JP2003331102A - ブランド価値評価を利用した金融スキーム - Google Patents

ブランド価値評価を利用した金融スキーム

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JP2003331102A
JP2003331102A JP2003009258A JP2003009258A JP2003331102A JP 2003331102 A JP2003331102 A JP 2003331102A JP 2003009258 A JP2003009258 A JP 2003009258A JP 2003009258 A JP2003009258 A JP 2003009258A JP 2003331102 A JP2003331102 A JP 2003331102A
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JP2003009258A
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Atsushi Okazaki
敦 岡崎
Masaru Yokoi
勝 横井
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Mizuho Corporate Bank Ltd
Original Assignee
Mizuho Corporate Bank Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新たな資金調達を可能とする資金調達スキーム
及び株価等市場動向に左右されず、より安定的な従業員
等向けのインセンティブプランを実現するための金融処
理システムを提供すること。 【解決手段】本発明にかかる金融処理システムは、コン
ピュータより構成され、銀行からの借入金額情報を格納
する借入金情報管理データベース204と、出資金額情
報を格納する出資情報管理データベース205を有して
いる。そして、制御プログラム203は、借入金情報管
理データベースに格納された借入金額情報と、出資情報
管理データベースに格納された出資金額情報と、入力又
は計算により生成されたブランド価値の変動情報に基づ
いて、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出
する機能を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブランド資産価値
評価を活用した金融処理システムに関するものであり、
より詳しくは、ブランド資産価値評価を活用したインセ
ンティブプランや資金調達スキームを実現するために用
いられる金融処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な資金調達手法が実行されて
いるが、実際は、企業のバランスシート上に計上されて
いない資産の価値をベースにした資金調達手法は限られ
ている。また、従業員等への本格的なインセンティブプ
ラン制度としては、ストックオプション制度以外には実
績がない。他方、ブランド価値については、例えば、非
特許文献1や非特許文献2に開示されている。また、ブ
ランド価値評価については、2002年6月24日に経
済産業省政策局長の私的諮問機関である企業法制研究会
が発表したブランド価値評価研究会報告書がある。この
具体的な内容については、非特許文献3に開示されてい
る。
【0003】
【非特許文献1】「特集『無形資産』経営の衝撃」、週
刊東洋経済2001年9月1日号、東洋経済新報社、
p.33
【非特許文献2】伊藤邦雄著、「コーポレートブランド
経営」、日本経済新聞社
【非特許文献3】広瀬義州著、「『ブランド価値評価研
究会報告書』の概要」、企業会計、2002 Vol.
54 No.9、中央経済社、p.18−p.25
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
企業のバランスシート上に計上されていない資産をベー
スにした資金調達手法は限られているという問題点があ
った。
【0005】また、ストックオプション制度は、従来商
法上、証券取引法上等の規制が多く、商品設計に関する
自由度が充分でなく、機動性に欠ける面があった。特
に、株式非公開会社で今後とも株式の公開予定のない会
社は、株価算定が容易でないいう問題があり、現実問題
としてストックオプション制度を利用することは困難で
あった。さらに、ストックオプションの場合には、企業
自体の評価のみならず、株価等市場動向に左右されるた
め、従業員等へのインセンティブプラン制度としては不
適切な側面を有していた。また、ストックオプション制
度は、平成14年4月の商法改正により一定の範囲での
規制緩和が行われたものの、会計制度に関する海外での
近時動向、並びに国内株式市場の長期低迷状況等を踏ま
えると、未だ国内企業が積極的に導入するには難しい面
もあった。他方、ブランド価値は、インセンティブプラ
ントしては、活用されていなかった。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、新たな資金調達を可能とする資金
調達スキーム、さらには株価等市場動向に左右されず、
より安定的な従業員等向けのインセンティブプランにか
かる金融スキームを実現するための金融処理システムを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる金融処理
システムは、金融機関からの借入金と出資者からの出資
による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブ
ランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本
を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び出
資者に対する配当を行う金融スキームを実現するために
用いられる金融処理システムであって、前記金融機関か
らの借入金額情報を格納する借入金情報管理データベー
スと、前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を
格納する貸付金情報管理データベースと、出資金額情報
を格納する出資情報管理データベースと、前記借入金情
報管理データベースに格納された借入金額情報と、前記
貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情報
と、前記出資情報管理データベースに格納された出資金
額情報と、入力又は計算により生成されたブランド価値
の変動情報に基づいて、返済元本金額を算出する制御手
段とを備えたものである。このような構成により、新た
な資金調達を可能とする資金調達スキーム、さらには株
価等市場動向に左右されず、より安定的な従業員等向け
のインセンティブプランにかかる金融スキームを実現す
ることができる。
【0008】本発明の別の観点にかかる金融システム
は、ブランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じ
て出資を行った複数の出資者に対する配当金額を変動さ
せる金融スキームを実現するために用いられる金融処理
システムであって、前記ブランド資産保有会社に対する
貸付金情報を格納する貸付金情報管理データベースと、
前記貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情
報と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変
動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元
本金額を算出する制御手段を備えたものである。このよ
うな構成によっても、新たな資金調達を可能とする資金
調達スキーム、さらには株価等市場動向に左右されず、
より安定的な従業員等向けのインセンティブプランにか
かる金融スキームを実現することができる。
【0009】本発明のさらに別の観点にかかる金融処理
システムは、金融機関からの借入金と出資者からの出資
による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブ
ランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本
を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び出
資者に対する配当を行う金融スキームを実現するために
用いられる金融処理システムであって、前記金融機関か
らの借入金額情報を格納する借入金情報管理データベー
スと、前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を
格納する貸付金情報管理データベースと、出資比率情報
を格納する出資情報管理データベースと、前記出資者に
対する配当金額を計算する制御手段とを備え、当該制御
手段は、前記借入金情報管理データベースに格納された
借入金額情報と、前記貸付金情報管理データベースに格
納された貸付金情報と、入力又は計算により生成された
ブランド価値の変動情報に基づいて、返済元本金額を算
出するステップと、算出された返済元本金額と、前記出
資情報管理データベースに格納された各出資者の出資比
率情報に基づいて、各出資者の配当金額を算出するステ
ップを実行するものである。このような構成により、新
たな資金調達を可能とする資金調達スキーム、さらには
株価等市場動向に左右されず、より安定的な従業員等向
けのインセンティブプランにかかる金融スキームを実現
することができる。特に、この金融処理システムでは、
各出資者に対する配当を自動的に算出することができる
ため事務処理を効率化できる。
【0010】本発明のさらに別の観点による金融処理シ
ステムは、ブランド資産保有会社のブランド価値の変動
に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金額を
変動させる金融スキームを実現するために用いられる金
融処理システムであって、前記ブランド資産保有会社に
対する貸付金情報を格納する貸付金情報管理データベー
スと、出資比率情報を格納する出資情報管理データベー
スと、前記出資者に対する配当金額を計算する制御手段
とを備え、当該制御手段は、前記貸付金情報管理データ
ベースに格納された貸付金情報と、入力又は計算により
生成されたブランド価値の変動情報に基づいて、ブラン
ド資産保有会社からの返済元本金額を算出するステップ
と、算出された返済元本金額と、前記出資情報管理デー
タベースに格納された各出資者の出資比率情報に基づい
て、各出資者の配当金額を算出するステップを実行する
ものである。このような構成によっても、新たな資金調
達を可能とする資金調達スキーム、さらには株価等市場
動向に左右されず、より安定的な従業員等向けのインセ
ンティブプランにかかる金融スキームを実現することが
できる。特に、この金融処理システムでは、各出資者に
対する配当を自動的に算出することができるため事務処
理を効率化できる。
【0011】ここで、前記貸付金情報管理データベース
は、ブランド価値の変動値に乗算する係数情報を格納
し、前記制御手段は、当該貸付金情報管理データベース
より前記係数情報を読み出し、返済元本金額を算出する
際に、前記ブランド価値の変動値に対して前記係数情報
を乗算するようにしてもよい。これにより、ブランド価
値の変動の影響度を調整することができる。また、前記
貸付金情報管理データベースは、返済元本金額の範囲を
限定する限定情報を格納し、前記制御手段は、前記貸付
金情報管理データベースより前記限定情報を読み出し、
返済元本金額を当該限定情報により特定される範囲に限
定するようにしてもよい。これにより、ブランド価値の
変動に伴う返済元本金額の変動幅を制限することができ
る。また、前記貸付金情報管理データベースは、返済元
本金額の範囲を当初元本から出資金を控除した額を下限
とし、当初元本に出資金を加算した額を上限とする限定
情報を格納し、前記制御手段は、前記貸付金情報管理デ
ータベースより前記限定情報を読み出し、返済元本金額
を当該限定情報により特定される範囲に限定するように
するとよい。このように限定情報を設定すると、組合出
資者は最大出資金の2倍の金額の償還を受けることがで
き、一方、最悪の場合には償還額がゼロとなる。なお、
この場合、返済元本金額の下限はブランド運営会社の借
入金と同額となるので、計算の結果がブランド運営会社
の借入金額を割り込むことはない。
【0012】他方、本発明にかかる金融処理プログラム
は、金融機関からの借入金と出資者からの出資による資
金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブランド資
産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本を変動さ
せた上で金融機関に対する借入金の返済及び出資者に対
する配当を行う金融スキームを実現するために用いられ
る金融処理プログラムであって、この金融処理プログラ
ムは、コンピュータに対して、前記金融機関からの借入
金額情報を格納する借入金情報管理データベースから当
