JP4018648B2 - 飼料の製造方法と製造プラント - Google Patents

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Description

本発明は、養豚等において家畜に与えられる飼料の製造方法と製造プラント、特に廃棄木材を家畜の飼料に有効利用できるようにする飼料の製造方法と製造プラントに関する。
廃棄木材等の有機物を発酵菌を利用して家畜の飼料に変換する飼料の製造方法と製造プラントに関連した従来の装置として、高分子材料から成る種々の廃棄物を微生物により発酵分解処理するようにした廃棄物処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
図5aと図5bによって、この種の廃棄物を微生物により発酵分解処理する廃棄物処理装置100を説明すると、増殖させた発酵菌を収容する処理槽102内に投入口133から粉砕した高分子材料の廃棄物を投入し、処理槽102内に設けた発酵菌の撹拌手段107によって撹拌しながら順次配列された複数の温度の熱源121、122、123から温風を吹出部130、131、132から供給して培養温度の異なる複数の発酵菌によって二酸化炭素と水に分解処理し、ガスを排気処理槽115を通して脱臭してから排出するようにしている。
特開2003−305443公報(図1)
上述の廃棄物処理装置はプラスチック等の高分子廃棄物の処理を発酵菌で分解処理することを目的としていて、建築解体現場等から大量に排出される廃棄木材を家畜の飼料に発酵菌を活用して変換しようとする本願発明の課題に対する解決策が与えられていない点に注目される。それについては一歩譲って、共通した技術的手段として発酵菌を有効活用する過程での技術的課題として、廃棄物処理装置に投入前に廃棄物を粉砕するようにしてはいるが、木材をオガクズ繊維を大量に含む木質微細片へ微粉砕する技術手段を開示していない点と、生ゴミに関しては、粉砕程度では超微細な菌には大き過ぎて効率的な分解処理ができない点と、分解処理媒体としての水のクラスタも超微細化しなければ被処理物と発酵菌の均一な分散もできず、効率的な分解処理と発酵菌の大量増殖ができない点が指摘される。
本願発明の目的は、雑食性の豚でも従来見向きもしなかったオガクズを、微細化して発酵菌を添加することで家畜が好んで食べる飼料に変換、また廃棄木材を大量に容易に飼料へ変換するものでありながら、環状流路を流れる高速水流を利用して水のクラスタ、スラリーの有機物を超微細化して発酵菌を効率的に大量に増殖培養してから飼料を製造する方法とプラントを提供するものである。
本願の第一発明の飼料の製造方法は、木材微粉砕装置によって木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を用意する工程と、大量の発酵菌を用意する工程と、上記木質微細片と大量の発酵菌とを混合して、家畜用飼料を得る工程とを有した飼料の製造方法において、上記大量の発酵菌を用意する工程は、上水を縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水のクラスタを衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化して得た微粒化された水において、種菌タンクからの発酵菌を添加物タンクからの糖蜜を含む添加物を使用して効率的に大量に用意することを特徴としている。
また本願の第二発明の飼料の製造方法は、生ゴミ等の廃棄有機物を超微粒子化して超微粒子有機物を用意する工程と、超微粒子有機物に発酵菌を添加して発酵させると共に発酵菌を大量に増殖し、増殖した大量の発酵菌を含んだ超微粒子有機物を用意する工程と、木材微粉砕装置によって木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を用意する工程と、上記発酵した超微粒子有機物と上記木質微細片とを混合して、家畜用飼料を得る工程とを有した飼料の製造方法において、上記超微粒子有機物を用意する工程は、上水とスラリーを縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水のクラスタとスラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴としている。
また本願の第三発明の飼料の製造方法は、生ゴミ等の廃棄有機物を粉砕して粉砕有機物を用意する工程と、粉砕有機物の供給を受けて、ポンプで発生された高速水流によって粉砕有機物と水のクラスタを超微粒子化して水に懸濁した超微粒子有機物を用意する工程と、水に懸濁した超微粒子有機物に発酵菌を添加して発酵させると共に発酵促進槽において発酵菌を大量に増殖し、増殖した大量の発酵菌を含んだ超微粒子有機物の懸濁液を用意する工程と、木材微粉砕装置によって木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を用意する工程と、該木質微細片を上記超微粒子有機物の懸濁液に浸漬して家畜用飼料を得る工程とを有した飼料の製造方法において、上記超微粒子有機物を用意する工程は、上水とスラリーを縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水のクラスタとスラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴としている。
また本願の第四発明の飼料の製造プラントは、木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を生成する木材微粉砕装置と、大量の発酵菌を培養する培養槽と、上記木材微粉砕装置からの木質微細片と上記培養槽からの大量の発酵菌とを混合して家畜用飼料を得る混合部とを有した飼料の製造プラントにおいて、上記培養槽は、中空円筒容器を天板と底板と周囲壁とから形成し、内部に円筒内壁を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、周囲壁の底板の近くに水噴出管の吐出口部を接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内で循環する約8m/秒以上の高速水流を発生させ、微粒化すべき上水を高速水流に略直角に衝突させるために、円筒内壁に縦長のスロットを複数形成すると共に上水供給管を内腔室に開口するように天板に取り付けて、上水を内腔室を経て縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水クラスタを衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化する微細化装置から、クラスタが微粒化された上水の供給を受けて種菌タンクからの発酵菌を添加物タンクからの糖蜜を含む添加物を使用して効率的に大量に培養することを特徴としている。
また本願の第五発明の飼料の製造プラントは、生ゴミ等の廃棄有機物を超微粒子化して超微粒子有機物を生成する超微粒子化装置と、超微粒子化装置から供給される超微粒子有機物に発酵菌を添加して発酵させると共に発酵菌を大量に増殖せる発酵槽と、木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を生成する木材微粉砕装置と、該木材微粉砕装置からの木質微細片と発酵槽からの発酵した超微粒子有機物とを混合して家畜用飼料を得る混合部とを有した飼料の製造プラントにおいて、上記超微粒子化装置は、中空円筒容器を天板と底板と周囲壁とから形成し、内部に円筒内壁を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、周囲壁の底板の近くに水噴出管の吐出口部を接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内で循環する約8m/秒以上の高速水流を発生させ、微粒化すべき有機物スラリーを高速水流に略直角に衝突させるために、円筒内壁に縦長のスロットを複数形成すると共にスラリー供給部を内腔室に開口するように天板に取り付けて、スラリーを内腔室を経て縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、スラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴としている。
また本願の第六発明の飼料の製造プラントは、生ゴミ等の廃棄有機物を粉砕して粉砕有機物を生成する有機物粉砕装置と、該有機物粉砕装置から粉砕有機物の供給を受けて、ポンプで発生された高速水流によって粉砕有機物と水のクラスタを超微粒子化して水に懸濁した超微粒子有機物を生成する超微粒子化装置と、水に懸濁した超微粒子有機物に発酵菌を添加してから、発酵促進槽において発酵を伴いながら大量に増殖した発酵菌を含んだ超微粒子有機物の懸濁液を生成する発酵部と、木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を生成する木材微粉砕装置と、該木材微粉砕装置からの木質微細片を上記発酵部からの超微粒子有機物の懸濁液と混合して家畜用飼料を得る混合部とを有した飼料の製造プラントにおいて、上記超微粒子化装置は、中空円筒容器を天板と底板と周囲壁とから形成し、内部に円筒内壁を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、周囲壁の底板の近くに水噴出管の吐出口部を接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内で循環する約8m/秒以上の高速水流を発生させ、微粒化すべき上水と有機物スラリーを高速水流に略直角に衝突させるために、円筒内壁に縦長のスロットを複数形成すると共に上水供給管とスラリー供給部を内腔室に開口するように天板に取り付けて、上水とスラリーを内腔室を経て縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水クラスタとスラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴としている。
上記木材微粉砕装置は、竪形円筒ケーシング内において垂直回転軸に上下方向に複数積層状態で取り付けられた回転体の周囲に複数設けられた回転粉砕竪刃と、該回転粉砕竪刃に近接して円筒ケーシング内面に設けられたセレーション状の凹凸面付き固定粉砕刃と、円筒ケーシングの下端部の被粉砕物吸引口と、円筒ケーシングの上端部の粉砕物排出口と、上記垂直回転軸に取り付けられた被粉砕物の吸引羽根とを有した構造にできる。
