JP4018904B2 - 高温超伝導体の絶縁方法 - Google Patents
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Description
未公開の国際特許出願第00/11684号明細書は、高温超伝導材料を含む少なくとも1つの超伝導体に、プラスチック製電気絶縁材料から成る被覆を全側面に形成する方法を対象とするものである。この提案の方法は、
−この導体を進行方向に延びる案内溝から送り出し、
−その排出口が導体の全側面を間隔をおいて囲むノズルから、溶融した熱可塑性 絶縁材料から成る溶融ホースを進行方向に押し出し、
−この導体の前進に伴い溶融ホースを伸張させて、この導体表面を覆い、かつ
−こうして導体表面上に施した溶融ホースを冷却することにより固化させる
ことを特徴とし、導体の超伝導特性を実質的に損なわない処理温度で連続した被覆プロセスを行うものである。この提案の方法は、少なくとも3、有利には少なくとも10のアスペクト比を有する、特にテープ状超伝導体を被覆するために使用されるものである。
【0002】
工業用超伝導体は、機械、変圧器、磁石又はケーブルの巻線のような電気的装置で使用できるように、一般に電気絶縁せねばならない。この種の要件は、特に酸化物高温超伝導材料(HTS材料)を使用する導体にも該当する。その際円形の断面を有するワイヤ状及び特に長方形の断面を有するテープ状のこの種のHTS導体は、導体に簡単に実施できる方法で連続して絶縁被覆を施すことができねばならない。その際この方法は、単一の導体を絶縁するのと同様、超伝導の個々の導体から組立てられた多重導体の形のHTS導体構造或いは超伝導性及び常伝導性の部分を有する複合導体の絶縁にも適していなければならない。
【0003】
連続的工程でHTS材料を使った超伝導体又は超伝導構造の全側面に絶縁性の被覆を設けることができる、工業的規模で実現されている方法はこれ迄知られていない。これは、とりわけ目下注目のHTS導体の概念が、超伝導技術において実践されている絶縁処理の観点から、好ましくない高いアスペクト比(即ち導体の厚さに対する幅の割合)を有するテープ状であることに起因する。即ちこの種の導体を、公知の方法で一様に、かつ薄厚に絶縁材料で被覆することは極めて困難である。そのため欧州特許第0292126号明細書に記載のHTS導体の場合、その被覆は比較的厚く行われている。
【0004】
古典的な塗装法は、導体を循環させて浸漬浴に通す場合、相応の方向変換ローラを介して何回も方向変換することから、これらの方法に必要な高い処理温度と臨界を超える曲げ負荷の結果として導体の電流の低下を引き起こすため、これまでHTS導体には除外されてきた。
【0005】
例えば磁石の巻線に公知のテープ状のHTSテープ導体を使用できるよう、これ迄は例えば「カプトン(Kapton)」の商品名で公知の、例えば50μmの厚さを持つ特殊な芳香族ポリアミドから成る別個の絶縁箔をテープ導体 と一緒に巻いてきた。従って巻線の覆覆を作るため、導体の巻込み装置の他に、巻線の各層又は巻線間を絶縁すべく、付加的に絶縁箔用に相応しい装置を備えねばならない。その場合、導体が絶縁箔により完全に被覆されないと言う問題が生じる。更に各導体層間だけに各々分離層が存在し、側方の導体縁部が絶縁されない儘になる。これら範囲にも確実な絶縁を保証するには、巻線を注型樹脂でモールドするか、又は箔を側方に突出させ、各導体縁部を越えて導体間の短絡を阻止するような幅広の絶縁箔を使用する必要が生ずる。しかし導体と絶縁箔の並列巻込みを可能にするための、この位置決め費用はかなり高額なものとなる。
【0006】
その他に液体ヘリウム(LHe)冷却技術を必要とする、所謂古典的超伝導材料を含む超伝導体の絶縁技術から、例えばテープ状の超伝導体を適当なプラスチック箔で巻包むことが公知である(ドイツ特許出願公開第2345779号又はドイツ特許第3823938号明細書参照)。しかしこれらの方法も比較的高い費用で実施できるに過ぎない。更に使用する箔は、巻包み工程時の機械的損傷を排除するため十分な厚さがなければならない。
【0007】
更に、大きなアスペクト比を特徴とするHTSテープ導体の極めて僅かな断面を絶縁テープや絶縁糸で編組して被覆することは極めて困難と思われる。