該借入金額情報を読み出すステップと、前記ブランド資
産保有会社に対する貸付金情報を格納する貸付金情報管
理データベースから当該貸付金情報を読み出すステップ
と、入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成
するステップと、前記借入金額情報、前記貸付金情報、
及びブランド価値の変動情報に基づいて、返済元本金額
を算出するステップを実行させるものである。このよう
なプログラムをコンピュータに実行させることによって
も、新たな資金調達を可能とする資金調達スキーム、さ
らには株価等市場動向に左右されず、より安定的な従業
員等向けのインセンティブプランにかかる金融スキーム
を実現することができる。
【0013】本発明の別の観点にかかる金融処理プログ
ラムは、ブランド資産保有会社のブランド価値の変動に
応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金額を変
動させる金融スキームを実現するために用いられる金融
処理プログラムであって、この金融処理プログラムは、
コンピュータに対して、前記ブランド資産保有会社に対
する貸付金情報を格納する貸付金情報管理データベース
から当該貸付金情報を読み出すステップと、入力又は計
算によりブランド価値の変動情報を生成するステップ
と、前記貸付金情報及び前記ブランド価値の変動情報に
基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を
算出するステップを実行させるものである。このような
プログラムをコンピュータに実行させることによって
も、新たな資金調達を可能とする資金調達スキーム、さ
らには株価等市場動向に左右されず、より安定的な従業
員等向けのインセンティブプランにかかる金融スキーム
を実現することができる。
【0014】本発明のさらに別の観点に係る金融処理プ
ログラムは、金融機関からの借入金と出資者からの出資
による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブ
ランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本
を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び出
資者に対する配当を行う金融スキームを実現するために
用いられる金融処理プログラムであって、この金融処理
プログラムは、コンピュータに対して、前記金融機関か
らの借入金額情報を格納する借入金情報管理データベー
スから当該借入金額情報を読み出すステップと、前記ブ
ランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納する貸付
金情報管理データベースから当該貸付金情報を読み出す
ステップと、入力又は計算によりブランド価値の変動情
報を生成するステップと、前記借入金額情報、前記貸付
金情報、前記ブランド価値の変動情報に基づいて、返済
元本金額を算出するステップと、前記出資情報管理デー
タベースから前記出資比率情報を読み出すステップと、
算出された返済元本金額と、前記各出資者の出資比率情
報に基づいて、各出資者の配当金額を算出するステップ
を実行させるものである。このようなプログラムをコン
ピュータに実行させることにより、新たな資金調達を可
能とする資金調達スキーム、さらには株価等市場動向に
左右されず、より安定的な従業員等向けのインセンティ
ブプランにかかる金融スキームを実現することができ
る。特に、この金融処理システムでは、各出資者に対す
る配当を自動的に算出することができるため事務処理を
効率化できる。
【0015】本発明の別の観点による金融処理プログラ
ムは、ブランド資産保有会社のブランド価値の変動に応
じて出資を行った複数の出資者に対する配当金額を変動
させる金融スキームを実現するために用いられる金融処
理プログラムであって、当該金融処理プログラムは、コ
ンピュータに対して、前記ブランド資産保有会社に対す
る貸付金情報を格納する貸付金情報管理データベースか
ら当該貸付金情報を読み出すステップと、入力又は計算
によりブランド価値の変動情報を生成するステップと、
前記貸付金情報とと前記ブランド価値の変動情報に基づ
いて、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出
するステップと、出資比率情報を格納する出資情報管理
データベースから出資比率情報を読み出すステップと、
算出された返済元本金額と、前記各出資者の出資比率情
報に基づいて、各出資者の配当金額を算出するステップ
を実行させるものである。このようなプログラムをコン
ピュータに実行させることによっても、新たな資金調達
を可能とする資金調達スキーム、さらには株価等市場動
向に左右されず、より安定的な従業員等向けのインセン
ティブプランにかかる金融スキームを実現することがで
きる。特に、この金融処理プログラムでは、各出資者に
対する配当を自動的に算出することができるため事務処
理を効率化できる。
【0016】前記金融処理プログラムは、さらに、ブラ
ンド価値の変動値に乗算する係数情報を格納する貸付金
情報管理データベースから当該係数情報を読み出し、返
済元本金額を算出する際に、前記ブランド価値の変動値
に対して前記係数情報を乗算するようにしてもよい。こ
れにより、ブランド価値の変動の影響度を調整すること
ができる。また、前記金融処理プログラムは、さらに、
返済元本金額の範囲を限定する限定情報を格納する貸付
金情報管理データベースから当該限定情報を読み出し、
返済元本金額を当該限定情報により特定される範囲に限
定するようにしてもよい。これにより、ブランド価値の
変動に伴う返済元本金額の変動幅を制限することができ
る。また、前記金融処理プログラムは、さらに、返済元
本金額の範囲を当初元本から出資金を控除した額を下限
とし、当初元本に出資金を加算した額を上限とする限定
情報を格納する貸付金情報管理データベースから当該限
定情報を読み出し、返済元本金額を当該限定情報により
特定される範囲に限定するようにしてもよい。このよう
に限定情報を設定すると、組合出資者は最大出資金の2
倍の金額の償還を受けることができ、一方、最悪の場合
には償還額がゼロとなる。なお、この場合、返済元本金
額の下限はブランド運営会社の借入金と同額となるの
で、計算の結果がブランド運営会社の借入金額を割り込
むことはない。
【0017】本発明にかかる金融処理方法は、金融機関
からの借入金と出資者からの出資による資金を調達した
ブランド資産保有会社が、当該ブランド資産保有会社の
ブランド価値の変動に応じて元本を変動させた上で金融
機関に対する借入金の返済及び出資者に対する配当を行
う金融スキームを実現するための金融処理方法であっ
て、前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金
情報管理データベースから借入金情報を読み出すステッ
プと、前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を
格納する貸付金情報管理データベースから当該貸付金情
報を読み出すステップと、入力又は計算によりブランド
価値の変動情報を生成するステップと、前記借入金額情
報と、前記貸付金情報と、前記ブランド価値の変動情報
に基づいて、返済元本金額を算出するステップを備えた
ものである。このような方法により、新たな資金調達を
可能とする資金調達スキーム、さらには株価等市場動向
に左右されず、より安定的な従業員等向けのインセンテ
ィブプランにかかる金融スキームを実現することができ
る。本発明の他の観点による金融処理方法は、ブランド
資産保有会社のブランド価値の変動に応じて出資を行っ
た複数の出資者に対する配当金額を変動させる金融スキ
ームを実現するための金融処理方法であって、前記ブラ
ンド資産保有会社に対する貸付金情報を格納する貸付金
情報管理データベースから当該貸付金情報を読み出すス
テップと、入力又は計算によりブランド価値の変動情報
を生成するステップと、前記貸付金情報と、前記ブラン
ド価値変動情報に基づいて、ブランド資産保有会社から
の返済元本金額を算出するステップを備えたものであ
る。このような方法により、新たな資金調達を可能とす
る資金調達スキーム、さらには株価等市場動向に左右さ
れず、より安定的な従業員等向けのインセンティブプラ
ンにかかる金融スキームを実現することができる。本発
明の別の観点にかかる金融処理方法は、金融機関からの
借入金と出資者からの出資による資金を調達したブラン
ド資産保有会社が、当該ブランド資産保有会社のブラン
ド価値の変動に応じて元本を変動させた上で金融機関に
対する借入金の返済及び出資者に対する配当を行う金融
スキームを実現するための金融処理方法であって、前記
金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報管理
データベースから借入金情報を読み出すステップと、前
記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納する
貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読み
出すステップと、出資金額情報と出資比率情報を格納す
る出資情報管理データベースから出資金額情報を読み出
すステップと、入力又は計算によりブランド価値の変動
情報を生成するステップと、前記借入金額情報と、前記
貸付金情報と、前記出資金額情報と、前記ブランド価値
の変動情報に基づいて、返済元本金額を算出するステッ
プと、前記出資情報管理データベースより出資比率情報
を読み出すステップと、算出された返済元本金額と、前
記出資比率情報に基づいて、各出資者の配当金額を算出
するステップを備えたものである。このような方法によ
り、新たな資金調達を可能とする資金調達スキーム、さ
らには株価等市場動向に左右されず、より安定的な従業
員等向けのインセンティブプランにかかる金融スキーム
を実現することができる。特に、この金融処理方法で
は、各出資者に対する配当を自動的に算出することがで
きるため事務処理を効率化できる。本発明の別の観点に
かかる金融処理方法は、ブランド資産保有会社のブラン
ド価値の変動に応じて出資を行った複数の出資者に対す
る配当金額を変動させる金融スキームを実現するための
金融処理方法であって、前記ブランド資産保有会社に対
する貸付金情報を格納する貸付金情報管理データベース
から当該貸付金情報を読み出すステップと、入力又は計
算によりブランド価値の変動情報を生成するステップ
と、前記貸付金情報と前記ブランド価値変動情報に基づ
いて、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出
するステップと、出資比率情報を格納する出資情報管理
データベースより当該出資比率情報を読み出すステップ
と、前記返済元本金額と前記出資比率情報に基づいて、
各出資者の配当金額を算出するステップを備えたもので
ある。このような方法により、新たな資金調達を可能と
する資金調達スキーム、さらには株価等市場動向に左右
されず、より安定的な従業員等向けのインセンティブプ
ランにかかる金融スキームを実現することができる。特
に、この金融処理方法では、各出資者に対する配当を自
動的に算出することができるため事務処理を効率化でき
る。本発明にかかる他の金融処理システムは、ブランド
資産保有会社のブランド価値の変動に応じて出捐を行っ
た複数の当該ブランド資産保有会社のグループ会社等に
対する返済元本を変動させる金融スキームを実現するた
めに用いられる金融処理システムであって、前記グルー
プ会社等の出捐情報を格納する出捐情報管理データベー
スと、前記出捐情報管理データベースに格納された出捐
情報と、入力又は計算により生成されたブランド価値の
変動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済
元本金額及び各グループ会社等への配分を算出する制御
手段を備えたものである。このような構成によっても、
新たな資金調達を可能とする資金調達スキーム、さらに
は株価等市場動向に左右されず、より安定的なグループ
会社等向けのインセンティブプランにかかる金融スキー
ムを実現することができる。さらにブランド資産保有会
社のブランド価値の変動に応じて出資を行った複数の出
資者に対する配当金額を変動させる金融スキームも併せ
て実現するために用いられる金融処理システムであっ
て、前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格
納する貸付金情報管理データベースと、出資比率情報を
格納する出資情報管理データベースと、前記出資者に対
する配当金額を計算する御手段とを備え、当該制御手段
は、前記貸付金情報管理データベースに格納された貸付
金情報と、入力又は計算により生成されたブランド価値
の変動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返
済元本金額を算出するステップと、算出された返済元本
金額と、前記出資情報管理データベースに格納された各
出資者の出資比率情報に基づいて、各出資者の配当金額
を算出するステップを実行するようにしてもよい。本発