本発明の効果として、本願の第一発明の飼料の製造方法では、木質微細片が大量の発酵菌と混合されることで、大量の発酵菌が単位重量当り極めて大きな表面積を持つオガクズ繊維に付着して、その有機物を栄養源にして発酵菌が更に大量に増殖して棲息すると共にオガクズ繊維のセルロースを分解してブドウ糖等を生成することになり、従来家畜の敷き床として使用していたオガクズを全く食べることがなかった雑食性の豚でも、この発酵菌が付着して発酵状態になったオガクズ繊維を好んで食べるようになったことが確認されている。特にラクトバチルス菌等の乳酸菌は、豚等の家畜の消化管内に入るとウエルシュ菌等の腐敗菌の働きを抑制し、消化管内の常在乳酸菌のビフィズス菌を活性化し、ブドウ糖によって大量に増殖させ、腸内を発酵状態にする。従って、本願の飼料を摂取した家畜の糞は従来の悪臭を発する糞では無くなり、発酵熟成肥料と成っている。その発酵熟成糞は、敷き床等のオガクズに入ると24時間以内で炭酸ガスや熱等へと発酵消滅する他、その糞残渣に僅かに残るオガクズ繊維は、繰り返し家畜の発酵飼料に成って再度利用され、また発酵熟成肥料として利用される。一般に建築解体現場等から排出される廃棄木材に防腐剤が塗布されていることが多いが、それに含まれる重金属やヒ素類も発酵菌の増殖の過程で微量栄養源として発酵菌内に摂取され、人畜には無害な状態になっている。廃棄木材は建築解体現場等から大量に排出されることが多いが、上述のように家畜の飼料と成る過程で、オガクズ繊維へと粉砕加工されて発酵菌と混合され、発酵過程で炭酸ガスと熱等に分解消費される他に、飼料と成ってからも家畜の栄養源として吸収消費され、更に体内での発酵でも分解消費され、有効活用裏に大量に消費される。また環状流路の高速水流の衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波とによって水のクラスタを超微粒子化するので、発酵菌の均一な分散によって発酵菌の増殖に極めて好適な条件を提供でき、効率的な発酵菌の大量増殖ができる。
また本発明の効果として、本願の第二発明の飼料の製造方法では、オガクズ繊維を大量に含む木質微細片と発酵菌との混合によって上述のような第一発明と同等な効果を享受できる他に、生ゴミ等の廃棄有機物の超微粒子化によって用意した超微粒子有機物に発酵菌を添加して、予め発酵菌を短時間に極めて大量に増殖させておくことができ、生ゴミ等の廃棄有機物を発酵菌の増殖用培地として悪臭を伴わずに有効利用しつつ処理できると共に、オガクズ繊維の飼料化もより容易に、大規模に行うことができる。
また本発明の効果として、本願の第三発明の飼料の製造方法では、オガクズ繊維を大量に含む木質微細片と発酵菌との混合によって上述のような第一発明と同等な効果を享受できる他に、生ゴミ等の廃棄有機物の超微粒子化を、粉砕後に粉砕有機物を導入しつつポンプで発生された高速水流の衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波とによって水のクラスタと共に超微粒子化して行うために、被処理物のサイズ上及び発酵菌の均一な分散上、発酵菌の増殖に極めて好適な条件を提供でき、効率的な被処理物の分解処理と発酵菌の大量増殖ができ、大量の発酵菌を含んだ超微粒子有機物の懸濁液を用意することができる。従って、生ゴミ等の廃棄有機物を発酵菌の増殖用培地として悪臭を伴わずに有効利用しつつ処理でき、またオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を懸濁液に浸漬することで容易に、また大規模に家畜用飼料の製造ができる。
また本発明の効果として、本願の第四発明の飼料の製造プラントでは、木材微粉砕装置によって生成されたオガクズ繊維を大量に含む木質微細片と混合部において大量の発酵菌とを混合して家畜用飼料を得ることで、上述のような第一発明と同等な効果を享受できる。
また本発明の効果として、本願の第五発明の飼料の製造プラントでは、木材微粉砕装置によって生成されるオガクズ繊維を大量に含む木質微細片と超微粒子化装置によって生成された超微粒子有機物によって発酵槽で増殖された大量の発酵菌と混合部で混合して家畜の飼料を得る構成によって、上述のような第一発明と同等な効果を享受できる他に、生ゴミ等の廃棄有機物の超微粒子化によって用意した超微粒子有機物に発酵菌を添加して、予め発酵菌を短時間に極めて大量に増殖させておくことができ、生ゴミ等の廃棄有機物を発酵菌の増殖用培地として悪臭を伴わずに有効利用しつつ処理できると共に、オガクズ繊維の飼料化もより容易に、大規模に行うことができる。
また本発明の効果として、本願の第六発明の飼料の製造プラントでは、木材微粉砕装置からのオガクズ繊維を大量に含む木質微細片と発酵部からの発酵菌との混合によって上述のような第一発明と同等な効果を享受できる他に、生ゴミ等の廃棄有機物の超微粒子化を、有機物粉砕装置による粉砕後に超微粒子化装置において粉砕有機物を導入しつつポンプで発生された高速水流の衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波とによって水のクラスタと共に超微粒子化して行うために、被処理物のサイズ上及び発酵菌の均一な分散上、発酵菌の増殖に極めて好適な条件を発酵部に提供でき、効率的な被処理物の分解処理と発酵菌の大量増殖ができ、大量の発酵菌を含んだ超微粒子有機物の懸濁液を用意することができる。従って、生ゴミ等の廃棄有機物を発酵菌の増殖用培地として悪臭を伴わずに有効利用しつつ処理でき、またオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を混合部で懸濁液に浸漬することで容易に、また大規模に家畜用飼料を製造できる。
上記木材微粉砕装置では、垂直回転軸の回転によって被粉砕物は、下端部の吸引口から吸引羽根で竪形円筒ケーシング内に吸引されて上端部の排出口から排出される過程で、上下方向に複数積層状態になっている回転体の周囲の複数の回転粉砕竪刃と該回転粉砕竪刃に近接して円筒ケーシング内面に設けられたセレーション状の凹凸面付き固定粉砕刃との間に遠心力を受けて入り込んで相対移動する両刃によって微粉砕され、互いに当って更に細かく粉砕され、オガクズ繊維状に軽く成るまで自重で下がって繰り返し微粉砕されることになり、スクリーンを使わずに連続運転で微細なオガクズ繊維を大量に含んだ木質微細片への木材の大量な微粉砕処理に効果的である。