【0008】
冒頭に指摘した処理特性を提案する、未公開の国際特許出願第00/11684号明細書に記載の方法では、熱可塑性絶縁材料から成る被覆を、所謂ホース伸張法による薄層押出技術で施す。この場合、ノズル中心内の案内溝を通る、被覆すべき導体よりも寸法の大きい溶融ホースをノズルから押し出す。それにより導体の前進につれて伸ばされ、即ち広げられ、被覆壁(絶縁層)の最終の所望厚さに達し、ホースが導体の周りに形成される。こうしてこのホースが導体表面を覆う。その際使用する絶縁材料に応じて、所謂伸張度、即ち材料の伸びは一般に5〜15である。この伸張工程は真空の作用下に、ホース内部で同時に実施でき有利である。導体の適度の予熱と共に、この伸張工程により導体を案内溝に導入する前及び/又は導体が案内溝を通過中に、被覆の超伝導体への極めて良好でかつ気泡のない接着を実現できる。これに続く、例えば空気中での緩慢な冷却は、絶縁材からなる融解物の固化と、導体上への歪みのない付着とを可能にする。
【0009】
その結果、この方法により最低で約40μm、最高で100μmの比較的薄く、かつ欠陥のない被覆層を、それ自体任意の断面形状を有する、特にテープ状の超伝導体上に形成できる。
【0010】
熱可塑性プラスチック材料から成るこれら絶縁性被覆(ドイツ特許出願公開第2638763号明細書参照)により、押圧被覆又はホース伸張法(ドイツ特許出願公開第2409655号、同第2022802号、同第2110934号明細書参照)において射出ノズルによりワイヤ上に施すことのできる基本的な被覆装置が公知である。その際ワイヤは、特に鋼(米国特許第3893642号明細書参照)、アルミニウム(ドイツ特許出願公開第2409655号明細書参照)又は銅(米国特許第4489130号又は前記のドイツ特許出願公開第2110934号明細書参照)から成り、一般に円形断面を有する。この種の装置で行われる被覆法も押出被覆法と云われている。
【0011】
この方法の場合、前述の公知の方法が酸化物HTS導体の被覆に適し、冒頭に挙げた導体特有の問題点を回避できると云う認識から出発する。これは、特に超伝導体がテープ状の場合に重要である。ここでテープ状とは、角張った又は丸味をつけた縁部をもったあらゆる任意の長方形を云う。しかし長方形は、特に公知の薄いHTSテープ導体に見られるように、一般に10を越える比較的大きなアスペクト比を持つものが一般的である。このホース伸張法による被覆で、HTS導体に典型的な表面に良好に接着する空隙のない絶縁層を実現できる。
【0012】
この方法を、典型的な熱及び機械的感度を持つ酸化物HTS導体に使用することは、既に予め絶縁されている導体の比較的簡単な使用可能性の故に、これらのタイプの導体の使用分野を拡大する。更にこれ迄超伝導工業技術で使用されてきた方法に比べ、著しい費用の節約が期待できる。合理的かつ迅速な押出技術によるこれら節約の他に、公知の絶縁箔に比べ明らかに安価に使用できる絶縁材料に顕著な合理化の可能性が存在する。
【0013】
この提案の方法により、絶縁材料をいつでも後から注ぎ足せる貯蔵タンクから供給できるので、HTS導体を連続して被覆可能である。更にこの方法で絶縁被覆の厚さを広範に変え、かつ十分な精度で調整できる。例えば個々の全導体を完全に絶縁でき、テープ導体を巻包む際に、これらの導体が二重の絶縁層により分離されているため、2倍の絶縁性が与えられる。更に異なる熱可塑性プラスチック材料の使用により、被覆の機械的・熱的特性プロファイルは、その都度の使用に適合させられる。その上この提案の方法は、金属の超伝導体でこれ迄使用されてきた古典的な編組法又は塗布法よりも明らかに迅速な方法である。
【0014】
更にこの提案の方法で側方の導体縁部も絶縁され、それによりこの範囲の短絡の危険は低減する。この絶縁は特に好ましくないアスペクト比を有する薄いテープ導体にも適する。その際塗布法で懸念される、所謂「縁部の間隙」の危険、即ち薄い導体テープの場合に生じるような、小さい縁部半径を有する範囲が不所望に著しく薄層化されることはない。
【0015】
更にこの方法の場合、HTS導体が機械的に過度に負荷されることはない。即ち機械的負荷は導体の巻包み機又は巻付け機により形成される僅かな張力に限定される。即ち被覆工程中の導体の方向変換を有利に回避できる。