明にかかる他の金融処理プログラムは、ブランド資産保
有会社のブランド価値の変動に応じて出捐を行った複数
のブランド資産保有会社のグループ会社等に対する返済
元本を変動させる金融スキームを実現するために用いら
れる金融処理プログラムであって、この金融処理プログ
ラムは、コンピュータに対して、出捐情報を格納する出
捐情報管理データベースから当該出捐情報を読み出すス
テップと、入力又は計算によりブランド価値の変動情報
を生成するステップと、前記出捐情報及び前記ブランド
価値の変動情報に基づいて、ブランド資産保有会社から
の返済元本金額及び各グループ会社等への配分を算出す
るステップを実行させるものである。このようなプログ
ラムをコンピュータに対して実行することにより、新た
な資金調達を可能とする資金調達スキーム、さらには株
価等市場動向に左右されず、より安定的なグループ会社
等向けのインセンティブプランにかかる金融スキームを
実現することができる。さらにブランド資産保有会社の
ブランド価値の変動に応じて出資を行った複数の出資者
に対する配当金額を変動させる金融スキームも併せて実
現するために用いられる金融処理プログラムであって、
貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情報
と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変動
情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元本
金額を算出するステップと、算出された返済元本金額
と、出資情報管理データベースに格納された各出資者の
出資比率情報に基づいて、各出資者の配当金額を算出す
るステップを実行するようにしてもよい。また、本発明
にかかる他の金融処理方法は、ブランド資産保有会社の
ブランド価値の変動に応じて出捐を行った複数のブラン
ド資産保有会社のグループ会社等に対する返済元本を変
動させる金融スキームを実現するために用いられる金融
処理方法であって、出捐情報を格納する出捐情報管理デ
ータベースから当該出捐情報を読み出すステップと、入
力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成するス
テップと、前記出捐情報及び前記ブランド価値の変動情
報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元本金
額及び各グループ会社等への配分を算出するステップを
備えたものである。このような方法によっても、新たな
資金調達を可能とする資金調達スキーム、さらには株価
等市場動向に左右されず、より安定的なグループ会社等
向けのインセンティブプランにかかる金融スキームを実
現することができる。さらにブランド資産保有会社のブ
ランド価値の変動に応じて出資を行った複数の出資者に
対する配当金額を変動させる金融スキームも併せて実現
するために用いられる金融処理方法であって、貸付金情
報管理データベースに格納された貸付金情報と、入力又
は計算により生成されたブランド価値の変動情報に基づ
いて、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出
するステップと、算出された返済元本金額と、出資情報
管理データベースに格納された各出資者の出資比率情報
に基づいて、各出資者の配当金額を算出するステップを
実行するようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態1.本発明は、
新規な資金調達スキーム及び新規なインセンティブプラ
ンである金融スキームを実現するための金融処理システ
ムであり、コンピュータ技術により実現されるものであ
るが、本発明において重要な要素であるブランド価値に
ついて説明すると共に、本発明の前提となる金融スキー
ムについて図1を用いて説明する。
【0019】まず、ブランド価値について説明する。ブ
ランド価値とは、バランスシート上では一般に表現され
ない無形資産の一種であり、特に商品ブランド、企業そ
のもののコーポレートブランド等のブランドによる収益
力をベースにしたものである。ブランド価値について
は、例えば、上述の非特許文献1や非特許文献2に開示
されている。そして、当該ブランド価値を測定し数値化
する方法としては、種々の方法が提案されているが、大
きくコストアプローチ法、インカムアプローチ法、マー
ケットアプローチ法に分別することができる。コストア
プローチ法は、ブランドを作ってから現在に至るまでブ
ランドの維持にかかったコストを積算していく、或いは
評価日現在の再調達コストで測定する方法である。イン
カムアプローチ法は、ブランドが将来どの程度のキャッ
シュフローを生み出すかに着目した測定方法である。マ
ーケットアプローチ法は、市場での取引価格に基づいて
評価する方法である。そして、これらの手法を用いて、
ブランドコンサルティング会社や雑誌、新聞等がブラン
ド価値を測定し、評価しており、特定の企業のブランド
価値を取得することができる。
【0020】また、ブランド価値評価については、20
02年6月24日に経済産業省政策局長の私的諮問機関
である企業法制研究会が発表したブランド価値評価研究
会報告書がある。この報告書には、例えば、ブランド価
値評価モデル(以下、経済産業省モデル)の構築、ブラ
ンド使用料の算出方法及びブランド・マネジメント・モ
デルについて開示されている。この具体的な内容につい
ては、上述の非特許文献3に開示されている。
【0021】本発明の前提となる金融スキームでは、ま
ず、ブランド資産保有会社101がブランド運営会社1
02を設立する。このブランド運営会社102は、イン
センティブプランの対象となるブランド資産保有会社の
従業員、経営者や株主等104との組合契約による従業
員等104からの組合出資と、銀行103からの借入金
により資金を調達し、ブランド資産保有会社101に転
貸する。尚、この例では、金融機関の一例として銀行1
03を例示したが、銀行に限らず、他の金融機関であっ
てもよい。
【0022】ブランド資産保有会社101は、ブランド
運営会社102との間で、ブランド資産保有会社101
自身のコーポレートブランド価値又はブランド資産保有
会社101の有する特定の商品ブランド価値、即ちブラ
ンド価値を指標として返済元本が変動(増減)する内容
の金銭消費貸借契約を締結する。この契約に従い、ブラ
ンド価値が契約により予め定めた一定期間内に増大した
場合には、ブランド資産保有会社101はその一定割合
を当初借入元本(当初元本ともいう)に上乗せして借入
金を返済する。また、ブランド価値が契約により予め定
めた一定期間内に減少した場合には、ブランド資産保有
会社101はその一定割合を当初借入元本から控除して
借入金を返済する。尚、返済元本の変動は、ブランド価
値の変動に基づき定められるが、このブランド価値の変
動は、一定期間内のブランド価値の差のみならず、増減
率であってもよい。
【0023】このため、ブランド運営会社102は、ブ
ランド資産保有会社101から受け取った返済元本金額
のうちから、第一に銀行103からの借入金を返済し、
ブランド価値増大による残余金額があれば、これを従業
員等の組合出資者104に利益分配金として支払う。一
方、ブランド価値減少により、ブランド運営会社102
が借入金を銀行103に全額返済できない場合には、ブ
ランド資産保有会社101は当初締結の保証契約に基づ
きブランド運営会社102の銀行借入金に対する保証を
履行し、不足分の金額を銀行103に支払う。この場合
には、ブランド運営会社102から組合出資者104へ
の分配金はない。
【0024】以上の通り、組合出資を行なった従業員等
104は、自らの努力によりブランド価値を高めること
ができれば一定の範囲内で出資金を上回る利益分配金を
受け取ることができ、ブランド価値が下落した場合に
は、受け取る分配金が出資金を下回ることもあり得るこ
ととなり、ブランド価値を高めるインセンティブを内在
させた仕組みとなる。
【0025】ここで、このインセンティブプラン(以
下、ブランド・インセンティブプランともいう)をスト
ックオプションと比較する。ストックオプションの成否
は全て当該企業の株価次第であり、企業の収益状況や事
業基盤に変化がなく引き続き良好でも株式市場全体のト
レンドに影響される傾向にある。このインセンティブプ
ランの場合は、あくまで企業固有のブランド価値に連動
するため、株式市場をはじめ”市場”のムードや他社の
収益状況等に影響されない。また、企業固有のブランド
価値が利益水準に基本的に連動する限り、足許並びに将
来の業績が好調ならばこのブランド・インセンティブプ
ランの価値は向上し、業績が低調ならばこのブランド・
インセンティブプランの価値は下落する。ストックオプ
ションの場合には、高業績・低株価の場合に被付与者に
メリットを享受できず、逆に低業績・高株価の場合に被
付与者が権利行使できるという結果が生じがちである。
特に米国でも、景気低迷期に付与されたストックオプシ
ョンが、好景気・株式市場好調時に行使され、経営努力
と無関係に取締役等が巨額報酬を得るとの批判が大き
い。そして、ストックオプションの場合には、成長部門
や一部の人気商品を切り出した形でのインセンティブプ
ランが困難である。成長部門のみを対象とするトラッキ
ングストックも、理論的には既存の本体株価を下落させ
るリスクがある。これに対して、ブランド・インセンテ
ィブプランの場合は、成長部門や有望商品を抽出した形
での商品設計も可能である。
【0026】続いて、この金融スキームの具体例を説明
する。まず、ブランド資産保有会社が経営者や従業員の
中から出資参加者を募り、出資参加者がブランド運営会
社との間で各々組合契約を結び、この契約に基づき組合
出資を行なう。例えば、出資者一人当り平均10万円を
2000人の出資者から出資を得る。この場合、総額2
億円の出資が得られる。また、期間を2001年12月
28日から2002年6月30日とする。
【0027】ブランド運営会社は、銀行から短期借入を
行なう。この銀行借入に対しては、ブランド資産保有会
社が保証を差し入れる。例えば、ブランド運営会社の借
入条件として、金額を98億円、借入金利を1.50
%、借入期間を2001年12月28日から2002年
6月30日までとする。
【0028】そして、ブランド運営会社は、組合出資と
銀行借入により調達した資金により、ブランド資産保有
会社に短期貸出を実行する。例えば、ブランド資産保有
会社の借入条件として、金額を100億円、借入金利を
1.47%、借入期間を2001年12月28日から2
002年6月30日までとし、さらに返済元本P(X)
を次の通りとする。
【0029】 P(X)=100億円+(BV2−BV1)×30% 但し、P(X)は、106億円を上回らず、かつ94億
円を下回らないものとする。また、BV1は、借入日の
前月末のブランド価値、BV2は借入期日の前月末のブ
ランド価値である。
【0030】借入期日の前月末時点(値決め日)のブラ
ンド価値が、借入日の前月末時点のブランド価値に等し
い場合には、ブランド資産保有会社は、ブランド運営会
社に当初借入金額(100億円)を返済する。他方、ブ
ランド価値が増減した場合には、例えば、つぎのように
して返済する。
【0031】(1)値決め日のブランド価値BV2がB
V1を上回った場合 例えば、BV1=100億円、BV2=120億円に上
昇、即ちブランド価値が20億円上昇した場合には、上
記の式に基づきP(X)は106億円となる。この場
合、ブランド資産保有会社は、当初借入金額にブランド
価値上昇分の30%を加えた106億円をブランド運営
会社に返済することになる。また、ブランド運営会社
は、銀行に借入98億円を返済し、残る8億円から組合
出資者に対し、出資金2億円を償還した上で、6億円を
出資比率に応じて組合配当として支払うことになる。
【0032】(2)値決め日のブランド価値BV2がB
V1を下回った場合 例えば、BV1=100億円、BV2=80億円に下
落、即ちブランド価値が20億円下落した場合には、上
記の式に基づきP(X)は94億円となる。この場合、
ブランド資産保有会社は、当初借入金額からブランド価
値下落分の30%を控除した94億円を返済する。この
場合、組合出資者に対する配当はない。出資金2億円も
償還されないことになる。一方、ブランド資産保有会社
は、銀行に対し債務保証を履行し、残り4億円を履行す
る。ブランド資産保有会社は、銀行への債務保証履行分
を加えても、合計98億円の返済により当初の契約関係
を終了することになる。
【0033】続いて、本発明にかかる金融処理システム
を実現するためのシステム構成の一例を図2を用いて説
明する。当該金融処理システムは、専用コンピュータ、
パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータより
実現可能である。このコンピュータには、オペレーショ
ンシステムプログラムが格納されており、基本的な処理
を実行する。但し、コンピュータは、物理的に単一であ
る必要はなく、分散処理を実行する場合には、複数であ
ってもよい。この金融処理システムは、基本的な構成と
して、例えば、CPU201、入出力装置202、制御
プログラム203、借入金情報管理DB204、組合出
資情報管理DB205、貸付金情報管理DB206及び
それらを接続するバス207を備えている。尚、通常の