次に、本発明の代表的な実施形態の飼料の製造プラントを図面によって説明する。
図1から図4において、本発明の代表的な実施形態の飼料の製造プラント1は、廃棄食品や余剰汚泥などの有機物W1、W2を使用して大量の発酵菌を培養増殖する発酵菌培養増殖ラインL1と、廃棄木材W3を破砕し粉砕してオガクズ繊維を大量に含んだ木質微細片Pを生成する木質微細片生成ラインL2と、発酵菌培養増殖ラインL1からの大量の発酵菌と木質微細片生成ラインL2からの大量の木質微細片Pとを混合して発酵状態にして飼料を得る飼料製造ラインL3とから構成されている。
発酵菌培養増殖ラインL1は、クトバチルス菌などの発酵菌種を収容した種菌タンク2と、糖蜜を含む添加物を収容した添加物タンク3と、上水wの供給を受け、高圧ポンプ41で発生された高速水流の衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波とによって水のクラスタを微細化する水微細化装置4と、種菌タンク2からラクトバチルス菌等の発酵菌種が、添加物タンク3から添加物が、水微細化装置4から微細化されたクラスタの水がそれぞれポンプで供給されて発酵菌を大量に培養する発酵菌培養槽5と、賞味期限切れの各種包装廃棄食品などの有機物W1がコンベヤC1を介して供給され、破砕部61において発酵菌培養槽5からの培養発酵菌が散布ノズルN1で散布されるようになっていて、廃棄包装食品の破砕とパック片などの包装材片の異物F1の分離を行う包装材分離装置6と、無包装廃棄食品や食品加工残渣や余剰汚泥などの廃棄有機物W2がコンベヤC2を介して供給され、コンベヤC2において発酵菌培養槽5からの培養発酵菌が散布ノズルN2で散布されるようになっていて、廃棄有機物の塊まりを粉砕する有機物粉砕装置(解砕機)7と、該解砕機7から粉砕残渣/汚泥の粉砕有機物がコンベヤC3を介して供給され、コンベヤC3において発酵菌培養槽5からの培養発酵菌が投入部81で散布ノズルN3によって散布されるようになっていて、キャップや石などの異物F2を除去するロータリ式スクリーン選別機8と、該選別機8と包装材分離装置6とから異物除去後の粉砕有機物が媒体の上水wの付加でスラリー状にしてコンベヤC4を介して供給を受け、スラリー供給部95で発酵菌培養槽5から配管を介して発酵菌の供給を受け、粉砕有機物と上水のクラスタとを共に超微粒子化して培養液を生成する超微粒子化装置9(上記水微細化装置4と同じ原理で作動)と、超微粒子化された有機物と上水とから成る培養液を超微粒子化装置9からポンプを介して供給され、上記散布ノズルN1〜N3と配管を経て供給された発酵菌で培養液中の有機物を処理しながら発酵菌を更に増殖培養する発酵促進槽10とから構成されている。
水微細化装置4は、高圧ポンプ41が発生する高速水流による滝壷作用のよう衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波によって上水wを超微粒化するものであり、有機物微細化装置9も同じ原理でスラリー状の有機物を超微粒化する。微細化装置4(9)は、例えば図2aと図2bに示すように、中空円筒容器42を天板42aと底板42bと周囲壁42cとから形成し、内部に円筒内壁43cを同心状に設けて外側の環状流路43と内腔室44とを形成している。周囲壁42cの底板42bの近くに水噴出管41aの吐出口部41bを接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプ41から供給される水流によって環状流路43内で循環する、例えば約8m/秒以上の高速水流H1を発生させる。微粒化すべき上水w(有機物スラリーS)を高速水流H1に略直角に衝突させるために、円筒内壁43cに縦長のスロット43dを複数形成すると共に上水供給管45(スラリー供給部95)を内腔室44に開口するように天板42aに取り付けて、上水w(スラリーS)を内腔室44を経て縦長のスロット43dから環状流路43へ供給するようにしている。スロット43dから出た処の混合領域Aで、上水wのクラスタ(スラリーS中の有機物)を衝撃による圧縮と、高速水流H1による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流H1と円筒内壁43cの外面や周囲壁42の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化する。水噴出管41aからの水流に気泡を混入する気泡発生器を水噴出管41aに付設してもよい。水微細化装置4でクラスタが微粒化された上水w’はポンプで排出管46を経て 発酵菌培養槽5に送られる。有機物微細化装置9では、微粒化されて比表面積を増大した有機物を含む培養液S’の大部分をポンプで排出管96を経て発酵促進槽10に送り出す。その場合、半径が1mmの球状有機物の比表面積が0.00120m2 /gにすぎなかったものが、半径が0.0001mmの球状に微細化されているとすると、比表面積は12.0m2 /gと1万倍にも成り、従って1万倍の数の発酵菌が表面に付着することができて、発酵菌培養槽5や発酵促進槽10において発酵菌を効率的に大量に培養することができる。高圧ポンプ41、91は、水微細化装置4や有機物微細化装置9の環状流路43内から吸水する循環方式を取っている。
