JP4726478B2 - 流動物の超微細化装置 - Google Patents

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    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C13/00Disintegrating by mills having rotary beater elements ; Hammer mills
    • B02C13/22Disintegrating by mills having rotary beater elements ; Hammer mills with intermeshing pins ; Pin Disk Mills

Description

本発明は、各種有機物などの固形状の被処理物を含んだ被処理流体を、高速回転駆動される一対の円盤の突起による撹拌によりミクロンのレベルまで超微細化する流動物の超微細化装置に関する。
食品加工や畜産、一般家庭からの廃棄物には多量の有機物を含み、しかも有機物系廃棄物は、微細な固形物でありながら液状ないしはスラリー(流動物)状になっているものが多く、例えば、豆腐製造の副生成物の「おから」や、酒粕や醤油粕や油粕、畜産農家や牧場から排出される家畜の糞尿、家庭やレストランやホテルなどからの生ゴミや賞味期限食品などがあり、これらは、肥料に再生利用されるものもあるが、大部分は焼却処分されているのが現状である。
これらの流動廃棄物は、種々の形態の成分を含んでおり、これらを例えば肥料として利用するには、乾燥した粉末や顆粒やペレットなどの状態に加工するのが好ましいが、このためには、細かく粉砕ないし微細化する必要がある。上記のような廃棄物には、野菜の葉軸や根茎、畜糞中の藁などの相対的に長い繊維物や、硬い骨質などを含み、更に油脂や脂肪などの脂質も含んでいるために、乾燥を容易にして造粒するために、それらを粉砕して微細化する必要がある。しかも、これらの廃棄物は、通常多量の水分を含んでいるので、その処理には液体中に含まれたままで微細化されることが要求される。
有機物の微細化のためにキャビテーションを利用した先行技術がある(特許文献1参照)。特許文献1には、箱状の容器内の一端側に容器内部に向けて水噴射ノズルを配置し、空気を水ジェット中に巻き込ませて積極的にキャビテーション泡を発生させ、反対側端部の開口部から排出する構成であって、キャビテーション流によって有機物の細胞の破壊や気液分離などを行うもであった。
キャビテーションを利用した別の技術では、特許文献2が示すように、池などの水域の水中に、高圧水噴射ノズルとその対向側に凹面を有するターゲット板とを配置して、ノズルとターゲットとの間でキャビテーションを伴った高速水ジェットを自己循環的に発生させ、キャビテーション流によって水中の有機物の分解や細菌の細胞膜の破壊を行って、貯水などを長時間かけて浄化しようとするものであった。
特開平11−319819 特開2001−017988
水噴出装置からの高速水流中では、キャビテーションと呼ばれる空洞化現象が発生し、細菌細胞に対して強力に剪断や引っ張りや圧縮などの大きな力が作用して細胞を破壊して微細化することができる。このキャビテーションの破壊能力は、さらには細胞や、これによって構成される組織や繊維をも破壊して、上記のような廃棄物の微細化のために利用できることは考えられる。
上記の特許文献の技術は、高速水流の破壊力によって細菌細胞などの比較的柔軟な微細な有機物を破壊するが、高速水流中での瞬間的な破壊であって持続性が無く、廃棄物中に含まれる組織や繊維物や硬質部を含む比較的大きな塊状物に対しては破壊効率が低いために実用性が無かった。特に、繊維や塊状物に対してジェット流を効率良く当てることができなかった。また、動物組織の脂肪分を含む廃棄物の処理にあたっては、脂肪分が分離して水中で懸濁してフィルターなどに沈着して装置を詰まらせることが多く、連続的に効率的に運転する上で問題であった。