コンピュータが保有する、これら以外の構成について
は、説明の複雑化を避けるために記載を省略する。
【0034】CPU201は、制御プログラム203に
基づいて、この金融処理システム内の各種処理を実行す
る中央制御装置である。入出力装置202は、例えば、
キーボード、マウス等の入力手段及びCRT、液晶ディ
スプレイ、プリンタ等の出力手段によって構成される。
【0035】制御プログラム203、借入金情報管理D
B204、組合出資情報管理DB205及び貸付金情報
管理DB206は、ROM、RAM、ハードディスク等
の内部又は外部記憶手段に格納されている。これらのプ
ログラム、データベースは、遠隔に設けられたデータベ
ース等からインターネット等の通信網を介して取得する
ようにしてもよい。
【0036】制御プログラム203は、本システムに関
する処理をCPU201により実行させるためのアプリ
ケーションプログラムである。
【0037】借入金情報管理DB204は、ブランド運
営会社102が銀行103から借り入れる借入金に関す
る情報を格納するデータベースである。この借入金情報
管理DB204に格納される情報の例を図3に示す。図
に示されるように、例えば、案件ID、借入先、借入金
額、期間、金利、金利返済日等の情報が格納される。こ
こで、案件IDとは、案件毎に固有の識別情報である。
借入先は、例えば銀行を識別するコードや名称等の情報
である。
【0038】組合出資情報管理DB205は、ブランド
運営会社102が出資者104より得た組合出資に関す
る情報を格納するデータベースである。この組合出資情
報管理DB205に格納される情報の例を図4に示す。
図に示されるように、例えば、案件ID、出資者名、出
資金、出資比率、期間、配当総額、配当金等の情報が格
納される。
【0039】貸付金情報管理DB206は、ブランド運
営会社102がブランド資産保有会社101に対して貸
し付ける貸付金に関する情報を格納するデータベースで
ある。この貸付金情報管理DB206に格納される情報
の例を図5に示す。図に示されるように、例えば、案件
ID、貸付金額、期間、金利、元本返済日、掛け目、元
本上限、元本下限、金利返済日等の情報が格納される。
【0040】続いて、図6に示すフローチャート及び図
7乃至図14に示す画面例に基づき本発明にかかる金融
処理システムの処理について説明する。
【0041】まず、図1に示されるスキーム上の各種条
件がブランド資産保有会社101、ブランド運営会社1
02、銀行103、出資者104の間で決定されると、
オペレータは、決定された条件を当該金融処理システム
に入力する(S301)。
【0042】この入力処理を行なう場合には、最初に図
7に示す画面例に示されるようなメニューページを表示
させ、借入条件設定ページを選択する。尚、図7乃至図
14に示す画面例は、入出力装置202によって出力さ
れる。借入条件設定ページの画面例を図8に示す。図に
示されるように、借入先、借入金額、期間、金利、金利
返済日の情報を入力することができるような領域及びメ
ッセージが表示される。特に期間や金利返済日の領域で
は、プルダウン方式により入力することができるように
構成されている。入力された情報に基づいて、元本の返
済日や金額、金利の返済日、金額について表示するよう
構成されている。この借入条件設定ページの下部領域に
は、入力完了ボタン、キャンセルボタン、メニューペー
ジへ移行するためのボタンが設けられている。この借入
条件設定ページにおいて入力された各種情報は、借入金
情報管理DB204に格納される。
【0043】続いて、メニューページより出資詳細情報
設定ページを選択する。出資詳細情報設定ページの画面
例を図9に示す。図に示されるように、出資者名、出資
金、出資比率、期間を入力することができるような領域
及びメッセージが表示される。この出資詳細情報設定ペ
ージの下部領域には、入力完了ボタン、キャンセルボタ
ン、メニューページへ移行するためのボタンが設けられ
ている。この出資詳細情報設定ページにおいて入力され
た各種情報は、組合出資情報管理DB205に格納され
る。
【0044】さらに、メニューページより貸付情報設定
ページを選択する。貸付情報設定ページの画面例を図1
0に示す。図に示されるように、貸付先を入力すること
ができるような領域が表示される。この貸付情報設定ペ
ージにおいて入力された各種情報は、貸付金情報管理D
B206に格納される。一方、貸付金額、期間及び金利
に関する情報は、借入条件設定ページ及び出資詳細情報
設定ページにおいて入力された情報に基づいて表示され
る。例えば、貸付金額は、借入条件設定ページにおいて
入力された借入金額に出資詳細情報設定ページにおいて
入力された出資金合計を加算することにより、算出され
表示される。また、期間は、借入条件設定ページにおい
て入力された期間が表示される。そして、金利は、借入
条件設定ページにおいて入力された金利に対して(借入
金額/借入金額及び出資金合計の和)を掛け算すること
により算出され表示される。返済条件の欄に表示された
内容は、返済条件設定ページにより入力された情報に基
づき表示される。返済条件設定ページは、貸付情報設定
ページ上に設けられた「返済条件設定ページへ」と記さ
れたボタンをクリックすることにより移行する。
【0045】返済条件設定ページの画面例を図11に示
す。この返済条件設定ページでは、図に示されるよう
に、掛目の設定と返済元本の上限と下限の設定が行
なえるよう構成されている。まず、掛目の入力について
説明する。この掛目は、ブランド価値変動幅が返済元本
に与える影響を調整する係数である。その掛目の設定に
関しては、注意書きが設けられており、ユーザが掛目を
設定する上で有用な情報が開示されている。具体的に
は、図に示されるように、掛目が大きい場合には、ブラ
ンド価値変動幅が返済元本P(X)に与える影響が大き
く、掛目が小さい場合には、ブランド価値変動幅が返済
元本P(X)に与える影響が小さい旨、また、それ故、長
期貸付や元々のブランド価値が大きい場合等、ブランド
価値変動幅が大きくなる可能性が高い場合には、掛目は
低く設定すべきであり、短期貸付や元々のブランド価値
が小さい場合等、ブランド価値変動幅が小さい可能性が
高い場合には、掛目は高く設定すべき旨が開示されてい
る。
【0046】次に、返済元本の上限と下限の設定につい
て説明する。返済元本の上限と下限は、ブランド価値の
変動に伴う返済元本の変動を一定範囲内に収めるために
設定されるものである。返済元本の上限と下限について
は、基本的な条件が注記され、ユーザが設定する上で有
用な情報を提供している。この例では、下限を貸付金額
−出資金とし、上限を貸付金額+出資金としている。こ
のように設定すると、匿名組合出資者は最大出資金の2
倍の金額の償還を受けることができ、一方、最悪の場合
には償還額がゼロとなる。なお、この場合、返済元本金
額の下限はブランド運営会社102の銀行借入金と同額
となるので、計算の結果がブランド運営会社102の銀
行借入金額を割り込むことはない。従って、銀行103
にとってはあくまでブランド運営会社102、即ち実質
的にはブランド資産保有会社101の信用力に依拠した
ローン(コーポレートローン)となるので、格付が高く、
信用力がある取引先で、短期貸の場合等には、特段の保
証や担保措置は必ずしも必要ない。
【0047】以上説明したようにして、各種条件が入力
される(S301)。その後、本件の金融スキームにお
いて評価の対象となるブランド価値の評価期間が満了
し、ブランド価値に関する情報を取得できるような状況
に至った場合には、図6に示されるように返済元本の計
算を実行する(S302)。
【0048】返済元本の計算には、例えば、二通りの手
法がある。第1の手法は、ブランドコンサルティング会
社等の外部機関が算出したブランド価値に基づき、返済
元本を計算する手法である。第2の手法は、必要な情報
を入力し、このシステム上で自動的にブランド価値を算
出し、算出されたブランド価値に基づき返済元本を計算
する手法である。
【0049】第1の手法を実現する場合は、図7に示す
メニューページより「返済元本の計算ページ(ブランド
価値入力)」を選択する。図12にブランド価値を入力
する場合の返済元本の計算ページの画面例を示す。図に
示されるように、借入日の前月末のブランド価値BV1
と借入期日の前月末のブランド価値BV2を入力する領
域が設けられている。これらの領域に外部機関等により
算出されたデータを入力することによって、返済元本を
算出する。具体的には、貸付金情報管理DB206に格
納された貸付金額、掛目、元本上限、元本下限にかかる
情報を読み出し、入力されたブランド価値BV1、BV
2にかかるデータと合わせて、返済条件の式P(X)=
貸付金額+(BV2−BV1)×掛目(但し、元本下限
≦P(X)≦元本上限)に基づき、制御プログラム20
3により計算し、返済元本を算出する。算出された返済
元本は、返済元本の計算ページの画面上に表示される。
【0050】ここで、図15に示すフローチャートを用
いて、返済元本の計算例について説明する。まず、制御
プログラム203に基づき、貸付金情報管理DB206
より、貸付金額、掛目、元本下限及び元本上限にかかる
情報を読み出し、外部入力されたBV1、BV2ととも
に、バッファメモリ(キャッシュメモリ)に格納する
(S401)。そして、バッファメモリに格納されたB
V1及びBV2に基づき、BV2よりBV1を減算し、
減算結果を再度バッファメモリに格納する(S40
2)。次に、その減算結果に対して、バッファメモリよ
り読み出した掛目を乗算し、その乗算結果をバッファメ
モリに格納する(S403)。このバッファメモリに格
納された乗算結果に対して、さらに貸付金額を加算し、
バッファメモリに格納する(S404)。
【0051】その後、このバッファメモリに格納された
加算結果と元本下限を比較する(S405)。比較の結
果、加算結果が元本下限よりも大きくない、即ち加算結
果が元本下限以下である場合には、返済元本P(X)を
元本下限の値とする(S407)。加算結果と元本下限
の比較の結果、加算結果の方が元本下限よりも大きい場
合には、さらに加算結果と元本上限を比較する(S40
7)。比較の結果、加算結果が元本上限よりも小さくな
い、即ち、加算結果が元本上限以上である場合には、返
済元本P(X)を元本上限とする(S409)。加算結
果と元本上限の比較の結果、加算結果が元本上限より小
さい場合には、返済元本P(X)を当該加算結果とする
(S408)。
【0052】第2の手法を実現する場合は、図7に示す
メニューページより「返済元本の計算ページ(ブランド
価値自動計算)」を選択する。図13にブランド価値を
自動計算する場合の返済元本の計算ページの画面例を示
す。この画面例は、ブランド価値BV1を算出するため
の画面であり、さらにブランド価値BV2を算出する場
合には、画面下方の「BV2の計算へ」と表示されたボ
タンをクリックすると同様の画面が表示される。図13
に示す画面上には、ブランド価値を算出するために必要
はデータの入力欄が設けられている。例えば、税引後利
益、使用資本等の情報である。ブランド価値は、図13
に示す画面上のブランド利益の現在価値Hの合計値を制
御プログラム203によって計算することにより算出さ
れる。
【0053】ここで、図16に示すフローチャートを用
いて、ブランド価値の計算例について説明する。まず、
制御プログラム203に基づき、図13に示されるよう
なブランド価値自動計算のためのページにおいて入力さ
れた税引後利益A、使用資本Bに関するデータを入力
し、バッファメモリに格納する(S501)。次に、こ
のバッファメモリより使用資本Bにかかるデータを読み
出し、この値に0.03を乗算することにより使用資本
コストCを算出し、画面上に表示すると共に、バッファ
メモリに格納する(S502)。続いて、バッファメモ
リより税引後利益A、使用資本コストCを読み出し、税
引後利益Aから使用資本コストCを減算することにより
無形資産による利益Dを算出し、画面上に表示すると共
に、バッファメモリに格納する(S503)。
【0054】次に、ブランド以外の無形資産による利益
Eに関するデータを入力し、バッファメモリに格納する
(S504)。そして、このバッファメモリより無形資
産による利益D及びブランド以外の無形資産による利益
Eを読み出し、当該利益Dより利益Eを減算することに
よりブランドによる利益Fを算出し、画面に表示すると
共に、バッファメモリに格納する(S505)。
【0055】さらにバッファメモリよりブランド利益F
を読み出し、ブランド利益の現在価値Hを算出し、画面
に表示すると共に、バッファメモリに格納する(S50
6)。バッファメモリより現在価値Hを読み出し、相互
に加算することによってブランド価値BV1を算出し、
画面に表示すると共に、貸付金情報管理DB206に格
納する。
【0056】ブランド価値BV1及びBV2が計算され
ると、さらに、貸付金情報管理DB206に格納された
貸付金額、掛目、元本上限、元本下限にかかる情報を読
み出し、返済条件の式P(X)=貸付金額+(BV2−
BV1)×掛目(但し、元本下限≦P(X)≦元本上
限)に基づき、制御プログラム203により計算し、返
済元本を算出する。この計算は、図15に示すフローチ
ャートと同様にして実行される。算出された返済元本
は、図12と同様な返済元本の計算ページの画面上に表