【0016】
提案の方法の場合(臨界温度TCおよび特にA/m2で測定される臨界電流密度JCに対し)、超伝導特性の低下を少なくとも十分に回避するため、 公知の熱可塑性材料を200℃以下の比較的低い加工又は溶融温度で使用し、かつ比較的短い期間だけ伝導体の加熱を行うべきである。それに適した熱可塑性材料として、ポリエチレン、ポリスチロール−エチレン−ブチレン−エラストマ、ポリウレタン−エラストマ、エチレン/ビニルアセテート−コポリマ又はアクリル酸/アクリレート−コポリマが提案されている。
【0017】
この熱可塑性物質を使い、最低層厚約40〜50μmの絶縁層を実現できる。しかし、高温超伝導体及び/又はこの種導体で組立てた、例えば超伝導巻線のような装備で、できるだけ高い実効電流密度を達成するには、この絶縁層はそれより薄くなければならない。その際絶縁材料が導体上に良好に接着し、その対応する絶縁層が含浸樹脂及び注型樹脂に良好に接着することを保証せねばならない。しかしこの提案の絶縁材料を使って、例えば所謂転位導体(例えばドイツ特許第277012号又は「シーメンス・レビュー」第55巻、第4号、1988年、第32〜36頁、又は「応用超伝導に関するIEEE会報(IEEE Transaction on Applied Superconductivity)」第9巻、第2号、1999年6月、第111〜121頁参照)を製造するには、これら絶縁材料が室温で比較的軟らかく、かつ高い摩擦係数を有するため、その形成は困難であることが判明している。
【0018】
従って本発明の課題は、冒頭に挙げた特徴を有する提案の方法を、前述した問題点を回避するように改善することにある。更に特にこの方法の使用法について開示するものである。
【0019】
方法に関する課題は、本発明の請求項1に記載の方法により解決される。それにより、本方法は酸化物高温超伝導材料を有する少なくとも1つの超伝導体を、−この導体を進行方向に延びる案内溝から送り出し、
−排出口が導体の全側面を間隔をおいて囲むノズルから、溶融した熱可塑性絶縁 材料から成る溶融ホースを進行方向に押し出し、
−この導体の前進につれて溶融ホースを伸張して、この導体表面を被覆し、かつ−こうして導体表面上に施した溶融ホースを冷却することにより固化させる
ことを特徴とし、導体の超伝導特性を実質的の損なわない処理温度で連続した被覆工程で製造するものである。その際絶縁材料としての熱可塑性物質を200〜500℃、有利には220〜450℃の処理温度で設ける。この導体の超伝導特性を実際に損なわない処理温度とは、その臨界電流密度JC[A/m2で]の低下が最高でも10以下である温度のことである。
【0020】
適切な熱可塑性物質としては、特にポリアミド及びポリエステルのような特殊な工業的熱可塑性物質並びに特に、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSU)、ポリフェニレンスルホン(PPSU)及びポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のような高温熱可塑性物質(HT−熱可塑性物質)も適している。
【0021】
驚くべきことに、特にビスマス銅酸塩物質から成るフィラメントと銀マトリックス中にフィラメントを埋込んだHTSテープ導体が、特に通電容量等の超伝導特性を損なうことなく、少なくとも500℃の温度負荷に耐えることを示した。これは、本発明で選択した熱可塑性物質の使用を可能にする。その際更に、本発明で選択した熱可塑性物質、特にHT熱可塑性物質のPEI、PPSU及びPEEKが、極めて良好な電気的及び著しく良好な低温特性を示す、即ち低温時の良好な柔軟性と粘性に優れている利点がある。それに対し他の熱可塑性物質は、低温でしばしば著しい脆化傾向を示す。先願明細書で提案された熱可塑性物質と比べた更なる利点は、これら材料の際立った分極特性と、注型及び含浸コンパウンドとしてこのような超伝導体を含む装置に使用できるエポキシ樹脂(EP樹脂)及び不飽和ポリエステル樹脂(UP樹脂)に対する極めて優れた融和性及び接着性とにより、所望の温度範囲内で達成されるセラミックス及び金属製基板への粘着性にある。
【0022】