また、容器内での粉砕や微細化の処理では、容器内にキャビテーション領域を作って連続的に運転するので、容器を構成する金属材に対してキャビテーションの浸食作用や大きな繰り返しの衝撃が加わり、繰り返しによる疲労破壊にも注意を払う必要があった。
本発明は、上記問題に鑑み、動物性有機物を含む広範囲の種類の固形物や水などの被処理物に対して連続的に且つ効率的に短時間で、ミクロンのレベルまで所望の粒度に必要に応じて超微細化でき、また必要に応じて超微細化を繰り返すこともでき、構造が簡単で耐久性の大きな装置を提供することを目的としている。
本発明は、間に超微細化室を形成するように互いに向かい合って隔設され、共通の中心軸線周りで相対回転する一対の円盤と、
該各円盤の中心軸線に沿って円盤の外側に取り付けられた支持軸と、
該支持軸の少なくとも一方を介して、前記円盤を500から1000rpmの相対回転速度で回転駆動する回転駆動手段と、
前記支持軸の少なくとも一方を介して前記超微細化室内に被処理流体を供給する被処理流体の供給手段と、
前記円盤の向かい合った各内面に、相対回転中に互いに当らないように突出された突起と、
前記超微細化室内に導入された被処理流体の流体クラスター及び/又はその浮遊物が、前記円盤の相対回転による前記突起を介した撹拌によりミクロンのレベルまで必要な粒度に超微細化された後で超微細化室から排出する排出手段と、から基本的に構成され、以下の特徴を有していることを特徴とする流動物の超微細化装置である。
更に、前記円盤間の超微細化室からの流体漏れをシールするシール手段を有したり、前記被処理流体の供給手段に空気を気泡として導入する手段を有することができる。
前記円盤の一方が固定され、周縁に周壁を有し、前記円盤の他方が、前記一方の円盤の周壁に近接して支持軸を介して回転駆動される超微細化装置において、前記排出手段は、固定された円盤の周壁に形成された排出ダクトから構成される。
前記一対の円盤は、それら各々の支持軸を介して回転駆動される超微細化装置において、前記排出手段は、前記一対の円盤を被う固定ケーシングの周壁に形成された排出ダクトから構成される。
前記突起は、円形、楕円形、矩形又は多角形の横断面を有したピンで構成され、また前記ピンは、その周面に平坦面又は凹凸を有することができる。
前記排出ダクトは、被処理流体の超微細化室内での滞留時間を調節する弁を有することができ、また前記被処理流体は、水に浮遊するフレーク状及び/又は粒子状の有機物系廃棄物を含んでいるものとすることができる。
前記供給手段は、水に浮遊するフレーク状及び/又は粒子状の有機物系廃棄物の流動性被処理流体を収容した槽から被処理流体を吸入して前記超微細化室に供給するものであり、また前記排出手段は超微細化処理をした処理済み流体を前記槽に戻し、該槽には発酵菌と光合成菌が供給される。
本発明の効果として、間に超微細化室を形成するように互いに向かい合って隔設され、共通の中心軸線周りで相対回転する一対の円盤は、その中心軸線に沿って円盤の外側に取り付けられた支持軸の少なくともの一方を介して500から1000rpmの相対回転速度で回転駆動手段によって回転駆動され、前記支持軸の少なくともの一方を介して前記超微細化室内に供給手段によって供給された被処理流体を前記円盤の向かい合った各内面から相対回転中に互いに当らないように突出された突起によって強力に撹拌し、被処理流体の流体クラスター及び/又はその浮遊物を、前記円盤の相対回転による前記突起を介した撹拌により剪断作用(8m/秒以上の高速度で移動する突起の側面に付着した流体と表面近くの層流との間に起きる)と衝撃作用(8m/秒以上の高速度で移動する突起に被処理流体が当って起きる)と溶解空気によるキャビテーション作用(8m/秒以上の高速度で移動する突起の後面で生じる剥離流の真空部に起きる)が誘発される。