JP4018722B2 - 企業評価装置並びに企業評価プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、企業の財務情報に基づいて各企業の価値を評価する企業評価装置並びに企業評価プログラムに関する。
特開2000−348015号公報には、所定の更新間隔を有する第1のデータと更新間隔が当該第1のデータより短い第2のデータとから、経時的に変動しうる評価項目を評価するシステムであって、(a)サンプル対象の第1のデータの入力に応じて、第1の評価モデルを作成する手段と、(b)前記サンプル対象の第1のデータを第1の評価モデルに適用し、第1の評価出力を算出する手段と、(c)サンプル対象の第2のデータと第1の評価出力の入力に応じて、第2の評価モデルを作成する手段と、(d)評価対象の第1のデータの入力に応じて、当該第1のデータを第1の評価モデルに適用し、第2の評価出力を算出する手段と、(e)前記評価対象の第2のデータと前記第2の評価出力を第2の評価モデルに適用し、当該評価対象の評価出力を算出する手段とを備えた経時的に変動しうる評価対象の評価項目を評価するためのシステム、方法および記録媒体が記載されている(特許文献1)。
上記の評価システムでは、財務データに基づいて、経済の変化を反映するように、年1や4半期毎など比較的更新期間が長いデータに基づいた企業評価に、日々変動する株価や金利・為替などのように更新期間が比較的短いデータを用いてその変化を予測し、評価したい時点において適時に対象企業を評価している。
また特開2001−76042号公報には、出願中あるいは登録後の発明等に関する知的財産の財産的価値を評価する知的財産評価装置において、実施利益に関するデータを入力する実施利益入力手段と、各年ごとの複利現価率に関するデータを入力する複利現価率入力手段と、前記実施利益入力手段により入力された各年目ごとの複利現価率に関するデータとを乗算して、各年目ごとの補償金年額の複利現価率を算出する複利現価算出手段と、前記複利現価算出手段により算出された各年ごとの補償金年額の複利現価各年ごとに合算することにより知的財産価額を算出する知的財産価格算出手段と、前記知的財産価格算出手段により算出された知的財産価額を出力する出力手段とを備えた知的財産評価装置、知的財産評価方法等が記載されている(特許文献2)。
上述の知的財産評価装置は、登録された特許とそれに関連する売上高や利益などを減価償却して、現存している特許の資産価値を把握しようとするものである。また、各特許の価値の評価は、自社評価や他社評価などをランク付けして入力したものを、寄与度として評価している。
また、特表2002−502529号の公報には、少なくとも1つの特許第1データベースを維持するステップと、法人エンティティにとって関心のある少なくとも1つの非特許情報第2データベースを維持するステップと、1つ又は複数のグループを維持するステップとを含み、前記の1つ又は複数のグループの各々が少なくとも1つの前記第1データベースからの任意数の特許を有し、少なくとも1つの前記第2データベースからの非特許情報と共に前記1つ又は複数のグループの1つの前記特許を自動的に処理するステップとを含むデータを処理する方法が記載されている(特許文献3)。
金融機関や投資家や企業においては、投資先や取引先の企業価値を見極めることが非常に重要である。そこで、従来、この企業価値を見極めるために、経営・財務や株価などの経営財務情報をもとに、企業価値を客観的に判断しようとする試みが行なわれ、その中には、多変量解析や統計的手法およびデータマイニングなどの手法を用いて、評価対象となる企業の審査や格付けを行うものが存在している。
近年、企業価値に占める無形資産(インタンジブル・アセット)の割合が大きくなるにつれ、無形資産の価値が企業価値を大きく左右するようになってきた。しかしながら、一般に企業価値は、総資産=負債+株主資本によって表される貸借対照表上の簿価ではなく、大まかには株式の時価総額+負債によって算定される。したがって、完全な時価会計が適用された場合、株式時価総額−株主資本によって算出される金額が企業の目に見えない資産(無形資産)の妥当性を示しているということになるが、従来は無形資産の価値を具体的に算出して用途に応じて判断することが困難であるという不具合を生じていた。
ところが、特許文献1に記載のシステムでは、決算期に公表される財務データのように更新間隔の長いデータ(静的データ)のみならず、株価等のように更新間隔の短いデータ(動的データ)をも入力して企業評価のためのモデルを作成し、このモデルに評価対象の関連する静的データおよび動的データを適用することによって、経時的に変動しうる評価対象の評価項目の評価が適時かつ最新のものとして算出されるとされているが、企業の研究開発に対する姿勢や動向を判断することができないという不具合を生じていた。
また、特許文献2に記載の知的財産評価装置では、特許などの知的財産の1件1件の評価を、各年度毎に評価するものであり、特定の企業についての評価を判断することができないという不具合を生じていた。
また特許文献3に記載のデータを処理する方法では、特許情報のデータ、非特許情報データ(企業の財務情報、R&D情報、製造商品の構成表、製造製品のR&D費用、製造製品に関する特許のロイヤルティ収入、競合企業の情報など)を含むデータベースを有し、ユーザとネットワークを組み、ユーザが欲しい情報を入力して計算処理してユーザに提供し、ユーザが評価を行う旨の記載があり、企業が製造する商品に関連する特許を調べるとともに、この特許に関するR&D費用、ロイヤルティ収入などを計算して処理する旨の記載があるが、(R&D)/(特許件数)以外に計算処理の内容に具体性が無く、他の指標についても実施困難であるという不具合を生じていた。また、特定した特許についてではなく、企業の有している特許全般に関して集計を行い、この情報と、財務情報との組み合わせで、企業を評価することができないという不具合を生じていた。
株式時価総額などは、市場における株価によって決定されるものであるため、投資家にとって現在の株価と帳簿上の株主資本によって算出される無形資産の価値が妥当であるか否かは、株式売買の意思決定における極めて重要な要素となっている。企業では、資金を調達して研究開発などを継続して行なうことによって、無形資産価値の増大を図り、企業価値を高めることを望んでいる。したがって、無形資産価値の増大は企業において経営戦略上の重要課題と位置付けられている。
従来から無形資産を評価しようとする試みがあるが、無形資産の価値を定量的・定性的に取り込んで企業価値の妥当性を評価することができないという不具合を生じていた。また、特定企業に対して投資を行なう場合や、特定企業と製品の共同開発を行なう場合、特定企業に就職を希望する場合等において、その企業、技術分野毎の傾向を知ったり将来性を予測したりすることが困難であるという不具合を生じていた。
そこで本発明は上記従来の状況に鑑み、特定企業が投資した研究開発費や株式時価総額等の企業の財務情報を取得して、企業の研究開発戦略や知的財産戦略を分析し、企業価値評価を行うことが可能な企業評価装置並びに企業評価プログラムを提供することを目的としている。
また本発明は、研究開発活動に対する資金の投入規模に基づいて、特定企業の研究開発に対する姿勢を判断する指標を算出して出力することが可能な企業評価装置並びに企業評価プログラムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の製造販売利益を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の営業利益及び研究開発費を取得する経営財務情報取得手段と、第2の所定期間内の営業利益と研究開発費とを加算して製造販売利益を算出し、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の売上利益、製造原価に含まれる研究開発費、一般管理費、及び一般管理費に含まれる研究開発費を取得する経営財務情報取得手段と、売上利益と製造原価に含まれる研究開発費と一般管理費に含まれる研究開発費とを加算した値から一般管理費を減算して製造販売利益を算出し、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の総資産を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を総資産で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の売上高、付加価値額、製造販売利益、又は総資産を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を売上高で除算した研究開発費比率α、研究開発費を付加価値額で除算した研究開発費比率β、研究開発費を製造販売利益で除算した研究開発費比率γ、又は、研究開発費を総資産で除算した研究開発費比率δの指標を複数の企業について算出する研究開発費比率算出手段と、複数の企業の研究開発費比率の指標について指標毎及び企業毎に指標の比率を表示するための表示用データを生成する表示用データ生成手段と、表示用データを表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の付加価値額並びに市場付加価値を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を付加価値額で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを生成する表示用データ生成手段と、表示用データを表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の製造販売利益並びに市場付加価値を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを生成する表示用データ生成手段と、表示用データを表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における企業価値期待収益、金融資産、金融資産の収益率、有形固定資産、及び有形固定資産の収益率を取得する経営財務情報取得手段と、金融資産に金融資産の収益率を乗算した値と有形固定資産に有形資産の収益率を乗算した値とを加算した値を企業価値期待収益から減算して知的資産期待収益を算出する知的資産期待収益算出手段と、知的資産期待収益を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、企業の経営財務情報を記録する経営財務データベースから特定企業における、固定負債、固定負債の収益率、株式時価総額、株式時価総額の収益率、金融資産、金融資産の収益率、有形固定資産、及び有形固定資産の収益率を取得する経営財務情報取得手段と、固定負債に固定負債の収益率を乗算した値と株式時価総額と株式時価総額の収益率を乗算した値とを加算した値から、金融資産に金融資産の収益率を乗算した値と有形固定資産に有形資産の収益率を乗算した値とを減算して知的資産期待収益を算出する知的資産期待収益算出手段と、知的資産期待収益を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
図1は、企業評価システムの全体構成を示す図である。
図2は、企業評価装置の信号処理系ブロック図である。
図3は、経営財務情報の一例を表す図である。