更に本発明で選択した熱可塑性物質が室温で高い弾性率(Eモジュール)(3000MPa以上)、高い表面硬度(ロックウェル硬度120以上・R−スカラー)及び低い摩擦係数(0.6以下)を持つと有利である。比較として、先願明細書に記載のエチレンビニルアセテート(EVA)の対比値を挙げると、弾性率は400MPa以下、表面硬度のショア−Dは40以下及 び摩擦係数は1以上である。選択した熱可塑性物質のこの機械特性及びトライボロジー特性プロファイルも問題なく転位導体の製造可能にする。これは、転位導体の製造を不可能にするか又は著しい費用をかけねば製造できない先願明細書に記載の熱可塑性物質に比べて更なる大きな利点である。即ち、この個々の導体を複合導体に、例えばバンデージによりまとめると、個々の導体が互いに相対移動する可能性があり、従って転位導体の製造時に絶縁層に十分なトライボロジー特性を確保せねならない。さもないと、先願明細書で一覧表にまとめてあるプラスチックの高い摩擦係数と低い表面硬度に伴い、絶縁層を引き裂くことになりかねない歪みを生じる。
【0023】
これら新絶縁材料を用いる著しい利点は、絶縁層の厚さの明白な低減にある。ホース伸張工程中のこの種プラスチックの良好な加工特性により、100μm以下、特に15〜30μmの範囲内及びそれ以下、例えば最高で30μmの平均層厚の絶縁層による被覆を実現できる。これは導体内に高い実効電流密度を達成するのに重要である。特に約50μmの層厚で加工する先願明細書に記載の材料に比べ、これは50%以上層厚を低減することになる。良好な加工特性と上述の機械及び潤滑特性との組合わせは、特に高い実効電流密度を持ち、厚さ15〜30μmの絶縁層の転位導体を確実に、かつ問題なく製造することを可能にする。
【0024】
本発明方法を使用できるHTS導体とは、単一の導体ばかりでなく、複数のこの種の導体又はそれらの部品を組み合わせたものをも含む。その際、この導体は超伝導材料から成る少なくとも1つの導体芯を含んでいてもよい。
【0025】
本発明による絶縁被覆で覆った超伝導体は、補助的絶縁箔なしで使用できる。従って、絶縁材料を一緒に巻込むことにより生ずる製造費用を必要としない。
【0026】
本発明方法及びこの方法の使用の有利な実施態様は、各々関連する従属請求項から明らかである。
【0027】
従って、本発明方法で導体の全側面をほぼ一様な厚さで被覆できるだけではないことは有利である。そればかりか、このように形成されたノズルの排出口を、導体に対するその間隔を導体の円周方向に不均一に見えるように設けることができる。このようにして、特に例えば複合導体内又は巻包内で隣接する導体間を、特に一定した間隔に固定できる。
【0028】
少なくとも3、特に少なくとも10のアスペクト比のテープ状超伝導体を被覆するのに、本発明を使用すると特に有利である。その上極めて僅かな厚さに形成できるこのような超伝導体は、公知の被覆法では全く製造困難であり、かつ先に記載した縁部に間隙が生じる危険の下に被覆できるに過ぎない。
【0029】
本発明方法は、同様にまた超伝導の多重又は複合導体の被覆にも使用できる。かかる導体は、少なくとも1つの超伝導の単一導体又はその種導体心線を備え、複数の超伝導の導体部分又は導体範囲からなる構造を有する。相応する構造に本発明の方法で、この超伝導材料の導体特性を全く損なう危険なしに、特に容易かつ一様に絶縁被覆を設けられる。これら導体の型も、テープ状であってよい。
【0030】
この選択した熱可塑性絶縁材料のHTS導体への良好な接着性に関し、加熱を、導体を案内溝内に通す前又は通す際に行うとよい。その際加熱温度は、少なくとも処理温度に近い温度(許容誤差:±50℃)が有利である。
【0031】
本発明方法の有利な使用事例は、請求項13〜16に記載してある。
【0032】
本発明方法とこの方法の使用に関する他の有利な実施態様は、各々関連する他の請求項から明らかとする。
【0033】
本発明を、実施例に基づき以下に詳述する。その際本発明方法を実施する装置のノズルの縦断面図と正面図を各々図1及び2に概略的に、かつHTS導体を押出被覆する図1及び2のノズルを有する設備を図3に示す。図中対応する部分には同じ符号を付す。図示しない部分は一般に公知である。
【0034】