示される。尚、ブランド価値の計算においては、上述の
非特許文献3に記載された経済産業省モデルを用いるよ
うにしてもよい。
【0057】図6に示すフローチャートにあるように返
済元本の計算(S302)に続いて、借入金返済の実行
を行なう(S303)。このときには、出資者に対する
配当を計算する必要がある。配当の計算は、返済元本の
算出結果に基づいて自動的に計算される。具体的には、
返済元本の計算により算出された返済元本より借入金額
を差し引いた額が配当総額になり、これに出資比率を乗
ずることによって各出資者への配当金が算出される。算
出された結果は、図14に示す配当計算ページに示され
るように、出資者名、出資比率、配当総額、配当金とし
て表示される。この配当計算ページは、図7に示すメニ
ューページより開くことができる。
【0058】ここで、返済元本の計算及び借入金利計算
についての他の例について説明する。まず、返済元本の
計算について説明する。前提として、ブランド資産保有
会社の当初借入元本をP1、匿名組合出資金比率(エク
イティ・レシオ)をα%、匿名組合出資金E=P1×α
%、返済元本P2、当初ブランド価値をBV1、値決め
日ブランド価値をBV2、掛目をYとする。返済元本P
2(X)は次のように表すことができる。 P2(X)=P1+(BV2−BV1)×Y% 但し、P2は、P1+Eを上回らず、かつP1−Eを下
回らないものとする。
【0059】次に借入金利計算の例について説明する。
ブランド運営会社の借入金利をInt(1)、ブランド
資産保有会社の借入金利をInt(2)とすると、In
t(2)は次のように表すことができる。
【0060】 Int(2)=Int(1)×(100−α)%
【0061】さらに、このような計算式を採用した場合
の計算事例について説明する。
【0062】〔計算事例1〕この例では、当初ブランド
価値が200億円、匿名組合出資金が2億円、銀行借入
金が98億円の場合である。この場合、返済元本P
(X)は次のように計算される。
【0063】 P(X)=100億円+(BV2−BV1)×10% =100億円+(BV2−200億円)×10% 但し、98億円≦P(X)≦102億円
【0064】この場合、BV2≧220億円だとP
(X)=102億円に、BV2=200億円だとP
(X)=100億円に、BV2≦180億円だとP
(X)=98億円となる。
【0065】この例において借入金利Int(2)は次
のように計算される。
【0066】〔計算事例2〕この例では、当初ブランド
価値が200億円、匿名組合出資金が10億円、銀行借
入金が90億円の場合である。この場合、返済元本P
(X)は次のように計算される。
【0067】 P(X)=100億円+(BV2−BV1)×20% =100億円+(BV2−200億円)×20% 但し、90億円≦P(X)≦110億円
【0068】この場合、BV2≧250億円だとP
(X)=110億円に、BV2=200億円だとP
(X)=100億円に、BV2≦150億円だとP
(X)=90億円となる。
【0069】この例において借入金利Int(2)は次
のように計算される。
【0070】〔計算事例3〕この例では、当初ブランド
価値が200億円、匿名組合出資金が20億円、銀行借
入金が80億円の場合である。この場合、返済元本P
(X)は次のように計算される。
【0071】 P(X)=100億円+(BV2−BV1)×25% =100億円+(BV2−200億円)×25% 但し、80億円≦P(X)≦120億円
【0072】この場合、BV2≧280億円だとP
(X)=120億円に、BV2=200億円だとP
(X)=100億円に、BV2≦120億円だとP
(X)=80億円となる。
【0073】この例において借入金利Int(2)は次
のように計算される。
【0074】発明の実施の形態2.発明の実施の形態2
にかかる金融処理システムの前提となる資金調達スキー
ム及びインセンティブプランについて図17を用いて説
明する。この場合、ブランド資産保有会社101が従業
員や経営者の中から出資参加者104を募り、出資参加
者がブランド運営組合105(任意組合)との間で各々
組合契約を結び、同契約に基づき組合出資を行なう。
【0075】例えば、任意組合出資の場合、2000人
×平均10万円の計2億円とし、期間を2001年12
月30日から2002年9月30日までとする。
【0076】ブランド運営組合105は、組合員の出資
により調達した資金をブランド資産保有会社101に支
払い、ブランド・インセンティブプラン契約をブランド
資産保有会社101と締結する。インセンティブプラン
条件としては、例えば、ブランド運営組合払込日を20
01年12月30日、ブランド運営組合払込金額2億
円、ブランド資産保有会社償還日を2002年9月30
日、ブランド資産保有会社の償還金額P(X)を次のよ
うにする。
【0077】 P(X)=2億円+(BV2−BV1)×20% 但し、P(X)は、4億円を上回らないものとし、かつ
マイナスにはならないものとする。ここで、BV1は契
約日の3ヶ月前の月末のブランド価値、BV2は期日の
3ヶ月前の月末のブランド価値である。
【0078】例えば、値決め日のブランド価値BV2が
BV1を上回り、BV1=500億円からBV2=51
0億円に上昇した場合には、P(X)は4億円となる。
従って、ブランド資産保有会社101は、当初受け取っ
た2億円に対してブランド価値上昇分の20%を加えた
金額、即ち4億円をブランド運営組合105に支払う。
ブランド運営組合105は、契約期日にブランド資産保
有会社101から受け取った4億円から組合出資者10
4に対し出資金分の2億円を償還した上で、残る2億円
を出資比率に応じて組合配当として支払う。これによる
と、組合出資者104は、2億円の出資に対して同額の
2億円の配当を獲得できる。即ち、組合出資者104
は、ブランド価値上昇に貢献した対価として、上昇分の
20%相当分を獲得したことになる。
【0079】他方、値決め日のブランド価値BV2がB
V1を下回り、BV1=500億円がBV2=490億
円に下落した場合には、P(X)は0円となる。従っ
て、ブランド資産保有会社101は、ブランド運営組合
105に対する預り金の返済は0となるため、この場
合、匿名出資者104に対する配当がなくなるととも
に、出資金2億円も償還されない。組合出資者104
は、ブランド価値上昇に貢献できなかったため、受け取
れる対価が0となっても止むを得ないという結果にな
る。
【0080】次に図18を用いて本発明の実施の形態2
にかかる金融処理システムの構成を説明する。当該金融
処理システムは、専用コンピュータ、パーソナルコンピ
ュータ(PC)等のコンピュータより実現可能である。
但し、コンピュータは、物理的に単一である必要はな
く、分散処理を実行する場合には、複数であってもよ
い。この金融処理システムは、例えば、CPU201、
入出力装置202、制御プログラム203、組合出資情
報管理DB205、貸付金情報管理DB206及びそれ
らを接続するバス207を備えている。
【0081】CPU201は、制御プログラム203に
基づいて、この金融処理システム内の各種処理を実行す
る中央制御装置である。入出力装置202は、例えば、
キーボード、マウス等の入力手段及びCRT、液晶ディ
スプレイ、プリンタ等の出力手段によって構成される。
【0082】制御プログラム203及び組合出資情報管
理DB205は、ROM、RAM、ハードディスク等の
内部又は外部記憶手段に格納されている。これらのプロ
グラム、データベースは、遠隔に設けられたデータベー
ス等からインターネット等の通信網を介して取得するよ
うにしてもよい。
【0083】制御プログラム203は、本システムに関
する処理をCPU201により実行させるためのアプリ
ケーションプログラムである。
【0084】組合出資情報管理DB205は、ブランド
運営組合105が出資者104より得た組合出資に関す
る情報を格納するデータベースである。この組合出資情
報管理DB205には、例えば、案件ID、出資者名、
出資金、出資比率、期間、配当総額、配当金等の情報が
格納される。貸付金情報管理DB206は、ブランド運
営組合105がブランド資産保有会社101に対して、
ブランド・インセンティブプラン契約に基づき支払う貸
付金に関する情報を格納するデータベースである。この
貸付金情報管理DB206には、例えば、案件ID、貸
付金額、期間、金利、元本返済日、掛け目、元本上限、
元本下限、金利返済日等の情報が格納される。
【0085】このようなシステム構成を有する金融処理
システムにおいても上述の計算をコンピュータ上で実行
することができる。基本的に、上述の制御プログラム2
03によって実現される。より具体的には、発明の実施
の形態1と同様に外部よりブランド価値の変動に関する
データが入力されるか、又は内部にて計算することによ
ってブランド価値の変動に関するデータを生成する。ま
た、貸付金情報管理Db206から貸付金情報を読み出
す。さらに、この貸付金情報と、入力又は生成されたブ
ランド価値の変動情報に基づいて、ブランド資産保有会
社からの返済元本金額を算出する。そして、算出された
返済元本金額と、組合出資情報管理DBに格納された各
出資者の出資比率情報に基づいて、各出資者の配当金額
を算出する。
【0086】発明の実施の形態3.発明の実施の形態3
にかかる金融処理システムの前提となる資金調達スキー
ム及びインセンティブプランについて図19を用いて説
明する。この場合、ブランド資産保有会社101がブラ
ンド資産保有会社101やそのグループ会社等107の
従業員や経営者の中から出資参加者104を募り、出資
参加者がブランド運営組合105(任意組合若しくは匿
名組合)との間で各々組合契約を結び、同契約に基づき
組合出資を行なう。
【0087】例えば、任意組合出資の場合、2000人
×平均10万円の計2億円とし、期間を2001年12
月30日から2002年9月30日までとする。
【0088】ブランド運営組合105は、出資参加者か
らの出資金等を原資にブランド資産保有会社101が発
行したブランド価値連動型社債(私募)を購入する。イ
ンセンティブプラン条件としては、例えば、社債購入対
価の払込日を2001年12月30日、社債購入対価の
払込金額2億円、社債の償還日を2002年9月30
日、社債の償還金額P(X)を次のようにする。
【0089】 P(X)=2億円+(BV2−BV1)×20% 但し、P(X)は、4億円を上回らないものとし、かつ
マイナスにはならないものとする。ここで、BV1は社
債購入日の3ヶ月前の月末のブランド価値、BV2は社
債償還期日の3ヶ月前の月末のブランド価値である。
【0090】例えば、値決め日のブランド価値BV2が
BV1を上回り、BV1=500億円からBV2=51
0億円に上昇した場合には、P(X)は4億円となる。
従って、ブランド資産保有会社101は、当初受け取っ
た2億円に対してブランド価値上昇分の20%を加えた
金額、即ち4億円を社債購入者であるブランド運営組合
105に支払う。ブランド運営組合105は、契約期日
にブランド資産保有会社101から受け取った4億円か
ら組合出資者104に対し出資金分の2億円を償還した
上で、残る2億円を出資比率に応じて組合配当として支
払う。これによると、組合出資者104は、2億円の出
資に対して同額の2億円の配当を獲得できる。即ち、組
合出資者104は、ブランド価値上昇に貢献した対価と
して、上昇分の20%相当分を獲得したことになる。
【0091】他方、値決め日のブランド価値BV2がB
V1を下回り、BV1=500億円がBV2=490億
円に下落した場合には、P(X)は0円となる。従っ
て、ブランド資産保有会社101は、ブランド運営組合
105に対する償還金額は0となるため、この場合、匿
名出資者104に対する配当がなくなるとともに、出資
金2億円も償還されない。組合出資者104は、ブラン
ド価値上昇に貢献できなかったため、受け取れる対価が
0となっても止むを得ないという結果になる。
【0092】尚、ブランド資産保有会社101が、ブラ
ンド管理料契約に基づき、自社のグループ会社等107
からブランド管理を実施している対価としてブランド管
理料を徴収する場合がある。例えば、ブランド管理料
は、経済産業省モデルに従って算定され、年1回定期的
に受け取る。このようにグループ会社等107からブラ
ンド管理料を受け取る場合には、ブランド資産保有会社
101は、このブランド管理料を原資として配当を支払
うようにしてもよい。特に、社債に対する配当の上限を
このブランド管理料で支払い可能な額に設定してもよ
い。このような仕組みにより、ブランド資産保有会社1
01のブランド・インセンティブ創設に伴う新たなコス
ト負担については、別途グループ会社等107と締結す
るブランド管理料契約に基づきブランド資産保有会社1
01が受領するブランド管理料により基本的にカバーす
ることができる。続いて、本発明の実施の形態にかかる
金融処理システムの別の計算例について説明する。この
例では、まず、ブランド運営組合105が2億円の出資
を行ったものとする。そして、ブランド運営組合105
が購入する社債としては、社債購入対価の払込日、即ち
社債購入日が2003年3月31日とし、社債の償還日
を2004年3月31日とする。この社債の金額は2億
円である。尚、クーポンに関しては説明を省略する。こ
のとき、償還元本P(x)は、次の計算式により求める
ことができる。 P(x)=2億円×{1+(BV2−BV1)/BV1}