これらによってミクロンのレベルまで必要な粒度に短時間で超微細化し、その後に超微細化室から排出手段を介して排出するものであり、動物性有機物を含む広範囲の種類の浮遊固形物や水などの被処理物に対して連続的に且つ効率的に短時間で、ミクロンのレベルまでの所望の粒度に微細化できる、また排出手段の排出量を制限することで必要に応じて超微細化を繰り返すこともでき、また作動も円盤の単純な回転運動だけで構造が比較的簡単で耐久性の大きな装置とすることができる。浮遊固形物がミクロンのレベルまで、例えば半径1mmの球状の被処理物が半径0.1ミクロンに超微細化されると、単位重量当りの表面積(比表面積)はほぼ1万倍にも成り、その超微細化後に発酵菌などの処理微生物や薬品によって処理すると格段に拡大した表面積に対して極めて効率的に処理作用を受けることになる。
更に、前記円盤間の超微細化室からの流体漏れをシールするシール手段を有することで、超微細化室からの被処理流体の漏れを最小限度に抑えることができる。また前記被処理流体の供給手段に空気を気泡として導入する手段を有することで、被処理流体中への空気混入率を高めてキャビテーション作用や、後処理の曝気処理などの効果を高めることができる。
前記円盤の一方が固定され、周縁に周壁を有し、前記円盤の他方が、前記一方の円盤の周壁に近接して支持軸を介して回転駆動される超微細化装置において、前記排出手段は、固定された円盤の周壁に形成された排出ダクトから構成されると、一方の円盤はその支持軸を省いて固定部に搭載され、他方の円盤の回転駆動だけで被処理流体の撹拌を行うことになり、回転駆動手段が一台だけでよく、排出手段のダクトを一方の円盤の周壁に統合できて装置の構造を簡単にできる。
前記一対の円盤は、それら各々の支持軸を介して回転駆動される超微細化装置において、前記排出手段は、前記一対の円盤を被う固定ケーシングの周壁に形成された排出ダクトから構成されると、回転駆動手段及び支持軸が二つに増える可能性があり、更に別の固定ケーシングが必要になって装置の構造が複雑になるが、シール手段を周速度に小さい支持軸に対して構成できる。
前記突起は、円形又は楕円形の横断面を有したピンで構成されると、同形状のピンを長い棒から切断することで安価に製造でき、また交換ピンも安価に用意できる。円形、楕円形の横断面のピンの場合は、剪断作用を主眼にでき、矩形多角形の場合は衝撃作用を主眼にでき、それらを混在させて両作用を享受できるようにも構成される。前記ピンは、その周面に平坦面又は凹凸を有することができ、周面の変化部によって被処理流体の撹拌中の剪断作用や衝撃作用やキャビテーション作用を高めることができる。
前記排出ダクトは、被処理流体の超微細化室内での滞留時間を調節する弁を有すると、弁を絞って排出量を減らすことで被処理流体の超微細化室内での滞留時間を長くして超微細化作用を被処理流体に繰り返し与えることができる。また前記被処理流体は、水に浮遊有機物系廃棄物を含んでいるものとすると、超微細化処理後に発酵菌を加えるなどすることで極めて短時間で有機物系廃棄物を水と炭酸ガスに分解処理できる。
前記供給手段は、水に浮遊するフレーク状及び/又は粒子状の有機物系廃棄物の流動性被処理流体を収容した槽から被処理流体を吸入して前記超微細化室に供給し、また前記排出手段は超微細化処理をした処理済み流体を前記槽に戻し、該槽には発酵菌と光合成菌が供給されるように構成すると、例えば半径1mmの球状の有機物系廃棄物が半径0.1ミクロンに超微細化されると単位重量当りの表面積(比表面積)はほぼ1万倍にも成り、添加された発酵菌や光合成菌などの処理微生物によって極めて効率的に水と炭酸ガスへの分解処理作用を受けることになる。発酵菌と共生関係を取る光合成菌は、発酵菌と互いに必要とする物質を供給しあって発酵菌の培養を早めてくれる他に、光合成菌は腐敗菌が発生させる悪臭物質を栄養源として摂取してくれ、発酵菌の増殖力を高める。