発酵菌培養槽5で大量に培養される発酵菌としては、ラクトバチルス菌などの乳酸菌や酵母菌や酪酸菌や納豆菌が一般的に知られており、本プラント1で各種の有機物の処理と発酵菌培養に使用されるが、レンダリングやグリーストラップでの悪臭防止やコンポスト/家畜下水処理を始め、生ゴミ保管、河川の汚泥処理、池などの底ヘドロ処理、魚介類加工工場残渣処理や焼酎カス処理などのための処理液E0としても売却される。ラクトバチルス菌などの発酵菌種は、有機物の処理現場や発酵菌の培養現場で採取されたものが、その現場での気候風土で生存してきたもので好ましく、細菌生存圏にできるだけ余計な摩擦をもたらさないようにして存分に効力を発揮できる丈夫な発酵菌を得ることができる。また発酵菌培養槽5と発酵促進槽10とには、共生関係を取る光合成菌が添加され、互いに必要とする物質を供給しあって培養を早めてくれるほか、光合成菌は腐敗菌が発生させる悪臭物質を栄養源として摂取してくれ、次に説明するように発酵菌が増殖力を高める。即ち、光合成菌は、アミノ酸やミネラルやビタミン等の優れた栄養分に富んでいて菌体自身が有機肥料としても有用であるが、腐敗汚泥に会うと硫酸還元菌が発生させる硫化水素を栄養源として積極的に摂取するばかりでなく、有毒アミンであるプトレシンやカタベリン、また発癌催奇性のジメチルニトロサミンも好んで基質として摂取して分解除去する。更に、光合成菌は、緑農地に還元すると作物の根が嫌う有害物質を分解除去し、根の呼吸や栄養代謝系を守り、窒素固定も行って作物の増収をもたらす働きをするばかりでなく、上述のように栄養分に富んでいて土壌中の放線菌が好んで基質として使用することから放線菌の増殖も促進する。増殖された放線菌は、植物病原性の糸状菌を食い殺して更に増殖し、植物病原性の糸状菌による連作障害を防除する働きをする。
発酵菌培養槽5には撹拌装置51が適宜設けられる。また発酵促進槽10への発酵菌の供給は、上記のようにコンベヤC1上の有機物や、包装材分離装置6の破砕部61の有機物や、選別機8の投入部81での有機物に散布ノズルN1〜N3を介して行う以外に、廃棄食品や余剰汚泥の貯溜部において散布して、また発酵促進槽10に直接供給される。発酵促進槽10にも撹拌装置51が適宜設けられ、更に必要に応じてヒータを備えた温度制御装置(図示省略)も適宜設けられる。また、廃棄包装食品の包装材分離装置6からの包装材の異物F1が除去され粉砕され発酵菌が混入された廃棄食品は、そのまま家畜の飼料E1として出荷も可能であり、また搬送途中で塊まったり、更に粉砕が必要な場合に経路R1を経て適宜有機物粉砕装置(解砕機)7の上流部のコンベヤC2に搬送することができる。発酵促進槽10で増殖した発酵菌を大量に含んだ懸濁液は、液体肥料E2としてタンクローリーで搬出することができる。
廃棄包装食品の包装材分離装置6は、図3aと図3bにおいて、その供給側に相当する上流側端部の上方にほぼ水平に搭載され、投入部61aから廃棄包装食品W1が投入されて廃棄包装食品破片に破砕して出口61dから分離部62aへ供給するもので、投入廃棄食品W1を上から下に噛み込んで破砕しながら下流端部の出口61dに送るようにモータM1で等速度で反対方向に回転駆動される一対の互いに内側でオーバーラップして平行に回転可能に軸受けされた歯付き破砕螺旋体61b、61cを収容して構成された破砕部61と、出口61dに接続していて供給されてくる廃棄包装食品破片を横長の回転螺旋体65によって包装材破片の排出側に相当する下流側へ搬送しながら解して分離する分離室62とから構成されており、分離室62は、横長の円筒体63を構成しているスクリーンによって分離包装材破片F1と分離食品W1’とに分ける分離部62aと、分離包装材破片F1を排出する排出部68と、分離食品W1’を排出する排出部69とを有している。
分離室62は、前後の両端壁62a、62bで塞がれたスクリーン製の横長の円筒体63から成る分離部62aと、これを取り囲むと共に前後の両端壁62a、62bを共有した上部ケーシング66及び漏斗状の横断面をなす下部ケーシング67と、包装材破片用出口として上部ケーシング66の下流側端部に搭載された分離包装材破片F1を排出する排出部68と、下部ケーシング67の下部に搭載された分離食品W1’を排出する排出部69とから構成されている。分離部62aは、多数の2〜3mmの直径孔を有したパンチングメタルなどのスクリーン製の円筒体63から成るが、上部ケーシング66に搭載された排出部68と連通した包装材破片用出口を形成するために下流側上端部に矩形開口を設けている。上部ケーシング66は、スクリーン63を通過してくる分離食品W1’を受け止めて下部ケーシング67に落下させるために円筒体63との間に隙間を設けており、また排出部68を除いて開閉可能に下部ケーシング67に蝶番hで連接されている。分離食品排出部69は、下部ケーシング67の下部にほぼ水平に搭載され、モータM2で回転駆動されるスクリューコンベヤ69aと排出ノズル部69bとから構成されている。
回転螺旋体65は、モータM3によって例えば300〜600RPMで、又は10〜25m/秒の周速度で回転駆動される回転軸65aと、その周面上において供給側軸端から包装材破片用出口の手前まで延びると共に円筒体63の内面に外縁部65eが接するように半径方向に突出して設けられた2枚の前置螺旋羽根65Aと供給側軸端から離れ場所から包装材破片用出口側終端まで延びると共に円筒体63の内面に外縁部65eが接するように半径方向に突出して設けられた2枚の後置螺旋羽根65Bと、供給側軸端部に取り付けられた一対のブレードBとを有しており、前置螺旋羽根32と後置螺旋羽根33とは周囲方向において交互に配列されている。前置螺旋羽根65Aと後置螺旋羽根65Bとは、供給側の前縁部を斜め後方に傾斜させて破砕部61からの破砕包装食品の受け入れを容易にすると共に該前縁部に三角形状の散らし板65fを回転方向に突出させている。各螺旋羽根65A、65Bは、外縁部65eを細長いゴム板で形成しており、交換可能に取り付けられている。ブレードBは、等しい間隔で複数枚設けることができる。