図4は、技術情報の一例を示す図表である。
図5は、企業評価装置が算出する「事業、収益、市場評価関連」の各指標とその計算式を例示する図表である。
図6は、企業評価装置が算出する「事業、収益、市場評価関連」の各指標とその計算式を例示する図表である。
図7は、企業評価装置が算出する「R&D特許関連」の各指標とその計算式を例示する図表である。
図8は、企業評価装置が算出する「R&D特許関連」の各指標とその計算式を例示する図表である。
図9は、企業評価装置が算出する「特許ポートフォリオ関連」の各指標その計算式を例示する図表である。
図10は、化学業界の13社について算出した研究開発費比率α、β、γ、δの表示例を示す図である。
図11は、化学業界13社について算出した研究開発費比率βと市場付加価値(MVA)とを関連付けて表示した表示例を示す図である。
図12は、化学業界13社について算出した研究開発費比率γと市場付加価値(MVA)とを関連付けて表示した表示例を示す図である。
図13は、化学業界13社の知的資産期待収益(EIPP)の推移を表した図である。
図14は、電気機器業界10社の知的資産期待収益(EIPP)の推移を表した図である。
図15は、各種指標を算出し、出力する際の処理のフローチャートである。
図16は、企業価値を評価する際に、指標の種類を選択するための企業評価メニューの表示例を示す図である。
図17は、「(R)研究開発関連指標」の下位に存在する各指標をプルダウンメニューの形態で表示した表示例を示す図である。
図18は、指標の種類を選択する表示メニューにて、利用者が「(M)市場評価関連指標」を選択した例を示す図である。
図19は、指標の種類を選択する表示メニューにて、利用者が「(M)市場評価関連指標」の選択メニューの中から「MVA」の項目を選択した例を示す図である。
図20は、企業価値を判断する指標を算出する際に対象となる業界又は対象となる個々の企業の条件を選択する企業価値評価入力条件設定画面の表示例を示す図である。
図21は、算出した指標の出力条件設定画面を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、本発明に係る企業価値評価システムの全体構成図である。
同図に示すように企業価値評価システムは、経営財務情報、技術文献(特許に関する情報のみならず実用新案に関する数値情報、技報等を含む)、市場価値情報(市場価値の数値情報)、企業価値の妥当性を判定する閾値及び該閾値に基づく妥当性の判定結果、区分等の各種情報等を記録するデータベース20と、経営財務情報、技術文献、市場価値情報等の各種情報を入力して、企業価値の妥当性を判断した結果を出力する企業評価装置30と、前記企業評価装置30とデータベース20とを通信接続しているインターネットや専用の通信回線等の通信網10とから構成されている。
なお、データベース20は、企業評価装置30の内部に設けられていてもよい。
図2は、本発明に係る企業評価装置30の信号処理系ブロック図である。
同図に示すように企業評価装置30の情報送受信部には、公衆回線又は通信ネットワーク等の通信網364を介して他の通信機器と情報の送受信を行うための送受信手段365(経営財務情報取得手段、又は出力手段の機能を含む)が設けられている。
また企業評価装置30には、利用者が入力手段370を介して入力した各種情報を取得して後述する情報処理手段に伝達したり、情報処理手段からの指示に基づいてLED等に表示指令を出力する入力インターフェース371と、画像や文字、グラフ、又は図表等の情報を表示する表示手段372と、情報処理手段の指令に基づいて表示手段372に対して表示用の映像信号を出力する表示インターフェース373(出力手段の機能を含む)と、画像や文字、グラフ、又は図表等の情報をプリンタ32等の印刷手段に出力するプリンタインターフェース374とが設けられている。なお、入力手段370は、キーボードやマウス、タブレット等の入力装置を含むものである。
また、企業評価装置30には、記録媒体377を着脱可能に装着する記録媒体装着部378と、記録媒体377に対して各種情報を記録したり読み出したりする記録媒体インターフェース379(経営財務情報取得手段、又は出力手段の機能を含む)とが設けられている。なお、記録媒体377は、メモリーカード等の半導体や、MO、磁気ディスク等に代表される磁気記録式、光記録式等の着脱可能な記録媒体である。
また、企業評価装置30には、企業評価装置30の全体の制御を行う情報処理手段380と、情報処理手段380にて実行されるプログラムや各種定数が記録されているROMと、情報処理手段380が処理を実行する際の作業領域となる記録手段であるRAMとから構成されるメモリ381とが設けられている。
また、情報処理手段380は、経営財務情報取得手段、研究開発費比率算出手段、知的資産期待収益算出手段、表示用データ生成手段、出力手段の諸機能を実現することが可能となっている。なお、これらの全ての処理を情報処理手段380が実行する代わりに、複数の専用の処理装置を設けて、それぞれの処理装置に処理を分担して実行するようにしても本発明の目的を達成することが可能である。
また、企業評価装置30には、企業評価装置30の処理に関する各種定数やネットワーク上の通信機器に通信接続する際の属性情報、URL(Uniform Resource Locators)、ゲートウェイ情報、DNS(Domain Name System)等の接続情報、企業の経営に関する経営財務情報、特許に関する技術文献、市場価値情報、企業価値を判定する閾値及び該閾値に基づく妥当性の判定結果等の各種情報を記録するハードディスク等の記録手段384と、記録手段384に記録されている情報を読み出したり記録手段384に対して情報を書き込む処理を行う記録手段インターフェース385(経営財務情報取得手段、又は出力手段の機能を含む)と、時刻を刻むカレンダ時計390とが設けられている。
企業評価装置30内の情報処理手段380と、表示インターフェース373、メモリ381、記録手段インターフェース385、カレンダ時計390等を含む各周辺回路はバス399で接続されており、情報処理手段380にて実行される処理プログラムに基づいて各々の周辺回路を制御することが可能となっている。
なお、経営財務情報、技術文献、市場価値情報等の各種のデータベースは、記録手段384に記憶されている場合や、CD−ROM、CD−RW、DVD、MO等の記憶媒体377で提供される場合、通信網364を介して他の通信機器(データベース20等)から取得する場合も考えられる。
また、上記の企業評価装置30は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなど様々なコンピュータを利用して実現することができる。さらに、コンピュータをネットワークで接続して機能を分散して実施するようにしても良い。
前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の売上高、付加価値額、製造販売利益、又は総資産を取得することが可能となっている。
また前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の営業利益及び研究開発費を取得することが可能となっている。
また前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の売上利益、製造原価に含まれる研究開発費、一般管理費、及び一般管理費に含まれる研究開発費を取得することが可能となっている。
また前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の付加価値額並びに市場付加価値を取得することが可能となっている。
また前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における第1の所定期間内の研究開発費と第2の所定期間内の製造販売利益並びに市場付加価値を取得することが可能となっている。
また前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における企業価値期待収益、金融資産、金融資産の収益率、有形固定資産、及び有形固定資産の収益率を取得することが可能となっている。
また前記送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等の経営財務情報取得手段は、企業の財務情報等の経営財務情報を記録する経営財務情報データベース(データベース20、記録手段384、記録媒体377等)から、特定企業における固定負債、固定負債の収益率、株式時価総額、株式時価総額の収益率、金融資産、金融資産の収益率、有形固定資産、及び有形固定資産の収益率を取得することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段は、研究開発費を売上高で除算した研究開発費比率α、研究開発費を付加価値額で除算した研究開発費比率β、研究開発費を製造販売利益で除算した研究開発費比率γ、又は、研究開発費を総資産で除算した研究開発費比率δを1乃至複数の企業について算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段は、営業利益と研究開発費とを加算して製造販売利益を算出し、研究開発費を前記製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段は、売上利益と、製造原価に含まれる研究開発費と、一般管理費に含まれる研究開発費とを加算した値から一般管理費を減算して製造販売利益を算出し、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段は、研究開発費を付加価値額で除算して研究開発費比率を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段は、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の知的資産期待収益算出手段は、金融資産に金融資産の収益率を乗算した値と、有形固定資産に有形資産の収益率を乗算した値とを加算した値を、企業価値期待収益から減算して知的資産期待収益を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の知的資産期待収益算出手段は、固定負債に固定負債の収益率を乗算した値と、株式時価総額と株式時価総額の収益率を乗算した値とを加算した値から、金融資産に金融資産の収益率を乗算した値と、有形固定資産に有形資産の収益率を乗算した値とを減算して知的資産期待収益を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の表示用データ生成手段は、複数の企業の研究開発費比率の指標について、指標毎及び企業毎に指標の比率を表示するための表示用データを生成することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の表示用データ生成手段は、研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを生成することが可能となっている。
また、表示インターフェース373、送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、プリンタインターフェース374、情報処理手段380等の出力手段は、研究開発費比率を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力することが可能となっている。