本発明方法を実施するのに準備する装置としては、所謂ホース伸張法で押出被覆により、超伝導ではないワイヤをプラスチック材で被覆するのに使用するような、それ自体公知の装置から出発する(前記の米国特許第3893642号又はドイツ特許公報第2022802号及び同第2110934号明細書参照)。対応する装置(図3参照)は、図1及び2中に縦断面図又は正面図で具体的に示した押出ノズルを持ち、所謂押出ヘッドを備えた押出機を含んでいる。全体を2で示すこのノズルは、中心に案内溝3を有する。電気絶縁被覆4を施すべき超伝導体5は、この溝を矢印vで示す進行方向に、図示しない進行手段(図3参照)により送り出される。この実施例では、超伝導体5はテープ状HTS導体である。この導体を案内溝3内に挿入する前に予熱するとよい。場合によっては、導体ではなく案内溝自体を付加的に加熱してもよい。
【0035】
被覆4の絶縁材料を図示しない押出機(図3参照)内で溶融し、押出ヘッド内に分配機構で運び、溶融物6として押出ノズル2のノズル孔7内に押し込む。孔の幅がテープ導体5周囲の被覆4の最終厚さdより明らかに大きい分岐ノズル7の進行方向vの排出口8から溶融ホース9は出ていき、このホースはその円錐尖端がテープ導体に固定されているため、伸張した円錐形に引伸ばされ、テープ導体に要求される層厚dで導体上に施される。好ましく案内溝3に特に付与された真空状態は、伸張円錐の内部で被覆と導体の間に気泡が封入されるのを阻止し、かつ導体の予熱と共に被覆4の導体への良好な接着状態を保証する負圧を形成する。こうして被覆されたテープ状導体に、図1では5′の符号を付けている。
【0036】
図2から出発する場合、ノズル孔の口8はテープ導体5の輪郭に適合する形を有するとよい。それにより角に丸味を付けた十分に長方形のノズル開口は、テープ導体の面に対しalとa2の間隔をとり、孔の幅wlとw2により、また角半径R1とR2によりその角の範囲に固定される。ノズル孔の口8のテープ導体5との間隔(a1、a2)、その幾何学的形状(w1、w2、R1、R2)及び導体の進行速度vは、被覆4の輪郭及びその厚さdを決定する。その際押出ノズルの幾何学的形状は、図2の実施例に示すように、被覆4の厚さdが全ての側でほぼ同寸であるように選択される。その際普通は0.5mm以下の厚さd、例えば30〜300μmの厚さにする。それとは異なり、もう1つの押出ノズル口の形では、例えばa2をa1より狭く、かつw1をw2よりも狭くし、導体の狭い方の側面に唇状の部分を形成する。この部分は層巻物を形成する際の間隔保持に使用され、従って、例えばガラスの撚り糸によるような特別な間隔保持物による補助的な共巻を不要とする。ノズルの口8の輪郭も、少なくとも導体の1側面上に被覆の一様ではない厚さを生じる構造にできる。かくして、例えば開口8の輪郭内の溝状の窪みにより、被覆の間隔保持の役目をするウェブ状の膨らみが得られる。更に場合により、このように1つ又は2つの側面に、より厚い被覆を形成すべく、この超伝導体に案内溝3の厳密な中心を通過させることやめてもよい。
【0037】
被覆4用の絶縁性プラスチック材料として、1つには被覆すべきHTS導体5の超伝導特性の劣化を排除し、なおかつ押出被覆処理のために十分な可塑性を保証する加工温度又は溶融温度を有する全ての熱可塑性材料が対象となる。驚くべきことに、銀マトリックス中に埋封されたビスマス−銅酸塩材料からなるフィラメントを有する公知のHTSテープ導体は、500℃以上の温度負荷に対しその超伝導特性を損なうことなく、数分間耐えることが判明した。以下に記載する考察の根拠に相応しい具体的HTS標準テープ導体は「応用超伝導に関するIEEE会報」第9巻、第2号、1999年、第2480〜2485頁から公知である。この導体は銀マグネシウム被覆により囲まれ、その中に(Bi、Pb)2Sr2Ca2Cu3OX(所謂「BPSCCO−2223」HTS材料 )の高温超伝導材料から成る互いに撚り合わされた55本の導体芯又は導体フィラメントが埋封された銀マトリックスから成る。絶縁層を除いた外寸は3.6×0.26mm2である。
【0038】