丈夫な容器入り食品は、2軸式ロータリカッターや2軸式スクリュークラッシャーによって破砕され、スクリーン式選別機8によって容器破片が中身の食品から分離される構成をとることができる。柔軟容器入り食品は、上記廃棄包装食品の包装材分離装置6の破砕部61を省略した構成とでき、スクリーン付き円筒体内で破砕用突起又は羽根を食品入口部に備えた回転螺旋羽根の回転によって破砕され、スクリーン円筒部によって容器破片が中身の食品から分離される構成をとることができ、専用化と簡略化ができる。
廃棄木材W3を破砕し粉砕して木質微細片Pを生成する木質微細片生成ラインL2は、金具や釘等の金属類を除去後の廃棄木材W3を破砕して3〜5cm長さの木質細片W3’を生成するロータリカッターを採用した破砕装置13(ハンマークラシャーで代替も可能)と、破砕装置13からの木質細片を5mmから数ミクロンまでのオガクズ繊維を大量に含んだ木質微細片W3”を生成する木材微粉砕装置15とを有している。木質微細片W3”は、オガクズ繊維がセルロースと芳香重合材のリグニンと樹脂とを含み、L3で混合される発酵菌によってブドウ糖などの簡単な物質に分解されるので、家畜の飼料に適した状態になる。
木材微粉砕装置15は、図4a、4b、4cに示すように、上端部15aと円筒状周壁15bと該周壁15bの下端部分で形成された下端部15cとを有すると共に、下端部15cに木質細片W3’の吸引口16cを、また上端部15aに微粉砕された木質微細片W3”の排出口16aを設けた竪形ケーシング15Aと、該竪形ケーシング15Aの内部中央で上端部15aと下端部15cとに設けられた軸受によって回転可能に軸承された垂直回転軸16bと、該回転軸16bの排出口側に取り付けられ、微粉砕された木質微細片W3”を中央部に一旦集めてから外周部へ送り出す主吸引羽根17aと、回転軸16bの吸引口側に取り付けられ、木質細片W3’を吸引後に中央部から外周部へ送り出す補助吸引羽根17cと、回転軸20の中間部、即ち両吸引羽根17a、17cの間において上下に渡って複数個、例えば5個取り付けられた回転円盤17bと、該回転盤17bの周囲部に多数、例えば24枚取り付けられた回転微粉砕竪刃Rdと、竪形ケーシング15Aの内面に微粉砕竪刃Bdの刃先に近接するように対向して設けられた固定粉砕刃Fbとから構成されている。
回転軸16bは、下端部15cの底板の中央部に取り付けられたスラスト/ラジアル軸受によって回転可能に垂直に支持されている。架台15B上には竪形ケーシング15Aと電動モータM5が並設されており、この電動モータM5によって、回転軸16bは、底板から下方に突出した回転軸端部においてプーリとベルトとを介して、例えば約945mmの直径の回転円盤17bを備えた場合で約2000rpmで回転駆動される。竪形ケーシング15Aの筒状周壁15bに、5個の回転円盤17bに渡って開閉可能な前後の一対の点検扉18bを備えている。該点検扉18bの内面に固定粉砕刃Fbを交換可能に取り付けている。固定粉砕刃Fbは、竪形ケーシング15Aの筒状周壁15bの内面全周に渡って外部からの固定ネジFsによって交換可能に回転粉砕竪刃Rbに対向して取り付けられたセレーション状固定刃から構成されている。各セレーションは回転粉砕竪刃Rbに対向するように上下に長く形成されている。回転粉砕竪刃Rbは、固定粉砕刃Fbに対して吸引口側から排出口側にかけて段階的に隙間が小さくなるように回転円盤17bに取り付けられる。この構成によれば、比較的大きなサイズの被処理物の木質細片W3’を最初から微粉砕して大きな負荷を受ける事が無いように段階的に被処理物をより小さく粉砕して行くことで吸引口側から排出口側にかけて全体的に粉砕の負荷を均等化でき、回転粉砕竪刃Rbや固定粉砕刃Fbの吸引側部分の局部摩耗を防ぐようにしている。
上記構成の木材微粉砕機15では、回転軸16bの回転に伴って該回転軸16bの吸引口側に取り付けられた補助吸引羽根17cと出口側に取り付けられた主吸引羽根17aとによって、約30〜50mmのサイズの木質細片W3’は吸引口16cから竪形ケーシング15Aの内部に吸引され、次に排出口16aまで移動する過程で回転円盤17bの回転に伴って遠心力を受けて外周部に移動され、互いに近接状態で対向している多数の回転粉砕竪刃Rbと固定粉砕刃Fbとによって効率的に微粉砕されて行くことになる。その際に、回転粉砕竪刃Rbと固定粉砕刃Fbとの近接隙間の調節で数ミクロン〜5.00mm程度のサイズへの微粉砕が可能である。上端部15aに排出口16aを、また下端部15cに吸引口16cを配置しているので、木質細片は下から上へ移動しながら微粉砕処理を受けることになり、サイズが未だ大きくて重いものは、上へ移動しにくく下部で粉砕処理を受けて小さくなってから上へ移動して微粉砕処理を受けて排出されることに成り、自重によるサイズ制御が自動的に行われることになる。
発酵菌培養増殖ラインL1の発酵促進槽10からの大量の発酵菌と木質微細片生成ラインL2の木材微粉砕装置15からの大量の木質微細片W3”とを混合して発酵状態にして飼料を得る飼料製造ラインL3は、撹拌装置付きの混合槽19を有している。
上述の代表的な実施形態の飼料の製造プラント1に代えて、木材微粉砕装置15からのオガクズ繊維を大量に含む木質微細片W3”と発酵菌培養槽5からの発酵菌を混合槽19で混合する製造プラントも構成され、また発酵促進槽10を混合槽19として使用して木材微粉砕装置15からの木質微細片W3”をそこの懸濁液に直接混入させることもできる。また混合の他に、混合槽19において又は発酵促進槽10において、袋や容器に入れた木質微細片W3”を懸濁液に浸漬して発酵菌を棲息させることもできる。更に、ノズルN1から醗酵菌が供給され混合されながら、包装材から分離された廃棄食品(E1として家畜飼料として出荷可能)を木質微細片W3”に混合して飼料を得ることもできる。