即ち、光合成菌は、アミノ酸やミネラルやビタミン等の優れた栄養分に富んでいて菌体自身が有機肥料としても有用であるが、腐敗汚泥に会うと硫酸還元菌が発生させる硫化水素を栄養源として積極的に摂取するばかりでなく、有毒アミンであるプトレシンやカタベリン、また発癌催奇性のジメチルニトロサミンも好んで基質として摂取して分解除去する。更に、光合成菌は、緑農地に還元すると作物の根が嫌う有害物質を分解除去し、根の呼吸や栄養代謝系を守り、窒素固定も行って作物の増収をもたらす働きをするばかりでなく、上述のように栄養分に富んでいて土壌中の放線菌が好んで基質として使用することから放線菌の増殖も促進する。増殖された放線菌は、植物病原性の糸状菌を食い殺して更に増殖し、植物病原性の糸状菌による連作障害を防除する働きをする。
次に、本発明の代表的な実施形態の流動物の超微細化装置を図面によって説明する。
図1と図2において、本発明の代表的な実施形態の流動物の超微細化装置1は、下水や食品加工場からの廃水などの有機物や汚泥を固形被処理物として含んだ被処理流体Wが処理槽から水中ポンプによって供給され、固形被処理物と水のクラスターを超微細化し、超微細化された処理済み流体WAを酵菌が添加される処理槽に戻すものであり、間に超微細化室5を形成するように互いに平行に向かい合って隔設され、共通の水平な中心軸線xの周りで相対回転するように互いに向かい合った一対の円盤11、12と、それらの中心軸線xに沿って円盤11、21の外側に取り付けられた支持軸11A、12Aと、それら支持軸の一方12Aを介して500から1000rpmの相対回転速度でシアーピン継手12Bを介して可変速度で回転駆動するインバータモータM1と、前記支持軸の他方の固定支持軸11Aの内部通路11Bを介して超微細化室5内にポンプによって送られてくる被処理流体を供給する供給部13と、該供給部に設けられ、被処理流体Wの高速流によってベンチュリー管路のスロート部14Aで導管14Bから空気を気泡として被処理流体Wに導入するエゼクタ14と、超微細化室5の内部に供給された被処理流体Wを撹拌するように円盤11、12の向かい合った各内面から相対回転中に互いに当らないように突出された複数の突起11C、12Cと、それら突起による強力な撹拌によって、被処理流体Wの流体クラスターと浮遊有機物をその撹拌によりミクロンのレベルまでの必要な粒度に短時間で微細化し、その後に超微細化室5から排出する排出部15と、相対回転する円盤11、12間からの被処理流体の漏れを防ぐシール部16とから構成されている。
供給部13は、被処理流体の処理槽の水中ポンプと固定支持軸11Aの内部通路11Bと本装置1のポンプ部とから構成されており、一旦水中ポンプで超微細化室5に被処理流体Wが供給されると本装置1の運転に伴って超微細化室5内でのポンプ作用(円盤や突起から受ける遠心力を利用したポンプ部)によって連続的に被処理流体Wが処理槽から吸引される(運転開始時は導管14Bは、その弁によって閉じられており、運転が安定してから開放される)。排出部15の排出ダクト15Aは、固定円盤11の周囲壁11Dの一部分に一体的に形成されている。排出ダクト15Aには処理済み流体の排出量を制御する弁V1が設けられており、弁V1を絞ることで超微細化室5内での被処理流体Wに対する超微細化の時間を長くとることができ、超微細化を促進できる。シール部16は、回転円盤12の周囲面の細かな凹凸と固定円盤11の周囲壁11Dの縁部の細かな凹凸凹とからなるラビリンス構造で構成される。更にシール性能を高めるために、固定円盤11の周囲壁11Dを延長して回転支持軸12Aに接近させて、ラビリンス構造を追加してもよい。固定円盤11の周囲壁11Dの内面に凹凸11Eや刻目を設けて剪断作用と衝撃作用とキャビテーション作用を高めるようにしている。