この種HTSテープ導体には、本発明に従い、加工温度が200℃以上、最高で500℃の熱可塑性材料を選択する。220〜450℃、特に240〜420℃の温度範囲、特に250〜380℃の温度範囲を可能にする材料を本発明の熱可塑性物質として選択するとよい。この温度範囲の熱可塑性物質を選択するのが特に重要である。これに適した材料として、上記温度範囲の下方の範囲(約200〜290℃)に対し特に有利であり、特にそれ自体公知のポリアミドやポリエステルの類の工業用熱可塑性物質がある。更にこの温度範囲の上方の範囲に適するものとして、特にポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSU)、ポリフェニレンスルホン(PPSU)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の特殊な高温(HT)熱可塑性物質が考えられる。
【0039】
これら熱可塑性絶縁物質の具体的な選択は、作動条件下に及び/又は冷却及び加熱工程時にその脱落を排除できるよう、使用する熱可塑性物質が十分に良好な温度特性を有するという付加的観点の下に行われる。
【0040】
透明な絶縁材料を使用する場合、付加的に絶縁被覆を色素で着色してもよい。そうすることで、被覆を光学的に容易に制御できる。
【0041】
この本発明による薄層押出被覆法は、導体テープの厚さが1.5mm以下、有利には0.5mm以下であり、少なくとも3、有利には少なくとも10の高いアスペクト比を有するテープ状HTS導体の被覆に特に適する。相応しいHTS導体は、例えば3.6mmの幅と0.25mmの厚さを有し、特に前述のHTS標準テープ導体であってもよい。
【0042】
HTS材料としては、特にLN2冷却法を可能にする、原則として高い遷移温度を持った公知の全酸化物超伝導材料が対象となる。しかしその際、主として所謂2212相(80K相)又は特に所謂2223相(110K相)を少なくとも主要部分に含むBi銅酸塩材料が特に好適である(「応用超伝導に関するIEEE会報」、第7巻、第2号、1997年6月、第355〜358頁参照)。このBi銅酸塩材料は、付加的に鉛Pb(所謂「BPSCCO」)を含有していてもよい。
【0043】
本発明により調製され、被覆を有するテープ状HTS導体は、大抵の場合その他に、この導体の有利には銀又は銀マグネシウムのような銀合金から成る固有の金属製外側又は表面に、所要の反応焼鈍中にそれらが焼結するのを阻止する、補助的セラミックス表面被覆を備えている。
【0044】
具体的な1実施例では相応する2223−BPSCCO/Ag−標準テープ導体を、本発明による熱可塑性物質で被覆した。対応する被覆設備を図3に示す。全体を符号12で示す設備は、テープの進行方向vに見て順に、以下に記載する部分を有する。即ち
・被覆しようとするHTS導体5を送り出す貯蔵装置14(所謂「巻解き機」)、・フェルト製ブレーキ15、
・酸化を回避するためのN2保護ガス洗浄装置16、
・導体を、例えば熱可塑性ポリウレタン−エラストマのような熱可塑性絶縁材料 の少なくともほぼ加工温度に加熱するための、導体用非接触誘導加熱装置17 、
・熱可塑性絶縁材料用補充漏斗19と組込まれた押出ノズル2を有し、押出ヘッ ドを備えた押出被覆装置(所謂「押出機」)18、
・空気流入器20、
・複数の送りローラ21i、
・被着した被覆を監視する気孔探知器22、
・少なくとも1つの冷気送風機23j、
・非破壊性絶縁層厚監視器24、
・テープ排出装置25、及び
・固化又は冷却された熱可塑性ポリウレタン−エラストマ製の被覆を持ち、テー プ導体5′を巻取るための、力を調整された巻取り装置(所謂巻付け器)26
を有する。
【0045】
その際、適切なテープ排出速度の選択ででも、被覆の厚さdを調整できる。例えば約5m/分の導体進行速度で、約30μmの厚さの被覆を形成できる。 この被覆の導体表面への接着性を改善するため、導体を導体加熱装置17で予め誘導加熱し、特に少なくともほぼ加熱温度に近い温度水準(即ち場合によっては若干それ以上でも、それ以下でもある、例えば±50℃)に予熱する。ごく短期間だけ必要で、従って超伝導材料を損傷しない導体のこの予熱は、絶縁性被覆層の導体への接着に悪影響を及ぼす酸化物の生成を回避するため、保護ガス雰囲気下に行うとよい。導体を予熱できることは確かに公知であるが、勿論これ迄使用されてきた予熱温度は、選択されたHTS導体に予定される熱可塑性物質の加熱温度より低い。