本発明の代表的な実施形態の有機物を使用した飼料の製造プラントの構成を示した作業フローブロック線図。 同プラントの水微細化装置と超微粒子化装置に使用される微粒化装置の一部切り欠き平面図。 同プラントの水微細化装置と超微粒子化装置に使用される微粒化装置の一部切り欠き立面図。 同プラントの廃棄包装食品の包装材分離装置の同包装材分離装置の一部切り欠き立面図。 同プラントの廃棄包装食品の包装材分離装置の同包装材分離装置の回転螺旋体の立面図。 同プラントの木材微粉砕装置の斜視図。 同プラントの木材微粉砕装置の主要部の縦断面図。 同プラントの木材微粉砕装置の竪形ケーシングの一方の点検扉を開いて回転粉砕竪刃と固定粉砕刃とを示している部分斜視図。 従来の発酵菌を使用した廃棄物処理装置の縦断面図。 従来の発酵菌を使用した廃棄物処理装置の横断面図。
符号の説明
1:飼料の製造プラント
4:超微粒子化装置(水微細化装置)
5:培養槽
7:有機物粉砕装置
9:超微粒子化装置(有機物微細化装置
10:発酵槽(発酵促進槽)
13:木材破砕装置
15:木材微粉砕装置
15A:竪形ケーシング
15a:上端部
15c:下端部
16a:粉砕物排出口
16b:垂直回転軸
16c:粉砕物吸引口
17a:吸引羽根
17b:回転体
17c:吸引羽根
19:混合部(槽)
41:高圧ポンプ
41a:水噴射管
41b:吐出口部
42:中空円筒容器
42a::天板
42b::底板
42c:周囲壁
43:環状流路
43c:円筒内壁
43d:スロット
44:内腔室
A:混合領域
H1:高速水流
Fd:固定粉砕刃
Rd:回転粉砕竪刃
P:飼料
S:スラリー
S’:超微粒子有機物
w:水
W1:生ゴミ等の廃棄有機物
W3:廃棄木材
W3”:木質微細片

Claims (10)

  1. 木材微粉砕装置によって木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を用意する工程と、大量の発酵菌を用意する工程と、上記木質微細片と大量の発酵菌とを混合して、家畜用飼料を得る工程とを有した飼料の製造方法において、
    上記大量の発酵菌を用意する工程は、上水を縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水のクラスタを衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化して得た微粒化された水において、種菌タンクからの発酵菌を添加物タンクからの糖蜜を含む添加物を使用して効率的に大量に用意することを特徴とする飼料の製造方法。
  2. 生ゴミ等の廃棄有機物を超微粒子化して超微粒子有機物を用意する工程と、超微粒子有機物に発酵菌を添加して発酵させると共に発酵菌を大量に増殖し、増殖した大量の発酵菌を含んだ超微粒子有機物を用意する工程と、木材微粉砕装置によって木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を用意する工程と、上記発酵した超微粒子有機物と上記木質微細片とを混合して、家畜用飼料を得る工程とを有した飼料の製造方法において、
    上記超微粒子有機物を用意する工程は、上水とスラリーを縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水のクラスタとスラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴とする飼料の製造方法。
  3. 生ゴミ等の廃棄有機物を粉砕して粉砕有機物を用意する工程と、粉砕有機物の供給を受けて、ポンプで発生された高速水流によって粉砕有機物と水のクラスタを超微粒子化して水に懸濁した超微粒子有機物を用意する工程と、水に懸濁した超微粒子有機物に発酵菌を添加して発酵させると共に発酵促進槽において発酵菌を大量に増殖し、増殖した大量の発酵菌を含んだ超微粒子有機物の懸濁液を用意する工程と、木材微粉砕装置によって木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を用意する工程と、該木質微細片を上記超微粒子有機物の懸濁液に浸漬して家畜用飼料を得る工程とを有した飼料の製造方法において、
    上記超微粒子有機物を用意する工程は、上水とスラリーを縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水のクラスタとスラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴とする飼料の製造方法。
  4. 上記木材微粉砕装置は、竪形円筒ケーシング内において垂直回転軸に上下方向に複数積層状態で取り付けられた回転体の周囲に複数設けられた回転粉砕竪刃と、該回転粉砕竪刃に近接して円筒ケーシング内面に設けられたセレーション状の凹凸面付き固定粉砕刃と、円筒ケーシングの下端部の被粉砕物吸引口と、円筒ケーシングの上端部の粉砕物排出口と、上記垂直回転軸に取り付けられた被粉砕物の吸引羽根とを有している請求項1から3の何れか一つに記載の飼料の製造方法。
  5. 木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を生成する木材微粉砕装置と、大量の発酵菌を培養する培養槽と、上記木材微粉砕装置からの木質微細片と上記培養槽からの大量の発酵菌とを混合して家畜用飼料を得る混合部とを有した飼料の製造プラントにおいて、