また、表示インターフェース373、送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、プリンタインターフェース374、情報処理手段380等の出力手段は、表示用データを表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力することが可能となっている。
また、表示インターフェース373、送受信手段365、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、プリンタインターフェース374、情報処理手段380等の出力手段は、知的資産期待収益を表示手段に出力、印刷手段に出力、記録媒体に出力、又は通信回線を介して他の通信機器に出力することが可能となっている。
図3に、データベース20等の記録手段に記録されている経営財務情報の一例を表した図表を示す。
同図に示すように、経営財務情報には、会社の規模を示す情報と、会社の財務情報を示す情報と、会社の各種情報を組み合わせて算出した会社の組み合わせ情報とが含まれている。なお、経営財務情報のデータは、調査対象となる企業の有価証券報告書、新聞社や研究所などが提供している商用データベースなどから取得した情報を利用することができる。
会社の規模を示す情報には、従業員数、役員数、資本金、製作所数、事業所数、敷地面積、延床面積、敷地所有率、建物所有率、連結の従業員数、連結の役員数、連結の資本金、連結の製作所数、連結の事業所数、連結の敷地面積、連結の延床面積、連結の敷地所有率、又は連結の建物所有率等が含まれる。
会社の財務情報には、売上高、売上利益、営業利益、売上利益率、営業利益率、総資産時価総額比率、株主資本時価総額比率、売上高時価総額比率、製造販売利益時価総額比率、営業利益時価総額比率、総資産製造販売利益率、株主資本製造販売利益率、総資産営業利益率、株主資本営業利益率、株主資本比率、時価総額株主資本差額、研究開発費、売上高研究開発費比率、製造販売利益研究開発費比率、製造販売利益率、営業利益研究開発費比率、又は製造販売利益等が含まれる。
また、会社の財務情報には、総資産、有形固定資産、設備投資額、減価償却費、特許料等ロイヤルティ収入、金融資産(流動資産、流動負債など)、支払利息、割引料、長期プライムレート(長期借り入金利)、短期プライムレート、社債金利、10年物長期国債利回り利率、人件費(含む役員報酬、労務費)、福利厚生費、株主資本、発行済み株式総数、株価(日経平均株価など)、又は租税効果が含まれる。
会社の組合わせ情報には、従業員一人当売上高、従業員一人当研究開発費、従業員一人当売上利益、従業員一人当営業利益、従業員一人当製造販売利益等が含まれる。
図4に、データベース20等の記録手段に記録されている技術文献の一例の図表を示す。
同図に示すように技術文献には、特許や実用新案の出願情報や、登録情報等の特許文献が含まれている。技術文献のデータは、例えば特許庁の特許電子図書館のデータベース、CD−ROM公報などから取得した特許や実用新案に関する情報、その他技報等を利用することができる。
発明の出願関係の情報には、例えば企業別に、出願日、出願番号、発明の名称、発明者、出願人、請求の範囲、要約、IPC、FI、Fターム、代理人、公開日、公開番号、審査請求の有無、審査請求日、優先日、優先権主張番号、公表日、公表番号、再公表公報発行日、再公表公報番号、国際出願日、国際出願番号、国際公開日、国際公開番号、指定国、出願件数、審査請求件数、IPC別出願件数、キーワード別出願件数、出願請求項数、出願から審査請求までの年数、発明者数、出願人数(共同出願数)、国内優先の数、国内優先の基礎の数、外国からの優先の基礎の数、新規性喪失の例外申請の有無、公開公報に審査請求の記載の有無、分割出願の数、出願取下げ・放棄の数、出願変更件数、早期審査件数、出願件数(外国国別)、発明者数(外国国別)、出願人数(外国国別)、優先権主張先の数(外国国別)、優先権主張の基礎の数(外国国別)、出願分割の有無(外国国別)等の情報が含まれる。
また発明の登録関係の情報には、例えば企業別に、設定の登録日、登録公報発行日、登録番号、権利満了予定日、公告日、公告番号、維持年金納付状況、拒絶査定件数、拒絶査定確定日、拒絶査定請求項数、拒絶査定不服審判件数、審査請求後の放棄・取下げ件数、審査請求後の放棄・取下げ請求項数、無効審判の数、審判番号、審決日、無効審判の請求項数、補正却下・訂正審判の数、異議申立ての数、異議申し立ての請求項数、登録特許の発明者、登録特許の発明者数、登録特許の出願人、引用文献、登録件数、登録請求項数、登録件数の内失効した件数、出願から登録までの年数、特許登録率、特許査定率、審査請求から登録までの年数、優先審査の有無、拒絶理由回数、補正回数、補正(方式)回数、特許権の設定登録の有無、存続期間の延長登録の有無、特許権の移転の有無、登録件数(外国国別)、登録所要年数(外国国別)、審査年数(外国国別)、拒絶理由回数(外国国別)、補正回数(外国国別)、補正(方式)回数(外国国別)、異議申立ての有無(外国国別)、優先審査の有無、拒絶理由回数等の情報が含まれる。
図5及び図6に、本発明に係る企業評価装置が算出する「事業、収益、市場評価関連」の各指標とその計算式を例示する。
同図に示すように、指標グループとして「(A)投資」と、「(B)経営財務分析」と、「(C)収益関連」と、「(D)超過収益分析」と、「(M)市場評価関連」と、「(PE)特許収益性」とを設けてあり、各グループ内には各指標の名称の例示とその概略の計算式を示してある。
また図7及び図8に、本発明に係る企業評価装置が算出する「R&D特許関連」の指標の例を一覧として示す。
同図に示すように、指標グループとして「(R)研究開発関連」と、「(PA)特許出願関連」と、「(PB)審査請求関連」と、「(PT)特許取得(登録)関連」と、「(PP)特許生産性」と、「(PS)特許ストック関連」とを設けてあり、各グループ内には各指標の名称の例示とその概略の計算式を示してある。
図9に、本発明に係る企業評価装置が算出する「特許ポートフォリオ関連」の指標の例を一覧として示す。
同図に示すように、指標グループとして「(PAP)特許出願ポートフォリオ分析」と、「(PKA)特徴的キーワード」と、「(PSI)特許類似率分析」とを設けてある。そして各グループ内には、各指標の名称の例示とその概略の計算式を示してある。
以下に、本発明に係る各指標について説明をする。
図7に示した各指標のうち、以下の大分類とその下の階層に含まれる各指標に関する発明について説明する。また、各指標の名称を「研究開発関連指標(R)」のように定義する。
R&D特許関連指数:研究開発関連指標(R)
(1−1)研究開発費比率α
(1−2)研究開発費比率β
(1−3)研究開発費比率γ
(1−4)研究開発費比率δ
(1−5)発明者数
(1−6)発明者比率
(1−7)発明者1人当研究開発費
上記の研究開発関連指標(R)は、研究開発活動に対する資金の投入規模に基づいて、特定企業の研究開発に対する姿勢を判断する指標である。研究開発関連指標(R)には、少なくとも上記指標の1つ以上が含まれる。
(1−1)研究開発費比率α
研究開発費比率αは、各所定期間における特定企業の「研究開発費」と「売上高」との比率を示す指標であり「売上高研究開発費比率」又は「R&D比率」とも呼ばれる数値である。その計算式を下記(式1)に示す。
研究開発費比率α=(研究開発費)/(売上高)…(式1)
但し、
研究開発費=第1の所定期間における特定企業の研究開発費
売上高=第2の所定期間における特定企業の売上高
第1の所定期間:2001年4月1日〜2002年3月31日などの期間を示す
第2の所定期間:2003年4月1日〜2004年3月31日などの期間を示す
第1の所定期間と第2の所定期間は、上記の例のように異なる期間を設定してもよいし、同一の期間を設定するようにしてもよい。
上記の計算例では、研究開発の結果が商品の売上高に反映されるまでに2年ほど必要とされることを前提に、研究開発費比率αを算出する際の研究開発費の投資期間(第1の所定期間)とその投資が反映された売上高を得た期間(第2の所定期間)とに差を設けている。研究開発によって得られた技術的成果は、当該年度の業績ではなく将来の業績に寄与する可能性が高い。しかし、大手企業のように、毎年の研究開発費が比較的安定して推移している場合には、敢えて第1の所定期間と第2の所定期間とを別の期間に設定する必要性は少ない。またベンチャー企業のように、研究開発費が年毎に変動を生じている場合には、第1の所定期間と第2の所定期間とを別の期間に設定することが望ましい。
研究開発費比率αを算出する際には上記(式1)に示すように、所定期間における特定企業が投資した研究開発費を、所定期間における特定企業の売上高で除算して算出する。
研究開発費比率αの指標を算出する際に用いる要素の一つである売上高の値は、その売上高に占める製品の原価や製造コストなど業種や企業の産業構造によって大きく異なるものである。したがってこの研究開発費比率αの値の大小が、必ずしも特定企業の研究開発投資性向を示しているとは限らないので、企業の評価を行なう場合には以下に示す研究開発費率のβ、γ、δの指標を併用して考察するとよい。
(1−2)研究開発費比率β
研究開発費比率βは、各所定期間における特定企業の「研究開発費」と「付加価値額」との比率を示す指標である。その計算式を下記(式2)に示す。
研究開発費比率β=(研究開発費)/(付加価値額)…(式2)
但し、
研究開発費=第1の所定期間における特定企業の研究開発費
付加価値額=第2の所定期間における特定企業の付加価値額
第1の所定期間:2001年4月1日〜2002年3月31日などの期間を示す
第2の所定期間:2003年4月1日〜2004年3月31日などの期間を示す
第1の所定期間と第2の所定期間は、上記の例のように異なる期間を設定してもよいし、同一の期間を設定するようにしてもよい。
研究開発費比率βを算出する際には上記(式2)に示すように、所定期間における特定企業が投資した研究開発費を、所定期間における特定企業の付加価値額で除算して算出する。
研究開発費比率βは、特定企業が所定期間に創出した価値の総額のうち、どの位の割合を研究開発活動に配分したかを示す指標であるので、この研究開発費比率βを「研究開発分配率」と呼ぶこともできる。したがってこの研究開発費比率βは、(式1)に示した売上高比率を示す研究開発費比率αの指標よりも、より本質的な研究開発費比率を示すと考えることができる。
ここで「付加価値額」とは、所定期間における特定企業において生み出された付加価値額で、売上高のうち、内部の生産要素(人、物、金)によって生み出された価値を測るものである。内部の生産要素に配分された付加価値額は、配分前に生み出していた価値の総体と同意であるから、特定企業が所定期間に創出した価値の総額を示している。付加価値額は、営業利益及び経常利益のように各要素への配分後の結果を表すだけではなく、配分前に生み出していた価値の総体を捉えることができるので、特定企業の収益力を分析する際に用いると都合がよい。付加価値額の計算例を(式3)に示す。
付加価値額=(営業純益)+(支払利息・割引料)+(研究開発費)
+(減価償却費)+(人件費(含役員報酬))
+(福利厚生費)+(租税公課)…(式3)
但し、
営業純益=(営業利益)−(支払利息・割引料)であるので、
