ2.0mm)を用い、接着剤(5)として溶剤接着剤であるテトラヒドロフラン(THF)を用いた。また、ロールフォーミング成形の際には金属板(2)の端から10mm内方に入った位置で折り曲げるものとし、従って得られた複合防水板(10)は、防水シートの端部(3a)が金属板(2)の折り曲げ位置(P)よりも5mm外方に突出した構成のものであった。
【0034】
この複合防水板(10)を用いて図7に示すような庇を構成し、上方側から水を放って水の回り込み現象の有無を調べたところ、水が金属板(2)の端面(2b)にまで伝わる回り込み現象は全く認められなかった。
【0035】
<実施例2>
前述した第2発明の製造方法により、図6に示すような複合防水板(10)を製造した。なお、金属板(2)として、幅100mmの鋼板を用い、これの端部に幅10mmのクラフトテープ(離型テープ)を粘着固定するものとした。また、防水シート(3)としては幅100mmのポリプロピレン樹脂シート(厚さ2.0mm)を用いた。また、ロールフォーミング成形の際には金属板(2)の端から10mm内方に入った位置で折り曲げるものとし、従って得られた複合防水板(10)は、防水シートの端部(3a)が金属板(2)の折り曲げ位置(P)よりも10mm外方に突出した構成のものであった。
【0036】
この複合防水板(10)を用いて図7に示すような庇を構成し、上方側から水を放って水の回り込み現象の有無を調べたところ、水が金属板(2)の端面(2b)にまで伝わる回り込み現象は全く認められなかった。
【0037】
【発明の効果】
請求項1及び請求項4の発明によれば、金属板表面の端部に離型テープを粘着固定するので、端部に非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合することができ、従って折り曲げ加工の際には金属板の端部だけを裏面側に折り返すことができるので、防水シートの端部に破断等の支障を生じることなく、防水シートの端部が金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を製造することができる。かかる複合防水板は、雨水が金属板の端面にまで伝わる回り込み現象を防止できて金属板における錆び発生をなくすことができるので、耐久性に優れている。
【0038】
請求項2及び請求項5の発明によれば、上記効果を享受できるのみならず、ロールフォーミング成形で折り曲げ加工するので、金属板の端部を順次段階的に裏面側に折り返すことができて折り曲げ部の形状がきれいな曲線を呈するものとなるし、連続的な成形が可能になるので生産性も向上する。
【0039】
更に、請求項3及び請求項6の発明によれば、金属板、離型テープ、防水シートのいずれをも巻物状態から引き出しつつこれらを順次重ね合わせて複合板を連続工程で製造できると共に、裁断後の各複合板を順次ロールフォーミング機に送ってこれらを連続的な流れ状態で折り曲げ加工できるので、生産性に非常に優れている。また、加圧ロールで圧着させるので、金属板と防水シートを十分な接着強度で接合することができ、耐久性により優れた複合防水板を製造できる。更に、先に裁断してから曲げ加工を行うので、裁断面のきれいな高品質の複合防水板を提供できる。
【0040】
請求項7の複合防水板は、雨水が金属板の端面にまで伝わる回り込み現象を防止できて金属板における錆び発生をなくすことができるので耐久性に優れたものとなるし、生産性良く製造できるので低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の製造方法の工程の概略を示す側面図である。
【図2】同じく製造工程の概略を示す斜視図である。
【図3】工程順次に従って示す断面図であり、(イ)は金属板に離型テープを固定した状態、(ロ)は接着剤を塗布した状態、(ハ)は防水シートを重ね合わせて接合した状態、(ニ)はロールフォーミング成形後の状態、(ホ)は離型テープを剥がした状態をそれぞれ示す。
【図4】この発明の他の製造方法の工程の概略を示す側面図である。
【図5】同じく製造工程の概略を示す斜視図である。
【図6】この発明の製造方法で製造された複合防水板の一例を示す斜視図である。
【図7】複合防水板の使用態様の一例を示す断面図である。
【図8】従来の複合防水板を使用状態で示す断面図である。
【符号の説明】
2…金属板
2a…非接合領域
3…防水シート
4…離型テープ
5…接着剤(層)
9…複合板
10…複合防水板
21…加圧ロール
23…ロールフォーミング機
26…加圧ロール
P…金属板の折り曲げ位置

Claims (7)

  1. 金属板表面の端部に所定幅で離型テープを粘着固定した後、この金属板の上に接着剤塗布層を介して熱可塑性樹脂からなる防水シートを重ね合わせて前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を得、次いで前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得ることを特徴とする複合防水板の製造方法。
  2. 金属板表面の端部に所定幅で離型テープを粘着固定した後、この金属板の上に接着剤塗布層を介して熱可塑性樹脂からなる防水シートを重ね合わせて前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を得、次いで該複合板をロールフォーミング機のロール間に挿入して前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得ることを特徴とする複合防水板の製造方法。
  3. 金属板を巻物状態から引き出して搬送しつつ、該金属板の表面の端部に、巻物状態から引き出した離型テープを所定幅で重ね合わせて粘着固定し、更にこの金属板の上に、巻物状態から引き出した熱可塑性樹脂製防水シートを接着剤塗布層を介して重ね合わせて、これらを加圧ロールで圧着せしめることによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を連続状態に製造する工程と、
    前記連続した複合板を所定長さで裁断する工程と、
    前記裁断した複合板を、順次ロールフォーミング機のロール間に挿入して前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得る工程とを含むことを特徴とする複合防水板の製造方法。
  4. 金属板表面の端部に所定幅で離型テープを粘着固定した後、この金属板の上に、予め表面を加熱溶融させた熱可塑性樹脂製防水シートの該溶融面を重ね合わせて該樹脂を加圧冷却することによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を得、次いで前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得ることを特徴とする複合防水板の製造方法。
  5. 金属板表面の端部に所定幅で離型テープを粘着固定した後、この金属板の上に、予め表面を加熱溶融させた熱可塑性樹脂製防水シートの該溶融面を重ね合わせて該樹脂を加圧冷却することによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を得、次いで該複合板をロールフォーミング機のロール間に挿入して前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得ることを特徴とする複合防水板の製造方法。
  6. 金属板を巻物状態から引き出して搬送しつつ、該金属板の表面の端部に、巻物状態から引き出した離型テープを所定幅で重ね合わせて粘着固定し、更にこの金属板の上に、巻物状態から引き出して予め表面を加熱溶融させた熱可塑性樹脂製防水シートの該溶融面を重ね合わせて該樹脂を加圧ロールにより加圧冷却することによって、前記離型テープによる非接合領域を有する態様で金属板と防水シートとを接合して複合板を連続状態に製造する工程と、
    前記連続した複合板を所定長さで裁断する工程と、
    前記裁断した複合板を、順次ロールフォーミング機のロール間に挿入して前記金属板の非接合領域を裏面側に折り返す折り曲げ加工を行うことによって、前記防水シートの端部が前記金属板の折り曲げ位置よりも外方に突出した複合防水板を得る工程とを含むことを特徴とする複合防水板の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された複合防水板。
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