×α 但し、1.7億円≦P(x)≦2.5億円。 ここで、BV1:社債購入日の3ヶ月前のブランド価値 BV2:社債償還日の3ヶ月前のブランド価値 α:調整率 この例では、ブランド価値の差ではなく、変動率に基づ
き償還元本を計算している。
【0093】次に図20を用いて本発明の実施の形態3
にかかる金融処理システムの構成を説明する。この金融
処理システムは、主としてブランド運営組合において使
用される。当該金融処理システムは、専用コンピュー
タ、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータ
より実現可能である。但し、コンピュータは、物理的に
単一である必要はなく、分散処理を実行する場合には、
複数であってもよい。この金融処理システムは、例え
ば、CPU201、入出力装置202、制御プログラム
203、組合出資情報管理DB205、貸付金情報管理
DB206及びそれらを接続するバス207を備えてい
る。
【0094】CPU201は、制御プログラム203に
基づいて、この金融処理システム内の各種処理を実行す
る中央制御装置である。入出力装置202は、例えば、
キーボード、マウス等の入力手段及びCRT、液晶ディ
スプレイ、プリンタ等の出力手段によって構成される。
【0095】制御プログラム203及び組合出資情報管
理DB205は、ROM、RAM、ハードディスク等の
内部又は外部記憶手段に格納されている。これらのプロ
グラム、データベースは、遠隔に設けられたデータベー
ス等からインターネット等の通信網を介して取得するよ
うにしてもよい。
【0096】制御プログラム203は、本システムに関
する処理をCPU201により実行させるためのアプリ
ケーションプログラムである。
【0097】組合出資情報管理DB205は、ブランド
運営組合105が出資者104より得た組合出資に関す
る情報を格納するデータベースである。この組合出資情
報管理DB205には、例えば、案件ID、出資者名、
出資金、出資比率、期間、配当総額、配当金等の情報が
格納される。貸付金情報管理DB206は、ブランド運
営組合105がブランド資産保有会社101に対して、
社債の購入に対して支払う購入金額である貸付金に関す
る情報を格納するデータベースである。この貸付金情報
管理DB206には、例えば、案件ID、貸付金額、期
間、金利、元本返済日、掛け目、元本上限、元本下限、
金利返済日等の情報が格納される。
【0098】このようなシステム構成を有する金融処理
システムにおいても上述の計算をコンピュータ上で実行
することができる。基本的に、上述の制御プログラム2
03によって実現される。より具体的には、発明の実施
の形態1と同様に外部よりブランド価値の変動に関する
データが入力されるか、又は内部にて計算することによ
ってブランド価値の変動に関するデータを生成する。ま
た、貸付金情報管理Db206から貸付金情報を読み出
す。そして、組合出資情報管理DB205より出資金額
情報を読み出す。さらに、この貸付金情報と、入力又は
生成されたブランド価値の変動情報に基づいて、ブラン
ド資産保有会社からの返済元本金額を算出する。そし
て、算出された返済元本金額と、組合出資情報管理DB
205に格納された各出資者の出資比率情報に基づい
て、各出資者の配当金額を算出する。
【0099】発明の実施の形態4.発明の実施の形態4
にかかる金融処理システムの前提となる資金調達スキー
ム及びインセンティブプランについて図21を用いて説
明する。この場合、ブランド資産保有会社101がグル
ープ会社等107による出捐、即ち社債の購入を募る。
即ち、グループ会社等107が直接的に出捐者となる。
さらに、ブランド資産保有会社101やそのグループ会
社等107の従業員や経営者の中から出資参加者104
を募るようにしてもよい。この場合には、ブランド資産
保有会社101の従業員等やグループ会社等107の従
業員等はブランド運営組合105(任意組合もしくは匿
名組合)との間で各々組合契約を結び、同契約に基づき
組合出資を行なう。例えば、グループ会社等107の1
0社が平均1000万円分出捐したとすると、10社×
平均1000万円の計1億円をブランド資産保有会社1
01は、調達することができる。さらに、ブランド資産
保有会社101やグループ会社等107の出資者が併せ
て1000人が平均10万円分出資したとすると、10
00人×平均10万円の計1億円をブランド資産保有会
社101は、調達することができる。即ち、ブランド資
産保有会社101は、総額2億円を調達することができ
る。償還までの期間は、例えば2001年12月30日
から2002年9月30日までとする。
【0100】グループ会社等107は自己の資金を原資
に、またブランド運営組合105は出資参加者からの出
資金等を原資にブランド資産保有会社101が発行した
ブランド価値連動型社債(私募)を購入する。インセン
ティブプラン条件としては、例えば、社債購入対価の払
込日を2001年12月30日、社債購入対価の払込金
額2億円、社債の償還日を2002年9月30日、社債
の償還金額P(X)を次のようにする。
【0101】 P(X)=2億円+(BV2−BV1)×20% 但し、P(X)は、4億円を上回らないものとし、かつ
マイナスにはならないものとする。ここで、BV1は社
債購入日の3ヶ月前の月末のブランド価値、BV2は社
債償還期日の3ヶ月前の月末のブランド価値である。
【0102】例えば、値決め日のブランド価値BV2が
BV1を上回り、BV1=500億円からBV2=51
0億円に上昇した場合には、P(X)は4億円となる。
従って、ブランド資産保有会社101は、当初受け取っ
た2億円に対してブランド価値上昇分の20%を加えた
金額、即ち4億円を社債購入者であるグループ会社等1
07及びブランド運営組合105に2億円ずつ支払う。
各グループ会社等107は、社債償還期日にブランド資
産保有会社101から受け取った2億円から出捐分の1
億円を受け取り、残る1億円を購入社債金額に応じて配
分した金額を受け取る。ブランド運営組合105は、社
債償還期日にブランド資産保有会社101から受け取っ
た2億円から出資者104に対し出資金分の1億円を償
還した上で、残る1億円を出資比率に応じて配当として
支払う。グループ会社等107及び出資者104は、2
億円の出資に対して同額の2億円の配当を獲得できる。
即ち、グループ会社等107及び出資者104は、ブラ
ンド価値上昇に貢献した対価として、上昇分の20%相
当分を獲得したことになる。尚、各グループ会社等10
7の従業員等に対して、グループ会社内の社内報償制度
等によりブランド価値増加分を還元するようにしてもよ
い。
【0103】他方、値決め日のブランド価値BV2がB
V1を下回り、BV1=500億円がBV2=490億
円に下落した場合には、P(X)は0円となる。従っ
て、ブランド資産保有会社101は、グループ会社等1
07及びブランド運営組合105に対する償還金額は0
となるため、出捐金2億円も償還されない。グループ会
社等107及び出資者104は、ブランド価値上昇に貢
献できないばかりか、ブランド価値が下落したため、受
け取れる対価が0となっても止むを得ないという結果に
なる。
【0104】尚、ブランド資産保有会社101が、ブラ
ンド管理料契約に基づき、自社のグループ会社等107
からブランド管理を実施している対価としてブランド管
理料を取得する場合がある。例えば、ブランド管理料
は、経済産業省モデルに従って算定され、年1回定期的
に受け取る。このようにグループ会社等107からブラ
ンド管理料を受け取る場合には、ブランド資産保有会社
101は、このブランド管理料を原資として返済元本
(償還元本)の増加分を支払うようにしてもよい。特
に、社債に対する返済元本の上限をこのブランド管理料
で支払い可能な額に設定してもよい。このような仕組み
により、ブランド資産保有会社101のブランド・イン
センティブ創設に伴う新たなコスト負担については、別
途グループ会社等107と締結するブランド管理料契約
に基づきブランド資産保有会社101が受領するブラン
ド管理料により基本的にカバーすることができる。ま
た、グループ会社等は特別目的会社(SPC)であって
もよい。
【0105】次に図22を用いて本発明の実施の形態4
にかかる金融処理システムの構成を説明する。図22に
示す金融処理システムは、主としてブランド資産保有会
社101において使用され、グループ会社等107が購
入した社債について管理し、ブランド価値の変動に応じ
て各グループ会社等107への償還金額を計算する。図
22に示す金融処理システムの他に、さらに従業員等の
出資者104への配当を計算するシステムをブランド運
営組合105に備えるようにしてもよい。この場合のシ
ステムは、図20に示すシステムと同様の構成及び機能
を有するため、その説明を省略する。尚、図22に示す
システムと図20に示すシステムを単一のシステムとし
て構成してもよい。当該金融処理システムは、専用コン
ピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピ
ュータより実現可能である。但し、コンピュータは、物
理的に単一である必要はなく、分散処理を実行する場合
には、複数であってもよい。この金融処理システムは、
例えば、CPU201、入出力装置202、制御プログ
ラム203、出捐情報管理DB208及びそれらを接続
するバス207を備えている。
【0106】CPU201は、制御プログラム203に
基づいて、この金融処理システム内の各種処理を実行す
る中央制御装置である。入出力装置202は、例えば、
キーボード、マウス等の入力手段及びCRT、液晶ディ
スプレイ、プリンタ等の出力手段によって構成される。
【0107】制御プログラム203及び出捐情報管理D
B208は、ROM、RAM、ハードディスク等の内部
又は外部記憶手段に格納されている。これらのプログラ
ム、データベースは、遠隔に設けられたデータベース等
からインターネット等の通信網を介して取得するように
してもよい。
【0108】制御プログラム203は、本システムに関
する処理をCPU201により実行させるためのアプリ
ケーションプログラムである。
【0109】出捐情報管理DB208は、グループ会社
等107が購入した社債の購入代金、即ち出捐情報を格
納するデータベースである。この出捐情報管理DB20
8には、例えば、案件ID、出捐者名、社債購入代金、
期間、金利、元本返済日、掛け目、元本上限、元本下
限、金利返済日、配当総額、償還金額等の情報が格納さ
れる。
【0110】このようなシステム構成を有する金融処理
システムにおいても上述の計算をコンピュータ上で実行
することができる。基本的に、上述の制御プログラム2
03によって実現される。より具体的には、発明の実施
の形態1と同様に外部よりブランド価値の変動に関する
データが入力されるか、又は内部にて計算することによ
ってブランド価値の変動に関するデータを生成する。ま
た、出捐情報管理DB208より出捐情報を読み出す。
さらに、この出捐情報と、入力又は生成されたブランド
価値の変動情報に基づいて、ブランド資産保有会社から
の返済元本金額を算出する。そして、算出された返済元
本金額と、出捐情報管理DB208に格納された各グル
ープ会社等の社債購入代金情報に基づいて、各グループ
会社等の償還金額を算出する。
【0111】その他の実施の形態.発明の実施の形態
3、4では、社債(私募)という形式で取引を行った
が、これに限らず、社債(公募)や投資信託という形式
であってもよい。出資者は、ブランド運営会社やそのグ
ループ会社の経営者や従業員以外にも、ブランド運営会
社がフランチャイズ展開している場合には、その加盟店
や加盟店の経営者や従業員であってもよい。また、ブラ
ンド運営会社やグループ会社の株主、その他の一般投資
家も出資者となってもよい。さらに、ブランド資産保有
会社自身が自己のブランドに関するブランド価値変動型
の社債を購入するようにしてもよい。上述の金融処理シ
ステムにおいて計算された返済元本や出資金のデータは
適宜出力することができ、再利用することができる。
【0112】上述の例において、コンピュータに記憶さ
れた制御プログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納す
ることが可能であり、また、通信媒体を介して伝達され
ることが可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、
フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディス
ク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカ
ートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカ
ートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性
RAMカートリッジ等を含む。また、通信媒体には、電
話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信
媒体等を含み、インターネットも含まれる。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、新たな資金調達を可能