営業利益=(営業純益)+(支払利息・割引料)と置いてもよい。
(1−3)研究開発費比率γ
研究開発費比率γは、各所定期間における特定企業の「研究開発費」と「製造販売利益(GBP)」との比率を示す指標である。その計算式を下記(式4)に示す。
研究開発費比率γ=(研究開発費)/(製造販売利益(GBP))
…(式4)
但し、
研究開発費=第1の所定期間における特定企業の研究開発費
製造販売利益=第2の所定期間における特定企業の製造販売利益
第1の所定期間:2001年4月1日〜2002年3月31日などの期間を示す
第2の所定期間:2003年4月1日〜2004年3月31日などの期間を示す
第1の所定期間と第2の所定期間は、上記の例のように異なる期間を設定してもよいし、同一の期間を設定するようにしてもよい。
上記(式4)の分母に配置した製造販売利益(GBP=Gross Business Profit)とは、以下の(式5)に示す利益額である。以下の(式5)では、製造販売利益とその他の利益指標の関係も表している。
製造販売利益={(売上利益)+(製造原価に含まれる研究開発費)}
−{(一般管理費)−(一般管理費に含まれる研究開発費)}
=(営業利益)+(研究開発費)…(式5)
但し、
営業利益=(売上利益)−(一般管理費)
研究開発費=(製造原価に含まれる研究開発費)
+(一般管理費に含まれる研究開発費)
会計基準の改定により2000年3月期以降の決算において、研究開発費は原則として全額費用として計上することが義務付けられた。従来、製造費用や一般管理費に含まれ研究開発費を内訳として開示していない企業が多数存在したが、この規則施行以降、損益計算に係わる研究開発費の額が明確となった。これを受けて、ここでは企業の研究開発費の実態を多角的に分析する目的で、「製造販売利益(GBP)」と名づける指標を開発した。
これは、営業利益に研究開発費を加算することにより求められる仮定の利益額(研究開発活動を除く本業すなわち製造販売活動が生み出した総利益額)を試算したものである。この試算額は、研究開発費が全て費用として計上されることにより、損益計算上、研究開発活動を積極化するほど営業利益は圧縮されることになるため、技術開発(知的財産)の重要性が議論されるなか、営業利益の観点のみからでは企業の収益性に関する実態は掴み難いという問題にひとつの視点を与えるものと思われる。
製造販売利益(GBP)の指標は、概ね売上利益と営業利益の中間に位置付けられる指標であり、この他の指標と同時に用いることにより、企業の収益性をより立体的に把握することが可能となる。なお、売上利益は、売上高から製造原価を差し引くことで求められる粗利益であるが、研究開発費には製造原価に含まれるものと一般管理費に含まれるものがあるため、厳密な意味では、必ずしも製造販売利益と売上利益と営業利益の中間に位置する利益指標であると断定することはできない。
研究開発費比率γを算出する際には上記(式4)に示すように、第1の所定期間における特定企業が投資した研究開発費を、第2の所定期間における特定企業の製造販売利益で除算して算出する。
研究開発費比率γは、特定企業が所定期間にした製造販売活動によって得た事業収入のうち、どの位の割合を研究開発活動に配分したかを示す指標である。このため、研究開発費比率γの値が大きく算出される企業ほど研究開発投資性向が高く、0に近く算出される企業であるほど、研究開発投資よりも現在の事業による利益確保重視の傾向があると考えることができる。
研究開発費比率γの指標の性質上、何らかの要因で営業利益が著しく減少しているために本比率が増大して算出される場合があり得る。この場合には、特に研究開発投資性向が高いと言う意味ではないので指標の観察に際して注意が必要である。なお、営業利益が0以下となる企業の場合には、研究開発費比率γは無意味な値となるため、この場合には算出しないようにしてもよい。
(1−4)研究開発費比率δ
研究開発費比率δは、各所定期間における特定企業の「研究開発費」と「総資産」との比率を示す指標である。その計算式を下記(式6)に示す。
研究開発費比率δ=(研究開発費)/(総資産)…(式6)
但し、
研究開発費=第1の所定期間における特定企業の研究開発費
製造販売利益=第2の所定期間における特定企業の製造販売利益
第1の所定期間:2001年4月1日〜2002年3月31日などの期間を示す
第2の所定期間:2003年4月1日〜2004年3月31日などの期間を示す
第1の所定期間と第2の所定期間は、上記の例のように異なる期間を設定してもよいし、同一の期間を設定するようにしてもよい。
研究開発費の各指標、α、β、γが、各収益規模(フロー)に対する研究開発費の比率を測るものであるのに対して、(式6)に示す研究開発費比率δは、資産規模(ストック)から見た研究開発費の規模を測るものである。
以下に、特許出願や実用新案登録出願における発明者数等の指標について説明する。
(1−5)発明者数
発明者数は、特定企業が所定期間にした特許出願又は実用新案登録出願等の公開公報に記載されている「発明者」の欄から、当該企業の発明者の人数を集計した数値である。発明者数は、必ずしも研究開発活動に従事する社員の数とは一致しないが、主要な技術開発に携わる人数の把握や、開発メンバーの規模を推測する上で最も重要な指標のひとつである。また、複数の企業における所定技術分野の発明者数を比較することによって、その技術分野における技術開発の規模を比較することが可能となる。また、各年度毎など発明者数の変遷をグラフ等に表すことによって、特定企業における技術開発の動向を知ることが可能となる。
(1−6)発明者比率
発明者比率は、特定企業が所定期間にした特許出願又は実用新案登録出願等の公開公報に記載されている「発明者」の人数を、当該特定企業の従業員数で除算した数値であり、「従業員数」に占める「発明者数」の割合を示す指標である。
発明者比率=(発明者数)/(従業員数)…(式7)
発明者数比率を算出して表示することにより、その特定企業が研究開発に投入している人的資源の全体に占める割合を知ることが可能となり、研究開発性向を見ることができる。
(1−7)発明者1人当研究開発費
発明者1人当研究開発費は、第1の所定期間における特定企業の研究開発費を、特定企業が第2の所定期間にした特許出願又は実用新案登録出願等の発明者の人数で除算した数値であり、各社の各所定期間における「発明者」1人当りの「研究開発費」を示す指標である。
発明者1人当研究開発費=(研究開発費)/(発明者数)…(式8)
但し、
研究開発費=第1の所定期間における特定企業の研究開発費
発明者数=特定企業が第2の所定期間にした特許出願又は実用新案登録出願等の発明者の人数
第1の所定期間:2001年4月1日〜2002年3月31日などの期間を示す
第2の所定期間:2003年4月1日〜2004年3月31日などの期間を示す
第1の所定期間と第2の所定期間は、上記の例のように異なる期間を設定してもよいし、同一の期間を設定するようにしてもよい。
発明者1人当りの研究開発費を算出して表示することによって、特定企業が発明者一人に対してどれ位開研究発資金を投入しているかを知ることが可能となり、その特定企業の性向を知ることが可能となる。また、複数の企業間で比較を行なうことも可能となる。
図6に示した各指標のうち、事業・収益・市場評価関連指標の中の市場評価関連指標(M)の各指標について説明する。
事業・収益・市場評価関連:市場評価関連指標(M)
(2−1)市場付加価値(MVA)
(2−2)株価純資産倍率(PBR)
(2−3)知的資産期待収益(EIPP)
市場関連指標(M)には、上記の市場付加価値(MVA)、株価純資産倍率(PBR)、知的資産期待収益(EIPP)の内少なくとも1つ以上が含まれる。
(2−1)市場付加価値(MVA)
市場付加価値(Market Value Added)は、株式時価総額から株主資本(純資産額)を控除して求めたオフバランスの企業価値額をいう。その計算式を下記(式9)に示す。
市場付加価値(MVA)=(株式時価総額)−(株主資本)
={(発行済み株式総数)×(株価)}−(株主資本)…(式9)
但し、
株式時価総額=(発行済み株式総数)×(株価)
株価は、各企業の決算期末の終値、又は気配値を使用する。場合によっては、分析時期により、分析時点の株価を用いても差し支えない。
市場付加価値(MVA)は、市場における企業価値評価額(株式時価総額)から財務上の株主資本金額を控除したものであるから、その企業のオフバランス資産の市場における評価額と考えることができる。
将来利益をもたらす有用な特許を保有し、不良債権や劣化資産がない会社の市場付加価値(MVA)が0以下であるとすれば、市場における過小評価の可能性があることを指摘できる。
(2−2)株価純資産倍率(PBR)
株価純資産倍率(Price Book Value Ratio)は、株式時価総額を自己資本で除算した値である。その計算式を下記(式10)に示す。
株価純資産倍率(PBR)=(株式時価総額)/(自己資本)
…(式10)
株価純資産倍率(PBR)は、1株当りの株主資本(純資産額)に対して株価がどの程度の水準にあるのかを示す指標である。したがって、この値が1以下の場合には、市場はその企業にオフバランスの資産が無いか、もしくはこうした資産の価値以上の含み損(オンバランス資産の劣化や簿外債務)があると見ているということになる。
(2−3)知的資産期待収益(EIPP)
知的資産期待収益(Expected Intellectual Property Profit)は、市場における企業価値の評価額{(負債)+(株式時価総額)}によって得らるべき期待収益から、金融資産と有形固定資産によって得らるべき理論的な期待収益を控除した期待収益額をいう。その計算式を下記(式11)に示す。
知的資産期待収益(EIPP)=
(企業価値期待収益)−{(金融資産)×(収益率m)
+(有形固定資産)×(収益率f)}…(式11)
但し、
収益率m=金融資産の収益率
収益率f=有形固定資産の収益率
ここで、
企業価値期待収益=
(固定負債)×(収益率a)+(株式時価総額)×(収益率p)
但し、
収益率a=固定負債の収益率
収益率p=株式時価総額の収益率
とすると、
知的資産期待収益(EIPP)=
{(固定負債)×(収益率a)+(株式時価総額)×(収益率p)}
−{(金融資産)×(収益率m)+(有形固定資産)×(収益率f)}
…(式12)
知的資産期待収益(EIPP)は、市場における企業価値の評価額より求めた期待収益から、オンバランス(貸借対照表上)の資産より求めた期待収益を控除した残余額である本期待収益は、オフバランス(貸借対照表に記載されない無形の)知的資産を源泉として各社が生み出すであろうと市場が期待する収益額を求めたものと言える。
したがって、この金額が0以下の場合に市場は、その企業はオンバランスの資産から得らるべき期待収益以下の収益力しかないと見ていることがわかる。
また、この金額が知的資産収益(製造販売利益(GBP)に特許料等ロイヤルティ収入を加えたいわゆる総事業収益から金融資産の金利と有形固定資産の金利を控除した収益額をいう。)で求めた金額と同等以上である場合、市場は、その企業には研究開発投資(会計上は費用)等の成果としての知的資産がその投資額以上の価値を持っていると評価していることがわかる。
バランスシートにおいて、
(資産)=(負債)+(資本)
である。また、
(資産)=(流動資産)+(有形資産)+(無形資産)
であるので、
(無形資産)=(資産)−{(流動資産)+(有形資産)}
と表せる。したがって、(資産)を置き換えることによって、