突起11C、12Cは、円盤12の回転中に対向したもの同士が当らないように、太さと長さ、及び交互の同心円に沿った位置が決めされているピン(図2で、ハッチング線入りが固定円盤11のピンとハッチング線入無しが回転円盤12のピン)から構成されている。対向した突起11C、12Cの間隔は、円盤12の回転速度に応じて決められる。ピン11C、12Cとしては、図4に示されている円形や楕円形の横断面を有したものが製造コスト上好ましいが、図5に示されているように側面に当る部分に平面や凹凸を形成したものも特にキャビテーション作用を強めるために使用される。更に、突起の横断面は、剪断作用を主眼にした円形や楕円形の他に、衝撃作用を主眼にした矩形や多角形にもでき、また円形や楕円形と矩形や多角形を混在させることもでき、剪断作用と衝撃作用の両方を享受するようにもできる。また、回転方向に矩形や多角形の辺を直交させて衝撃作用を最大に強化したり、矩形や多角形の角を回転方向に合わせて剪断作用と衝撃作用の両方を享受するようにもできる。
このように構成された流動物の超微細化装置1によれば、円盤12がモータM1によって500から1000rpmの高速度で回転駆動されて突起11C、12Cによって強力に撹拌されることで、動物性有機物を含む広範囲の種類の浮遊固形物や水などの被処理物に対して連続的に且つ効率的に、ミクロンのレベルまで所望の粒度に必要に応じて超微細化を繰り返すことができると共に、作動が回転だけなので構造が比較的簡単で耐久性の大きな装置を提供できる。浮遊固形物がミクロンのレベルまで、例えば半径1mmの球状の被処理物が半径0.1ミクロンに超微細化されると、単位重量当りの表面積(比表面積)はほぼ1万倍にも成り、その超微細化後に発酵菌などの処理微生物や薬品によって処理すると格段に拡大した表面積に対して極めて効率的に処理作用を受けることになる。
図3に示すように本発明の別の実施形態の流動物の超微細化装置2は、代表実施形態と違う構成として両方の円盤21、22をダクト25A付きの固定ケーシング25(排出手段の主要部を構成している)の内部において支持軸21A、22Aを介して互いに反対方向にインバータモータM2、M3で回転駆動するようにしており、各円盤21、22の回転速度を低く抑えても大きな相対速度を得ることができる点で有利である。固定ケーシング25と回転支持軸21A、22Aとの間のシール部26は、前記実施形態よりも回転速度を下げることで更に有利になっており、周速度の小さい支持軸21A、22Aに対して設けられる。突起のピン11C、12Cの配列や構成は、前記実施形態のものと同じにできる。しかし、両実施形態において、円盤の回転バランスを損なわず、対向したもの同士が当らない限り、ピン11C、12Cを同心円に沿って配列したり、等間隔に配列するは必要が無い。被処理流体Wの超微細化室5への供給は、処理槽内の水中ポンプによって回転継ぎ手23Aを介して被処理流体Wを一方の回転支持軸21Aの内部通路21Bに供給することで実施され、代表実施形態と同様にベンチュリー部で導管から空気を気泡として被処理流体Wに導入するエゼクタ24が内部通路21Bに設けられている。代表実施形態と同じく被処理流体Wの供給部23には、被処理流体Wの高速流によってベンチュリー管路のスロート部24Aで導管24Bから空気を気泡として被処理流体Wに導入するエゼクタ24が設けられている。
かくして、本流動物の超微細化装置1、2によって、例えば半径が1mmの球状有機物の比表面積が0.00120m2 /gにすぎなかったものが、半径が0.0001mmの球状に微細化されているとすると、上述のように比表面積は12.0m2 /gと1万倍にも成り、従って処理槽において添加された発酵菌は、1万倍の数が表面に付着することができて、有機物の消却や、発酵菌の大量培養を効率的に行うことができる。ラクトバチルス菌などの発酵菌種は、有機物の処理現場や発酵菌の培養現場で採取されたものが、その現場での気候風土で生存してきたもので好ましく、細菌生存圏にできるだけ余計な摩擦をもたらさないようにして存分に効力を発揮できる丈夫な発酵菌を得ることができる。