絶縁材料の導体上への極めて良好な接着結合を確実なものとすべく、導体の予熱は、その超伝導特性に関しHTS導体の損傷を生じない範囲できるだけ高温である必要がある。熱した熱可塑性溶融物が十分に予熱されない導体表面にぶつかると、概して溶融物が接触面で直ちに固化・凝固し、従って導体表面の十分な濡れがこの溶融物により妨げられることになる。良好な濡れは、接着結合を形成するための前提条件である。この接着は、前記の伸張円錐中の負圧により助成される。引続いての被覆工程時、押出機18の後に装着された空気流入器20の空気ノズル、場合によっては更に存在する対向流冷却器並びに送風機23jが、被着された熱可塑性絶縁材料から成る被覆層を一層迅速に冷却し、固化する役目をする。更に非破壊的に作動する気孔探知器22で絶縁の欠陥をオンライン点検し、被着された絶縁層の厚さの監視を、例えばレーザ装置24により行う。被覆の迅速な冷却と固化により、引続いての導体5′の巻取り装置26への巻き上げ時に被覆の粘着は回避できる。その場合、導体貯蔵中の粘着を排除するため、付加的に中間層として例えば紙の分離層を導体と共に繰出しリールの役目をする巻取り装置26に巻き付けることができる。その代わりに、導体の被覆をそれに適した粉末、例えばタルカムパウダーで処理しても良い。
【0046】
以下に本発明方法の枠内の幾つかの具体的実施例を記載する。
【0047】
例 1:前記した方法による絶縁層の被着
PEEKから成る絶縁溶融物の処理温度:380℃
導体の予熱温度:375℃
PEIから成る絶縁溶融物の処理温度:370℃
導体の予熱温度:370℃
PPSUから成る絶縁溶融物の処理温度:375℃
導体の予熱温度:370℃
【0048】
例 2:被着された絶縁物の層厚
【0049】
例 3:絶縁含浸樹脂(Stycast 1266)の接着性
PEEK/Stycast1266:導体から絶縁物を引き剥がすことによってのみ可能。
PEI/Stycast1266:導体から絶縁物を引き剥がすことによってのみ可能。
PPSU/Stycast1266:導体から絶縁層を引き剥がすことによってのみ分離可能。
EVA/Stycast1266:導体絶縁層を破壊することなく容易に分離。
【0050】
例 4:液体窒素内の77Kでの電気特性
直流−絶縁テスト
交流−絶縁テスト
ここにEVA値は、冒頭に挙げた国際特許出願公開公報に提案された方法で得られた比較値を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を実施する装置のノズルの縦断面図。
【図2】 本発明方法を実施する装置のノズルの正面図。
【図3】 HTS導体を押出被覆する図1と2のノズルを持った設備の配置図。
【符号の説明】
2 押出ノズル
3 案内溝
4 被覆
5 テープHTS導体
5′ 被覆を施したテープ導体
6 溶融物
7 ノズル孔
8 溶融物排出口(ノズル孔の口)
9 溶融ホース
12 本発明方法を実施する設備
14 導体を送り出す貯蔵装置(巻解き装置)
15 フェルト製ブレーキ
16 N2保護ガス洗浄装置、
17 導体用非接触誘導加熱装置
19 熱可塑性絶縁材料用補充漏斗、
18 押出被覆装置(押出機)
20 空気流入器
21i 送りローラ
22 気孔探知器
23j 冷気送風機
24 非破壊性絶縁層厚監視器
25 テープ排出装置
26 テープ巻取り装置
d 厚さ
v 進行方向
al、a2 導体5とノズルとの間隔
wl、w2 ノズル孔の幅
R1、R2 ノズルの角半径
Claims (27)
- 酸化物高温超伝導材料を含む少なくとも1つの超伝導体に、プラスチック製電気絶縁材料から成る被覆を全側面に形成する方法において、
この導体を進行方向に延びる案内溝から送り出し、
その排出口が導体の全側面を間隔をおいて囲むノズルから、溶融した熱可塑性
絶縁材料から成る溶融ホースを進行方向に押し出し、
この導体の前進に伴い溶融ホースを伸張させて、この導体表面を覆い、かつ
こうして導体表面上に施した溶融ホースを冷却することにより固化させる