(無形資産)={(負債)+(資本)}−{(流動資産)+(有形資産)}
と表せる。知的資産期待収益(EIPP)は、これを応用して無形資産を創出した指標である。
本実施例では、金融資産の(収益率m)は、短期プライムレートをもって代用している。また、有形固定資産の(収益率f)は、長期プライムレートをもって代用している。また、金融資産は比較的短期借り入れ返済なので、上述したような収益率mに短期プライムレート、固定資産の返還は比較的長期に亘るので収益率fは長期プライムレートの値を用いた。
上記(式11)に示した「企業価値期待収益」は企業価値による期待収益であって、長期借入金と社債などの金利と株主に支払う金利(配当)を合計したものを示す。
ここで、固定負債の「収益率a」は、固定負債を構成する長期借入金と社債の税引後金利の加重平均を算出している。具体的には、長期プライムレートを長期借入金の利率として代用し、社債利率は、社債に対する社債利息の割合で求め、それぞれに固定負債に占める長期借入金と社債の割合で加重して平均値を求めている。そしてこの求められた加重平均値に、{1−(法人税率)}を乗じている。その計算式を下記(式13)に示す。
収益率a=
[{(長期プライムレート)×(長期借入金)+(社債利率)
×(社債)}/{(長期借入金)+(社債)}]×{(1−(法人税率))
…(式13)
上記(式11)に示した自己資本(=株式時価総額)の「収益率p」は、CAPM(キャップエム)方式より求めている。
CAPMとは(Capital Asset Pricing Model)の頭文字をとったもので、「資本資産価格モデル」とも呼ばれている。資産運用をする際に株式や安全資産(預金など)を組み合わせて行う場合に用いられる投資戦略の1つである。その計算式を下記(式14)に示す。
自己資本の収益率p=
(リスクフリーレート)+(β値)
×{(マーケットリスク)−(リスクフリーレート)}…(式14)
リスクフリーレートは全くリスクの無い状況でも付くべき最低限の利息で、ここでは10年物の長期国債利回り利率を使用する。マーケットリスクは変動するリスク(利益)であり、ここでは株式投資収益の30年単純平均値(例えば30年前の平均株価を現在の平均株価から差し引いたもの)を用いる。
β値は、日経平均株価の推移と比較してその差を示す指数である。このβ値は、株式市場に対するある企業の感度を表す数値であり、1を超えれば株式市場の平均的推移より値上がり幅、又は値下がり幅が大きくなる。電力会社などの安定的な企業はβ値が0に近く、情報系ベンチャー企業などハイリスク・ハイリターン型の企業ではβ値が高くなる。
簡便に大まかな目安として、ある企業の株価が日経平均株価の推移と比較した場合に、(1)あまり大きく変動しない場合は0.5、(2)ほぼ同じ変動の場合は1.0、(3)大きく変動する場合は1.5、(4)大きく変動しかつ極めて流動的な場合は2.0とすることもあるが、極めて正確に企業の株価推移変動を求めて計算する例もある。
上述の値に限らず、リスクフリーレートやマーケットリスクなどは他の値を用いても良いし、β値など上述の計算によらず自由な値でも良いし、金利の上下やインフレ率などの値で定めても良い。
図10に、化学業界の13社について算出した研究開発費比率α、β、γ、δの表示例を示す。
図10に示す表示例では、研究開発費比率の各指標を、同図の手前側から研究開発費比率δ、α、β、γの順にy軸に配置している。研究開発費比率の指標を算出した各企業名は、DN,KOなどとして略称をx軸に配置している。z軸には、各研究開発費比率δ、α、β、γの値(%)を立体的に表示している。y軸の研究開発費比率の配置をδ、α、β、γの順にしたのは、値の小さな指標(δなど)を手前に配置することによって値の小さな指標が隠れてしまうことを防止して、立体的な表示を見易くするためである。
図10を表示する場合には、研究開発費比率α、研究開発費比率β、研究開発費比率γ、又は研究開発費比率δの1以上の指標を、複数の企業について情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段が算出する。そして、前記算出した複数の企業の研究開発費比率の指標について、指標毎及び企業毎に指標の比率を表示するための表示用データを、情報処理手段380等の表示用データ生成手段が生成して、表示手段等に出力する。
研究開発費比率α、β、γ、δの全体の高低を比較してみると、研究開発費比率δ、α、β、γともほぼ同じような高低の傾向を示している。したがって、研究開発費を種々の項目で除した指標の傾向は、お互いに相関があるといえる。
先ず、化学業界の各企業において算出した研究開発費比率δについて比較する。
研究開発費比率δは「研究開発費」を「総資産」で除した指数である。この値が最も高い値を示す企業はHKで、次いでSB社、KO社と続いている。一方、研究開発費比率δが低い値を示す企業はDN社で、次いでSD社である。
同図に示されるように、研究開発費比率δが高い値を示すHK社、SB社、並びにKO社等の企業は、総資産に対して研究開発にかなり力を入れている企業といえる。逆に、DN社、SD社等の企業は、総資産の割には研究開発に力を入れていない企業であると判断することができる。
次に、化学業界の各企業において算出した研究開発費比率αについて比較する。
研究開発費比率αは「研究開発費」を「売上高」で除した指数である。この値が最も高い値を示すのはSB社で、次いでHK社と続いている。一方、研究開発費比率αが低い値を示すのはDN社である。
同図に示されるように、研究開発費比率αが高い値を示すSB社、HK社は、売上高に対して研究開発に力を入れている企業であると考えられる。逆に研究開発費比率αが低い値を示すDN社は、売上高の割には研究開発にあまり力を入れていない企業であると判断することができる。
次に、化学業界の各企業において算出した研究開発費比率βについて比較する。
研究開発費比率βは「研究開発費」を「付加価値」で除した指数である。この値が最も高い値を示すのはSE社で、次いでSB社、HK社である。一方、研究開発費比率βの値が低い値を示すのはDN社である。
研究開発費比率βの分母に配置した「付加価値額」は、売上高のうち内部の生産要素(人、物、金)によって生み出された価値であり、上記(式3)に示すように、本発明ではこれに研究開発費をプラスしている。したがって研究開発費比率βは、付加価値額に占める研究開発費の割合と考えることができる。
同図によれば、研究開発費比率βが高い値を示すSE社、SB社、HK社等は、付加価値額のうち20%〜30%位を研究開発費に投じていることが読み取れ、これらの企業は研究開発に力を入れている企業であると判断することができる。一方、研究開発費比率βが低い値を示すDN社は、生産要素によって生み出された付加価値額をあまり研究開発に投入していないと判断することができる。
次に、化学業界の各企業において算出した研究開発費比率γについて比較する。
研究開発費比率γは「研究開発費」を「製造販売利益(GBP)」で除した指数である。この値が最も高い値を示すのはSB社で、次いでSE社、SK社である。一方、研究開発費比率γの値が低い値を示すのはSU社である。製造販売利益(GBP)は、(式5)に示すように営業利益と研究開発費の和であるので、この指数は製造販売利益(GBP)に占める研究開発費の割合を示す。研究開発費比率γの値が高い値を示す企業は、一般的に研究開発に力を注いでいる企業であるということができる。なお、営業利益が低い企業も研究開発費比率γが高い値を示す場合がある点に留意が必要である。
同図に示すようにSB社、SE社、SK社等は、営業で稼いだ額のうち65%以上を研究開発に投入していることが一目で把握できる。このような企業では、将来を見据えて研究開発を重視している企業であると判断することができる。一方、研究開発費比率γが低い値を示すSU社は、研究開発よりも現時点の利益を重視している企業であると判断することができる。
図10に示すように研究開発費比率の各指標を表してみると、全指標の全体で高い比率を示す企業は、SB社、次いでSE社、HK社、SK社であり、これらの各企業は研究開発に力を入れている企業であると判断することができる。これとは逆に、SU社は各指標全体に低い比率を示しており、研究開発にあまり力を注いでいない企業であると判断することができる。
また、研究開発費比率α、β、γ、δ等の各指標を各企業毎に比較、観察することによって、各企業の研究開発にかける姿勢を窺い知ることができるので、特定企業に対して株などによる投資を行なう場合、特定企業と製品の共同開発を行なう場合、特定企業に就職を希望する場合等において、その企業や、その技術分野毎の傾向を把握したり将来性を予測することが可能となる。
図10では、研究開発費比率α、β、γ、δ等の各指標を棒グラフで表記したが、本発明は棒グラフに限定されるものではなく、他の表示形式で表したり、表形式で表記してもよい。
図11に、化学業界13社について算出した研究開発費比率βと市場付加価値(MVA)とを関連付けて表示した表示例を示す。
図11に示す表示例は、横軸(x軸)に研究開発費比率βをとり、縦軸(y軸)に市場付加価値(MVA)を表して、各社の該当位置をプロットしたものである。プロット点の近傍には、その企業名を識別する略称をKO、SKなどのように図中に付している。グラフの中の直線は、各プロット点の平均を示す回帰直線で、その計算式をグラフ上部に示している。
図11を表示する場合には、研究開発費比率βを情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段が算出する。そして、同図に示すような研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを情報処理手段380等の表示用データ生成手段が生成して、表示手段等に出力する。
図11では、研究開発費比率βと市場付加価値(MVA)とを関連付けてプロットして表記したが、本発明はプロット表記に限定されるものではなく、他の表示形式で表したり、表形式で表記してもよい。
研究開発費比率βは、「付加価値」に対する「研究開発費」の割合を示したもので、回帰直線を見ると研究開発費比率βが高い値を示すほど市場付加価値(MVA)が低い値を示している。
平均の回帰直線より上に位置する企業は、KO社、SU社、SK社の3社であり、残りの10社は平均の回帰直線より下に位置しており、研究開発費比率βの値が15〜25付近に算出される企業が多い。また、これらの企業について算出した市場付加価値(MVA)の値は、0〜200000(百万円)の間に分布している。
この中でKO社とSU社は、研究開発費比率βの値が15と12程に算出されているが、他の企業に比べ非常に高い市場付加価値(MVA)の値を示している。研究開発費がうまく使用されているとの市場の評価で、市場付加価値(MVA)の値が高くなっているものと考えられる。
これとは反対にSE社では、研究開発費比率βの値は非常に高く算出され35を超えているのに対し、市場付加価値(MVA)の値はマイナスの値となっている。このSE社の場合には、付加価値額のうち研究開発費に投入する金額が大きすぎ利益をあまり重視しない企業であると市場が判断した結果、市場付加価値(MVA)の評価が低くなったのではないかとも推測される。
図12に、化学業界13社について算出した研究開発費比率γと市場付加価値(MVA)とを関連付けて表示した表示例を示す。