とする資金調達スキーム及び株価等市場動向に左右され
ず、より安定的な従業員等向けのインセンティブプラン
を実現するための金融処理システムを提供することがで
きる。特に、この金融処理システムでは、各出資者に対
する配当を自動的に算出することができるため事務効率
を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる金融処理システ
ムの前提となる資金調達スキーム及びインセンティブプ
ランを説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる金融処理システ
ムの構成例を示す図である。
【図3】借入金情報管理データベースのデータ例を示す
図である。
【図4】組合出資情報管理データベースのデータ例を示
す図である。
【図5】貸付金情報管理データベースのデータ例を示す
図である。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる金融処理システ
ムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1にかかる金融処理システ
ムの表示画面を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1にかかる金融処理システ
ムの表示画面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1にかかる金融処理システ
ムの表示画面を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの表示画面を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの表示画面を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの表示画面を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの表示画面を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの表示画面を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの計算フローを示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態1にかかる金融処理シス
テムの計算フローを示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態2にかかる金融処理シス
テムの前提となる資金調達スキーム及びインセンティブ
プランを説明するための図である。
【図18】本発明の実施の形態2にかかる金融処理シス
テムの構成例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態3にかかる金融処理シス
テムの前提となる資金調達スキーム及びインセンティブ
プランを説明するための図である。
【図20】本発明の実施の形態3にかかる金融処理シス
テムの構成例を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態4にかかる金融処理シス
テムの前提となる資金調達スキーム及びインセンティブ
プランを説明するための図である。
【図22】本発明の実施の形態4にかかる金融処理シス
テムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 ブランド資産保有会社 102 ブランド運営
会社 103 銀行 104 出資者 201 CPU 202 入出力装置 203 制御プログラム 204 借入金情報管理DB 205 組合出資情報管理DB 206 貸付金情報管
理DB

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金融機関からの借入金と出資者からの出資
    による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブ
    ランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本
    を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び出
    資者に対する配当を行う金融スキームを実現するために
    用いられる金融処理システムであって、 前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報
    管理データベースと、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースと、 出資金額情報を格納する出資情報管理データベースと、 前記借入金情報管理データベースに格納された借入金額
    情報と、前記貸付金情報管理データベースに格納された
    貸付金情報と、前記出資情報管理データベースに格納さ
    れた出資金額情報と、入力又は計算により生成されたブ
    ランド価値の変動情報に基づいて、返済元本金額を算出
    する制御手段とを備えた金融処理システム。
  2. 【請求項2】ブランド資産保有会社のブランド価値の変
    動に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金額
    を変動させる金融スキームを実現するために用いられる
    金融処理システムであって、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースと、 前記貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情
    報と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変
    動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元
    本金額を算出する制御手段を備えた金融処理システム。
  3. 【請求項3】金融機関からの借入金と出資者からの出資
    による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブ
    ランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本
    を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び出
    資者に対する配当を行う金融スキームを実現するために
    用いられる金融処理システムであって、 前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報
    管理データベースと、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースと、 出資比率情報を格納する出資情報管理データベースと、 前記出資者に対する配当金額を計算する制御手段とを備
    え、 当該制御手段は、 前記借入金情報管理データベースに格納された借入金額
    情報と、前記貸付金情報管理データベースに格納された
    貸付金情報と、入力又は計算により生成されたブランド
    価値の変動情報に基づいて、返済元本金額を算出するス
    テップと、 算出された返済元本金額と、前記出資情報管理データベ
    ースに格納された各出資者の出資比率情報に基づいて、
    各出資者の配当金額を算出するステップを実行する金融
    処理システム。
  4. 【請求項4】ブランド資産保有会社のブランド価値の変
    動に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金額
    を変動させる金融スキームを実現するために用いられる
    金融処理システムであって、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースと、 出資比率情報を格納する出資情報管理データベースと、 前記出資者に対する配当金額を計算する制御手段とを備
    え、 当該制御手段は、 前記貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情
    報と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変
    動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元
    本金額を算出するステップと、 算出された返済元本金額と、前記出資情報管理データベ
    ースに格納された各出資者の出資比率情報に基づいて、
    各出資者の配当金額を算出するステップを実行する金融
    処理システム。
  5. 【請求項5】前記貸付金情報管理データベースは、ブラ
    ンド価値の変動値に乗算する係数情報を格納し、 前記制御手段は、当該貸付金情報管理データベースより
    前記係数情報を読み出し、返済元本金額を算出する際
    に、前記ブランド価値の変動値に対して前記係数情報を
    乗算することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載
    の金融処理システム。
  6. 【請求項6】前記貸付金情報管理データベースは、返済
    元本金額の範囲を限定する限定情報を格納し、 前記制御手段は、前記貸付金情報管理データベースより
    前記限定情報を読み出し、返済元本金額を当該限定情報
    により特定される範囲に限定することを特徴とする請求
    項1、2、3又は4記載の金融処理システム。
  7. 【請求項7】前記貸付金情報管理データベースは、返済
    元本金額の範囲を当初元本から出資金を控除した額を下
    限とし、当初元本に出資金を加算した額を上限とする限
    定情報を格納し、 前記制御手段は、前記貸付金情報管理データベースより
    前記限定情報を読み出し、返済元本金額を当該限定情報
    により特定される範囲に限定することを特徴とする請求
    項1又は3記載の金融処理システム。
  8. 【請求項8】金融機関からの借入金と出資者からの出資
    による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該ブ
    ランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元本
    を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び出
    資者に対する配当を行う金融スキームを実現するために
    用いられる金融処理プログラムであって、この金融処理
    プログラムは、コンピュータに対して、 前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報
    管理データベースから当該借入金額情報を読み出すステ
    ップと、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 出資金額情報を格納する出資情報管理データベースから
    当該出資金額情報を読み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記借入金額情報、前記貸付金情報、前記出資金額情報
    及びブランド価値の変動情報に基づいて、返済元本金額
    を算出するステップを実行させる金融処理プログラム。
  9. 【請求項9】ブランド資産保有会社のブランド価値の変
    動に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金額
    を変動させる金融スキームを実現するために用いられる
    金融処理プログラムであって、この金融処理プログラム
    は、コンピュータに対して、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記貸付金情報及び前記ブランド価値の変動情報に基づ
    いて、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出
    するステップを実行させる金融処理プログラム。
  10. 【請求項10】金融機関からの借入金と出資者からの出
    資による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該
    ブランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元
    本を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び
    出資者に対する配当を行う金融スキームを実現するため
    に用いられる金融処理プログラムであって、この金融処
    理プログラムは、コンピュータに対して、 前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報