また処理槽などには、共生関係を取る光合成菌が添加され、互いに必要とする物質を供給しあって培養を早めてくれるほか、液肥等に利用すると光合成菌は腐敗菌が発生させる悪臭物質を栄養源として摂取してくれ、次に説明するように発酵菌が増殖力を高める。即ち、光合成菌は、アミノ酸やミネラルやビタミン等の優れた栄養分に富んでいて菌体自身が有機肥料としても有用であるが、腐敗汚泥に会うと硫酸還元菌が発生させる硫化水素を栄養源として積極的に摂取するばかりでなく、有毒アミンであるプトレシンやカタベリン、また発癌催奇性のジメチルニトロサミンも好んで基質として摂取して分解除去する。更に、光合成菌は、緑農地に還元すると作物の根が嫌う有害物質を分解除去し、根の呼吸や栄養代謝系を守り、窒素固定も行って作物の増収をもたらす働きをするばかりでなく、上述のように栄養分に富んでいて土壌中の放線菌が好んで基質として使用することから放線菌の増殖も促進する。増殖された放線菌は、植物病原性の糸状菌を食い殺して更に増殖し、植物病原性の糸状菌による連作障害を防除する働きをする。
本発明の活用例として下水道施設の無い山岳や僻地で収集される糞尿を本超微細化装置で超微細化してから、大量に培養した発酵菌を光合成菌と共に投入すると、トイレの浄化にも利用できる。また、下水や食品加工場、畜産関係の排水に含まれる有機物の消却や液肥化、余剰汚泥の消却にも応用できる。
本発明の代表的な実施形態に係る流動物の超微細化装置を概略示した部分切り欠き立面図。 図1におけるII−II線に沿った断面図。 本発明の別の実施形態に係る流動物の超微細化装置を概略示した部分切り欠き立面図。 突起のピンの横断面を示しており、(a)は円形横断面図、(b)は楕円形横断面。 突起のピンの別の実施形態に係る横断面を示しており、(a)は変円形横断面図、(b)は変楕円形横断面。
符号の説明
1 代表実施形態の超微細化装置
2 代表実施形態の超微細化装置
5 超微細化室
11 固定円盤
12 回転円盤
11A 固定支持軸
12A 回転支持軸
11C 突起(ピン)
12C 突起(ピン)
13 供給手段
14 空気導入手段
15 排出手段
15A 排出ダクト
16 シール手段
21 回転円盤
22 回転円盤
21A 回転支持軸
22A 回転支持軸
23A 供給手段(回転継ぎ手)
25 排出手段(固定ケーシング)
25A 排出ダクト
26 シール手段
M1 回転駆動手段
M2 回転駆動手段
M3 回転駆動手段
V1 弁
x 中心軸線


Claims (9)

  1. 間に超微細化室を形成するように互いに向かい合って隔設され、共通の中心軸線周りで相対回転する一対の円盤と、
    該各円盤の中心軸線に沿って円盤の外側に取り付けられた支持軸と、
    該支持軸の少なくとも一方を介して、前記円盤を500から1000rpmの相対回転速度で回転駆動する回転駆動手段と、
    前記支持軸の少なくとも一方を介して前記超微細化室内に被処理流体を供給する被処理流体の供給手段と、
    前記円盤の向かい合った各内面に、相対回転中に互いに当らないように突出された突起と、
    前記超微細化室内に導入された被処理流体の流体クラスター及び/又はその浮遊物が、前記円盤の相対回転による前記突起を介した撹拌によりミクロンのレベルまで必要な粒度に超微細化された後で超微細化室から排出する排出手段と、更に、前記円盤間の超微細化室からの流体漏れをシールするシール手段とを有していることを特徴とする流動物の超微細化装置。
  2. 間に超微細化室を形成するように互いに向かい合って隔設され、共通の中心軸線周りで相対回転する一対の円盤と、
    該各円盤の中心軸線に沿って円盤の外側に取り付けられた支持軸と、
    該支持軸の少なくとも一方を介して、前記円盤を500から1000rpmの相対回転速度で回転駆動する回転駆動手段と、