図12に示す表示例は、横軸(x軸)に研究開発費比率γをとり、縦軸(y軸)に市場付加価値(MVA)を表して、各社の該当位置をプロットしたものである。プロット点の近傍には、その企業名を識別する略称をKO、SKなどのように図中に付している。グラフの中の直線は、各プロット点の平均を示す回帰直線で、その計算式をグラフ上部に示している。
図12を表示する場合には、研究開発費比率γを情報処理手段380等の研究開発費比率算出手段が算出する。そして、同図に示すような研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを情報処理手段380等の表示用データ生成手段が生成して、表示手段等に出力する。
図12では、研究開発費比率γと市場付加価値(MVA)とを関連付けてプロットして表記したが、本発明はプロット表記に限定されるものではなく、他の表示形式で表したり、表形式で表記してもよい。
前述の(式4)に示すように、研究開発費比率γは「製造販売利益(GBP)」に対する「研究開発費」の割合を示す指標である。図12に示すように、平均の回帰直線を上回って位置する企業は、SK社、KO社、SU社、HT社とSB社の5社である。残りの8社は平均の回帰直線より下に位置している。なお、平均の回帰直線を上回って位置するSB社は、市場付加価値(MVA)の値が0付近である。
この中でSK社は、研究開発費比率γの値が65近い値に算出されているのに、比較的市場付加価値(MVA)の値が高い値を示している。KO社、SU社について算出した研究開発費比率γの値は20程度の値であるが、市場付加価値(MVA)の値は非常に高い値を示している。研究開発費比率γは、30〜50の間の値に算出される企業が多い。
同図に示すSB社は、研究開発費比率γの値が80を超えていて製造販売利益(GBP)の殆どを研究開発に投入しているとみられる。また、SE社も同様に研究開発費比率γの値が75程度に算出されていることから、製造販売利益(GBP)の殆どを研究開発に投入して、市場付加価値(MVA)の値がマイナスになっているものと推測される。
図12に示す回帰直線は右下がりであり、研究開発費比率γが大きくなるほど市場付加価値(MVA)の値が低くなる傾向を示している。つまり、製造販売利益(GBP)=(営業利益)+(研究開発費)であるので、研究開発費比率γの比率が大きい値を示す企業は、研究開発に資金を投入しすぎていることを意味している。
研究開発費比率γが大きく算出される研究開発重視の企業の場合、市場は現在の利益を研究開発に投入し過ぎていると判断するために、市場の評価が低くなり市場付加価値(MVA)の値も低くなるのではないかと推測される。
したがって、KO社、SUのように低い研究開発費比率γを示す企業であって、市場付加価値(MVA)の値が高い企業が理想的ではないかと推測できる。
図10〜図12を併せて観察すると、SB社とSE社が研究開発費比率β、γともに高い値を示していることがわかる。しかし、市場付加価値(MVA)の値も併せて考えると、研究開発に投入する金額が大きすぎるのではないかと判断できる。
一方のKO社とSU社の両社は、適切な金額を研究開発に投入して、市場から高い評価を得ている企業であると判断できる。
図13は、化学業界13社の知的資産期待収益(EIPP)の推移(1999年度〜2002年度)を表した図である。
図13に示す表示例では、各企業の知的資産期待収益(EIPP)の値を、同図の手前側から2002年度、2001年度…の順に各年度毎にy軸に配置している。知的資産期待収益(EIPP)の指標を算出した各企業の名称は、DN、KOなどのように略称で表してx軸に配置してある。算出した知的資産期待収益(EIPP)の値は、z軸に百万円の単位で表している。
同図に示す1999年度における各社の知的資産期待収益(EIPP)の値を見ると、各企業間おける値の差が大きいことがわかる。しかし、2002年度を見ると、その差が小さくなっていることがわかる。
また全体的に、1999年度から2002年度にかけて著しく数値が減っていることも読み取ることができる。SK社に注目してみると、1999年度では、知的資産期待収益(EIPP)の値が他の企業を凌駕して最高の1500億円辺りに算出されている。これは、市場が、この企業は貸借対照表に直接表せないオフバランスの知的期待収益が非常に大きいと見ている証拠である。更に、この時期におけるSK社の株価が高いことも寄与していることがわかる。
SK社に次いで知的資産期待収益(EIPP)の値が高く算出される企業は、SU社、MK社、KO社である。これらの企業の知的資産期待収益(EIPP)の値は、SK社の約3分の1程度である。
これらの企業は、市場から、高い知的収益を得る企業であるとして高い評価を受けていることがわかる。逆に知的資産期待収益(EIPP)の値が低く算出される企業は、DC社、SE社で、市場は、知的収益が期待できない企業であるとみて評価を低くしていることがわかる。
1999年度から2002年度に至る推移について観察すると、1999年度から2000年度にかけては金額が僅かであるが上昇している企業(SB社、DC社、SU社など)があり、落ち込みもあまり激しくない。しかし、2000年度以降は何れの企業も各年度約20〜40%前後の落ち込みがあり、1999年度と2002年度における知的資産期待収益(EIPP)の値を比較してみると、約10分の1に落ち込んでいることが一目でわかる。
これは、市場が、特定の企業に限らず企業全体を知的収益の期待感が持てないと評価してきたという経緯を読み取ることができる。
図14は、電気機器業界10社の知的資産期待収益(EIPP)の推移(1999年度〜2002年度)を表した図である。
図14に示す表示例では、各企業の知的資産期待収益(EIPP)の値を、同図の手前側から2002年度、2001年度…の順に、各年度毎にy軸に配置している。知的資産期待収益(EIPP)の指標を算出した各企業の名称は、PI、SYなどのように略称で表してx軸に配置してある。算出した知的資産期待収益(EIPP)の値は、z軸に百万円の単位で表している。
電気機器業界でも、1999年度を見るとSN社が群を抜いて約1兆円と高い知的資産期待収益(EIPP)の値を示している。SN社に続いているのは、知的資産期待収益(EIPP)がSN社の約3分の1の金額に算出されるFJ社、MS社、NC社である。
同図によれば、市場が、これらの企業の知的収益は高いと評価をしていることがわかる。また、この時期におけるSN社の株価が非常に高かったことも、知的資産期待収益(EIPP)の値が高く算出されたことに寄与している。
逆に知的資産期待収益(EIPP)の値が小さく算出される企業は、PI社、SY社であり、知的収益が得られる期待が薄いと市場が評価していることがわかる。
電気機器業界も1999年度から2000年度にかけては、知的資産期待収益(EIPP)の値が増加している企業(HT社、SY社、PI社など)があり、逆に落ち込んでいる企業も存在するが、さほどひどくは落ち込んでいない。
しかし、2000年度から2002年度にかけて、知的資産期待収益(EIPP)の値が毎年約30〜50%の減額を示し、2002年度と1999年度を比較すると、10分の1から15分の1に減少していることがわかる。
これは、市場が、各企業ではなく企業全体が落ち込んでいると評価をしていることを示していると考えられる。しかし、2002年度について注目してみると、各企業の間で知的資産期待収益(EIPP)の金額の差が少なくなってきている。これは、市場が、各企業の知的収益の差があまり無いと評価している理由によるものと思われる。
図13に示した化学業界と図14に示した電気機器業界との知的資産期待収益(EIPP)の値について比較してみると、電気機器業界の方が金額が一桁大きく算出されていることがわかる。
1999年度から2000年度にかけては、電気機器業界も化学業界も共に上昇ないしは落ち込みが少なかったというような、同様な傾向を示していることがわかる。本発明によれば、このように異業種間での市場評価の比較も行なうことができ、業種間での傾向の違いや、同じ傾向の存在を読み取ることもできる。
図15に、研究開発費比率、発明者数、発明者比率、発明者一人当研究開発費、市場付加価値、株価純資産倍率、若しくは知的資産期待収益等の各種指標を算出して出力する際のフローチャートを示す。
S501「企業価値評価、企業選択」にて情報処理手段380は、利用者からキーボード等の入力手段370とバス399を介して企業を選択する画面の表示指令を入力し、その指令に基づいて記録手段384から企業を選択する際の表示用データを読み出して表示用の画像データに変換して表示インターフェース373に出力する。情報処理手段380から表示用データを取得した表示インターフェース373は、表示手段372に対応した表示用の映像信号に変換して出力し、表示手段372は表示インターフェース373から入力した表示用の映像信号に基づいた画面を表示して利用者に通知する。
利用者は、表示手段372に表示された企業選択画面を見ながら、調査対象となる1乃至複数の企業を特定する情報を入力手段370を介して入力する。ここで入力する情報は、企業名であってもよいし、企業コードであってもよいし、企業の選択画面から企業を選択するようにしてもよい。利用者が入力手段370を介して入力した企業を特定する情報は、バス399を介して情報処理手段380が読み取る。
情報処理手段380が企業を特定する情報を入力すると、記録手段384から企業価値評価のための指標の種類を選択する表示メニューの表示用データを読み出して、例えば図16に示すような企業価値評価メニューを表示手段372に表示させる。
次のS502「企業価値評価、メニュー選択」にて利用者は、表示手段372に表示されている企業価値評価メニューを見ながら、企業価値を評価する所望の指標を選択してその旨を入力する。
図16に示す企業価値評価メニューから指標を選択する場合には、利用者は「事業、収益、市場評価関連」や「R&D特許関連」、「特許ポートフォリオ関連」等の選択メニューの中から所望の指標を選択する。同図に示す例では、利用者は「R&D特許関連」の分野に属する「(R)研究開発関連指標」の項目を選択した例を示している。
利用者が「(R)研究開発関連指標」の指標を選択する情報を入力すると、その入力情報は情報処理手段380に伝達され、利用者が選択した指標の部分に選択のマークを表示する指令を表示インタースフェース373に出力するとともに、下位に存在する各指標をプルダウンメニューの形態で表示する情報を、表示インターフェース373に出力する。同図に示す例では、選択した項目部分のマークを□から■に変更している。
図17に、「(R)研究開発関連指標」の下位に存在する各指標をプルダウンメニューの形態で表示した表示例を示す。
利用者は、表示手段372に表示された各指標の中から、算出する所望の指標を選択する。同図に示す例では、利用者が「研究開発費比率γ」の指標を選択した例を示している。
また利用者が、「R&D特許関連の指標」と「事業・収益・市場評価関連」の指標とを相互に関連付けての調査を希望する場合には、更に図18に示す「(M)市場評価関連指標」を選択する。
利用者が「(M)市場評価関連指標」の指標を選択する情報を入力すると、その入力情報を取得した情報処理手段380は、利用者が選択した指標の部分に選択のマークを表示する指令を表示インタースフェース373に出力するとともに、図19に示すような、「(M)市場評価関連指標」の下位に属する各指標をプルダウンメニューの形態で表示する情報を表示インターフェース373に出力する。