ことを特徴とし、導体の超伝導特性を実質的に損なわない処理温度で連続的に被覆する工程で、200〜500℃の処理温度を有する絶縁材料としての熱可塑性材料を使用することを特徴とする酸化物高温超伝導体の絶縁方法。 - 絶縁材料として220〜450℃の処理温度を有する熱可塑性材料を使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 熱可塑性材料が240〜420℃の処理温度を有することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 熱可塑性材料が250〜380℃の処理温度を有することを特徴とする請求項3記載の方法。
- 絶縁材料としてポリアミド又はポリエステルを用いることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
- 絶縁材料としてポリエーテルイミド( PEI )、ポリエーテルスルホン( PES )、ポリスルホン( PSU )、ポリフェニレンスルホン(P PSU )又はポリエーテルエーテルケトン( PEEK )を用いることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
- 導体(5)を、案内溝(3)内に挿入する前又は挿入中に、少なくともその処理温度に加熱することを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の方法。
- 案内溝(3)を加熱することを特徴とする請求項7記載の方法。
- 導体(5)を保護ガス雰囲気下に加熱することを特徴とする請求項7又は8記載の方法。
- 溶融ホース(9)を導体表面に施すべく、ホース内を排気することを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の方法。
- 溶融ホース(9)を5〜15の伸張度で引き伸ばすことを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の方法。
- ノズル(2)から出る被覆(4)を備えた導体(5′)に冷却処理を行うことを特徴とする請求項1乃至11の1つに記載の方法。
- ノズル(2)の排出口(8)を、導体(5)に対する排出口の間隔が導体の円周方向に不均一に見えるように形成することを特徴とする請求項1乃至12の1つに記載の方法。
- 被覆(4)を最高で100μmの平均厚さに形成することを特徴とする請求項1乃至13の1つに記載の方法。
- 被覆(4)を最高で30μmの平均厚さに形成することを特徴とする請求項14記載の方法。
- 少なくとも3のアスペクト比を有するテープ状超伝導体を被覆することを特徴とする請求項1乃至15の1つに記載の方法。
- 少なくとも10のアスペクト比を有するテープ状超伝導体を被覆することを特徴とする請求項16記載の方法。
- 最高で1.5mmの厚さを有するテープ状超伝導体を被覆することを特徴とする請求項16又は17記載の方法。
- 最高で0.5mmの厚さを有するテープ状超伝導体を被覆することを特徴とする請求項18記載の方法。
- 常伝導材料中に埋め込んだ高温超伝導材料から成る複数の導体芯を持つテープ状超伝導体を被覆することを特徴とする請求項16乃至19の1つに記載の方法。
- 少なくとも1つの超伝導性単一導体又は単一導体芯を含む超伝導性多重又は複合導体を被覆することを特徴とする請求項1乃至15の1つに記載の方法。
- テープ状の多重又は複合導体を被覆することを特徴とする請求項21記載の方法。
- 常伝導性材料中に埋込まれた高温超伝導材料から成る複数の導体芯を含む少なくとも1つの単一導体を持つ多重又は複合導体を被覆することを特徴とする請求項21又は22記載の方法。
- 厚さ(d)が導体の少なくとも2つの側面に最高で0.03mmの被覆(4)を持つテープ状超伝導体(5)を被覆することを特徴とする請求項16乃至23の1つに記載の方法。
- 厚さが導体の狭い方の側に幅広の側よりも厚い被覆(4)を持つテープ状の超伝導体(5)を被覆することを特徴とする請求項16乃至24の1つに記載の方法。
- 少なくとも銀を含む常伝導材料中に埋込まれたビスマス−銅酸塩から成る超伝導材料を含む少なくとも1つの超伝導体(5)を被覆することを特徴とする請求項16乃至25の1つに記載の方法。
- 転位導体の組織構造に用いる全ての個々のテープ状超伝導体(5)を被覆することを特徴とする請求項16乃至26の1つに記載の方法。
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