    前記支持軸の少なくとも一方を介して前記超微細化室内に被処理流体を供給する被処理流体の供給手段と、
    前記円盤の向かい合った各内面に、相対回転中に互いに当らないように突出された突起と、
    前記超微細化室内に導入された被処理流体の流体クラスター及び/又はその浮遊物が、前記円盤の相対回転による前記突起を介した撹拌によりミクロンのレベルまで必要な粒度に超微細化された後で超微細化室から排出する排出手段と、更に、前記被処理流体の供給手段に空気を気泡として導入する手段とを有していることを特徴とする流動物の超微細化装置。
  3. 間に超微細化室を形成するように互いに向かい合って隔設され、共通の中心軸線周りで相対回転する一対の円盤と、
    該各円盤の中心軸線に沿って円盤の外側に取り付けられた支持軸と、
    該支持軸の少なくとも一方を介して、前記円盤を500から1000rpmの相対回転速度で回転駆動する回転駆動手段と、
    前記支持軸の少なくとも一方を介して前記超微細化室内に被処理流体を供給する被処理流体の供給手段と、
    前記円盤の向かい合った各内面に、相対回転中に互いに当らないように突出された突起と、
    前記超微細化室内に導入された被処理流体の流体クラスター及び/又はその浮遊物が、前記円盤の相対回転による前記突起を介した撹拌によりミクロンのレベルまで必要な粒度に超微細化された後で超微細化室から排出する排出手段とを有し、前記円盤の一方が固定され、周縁に周壁を有し、前記円盤の他方が、前記一方の円盤の周壁に近接して支持軸を介して回転駆動される超微細化装置において、前記排出手段は、固定された円盤の周壁に形成された排出ダクトから構成されていることを特徴とする流動物の超微細化装置。
  4. 前記一対の円盤は、それら各々の支持軸を介して回転駆動される超微細化装置において、前記排出手段は、前記一対の円盤を被う固定ケーシングの周壁に形成された排出ダクトから構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記突起は、円形、楕円形、矩形又は多角形の横断面を有したピンで構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の装置。
  6. 前記ピンは、その周面に平坦面又は凹凸を有している請求項記載の装置。
  7. 前記排出ダクトは、被処理流体の超微細化室内での滞留時間を調節する弁を有している請求項3又は4記載の装置。
  8. 前記被処理流体は、水に浮遊するフレーク状及び/又は粒子状の有機物系廃棄物を含んでいるものである請求項1、2、3又は7記載の装置。
  9. 間に超微細化室を形成するように互いに向かい合って隔設され、共通の中心軸線周りで相対回転する一対の円盤と、
    該各円盤の中心軸線に沿って円盤の外側に取り付けられた支持軸と、
    該支持軸の少なくとも一方を介して、前記円盤を500から1000rpmの相対回転速度で回転駆動する回転駆動手段と、
    前記支持軸の少なくとも一方を介して前記超微細化室内に被処理流体を供給する被処理流体の供給手段と、
    前記円盤の向かい合った各内面に、相対回転中に互いに当らないように突出された突起と、
    前記超微細化室内に導入された被処理流体の流体クラスター及び/又はその浮遊物が、前記円盤の相対回転による前記突起を介した撹拌によりミクロンのレベルまで必要な粒度に超微細化された後で超微細化室から排出する排出手段とを有し、前記供給手段は、水に浮遊するフレーク状及び/又は粒子状の有機物系廃棄物の流動性被処理流体を収容した槽から被処理流体を吸入して前記超微細化室に供給するものであり、また前記排出手段は超微細化処理をした処理済み流体を前記槽に戻し、該槽には発酵菌と光合成菌が供給されることを特徴とする流動物の超微細化装置。
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