利用者が、図19に示すプルダウンメニューの中から、「MVA」の指標を選択すると、その入力情報は情報処理手段380に伝達され、指標の演算式を定めるフラグをセットするとともに、利用者が選択した指標の部分に選択のマークを表示し、設定した情報を利用者に通知する。
利用者が「設定」ボタンを選択して、企業価値を評価する指標の種類の選択処理が終了すると、情報処理手段380は図20に示す企業価値評価入力条件設定画面を表示手段372に表示させる指示を出力する。
利用者は、表示手段372に表示された企業価値評価入力条件設定画面を見ながら、所望の評価対象の企業を選択する。同図に示す例では、利用者は企業評価の対象のうち大きな分類となる「業界」の中から「電気機器」の業界を選択した例を示している。
また利用者は、企業価値評価の対象のうち個別企業等の詳細な分類となる「企業」を選択して、「会社名」、「会社コード」、「出願人コード」等の入力条件を指定することが可能となっている。利用者が個別の企業を指定する場合には、同図右側の「企業」を選択し、会社名または会社コードや出願人コードを入力する。
利用者が「設定」ボタンを選択して企業価値評価の入力条件設定を終了すると、その入力情報は情報処理手段380に伝達され、利用者が入力した「対象」とする企業のフラグをセットするとともに、利用者が選択した指標の部分に選択のマークを表示し、設定した会社名、会社コード、出願人コード等の情報を表示手段372に表示し、設定した情報を利用者に通知する。
利用者が「設定」ボタンを選択して、企業価値評価の入力条件の設定が終了すると、次に情報処理手段380は、図21に示すような企業価値評価出力条件設定画面の表示用データを記録手段384から読み出して、表示インターフェース373を介して表示手段372に表示する指示を出力する。
利用者は、表示手段372に表示された企業価値評価出力条件設定画面を見ながら、所望表示形態を選択する。同図に示す例では、利用者は「マップの位置」に関する情報として「マップ1枚」を選択して「出力データ」として「研究開発比率γ」を選択し、出力表示する情報の量として「上位20個」を選択した例を示している。
利用者が「設定」ボタンを選択して、企業価値評価出力条件の設定が終了すると、情報処理手段380が実施する処理は、図15に示すS503「組合せ選択」の処理に進む。
利用者が「事業、収益、市場評価関連」などの経営財務に関する演算の実施を指定した場合には、情報処理手段380が実施する処理はS604「経営財務情報を取得」の処理に進み、利用者が「R&D特許関連」や「特許ポートフォリオ関連」などのうち、特許に関する演算の実施を指定した場合には、情報処理手段380が実施する処理はS504「特許情報を取得」の処理に進む。
なお、利用者が「研究開発費比率」等の単独演算のみを指定した場合には、組合せ処理は選択せずに、S604以降の処理のみを実施する。
例えば利用者が「R&D特許関連」の選択メニューの中から「研究開発費比率γ」の演算を指示した場合には、S604にて情報処理手段380は、「R&D特許関連」の演算処理と指定された企業に関する情報に基づいて、データベース20から各社の研究開発費や売上高、付加価値額、製造販売利益、総資産など、指標の算出に必要な情報を取得する処理を行なう。経営財務情報の取得処理が終了すると、情報処理手段380が実施する処理は次のS605「経営財務情報の演算」の処理に進む。
S605にて情報処理手段380は、S604にて取得した経営財務情報と、利用者から指定された「R&D特許関連」の指標の種類と演算対象の企業名などにより設定したフラグに対応した計算式を用いて、利用者所望の指標を算出する処理を行なう。
S605にて経営財務情報に関する指標の演算処理が終了すると、次に情報処理手段380が実施する処理はS606「経営財務情報の演算結果の整理」の処理に進む。
S606にて情報処理手段380は、指標の演算結果に基づいて、各企業を所定の区分に分類したり、所定のランク分けや判別等の演算処理を行なって、各種演算結果の整理を行なう。なお算出する指標の種類によっては、分類やランク分けが不要な指標も存在する。
S606にて各種演算結果の整理が終了すると、情報処理手段380が実施する処理は次のS507「グラフ生成」の処理に進む。
一方、もし利用者が「R&D特許関連」(図16参照)の中から、「(PA)特許出願関連指標」を選択し、更にその中の「特許出願件数」を選択した場合などのように特許関連の演算と経営財務情報との組み合わせを希望した場合には、情報処理手段380が実施する処理はS504「特許情報を取得」に進み、特許に関する指標の演算を行なう。
S504にて情報処理手段380は、データベース20から、出願関連などの特許情報を取得し、次のS505「特許情報の演算」にて特許関連の指標の演算を行なう。
S505にて特許情報の演算処理が終了すると、次に情報処理手段380が実施する処理はS506「特許情報の演算結果の整理」に進み、必要に応じて各企業を所定の区分に分類し、算出した指標に基づいて所定のランク分けや判別等の演算処理を行なって、各種演算結果の整理を行ない、次のS507に進む。
S507にて情報処理手段380は、S505にて算出した特許情報の演算結果、S506にて整理した各種演算結果、S605にて演算した経営財務情報の演算結果、又はS606にて整理した各種経営財務情報の演算結果を、指標又はその演算結果等に応じた表示形式に当てはめ、表又はグラフを生成して、表示用データに変換する。
次のS508「グラフ出力」にて情報処理手段380は、S507にて生成した表又はグラフの表示用データを表示インターフェース373に出力して、表示手段372に表示させる。
S508にて表示した表又はグラフを利用者が閲覧することによって利用者は、各企業が出費した研究開発費に対する市場の評価や、発明の多角化、発明に基づく競争力、又は企業価値の妥当性等の企業価値を知ることが可能となる。
利用者が指定した企業評価の項目によっては、情報処理手段380が更にランク分けするなどして企業価値の判断を行なう場合がある。その場合に情報処理手段380は、S509「企業価値判断」にて所定の閾値等を読み出して企業価値を判断した後に、その数値、グラフなどを出力して各種指標の算出処理を終了する。
本発明に係る企業評価装置並びに企業評価プログラムによれば、無形資産の価値を定量的・定性的に取り込んで企業価値の妥当性を評価することが可能となる。
また本発明に係る企業評価装置並びに企業評価プログラムによれば、特定企業に対して投資を行なう場合や、特定企業と製品の共同開発を行なう場合、特定企業に就職を希望する場合等において、その企業、その技術分野毎の傾向を知ったり将来性を予測したりすることが可能となる。
本発明によれば、経営財務データベースから研究開発費と製造販売利益を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率を表示手段等に出力する出力手段とを備えたので、研究開発費比率を算出して表示することが可能となり、特定企業が製造販売活動によって得た事業収入のうち、どの位の割合を研究開発活動に配分したかを知ることができる。この研究開発費比率の値が大きく算出される企業は、営業利益が少なく研究開発費が多いことから、研究開発投資性向が高いと判断できる。
また、この研究開発費比率が0に近く算出される企業ほど、営業利益が多く研究開発費が少ない企業であることから、研究開発投資よりも現在の事業に関する利益確保重視の傾向がある企業であると判断することができる。
なお、指標の性質上、何らかの要因で営業利益が著しく減少しているために研究開発費比率が大きい値に算出される場合があり、この場合には特に研究開発投資性向が高いと言う意味ではないので除外して考える必要がある。また、営業利益が0以下の場合は無意味な値となるため、この場合は算出しないようにするとよい。
また本発明によれば、製造販売利益の代わりに営業利益及び研究開発費を取得して、営業利益と研究開発費とを加算して製造販売利益を算出し、取得した研究開発費を算出した製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出するようにしたので、営業利益及び研究開発費から研究開発費比率を算出することが可能となる。
また本発明によれば、製造販売利益の代わりに売上利益、製造原価に含まれる研究開発費、一般管理費、及び一般管理費に含まれる研究開発費を取得して、売上利益と製造原価に含まれる研究開発費とー般管理費に含まれる研究開発費とを加算した値から一般管理費を減算して製造販売利益を算出し、取得した研究開発費を算出した製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出するようにしたので、売上利益と製造原価に含まれる研究開発費、一般管理費に含まれる研究開発費とから研究開発費比率を算出することが可能となる。
また本発明によれば、経営財務データベースから研究開発費と総資産を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を総資産で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率を表示手段に出力、印刷手段等に出力する出力手段とを備えたので、資産規模(ストック)から見た研究開発費の規模を算出して通知することが可能となる。企業における資本金や資産などの規模の大きさによって、研究開発費に投入することができる金額がある程度左右されるので、研究開発費を総資産で除することで、企業規模によらない他社との比較が可能となる。
また本発明によれば、経営財務データベースから研究開発費及び、売上高、付加価値額、製造販売利益、又は総資産を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を売上高で除算した研究開発費比率α、研究開発費を付加価値額で除算した研究開発費比率β、研究開発費を製造販売利益で除算した研究開発費比率γ、又は、研究開発費を総資産で除算した研究開発費比率δの指標を複数の企業について算出する研究開発費比率算出手段と、複数の企業の研究開発費比率の指標について、指標毎及び企業毎に指標の比率を表示するための表示用データを生成する表示用データ生成手段と、表示用データを表示手段等に出力する出力手段とを備えたので、研究開発費比率α、β、γ、δ等の各指標を各企業毎に見易く表示することが可能となる。
同図を観察することによって、将来を見据えて研究開発を重視している企業であるか否かや、研究開発よりも現時点の利益を重視している企業であるかを判断することが可能となる。
また、研究開発費比率α、β、γ、δ等の各指標を各企業毎に比較、観察することによって、各企業の研究開発にかける姿勢を窺い知ることができる。
また本発明によれば、経営財務データベースから研究開発費及び、付加価値額並びに市場付加価値を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を付加価値額で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを生成する表示用データ生成手段と、表示用データを表示手段等に出力する出力手段とを備えたので、研究開発費比率と市場付加価値を関連付けて表示することが可能となり、研究開発費がうまく使用されているとの市場の評価と、その特定企業の人気との関連を把握することが可能となる。また、付加価値額のうち研究開発費に投入する金額が大きすぎるために利益をあまり重視しない企業であるとの市場の判断とその特定企業の人気との関連を把握することが可能となる。