    管理データベースから当該借入金額情報を読み出すステ
    ップと、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記借入金額情報、前記貸付金情報、前記ブランド価値
    の変動情報に基づいて、返済元本金額を算出するステッ
    プと、 出資比率情報を格納する出資情報管理データベースから
    当該出資比率情報を読み出すステップと、 算出された返済元本金額と、前記各出資者の出資比率情
    報に基づいて、各出資者の配当金額を算出するステップ
    を実行させる金融処理プログラム。
  11. 【請求項11】ブランド資産保有会社のブランド価値の
    変動に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金
    額を変動させる金融スキームを実現するために用いられ
    る金融処理プログラムであって、当該金融処理プログラ
    ムは、コンピュータに対して前記ブランド資産保有会社
    に対する貸付金情報を格納する貸付金情報管理データベ
    ースから当該貸付金情報を読み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記貸付金情報と前記ブランド価値の変動情報に基づい
    て、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出す
    るステップと、 出資比率情報を格納する出資情報管理データベースから
    当該出資比率情報を読み出すステップと、 算出された返済元本金額と、前記各出資者の出資比率情
    報に基づいて、各出資者の配当金額を算出するステップ
    を実行させる金融処理プログラム。
  12. 【請求項12】前記金融処理プログラムは、さらに、 ブランド価値の変動値に乗算する係数情報を格納する貸
    付金情報管理データベースから当該係数情報を読み出
    し、返済元本金額を算出する際に、前記ブランド価値の
    変動値に対して前記係数情報を乗算することを特徴とす
    る請求項8、9、10又は11記載の金融処理プログラ
    ム。
  13. 【請求項13】前記金融処理プログラムは、さらに、 返済元本金額の範囲を限定する限定情報を格納する貸付
    金情報管理データベースから当該限定情報を読み出し、
    返済元本金額を当該限定情報により特定される範囲に限
    定することを特徴とする請求項8、9、10又は11記
    載の金融処理プログラム。
  14. 【請求項14】前記金融処理プログラムは、さらに、 返済元本金額の範囲を当初元本から出資金を控除した額
    を下限とし、当初元本に出資金を加算した額を上限とす
    る限定情報を格納する貸付金情報管理データベースから
    当該限定情報を読み出し、返済元本金額を当該限定情報
    により特定される範囲に限定することを特徴とする請求
    項8又は10記載の金融処理プログラム。
  15. 【請求項15】金融機関からの借入金と出資者からの出
    資による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該
    ブランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元
    本を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び
    出資者に対する配当を行う金融スキームを実現するため
    の金融処理方法であって、 前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報
    管理データベースから借入金情報を読み出すステップ
    と、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 出資金額情報を格納する出資情報管理データベースよ
    り、出資金額情報を読み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記借入金額情報と、前記貸付金情報と、前記出資金額
    情報と、前記ブランド価値の変動情報に基づいて、返済
    元本金額を算出するステップを備えた金融処理方法。
  16. 【請求項16】ブランド資産保有会社のブランド価値の
    変動に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金
    額を変動させる金融スキームを実現するための金融処理
    方法であって、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記貸付金情報と、前記ブランド価値変動情報に基づい
    て、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出す
    るステップを備えた金融処理方法。
  17. 【請求項17】金融機関からの借入金と出資者からの出
    資による資金を調達したブランド資産保有会社が、当該
    ブランド資産保有会社のブランド価値の変動に応じて元
    本を変動させた上で金融機関に対する借入金の返済及び
    出資者に対する配当を行う金融スキームを実現するため
    の金融処理方法であって、 前記金融機関からの借入金額情報を格納する借入金情報
    管理データベースから借入金情報を読み出すステップ
    と、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 出資金額情報と出資比率情報を格納する出資情報管理デ
    ータベースから出資金額情報を読み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記借入金額情報と、前記貸付金情報と、前記出資金額
    情報と、前記ブランド価値の変動情報に基づいて、返済
    元本金額を算出するステップと、 前記出資情報管理データベースより出資比率情報を読み
    出すステップと、 算出された返済元本金額と、前記出資比率情報に基づい
    て、各出資者の配当金額を算出するステップを備えた金
    融処理方法。
  18. 【請求項18】ブランド資産保有会社のブランド価値の
    変動に応じて出資を行った複数の出資者に対する配当金
    額を変動させる金融スキームを実現するための金融処理
    方法であって、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースから当該貸付金情報を読
    み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記貸付金情報と、前記ブランド価値変動情報に基づい
    て、ブランド資産保有会社からの返済元本金額を算出す
    るステップと、 出資比率情報を格納する出資情報管理データベースより
    当該出資比率情報を読み出すステップと、 前記返済元本金額と、前記出資比率情報に基づいて、各
    出資者の配当金額を算出するステップを備えた金融処理
    方法。
  19. 【請求項19】ブランド資産保有会社のブランド価値の
    変動に応じて出捐を行った複数の当該ブランド資産保有
    会社のグループ会社等に対する返済元本を変動させる金
    融スキームを実現するために用いられる金融処理システ
    ムであって、 前記グループ会社等の出捐情報を格納する出捐情報管理
    データベースと、 前記出捐情報管理データベースに格納された出捐情報
    と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変動
    情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元本
    金額及び各グループ会社等への配分を算出する制御手段
    を備えた金融処理システム。
  20. 【請求項20】さらにブランド資産保有会社のブランド
    価値の変動に応じて出資を行った複数の出資者に対する
    配当金額を変動させる金融スキームも併せて実現するた
    めに用いられる金融処理システムであって、 前記ブランド資産保有会社に対する貸付金情報を格納す
    る貸付金情報管理データベースと、 出資比率情報を格納する出資情報管理データベースと、 前記出資者に対する配当金額を計算する制御手段とを備
    え、 当該制御手段は、 前記貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情
    報と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変
    動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元
    本金額を算出するステップと、 算出された返済元本金額と、前記出資情報管理データベ
    ースに格納された各出資者の出資比率情報に基づいて、
    各出資者の配当金額を算出するステップを実行する請求
    項19記載の金融処理システム。
  21. 【請求項21】ブランド資産保有会社のブランド価値の
    変動に応じて出捐を行った複数のブランド資産保有会社
    のグループ会社等に対する返済元本を変動させる金融ス
    キームを実現するために用いられる金融処理プログラム
    であって、この金融処理プログラムは、コンピュータに
    対して、 出捐情報を格納する出捐情報管理データベースから当該
    出捐情報を読み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記出捐情報及び前記ブランド価値の変動情報に基づい
    て、ブランド資産保有会社からの返済元本金額及び各グ
    ループ会社等への配分を算出するステップを実行させる
    金融処理プログラム。
  22. 【請求項22】さらにブランド資産保有会社のブランド
    価値の変動に応じて出資を行った複数の出資者に対する
    配当金額を変動させる金融スキームも併せて実現するた
    めに用いられる金融処理プログラムであって、 貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情報
    と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変動
    情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元本
    金額を算出するステップと、 算出された返済元本金額と、出資情報管理データベース
    に格納された各出資者の出資比率情報に基づいて、各出
    資者の配当金額を算出するステップを実行する請求項2
    1記載の金融処理プログラム。
  23. 【請求項23】ブランド資産保有会社のブランド価値の
    変動に応じて出捐を行った複数のブランド資産保有会社
    のグループ会社等に対する返済元本を変動させる金融ス
    キームを実現するために用いられる金融処理方法であっ
    て、 出捐情報を格納する出捐情報管理データベースから当該
    出捐情報を読み出すステップと、 入力又は計算によりブランド価値の変動情報を生成する
    ステップと、 前記貸付金情報と、前記出捐情報及び前記ブランド価値
    の変動情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返
    済元本金額及び各グループ会社等への配分を算出するス
    テップを備えた金融処理方法。
  24. 【請求項24】さらにブランド資産保有会社のブランド
    価値の変動に応じて出資を行った複数の出資者に対する
    配当金額を変動させる金融スキームも併せて実現するた
    めに用いられる金融処理方法であって、 貸付金情報管理データベースに格納された貸付金情報
    と、入力又は計算により生成されたブランド価値の変動
    情報に基づいて、ブランド資産保有会社からの返済元本
    金額を算出するステップと、 算出された返済元本金額と、出資情報管理データベース
    に格納された各出資者の出資比率情報に基づいて、各出
    資者の配当金額を算出するステップを実行する請求項2
    3記載の金融処理システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005050510A1 (ja) * 2003-10-23 2005-06-02 Intellectual Property Bank Corp. 企業評価装置並びに企業評価プログラム

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WO2005050510A1 (ja) * 2003-10-23 2005-06-02 Intellectual Property Bank Corp. 企業評価装置並びに企業評価プログラム

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