    上記培養槽は、中空円筒容器を天板と底板と周囲壁とから形成し、内部に円筒内壁を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、周囲壁の底板の近くに水噴出管の吐出口部を接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内で循環する約8m/秒以上の高速水流を発生させ、微粒化すべき上水を高速水流に略直角に衝突させるために、円筒内壁に縦長のスロットを複数形成すると共に上水供給管を内腔室に開口するように天板に取り付けて、上水を内腔室を経て縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水クラスタを衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化する微細化装置から、クラスタが微粒化された上水の供給を受けて種菌タンクからの発酵菌を添加物タンクからの糖蜜を含む添加物を使用して効率的に大量に培養することを特徴とする飼料の製造プラント。
  6. 生ゴミ等の廃棄有機物を超微粒子化して超微粒子有機物を生成する超微粒子化装置と、超微粒子化装置から供給される超微粒子有機物に発酵菌を添加して発酵させると共に発酵菌を大量に増殖せる発酵槽と、木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を生成する木材微粉砕装置と、該木材微粉砕装置からの木質微細片と発酵槽からの発酵した超微粒子有機物とを混合して家畜用飼料を得る混合部とを有した飼料の製造プラントにおいて、
    上記超微粒子化装置は、中空円筒容器を天板と底板と周囲壁とから形成し、内部に円筒内壁を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、周囲壁の底板の近くに水噴出管の吐出口部を接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内で循環する約8m/秒以上の高速水流を発生させ、微粒化すべき有機物スラリーを高速水流に略直角に衝突させるために、円筒内壁に縦長のスロットを複数形成すると共にスラリー供給部を内腔室に開口するように天板に取り付けて、スラリーを内腔室を経て縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、スラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴とする飼料の製造プラント。
  7. 生ゴミ等の廃棄有機物を粉砕して粉砕有機物を生成する有機物粉砕装置と、該有機物粉砕装置から粉砕有機物の供給を受けて、ポンプで発生された高速水流によって粉砕有機物と水のクラスタを超微粒子化して水に懸濁した超微粒子有機物を生成する超微粒子化装置と、水に懸濁した超微粒子有機物に発酵菌を添加してから、発酵促進槽において発酵を伴いながら大量に増殖した発酵菌を含んだ超微粒子有機物の懸濁液を生成する発酵部と、木材を微粉砕してオガクズ繊維を大量に含む木質微細片を生成する木材微粉砕装置と、該木材微粉砕装置からの木質微細片を上記発酵部からの超微粒子有機物の懸濁液と混合して家畜用飼料を得る混合部とを有した飼料の製造プラントにおいて、
    上記超微粒子化装置は、中空円筒容器を天板と底板と周囲壁とから形成し、内部に円筒内壁を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、周囲壁の底板の近くに水噴出管の吐出口部を接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内で循環する約8m/秒以上の高速水流を発生させ、微粒化すべき上水と有機物スラリーを高速水流に略直角に衝突させるために、円筒内壁に縦長のスロットを複数形成すると共に上水供給管とスラリー供給部を内腔室に開口するように天板に取り付けて、上水とスラリーを内腔室を経て縦長のスロットから環状流路へ供給し、スロットから出た処の混合領域で、上水クラスタとスラリー中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流による剪断とキャビテーションとによって、また高速水流と円筒内壁の外面や周囲壁の内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化することを特徴とする飼料の製造プラント。
  8. 上記木材微粉砕装置は、竪形円筒ケーシング内において垂直回転軸に上下方向に複数積層状態で取り付けられた回転体の周囲に複数設けられた回転粉砕竪刃と、該回転粉砕竪刃に近接して円筒ケーシング内面に設けられたセレーション状の凹凸面付き固定粉砕刃と、円筒ケーシングの下端部の被粉砕物吸引口と、円筒ケーシングの上端部の粉砕物排出口と、上記垂直回転軸に取り付けられた被粉砕物の吸引羽根とを有している請求項5から7のいずれか一つに記載のプラント。
  9. 上記木材微粉砕装置は、竪形円筒ケーシング内において垂直回転軸に上下方向に複数積層状態で取り付けられた回転体の周囲に複数設けられた回転粉砕竪刃と、該回転粉砕竪刃に近接して円筒ケーシング内面に設けられたセレーション状の凹凸面付き固定粉砕刃と、円筒ケーシングの下端部の被粉砕物吸引口と、円筒ケーシングの上端部の粉砕物排出口と、上記垂直回転軸に取り付けられた被粉砕物の吸引羽根とを有している請求項7記載のプラント。
  10. 上記木材微粉砕装置は、木片をロータリカッターの回転で3〜5cm長さの木質細片に破砕する木材破砕装置から木質細片の供給を受ける請求項7又は9記載のプラント。
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