また本発明によれば、経営財務データベースから研究開発費及び、製造販売利益並びに市場付加価値を取得する経営財務情報取得手段と、研究開発費を製造販売利益で除算して研究開発費比率を算出する研究開発費比率算出手段と、研究開発費比率と取得した市場付加価値とを関連付けて表示するための表示用データを生成する表示用データ生成手段と、表示用データを表示手段等に出力する出力手段とを備えたので、研究開発費比率と市場付加価値とを関連付けて表示することが可能となり、研究開発重視の企業に対する市場評価を把握することが可能となる。また調査対象の企業が、低い研究開発費比率ながら市場から高い評価を受けているか否かについて把握することが可能となる。
また本発明によれば、研究開発活動に対する資金の投入規模に基づいて、特定企業の研究開発に対する姿勢を判断する指標を算出して出力することが可能となる。
また本発明によれば、経営財務データベースから企業価値期待収益、金融資産、金融資産の収益率、有形固定資産、及び有形固定資産の収益率を取得する経営財務情報取得手段と、金融資産に金融資産の収益率を乗算した値と有形固定資産に有形資産の収益率を乗算した値とを加算した値を企業価値期待収益から減算して知的資産期待収益を算出する知的資産期待収益算出手段と、知的資産期待収益を表示手段等に出力する出力手段とを備えたので、市場における企業価値の評価額から求めた期待収益からオンバランス(貸借対照表上)の資産から求めた期待収益を控除した残余額であり、オフバランス(貸借対照表に記載されない無形の)知的資産を源泉として各社が生み出すであろう市場が期待する収益額が求まる。この金額が0以下の場合、市場はその企業はオンバランスの資産から得らるべき期待収益以下の収益力しかないと見ていることがわかる。
また、この金額が知的資産収益(製造販売利益(GBP)に特許料等ロイヤルティ収入を加えたいわゆる総事業収益から金融資産の金利と有形固定資産の金利を控除した収益額をいう。)総事業収益から金融資産の金利と有形固定資産の金利を控除した収益額)で求めた金額と同等以上である場合、市場はその企業には研究開発投資(会計上は費用)等の成果としての知的資産がその投資額以上の価値を持っていると評価していることがわかる。

Claims (11)

  1. 各企業の一定期間における営業利益及び研究開発費を含む経営財務データを当該企業と対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記経営財務データに記憶されている企業の選択を受付ける選択受付手段と、
    前記選択受付手段により受付けた選択に係る各企業の前記記憶手段に記憶されている前記経営財務データにおいて、第1所定期間の研究開発費と、第2所定期間の営業利益及び研究開発費とを企業毎に抽出する経営財務情報取得手段と、
    前記経営財務情報取得手段により抽出された前記第2所定期間の各営業利益と各研究開発費とを加算し、前記第1所定期間の各研究開発費を当該加算結果で除算して企業毎の研究開発費比率γを算出する研究開発費比率算出手段と、
    前記研究開発費比率算出手段により算出された研究開発費比率γを出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする企業評価装置。
  2. 前記経営財務データは、各企業の前記営業利益と前記研究開発費を予め加算した製造販売利益を含み、
    前記経営財務情報取得手段は、前記第2所定期間の抽出対象として前記製造販売利益を抽出し、
    前記研究開発費比率算出手段は、前記経営財務情報取得手段により抽出された前記第2所定期間の製造販売利益を用いて前記研究開発比率γを算出すること
    を特徴とする請求項1記載の企業評価装置。
  3. 前記経営財務データは、更に、前記各企業の一定期間における付加価値額及び市場付加価値額を含み、
    前記経営財務情報取得手段は、更に、抽出した経営財務データのうち、前記第1所定期間分の各研究開発費と、前記第2所定期間分の各付加価値額及び各市場付加価値額とを抽出し、
    前記研究開発費比率算出手段は、更に、前記経営財務情報取得手段により抽出された前記第1所定期間分の各研究開発費を前記第2所定期間分の各付加価値額で除算して企業毎の研究開発費比率βを算出し、
    前記出力手段は、更に、前記研究開発費比率算出手段により算出された各企業の前記研究開発費比率βと、前記経営財務情報取得手段により抽出された各企業の市場付加価値額とを企業毎に対応づけて出力すること
    を特徴とする請求項1記載の企業評価装置。
  4. 前記出力手段は、前記研究開発費比率算出手段により算出された各企業の前記研究開発費比率γと、前記経営財務情報取得手段により抽出された各企業の市場付加価値額とを企業毎に対応づけて出力すること
    を特徴とする請求項1記載の企業評価装置。
  5. 前記経営財務データは、前記各企業の一定期間における総資産額を含み、
    前記経営財務情報取得手段は、更に、前記抽出した各経営財務データのうち、前記選択に係る各企業の第2所定期間分の各総資産額を抽出し、
    前記研究開発費比率算出手段は、更に、前記経営財務情報取得手段により抽出された前記第1所定期間分の各研究開発費を前記第2所定期間分の各総資産額で除算して企業毎の研究開発費比率σを算出し、
    前記出力手段は、更に、各企業の前記研究開発費比率σを出力すること
    を特徴とする請求項2記載の企業評価装置。
  6. 前記経営財務データは、更に、前記各企業の一定期間における売上高を含み、
    前記経営財務情報取得手段は、更に、抽出した各経営財務データのうち、前記第2所定期間分の各売上高を抽出し、
    前記研究開発費比率算出手段は、更に、前記経営財務情報取得手段により抽出された前記第1所定期間分の各研究開発費を前記第2所定期間分の各売上高で除算して企業毎の研究開発費比率αを算出し、
    前記出力手段は、前記研究開発費比率算出手段により企業毎に算出された前記研究開発費比率αと前記研究開発費比率βと前記研究開発費比率γと前記研究開発費比率σとを企業毎に出力すること
    を特徴とする請求項5記載の企業評価装置。
  7. 前記経営財務データは、前記各企業の一定期間における固定負債と、固定負債の収益率と、株式時価総額と、株式時価総額の収益率と、金融資産と、金融資産の収益率と、有形固定資産と、有形固定資産の収益率とを含み、
    前記経営財務情報取得手段は、更に、前記記憶手段から抽出した前記選択受付手段により受付けた選択に係る各企業の前記経営財務データのうち、企業毎の前記固定負債、前記固定負債の収益率、前記株式時価総額、前記株式時価総額の収益率、前記金融資産、前記金融資産の収益率、前記有形固定資産、及び前記有形固定資産の収益率を抽出し、
    前記企業評価装置は、更に、
    前記形態財務情報取得手段により抽出された、前記各固定負債と当該固定負債の収益率とを乗算した結果と、前記各株式時価総額と当該株式時価総額の収益率とを乗算した結果とを加算し、当該加算結果から、前記各金融資産と当該金融資産の収益率とを乗算した結果と前記各有形固定資産と当該有形固定資産の収益率とを乗算した結果とを加算したものを減算して企業毎の知的資産期待収益を算出する知的資産期待収益算出手段を備え、
    前記出力手段は、前記知的資産期待収益算出手段により算出された各企業の知的資産期待収益を企業毎に出力すること
    を特徴とする請求項1記載の企業評価装置。
  8. 前記経営財務データは、前記各固定負債と当該固定負債の収益率とを乗算した結果と、前記各株式時価総額と当該株式時価総額の収益率とを乗算した結果とを予め加算した企業価値期待収益を含み、
    前記経営財務情報取得手段は、抽出対象として、前記金融資産、前記金融資産の収益率、前記有形固定資産、前記有形固定資産の収益率と、前記企業価値期待収益を抽出し、
    前記知的資産期待収益算出手段は、前記企業毎の知的資産期待収益を算出する際の被減算数として、当該企業の前記企業価値期待収益を用いること
    を特徴とする請求項7記載の企業評価装置。
  9. 前記記憶手段は、更に、所定期間内に前記各企業により特許出願又は実用新案登録出願した各出願に係る発明者数を記憶し、
    前記企業評価装置は、更に、前記選択受付手段により受付けた選択に係る各企業の前記第2所定期間に出願された各出願に係る前記発明者数を抽出し、前記経営財務情報取得手段により抽出された前記第1所定期間の各企業の研究開発費を当該企業の前記第2所定期間における各出願に係る前記発明者数の合計で除算して発明者一人当り研究開発費を算出する算出手段を備え、
    前記出力手段は、更に、前記算出手段により算出された前記発明者一人当り研究開発費を出力すること
    を特徴とする請求項1記載の企業評価装置。
  10. CPUを備え、各企業の一定期間における営業利益及び研究開発費を含む経営財務データを当該企業と対応付けて記憶し、前記経営財務データに記憶されている企業の選択をユーザから受付ける装置に実行させるプログラムであって、
    前記経営財務データのうち、ユーザによって選択された各企業の経営財務データを抽出し、抽出した経営財務データのうち、第1所定期間の研究開発費と、第2所定期間の営業利益及び研究開発費とを企業毎に抽出する経営財務情報取得ステップと、
    前記経営財務情報取得ステップにより抽出された前記第2所定期間の各営業利益と各研究開発費とを加算し、前記第1所定期間の各研究開発費を当該加算結果で除算して企業毎の研究開発費比率γを算出する研究開発費比率算出ステップと、
    前記研究開発費比率算出ステップにより算出された企業毎の研究開発費比率γを出力する出力ステップと
    を備えることを特徴とする企業評価プログラム。
  11. CPUを備え、各企業の一定期間における営業利益及び研究開発費を含む経営財務データを当該企業と対応付けて記憶し、前記経営財務データに記憶されている企業の選択をユーザから受付ける装置に実行させるプログラムであって、
    前記経営財務データは、前記各企業の一定期間における固定負債と、固定負債の収益率と、株式時価総額と、株式時価総額の収益率と、金融資産と、金融資産の収益率と、有形固定資産と、有形固定資産の収益率とを含み、
    前記経営財務情報取得ステップは、更に、前記抽出した各企業の前記経営財務データのうち、企業毎の前記固定負債、前記固定負債の収益率、前記株式時価総額、前記株式時価総額の収益率、前記金融資産、前記金融資産の収益率、前記有形固定資産、及び前記有形固定資産の収益率を抽出し、
    前記企業評価プログラムは、更に、
    前記形態財務情報取得ステップにより抽出された、前記各固定負債と当該固定負債の収益率とを乗算した結果と、前記各株式時価総額と当該株式時価総額の収益率とを乗算した結果とを加算し、当該加算結果から、前記各金融資産と当該金融資産の収益率とを乗算した結果と前記各有形固定資産と当該有形固定資産の収益率とを乗算した結果とを加算したものを減算して企業毎の知的資産期待収益を算出する知的資産期待収益算出ステップを備え、
    前記出力ステップは、前記知的資産期待収益算出ステップにより算出された各企業の知的資産期待収益を企業毎に出力すること
    を特徴とする企業評価プログラム。
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